JP5776946B2 - 電力供給制御装置 - Google Patents
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Description
本構成によれば、スイッチ回路をオン・オフ制御するデューティ比を設定することによって、簡易および好適に、ヒューズの電力損失の平均値を、所定電力損失にほぼ等しくすることができる。
本構成によれば、ヒューズの電力損失は負荷電流の二乗に比例するため、負荷電流に対する、所定負荷電流の電流比の2乗をデューティ比とすることによって、好適に、ヒューズの電力損失の平均値を、所定電力損失にほぼ等しくすることができる。
ヒューズの電力損失はヒューズの電圧降下の二乗に比例する。そのため、ヒューズの電圧降下が電源電圧に比例する場合、電源電圧に対する、所定負荷電流に対応した所定電源電圧の電圧比の2乗をデューティ比とすることによって、好適に、ヒューズの電力損失の平均値を、所定電力損失にほぼ等しくすることができる。
本構成によれば、ヒューズ温度を、第1閾温度と第2閾温度との間の所定温度範囲内の温度に維持できる。
本構成によれば、ヒューズ温度の上昇率に応じて、すなわち負荷電流の大きさに対応して、閾温度を超えないように、ヒューズ温度を制御できる。
本発明の実施形態1について図1から図3を参照しつつ説明する。
1.回路構成
電力供給制御装置10は、図1に示されるように、電源Baと負荷50との間において、電源Baから負荷50へ電力を供給する電線(給電路の一例)51に接続され、電源Baから負荷50へ電力供給を制御する。
次に図3を参照して、実施形態1における電力供給制御装置10の特徴的な動作を説明する。なお、説明の便宜上、負荷50の抵抗値を1オーム(Ω)とし、ヒューズ21の抵抗値は負荷50の抵抗値と比べて無視できるほど小さいものとする。そのため、図3に示されるように、電源電圧Vbの検出電圧Vdの数値と、負荷電流Irの検出電流Idの数値とは等しくなる。
一方、所定電力損失Poは、Po=(所定負荷電流Io)2×Rf=122×Rf=144Rf となり、平均電力損失Pfavは、所定電力損失Poにほぼ等しくなる。
負荷電流Irがヒューズ21の定格電流Ifsを超える場合であっても、平均電力損失Pfavが、所定電力損失Poにほぼ等しくなるように、PWM制御のデューティ比Du、すなわち制御信号Sgcのデューティ比Duが設定される。それによって、負荷電流Irがヒューズ21の定格電流Ifsを超えることがあっても、ヒューズ21を図2の使用許容領域において安全に使用することができる。そのため、例えば、所定負荷電流Ioが12Aである場合のヒューズ21の選定において、定格電流が20Aのヒューズに代えて、定格電流が15Aのヒューズを選定することができる。すなわち、ヒューズ21の選定を適正化し、電線径を細くすることができる。その結果、必要以上の定格電流のヒューズ21を使用することを回避でき、使用するヒューズ21を小型化することができる。
次に、図4および図5を参照して、実施形態2の電力供給制御装置10Aを説明する。なお、主に、実施形態1の電力供給制御装置10との相違点について説明し、重複する説明は割愛する。
ΔTf(n)=ΔTf(n−1)×exp(−Δt/τf)+Rthf
×Rf(n−1)×Ir(n−1)2×(1−exp(−Δt/τf)) ……(1)
ここで、Ir(n):検出n(1以上の整数)回目の検出負荷電流値(A)
ΔTf(n):検出n回時でのヒューズ上昇温度(℃)
Rf(n)=Rf(0)×(1+κf×(Tf−To))
:検出n回時のヒューズ抵抗(Ω)
Rf(0):温度Toでのヒューズ抵抗(Ω)
Rthf:ヒューズ熱抵抗(℃/W)
τf:ヒューズ放熱時定数(s)
κf:ヒューズ抵抗温度係数(/℃)
なお、式(1)において、電流Irが含まれない第1項がヒューズ21の放熱を示し、負荷電流Irを含む第2項が負荷電流Irによるヒューズ21の発熱を示している。すなわち、スイッチ回路30がオフされ負荷電流Irが遮断されて負荷電流Irが無い場合は、ヒューズ21の放熱によって、演算ヒューズ温度Tfが決定される。
また、制御回路20は、ヒューズの温度TFが閾温度(第1閾温度)Tthに達した以後、ヒューズ温度TFを閾温度Tthに維持することに限られない。制御回路20は、閾温度Tthでスイッチ回路を30オフし、閾温度Tthより低い第2閾温度でスイッチ回路30をオンすることにより、ヒューズ温度TFを閾温度Tthと第2閾温度の間の値に維持するようにしてもよい。この場合、ヒューズ温度TFを、閾温度Tthと第2閾温度との間の所定温度範囲内の温度に維持できる。
上記したように、実施形態2においては、ヒューズ温度TFが所定の閾温度Tthを超えないように、ヒューズ温度TFを推定しながら、スイッチ回路30のオン・オフの切替えが制御される。その結果、ヒューズ21の電力損失の平均値Pfavが所定電力損失Poにほぼ等しくなるように制御される。そのため、ヒューズ21の選定を適正化することができるとともに、負荷電流Ir、あるいは電源電圧Vbが変動する場合であっても、選定されたヒューズ21を不要に溶断させることなく、負荷50に電力を供給することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
Claims (7)
- 電源から負荷へ電力を供給する給電路に接続され、前記電源から前記負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
前記給電路に設けられ、電流と溶断時間との関係を示す所定の溶断特性を有するヒューズと、
前記給電路に設けられ、前記電源から前記負荷への負荷電流の供給のオン・オフを切替えるスイッチ回路と、
前記ヒューズが前記溶断特性による使用許容領域において使用される場合において、前記ヒューズの電力損失の平均値が、前記ヒューズを該ヒューズの定格電流以下の所定負荷電流で使用した際の所定電力損失にほぼ等しくなるように、前記スイッチ回路のオン・オフの切替えを制御する制御回路と、
を備えた、電力供給制御装置。 - 前記制御回路は、前記ヒューズの電力損失の平均値が、前記所定電力損失にほぼ等しくなるように、前記スイッチ回路をオン・オフ制御するデューティ比を設定し、設定された前記デューティ比によって前記スイッチ回路をPWM制御する、請求項1に記載の電力供給制御装置。
- 前記負荷電流を検出し、電流検出信号を生成する電流検出部をさらに備え、
前記制御回路は、前記電流検出信号に基づいて前記負荷電流を監視し、
前記負荷電流に対する、前記所定負荷電流の電流比を算出し、前記電流比の2乗を前記デューティ比として設定する、請求項2に記載の電力供給制御装置。 - 前記給電路に接続され、前記電源の電源電圧を検出し、電圧検出信号を生成する電圧検出部をさらに備え、
前記制御回路は、前記電圧検出信号に基づいて前記電源電圧を監視し、前記電源電圧に対する、前記所定負荷電流に対応した所定電源電圧の電圧比を算出し、前記電圧比の2乗を前記デューティ比として設定する、請求項2に記載の電力供給制御装置。 - 前記負荷電流を検出する電流検出回路と、
環境温度を検出する温度検出部と、
前記ヒューズの前記環境温度からの上昇温度を、前記ヒューズに流れる前記負荷電流による前記ヒューズの発熱と、前記ヒューズの放熱との差に基づいて算出し、前記環境温度に前記ヒューズの前記上昇温度を加算して演算ヒューズ温度を算出するヒューズ温度演算回路とをさらに備え、
前記制御回路は、前記演算ヒューズ温度によって前記ヒューズの温度を推定し、
前記ヒューズの温度が第1閾温度に達した以後、前記スイッチ回路のオン・オフの切り替えを制御し、前記ヒューズ温度を、前記第1閾温度に維持することによって、または、前記第1閾温度と該第1閾温度より低い第2閾温度の間に維持することによって、前記ヒューズの電力損失の平均値を、前記ヒューズを該ヒューズの定格電流以下の所定負荷電流で使用した際の所定電力損失にほぼ等しくなるように制御する、請求項1に記載の電力供給制御装置。 - 前記制御回路は、前記第1閾温度で前記スイッチ回路をオフし、前記第2閾温度で前記スイッチ回路をオンすることにより、前記ヒューズ温度を前記第1閾温度と前記第2閾温度の間の値に維持する、請求項5に記載の電力供給制御装置。
- 前記制御回路は、前記スイッチ回路のオン期間中における前記ヒューズ温度の上昇率に応じて、次のオン期間の長さを決定する、請求項5または請求項6に記載の電力供給制御装置。
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