以下、実施形態に係る充電施設予約管理装置、充電施設予約端末および電気自動車について図を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る充電施設予約システム1の概要を示す図である。電気自動車である車両Aは経路Mを経て予約した充電施設Xに向かっていて、同じく電気自動車である車両Bは経路Nを経て予約した充電施設Yに向かっている。しかし、車両A、Bはいずれもバッテリの残量不足や時間的な問題等の理由により充電施設X、Yへの到達が困難な状況下にあるとする。
この場合、車両Aは、充電施設Xより近距離にある充電施設Yへと向かうことが好ましく、車両Bは、充電施設Yより近距離にある充電施設Xへと向かうことが好ましい。また、充電施設Xは、到達困難な車両Aの予約に替えて到達可能な他の車両の予約を受け付けることが好ましく、充電施設Yは、到達困難な車両Bの予約に替えて到達可能な他の車両の予約を受け付けることが好ましい。
そこで、本実施形態に係る充電施設予約システム1では、予約管理装置2が各車両A、Bおよび各充電施設X、Yと交信し、各車両A、Bの運転状況と各充電施設X、Yの稼働状況および予約状況とを把握し管理するとともに、車両同士の予約の交換を行う。以下、充電施設予約システム1の各実施例について説明する。なお、ここで電気自動車である各車両は、4輪車の他、2輪車や3輪車等、電気を動力源として駆動する車両であればよく、特に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、予約した充電施設への到達が難しい2つの車両A、Bについて、それぞれの予約が直接交換されることで、到達可能な新たな充電施設の予約が可能となる充電施設予約システム1について説明する。
図2は、第1の実施形態の充電施設予約システム1の構成を概略的に示すブロック図である。車両A、Bには、充電施設予約端末としての車載器3A、3Bが、それぞれ搭載されている。充電施設予約システム1は、予約管理装置2と、車両A、Bに搭載された車載器3A、3Bと、充電施設X、Yとを、インターネット50を介して接続して構成されている。
まず、車載器3A、3Bの概要について説明する。車載器3A、3Bは、通信部31、各部の制御を行う制御部32、メモリ33、入力部34、各種情報を表示するディスプレイ35、ナビゲーションシステム36をそれぞれ備えている。
通信部31は、予約管理装置2および充電施設X、Yに対してインターネット50を介する通信を仲介するインターフェースである。制御部32は、車載器3A、3Bの各構成を制御するための構成であり、CPU(Central Processing Unit)、当該CPUが動作するための制御プログラム等を格納したROM(Read Only Memory)、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などを有している。
メモリ33は、車両A、Bの車両状況やナビゲーションシステム36に用いられる地図データや走行履歴、検索履歴等の各種情報を記憶する。なお、地図データには充電施設X、Yなどの位置を示す情報(緯度、経度)も含まれている。また、メモリ33には、車載器3A、3Bの識別IDがそれぞれ記憶される。本実施形態においては、車載器3Aの識別IDは「10A」、車載器3Bの識別IDは「10B」となっている。
入力部34は、充電施設の予約やナビゲーションシステム36の操作、設定等のユーザによる各種情報の操作入力を受け付けるためのものであり、各種ボタンの他、ディスプレイ35と一体となったタッチパネル等から構成される。ディスプレイ35には、ナビゲーションシステム36により得られる道路情報の他、予約管理装置2から送信される充電施設X、Yなどの情報等が表示される。
ナビゲーションシステム36は、ドライバーへの道路情報の提示等を行う一般的なGPS(Global Positioning System)を用いたカーナビゲーションシステムとして機能し、車載器3A、3Bを搭載している電気自動車である車両A、Bの現在位置を示す緯度と経度を求めることができる。ナビゲーションシステム36に対する各種情報の入力や設定は、上述した入力部34やディスプレイ35を介して行われる。また、ナビゲーションシステム36に関する各種情報の表示は、上述したディスプレイ35を介して行われる。
次に、充電施設X、Yの概要について説明する。充電施設X、Yは、インターネット50を介する予約管理装置2との通信を仲介する通信部41と、各部の制御を行う制御部42と、充電施設X、Yの稼働状況を記憶する充電施設稼動状況記憶部43とをそれぞれ備えている。
通信部41は、予約管理装置2とのインターネット50を介する通信を仲介するインターフェースである。制御部42は、充電施設X、Yの各構成を制御するための構成であり、CPU、CPUが動作するための制御プログラム等を格納したROM、各種データを一時的に記憶するRAMなどを有している。
充電施設稼動状況記憶部43は、充電施設X、Yの稼働状況を記憶する。
次に、予約管理装置2の概要について説明する。予約管理装置2は、通信部21と、各部の制御を行う制御部22と、充電施設の所在地を記憶する充電施設所在地記憶部23と、充電施設の稼働状況を記憶する充電施設稼働状況記憶部24と、充電施設の予約状況を記憶する充電予約記憶部25と、車両のバッテリー残量等の車両状況を把握する車両状況記憶部26とを備えている。なお、以下の実施形態の説明において、充電施設稼働状況記憶部24、充電予約記憶部25および車両状況記憶部26に記憶される、稼働状況、予約状況および車両状況を示す各情報のうち何れか1つまたは任意の複数の情報を組み合わせたものを予約情報という。
通信部21は、車両A、B(車載器3A、3B)および充電施設X、Yとのインターネット50を介する通信を仲介するインターフェースである。
制御部22は、予約管理装置2の各構成を制御するための構成であり、CPU、CPUが動作するための制御プログラム等を格納したROM、各種データを一時的に記憶するRAMなどを有している。
図3は、充電施設の所在地情報のデータ構成を示す図である。充電施設所在地記憶部23は、図3に示すように、各充電施設の所在地として、緯度231と経度232とを関連付けて記憶している。
図4は、充電施設の稼働状況情報のデータ構成を示す図である。充電施設稼動状況記憶部24は、図4に示すように、充電施設の稼働状況として、各車両に搭載されている車載器3A、3Bの識別ID241、当該車両が充電中の充電施設の緯度242と経度243および当該充電施設での充電期間(充電開始時間244および充電終了予定時間245)を関連付けて記憶している。充電施設の所在地の緯度242と経度243は、充電施設所在地記憶部23に記憶されている情報から得られる。車両ごとの充電開始時間244および充電終了予定時間245は、各充電施設X、Yから送信されることで得られる。
図5は、充電施設の予約状況情報のデータ構成を示す図である。充電予約記憶部25は、図5に示すように、充電施設の予約状況として、電気自動車の識別情報である各車両に搭載されている車載器の識別ID251、当該車両から充電先として予約された充電施設の所在地である緯度252と経度253、車両ごとの充電予定時間である充電開始予定時間254および充電終了予定時間255を関連付けた電気自動車毎の充電予約情報を記憶している。識別ID251、予約された充電施設の緯度252と経度253、車両ごとの充電開始予定時間254および充電終了予定時間255は、車両A、Bの車載器3A、3Bから予約管理装置2に送信され、充電予約記憶部25に記憶される。
ここで、車両Aの予約情報で対応付けられている予約施設の情報は、具体的には、図5に示すように構成されている。識別ID251は車両Aの識別IDである「10A」であり、緯度252と経度253はそれぞれ車両Aによる予約先の充電施設の緯度と経度である。また、充電開始予定時間254と充電終了予定時間255は、それぞれ車両Aの予約先の充電施設における充電の開始予定時間と終了予定時間である。
また、車両Bの予約情報で対応付けられている予約施設の情報も、図5に示すように構成されていて、識別ID251は車両Bの識別IDである10Bであり、緯度252と経度253はそれぞれ車両Bによる予約先の充電施設の緯度と経度である。また、開始予定時間254と終了予定時間255は、それぞれ車両Bの予約先の充電施設における充電の開始予定時間と終了予定時間である。
図6は、電気自動車の車両状況情報のデータ構成を示す図である。車両状況記憶部26は、図6に示すように、電気自動車の走行状況として、各車両に搭載されている車載器の識別ID261、車両の現在地の緯度262と経度263、平均速度264、および車両の走行可能距離265を関連付けた電気自動車毎の車両状況情報を記憶している。
車両の現在地の位置情報である緯度262と経度263は、車両A、Bの車載器3A、3Bにそれぞれ搭載されているナビゲーションシステム36のGPSを用いて得られる。得られた緯度262と経度263は、車載器3A、3Bから予約管理装置2に送信され、車両状況記憶部26に記憶される。また、得られた位置情報は、車載器3A、3Bのメモリ33にもそれぞれ記憶される。
平均速度364は、ナビゲーションシステ36のGPSを用いて得られる車両の現在地の緯度262と経度263に基づき制御部32により算出される。具体的には、GPSにより得られる所定時間に移動した距離を、当該所定の時間で割ることで、当該所定の時間における速度が算出される。
制御部32は、こうした演算を所定の回数行い、当該所定の回数における速度の平均値を算出することで、平均速度364を得る。算出された平均速度364は、車載器3A、3Bから予約管理装置2に送信され、車両状況記憶部26に記憶される。また、算出された平均速度364は、車載器3A、3Bのメモリ33にもそれぞれ記憶される。
走行可能距離265は、図示しないバッテリーの残量に基づき、車載器3A、3Bの制御部32により算出されるとともに、車載器3A、3Bから予約管理装置2に送信され、車両状況記憶部26に記憶される。また、得られたバッテリーの残量および算出された走行可能距離265は、車載器3A、3Bのメモリ33にもそれぞれ記憶される。
続いて、本実施形態に係る充電施設予約システム1の特徴的な機能であって、予約管理装置2が各車両A、Bおよび各充電施設X、Yと交信し、各車両の運転状況と各充電施設の稼働状況および予約状況とを把握し管理するとともに、各車両間で充電施設の予約および予約情報の交換を行う予約交換機能について説明する。なお、本実施例においては予約情報の交換の要求元を車両A、要求先を車両Bとして説明する。
このような予約交換機能は、充電施設予約端末としての車載器3A、3Bの制御部32のCPUが制御プログラムに従って動作し、予約管理装置2の制御部22のCPUが制御プログラムに従って動作し、充電施設X、Yの制御部42のCPUが制御プログラムに従って動作することで実現される。
図7は、電気自動車の充電施設の予約の手順を示すフローチャートである。
まず、車両Aに搭載されている車載器3Aの制御部32は、車両Aの車両状況を表す情報として、ナビゲーションシステム36のGPSを用いて車両Aの現在位置である緯度262と経度263の情報を取得すると共に、バッテリー残量から、走行可能距離265の情報を取得する(ステップS1)。
次に、車載器3Aの制御部32は、取得した車両Aの現在位置および走行可能距離に基づき、走行可能な範囲内にある充電施設の所在地情報として、充電施設の緯度231および経度232をメモリ33から読み込み、当該充電施設の位置を取得する(ステップS2)。
なお、本実施例においてはステップS2において充電施設として走行可能な範囲内にあるものの所在地情報が読み込まれるが、これに限るものではなく、車両の現在地のある都道府県に存在する充電施設や、所定の範囲内にある充電施設の情報が読み込まれたりしてもよい。車載器3Aは、所在地情報が読み込まれる充電施設の範囲を自由に設定できるものであってもよい。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS2で所在地情報が読み込まれた充電施設の稼働状況に関する情報(充電施設稼動状況情報、図4参照)と予約状況に関する情報(充電施設予約状況情報、図5参照)との送信要求を予約管理装置2に送信する(ステップS3)。
予約管理装置2の制御部22は、車載器3Aから稼働状況情報と予約状況情報との送信要求を受信すると(ステップS201)、充電施設稼動状況記憶部24から、要求のあった充電施設についての稼働状況情報を読み込むとともに(ステップS202)、充電予約記憶部25から、要求のあった充電施設の予約状況情報を読み込む(ステップS203)。
図8は、予約管理装置2の充電施設稼働状況記憶部24に記憶されているデータテーブルの一例を表す図である。図8に示すデータテーブルでは、充電施設の稼働状況として、予約を行った各車両に搭載されている車載器の識別ID、充電施設の所在地を示す緯度と経度、および各車両の充電開始時間244と充電終了予定時間245が対応付けて記憶されている。
図9は、予約管理装置2の充電予約記憶部25に記憶されているデータテーブルである。図9に示すデータテーブルでは、充電施設の予約状況として、予約を行った各車両に搭載されている車載器の識別ID、充電施設の所在地を示す緯度と経度、および各車両の充電開始予定時間254と充電終了予定時間255が記憶されている。
予約管理装置2の制御部22は、これらのデータテーブルを用いて、予約可能な充電施設および時間帯を抽出する。具体的には、予約管理装置2の制御部22は、図示しない計時部により取得される現在時刻において空いている充電施設と時間帯を充電施設稼働状況記憶部24に記憶されているデータテーブルから抽出するとともに、将来空く充電施設と時間帯を充電予約記憶部25に記憶されているデータテーブルから抽出する。
具体例として、現在時刻が9:13であるとすると、図8の充電施設稼動状況において緯度488135、経度182135にある充電施設は含まれていないため、現在時刻である9:13には当該充電施設において充電が行われていないことが分かる。また、図9の充電施設予約状況では、緯度488135、経度182135にある充電施設における充電予約の開始予定時間は10:00であり、9:59までの間は予約が入っていないことが分かる。そのため、緯度488135、経度182135にある充電施設は、9:13から9:59の間は予約可能な施設(以下「空き施設」という。)であることが分かる。
また、同じく現在時刻が9:13であるとすると、図8の充電施設稼動状況において、緯度491735、経度185735にある充電施設の充電の開始時間が8:55、終了予定時間が9:15であるため、当該充電施設においては現在電気自動車の充電が行われていて、当該充電の終了予定時間である9:15を過ぎるまで当該充電施設の利用はできないことが分かる。また、図9の充電施設予約状況では、緯度491735、経度185735にある充電施設の次の充電予約の開始時間が10:00となっている。そのため、当該充電施設においては、現在行われている充電の終了後の9:15から、次の充電予約の開始前である9:59までは、当該充電施設は空き施設であることが分かる。
図7のフローチャートに戻り、予約管理装置2の制御部22は、読み込んだ充電施設の稼働状況情報および予約状況情報から、予約可能な充電施設および時間帯を抽出し(ステップS204)、抽出した予約可能な充電施設および時間帯の情報を、車載器3Aに送信する(ステップS205)。
次に、車載器3Aの制御部32は、予約管理装置2から送信される予約可能な充電施設および時間帯の情報を受信すると(ステップS4)、受信した予約可能な充電施設および時間帯の情報を、ディスプレイ35に表示する(ステップS5)。
次に、車載器3Aの制御部32は、ディスプレイ35に表示された情報に基づきドライバーにより選択された特定の充電施設および時間帯の選択を受け付けると(ステップS6)、受け付けた充電先として選択された特定の充電施設および時間帯を示す情報を、予約管理装置2に送信する(ステップS7)。
予約管理装置2の制御部22は、車載器3Aから送信された、車両Aの充電先として選択された充電施設および充電を行う時間帯を示す情報を受信すると(ステップS206)、受信した情報を充電予約記憶部25に記憶する(ステップS207)。こうして充電施設の予約が完了する。
ところで、車両は予約した時間に充電施設に到達できない場合がある。その原因として、例えば、バッテリーに蓄えられている電気が不足し予約した充電施設に到達できないことや、バッテリーの電気は充分にあるものの渋滞により到達が遅れること等が挙げられる。そこで、第1の実施形態では、このような状況に置かれた車両が2台あるとして(車両Aと車両B)、予約の交換を行うことで、それぞれの車両が新たに予約した充電施設に到達できるようになる例について説明する(図1参照)。
図10は、充電施設の予約の変更手順を示すフローチャートである。予約した時間に予約した充電施設への到達が困難になった車両Aのドライバーは、車載器3Aの入力部34を操作し、予約の変更作業を開始する。
まず、車載器3Aの制御部32は、充電施設への到達が困難であるか否かについて、GPSによる車両Aの位置情報、メモリ33に記憶されている予約した充電施設と充電の開始予定時間、車両Aの平均速度264、バッテリーの残量等に基づいて判定する。
具体的には、車載器3Aの制御部32は、車両Aの現在位置から予約した充電施設までの距離を車両Aの平均速度で走行するとき、充電の開始予定時間までに当該充電施設まで到達できない場合、あるいは到達できるとしても到達予想時間と開始予定時間までの間隔が所定の時間を下回ることになる場合には、当該充電施設への到達は困難であると判定する。また、車載器3Aの制御部32は、車両Aの現在位置から予約した充電施設までの距離を走行するとき、残りのバッテリー残量では走行できない場合、あるいは走行できたとしてもバッテリー残量が所定の値を下回る場合には、当該充電施設への到達は困難であると判定する。
そして、車載器3Aの制御部32は、予約した充電施設への到達が困難であると判定した場合、ディスプレイ35に、当該充電施設への到達が困難になっている旨を表示する。そして、当該表示を見たドライバーは、到達可能な他の充電施設に予約の変更を行うことができる。予約の変更は、ドライバーが入力部34またはディスプレイ35を操作することで行われる。
車載器3Aの制御部32は、入力部34の操作によりドライバーからの予約の変更指示が与えられると、まず、車両Aの車両状況の情報として、ナビゲーションシステム36を用いて車両Aの現在位置である緯度と経度の情報を取得すると共に、バッテリー残量から、走行可能距離の情報を取得する(ステップS11)。
次に、車載器3Aの制御部32は、取得した車両Aの現在位置および走行可能距離に基づき、走行可能な範囲内にある充電施設の所在地情報として、充電施設の緯度および経度をメモリ33から読み込む(ステップS12)。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS2で所在地情報が読み込まれた走行可能な充電施設に含まれる空き施設を示す情報と、走行可能な充電施設に対応付けられている交換候補となる他の電気自動車の到達不能予約を示す充電予約情報(充電施設の所在地と充電予定時間との少なくとも1つを含む)との送信要求(交換候補要求)を、予約管理装置2に送信する(ステップS13:第1交換候補要求送信手段)。
ここで、到達不能予約とは、予約管理装置2の制御部22によって図9に示す充電施設の予約状況および各車両の車両状況を示す情報に基づき導き出される、充電開始予定時間に予約した充電施設に到達することが困難となっている予約である。到達不能予約に含まれている情報として、例えば、予約した充電施設に到達不能となっている車両の当該予約先の緯度と経度がある。
予約管理装置2の制御部22は、走行可能な空き施設と、走行可能な充電施設に対応付けられている他の電気自動車の到達不能予約の情報の送信要求(交換候補要求)を受信すると(ステップS211:第1受信手段)、走行可能な距離にある充電施設の中から、予約可能な空き施設として、充電施設稼働状況記憶部24に記憶されているデータテーブルから現在時刻における空き施設を抽出するとともに、充電予約記憶部25に記憶されているデータテーブルから将来生じる空き施設を抽出する(ステップS212)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、交換候補要求を送信した電気自動車と異なる他の電気自動車の充電予約情報のうち、交換候補要求を送信した電気自動車が、当該電気自動車の車両状況情報で示される走行状況から利用可能であり、かつ、他の電気自動車が、当該他の電気自動車の車両状況情報で示される走行状況では利用できない充電予約情報(充電施設の所在地と充電予定時間との少なくとも1つを含む)を抽出する(ステップS213:第1抽出手段)。到達不能予約は、予約管理装置2の制御部22により、以下のように導き出される。
まず、予約管理装置2の制御部22は、車両状況記憶部26(図2および図6参照)に記憶されている各車両の現在位置(緯度262、経度263)と、充電施設所在地記憶部23(図2および図3参照)に記憶されている予約した充電施設の位置(緯度231、経度232)とに基づき、各車両と、各車両による予約先の充電施設との距離を算出する。
そして、予約管理装置2の制御部22は、算出された当該距離と、車両状況記憶部26に記憶されている各車両の平均速度264または走行可能距離265とに基づき、当該充電施設への到達可能性を判断する。
第1の方法は、算出された当該距離と、車両状況記憶部26に記憶されている各車両の走行可能距離265とに基づき、各車両の予約先の充電施設への到達予想時刻を算出し、車両が当該到達予想時刻に予約先の充電施設に到達した場合に利用可能となるか否かを判断する。具体的には、予約管理装置2の制御部22は、当該距離を走行できるとしても、当該施設への到達予想時間と開始予定時間までの間隔が所定の時間を下回ることになる場合には、当該充電施設への到達は困難であり利用不可と判定する。一方、予約管理装置2の制御部22は、当該距離を走行し、当該施設への到達予想時間と開始予定時間までの間隔が所定の時間以内となる場合には、当該充電施設の利用は可能と判定する。
第2の方法は、算出された当該距離と、車両状況記憶部26に記憶されている各車両の平均速度264とに基づき、各車両の予約先の充電施設への到達予想時刻を算出し、車両が当該到達予想時刻に予約先の充電施設に到達した場合に利用可能となるか否かを判断する。具体的には、予約管理装置2の制御部22は、当該車両が平均速度264で走行するとき、充電の開始予定時間までに当該距離を走行できない場合、当該充電施設への到達は困難であり利用不可と判定する。一方、予約管理装置2の制御部22は、当該車両が平均速度264で走行するとき、充電の開始予定時間までに当該距離を走行できる場合、当該充電施設の利用は可能と判定する。
また、予約管理装置2の制御部22は、当該距離が走行可能距離265より長い場合、あるいは当該距離が走行可能距離265より短い場合でも、両距離の差が所定の値を下回る場合には、当該充電施設への到達は困難であると判定する。
そして、予約管理装置2の制御部22は、こうして判定された、充電開始予定時間に予約した充電施設に到達することが困難になっている予約を、到達不能予約として抽出する。
すなわち、ステップS213は、交換候補要求を送信した車載器3Aが搭載されている車両Aと異なる他の電気自動車の充電予約情報のうち、交換候補要求を送信した車両Aが、当該車両Aの車両状況情報で示される走行状況から利用可能であり、かつ、他の電気自動車が、当該他の電気自動車の車両状況情報で示される走行状況では利用できない充電施設の所在地および充電予定時間のうち少なくとも1つを含む充電予約情報を抽出する抽出手段として機能する。
図10のフローチャートに戻り、予約管理装置2の制御部22は、走行可能な距離にある空き施設を示す情報と、走行可能な距離内にある充電施設に対応付けられている他の電気自動車の到達不能予約を示す充電予約情報とを、車載器3Aに送信する(ステップS214:第1送信手段)。
車載器3Aの制御部32は、予約管理装置2から、走行可能な距離にある予約可能な空き施設を示す情報と、走行可能な距離内にある充電施設に対応付けられている交換候補となる他の電気自動車の到達不能予約を示す充電予約情報とを受信すると(ステップS14:第1充電予約情報受信手段)、受信した予約可能な空き施設を示す情報と、交換候補となる到達不能予約を示す充電予約情報とを、ディスプレイ35に表示する(ステップS15)。ここで、車載器3Aの制御部32は、空き施設を示す情報として、他の電気自動車の予約状況を示す情報に含まれている充電施設の位置(緯度252、経度253)が、ステップS14で受信している情報から取得される。そして、車載器3Aの制御部32は、空き施設を示す情報として、当該施設の位置を表示する。
次に、ドライバーが入力部34およびディスプレイ35を操作してディスプレイ35に表示された実予約情報の一覧の中から所望のものを選択する操作を行うと、車載器3Aの制御部32は、当該操作の内容を示す情報を受け付け、予約情報の選択を行う(ステップS16)。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS16で受け付けられたドライバーによる選択が、到達不能予約を示す充電予約情報について行われたか否かについて判定する(ステップS17)。
ドライバーによる選択が到達不能予約を示す充電予約情報について行われた場合(ステップS17:Yes)、車載器3Aの制御部32は、選択された到達不能予約を示す交換対象の充電予約情報を指定する指定情報を、予約管理装置2に送信する(ステップS18:第1指定情報送信手段)。
一方、ステップS17において、ドライバーによる選択が到達不能予約について行われなかった場合、すなわち、空き施設について行われた場合(ステップS17:No)、車載器3Aの制御部32は、選択された空き施設である充電施設および時間帯の情報を予約先としてメモリ33に記憶させる(ステップS19)。そして、車載器3Aの制御部32は、選択された空き施設である充電施設および時間帯の情報を予約管理装置2に送信する(ステップS20)。ドライバーにより選択された充電施設および時間帯の情報は、予約管理装置2の充電予約記憶部25に記憶される。
図11は、交換対象の指定情報を受信した予約管理装置2による処理を示すフローチャートである。
まず、予約管理装置2の制御部22は、車両Aからの交換対象の指定情報を受信すると(ステップS31:第2受信手段)、充電予約記憶部25から、交換要求先である車両Bの予約状況を検索する(ステップS32)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、車両Bの予約状況の検索結果に基づき、車両Aのドライバーが交換を要求する予約を車両Bがまだ保持中であるか否かの判断をする(ステップS33)。
交換を要求する予約がまだ車両Bのものである場合、すなわち、車両Bの識別IDである10Bと関連付けられている場合(ステップS33:Yes)、予約管理装置2の制御部22は、交換結果が得られるまで充電予約記憶部25に記憶されている車両Bの予約情報を変更できないようロックする(ステップS34)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、指定情報で指定された充電予約情報に含まれる識別情報を有する交換要求先である車両Bの車載器3Bに対し、交換要求を送信する(ステップS35:第2送信手段)。この交換要求として、車両Bの識別ID、車両Bが予約を行った充電施設の所在地(緯度、経度)および充電予定時間(充電開始予定時間および充電終了予定時間)と、送信元である車両Aが予約を行った充電予約先の充電施設の所在地(緯度、経度)および充電予定時間(充電開始予定時間および充電終了予定時間)等が含まれている。
一方、交換を要求する予約がすでに車両Bのものでない場合、すなわち、車両BのIDである10Bと関連付けられていない場合(ステップS33:No)、予約管理装置2の制御部22は、車両Aの車載器3Aに対し、別の予約を選択する旨のエラーを送信する(ステップS36)。
図12は、交換要求を受信した車両Bの車載器3Bによる処理を示すフローチャートである。
まず、車載器3Bの制御部32は、予約管理装置2から送信された要望元(指定情報の送信元)である車両Aの充電予約情報と、車両Bの充電予約情報とに含まれる所在地と充電予定時間との交換要求を受信すると(ステップS41:第1交換要求受信手段)、表示部35に交換要求の内容を表示する(ステップS42)。
次に、車載器3Bの制御部32が、表示部35に表示された交換要求について、車両Bのドライバーから応否選択があったか否かについて判断する(ステップS43)。なお、この選択は、ドライバーが入力部34および表示部35を操作することで行われる。
応否選択があった場合(ステップS43:Yes)、車載器3Bの制御部32が、その選択が交換要求に応じるものであるか否かについて判断する(ステップS44)。
交換要求に応じる選択がされている場合(ステップS44:Yes)、車載器3Bの制御部32は、予約管理装置2に対して交換が受諾されたことを示す情報(交換要求への応否結果を示した応否結果情報)を送信する(ステップS45:第1応否結果情報送信手段)。
一方、交換要求を拒否する選択がされている場合(ステップS44:No)、車載器3Bの制御部32は、予約管理装置2に対して交換が受諾されなかったことを示す情報(交換要求への応否結果を示した応否結果情報)を送信する(ステップS46:第1応否結果情報送信手段)。
また、上述したステップS43に戻り、交換要求情報についての応否選択が無い場合(ステップS43:No)、車載器3Bの制御部32は、応否選択がされない状態で所定時間が経過したか否かの判断を行う(ステップS47)。
所定時間が経過した場合には(ステップS47:Yes)、車載器3Bの制御部32は、予約管理装置2に対しタイムアウトした旨を通知する情報を送信する(ステップS48)。なお、このタイムアウトした旨を通知する情報は、予約管理装置2を経て要求元である車両Aの車載器3Aに送信される。
一方、所定時間が経過していない場合には(ステップS47:No)、ステップS43に戻り、車載器3Bの制御部32により応否の選択が行われたか否かの判断が行われる。
図13は、応否結果情報を受信した予約管理装置2による動作を示すフローチャートである。
まず、予約管理装置2の制御部22は、交換要求の送信先の車両Bの車載器3Bから送信された交換要求への応否結果を示した応否結果情報を受信すると(ステップS51:第3受信手段)、受信した交換要求の応否を示す情報が交換に応じる情報であるか否かを判断する(ステップS52)。
応否結果情報が交換に応じる情報である場合(ステップS52:Yes)、予約管理装置2の制御部22は、交換要求に基づいて、充電予約記憶部25内に記憶されている、交換候補要求の送信元(要求元)である車両Aの充電予約情報として対応付けられている充電予約施設と、要求先である車両Bの充電予約情報で対応付けられている充電予約施設との所在地(緯度と経度)および充電予定時間(充電開始予定時間および充電終了予定時間)をそれぞれ交換することで、予約の交換を行う。(ステップS53:交換手段)。なお、予約管理装置2の制御部22は、車両Aの実予約情報と車両Bの実予約情報との交換を、図9に示す充電施設予約状況のデータテーブルの識別IDの列に記載されている車両Aの識別IDである10Aと、車両Bの識別IDである10Bとを交換することで行ってもよい。
次に、予約管理装置2の制御部22は、予約交換後の充電施設予約状況のデータテーブルの変更内容を保存し、充電予約記憶部25のデータを更新する(ステップS54)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、要求元である車両Aの車載器3Aと、要求先である車両Bの車載器3Bに対して、予約情報の交換が完了したことを通知し(ステップS55)、予約の交換が終了する。
一方、上述したステップS52において、応否結果情報が交換に応じない情報である場合(ステップS52:No)、予約管理装置2の制御部22は、交換候補要求の送信元(要求元)である車両Aの車載器3Aに対し、交換が受諾されなかった旨を通知する情報を送信する(ステップS56)。
そして、予約管理装置2の制御部22は、以後の所定の時間、要求元である車両Aの車載器3Aから交換要求を受信した場合には、車載器3Aに対して、変更可能候補として交換先である車両Bに関する情報を抽出結果として反映させないよう、充電予約記憶部25の設定を行い(ステップS57)、予約の交換を終了する。
このように本実施形態の充電施設予約システムによれば、電気自動車が予約した充電施設に到達できない場合に利用可能な他の充電施設を速やかに予約することができるとともに、到達不可能な車両の予約に替えて到達可能な車両の予約を受け入れることで、充電施設の稼働率を高めることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、複数の種類の予約を行う場合について説明する。本実施形態では、実予約と次候補予約との2つの予約が行われる。実予約とは、図7に示した手順で行った空き施設に対して行う予約である。次候補予約とは、実予約が希望の充電施設で取れなかった場合に、実予約よりも予約をしたかった充電施設を補助的な意味で予約するものである。すなわち、次候補予約は、他の車両による実予約の充電施設および時間帯と重複する可能性がある予約である。そして、次候補予約は、実予約された充電開始予定時間に実予約先の充電施設に到達できなくなった場合に実予約と異なる充電施設において充電を行えるようにするための予約である。このため、次候補予約を利用する場合、他の電気自動車との間で予約の交換を行う可能性が生じる。
本実施例に係る充電施設予約システムでは、実予約先の充電施設への到達が難しい2つの車両A、Bについて、車両Aの実予約と、車両Aの次候補予約と重複する時間帯において同一の充電施設を予約している車両Bの実予約とを交換することで、到達可能な新たな充電施設の予約が可能となる。
図14は、第2の実施形態の充電施設予約システム1の構成を概略的に示すブロック図である。本実施例の充電施設予約システム1は、予約管理装置2から充電予約記憶部25が無くなるとともに、実予約状況記憶部27と次候補予約状況記憶部28が加わっている他は、図2に示す第1の実施形態の充電施設予約システム1と同様の構成である。そのため、ここでは構成の説明として実予約状況記憶部27と次候補予約状況記憶部28の説明を行い、他の構成についての説明は省略する。なお、図14に示す本実施例に係る充電施設予約システム1と、図2に示す第1の実施形態に係る充電施設予約システム1とで共通する構成については、同一の符号を付してある。
図15は、予約管理装置2の実予約状況記憶部27に記憶されているデータテーブルである。実予約状況記憶部27は、図15に示すように、充電施設の実予約の状況を示す情報として、電気自動車の識別情報である各車両に搭載されている車載器の識別ID、当該車両から充電先として予約された充電施設の所在地である緯度と経度、車両ごとの充電予定時間である充電開始予定時間および充電終了予定時間を関連付けた電気自動車毎の充電予約情報を記憶する。
図16は、予約管理装置の次候補予約状況記憶部28に記憶されているデータテーブルである。次候補予約状況記憶部28は、図16に示すように、充電施設の次候補予約の状況を示す情報として、電気自動車の識別情報である各車両に搭載されている車載器の識別ID、当該車両から補助的な充電先として予約された充電施設の所在地である緯度と経度、車両ごとの充電予定時間である充電開始予定時間および充電終了予定時間を関連付けた電気自動車毎の次候補充電予約情報を記憶する。
図17は、電気自動車の充電施設の予約の手順を示すフローチャートである。
まず、車両Aに搭載されている車載器3Aの制御部32は、車両Aの車両状況の情報として、ナビゲーションシステム36のGPSを用いて車両Aの現在位置である緯度と経度の情報を取得すると共に、バッテリー残量から、走行可能距離の情報を取得する(ステップS61)。
次に、車載器3Aの制御部32は、取得した車両Aの現在位置および走行可能距離に基づき、走行可能な範囲内にある充電施設の所在地情報として、充電施設の緯度および経度をメモリ33から読み込み、当該充電施設の位置を取得する(ステップS62)。このステップS62は、図7のフローチャートのステップS2と同様に行われる。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS62で所在地情報が読み込まれた充電施設についての稼働状況に関する情報および実予約状況情報についての送信要求を予約管理装置2に送信する(ステップS63)。
なお、車載器3Aから送信された上記送信要求は、予約管理装置2の制御部22により受け付けられる。そして、当該情報を受信した予約管理装置2の制御部22は、上述した図7のステップS201〜ステップS204と同様の処理を行い、実予約可能な充電施設および時間帯を抽出する。
そして、予約管理装置2の制御部22は、抽出された実予約可能な充電施設および時間帯を示す情報を、図7のステップS205と同様に、車載器3Aに送信する。
図17のフローチャートに戻り、次に、車載器3Aの制御部32は、予約管理装置2から送信される実予約可能な充電施設および時間帯を示す情報を受信すると(ステップS64)、受信した実予約可能な充電施設および時間帯の情報を、ディスプレイ35に表示する(ステップS65)。ドライバーは、表示された実予約可能な充電施設および時間帯の情報に基づき、実予約を行う充電施設と時間帯を選択する。この選択は、ドライバーが入力部34および表示部35を操作することで行われる。
次に、車載器3Aの制御部32は、ドライバーにより選択された実予約を行う充電施設および時間帯を示す情報を実予約の予約先としてメモリ33に記憶させる。(ステップS66)そして、車載器3Aの制御部32は、実予約を行う充電施設および時間帯を示す情報を予約管理装置2に送信する(ステップS67)。送信された実予約を行う充電施設および時間帯を示す情報は、予約管理装置2の実予約状況記憶部27に記憶される。こうして充電施設の実予約が完了する。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS62で取得した走行可能な範囲内にある充電施設の所在地情報(緯度および経度)を示す情報を、ディスプレイ35に表示する(ステップS68)。ドライバーは、表示された走行可能な範囲内にある充電施設の情報に基づき、入力部34を介して次候補予約を行う充電施設と時間帯を選択する。
ここで、他の車両の実予約と重複する充電施設および時間帯について次候補予約を行う場合、実予約をされた充電施設よりも近距離にある充電施設であって、ドライバーがそこでの充電を希望したが、希望する時間帯に他の車両の実予約が入っていて実予約をすることのできなかった充電施設および時間帯を選択することが好ましい。これは、後述するように、実予約同士の交換を行うための交渉相手として、次候補予約に類似する実予約が抽出されるためである。すなわち、当初所望の時間帯における充電を希望していたが他人の実予約が入っているために実予約することができなかった充電施設を次候補としておくことで、抽出される交渉相手にその充電施設を含めることができ、交渉の結果その施設の実予約を得られる可能性があるためである。
なお、本実施形態において、次候補予約に類似する実予約とは、次候補予約がされている充電施設と同一の充電施設を予約し、次候補予約の充電開始予定時間および充電終了予定時間からのズレが所定の範囲内である充電開始予定時間および充電終了予定時間を有する実予約、すなわち、予定されている充電時間が少なくとも一部について重複する実予約を示している。
次に、車載器3Aの制御部32は、ドライバーにより選択された次候補予約を行う充電施設および時間帯を示す情報を次候補の予約先としてメモリ33に記憶させる(ステップS69)。
また、車載器3Aの制御部32は、次候補予約を行う充電施設および時間帯を示す情報を予約管理装置2に送信する(ステップS70)。
ステップS67で送信された実予約を行う充電施設および時間帯を示す情報は、図7に示すフローチャートのステップS207と同様にして予約管理装置2の実予約状況記憶部27に記憶される。また、ステップS70で送信された次候補予約を行う充電施設および時間帯の情報は、図7に示すフローチャートのステップS207と同様にして予約管理装置2の次候補予約状況記憶部28に記憶されるため、ここでは説明は省略する。こうして充電施設の次候補予約が完了する。
そして、車両が実予約した充電施設に到達できない場合、本実施例においては、次候補予約の情報に基づき、より好ましい実予約の候補が抽出され、抽出された当該候補を実予約とする変更を行うことで、速やかな充電を可能とする。以下、実予約の変更手順について説明する。
実予約した時間に実予約した充電施設への到達が困難になった車両Aのドライバーは、予約の変更作業を開始する。この予約の変更作業は、ドライバーが入力部34および表示部35を操作することで行われる。
ここで、充電施設への到達が困難であるか否かは、GPSによる車両Aの位置情報、メモリ33に記憶されている予約した充電施設と充電の開始予定時間、車両Aの平均速度、バッテリーの残量等に基づいて車載器3Aの制御部32により判定される。
そして、車載器3Aの制御部32は、予約した充電施設への到達が困難であると判定した場合、ディスプレイ35に、当該充電施設への到達が困難になっている旨を表示する。そして、当該表示を見たドライバーは、充電施設の実予約の交換申請を行うことができる。実予約の交換申請は、車両Aの車載器3Aから予約管理装置2に対し、実予約の充電予約情報に含まれる、充電施設の所在地と充電予定時間との交換候補となる充電予約情報の交換要求を示す情報(交換候補要求)を送信するとともに、車両Aの次候補を示す情報を送信することで行われる(第2交換候補要求送信手段)。
図18は、実予約の変更要求を示す情報を受信した予約管理装置2による動作を示すフローチャートである。
まず、予約管理装置2の制御部22は、車両Aの車載器3Aからの、実予約の変更要求情報を受信したか否かの判断を行う(ステップS81)。実予約の変更要求情報を受信していない場合(ステップS81:No)、予約管理装置2の制御部22は、実予約の変更要求情報を受信するまで待機する。
一方、実予約の変更要求情報を受信した場合(ステップS81:Yes:第4受信手段)、予約管理装置2の制御部22は、要望先の車載器の識別IDを読み込む(ステップS82)。本実施例では、車両Aの車載器3Aの識別番号である「10A」が読み込まれる。
次に、予約管理装置2の制御部22は、実予約状況記憶部27から、実予約状況を読み込む(ステップS83)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、次候補予約状況記憶部28から、次候補予約状況を読み込む(ステップS84)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、要求元である車両Aの次候補予約に類似する、他の車両の実予約情報を抽出する(ステップS85:第2抽出手段)。次候補予約に類似する実予約としては、次候補予約されている充電施設と同一の充電施設を予約し、次候補予約の充電開始予定時間および充電終了予定時間からのズレが所定の範囲内である充電開始予定時間および充電終了予定時間を有する実予約、すなわち、予定されている充電時間が少なくとも一部について重複する実予約が抽出される。
次に、予約管理装置2の制御部22は、類似した実予約情報の抽出結果があるか否かについて判断する(ステップS86)。抽出結果が無い場合(ステップS86:No)、次候補予約をしていた充電施設は次候補予約後に空いたことになるため、予約管理装置2の制御部22は要求元である車両Aの次候補を実予約に変更し、実予約状況記憶部27と次候補予約状況記憶部28のデータを更新する(ステップS87:変更手段)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、次候補予約を実予約に変更したことを要求元の車両Aの車載器3Aに通知し(ステップS88)、動作を終了する。
一方、ステップS86において、次候補予約に類似した実予約情報の抽出結果が有る場合(ステップS86:Yes)、予約管理装置2の制御部22は、要求元である車両Aの車載器3Aに、次候補予約に類似した実予約情報(交換候補となる少なくとも1以上の充電予約情報)の抽出結果(交換可能リスト)を送信し(ステップS89:第3送信手段)、動作を終了する。
次候補予約に類似した実予約情報の抽出結果が有る場合には、次に要求元の車両Aのドライバーは、抽出結果から予約の交換対象となる実予約を選択する。なお、次候補予約に類似した実予約情報の抽出結果は1つに限らず、複数あってもよい。次候補予約に類似した実予約情報の抽出結果が複数ある場合とは、すなわち、次候補予約された充電施設と同一の充電施設であって、次候補予約していた時間帯に重複する他の車両の実予約が複数ある場合である。
図19は、交換可能リストを受信した車載器による処理を示すフローチャートである。
まず、車両Aに搭載される車載器3Aの制御部32は、予約管理装置2から送信された交換候補となる充電予約情報のリストである交換可能リストを受信すると(ステップS91:第2充電予約情報受信手段)、ディスプレイ35に、交換可能リストに挙げられた実予約情報を表示する(ステップS92)。
次に、ドライバーが入力部34およびディスプレイ35を操作してディスプレイ35に表示された次候補予約に類似した実予約情報(交換候補となる充電予約情報)の一覧の中から所望のものを選択する操作を行うと、当該操作の内容を示す情報を受け付けると、車載器3Aの制御部32は、実予約情報の選択を行う(ステップS93)。
実予約情報の選択があった場合(ステップS93:Yes)、車載器3Aの制御部32は、交換対象の充電予約情報を指定する指定情報を予約管理装置2へ送信し(ステップS94:第2指定情報送信手段)、一連の動作が終了する。なお、ここでは選択された実予約情報は、車両Bに関するものであり、実予約状況記憶部27に記憶されているデータとして、識別ID「10B」が割り振られている。
一方、ステップS93において、選択が無い場合(ステップS93:No)、車載器3Aの制御部32は、選択を受け付けない状態が所定時間続いたか否かについて判断する(ステップS95)。所定時間が経過していない場合(ステップS95:No)、ステップS93に戻り、制御部32はドライバーによる選択操作の内容を示す情報が送信されるまで待機する。
一方、所定時間が経過した場合(ステップS95:Yes)、車載器3Aの制御部32は、ディスプレイ35にタイムアウトした旨のエラーを表示し(ステップS96)、一連の動作を終了する。
ドライバーが交渉可能リストに挙げられた実予約情報を選択した場合、交換要求が、車載器3Aから予約管理装置2へと送信される。以下、交換要求を受信した予約管理装置2の動作について説明する。
図20は、交換要求情報を受信した予約管理装置2による動作を示すフローチャートである。
まず、予約管理装置2の制御部22が、車載器3Aからの交換要求を受信する(ステップS101)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、実予約状況記憶部27を検索し、交換要求先である車両Bを示す識別ID「10B」のデータを確認し(ステップS102)、交換要求する実予約が識別ID「10B」のデータとして保持されているか否かを判断する(ステップS103)。
識別ID「10B」のデータとして保持されていた場合(ステップS103:Yes)、予約管理装置2の制御部22は、交換の応否結果が出るまで実予約状況記憶部27に記憶されている識別ID「10B」の実予約データを変更できないようロックする(ステップS104)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、交換要求先である車両Bの車載器3Bに対し、交換要求情報を送信し(ステップS105)、一連の動作が終了する。
一方、ステップS103において、識別ID「10B」のデータとして保持されていなかった場合(ステップS103:No)、予約管理装置2の制御部22は、要求元である車両Aの車載器3Aに対し、交換要求先として別の実予約を選択するように促すエラーを送信し(ステップS106)、一連の動作が終了する。
予約管理装置2からの交換要求を受信した車両Bの車載器3Bによる動作は、第1の実施形態において図12を用いて説明した一連の動作と同様であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
すなわち、車載器3Bの制御部32は、予約管理装置2から送信された要望元(指定情報の送信元)である車両Aの次候補充電予約情報と、車両Bの充電予約情報とに含まれる所在地と充電予定時間との交換要求を受信し(第2交換要求受信手段)、車両Bのドライバーによる交換の応否についての結果を示す情報(交換要求への応否結果を示した応否結果情報)を車載器3Bから予約管理装置2へと送信する(第2応否結果情報送信手段)。以下、応否結果情報を受信した予約管理装置2の動作について説明する。
図21は、第2の実施形態において応否結果情報を受信した予約管理装置による動作を示すフローチャートである。
まず、予約管理装置2の制御部22は、交換要求の送信先の車両Bの車載器3Bから送信された交換要求への応否結果を示した応否結果情報を受信すると(ステップS111)、受信した応否結果情報が交換に応じる情報であるか否かについて判断する(ステップS112)。
応否結果情報が交換に応じる情報である場合(ステップS112:Yes)、予約管理装置2の制御部22は、交換要求に基づいて実予約情報の交換を行う(ステップS113)。具体的には、予約管理装置2の制御部22は、実予約状況記憶部27に記憶されている車両Aの実予約情報と車両Bの実予約情報とを交換する。この交換は、制御部22が、実予約状況記憶部27に記憶されている、実予約状況データテーブル(図15参照)において、車両Aの実予約先の充電施設の所在地(緯度と経度)および充電予定時間(充電開始予定時間および充電終了予定時間)と、車両Bの実予約先の充電施設の所在地(緯度と経度)および充電予定時間(充電開始予定時間および充電終了予定時間)とを交換することで行われる。
なお、予約管理装置2の制御部22は、車両Aの実予約情報と車両Bの実予約情報との交換を、図9に示す充電施設予約状況のデータテーブルの識別IDの列に記載されている車両Aの識別IDである10Aと、車両Bの識別IDである10Bとを交換することで行ってもよい。
また、実予約の交換後、予約管理装置2の制御部22は、次候補予約状況記憶部28に記憶されている次候補予約状況データベース(図16参照)の識別ID「10A」のデータを削除する(ステップS114)。こうして実予約状況データベースと次候補予約状況データベースが予約管理装置2の制御部22により更新される(ステップS115)。
次に、予約管理装置2の制御部22は、要求元である車両Aの車載器3Aと、要望先である車両Bの車載器3Bに対して、予約情報の交換が完了した旨を通知する情報を送信し(ステップS116)、一連の動作が終了する。
一方、ステップS112において応否結果情報が交換に応じない情報である場合(ステップS112:No)、予約管理装置2の制御部22は、要望元である車両Aの車載器3Aに対して、交換が受諾されなかった旨を通知する情報を送信する(ステップS117)。
そして、予約管理装置2の制御部22は、以後の所定の時間、要望元である車両Aの車載器3Aから交換要求情報を受信した場合には、車載器3Aに対して、変更可能候補として交換先である車両Bに関する情報を抽出結果として反映させないよう、実予約状況記憶部27の設定を行い(ステップS118)、予約の交換を終了する。
なお、交換が受諾されなかった旨を通知する情報を受信した要望元である車両Aの車載器3Aにおいては、車両Bとの間で実予約の交換を図ることになる。この処理については、第1の実施形態で説明した充電施設予約システム1における処理と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
このように第2の実施形態に係る充電施設予約システム1によれば、電気自動車が予約した充電施設に到達できない場合に利用可能な他の充電施設を速やかに予約することができるとともに、到達不可能な車両の予約に替えて到達可能な車両の予約を受け入れることで、充電施設の稼働率を高めることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、ドライバーの疲労を検知した場合、自動的に近傍の充電施設を次候補として読み込むとともに、ドライバーに対して実予約を変更することが可能な実施形態について説明する。以下、車両Aの実予約を変更する場合を例に説明するが、車両Bについても同様に予約の変更をすることができる。
図22は、第3の実施形態の充電施設予約システム1の構成を概略的に示すブロック図である。第3の実施形態に係る充電施設予約システム1では、車載器3Aと車載器3Bに、それぞれ疲労検知部37が設けられている。
疲労検知部37は、ドライバーの疲労を検知する装置である。例えば、疲労検知部37はカメラであって、制御部32がこのカメラを用いてドライバーの表情を認識し、疲労を検出する。なお、疲労検知部37は脈拍検知装置であって、制御部32がこの脈拍検知装置を用いて脈拍を検知することで疲労を検出してもよい。または、これらの構成に加えて、運転時間を車載器3A、3Bのメモリ33に記憶し、制御部32がドライバーによる連続運転時間を考慮した上で疲労を検知してもよい。
図22に示すように、疲労検知部37以外については、図14を用いて説明した第2の実施形態の充電施設予約システムと同様の構成であるため、ここでは同様な構成についての詳細な説明は省略する。また、図14に示す第2の実施形態の充電施設予約システムの構成と同様の構成については、同一の符号を付してある。
図23は、第3の実施形態における車載器による動作を示すフローチャートである。なお、本実施例では、車両Aのドライバーが疲労した場合を例に説明を行うが、車両Bのドライバーが疲労した場合も同様の処理が行われる。
まず、車両Aに搭載されている車載器3Aの制御部32が、疲労検知部37により得られた車両Aのドライバーの画像に基づき、ドライバーの疲労の有無を判定する(ステップS121)。疲労の有無の判断は、上述したようにドライバーの表情を映した画像を解析することで行われるが、これに限らず、脈拍、運転時間等を用いて行われてもよい。ドライバーが疲労していない場合(ステップS121:No)、車載器3Aの制御部32はステップS121を繰り返す。
一方、ドライバーが疲労している場合(ステップS121:Yes)、車載器3Aの制御部32は、車両Aの現在位置情報を、位置取得部であるナビゲーションシステム36を用いて取得する(ステップS122)。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS122で得られた車両Aの現在位置情報とともに、当該現在位置から所定の範囲内にある空き施設についての情報を次候補とした交換候補要求を、予約管理装置2に送信する(ステップS123:第2交換候補要求送信手段)。
車両Aの現在位置情報とともに、送信要求情報を受信した予約管理装置2の制御部22は、上記所定の範囲内にある充電施設の稼働状況の情報を充電施設稼働状況記憶部24から読み込むとともに、実予約状況記憶部27から上記所定の範囲内にある充電施設の実予約状況の情報を読み込む。そして、予約管理装置2の制御部22は、読み込んだ充電施設の稼働状況および実予約状況の情報から、空き施設および到達不能予約の情報を抽出し、車載器3Aに送信する。予約管理装置2の制御部22による空き施設および到達不能予約の情報の抽出は、上述した第2の実施形態と同様に行われる。
空き施設および到達不能予約の情報を受信した車載器3Aの制御部32による以後の処理は、上述した第2の実施形態と同様である(図10のステップS14〜S19参照)。また、ドライバーが到達不能予約との実予約の交換を希望する場合の処理についても上述した第2の実施形態と同様である。
第3の実施形態に係る充電施設予約システム1によれば、ドライバーは、直近の充電施設において車両の充電を速やかに行いつつ、充電の最中に休息を取ることができるため、疲労を回復させることができ、ドライバーの安全を確保することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る充電施設予約システム1では、車載器3A、3Bのメモリ33に記憶された運転予定経路に沿う実予約および次候補予約を車両のドライバーに提示することが可能な実施形態について説明する。なお、本実施形態の前提として、ドライバーが入力部34および表示部35を操作することで、ナビゲーションシステム36への運転経路の登録が行われ、登録された運転経路はメモリ33に記憶されている。なお、以下に説明する本実施例においては、車両Aについての充電施設の予約手順について説明するが、車両Bについても同様の手順で予約を行うことができる。
図24は、第4の実施形態における車載器3Aの動作を示すフローチャートである。
まず、車両Aに搭載されている車載器3Aの制御部32は、車両Aの車両状況の情報として、ナビゲーションシステム36のGPSを用いて車両Aの現在位置である緯度と経度の情報を取得すると共に、ナビゲーションシステム36から、運転予定経路の情報を取得する(ステップS141)。
次に、車載器3Aの制御部32は、取得した車両Aの現在位置および運転予定経路の情報に基づき、運転予定経路から所定の範囲内にある充電施設の所在地情報として、充電施設の緯度および経度をメモリ33から読み込む(ステップS142)。
次に、車載器3Aの制御部32は、ステップS142で所在地情報が読み込まれた充電施設についての稼働状況に関する情報および実予約状況に関する情報についての送信要求を予約管理装置2に送信する(ステップS143)。
なお、車載器3Aから送信された上記送信要求は、予約管理装置2の制御部22により受け付けられる。そして、当該情報を受信した予約管理装置2の制御部22は、上述した図10のステップS212と同様の処理を行い、実予約可能な空き施設および時間帯を抽出する。
また、予約管理装置2の制御部22は、上述した図7のステップS201〜ステップS204と同様の処理を行い、走行可能な範囲内にある充電施設を次候補予約が可能な施設として抽出する。
そして、予約管理装置2の制御部22は、抽出された実予約可能な充電施設、次候補予約可能な充電施設およびそれぞれの充電施設について予約可能な時間帯を示す情報を、図7のステップS205と同様に、車載器3Aに送信する。
なお、実予約状況記憶部27および次候補予約状況記憶部28に記憶されているデータテーブルは、図9に示すデータテーブルと同様である。予約管理装置2の制御部22は、これらのデータテーブルを用いて、実予約可能な充電施設および時間帯と、次候補予約可能な充電施設を抽出する。
図24のフローチャートに戻り、車載器3Aの制御部32は、予約管理装置2から送信される実予約可能な充電施設、次候補予約可能な充電施設およびそれぞれの充電施設について予約可能な時間帯の情報を受信する(ステップS144)。
次に、車載器3Aの制御部32は、受信した実予約可能な充電施設、次候補予約可能な充電施設およびそれぞれの充電施設について予約可能な時間帯の情報と、バッテリーの残量等から、実予約の対象となる充電施設および充電を行う時間帯と、次候補予約の対象となる充電施設および充電を行う時間帯とを示す情報を生成する(ステップS145)。なお、実予約および次候補予約の対象となる充電施設および時間帯を示す情報は、それぞれ複数生成されてもよい。
次に、車載器3Aの制御部32は、生成された実予約の対象となる充電施設および時間帯を示す情報を、ディスプレイ35に表示する(ステップS146)。ドライバーは、実予約対象として表示された充電施設および時間帯の情報に基づき、実予約を行う充電施設と時間帯を選択する。この選択は、ドライバーが入力部34および表示部35を操作することで行われる。
次に、車載器3Aの制御部32は、ドライバーにより選択された実予約を行う充電施設および時間帯の情報を実予約の予約先としてメモリ33に記憶させるとともに(ステップS147)、予約管理装置2に送信する(ステップS148)。ドライバーにより選択された実予約を行う充電施設および時間帯の情報は、予約管理装置2の実予約状況記憶部27に記憶される。こうして充電施設の実予約が完了する。
次に、車載器3Aの制御部32は、生成された次候補予約の対象となる充電施設および時間帯を示す情報を、ディスプレイ35に表示する(ステップS149)。ドライバーは、表示された次候補予約可能な充電施設および時間帯の情報に基づき、入力部34を介して次候補予約を行う充電施設と時間帯を選択する。
次に、車載器3Aの制御部32は、ドライバーにより選択された次候補予約を行う充電施設および時間帯の情報を次候補予約としてメモリ33に記憶させるとともに(ステップS150)、予約管理装置2に送信する(ステップS151)。ドライバーにより選択された次候補予約を行う充電施設および時間帯の情報は、予約管理装置2の次候補予約状況記憶部28に記憶される。こうして充電施設の次候補予約が完了する。
上述した第4の実施形態に係る充電施設予約システム1によれば、ドライバーの行動・移動スケジュールに合わせた実予約と次候補が自動的に提示されるため、ドライバーは適切な充電施設の予約を容易に行うことができる。
なお、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述した各実施形態においては、ドライバーが入力部34またはタッチパネルであるディスプレイ35を操作してディスプレイ35に表示された交換対象となる予約情報の一覧の中から所望のものを選択する操作を行い、当該操作の内容を示す情報を制御部32が受け付けることで交換対象となる予約情報の選択が行われた。しかし、発明においてはこれに限らず、制御部32が、ナビゲーションシステム36により取得された車両Aの位置に基づき、交換対象となる予約情報の中から自動的に交換対象となる予約情報を選択するようにしても良い。