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JP5702056B2 - 詰替え容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどの食品等を収納する詰め替え容器に関する。
液体洗剤や柔軟仕上げ剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどの食品は、それぞれ使いやすいような形状の専用容器に収納されている。専用容器は、構造もしっかりしており、従って高価であることから、内容物が無くなった段階で、繰り返し使用することができるように、内容物のみを詰替える詰替え容器入りの製品が別途販売されていることが多い。
例えば液体洗剤の容器は、洗剤を使用する時にその都度適切な量を計量して取り出す必要があるため、軽量カップに注ぎやすいように、注出口にノズルを備えた剛性のあるプラスチック容器が、繰り返し使用容器として用いられている。この容器に対して、内容物を補充するための詰め替え用の容器としては、軟包装フィルムからなる柔軟な容器に、注出口を形成した容器や、口栓を取付けた容器が一般的に使用されている。
繰り返し使用する剛性の容器は、もっぱら注出し易いように設計されているため、繰り返し使用する容器に対して、詰替え容器から内容物を補充する詰替え操作の利便性を考慮したものでは、必ずしもなかった。
また一方、詰替え容器も、もっぱら安価に製造することに重点を置くあまり、必ずしも詰替え操作の利便性を考慮したものではなかった。
繰り返し使用する容器に設けられたノズルを利用して、詰替え容器の開封を行うことができ、さらに詰替え中に、詰替え容器が自立するために、手で保持しなくてもよい詰替え容器が提案されている。この手放し詰め替え容器は、繰り返し使用容器の開口部に着脱可能かつ脱落不能に連結される結合部材と、詰め替え容器本体を密封する容器密封部材とを備えた詰め替え容器である(特許文献1参照)。
特開2004-99082号公報
特許文献1に記載された詰め替え容器は、繰り返し使用容器と詰め替え容器を結合するために、口栓部に、結合部材と容器密封部材という2つの部材を用いているため、容器のコストが高いものとならざるを得ない。また詰め替え容器を、繰り返し使用容器の開口部にねじ込んで使用する構造であるため、両者の結合は確実であるが、反面、操作が面倒であるばかりでなく、口栓のコスト面においても不利であるという欠点があった。
本発明の解決しようとする課題は、詰替え操作が容易かつ迅速で確実な詰め替え容器を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、基材フィルム層とシーラント層を少なくとも有する積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面フィルムと本体裏面フィルムを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部の単一の折り曲げ線でゆるく折り曲げて、折り曲げ部と前記本体表面フィルムと前記本体裏面フィルムを形成し、該折り曲げ部は、折り曲げ部の下部に設けた注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を横長に形成しており、かつ、前記注出口シール部に抜き加工部を形成するこ とにより、流出路を突出した注出ノズルとして形成しており、該注出ノズルの先端はハー フカット線を引き裂いて注出口を形成するもので、前記ハーフカット線は、本体表面積層 体および本体裏面積層体の外側面に連続して設けたハーフカット線であって、前記折り曲 げ部に直交する方向に形成されていることを特徴とする詰替え容器である。
また、請求項2に記載の発明は、基材フィルム層とシーラント層を少なくとも有する積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面フィルムと本体裏面フィルムと底テープを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部の単一の折り曲げ線でゆるく折り曲げて、折り曲げ部と前記本体表面フィルムと前記本体裏面フィルムを形成し、前記底テープは、容器の下部にあって折り曲げられており、底テープの一端は本体表面フィルムと、他端は本体裏面フィルムとそれぞれボトムシール部を形成して容器底面を構成し、前記折り曲げ部は、折り曲げ部の下部に設けた注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を横長に形成しており、かつ、前記注出口シール部に抜き加工部を形成することにより、流出路 を突出した注出ノズルとして形成しており、該注出ノズルの先端はハーフカット線を引き 裂いて注出口を形成するもので、前記ハーフカット線は、本体表面積層体および本体裏面 積層体の外側面に連続して設けたハーフカット線であって、前記折り曲げ部に直交する方 向に形成されていることを特徴とする詰替え容器である。
また、請求項に記載の発明は、前記注出ノズルを形成した側と反対の側に、前記抜き加工部に納まる形状の把手を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の詰替え容器である。
また、請求項に記載の発明は、前記折り曲げ部の一部を切り開き、内容物充填用開口部としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の詰替え容器である。
本発明に係る詰替え容器は、基材または基材フィルム層と、シーラント層を少なくとも有する積層体または積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面積層体または本
体表面フィルムと、本体裏面積層体または本体裏面フィルムを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなるものであるから、プラスチックボトルや、プラスチック製の口栓を使用した容器などと異なり、軟包装用積層体または軟包装フィルムのみから製造することができるため、安価に製造することができる。
また、本発明に係る詰替え容器は、1枚の積層体または積層フィルムをシーラント層を内側にして折り曲げて、折り曲げ部を形成し、該折り曲げ部は、注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を形成したので、大面積の直線状の流出路を安定して確保することが可能となり、その結果円滑かつ迅速な詰め替え操作が可能となった。
また、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部でゆるく折り曲げて、折り曲げ部を形成し、該折り曲げ部は、折り曲げ部の下部に設けた注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を横長に形成した場合には、詰替え容器の製造が容易になり、また流出路がより広くなるため、より円滑かつ迅速な詰替え操作が可能となる。
また、請求項2および4に記載した発明においては、本体表面積層体または本体表面フィルムと、本体裏面積層体または本体裏面フィルムと、底テープを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなり、前記底テープは、容器の下部にあって折り曲げられており、底テープの一端は本体表面積層体または本体表面フィルムと、他端は本体裏面積層体または本体裏面フィルムと、それぞれボトムシール部を形成して容器底面を構成したいわゆるスタンディングパウチとしたので、大容量の詰替え容器とすることが可能となる。
前記注出口シール部に抜き加工部を形成することにより、流出路を突出した注出ノズルとして形成した場合には、注出ノズルを繰り返し使用する容器の口栓内部に挿入することが可能となるので、このような操作が可能な容器に対して効果を発揮する。
また、前記注出ノズルを形成した側と反対の側に、前記抜き加工部に納まる形状の把手を設けた場合には、この把手を持って詰替え操作を行うことができるので、より安全にまた容易に詰替え操作を行うことができる。また把手は抜き加工部に納まる形状であるから、連続した積層体またはフィルムから打ち抜いて製造する場合に、積層体またはフィルムの無駄が生じない。
また、注出口となるべき部分の外側面にハーフカット線を設けた場合には、手で引き裂いて容易に注出口を開口させることが可能となる。
また、前記折り曲げ部の一部を切り開き、内容物充填用開口部とした場合には、他のシール部分を充填用開口部とすることができないような形状の容器であっても、安定した充填操作が可能となる。
本発明に係る詰替え容器は、ノズルキャップを有する繰り返し使用する容器のノズルを前記注出ノズルに挿入可能とした場合、水平に保持した注出ノズルに前記繰り返し使用する容器のノズルを挿入した後に、注出ノズルが垂直になるように容器を傾けることにより、迅速な詰め替えを可能とした詰替え容器となり、本発明の効果が最大限に発揮される。すなわち、本発明に係る詰替え容器は、1枚の積層体または積層フィルムを折り曲げた折り曲げ部の存在によって、注出口が自然に開くので、目的とする容器のノズルを挿入し易く、またノズルに合わせて注出口の寸法を設計することにより、ノズルにぴったり合った注出口とすることができる。このため、水平に保持した注出ノズルに繰り返し使用する容器のノズルを挿入した後に、注出ノズルが垂直になるように傾けることにより、迅速な詰替え操作が可能となる。
図1は、本発明に係る詰替え容器の一実施態様を示した模式図である。 図2(1)は、図1のAA断面を示した断面模式図である。また(2)は、詰替え容器を構成する積層フィルムの層構成を示した断面模式図である。 図3は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様を示した模式図である。 図4(1)は、図3のBB断面を示した断面模式図である。また(2)は、容器本体を開いた状態を示した断面模式図である。 図5は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様を示した模式図である。 図6は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様における注出口の部分を示した模式図である。 本発明に係る詰替え容器を用いた一連の詰替え操作の例を示した模式図である。 本発明に係る詰替え容器を用いた一連の詰替え操作の例を示した模式図である。 本発明に係る詰替え容器を用いた一連の詰替え操作の例を示した模式図である。 図10は、本発明に係る詰替え容器の一実施態様を示した模式図である。 図11(1)は、図10のCC断面を示した断面模式図である。また(2)は、詰替え容器を構成する積層体の層構成を示した断面模式図である。
以下本発明に係る詰替え容器について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図10は、本発明に係る詰替え容器の一実施態様を示した模式図であり、図11(1)は、図10のCC断面を示した断面模式図である。また(2)は、詰替え容器を構成する積層体の層構成を示した断面模式図である。本発明に係る詰替え容器1は、基材11aとシーラント層12を少なくとも有する積層体からなる詰替え容器であって、本体表面積層体2aと本体裏面積層体3aを有し、それぞれのシーラント層12同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層体をシーラント層12を内側にして折り曲げて、折り曲げ部6と前記本体表面積層体2aと前記本体裏面積層体3aを形成し、該折り曲げ部6は、注出口シール部24と共に、注出口31に至る内容物の流出路33を形成したことを特徴とする詰替え容器である。
この実施態様においては、折り曲げ部6が縦方向に形成されており、注出口シール部24も縦長に形成され、従って流出路33も縦方向に形成されている。周囲のシール部分は、トップシール部21、サイドシール部22、ボトムシール部23の3箇所となり、このうちいずれかのシール部を未シール状態とすれば充填用開口部として利用できる。
折り曲げ部6は、詰替え容器1の天部に水平に配置されてもよく、この実施態様におけるように側部に垂直に配置されても良い。また場合によっては、斜めに傾斜した状態に配置されてもかまわない。折り曲げ部6は、1枚の積層体をシーラント層12を内側にして折り曲げて形成したものであり、折り曲げ部6は、注出口シール部24と共に、注出口31に至る内容物の流出路33を形成している。折り曲げ部6における積層体の戻ろうとする弾性の働きにより、流出路33の断面は、常に膨らんだ状態となる。このため、注出口31の断面積を広く確保することが可能となり、一度に大量の内容物を排出することが可能となる
図1は、本発明に係る詰替え容器の一実施態様を示した模式図である。また図2(1)は、図1のAA断面を示した断面模式図である。また(2)は、詰替え容器を構成する積層フィルムの層構成を示した断面模式図である。
本発明に係る詰替え容器1は、図2(2)に示したように、基材フィルム層11とシーラント層12を少なくとも有する積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面フ
ィルム2と本体裏面フィルム3を有し、それぞれのシーラント層12同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層フィルムをシーラント層12を内側にして天部でゆるく折り曲げて、折り曲げ部6と前記本体表面フィルム2と前記本体裏面フィルム3を形成し、該折り曲げ部6は、折り曲げ部6の下部に設けた注出口シール部24と共に、注出口31に至る内容物の流出路33を横長に形成したことを特徴とする詰替え容器である。
折り曲げ部6は、1枚の積層フィルムをシーラント層12を内側にして天部でゆるく折り曲げて形成したものであり、折り曲げ部6は、折り曲げ部6の下部に設けた注出口シール部24と共に、注出口31に至る内容物の流出路33を横長に形成している。折り曲げ部6における積層フィルムの戻ろうとする弾性の働きにより、流出路33の断面は、常に上部が膨らんだ状態となる。このため、注出口31の断面積をより広く確保することが可能となり、一度に大量の内容物を排出することが可能となるのである。
図1に示した実施態様においては、本体表面フィルム2と本体裏面フィルム3は、サイドシール部22とボトムシール部23においてシールされて袋状となっている。実際の容器では、内容物を充填するための充填用開口部が必要であるが図1では、省略されている。図1に示された実施態様においては、ボトムシール部23ないしはサイドシール部22に充填用開口部を設けることができる。
本発明に係る詰替え容器に使用する積層体あるいは積層フィルムとしては、通常軟包装袋に使用される積層体あるいは積層フィルムを用いることができる。基材11aあるいは基材フィルム層11としては、1層ないしは数層からなる紙や金属箔や合成樹脂フィルムを使用する。一例を挙げれば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)等のポリエステル系樹脂、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリカーボネート樹脂(PC)、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等の合成樹脂フィルム、および紙、金属箔等が単体または、複合して使用される。基材11aあるいは基材フィルム層11には、必要に応じて印刷層や接着剤層が含まれる。
紙としては、上質紙、片アート紙、コート紙、キャストコート紙、模造紙などを用いることができる。通常、注出口を安定して開口させるために、注出ノズルにエンボス加工を施すことがあるが、積層体に紙を用いた場合には、エンボス加工により紙に割れが生じるといった不具合が生じていた。しかしながら、本発明では、1枚の積層体を折り曲げることで、注出口を安定して開口させており、エンボス加工を必要としていないため、環境配慮の点からも、紙を用いることは有効である。
シーラント層12としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などが使用される。またこれらの樹脂を複合した多層フィルムが使用されることもある。
積層体あるいは積層フィルムの具体的な構成例としては、PET/印刷層/接着剤層/
延伸ポリアミド樹脂フィルム(以下ONYと略す)/接着剤層/LLDPEからなる構成のフィルムや、ONY/接着剤層/LLDPE、ONY/接着剤層/ONY/接着剤層/LLDPE、紙/LDPE/アルミニウム箔/LDPE、紙/LDPEなどが挙げられる。以後の説明においては、特に限定しない限り、積層フィルムは、積層体の概念を含むものとする。本体表面フィルム、本体裏面フィルムも同様にそれぞれ本体表面積層体、本体裏面積層体の概念を含むものとする。
図3は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様を示した模式図であり、図4(1)は、図3のBB断面を示した断面模式図である。また図4(2)は、容器本体を開いた状態を示した断面模式図である。
この実施態様においては、詰替え容器1は、本体表面フィルム2と本体裏面フィルム3と底テープ4を有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなる。底テープ4は、容器の下部にあってシーラント層が外側になるように折り曲げられており、底テープ4の一端は本体表面フィルム2と共にボトムシール部23を形成し、他の端は本体裏面フィルム3と共にボトムシール部23を形成して容器底面を構成する。この形式の包装袋は、いわゆるスタンディングパウチと称されるものであり、底面が大きく広がるため大容量の容器を実現できる特徴を有している。
折り曲げ部6は、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部で折り曲げて、形成されており、折り曲げ部6の下部に設けた注出口シール部24と共に、注出口31に至る内容物の流出路33を横長に形成している。このようにすることにより、特に内容物が液体の場合には、内容物を注出する際、内容物が直線状の流出路33を円滑に流れるために、迅速な注出を可能とする。この特徴は、この実施態様においては、容器が大容量であるためにより一層効果的なものとなっている。
またこの実施態様においては、折り曲げ部6の一部を切り開き、内容物を充填するための充填用開口部41としている。図3では、充填用開口部41をシールしてトップシール部21を形成した状態を示している。このように、容器の天部に充填用の開口部が存在すると、内容物の充填操作がやり易くなる利点がある。
図5は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様を示した模式図である。
この実施態様においては、注出口シール部24に抜き加工部25を形成することにより、流出路33を突出した注出ノズル32として形成したことを特徴とする。
抜き加工部25を設けたことにより、流出路33は、突出した注出ノズル32として形成されることになる。この注出ノズル32は、例えば繰り返し使用する容器の口栓部に挿入することが可能となる。このことは、詰替え操作の際の作業性を改善するのに役立つ。抜き加工部25の形状は、繰り返し使用する容器の口栓部周辺の構造に応じて、適当な形状を選択することができる。
またこの実施態様においては、注出ノズル32を形成した側と反対の側に、前記抜き加工部25に納まる形状の把手26が設けられている。図5に示した詰替え容器を製造するには、容器の高さに相当する幅のほぼ2倍の幅にスリットした積層フィルムをシーラント層面を内側にして天部で折り曲げて対向させ、本体表面フィルム2と本体裏面フィルム3とし、これを連続的に供給し、この間にシーラント層面が外側になるように二つ折りにした底テープ4を連続的に供給し、必要なシールを行った後に、打ち抜いて容器とする。
抜き加工部25は、本来棄てる部分であるが、図5に示したように、把手26を、隣の詰替え容器27の抜き加工部25に納まるような形状とすれば、特に材料の増加もなく、
把手26を付加することができる。把手26が存在することにより、この把手26を持って詰替え操作を行うことができるので、より安全にまた容易に詰替え操作を行うことができる。
またこの実施態様においては、折り曲げ部6の一部を切り開き、内容物を充填するための充填用開口部41としている。この例では、サイドシール部22に抜き加工部25や把手26が存在するために、折り曲げ部6以外に、十分な幅をもった充填用開口部を設けることが困難である。従って、充填用開口部41の位置としては、折り曲げ部6に設けるのが好ましい。
図6は、本発明に係る詰替え容器の他の実施態様における注出口の部分を示した模式図である。この実施態様においては、注出口31となるべき部分の本体表面フィルムおよび本体裏面フィルム外側面にハーフカット線34を設けたことを特徴とする。このようにすることにより、ハーフカット線34の部分を手で引き裂いて注出口31を容易に形成することが可能となる。注出口31となるべき部分は、開封予定部分であって、図6のように注出ノズル32が存在する場合であれば、注出ノズル32の先端から少し引っ込んだ位置に設けるのが好ましい。これは、注出ノズルの先端を手で持って引き裂き易いようにである。ハーフカット線34は、刃物によって形成する方法と、レーザー加工によって形成する方法が一般に用いられているが、レーザー加工による方法の方が均一で安定した切れ目を形成できるので好ましい。
図7〜9は、本発明に係る詰替え容器を用いた一連の詰替え操作の例を示した模式図である。図7に示したように、本発明に係る詰替え容器1を保持し、注出ノズル32の先端をカットして注出口31を開く。この注出口31に空になった繰り返し使用容器51のノズル52を挿入する。この図では、繰り返し使用容器51は、ノズル52を有するノズルキャップ53を備えたプラスチック容器である。
次に図8に示したように詰替え容器1の注出ノズル32を繰り返し使用容器51のノズルキャップ53に確実に挿入した状態とする。次に図9に示したように、繰り返し使用容器51と詰替え容器1の位置関係を一定に保ちながら、注出ノズル32が垂直になるように全体を引き起こすと、詰替え容器1中の内容物が一気に繰り返し使用容器51に注出される。
このように、本発明に係る詰替え容器は、特別のプラスチック製の口栓等を使用せずに、大面積の注出口を確保することが可能であり、またこの注出口の大きさは、目的とする繰り返し使用容器の口栓の形状に合わせて自由に設計することができるので、迅速な詰替え操作が可能な専用詰替え容器として極めて価値の高いものである。
以下実施例に基づいて、本発明に係る詰替え容器についてさらに具体的に説明する。
本体表面フィルムおよび本体裏面フィルムとして以下の構成からなる積層フィルムを使用した。
<積層フィルムの構成>
PET(東レ社製P60、12μm)/印刷層/接着剤層(東洋モートン社製TM272、3g/m(dry))/ONY(ユニチカ社製ONMB、15μm)/接着剤層(同上)/LLDPE(東セロ社製TUX−FCS、150μm)
底テープとして以下の構成からなる積層フィルムを使用した。
<積層フィルムの構成>
ONY(ユニチカ社製ONM、25μm)/LLDPE(同上、120μm)
上記の積層フィルムを用いて、図5に示した形状のスタンディングパウチを作製した。なお充填用開口部としては、折り曲げ部の一部をカットし、充填用開口部とした。また注出ノズル先端部の注出口となるべき部分にレーザー加工によるハーフカット線を設け、開口予定部とした。こうして得られた詰替え容器に家庭用液体洗剤を充填し、充填開口部をヒートシールして詰替え用洗剤とした。
この詰替え用洗剤容器の注出ノズル先端の開口予定部を手で切り取り、注出口を開口した後、図7〜9に示したような手順に従って、内容物の洗剤を専用の繰り返し使用容器に詰め替える操作を行ったところ、洗剤のこぼれやあふれもなく、極めて迅速に詰替え操作を完了することができた。
1・・・詰替え容器
2・・・本体表面フィルム
2a・・・本体表面積層体
3・・・本体裏面フィルム
3a・・・本体裏面積層体
4・・・底テープ
6・・・折り曲げ部
11・・・基材フィルム層
11a・・・基材
12・・・シーラント層
21・・・トップシール部
22・・・サイドシール部
23・・・ボトムシール部
24・・・注出口シール部
25・・・抜き加工部
26・・・把手
27・・・隣の詰替え容器
31・・・注出口
32・・・注出ノズル
33・・・流出路
34・・・ハーフカット線
41・・・充填用開口部
51・・・繰り返し使用容器
52・・・ノズル
53・・・ノズルキャップ

Claims (4)

  1. 基材フィルム層とシーラント層を少なくとも有する積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面フィルムと本体裏面フィルムを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部 単一の折り曲げ線でゆるく折り曲げて、折り曲げ部と前記本体表面フィルムと前記本体裏面フィルムを形成し、該折り曲げ部は、折り曲げ部の下部に設けた注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を横長に形成しており、かつ、前記注出口シール部に抜き 加工部を形成することにより、流出路を突出した注出ノズルとして形成しており、該注出 ノズルの先端はハーフカット線を引き裂いて注出口を形成するもので、前記ハーフカット 線は、本体表面積層体および本体裏面積層体の外側面に連続して設けたハーフカット線で あって、前記折り曲げ部に直交する方向に形成されていることを特徴とする詰替え容器。
  2. 基材フィルム層とシーラント層を少なくとも有する積層フィルムからなる詰替え容器であって、本体表面フィルムと本体裏面フィルムと底テープを有し、それぞれのシーラント層同士を対向させ、周囲をシールしてなり、1枚の積層フィルムをシーラント層を内側にして天部の単一の折り曲げ線でゆるく折り曲げて、折り曲げ部と前記本体表面フィルムと前記本体裏面フィルムを形成し、前記底テープは、容器の下部にあって折り曲げられており、底テープの一端は本体表面フィルムと、他端は本体裏面フィルムとそれぞれボトムシール部を形成して容器底面を構成し、前記折り曲げ部は、折り曲げ部の下部に設けた注出口シール部と共に、注出口に至る内容物の流出路を横長に形成しており、かつ、前記注出 口シール部に抜き加工部を形成することにより、流出路を突出した注出ノズルとして形成 しており、該注出ノズルの先端はハーフカット線を引き裂いて注出口を形成するもので、 前記ハーフカット線は、本体表面積層体および本体裏面積層体の外側面に連続して設けた ハーフカット線であって、前記折り曲げ部に直交する方向に形成されていることを特徴とする詰替え容器。
  3. 前記注出ノズルを形成した側と反対の側に、前記抜き加工部に納まる形状の把手を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の詰替え容器。
  4. 前記折り曲げ部の一部を切り開き、内容物充填用開口部としたことを特徴とする請求項 1〜3のいずれか1項に記載の詰替え容器。
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