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JP5799066B2 - 脊椎固定装置及び脊椎固定システム - Google Patents

脊椎固定装置及び脊椎固定システム Download PDF

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JP5799066B2 JP2013200901A JP2013200901A JP5799066B2 JP 5799066 B2 JP5799066 B2 JP 5799066B2 JP 2013200901 A JP2013200901 A JP 2013200901A JP 2013200901 A JP2013200901 A JP 2013200901A JP 5799066 B2 JP5799066 B2 JP 5799066B2
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Description

本発明は、脊椎を固定するための脊椎固定装置及び脊椎固定システムに関する。
従来、頸椎、腰椎などの脊椎の固定、矯正及び安定化等のために、外科手術として、椎骨に固定される脊椎固定装置にロッドを取付け固定することで、当該ロッドを脊椎に沿って配設する手法が知られている。
この脊椎固定装置は、例えば、患者の脊椎疾患の状態や手術内容等に応じて使い分けされるように、ロッドが保持されるホルダー部と椎骨に埋め込まれる骨ねじとが一体となって形成され、ホルダー部と骨ねじとが相対的に回動不可の固定型の装置や、ホルダー部と骨ねじとが別体で形成され、ホルダー部と骨ねじとが相対的に回動可能な回動型の装置がある。
回動型の脊椎固定装置として、骨ねじの頭部及びロッドが保持されるホルダー部内に圧力要素を配設し、この圧力要素により骨ねじの頭部を押圧して当該頭部が旋回しないように保持する構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、骨ねじの頭部はホルダー部内にて一時的に締め付けられた状態であるため、例えば、脊柱後弯症等の脊柱変形を矯正する手術の際に、ホルダー部や骨ねじに対して大きな負荷がかかると骨ねじとホルダー部との相対的な角度が変化してしまう虞がある。
そこで、圧力要素による骨ねじの頭部の押圧を維持するためのリングをホルダー部内に配設し、骨ねじとホルダー部との相対的な角度を固定することで、固定型の装置と略同等の機能を具備する脊椎固定装置も提案されている。
特開2011−206538号公報
しかしながら、圧力要素による骨ねじの頭部の押圧を維持するためのリングは、ロッドを固定するための固定用ねじとは別に設けられている。このため、脊椎固定装置の部品点数が増加して当該装置構成が複雑になるだけでなく、当該装置自体が大型化してしまうといった問題が生じる。さらに、リング及び固定用ねじをそれぞれ締め付けるための専用の治具も必要となる。結果として、当該装置の取扱性の悪化やコストアップを招いてしまうこととなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、より単純な構成で骨ねじと保持部との相対的な角度の固定を適正に行うことができる脊椎固定装置及び脊椎固定システムを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の脊椎固定装置は、
ロッドと接続されて脊椎を固定する脊椎固定装置であって、
前記脊椎を構成する椎骨に一部分が埋め込まれる長尺な埋込部材と、
前記埋込部材及び前記ロッドを保持可能な保持部と、を備え、
前記保持部は、
前記埋込部材の椎骨に埋め込まれない非埋込部が配置される非埋込部配置部を具備する内側部材と、
前記内側部材の外側に設けられ、前記非埋込部配置部の外面部の略全域と接触可能な内面部を具備する外側部材と、を有し、
前記非埋込部配置部は、その外面部に所定の一方向に沿って漸次縮径された第1のテーパー状の部分を具備するとともに、当該非埋込部配置部の内面部から外側に所定の深さ座刳られるように形成された肉薄部を具備してなり、
前記外側部材は、その内面部に前記所定の一方向に沿って漸次縮径された第2のテーパー状の部分を具備してなり、
前記内側部材が前記所定の一方向に前記外側部材に対して移動することで、前記外側部材の内面部の前記第2のテーパー状の部分と前記非埋込部配置部の外面部の前記第1のテーパー状の部分とを接触させ、この状態で、前記非埋込部配置部に配置された前記非埋込部を当該非埋込部配置部の内面部で押圧して、前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定するとともに、前記非埋込部の外面に形成されている凹部が前記非埋込部配置部の前記肉薄部の端部に係止可能となるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の脊椎固定装置において、
前記非埋込部配置部は、前記所定の一方向に沿った軸を中心とする周方向に複数分離されてなり、
前記内側部材が前記所定の一方向に前記外側部材に対して移動することで、前記非埋込部配置部の分離された部分どうしの間隔を狭めるように当該非埋込部配置部が前記外側部材の内面部により締め付けられて前記非埋込部配置部の内面部で前記非埋込部を押圧することを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の脊椎固定装置において、
前記内側部材は、
前記非埋込部配置部が設けられた側と反対側に設けられ、前記ロッドが配置されるロッド配置部を更に具備し、
前記ロッド配置部に配置された前記ロッドが前記所定の一方向に押圧されることで、前記内側部材が当該所定の一方向に前記外側部材に対して移動し、前記外側部材の内面部の前記第2のテーパー状の部分と前記非埋込部配置部の外面部の前記第1のテーパー状の部分とが接触することを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の脊椎固定装置において、
前記外側部材は、
前記ロッド配置部に配置された前記ロッドを固定するための固定用ねじが螺子込まれる固定用被螺合部を更に具備し、
前記固定用被螺合部に前記固定用ねじが螺子込まれることで、当該固定用ねじの先端部で前記ロッドを前記所定の一方向に押圧して固定するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の脊椎固定装置において、
前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定したまま、前記固定用被螺合部と前記固定用ねじとの螺合を解除可能に構成されていることを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の脊椎固定装置において、
前記埋込部材は、前記非埋込部が前記非埋込部配置部に着脱可能に構成されていることを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、
椎固定装置と、固定解除装置と、を備える脊椎固定システムであって、
前記脊椎固定装置は、
ロッドと接続されて脊椎を固定するものであり、
前記脊椎を構成する椎骨に一部分が埋め込まれる長尺な埋込部材と、
前記埋込部材及び前記ロッドを保持可能な保持部と、を備え、
前記保持部は、
前記埋込部材の椎骨に埋め込まれない非埋込部が配置される非埋込部配置部を具備する内側部材と、
前記内側部材の外側に設けられ、前記非埋込部配置部の外面部と接触可能な内面部を具備する外側部材と、を有し、
前記外側部材の内面部と前記非埋込部配置部の外面部とを接触させた状態で、前記非埋込部配置部に配置された前記非埋込部を当該非埋込部配置部の内面部で押圧して、前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定するように構成され、
前記固定解除装置は、
前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度の固定を解除するものであり、
前記外側部材の前記埋込部材と反対側の端部に接触して位置決めする位置決め部材と、
前記内側部材の前記非埋込部配置部が設けられた側と反対側に設けられた解除用被螺合部に螺子込まれる螺合部材と、を有し、
前記位置決め部材により当該固定解除装置が前記外側部材に対して位置決めされた状態で、前記螺合部材が前記内側部材の前記解除用被螺合部に螺子込まれることで、前記内側部材が前記外側部材に対して前記所定の一方向と反対方向に移動し、前記外側部材の内面部と前記非埋込部配置部の外面部との接触を解除するように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、より単純な構成で骨ねじと保持部との相対的な角度の固定を適正に行うことができる。
本発明を適用した好適な一実施形態として例示する脊椎固定装置の概略構成を示す斜視図である。 図1の脊椎固定装置の分解斜視図である。 図1のIII−III線における脊椎固定装置の断面図である。 図1の脊椎固定装置を構成するホルダー部の内側部材を示す図である。 図1の脊椎固定装置を構成するホルダー部の外側部材を示す図である。 図1の脊椎固定装置を構成する固定用ねじを示す図である。 図1の脊椎固定装置を構成する骨ねじとホルダー部との相対的な角度の固定方法を説明する図である。 図1の脊椎固定装置を構成する骨ねじとホルダー部との相対的な角度が固定された状態での当該脊椎固定装置の使用方法を説明する図である。 本発明を適用した好適な一実施形態として例示する固定解除装置の分解斜視図である。 図9の固定解除装置を用いた骨ねじとホルダー部との相対的な角度の固定解除を説明する片側断面図である。
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した好適な一実施形態として例示する脊椎固定装置100の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、脊椎固定装置100の分解斜視図であり、図3は、図1のIII−III線における脊椎固定装置100の断面図である。
なお、以下の説明では、脊椎固定装置100が脊椎V(図8参照)の椎骨Bに取り付けられた状態で、脊椎Vの延在方向(椎骨Bの並び方向)に沿う方向をY軸方向とし、Y軸方向に略直交し、人体の左右方向と略平行な一方向をX軸方向とし、X軸方向及びY軸方向に略直交する一方向(上下方向)をZ軸方向とする。
本実施形態の脊椎固定装置100は、例えば、腰椎などの脊椎Vの固定、矯正及び安定化等のため、Y軸方向に並んだ複数の椎骨B、…の各々に2つずつ固定されて略円柱状のロッドR2本を脊椎Vに沿って配設させるものである。
具体的には、図1〜図3に示すように、脊椎固定装置100は、椎骨Bに螺子込まれる骨ねじ1と、この骨ねじ1及びロッドRが取付け固定されるホルダー部2と、このホルダー部2に螺子込まれる固定用ねじ3とを備えている。
骨ねじ1は、椎骨Bに少なくとも一部が埋め込まれるものである。具体的には、骨ねじ1は、埋め込み方向(例えば、Z軸方向)に沿うように長尺に形成され、椎骨Bに螺子込まれるねじ本体部11を有している。このねじ本体部11の長手方向の一端側、即ち、当該脊椎固定装置100が脊椎Vに取り付けられた状態で椎骨Bと反対となる皮膚側に、椎骨Bに埋め込まれないねじ頭部(非埋込部)12が形成されている。
ねじ頭部12は、例えば、ねじ本体部11に連続して形成された球体を当該骨ねじ1の軸方向に略直交する平面で切断した一部分から形成されている。また、ねじ頭部12のねじ本体部11と反対側の平面部には、当該骨ねじ1を回転させて椎骨Bに埋め込むための埋込装置(図示略)が取り付けられる取付部13が形成されている。
また、ねじ頭部12の外周面には、環状の凹部14が複数設けられている。
複数の凹部14、…は、骨ねじ1の中心軸を中心とする周方向に延在するように形成されている。具体的には、複数の凹部14、…は、ねじ頭部12の当該骨ねじ1の軸方向の略中央部よりもねじ本体部11側及び取付部13側に、所定数ずつ骨ねじ1の軸方向に所定間隔を空けて形成されている。つまり、ねじ頭部12の骨ねじ1の軸方向の略中央部付近、特に、中央部から取付部13寄りの領域は、凹部14が形成されずに、曲面状に形成されている。
これにより、ねじ頭部12の外周面の曲面状に形成された部分とねじ頭配置部211の曲面部211a(後述)との接触面積をより広く確保することができる。
ホルダー部2は、保持部として、骨ねじ1及びロッドRを保持可能に構成されている。具体的には、ホルダー部2は、骨ねじ1のねじ頭部12が配置される内側部材21(図4(a)等参照)と、この内側部材21の外側に設けられた外側部材22(図5(a)等参照)とを有している。
図4(a)は、ホルダー部2を構成する内側部材21を示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のIV−IV線における内側部材21の断面図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、内側部材21は、例えば、全体として略筒状に形成され、骨ねじ1の椎骨Bに埋め込まれないねじ頭部12が配置されるねじ頭配置部(非埋込部配置部)211と、内側にロッドRが配置される内側ロッド配置部212と、固定解除装置200の螺合部材201が螺子込まれる解除用雌ねじ部213とを有している。
ねじ頭配置部211は、内側部材21における当該脊椎固定装置100が脊椎Vに取り付けられた状態で椎骨B側となる一方の開口側に形成されている。また、ねじ頭配置部211は、骨ねじ1のねじ頭部12の曲率と略等しい曲率で略円弧状に湾曲して形成された環状の曲面部211aと、この曲面部211aよりも椎骨B側に形成された複数の分離片部211b、…とを有している。
分離片部211bは、ねじ頭配置部211の椎骨B側(図4(b)における下側)の開口端からZ軸方向に沿って皮膚側(図4(b)における上側)に略等しい間隔で所定数(例えば、6つ)切り欠かれることで形成されている。つまり、ねじ頭配置部211は、複数の分離片部211b、…によりZ軸方向に沿った軸を中心とする周方向に複数分離されている。
また、分離片部211bの内面部は、骨ねじ1のねじ頭部12の曲率と略等しい曲率で略円弧状に湾曲して形成されている。
また、分離片部211bの基端部と曲面部211aとの間の領域には、Z軸方向に略直交する方向の厚さが他の部分に対して薄く形成された肉薄部211cが設けられている。具体的には、ねじ頭配置部211における分離片部211bの基端部と曲面部211aとの境目部分が、その内面からZ軸方向に略直交する方向の外側に所定の深さ座刳られるようにして肉薄部211cが形成されている。
これにより、複数の分離片部211b、…の先端部側が、基端部側を軸としてZ軸方向に略直交する方向に変位可能となっている。
さらに、複数の分離片部211b、…が変位していない状態では、分離片部211bの椎骨B側の開口端の内径は、骨ねじ1のねじ頭部12の外径よりも小径に形成されている。一方、複数の分離片部211b、…がZ軸方向に略直交する方向の外側に開くように変位した状態では、分離片部211bの椎骨B側の開口端の内径は、骨ねじ1のねじ頭部12の外径と略等しいか、或いは、ねじ頭部12の外径よりも大径となるようになっている。
これにより、複数の分離片部211b、…の椎骨B側の開口端側から当該複数の分離片部211b、…をZ軸方向に略直交する方向の外側に広げるようにして骨ねじ1のねじ頭部12を押し込むことで、ねじ頭配置部211の内側にねじ頭部12を配置可能となっている。この状態で、骨ねじ1のねじ頭部12の中心が肉薄部211の分離片部211bの基端部側の端部よりも曲面部211a側に位置するように当該ねじ頭部12が配置された状態となるとともに、複数の分離片部211b、…はZ軸方向に略直交する方向の内側に向けて付勢された状態となり、ねじ頭部12が一時的に抜け止めされる。
一方、複数の分離片部211b、…をZ軸方向に略直交する方向の外側に広げるようにして骨ねじ1のねじ頭部12を引き抜くことで、ねじ頭配置部211の内側からねじ頭部12を取り外し可能となっている。
このように、骨ねじ1はホルダー部2に対する相対的な角度が固定されていない状態で、当該骨ねじ1のねじ頭部12がねじ頭配置部211に着脱可能に構成されている。
なお、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定方法については後述する。
また、ねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…の外面部211dは、その先端部側が基端部側に対して内向きに傾斜するような形状に形成されている。
即ち、内側部材21のうち、ねじ頭配置部211の分離片部211bよりも皮膚側の部分の外形は、Z軸方向に略直交する方向の外径が略等しい略円筒状に形成されているのに対して、複数の分離片部211b、…の外面部211dは、Z軸方向に沿って椎骨B側の開口に近付くほど外径が漸次縮径されたテーパー状に形成されている。
内側ロッド配置部212は、内側部材21におけるねじ頭配置部211と反対側、即ち、当該脊椎固定装置100が脊椎Vに取り付けられた状態で椎骨B側と反対となる皮膚側に形成されている。また、内側ロッド配置部212は、内側部材21の皮膚側の開口端からZ軸方向に沿って椎骨B側に所定の深さ切り欠かれて形成されている。具体的には、筒状をなす内側部材21の側壁部214が断面視略「U」字状に切り欠かれることで(図4(b)参照)、内側にロッドRが配置される内側ロッド配置部212が形成されている。
また、内側ロッド配置部212をなすZ軸方向に略直交配置された側壁部214どうしの間隔は、ロッドRの外径と略等しいか、或いは、当該ロッドRの外径よりもわずかに大きくなっている。また、内側ロッド配置部212の椎骨B側の端部の内面は、ロッドRの外周面と接触可能となるように、ロッドRの外周面と略等しい曲率で略半円形状に湾曲して形成されている。
また、内側ロッド配置部212の皮膚側の端部には、外側部材22に対する抜け止め用の板状部215が所定数(例えば、4つ)形成されている。即ち、当該板状部215が外側部材22に形成されているガイド溝225(図5(a)等参照)と係合することで、当該内側部材21と外側部材22とのZ軸方向に沿った相対的な移動を案内しつつ、内側部材21が外側部材22に対して抜けるのを防止可能となっている。
解除用雌ねじ部213は、内側ロッド配置部212をなすZ軸方向に略直交する二つの側壁部214、214の内面、即ち、内側部材21の側壁部214のうちの断面視略「U」字状に切り欠かれていない部分に形成されている。具体的には、解除用雌ねじ部213は、内側ロッド配置部212の二つの側壁部214、214の内面からZ軸方向に略直交する方向の外側に所定の深さ座刳られるようにして形成された所定ピッチのねじ山を有している。
そして、固定解除装置200(後述)を用いて骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定を解除する際に、当該解除用雌ねじ部213は、固定解除装置200の螺合部材201の外周面に形成された雄ねじ部201aが螺入されるようになっている。
なお、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定解除については後述する。
図5(a)は、ホルダー部2を構成する外側部材22を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)のV−V線における外側部材22の断面図である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、外側部材22は、例えば、全体として略筒状に形成され、内側部材21を収納する収納部221と、内側にロッドRが配置される外側ロッド配置部222と、固定用ねじ3が螺子込まれる固定用雌ねじ部223とを有している。
収納部221は、内側部材21の外面部の形状と略等しい形状の内面部221aを有している。具体的には、収納部221の内面部221aのうち、椎骨B側の開口側の部分は、内側部材21の複数の分離片部211b、…に対応させて内向きに傾斜するような形状に形成されている。即ち、収納部221の内面部221aは、Z軸方向に沿って椎骨B側の開口に近付くほど内径が漸次縮径されたテーパー状に形成されている。
また、収納部221の内面部221aのうち、テーパー状に形成された部分よりも皮膚側の部分は、内側部材21の円筒状の部分に対応させてZ軸方向に略直交する方向の内径がZ軸方向に略等しくなるように形成されている。
また、収納部221の内面部221aのZ軸方向の長さは、内側部材21の同方向の長さよりも長くなっている。また、収納部221の内面部221aのうち、椎骨B側の開口側のテーパー状の部分の内径は、内側部材21の複数の分離片部211b、…の外径と略等しいか、或いは、当該外径よりもわずかに大きくなっているとともに、収納部221の内面部221aのうち、テーパー状の部分よりも皮膚側の部分の内径は、内側部材21の円筒状の部分の外径と略等しいか、或いは、当該内側部材21の外径よりもわずかに大きくなっている。
これにより、収納部221に収納された内側部材21は、当該内側部材21の外面部を収納部221の内面部221aに摺接させながらZ軸方向に外側部材22に対して相対的に移動可能となっている。つまり、収納部221の内面部221aと内側部材21のねじ頭配置部211の外面部211dとは接触可能となっている。
外側ロッド配置部222は、外側部材22の皮膚側の開口端からZ軸方向に沿って椎骨B側に所定の深さ切り欠かれて形成されている。具体的には、筒状をなす外側部材22の側壁部224が断面視略「U」字状に切り欠かれることで(図5(b)参照)、内側にロッドRが配置される外側ロッド配置部222が形成されている。
また、外側ロッド配置部222のZ軸方向に略直交配置された側壁部224どうしの間隔は、ロッドRの外径と略等しいか、或いは、当該ロッドRの外径よりもわずかに大きくなっている。また、外側ロッド配置部222の椎骨B側の端部の内面は、ロッドRの外周面と接触可能となるように、ロッドRの外周面と略等しい曲率で略半円形状に湾曲して形成されている。
固定用雌ねじ部223は、外側ロッド配置部222をなすZ軸方向に略直交する二つの側壁部224、224の内面、即ち、外側部材22の側壁部224のうちの断面視略「U」字状に切り欠かれていない部分に形成されている。具体的には、固定用雌ねじ部223は、収納部221の皮膚側の端部に連続して形成され、外側ロッド配置部222の二つの側壁部224、224の内面からZ軸方向に略直交する方向の外側に所定の深さ座刳られるようにして形成された所定ピッチのねじ山を有している。
そして、固定用雌ねじ部223は、固定用ねじ3の外周面に形成された雄ねじ部31(後述)が螺入されるようになっている。
図6(a)は、固定用ねじ3をZ軸方向に略直交する方向(例えば、Y軸方向)に視て示す側面図であり、図6(b)は、固定用ねじ3をZ軸方向に椎骨B側(下側)から視て示す底面図である。
図6(a)及び図6(b)に示すように、固定用ねじ3は、その外周面にホルダー部2の外側部材22の固定用雌ねじ部223と螺合する雄ねじ部31が形成されている。
雄ねじ部31は、所定ピッチのねじ山を有し、固定用雌ねじ部223のねじ山と螺合可能となっている。また、雄ねじ部31の固定用雌ねじ部223に対する螺入開始位置となる先端部(不完全なねじ山部分の先端部)は、Z軸方向に沿った軸を中心とする周方向に凹むように切り欠かれている(図6(b)参照)。これにより、固定用ねじ3の雄ねじ部31を固定用雌ねじ部223に螺入し易くなっている。
なお、雄ねじ部31及び対応する固定用雌ねじ部223の断面形状は、例えば、所謂、アリ溝状に形成されていても良く、これにより、固定用ねじ3による締結を緩み難くすることができる。特に、例えば、腰椎を当該脊椎固定装置100を用いて固定する場合等に固定用雌ねじ部223の断面形状をアリ溝状に形成するのが好ましい。
また、固定用ねじ3の皮膚側の端部には、当該固定用ねじ3を回転させるためのスクリュードライバ等の所定の回転部材が取り付けられる回転部材取付部32が設けられている(図3等参照)。
また、固定用ねじ3が外側部材22の固定用雌ねじ部223に螺子込まれることで、当該固定用ねじ3の椎骨B側の平面部(先端部)33で内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222に配置されたロッドRをZ軸方向椎骨B側(所定の一方向)に押圧して固定するように構成されている。
即ち、回転部材取付部32に所定の回転部材が取り付けられた状態で、固定用ねじ3がZ軸方向に沿った軸を中心として所定方向に回転することで、当該固定用ねじ3の雄ねじ部31が固定用雌ねじ部223に螺子込まれていく。そして、固定用ねじ3の平面部33がロッドRの外周面の皮膚側に臨ませた面と接触し、当該ロッドRが椎骨B側に押圧されることで、内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222と固定用ねじ3とにより、ロッドRがホルダー部2に固定された状態となる(図1等参照)。
このとき、内側ロッド配置部212に配置されたロッドRがZ軸方向椎骨B側に押圧されることで、内側部材21がZ軸方向椎骨B側に外側部材22に対して相対的に移動し、外側部材22の収納部221の椎骨B側の内面部221aとねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…の外面部211dとが接触して、ねじ頭配置部211に配置された骨ねじ1のねじ頭部12を当該ねじ頭配置部211の内面部で押圧するようになっている(図7(b)参照)。
即ち、固定用ねじ3によりロッドRがZ軸方向椎骨B側に押圧されていない場合、ロッドRの外周面は内側部材21の内側ロッド配置部212の椎骨B側の端部の内面に接触するが、外側部材22の外側ロッド配置部222の椎骨B側の端部の内面に接触していない状態となっている(図7(a)参照)。この状態で、固定用ねじ3によりロッドRがZ軸方向椎骨B側に押圧されていくと、内側ロッド配置部212を介して内側部材21をZ軸方向椎骨B側に外側部材22に対して相対的に移動させる。固定用ねじ3により押圧されるロッドRの外周面が外側ロッド配置部222の椎骨B側の端部の内面に接触することで、内側部材21の外側部材22に対する相対的な移動が停止する。
さらに、内側部材21がZ軸方向椎骨B側に外側部材22に対して相対的に移動することで、ねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…が外側部材22の収納部221における分離片部211bの外径よりも小さい内径を有する部分に押し込まれていく。これにより、内側部材21のねじ頭配置部211の外面部211dは、複数の分離片部211b、…どうしの間隔を狭めるように収納部221の内面部221aにより締め付けられて、ねじ頭配置部211(曲面部211a及び分離片部211b)の内面部で骨ねじ1のねじ頭部12をその中心方向に向けて押圧した状態となる。
具体的には、複数の分離片部211b、…どうしの間隔が狭められることで、当該複数の分離片部211b、…のうち、骨ねじ1のねじ頭部12をその径方向に挟んで対向するものどうしで当該ねじ頭部12を押圧した状態となる。さらに、当該複数の分離片部211b、…によりねじ頭部12が押圧されることで内側部材21の相対的な移動方向と反対方向(図7(b)における上方向)に力が加わりねじ頭部12が曲面部211aに押し付けられる(図7(b)参照)。これにより、ねじ頭部12の外周面の曲面状に形成されている部分は、曲面部211aと接触した状態となるとともに、ねじ頭部12の外周面の凹部14は、複数の分離片部211b、…の椎骨B側の縁部や肉薄部211の分離片部211b側の端部や肉薄部211cの曲面部211a側の端部等に係止された状態となる。
このように、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとを接触させた状態で、ねじ頭配置部211に配置された骨ねじ1のねじ頭部12を当該ねじ頭配置部211の内面部で押圧して、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が適正に固定される。この状態では、固定用雌ねじ部223と固定用ねじ3との螺合が解除されても骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態を維持可能となっている(図7(c)参照)。
なお、上記脊椎固定装置100を構成する各部、即ち、骨ねじ1、ホルダー部2、固定用ねじ3は、例えば、チタン等を所定の比率で含む合金やステンレス等の医療用材料から構成されている。
<脊椎の固定方法>
次に、脊椎固定装置100を用いた脊椎Vの固定方法について、図7及び図8を参照して詳細に説明する。
図7(a)〜図7(c)は、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定方法を説明する図である。また、図8は、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態での当該脊椎固定装置100の使用方法を説明する図である。
先ず、埋込装置(図示略)を用いて骨ねじ1を脊椎Vの椎骨Bに埋め込む。具体的には、埋込装置を骨ねじ1の取付部13に取り付けて当該骨ねじ1を所定方向に回転させることにより、椎骨Bの所定の螺子込み位置に螺子込んでいく(図8参照)。ここで、骨ねじ1は、Y軸方向に並んだ少なくとも二つの椎骨B、Bの各々にX軸方向に所定間隔を空けて2つずつ埋め込まれる。
なお、図8には、二つの椎骨B、Bの各々に一つずつ脊椎固定装置100の骨ねじ1が埋め込まれた状態を模式的に表している。
次に、骨ねじ1にホルダー部2を取り付ける。具体的には、内側部材21の複数の分離片部211b、…をZ軸方向に略直交する方向の外側に広げるようにして骨ねじ1のねじ頭部12を押し込むことで、ねじ頭配置部211の内側にねじ頭部12を配置する。これにより、骨ねじ1とホルダー部2とが接続された状態となる。
なお、骨ねじ1とホルダー部2との接続は、骨ねじ1が椎骨Bに埋め込まれる前に行われても良い。即ち、骨ねじ1とホルダー部2とを接続した状態で、骨ねじ1を脊椎Vの椎骨Bに埋め込んでも良い。
続けて、内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222の内側にロッドRを配置する(図7(a)参照)。具体的には、Y軸方向に並んだ少なくとも二つの椎骨Bに対応する各脊椎固定装置100の内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222の内側にロッドRを配置する。
そして、各脊椎固定装置100の固定用雌ねじ部223に固定用ねじ3を所定のトルクで螺子込んでいくことで、固定用ねじ3の平面部33がロッドRの外周面の皮膚側に臨ませた面と接触して、当該ロッドRを内側ロッド配置部212を介して椎骨B側に押圧していく。
これにより、内側ロッド配置部212を介して内側部材21がZ軸方向椎骨B側に外側部材22に対して相対的に移動する。このとき、ねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…が外側部材22の収納部221における分離片部211bの外径よりも小さい内径を有する部分に押し込まれていく。すると、ねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…の外面部211dは収納部221の内面部221aにより締め付けられて、ねじ頭配置部211の内面部で骨ねじ1のねじ頭部12をその中心方向に向けて押圧した状態となる。
そして、ロッドRの外周面が外側ロッド配置部222の椎骨B側の端部の内面に接触すると、内側部材21の外側部材22に対する相対的な移動が停止する。この状態で、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態となっている(図7(b)参照)。
上記のようにしてねじ頭配置部211の内面部で骨ねじ1のねじ頭部12をその中心方向に向けて押圧した状態では、固定用雌ねじ部223と固定用ねじ3との螺合が解除されても骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態を維持可能となっている(図7(c)参照)。
これにより、何れか一の脊椎固定装置100を他の脊椎固定装置100に対してY軸方向に移動させるようにして椎骨B間の距離を調整する際に、骨ねじ1やホルダー部2に対して大きな負荷がかかっても、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が変化してしまうことがなくなる(図8参照)。
なお、椎骨B間の距離の調整後に、固定用ねじ3が固定用雌ねじ部223に再度螺子込まれることで、ロッドRに対して脊椎固定装置100が所望の位置に取付け固定された状態となる。
次に、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定の解除方法について、図9及び図10を参照して説明する。
図9は、固定解除装置200の分解斜視図である。また、図10(a)及び図10(b)は、固定解除装置200を用いた骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定解除を説明する片側断面図である。
先ず、固定解除装置200について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、固定解除装置200は、解除用雌ねじ部213に螺子込まれる螺合部材201と、この螺合部材201を内包する筒状の位置決め部材202とを備えている。
螺合部材201は、所定方向に長尺な略円柱状に形成され、一端部に雄ねじ部201aが形成され、他端部に把持部201bが設けられている。
雄ねじ部201aは、所定ピッチのねじ山を有し、解除用雌ねじ部213のねじ山と螺合可能となっている。
把持部201bは、当該固定解除装置200を使用するユーザにより把持されるものである。
位置決め部材202は、外側部材22の皮膚側の端部に接触して位置決めするものである。具体的には、位置決め部材202は、螺合部材201の略円柱状に形成された部分と略等しい長さの略円筒状に形成され、一端部に内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222と係合する係合部202a及び外側部材22の皮膚側の端部と当接する当接部202bが形成されている。
係合部202aは、内側ロッド配置部212の内形に対応させて、断面視略「U」字状に形成されている。具体的には、筒状をなす位置決め部材202の側壁部が切り欠かれることで、断面視略「U」字状の係合部202aがZ軸方向に略直交する方向に二つ形成され、これら二つの係合部202a、202aどうしの間により当接部202bが構成されている。
係合部202aの当該位置決め部材202の軸方向の長さ、即ち、当接部202bから係合部202aの脊椎固定装置100側の先端までの長さは、外側ロッド配置部222の深さよりも短くなっている。従って、当該位置決め部材202が当接部202bを外側部材22の皮膚側の端部に当接させるように取り付けられた状態で、係合部202aの先端部が外側ロッド配置部222の椎骨B側の端部の内面と接触しないようになっている(図10(a)及び図10(b)参照)。
また、係合部202aの脊椎固定装置100側の端部は、内側ロッド配置部212の椎骨B側の端部の内面と接触可能となるように、当該内面と略等しい曲率で略円弧状に湾曲して形成されている。
また、係合部202aの軸方向に略直交する方向の厚さは、外側ロッド配置部222の同方向の厚さよりも厚く、具体的には、外側ロッド配置部222の同方向の厚さと内側ロッド配置部212の同方向の厚さとを加算した値と略等しいか、或いは、この値よりもわずかに薄くなっている。
上記した構成の固定解除装置200は、脊椎固定装置100とともに本発明を適用した脊椎固定システムを構成している。
<固定解除方法>
以下に説明する固定解除方法にあっては、予め脊椎固定装置100のホルダー部2から固定用ねじ3とロッドRが取り外されているものとする。また、位置決め部材202の内側に螺合部材201が配置されているものとする。
先ず、位置決め部材202を係合部202aが内側ロッド配置部212及び外側ロッド配置部222の内側に配置されるとともに当接部202bが外側部材22の皮膚側の端部に当接するように脊椎固定装置100に取り付ける。これにより、当該固定解除装置200が外側部材22に対して位置決めされた状態となる(図10(a)参照)。
そして、ユーザにより把持部201bが把持された螺合部材201を位置決め部材202に対して所定方向に回転させることで、螺合部材201の雄ねじ部201aを解除用雌ねじ部213に螺入していく。これにより、内側部材21が固定解除装置200側に引きつけられるように、即ち、内側部材21が外側部材22に対してZ軸方向皮膚側に移動し、収納部221の内面部221aによるねじ頭配置部211の複数の分離片部211b、…の外面部211dの締め付けが解除されていく(図10(b)参照)。
結果として、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとの接触が解除されて、ねじ頭配置部211の内面部による骨ねじ1のねじ頭部12の押圧が解除された状態となることで、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定が解除される。
以上のように、本実施形態の脊椎固定装置100によれば、ホルダー部2は、骨ねじ1のねじ頭部12が配置されるねじ頭配置部211を具備する内側部材21と、ねじ頭配置部211の外面部211dと接触可能な内面部221aを具備する外側部材22と、を有し、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとを接触させた状態で、骨ねじ1のねじ頭部12を当該ねじ頭配置部211の内面部221aで押圧して、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度を固定するように構成されているので、従来の技術における骨ねじ1とホルダー部2との角度を固定するための部材(リング等)が不要となり、より単純な構成で骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定を適正に行うことができる。特に、ねじ頭配置部211の内面部で骨ねじ1のねじ頭部12をその中心方向に向けて押圧することで、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度をより強固に固定することができる。
結果として、当該脊椎固定装置100の部品点数の増加及び装置構成の複雑化を抑制することができるだけでなく、当該脊椎固定装置100の取扱性の悪化やコストアップを抑制することができる。
また、内側部材21の内側ロッド配置部212に配置されたロッドRが所定の一方向(Z軸方向椎骨B側)に押圧されることで、内側部材21が当該所定の一方向に外側部材22に対して相対的に移動し、所定の一方向に沿って漸次縮径されてなる外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとが接触するので、ロッドRを所定の一方向に押圧するだけで外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとを接触させて、骨ねじ1のねじ頭部12をねじ頭配置部211の内面部で押圧した状態とすることができる。具体的には、内側部材21が所定の一方向に外側部材22に対して移動することで、複数の分離片部211b、…どうしの間隔を狭めるようにねじ頭配置部211が外側部材22の内面部221aにより締め付けられて当該ねじ頭配置部211の内面部で骨ねじ1のねじ頭部12を押圧することができる。
このとき、外側部材22の固定用雌ねじ部223に固定用ねじ3が螺子込まれることで、当該固定用ねじ3の先端部でロッドRを所定の一方向に押圧して固定するように構成されているので、固定用雌ねじ部223に固定用ねじ3を螺子込むだけでロッドRを所定の一方向に押圧していくことができ、より単純な構成で骨ねじ1のねじ頭部12をねじ頭配置部211の内面部で押圧した状態とすることができる。さらに、かかる状態では、固定用雌ねじ部223から固定用ねじ3が取り外されることで当該固定用雌ねじ部223と固定用ねじ3との螺合が解除されても、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態を維持することができる。
また、骨ねじ1は、ホルダー部2に対する相対的な角度が固定されていない状態では、ねじ頭部12がねじ頭配置部211に着脱可能に構成されているので、骨ねじ1を椎骨Bに埋め込む施術をより柔軟に行うことができる。即ち、ホルダー部2に保持されていない骨ねじ1を椎骨Bに埋め込んだ後、そのねじ頭部12をねじ頭配置部211に取り付けるようにしても良いし、或いは、ねじ頭部12がねじ頭配置部211に取り付けられた状態の骨ねじ1を椎骨Bに埋め込むようにしても良い。
また、位置決め部材202及び螺合部材201を有する固定解除装置200を用いることで、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定をより容易に解除することができる。即ち、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された状態で、位置決め部材202により固定解除装置200を外側部材22に対して位置決めして、螺合部材201を内側部材21の解除用雌ねじ部213に螺子込むことで、内側部材21を外側部材22に対して所定の一方向と反対方向(Z軸方向皮膚側)に移動させ、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとの接触を解除することができる。これにより、ねじ頭配置部211の内面部による骨ねじ1のねじ頭部12の押圧を解除して、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定を解除することができる。
従って、例えば、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度が固定された後、当該角度を再度調整したい場合等に、固定解除装置200を用いることで、骨ねじ1とホルダー部2との相対的な角度の固定をより容易に解除して、当該角度の再調整をより容易に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、固定用ねじ3の先端部でロッドRを所定の一方向に押圧して、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとを接触させるような構成を例示したが、一例であってこれに限られるものではなく、外側部材22の内面部221aとねじ頭配置部211の外面部211dとを接触させた状態で、骨ねじ1のねじ頭部12を当該ねじ頭配置部211の内面部221aで押圧するような構成であれば適宜任意に変更可能である。
また、上記実施形態にあっては、位置決め部材202が螺合部材201を内包する構成の固定解除装置200を例示したが、固定解除装置200の構成は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。さらに、固定解除装置200は、位置決め部材202に対して螺合部材201が抜けるのを防止する機構を具備していても良い。
また、上記実施形態にあっては、ロッドRとして、断面形状が略等しい略円柱状とされたものを例示したが、ロッドRの外形はこれに限られるものではない。
ここで、ロッドRの外形を円柱状以外とした場合には、内側ロッド配置部212や外側ロッド配置部222の椎骨側の面を、ロッドRの外周面の形状に合わせて当該外周面の少なくとも一部に沿う形状に形成すれば良い。
加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100 脊椎固定装置
1 骨ねじ(埋込部材)
12 ねじ頭部(非埋込部)
2 ホルダー部(保持部)
21 内側部材
211 ねじ頭配置部(非埋込部配置部)
211b 分離片部
211d 外面部
212 内側ロッド配置部
213 解除用雌ねじ部(解除用被螺合部)
22 外側部材
221 収納部
221a 内面部
223 固定用雌ねじ部(固定用被螺合部)
3 固定用ねじ
200 固定解除装置
201 螺合部材
201a 雄ねじ部
202 位置決め部材
R ロッド

Claims (7)

  1. ロッドと接続されて脊椎を固定する脊椎固定装置であって、
    前記脊椎を構成する椎骨に一部分が埋め込まれる長尺な埋込部材と、
    前記埋込部材及び前記ロッドを保持可能な保持部と、を備え、
    前記保持部は、
    前記埋込部材の椎骨に埋め込まれない非埋込部が配置される非埋込部配置部を具備する内側部材と、
    前記内側部材の外側に設けられ、前記非埋込部配置部の外面部の略全域と接触可能な内面部を具備する外側部材と、を有し、
    前記非埋込部配置部は、その外面部に所定の一方向に沿って漸次縮径された第1のテーパー状の部分を具備するとともに、当該非埋込部配置部の内面部から外側に所定の深さ座刳られるように形成された肉薄部を具備してなり、
    前記外側部材は、その内面部に前記所定の一方向に沿って漸次縮径された第2のテーパー状の部分を具備してなり、
    前記内側部材が前記所定の一方向に前記外側部材に対して移動することで、前記外側部材の内面部の前記第2のテーパー状の部分と前記非埋込部配置部の外面部の前記第1のテーパー状の部分とを接触させ、この状態で、前記非埋込部配置部に配置された前記非埋込部を当該非埋込部配置部の内面部で押圧して、前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定するとともに、前記非埋込部の外面に形成されている凹部が前記非埋込部配置部の前記肉薄部の端部に係止可能となるように構成されていることを特徴とする脊椎固定装置。
  2. 前記非埋込部配置部は、前記所定の一方向に沿った軸を中心とする周方向に複数分離されてなり、
    前記内側部材が前記所定の一方向に前記外側部材に対して移動することで、前記非埋込部配置部の分離された部分どうしの間隔を狭めるように当該非埋込部配置部が前記外側部材の内面部により締め付けられて前記非埋込部配置部の内面部で前記非埋込部を押圧することを特徴とする請求項1に記載の脊椎固定装置。
  3. 前記内側部材は、
    前記非埋込部配置部が設けられた側と反対側に設けられ、前記ロッドが配置されるロッド配置部を更に具備し、
    前記ロッド配置部に配置された前記ロッドが前記所定の一方向に押圧されることで、前記内側部材が当該所定の一方向に前記外側部材に対して移動し、前記外側部材の内面部の前記第2のテーパー状の部分と前記非埋込部配置部の外面部の前記第1のテーパー状の部分とが接触することを特徴とする請求項1又は2に記載の脊椎固定装置。
  4. 前記外側部材は、
    前記ロッド配置部に配置された前記ロッドを固定するための固定用ねじが螺子込まれる固定用被螺合部を更に具備し、
    前記固定用被螺合部に前記固定用ねじが螺子込まれることで、当該固定用ねじの先端部で前記ロッドを前記所定の一方向に押圧して固定するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の脊椎固定装置。
  5. 前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定したまま、前記固定用被螺合部と前記固定用ねじとの螺合を解除可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の脊椎固定装置。
  6. 前記埋込部材は、前記非埋込部が前記非埋込部配置部に着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の脊椎固定装置。
  7. 脊椎固定装置と、固定解除装置と、を備える脊椎固定システムであって、
    前記脊椎固定装置は、
    ロッドと接続されて脊椎を固定するものであり、
    前記脊椎を構成する椎骨に一部分が埋め込まれる長尺な埋込部材と、
    前記埋込部材及び前記ロッドを保持可能な保持部と、を備え、
    前記保持部は、
    前記埋込部材の椎骨に埋め込まれない非埋込部が配置される非埋込部配置部を具備する内側部材と、
    前記内側部材の外側に設けられ、前記非埋込部配置部の外面部と接触可能な内面部を具備する外側部材と、を有し、
    前記外側部材の内面部と前記非埋込部配置部の外面部とを接触させた状態で、前記非埋込部配置部に配置された前記非埋込部を当該非埋込部配置部の内面部で押圧して、前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度を固定するように構成され、
    前記固定解除装置は、
    前記埋込部材と前記保持部との相対的な角度の固定を解除するものであり、
    前記外側部材の前記埋込部材と反対側の端部に接触して位置決めする位置決め部材と、
    前記内側部材の前記非埋込部配置部が設けられた側と反対側に設けられた解除用被螺合部に螺子込まれる螺合部材と、を有し、
    前記位置決め部材により当該固定解除装置が前記外側部材に対して位置決めされた状態で、前記螺合部材が前記内側部材の前記解除用被螺合部に螺子込まれることで、前記内側部材が前記外側部材に対して前記所定の一方向と反対方向に移動し、前記外側部材の内面部と前記非埋込部配置部の外面部との接触を解除するように構成されていることを特徴とする脊椎固定システム。
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