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JP5796226B2 - 壁面収納装置 - Google Patents

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JP5796226B2 JP2012051766A JP2012051766A JP5796226B2 JP 5796226 B2 JP5796226 B2 JP 5796226B2 JP 2012051766 A JP2012051766 A JP 2012051766A JP 2012051766 A JP2012051766 A JP 2012051766A JP 5796226 B2 JP5796226 B2 JP 5796226B2
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Description

本発明は、壁面に側板を横並びに並設し、隣設される側板間に棚板を取り付ける壁面収納装置に関する。
従来、物品を収納するための棚として、側板を壁面に横並びに並設し、側板間に棚板を取り付けるようにした壁面収納装置が知られている。特に、特許文献1に記載されたものは、側板の後端に切欠きが設けてあり、壁面に沿ったケーブル等の横配線を容易にできるようになっている。
特開2001−104059号公報
しかしながら、上記特許文献の壁面収納装置は切欠きにケーブル等を通す構成となっているため、そのケーブル等が触れること等により切欠き凹部が劣化しやすく、美観が損なわれるほど傷むおそれもある。また、損傷が激しい場合は、側板自体を取り替えなければならなくなる可能性もある。
さらに、上記特許文献の壁面収納装置は側板を壁面に直付けする構成であるため、壁面の不陸により側板の後端面と壁面との間に隙間ができ、美観が損なわれるおそれもある。特に、側板の後端面と壁面との間に切欠きにつながる隙間ができれば、見映えは極端に悪くなる。
また、切欠きにつながる隙間ができれば、切欠きに通したケーブルがその隙間に入り込むおそれもあり、そのような事態になれば、配線の付け替えや取り外しが極端にしにくくなる。つまり、壁面の不陸調整ができていない状態で壁面収納装置を配設すれば、横配線用の切欠きをまともに利用することはできず、無用のものとなってしまう。
本発明は、以上のような問題を考慮して提案されたもので、その目的は、壁面の不陸を吸収でき、側板の両側方空間をつなぐように横配線ができ、かつ側板の損傷を防止できる壁面収納装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る壁面収納装置は、壁面に側板を横並びに並設し、隣設される側板間に棚板を取り付ける壁面収納装置において、側板の後端面に、側板の両側方空間を連通させる配線挿通部を有した不陸調整軟質材を取着したことを特徴とする。
本発明において、側板には、棚板を取り付けるための複数の取付部が上下方向に沿って所定間隔で形成され、不陸調整軟質材には、取付部の間隔に対して整数倍の間隔で、配線挿通部が複数形成されたものとしてもよい。
また本発明において、壁面に引掛けレールが配設されており、該引掛けレールに引っ掛かる引掛け具を側板の上端に取り付けた構成としてもよい。
さらに本発明において、不陸調整軟質材は、側板の両面に沿うように配された2枚の側壁板部を有した構造とされるようにしてもよい。
本発明に係る壁面収納装置によれば、上述のような構成としたことで、壁面の不陸を吸収でき、側板の両側方空間をつなぐように横配線ができ、かつ側板の損傷を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る壁面収納装置の斜視図および部分拡大斜視図である。 同壁面収納装置の部分分解斜視図である 同壁面収納装置の要部拡大概略横断面図である。 同壁面収納装置の使用状態の一例を示す斜視図である。 図4のX−X線矢視に対応した概略拡大縦断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における前後方向は、壁面収納装置を対面して使用する使用者を基準に手前側を前、奥側を後として規定した方向である。
本実施形態に係る壁面収納装置1は、図1に示すように、複数の側板10、10を壁面2に横並びに並設し、隣設された側板10、10間に棚板40、40を上下方向に移動自在に取り付けできるようにした装置である。
そして、この壁面収納装置1はさらに、側板10の両側方空間を連通させる配線挿通部24を有した不陸調整軟質材20を、側板10と壁面2とに挟まれるように側板10の後端面に取着した構成となっている。
また、壁面2には側板10を引っ掛けるための引掛けレール50が配設されている。この引掛けレール50は、短溝壁51と長溝壁52とを有した凹溝体である。引掛けレール50は、この凹溝体の開口を上方に向けた状態で、短溝壁51を前方部に配し、長溝壁52を壁面に固着して取り付けられている。
側板10は、上部においては上端に取着した引掛け具30により引掛けレール50に引っ掛けられ、下部においては下端をL字の固定金具4にて床面に固定されることで、起立状態に固定されるようになっている。
また、側板10、10間には棚板40が支持される構成となっており、側板10、10間の空間を棚板40で上下方向に仕切って、複数の収納空間45、45が形成できるようになっている。
図1の例では、碁盤桝目状の収納空間45、45ができるように棚板40、40が整列して取り付けてあるが、図4に示したように、棚板40を上下方向に移動させて配置することもできる。また、棚板40を適宜配置することで、ゴルフクラブ等が収納できる縦長の収納空間45を形成することもできる。なお、棚板40の奥行寸法は側板10の奥行寸法と略同じとされ、棚板40と壁面2との間には隙間44(図3参照)が形成されている。
以下、側板10を主材とした側板ユニット3の構成および側板ユニット3の壁面2への取り付け構造について詳細に説明する。
側板ユニット3は、側板10と、引掛け具30と、不陸調整軟質材20とを備えてなる。
側板10は、木質材、合成樹脂材等よりなる略矩形の板状体よりなる。側板10の両側面には、棚板40を設置するための複数の取付部12、12が上下方向に等間隔で設けられている。この取付部は、側面の前後に開設した2つの穴部に付け替え自在なダボを差し込んで、そのダボで棚板40を支持する構成となっている。
側板10の後端面には上下方向にわたり突出した凸条部11が形成されている。この凸条部11は不陸調整軟質材20を嵌合により連結するための雄実部であり、図例のように側板10の厚み方向の略中央に配することが望ましい。
また、側板10の上端の後部には引掛け具30がビス止めにて固着されている。なお、この引掛け具30は施工前にて側板10に取着しておいてもよいが、引掛けレール50の形状、寸法に応じて前後方向を調整しながら側板10に取り付けるようにしてもよい。
この引掛け具30は、金属材または硬質の合成樹脂材より製されている。引掛け具30は、凹溝体の底部31aにビス孔31bを有した固定部31と、固定部31の長手方向の一方の端部より延出したL字状の引掛け部32とを備えている。この引掛け具30は、凹溝体の溝開口を下方に向け、引掛け部32を後方に配した状態で両溝壁片31c、31cで側板10を挟むようにして側板10の上端に取り付けられる。
引掛け部32の引掛け片32aは、固定部31の側壁片31cと同方向に突出しており、図1、図2に示すように、引掛けレール50の短溝壁51と掛合する構成となっている。また、引掛け部32の本体部32bには補強リブ32cが形成されている。
このように側板10と固定状態にある引掛け具30を引掛けレール50に引っ掛けた状態では、側板10の後端側に取り付けた不陸調整軟質材20が、側板10と壁面2との間に圧装された状態となることが望ましい。
このように不陸調整軟質材20が側板10、壁面2間に圧装された状態となることにより、側板10が後方にずれるおそれはなく、よって引掛け具30の引掛け片32aと引掛けレール50との掛合が施工後に解除されるおそれはない。なお、側板ユニット3の左右へのずれを防止するために、引掛け片32aを引掛けレール50に固着するようにしてもよい。
一方、不陸調整軟質材20は軟質の合成樹脂材等よりなり、側板10の後端面に形成した凸条部11に嵌合連結される構成となっている。
不陸調整軟質材20は、側板10の凸条部11が嵌め入れられる、前方に向けて開口した嵌合凹溝21aを有した基部21と、基部21の幅方向の両端より後方に向けて突出した2枚の側壁板部22、22とを備えている。つまり、不陸調整軟質材20の後部には、2枚の側壁板部22、22と、それらの側壁板部22、22に挟まれた中空部23とを有した凹溝体が形成されている。
なお、側板10と不陸調整軟質材20とをより強固に連結するために、接着剤で相互固着するようにしてもよいし、基部21の後方面より側板10に向けて釘止めするようにしてもよい。また、後述するように、側板10が引掛け具30で固定され、その固定された側板10と壁面2との間に不陸調整軟質材20が圧装される取り付け構造であるため、側板10と不陸調整軟質材20とが相互嵌合しない(たとえば端面同士の突き合わせ)構造であってもよい。
両側壁板部22、22には、上下方向の略同位置に、上下方向に沿って所定の間隔で複数の切欠き部が形成されている。これら2つの切欠き部は、中空部23を介して連通しており、ケーブル46等を壁面2に沿わせて側板10を介して隣接する横方向の空間に通すための配線挿通部24を構成する。
また、不陸調整軟質材20の本体は、引掛けレール50との接触を回避するために、側板10よりも低く形成されており、本体の上端の前部には、相対する横断面L字形状の挟持部25、25が上方に向けて突出している。この挟持部25を含めた不陸調整軟質材20の全長は、側板10の全長と略同一とされる。
それぞれの挟持部25は、側板10の後端面と相対する位置に並設された挟持片25aと、不陸調整部材20の側面側に配されたカバー片25bとを備えている。
側板10と、側板10に取り付けた不陸調整軟質材20と、側板10に取り付けた引掛け具30とは、図1の部分拡大斜視図および図2に示すような係合関係となっている。
すなわち、挟持部25、25の挟持片25a、25aが、側板10に取り付けた引掛け具20を両側方(左右方向)より挟み込み、さらにその挟持片25、25によって挟まれた引掛け具30の固定部31の溝壁片31c、31cが、側板10を挟み込んだ二重の挟み込み構造となっている。
以上のようにして、側板10と、引掛け具30と、不陸調整軟質材20とよりなる側板ユニット3は、不陸調整軟質材20が壁面2に接するように取り付けされる。
このように、本壁面収納装置1は軟質材料で製された不陸調整軟質材20を壁面2に接するようにして側板10を配設する構成であるため、壁面2に凹凸がある場合にその不陸を吸収して、凹凸による隙間が形成されることを防止できる。
そして、その不陸調整軟質材20の配線挿通部24には、ケーブル46等の電気線を通すことができ、側板10の両側方の収納空間45、45をつなぐように横配線をすることができる(図3参照)。
また、このように側板ユニット3を壁面2に隙間なく設置することができるので、配線挿通部24に通したケーブル46が、不陸調整軟質材20と壁面2との間に入り込むおそれはなく、配線の付け替えや取り外しの作業も効率よく行える。
また、本実施形態の不陸調整軟質材20は中空部23を有したものであるため、その中空部23にケーブル46を通すこともできる。もちろん少ない原材料で製造できるから、低コスト化、軽量化を実現できる。
なお、不陸調整軟質材20として、2枚の側壁板部22、22を有した凹溝状のものを例示したが、溝開口のない中空構造のものでもよいし、中実構造のものでもよい。中実構造のもの、特に板状のものを用いれば、ケーブル46の配線挿通部24への挿通作業がより簡単にできる。
ついで、この壁面収納装置1の使用例について、図4の斜視図を参照しながら説明する。
図中に例示した電子機器47は、壁面収納装置1の1つの収納空間45に収納されている。この電子機器47はその裏面に電源供給用のケーブル46が接続され、そのケーブル46の他方の端部に設けたプラグを壁面収納装置の外側(図中右側)に配されたコンセント5に差し込んで電源供給されるようになっている。
そして、そのケーブル46は、3枚の側板10の配線挿通部24を通って、電子機器47、コンセント5間を接続している。
また、棚板40は壁面2との間に隙間44(図3参照)ができるように設置されているので、ケーブル46を棚板40の後端側に上下方向に配線することもできる。さらに、例示した配線にかぎらず他の種々の配線によって電子機器47をケーブル46で接続することができる。
また、図4に示したように、不陸調整軟質材20の最下部に設けた配線挿通部24を使用して床面に沿った配線を行うことも可能である。このようにすることで、配線は目立つことがなく、美観を考慮した配線ができる。なお本実施形態では、棚板40の奥行寸法を側板10の奥行寸法と略同一としてあり、そうすることで棚板40と壁面2との隙間44(図3参照)ができ、そのため図4の下部に例示したケーブル46のように、その隙間44にケーブル46を通すこともできる。
また、図4の上部に示したように、収納空間45内の壁面に形成されたコンセント5から、外部のエアコン48等の機器へ配線することもできる。
図4では、電源供給用のケーブル46の配線を例示したが、電源線にかぎらず、通信線についても適用可能であることはいうまでもない。たとえば、異なる収納空間45にそれぞれ電子機器47を収納して、それらをつなぐ通信ケーブルを配線挿通部を使用して配線することもできる。
また、不陸調整軟質材20が上下方向に通じる中空部23を有しているので、その中空部23を利用してケーブル46を通すこともできる。
つぎに、不陸調整軟質材20の配線挿通部24と、側板10の取付部12との位置関係について図5を参照しながら説明する。図5は、図4のX−X線矢視に対応した概略拡大縦断面図である。
本実施形態では、側板10の複数の取付部12、12が上下方向に等間隔に形成されており、不陸調整軟質材20における配線挿通部24、24の上下間隔が取付部12、12の上下間隔の4倍となっている。
このように配線挿通部24、24の間隔を取付部12、12の間隔の整数倍とすることで、図5の例のように、いずれの配線挿通部24、24も、上下に隣接する取付部12、12の略中間位置に配されるようにすることができる。そうすることで、棚板40をどのような高さの取付部12に設置しても、配線挿通部24が使いにくくなることはない。
なお、本実施形態では棚板40と壁面2との間に隙間ができるものを示したが、図5の最上部の棚板40において破線を付加したように、隙間ができないような棚板40を取り付けてもよい。そのような場合、図5における最上部の配線挿通口24から、最上部の棚板40の上方の収納空間45への配線はできないが、その棚板40を1段下げるだけで、その配線挿通部24を上方の収納空間45への配線挿通部45として利用することができる。
1 壁面収納装置
2 壁面
10 側板
11 凸条部
12 取付部
20 不陸調整軟質材
21 基部
21a 嵌合凹溝
22 側壁板部
23 中空部
24 配線挿通部
25 挟持部
30 引掛け具
40 棚板
50 引掛けレール

Claims (4)

  1. 壁面に側板を横並びに並設し、隣設される側板間に棚板を取り付ける壁面収納装置において、
    前記側板の後端面に、側板の両側方空間を連通させる配線挿通部を有した不陸調整軟質材を取着したことを特徴とする壁面収納装置。
  2. 請求項1において、
    前記側板には、前記棚板を取り付けるための複数の取付部が上下方向に沿って所定間隔で形成され、
    前記不陸調整軟質材には、前記取付部の間隔に対して整数倍の間隔で、前記配線挿通部が複数形成されていることを特徴とする壁面収納装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記壁面に引掛けレールが配設されており、該引掛けレールに引っ掛かる引掛け具を前記側板の上端に取り付けたことを特徴とする壁面収納装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記不陸調整軟質材は、前記側板の両面に沿うように配された2枚の側壁板部を有した構造とされることを特徴とする壁面収納装置。
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