JP5708750B2 - ダブルステータ型モータ - Google Patents
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Description
しかし、フェライト磁石は、ネオジム磁石に比べて、磁束密度および保持力において、それぞれ数分の1程度の低い特性であり、このような低特性の磁石を如何に使いこなすかが目下の技術課題となっている。
(1)二重構造(ダブルステータ型)のため、ステータの部品数、特に複雑な製法を要するステータ巻線の数が二倍となり、製造が難しくなる。
(2)二重構造のため、内ステータの巻線スペースと鉄心断面積との関係が苦しくなる。つまり、内ステータ鉄心の磁路断面積が狭くなるため、特性が出なくなる。
(3)磁石をロータの径方向に着磁した配置とし、且つ、内外ステータの起磁力が磁石に協同して同方向に作用する構成であるため、磁石の減磁を軽減することができない。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、フェライトのような減磁に弱い磁石でも使用でき、且つ、特許文献1に開示された従来モータと比較して製造が容易なダブルステータ型モータを提供することにある。
本発明のダブルステータ型モータは、回転軸に連結されて回転軸と一体に回転する環状のロータと、このロータの径方向内側に配置される内ステータと、ロータの径方向外側に配置される外ステータとを備える。
ロータは、環状に配置される磁極部と複数の永久磁石とを有している。
外ステータは、複数のスロットが内周面に開口する外ステータ鉄心と、複数のスロットを介して外ステータ鉄心に巻装される三相の外ステータ巻線とを備えている。
ロータと内ステータおよび外ステータは、いずれも同一極数であり、内ステータと外ステータは、両者の巻線起磁力によって発生する磁界が磁極部に対して並列に印加されるように、内ステータ巻線と外ステータ巻線とは各相が逆相に接続された一体の連続巻線体であり、内ステータ巻線と外ステータ巻線は、それぞれスロット内に収納されるスロット内導体を有し、外ステータ巻線のスロット内導体は、スロットの内周側に収納される内側スロット内導体と、スロット内で内側スロット内導体の外周側に収納される外側スロット内導体とを有し、外ステータ巻線の内側スロット内導体と内ステータ巻線のスロット内導体は、内ステータと外ステータとの間でロータの軸方向一端側を径方向に跨いで配設される渡り部を介してU字状に連続して一体に設けられていることを特徴とする。
上記の作用により、磁石の減磁が起きにくい効果を得ることができる。
また、外ステータ巻線の内側スロット内導体と内ステータ巻線のスロット内導体とが渡り部を介して一体に構成されているので、内外ステータ巻線に使用される導体数を少なくでき、部品点数の低減によるコストダウン効果を得ることが可能である。なお、渡り部を介してU字状に設けられた外ステータ巻線の内側スロット内導体と内ステータ巻線のスロット内導体は、外ステータ鉄心および内ステータ鉄心の各スロットに対し軸方向から挿入して組み付けた後、渡り部によって連接されていない反U字側の軸方向端部を連接(亀甲状に屈曲した後に所定箇所を溶接等により接合)すれば良いので、簡単に組み付けることができ、且つ、スロット占積率も向上できる効果もある。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したダブルステータ型モータにおいて、永久磁石は、周方向に着磁されていることを特徴とする。
上記の構成では、永久磁石の極性をステータの方向(径方向)に向けず、周方向に着磁しているので、磁石の着磁方向にステータの減磁界が印加されにくい特徴がある。
請求項1または2に記載したダブルステータ型モータにおいて、外ステータ巻線は、外ステータ鉄心の周方向に異なる二箇所のスロット内に収納される一方の外側スロット内導体と他方の外側スロット内導体とが外ステータ鉄心の軸方向一端面より外側でU字状に連続して一体に設けられ、内側スロット内導体と外側スロット内導体とが軸方向の他端側で電気的かつ機械的に接続されていることを特徴とする。
請求項1〜3のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、内ステータ巻線と外ステータ巻線は、それぞれスロット内導体の断面形状が長方形で同一断面積を有し、内ステータ巻線のスロット内導体は、断面形状の長辺側を内ステータ鉄心の半径方向に向けてスロット内に収納され、外ステータ巻線のスロット内導体は、断面形状の長辺側を外ステータ鉄心の周方向に向けてスロット内に収納され、渡り部は、スロット内導体と同一断面形状および同一断面積を有し、且つ、90度捻られていることを特徴とする。
この構成では、内ステータ巻線のスロット内導体を縦向き、つまり、断面形状の長辺側を内ステータ鉄心の半径方向に向けて配置することで、内ステータ鉄心のスロット幅(周方向の幅)を狭く形成できる。これにより、内ステータ鉄心の周方向に隣り合うスロット間に磁束通路を形成するティースの断面積が増加するので、特に小径モータにおいて高性能化の効果を奏する。
請求項1〜3のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、内ステータ巻線と外ステータ巻線は、それぞれスロット内導体の断面形状が長方形で同一断面積を有し、外ステータ巻線の外側スロット内導体は、断面形状の長辺側を外ステータ鉄心の周方向に向けてスロット内に収納され、外ステータ巻線の内側スロット内導体は、断面形状の長辺側を外ステータ鉄心の半径方向に向けてスロット内に収納され、内ステータ巻線のスロット内導体は、断面形状の長辺側を内ステータ鉄心の半径方向に向けてスロット内に収納されていることを特徴とする。
上記の構成では、渡り部を介して連接される外ステータ巻線の内側スロット内導体と内ステータ巻線のスロット内導体が、共に縦向きに配置されるので、渡り部を90度捻る必要はない。つまり、渡り部を90度捻る工程を用いることなく、請求項4に係る発明と同様の効果を得ることができるので、工程数を減らすことができる。
請求項1または2に記載したダブルステータ型モータにおいて、内ステータ巻線と外ステータ巻線は、内ステータ巻線のスロット内導体と外ステータ巻線の内側スロット内導体とが軸方向の一端側で渡り部によってU字状に連接され、さらに、軸方向の他端側で内側スロット内導体と外側スロット内導体とがU字状に連接されて全体が蛇行状に連続した巻線体を構成し、この巻線体を複数組み合わせて一相分の巻線が形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、内ステータ巻線のスロット内導体と外ステータ巻線の内側スロット内導体および外側スロット内導体とが一つの連続した巻線体として構成されるので、内外ステータ巻線を形成する巻線体を少なくできる。また、一つの連続した巻線体は、予め蛇行状に成形された形のまま、内外ステータ鉄心の各スロットにワンストロークで収納できるので、内外ステータ巻線を組み付けるための工程数を低減でき、組み付け時間を短縮できる。
(請求項7の発明)
請求項1〜6のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、内ステータと外ステータは、内ステータ鉄心のスロット数と外ステータ鉄心のスロット数とが同一であり、且つ、内ステータ巻線と外ステータ巻線は、それぞれスロット内に収納されるスロット内導体を有し、外ステータ巻線のスロット内導体数より内ステータ巻線のスロット内導体数の方が少ないことを特徴とする。
上記の構成では、外ステータ鉄心と内ステータ鉄心とで両者のスロット数は同一であるが、スロット内に収納されるスロット内導体は、内ステータ巻線の方が外ステータ巻線より少ないので、外ステータ鉄心に対し内ステータ鉄心のスロット面積を小さくできる。これにより、例えば、小径モータが求められる場合でも、内ステータ鉄心のスロット面積を小さく形成することで、磁束通路である内ステータの鉄心断面積を十分に確保できるので、内外ステータの径差制約の下でも、内ステータを外ステータに比べて小さく設計することが容易である。
(請求項8の発明)
請求項1〜6のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、内ステータと外ステータは、内ステータ鉄心のスロット数の方が外ステータ鉄心のスロット数より少ないことを特徴とする。
上記の構成では、内ステータ鉄心の方が外ステータ鉄心よりスロット数が少ないので、外ステータ鉄心に対し内ステータ鉄心のスロットピッチを大きく取ることができる。これにより、例えば、小径モータが求められる場合でも、内ステータ鉄心のスロットピッチを大きく取ることで、磁束通路である内ステータの鉄心断面積を十分に確保できるので、内外ステータの径差制約の下でも、内ステータを外ステータに比べて小さく設計することが容易である。
実施例1に記載するダブルステータ型モータ1は、図1に示す様に、スルーボルト2によって装置ハウジング3に固定されるモータケース4と、このモータケース4にベアリング5を介して回転自在に支持されるシャフト6と、このシャフト6にロータディスク7を介して連結される環状のロータRと、このロータRの径方向内側に配置されてモータケース4に固定される内ステータSiと、ロータRの径方向外側に配置されてモータケース4に固定される外ステータSoとで構成される。
ロータディスク7は、例えば、非磁性SUS材によって形成され、径方向の中央部に円筒形のボス部7aを有し、このボス部7aがシャフト6の外周に嵌合して、シャフト6に対しキー8により回り止めされ、且つ、シャフト6に設けられるフランジ部6aと、シャフト6の端部に形成された雄ねじ部6bに結合されるナット9によって軸方向に固定されている。
セグメント部10は、例えば、新日本製鉄社の35H250(商品名)である電磁鋼板を積層して構成され、径方向の内周側と外周側とにそれぞれ凹み部10bを有し、且つ、径方向の外周側(または内周側)が前記ブリッジ10aによって周方向に隣り合うセグメント部10と連結されている。なお、凹み部10bは、セグメント部10の周方向中央部に形成されている。
永久磁石11は、例えば、TDK社のFB14H(商品名)を使用したフェライト磁石であり、周方向に対して交互に逆向きに着磁されている。つまり、周方向に隣り合う一方の磁石11と他方の磁石11は、図示矢印で示す様に、周方向に対向する磁極同士が同一の極性を有している。
外ステータSoは、内周面に開口する複数のスロットが周方向等ピッチに形成された外ステータ鉄心14と、複数のスロットを介して外ステータ鉄心14に巻装される外ステータ巻線15とで構成される。
内ステータ鉄心12と外ステータ鉄心14は、それぞれ鉄心形状に打ち抜かれた電磁鋼板(例えば35H250)を積層して構成され、図1に示す様に、軸方向の図示左端面が保持プレート16の端面に溶接等によって固定されている。
保持プレート16に内ステータ鉄心12と外ステータ鉄心14が固定されることで、内ステータSiと外ステータSoとが同軸に保持され、且つ、内ステータ巻線13および外ステータ巻線15を組み立てる際のサブアッセンブリ部品として構成される。
内ステータ巻線13と外ステータ巻線15は、それぞれ延線方向と直交する断面形状が長方形であり、且つ、同一断面積を有する平角導体が使用される。
内ステータ巻線13は、図2に示す様に、三相コイルX、Y、Zを星型結線して形成され、外ステータ巻線15は、内ステータ巻線13の三相コイルX、Y、Zとそれぞれ直列に接続される三相コイルU、V、Wによって形成される。また、三相コイルU、V、Wの各端子Uo、Vo、Woは、図2に示す様に、複数のスイッチ素子17とダイオード18およびスイッチング制御装置(図示せず)を備える周知のインバータIに接続され、このインバータIが電池Bに接続されている。
また、外ステータ巻線15の8本のスロット内導体15aは、図4(b)に示す様に、スロットの内周側に収納される4本(以下、内側スロット内導体15a1と呼ぶ)が、それぞれ渡り部19を介して内ステータ巻線13の4本のスロット内導体13aと連続して一体に設けられている。
ロータRの周方向に隣り合うセグメント部10間の中央よりも少し外れた角度に電流分布の中心が位置するように、インバータIにより内ステータ巻線13と外ステータ巻線15に交流電流を流すと、セグメント部10が磁気的に電流分布の中心方向に引き込まれる。すなわち、リラクタンストルク作用を生じる。
また、セグメント部10は、隣接する永久磁石11(フェライト磁石)により磁化されて磁極を形成するため、電流分布の中央にセグメント部10の中心が引き込まれる。すなわち、磁石トルク作用を生じる。これらリラクタンストルクと磁石トルクとが協同してロータRを駆動することにより、シャフト6が回転してモータ作動を成す。
また、ダブルステータ構造であっても、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15とを第1のU字状導体と第2のU字状導体とで具現化できるため、例えば、内外ステータSi、Soで異なる断面積の巻線をそれぞれに並列に複数のインバータIで電流を流すなどの必要もなく、同一の断面積の巻線導体で内外ステータSi、Soも一括して簡素に巻線作業を行うことができる。
以下、より具体的な事例として、従来技術に係るシングルステータ型モータと、本発明に係るダブルステータ型モータのモデルA〜Dを設定し、統一解析条件(下記参照)の元で実施した出力特性のシミュレーション結果を基に、本発明の効果について説明する。
統一解析条件…回転数:1000rpm、電流:140[Arms]、電流位相角:50[degE]、磁石温度:60[degC]
図5は、各シミュレーションモデルA〜Dの基本構成を一覧にした表である。
なお、図5に記載された磁石厚とは、着磁方向の平均磁石厚である。
図6〜図9は、各モデルA〜Dの形状および磁場解析の結果である。
図10は、各モデルA〜Dのシミュレーション結果を一覧にした表である。
上記のように、本発明の実施例1に相当するモデルDは、φ180mm程度の小径モータにおいて、モデルA(シングルステータで減磁に耐えられない)より減磁耐力が向上し、かつ高性能が発揮でき、モデルB(シングルステータで減磁には耐えられる)に対して、約30Nmものトルク向上が図れる。
本発明の実施例2を図11、図12に示す。
実施例1に記載した外ステータ巻線15は、内側スロット内導体15a1および外側スロット内導体15a2を共に横向き(外ステータ鉄心14の周方向)に配置しているが、この実施例2に示す外ステータ巻線15は、図11に示す様に、外側スロット内導体15a2を横向きに配置し、内側スロット内導体15a1を縦向き(外ステータ鉄心14の半径方向)に配置している。なお、図11は、ロータRおよび内外ステータSi、Soの周方向の一部を示す断面図であるが、断面を表示するハッチングは省略している。
また、内ステータ巻線13のスロット内導体13aは、実施例1と同じく、縦向きに配置される。なお、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15に使用される各導体は、いずれも断面形状が長方形であり、且つ、同一断面積を有する平角導体を使用していることは実施例1と同じである。
本発明の実施例3を図13、図14に示す。
この実施例3では、図13に示す様に、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15に使用される各導体の断面形状が全て同一(略正方形)であり、且つ、同一断面積を有している。なお、図13は、ロータRおよび内外ステータSi、Soの周方向の一部を示す断面図であるが、断面を表示するハッチングは省略している。また、図14(a)、(b)に示す様に、外ステータ巻線15の内側スロット内導体15a1と内ステータ巻線13のスロット内導体13aとを連接する渡り部19に捻りを設けない構成としている。
上記の構成は、内外ステータ巻線13、15の巻き数が少ないモータに適したもので、内外ステータ巻線13、15に使用される導体の断面形状が略正方形となる場合に、巻線構造が簡素になる効果を奏する。
本発明の実施例4を図15、図16に示す。
この実施例4は、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15の一相分の巻線を一つの連続した巻線体20(図16参照)として構成する一例である。なお、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15に使用される各導体は、実施例3と同様に、断面形状が全て同一(略正方形)であり、且つ、同一断面積を有している(図15参照)。
内ステータ巻線13と外ステータ巻線15は、図15(b)に示す様に、外ステータ巻線15の内側スロット内導体15a1と内ステータ巻線13のスロット内導体13aとが軸方向の一端側(図示左側)で渡り部19によってU字状に連接され、さらに、軸方向の他端側で内側スロット内導体15a1と外側スロット内導体15a2とがU字状に連接されて、全体が蛇行状に連続した巻線体20を構成している。
上記の構成では、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15の各導体を蛇行状に連続した一つの巻線体20として成形できるの、内外ステータ巻線13、15の組み立て工程を簡単にできる。つまり、一つの連続した巻線体20を内外ステータ鉄心12、14のスロットにワンストロークで収納できるので、内外ステータ巻線13、15の組み立て工数を低減でき、組み付け時間を短縮できる。
本発明のダブルステータ型モータ1は、巻線構造が複雑になると、コスト的に採用が困難であるが、この実施例4では、巻線構造を簡素にできるため、小型モータのような巻線工程に割り当てられる僅かなコストでも実現できる。すなわち、特に小型モータ向きの構成である。
本発明の実施例5を図17に示す。
実施例1〜実施例4では、内ステータ巻線13の方が外ステータ巻線15よりスロット内導体数(スロット内に収納されるストッロ内導体の本数)が少ないので、内ステータSiの巻線起磁力より外ステータSoの巻線起磁力の方が強くなる。この場合、内ステータSiとセグメント部10の通路に形成された磁束が、外ステータSoとセグメント部10の通路に形成された磁束に合流するように引き寄せられる傾向が生じる。その結果、外ステータSoでは、磁束総量が増加して鉄心飽和が厳しくなる一方、内ステータSiでは、磁束総量が減って鉄心飽和が緩くなるというアンバランスが生じるため、体格や鉄心素材量の割りに出力が十分出にくいという問題が残る。
上記スリット21は、セグメント部10の内周側と外周側との間を周方向に円弧状に形成されている。このスリット21は、セグメント部10の内周側と外周側とを磁気的に分離する働きを有するので、セグメント部10を径方向に磁束が通りにくくなる。これにより、内ステータSiと外ステータSoとの間で磁束の入り混じりを防ぐ作用が生じるため、上記した内ステータSiと外ステータSoとで生じる磁束総量のアンバランスを抑制でき、体格や鉄心素材量に応じた出力を得ることが可能となる。
実施例1では、ロータRの永久磁石11にフェライト磁石を使用した一例を記載したが、フェライト磁石ではなく、希土類磁石(例えばネオジム磁石)を使用しても良い。あるいは、フェライト磁石と希土類磁石とを周方向に交互に配置しても良い。
実施例2〜4では、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15の各スロット内導体数、つまり、1相/1極当たりのターン数を、それぞれ2ターン、4ターンとして図示(図11、図13、図15参照)しているが、実施例1と同じく4ターン、8ターンでも良い。 同様に、実施例1では、内ステータ巻線13と外ステータ巻線15の各スロット内導体数をそれぞれ2ターン、4ターンとすることもできる。
さらに、内外ステータ巻線13、15のスロット内導体数は、内:外=1:2に限定する必要はなく、内:外=3:4(例えば、6ターンと8ターン)等も可能である。
6 シャフト(回転軸)
10 セグメント部(磁極部)
11 永久磁石(フェライト磁石)
12 内ステータ鉄心
13 内ステータ巻線
13a 内ステータ巻線のスロット内導体
14 外ステータ鉄心
15 外ステータ巻線
15a 外ステータ巻線のスロット内導体
19 渡り部
20 巻線体
21 セグメント部に形成されたスリット
R ロータ
Si 内ステータ
So 外ステータ
Claims (8)
- 回転軸に連結されて前記回転軸と一体に回転する環状のロータと、
このロータの径方向内側に配置される内ステータと、
前記ロータの径方向外側に配置される外ステータとを備え、
前記ロータは、環状に配置される磁極部と複数の永久磁石とを有し、
前記内ステータは、複数のスロットが外周面に開口する内ステータ鉄心と、前記複数のスロットを介して前記内ステータ鉄心に巻装される三相の内ステータ巻線とを備え、
前記外ステータは、複数のスロットが内周面に開口する外ステータ鉄心と、前記複数のスロットを介して前記外ステータ鉄心に巻装される三相の外ステータ巻線とを備え、
前記ロータと前記内ステータおよび前記外ステータは、いずれも同一極数であり、
前記内ステータと前記外ステータは、両者の巻線起磁力によって発生する磁界が前記磁極部に対して並列に印加されるように、前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線とは各相が逆相に接続された一体の連続巻線体であるダブルステータ型モータであって、
前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線は、それぞれ前記スロット内に収納されるスロット内導体を有し、前記外ステータ巻線の前記スロット内導体は、前記スロットの内周側に収納される内側スロット内導体と、前記スロット内で前記内側スロット内導体の外周側に収納される外側スロット内導体とを有し、
前記外ステータ巻線の前記内側スロット内導体と前記内ステータ巻線の前記スロット内導体は、前記内ステータと前記外ステータとの間で前記ロータの軸方向一端側を径方向に跨いで配設される渡り部を介してU字状に連続して一体に設けられていることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記永久磁石は、周方向に着磁されていることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1または2に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記外ステータ巻線は、前記外ステータ鉄心の周方向に異なる二箇所の前記スロット内に収納される一方の前記外側スロット内導体と他方の前記外側スロット内導体とが前記外ステータ鉄心の軸方向一端面より外側でU字状に連続して一体に設けられ、
前記内側スロット内導体と前記外側スロット内導体とが軸方向の他端側で電気的かつ機械的に接続されていることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線は、それぞれ前記スロット内導体の断面形状が長方形で同一断面積を有し、
前記内ステータ巻線の前記スロット内導体は、断面形状の長辺側を前記内ステータ鉄心の半径方向に向けて前記スロット内に収納され、
前記外ステータ巻線の前記スロット内導体は、断面形状の長辺側を前記外ステータ鉄心の周方向に向けて前記スロット内に収納され、
前記渡り部は、前記スロット内導体と同一断面形状および同一断面積を有し、且つ、90度捻られていることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線は、それぞれ前記スロット内導体の断面形状が長方形で同一断面積を有し、
前記外ステータ巻線の前記外側スロット内導体は、断面形状の長辺側を前記外ステータ鉄心の周方向に向けて前記スロット内に収納され、
前記外ステータ巻線の前記内側スロット内導体は、断面形状の長辺側を前記外ステータ鉄心の半径方向に向けて前記スロット内に収納され、
前記内ステータ巻線の前記スロット内導体は、断面形状の長辺側を前記内ステータ鉄心の半径方向に向けて前記スロット内に収納されていることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1または2に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線は、前記内ステータ巻線の前記スロット内導体と前記外ステータ巻線の前記内側スロット内導体とが軸方向の一端側で前記渡り部によってU字状に連接され、さらに、軸方向の他端側で前記内側スロット内導体と前記外側スロット内導体とがU字状に連接されて全体が蛇行状に連続した巻線体を構成し、この巻線体を複数組み合わせて一相分の巻線が形成されることを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記内ステータと前記外ステータは、前記内ステータ鉄心のスロット数と前記外ステータ鉄心のスロット数とが同一であり、且つ、前記内ステータ巻線と前記外ステータ巻線は、それぞれ前記スロット内に収納されるスロット内導体を有し、前記外ステータ巻線のスロット内導体数より前記内ステータ巻線のスロット内導体数の方が少ないことを特徴とするダブルステータ型モータ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載したダブルステータ型モータにおいて、
前記内ステータと前記外ステータは、前記内ステータ鉄心のスロット数の方が前記外ステータ鉄心のスロット数より少ないことを特徴とするダブルステータ型モータ。
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