JP5759273B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(31a,31b)と、遊技球が入賞可能な入賞口(51)を有すると共に該入賞口(51)を開閉する開閉手段(53)を有する入賞手段(50)と、前記始動入賞手段(31a,31b)への遊技球の入賞を契機に複数種類の図柄を変動させて図柄変動演出を行なう図柄表示手段(18)とを備え、前記図柄変動演出後に前記図柄表示手段(18)に当り表示が表示された場合には、前記開閉手段(53)が前記入賞手段(50)の入賞口(51)を開放するラウンド遊技を、該開閉手段(53)が前記入賞手段(50)の入賞口(51)を閉鎖するラウンド間インターバルを挟んで複数回行なう当り遊技を付与して、該当り遊技中における入賞口(51)への遊技球の入賞を許容する遊技機において、
前記始動入賞手段(31a,31b)への遊技球の入賞を契機に当り判定用乱数を取得する乱数取得手段と、
前記図柄変動演出の開始時に、前記乱数取得手段により取得された当り判定用乱数の値が予め定められた当り判定値と一致するか否かを判定することで、当該図柄変動演出が当りになるか否かの当り判定を行なう当り判定手段と、
前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段と、
前記当り遊技決定手段の決定した種類の当り遊技を図柄変動演出終了後に付与する当り遊技付与手段とを備え、
前記当り遊技には、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して開放する第1の長時間開放動作を開閉手段(53)に行なわせる全開放ラウンド遊技と、当該全開放ラウンド遊技での第1の長時間開放動作より短い時間であってラウンド遊技に定められた規定個数の遊技球が入賞可能な時間に亘って継続して開放する第2の長時間開放動作を開閉手段(53)に行なわせると共に当該第2の長時間開放動作よりも前記入賞手段(50)の入賞口(51)の開放時間が短くなる短時間開放動作を開閉手段(53)に行なわせる第1の特殊ラウンド遊技とを備えた第1の特別当り遊技が設定されると共に、前記全開放ラウンド遊技と、前記短時間開放動作のみを開閉手段(53)に行なわせる第2の特殊ラウンド遊技とを備えた第2の特別当り遊技が設定されて、該第1の特別当り遊技では第1の特殊ラウンド遊技が複数回設けられると共に、該第2の特別当り遊技においては第2の特殊ラウンド遊技が少なくとも1回設けられて、
前記第1の特殊ラウンド遊技は、ラウンド遊技内に開閉手段(53)が入賞口(51)を閉鎖するラウンド内インターバルが複数回設定されて、該ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を開閉手段(53)に複数回連続して繰り返させ、最終回の短時間開放動作の後に、ラウンド内インターバルを挟んで前記第2の長時間開放動作を開閉手段(53)に行なわせるよう構成され、
前記第1の特殊ラウンド遊技における前記第2の長時間開放動作の終了に伴いラウンド間インターバルを挟んで次の第1の特殊ラウンド遊技または全開放ラウンド遊技が行なわれるよう構成され、
前記第2の特殊ラウンド遊技は、ラウンド遊技内に開閉手段(53)が入賞口(51)を閉鎖するラウンド内インターバルが少なくとも1回設定されて、該ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を開閉手段(53)に複数回数繰り返させるよう構成され、
前記第2の特殊ラウンド遊技における最終回の短時間開放動作の終了に伴いラウンド間インターバルを挟んで次の第2の特殊ラウンド遊技または全開放ラウンド遊技が行なわれるよう構成され、
前記第1の特別当り遊技において、当り遊技の開始から1回目の第1の特殊ラウンド遊技までに行なわれるラウンド遊技の回数と、前記第2の特別当り遊技において、当り遊技の開始から1回目の第2の特殊ラウンド遊技までに行なわれるラウンド遊技の回数とが同じ回数に設定されたことを要旨とする。
このように、開閉部材の開閉パターンの異なる第1の特殊ラウンドを複数回設けることで、第1の特殊ラウンド遊技毎に遊技者の興味を惹き付け得るようにでき、当り遊技が行なわれる間継続して遊技者の興趣を高めることができる。
また、第1の特別当り遊技では、短時間開放動作後の長時間開放動作が第1の特殊ラウンド遊技に含まれているのに対し、第2の特別当り遊技では、短時間開放動作後には次のラウンド遊技に移行するから、当り遊技におけるラウンド遊技の進行状況を遊技者に把握され難くでき、何れの当り遊技が当選しているか遊技者の興味を惹きつけることができる。
更に、第1の特別当り遊技における第1の特殊ラウンド遊技中の長時間開放動作と、第2の特別当り遊技における第2の特殊ラウンド遊技後に移行するラウンド遊技の開放とを区別することができず、当り遊技におけるラウンド遊技の進行状況を遊技者に把握され難くでき、何れの当り遊技が当選しているか遊技者の興味を惹きつけることができる。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31a,31bへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う図柄表示装置18が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓部を覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
前記遊技盤20は、図1、図2に示すように、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート(図示せず)等を表面に貼付けて装飾した略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に配設された設置部材(図示せず)に、前記図柄表示装置18が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行なわれるようになっている。また、前記遊技盤20には、ルーター加工等の孔空け加工により前後に貫通する複数(実施例では3つ)の装着口(図示せず)が開設されて、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体40、始動入賞装置30、第1特別入賞装置35、普通入賞口部材90等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口23が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、上下の位置関係で2つの前記始動入賞口31a,32bが設けられている。ここで、上側の始動入賞口(第1始動入賞手段)31aは、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。下側の始動入賞口(第2始動入賞手段)31bを挟む左右両側には、相互に近接および離間するよう揺動可能な一対の羽根部材33,33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図4参照)の駆動に伴って一対の羽根部材33,33が下側の始動入賞口31bを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に羽根部材33,33が揺動変位するよう構成されている。すなわち、前記上側の始動入賞口31aは、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞し得るよう構成されると共に、下側の始動入賞口31bは、パチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記羽根部材33,33が閉鎖位置に変位した状態(後述する入賞率向上状態が付与されていない状態)では、前記下側の始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞が阻止されて、上側の始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも下側の始動入賞口31bへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、羽根部材33,33が開放位置に変位した状態(後述する入賞率向上状態が付与された状態)では、羽根部材33,33で受止められたパチンコ球が下側の始動入賞口31bに案内されて、上側の始動入賞口31aへパチンコ球が入賞する確率よりも高確率となるよう設定されている。
前記第1特別入賞装置35は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する第1特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉38(開閉部材)を備えており、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド37(図4参照)の駆動に伴って開閉扉38が揺動変位することで第1特別入賞口が開閉するようよう構成されている。なお図2では、前記開閉扉38により第1特別入賞口が閉鎖された状態を示している。また、前記第1特別入賞装置35には、前記第1特別入賞口に入賞したパチンコ球を検出する第1特別入賞球検出センサ39(図4参照)が設けられている。前記第1特別入賞球検出センサ39は、前記制御装置70に配線接続されており、該第1特別入賞球検出センサ39から制御装置70への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記第1特別入賞ソレノイド37は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として行なわれる前記大当り抽選(特図当り抽選)の結果、第1特別入賞装置35を開放する大当り(後述する確変大当り遊技)が発生する場合に、所定の開閉条件に従って制御装置70に駆動制御される。
前記枠状装飾体40は、図2〜図4に示すように、内側に前後に開口する前記表示窓口40aを画成する環状の固定板41と、該固定板41の前面側に設けられて遊技盤20の前面より前方に突出する庇状部42とを備えており、前記遊技領域20aに発射されたパチンコ球を庇状部42に沿って枠状装飾体40の左右側部へ案内することで、該パチンコ球が表示窓口40aを横切って流下するのを規制している。また、前記枠状装飾体40の左側部には、前記庇状部42の左下端部の下方位置に設置部(図示せず)が形成されており、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2特別入賞装置(入賞手段)50が該設置部に後方から着脱可能に配設されている。なお、前記庇状部42は、前記第2特別入賞装置50の上部位置から固定板41の上縁部を介して右下端部に亘って延在するよう設けられている。また、前記枠状装飾体40(固定板41)の前面には、前記庇状部42の左下端部位置に、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球を前記第2特別入賞装置50の第2特別入賞口51へ誘導する誘導片43(図4参照)が下方へ延在するよう設けられている。
図2、図3に示すように、前記枠状装飾体40の左側部には、前記庇状部42の左下端部の側方位置に、左方向へ突出する延出片40bが形成されると共に、該延出片40bの前面に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート47が設けられている。すなわち、前記球通過ゲート47は、前記庇状部42から左方向へ離間した位置に設けられている。この球通過ゲート47には通過球検出センサ48(図4参照)が配設されており、該球通過ゲート47を通過するパチンコ球を通過球検出センサ48で検出するよう構成されている。前記通過球検出センサ48は、前記制御装置70に配線接続されており、該通過球検出センサ48から制御装置70への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り抽選が行なわれ、該普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置30の始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて羽根部材33,33が開閉動作するようになっている。
前記枠状装飾体40の左側部に配設される第2特別入賞装置50は、図2、図3に示すように、遊技領域20aに開口する第2特別入賞口51を開閉自在に閉成する開閉部材(開閉手段)53を備えており、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド52(図4参照)の駆動に伴って開閉部材53が揺動変位することで第2特別入賞口51が開閉するようよう構成されている。なお図2、図3(a)では、前記開閉部材53により第2特別入賞口51が閉鎖された状態を示し、図3(b)では、開閉部材53が第2特別入賞口51を開放した状態を示している。また、前記第2特別入賞装置50には、前記第2特別入賞口51に入賞したパチンコ球を検出する第2特別入賞球検出センサ55(図4参照)が設けられている。前記第2特別入賞球検出センサ55は、前記制御装置70に配線接続されており、該第2特別入賞球検出センサ55から制御装置70への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記第2特別入賞ソレノイド52は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として行なわれる前記大当り抽選(特図当り抽選)の結果、第2特別入賞装置50を開放する大当り(後述する第1〜第3特別確変大当り遊技および特別非確変大当り遊技)が発生する場合に、所定の開閉条件に従って制御装置70に駆動制御される。
図2に示すように、遊技盤の遊技領域の左下部位置には、7セグメントLEDから発光表示部を構成した第1特図表示器(図柄表示手段)60aが設けられると共に、遊技盤の遊技領域の右下部位置には、7セグメントLEDから発光表示部を構成した第2特図表示器(図柄表示手段)60bが設けられている。そして、前記始動入賞装置30の上側の始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器60aの発光表示部が変動表示(点灯・消灯する点滅変動)されて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表すと共に、下側の始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器60bの発光表示部が変動表示(点灯・消灯する点滅変動)されて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表すよう構成されている。ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされて、前記各特図表示器60a,60bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図が表示されるようになっている。なお、実施例のパチンコ機では、上側の始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞および下側の始動入賞口31bへのパチンコ球の入賞を契機として同じ特図当り抽選が行なわれるよう設定されており、該抽選結果に応じた同一の特図が対応する第1特図表示器60aおよび第2特図表示器60bに表示されるよう構成してある。従って、以下の説明では、第1特図表示器60aおよび第2特図表示器60bを区別することなく単に特図表示器60と指称する場合がある。
また、図2に示すように、遊技盤の左下部位置には、上側の始動入賞口31aに入賞し、始動保留球となって機内部(RAM70c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部61が設けられると共に、下側の始動入賞口31bに入賞し、始動保留球となって機内部(RAM70c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部62が配設されており、該第1および第2特図保留表示部61,62の表示内容によって保留されている特図変動表示(図柄変動演出)の回数が報知される。
また、図2に示すように、遊技盤20の左下部位置には、複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図表示器65が配設されている。この普図表示器65では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行なわれるようになっている。実施例では、普図を2つのLEDの発光態様にて3種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、右側LEDだけが点灯する、左側LEDだけが点灯することにより、複数種類の普図を示している。なお、以下では、説明の都合上、2つのLEDが共に点灯することにより示す普図を普図「0」とし、右側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「1」とし、左側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「2」とする。そして、前記普図表示器65の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示器65に普図「1」、「2」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、遊技盤20の左下部位置には、球通過ゲート47をパチンコ球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM70c)で記憶された始動保留球の記憶数表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された普図保留表示部66が配設されており、該普図保留表示部66の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部66で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。なお、前記普図保留表示部66は、複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、普図始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には普図保留表示部66が左から順に点灯し、普図始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には普図保留表示部66が左から順に点滅することで、普図変動表示が行なわれる保留数を把握し得るようになっている。
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下「確変」という)を付与する機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(実施例では、4/1439)から高確率(実施例では、33/1439)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、確変状態は、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与される場合では、大当り遊技の種類によって入賞率向上状態が付与される付与されるか否かが決定されると共に、入賞率向上状態が付与される場合の期間(特図変動表示の回数)が決定される。この入賞率向上状態は、前記普図表示器65で行なわれる普図変動表示の変動時間が短縮されると共に、普図変動表示の普図当り確率が通常確率(実施例では、2/107)から高確率(実施例では、106/107)に変動した状態である。また、入賞率向上状態が付与された状態では、入賞率向上状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで羽根部材33,33が開閉動作するようになっている。具体的には、入賞率向上状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の羽根部材33,33が開放してから300ms経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行なうようになっている。一方で、入賞率向上状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、始動入賞装置30の羽根部材33,33は開放してから1800msが経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回繰り返すようになっている。すなわち、入賞率向上状態が付与されている状態では、入賞率向上状態が付与されていない状態と比較して、始動入賞装置30の羽根部材33,33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
実施例のパチンコ機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮状態(以下「時短状態」という)を付与する時短機能を備えている。実施例では、非確変状態となる大当り遊技終後に前記入賞率向上状態が前記時短状態として付与されるよう設定されている。なお、時短状態における入賞率向上状態は、予め定めた回数(例えば50回)の特図変動表示が行なわれるまでの間継続して付与され、大当りの発生に伴い時短状態が終了するよう設定される。
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。図6に示すように、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示器60に大当り図柄が停止表示された後に開始されよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出OPと、オープニング演出終了後に行なわれる規定ラウンド数(実施例では16ラウンド)だけラウンド間インターバルを挟んで繰り返されるラウンド遊技1R〜16Rと、大当り遊技の終了を示すエンディング演出EDとにより構成されている。なお、図6では確変大当り遊技に関して図示省略してある。前記ラウンド遊技では、発生した大当りの種類に応じた開放動作で第1特別入賞装置35の開閉扉38または第2特別入賞装置50の開閉部材53が開閉動作して、1回のラウンド遊技において第1特別入賞口または第2特別入賞口51に規定個数(例えば8個)のパチンコ球が入賞するか、或いは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで1回のラウンド遊技が終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間(以下「ラウンド間インターバル」という)だけ開閉扉38または開閉部材53が閉鎖状態で保持されるインターバルが設定されている。すなわち、大当り遊技では、前記開閉扉38または開閉部材53が各大当り遊技の規定ラウンド数以上の開閉動作を行なう。
実施例のパチンコ機10では、図5に示す5種類の大当り遊技が設定されており、大当り抽選に当選した場合に1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、5種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定される特図(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。ここで、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技は、第1特別入賞装置35の開閉扉38を開閉する第1大当り遊技と、前記第2特別入賞装置50の開閉部材53に行なわせる第2大当り遊技とが設定されている。前記第1大当り遊技としては、長時間開放動作のみを第1特別入賞装置35の開閉扉38に行なわせる確変大当り遊技が設定されている。また、前記第2大当り遊技としては、長時間開放動作および短時間開放動作を含んだ開放動作を第2特別入賞装置50の開閉部材53に行なわせる特別確変大当り遊技(特別当り遊技)と、長時間開放動作および短時間開放動作を含んだ開放動作を第2特別入賞装置50の開閉部材53に行なわせると共に開閉部材53の開閉態様が特別確変当り遊技とは異なる特別非確変大当り遊技(第2の特別当り遊技)とが設定されている。また、実施例の特別確変大当り遊技には、開閉部材53の開閉態様が夫々異なる3種類が設定されており、第1特別確変大当り遊技、第2特別確変大当り遊技、第3特別確変大当り遊技と指称する。以下、各大当り遊技における開閉扉38および開閉部材53の開閉動作パターンについて説明する。
前記確変大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された16ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。そして、確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および入賞率向上状態が付与されるようになっている。そして、確変大当り遊技の各ラウンド遊技では、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して第1特別入賞口を開放する長時間開放動作を開閉扉38に行なわせるよう設定されている。すなわち、前記確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉扉38に行なわせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉扉38が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で16回の開閉動作を開閉扉38が繰り返すようになっている。
前記第1特別確変大当り遊技は、図6に示すように、規定ラウンド数が「9回」に設定された9ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定される。また、第1特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および入賞率向上状態が付与されるようになっている。
前記第2特別確変大当り遊技は、図6に示すように、規定ラウンド数が「9回」に設定された9ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定される。また、第2特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および入賞率向上状態が付与されるようになっている。
前記第3特別確変大当り遊技は、図6に示すように、規定ラウンド数が「9回」に設定された9ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定される。また、第3特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に、次回の大当り遊技が生起されるまでの間、大当り遊技終了後に確変状態および入賞率向上状態が付与されるようになっている。
前記特別非確変大当り遊技は、図6に示すように、規定ラウンド数が「9回」に設定された9ラウンド大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定される。また、特別非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されない一方で、大当り遊技終了後に前記時短状態(入賞率向上状態)が付与されるようになっている。
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。パチンコ機10が備える制御装置70は、制御処理を実行するCPU70a、該CPU70aが実行する制御プログラムを記憶するROM70b、当該CPU70aが読み出しを行なう各種乱数値が記憶されると共に制御処理に伴って各種情報を一時的に記憶可能なRAM70c等が備えられている(図4参照)。そして、前記始動入賞球検出センサ34、第1特別入賞球検出センサ39、通過球検出センサ48等の各種センサが前記CPU70aに接続されている。また、CPU70aには、図柄表示装置18、特図表示器60、特図保留表示部61,62、普図表示器65、普図保留表示部66等の各表示器が接続されて、各検出センサの検出を契機としてCPU70aで実行された制御処理に基づいて、各表示器の表示制御が実行されると共に、前記図柄表示装置18の表示制御が行なわれ、また前記始動入賞装置30および特別入賞装置に設けられたソレノイドの駆動制御が行なわれるようになっている。また、CPU70aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に更新し、更新後の値をRAM70cの設定領域に記憶させて更新前の値を書き換えている。
特図入力処理では、図8に示すように、始動入賞装置30の上側の始動入賞口31aにパチンコ球が入賞したか否かをCPU70aが判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11においてCPU70aは、上側の始動入賞口31aに対応する始動入賞球検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップS11の判定結果が否定の場合には、ステップS15に移行する。ステップS11の判定結果が肯定の場合には、CPU70aは、RAM70cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留記憶数が4)の場合には、CPU70aは、ステップS15に移行する。
次に、特図開始処理について図9に基づき説明する。特図開始処理では、CPU70aは、特図表示器60および図柄表示装置18において図柄(特図および飾図)が変動表示中であるか、或いは大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS201)。そして、ステップS201の判定結果が肯定の場合には、CPU70aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップS201の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS202)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS203)。ステップS203の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留記憶数=0の場合には)、CPU70aは、ステップS206の処理に移行する。ステップS203の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留記憶数>0)の場合には、第2特図始動保留記憶数を1減算して(ステップS204)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM70cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分乱数の値をCPU70aが取得して(ステップS205)、次いで当り判定処理を実行する。
前記当り判定処理では、図10に示すように、CPU70aが取得した当り判定用乱数の値がROM70bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(大当り抽選)を行なう(ステップS31)。なお、前述したように、通常状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1439に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、33/1439に設定されている。そして、ステップS31における大当り判定手段の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップS32)。そして、CPU70aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、大当り図柄の中から特図表示器60にて確定停止表示される最終停止図柄(特図)を決定する(ステップS33)。次いで、CPU70aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する変動パターンを決定する(ステップS34)。そして、決定した変動パターンおよび最終停止図柄に基づいて特図表示器60での特図変動表示および図柄表示装置18での図柄変動演出に関する各種処理をCPU70aが実行する(ステップS35)。
そして、CPU70aは、前記当り決定手段が大当りを決定した場合(大当りフラグに「1」が設定された場合)には、特図変動表示(図柄変動演出)の終了後に、決定した種類の大当り遊技の制御を開始する。以下、大当り遊技が付与される場合に制御装置70で行なわれる制御内容について、大当り遊技毎に説明する。
前記CPU70aが、確変大当り遊技を決定した場合には、CPU70aは、特図変動表示(図柄変動演出)が終了すると、所定のオープニング演出時間(7秒)の経過後に、1ラウンド目のラウンド遊技を開始して、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始すると共に第1特別入賞装置35の開閉扉38に長時間開放動作を行なわせる。そして、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件(ラウンド遊技時間の経過または規定個数のパチンコ球の入賞)が満たされたことを条件として開閉扉38が閉鎖されることで、ラウンド遊技(全開放ラウンド遊技)が終了する。
前記CPU70aが、第1特別確変大当り遊技を決定した場合について、図6、図7を参照して説明する。CPU70aは、特図変動表示(図柄変動演出)が終了すると、所定のオープニング演出時間(7秒)の経過後に、1ラウンド目のラウンド遊技を開始して、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始すると共に第2特別入賞装置50の開閉部材53に長時間開放動作を行なわせる。そして、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件(ラウンド遊技時間の経過または規定個数のパチンコ球の入賞)が満たされたことを条件として開閉部材53が閉鎖されることで、ラウンド遊技(全開放ラウンド遊技)が終了する。
次に、前記CPU70aが、第2特別確変大当り遊技を決定した場合の制御について、図6、図7を参照して説明する。前記CPU70aが、第2特別確変大当り遊技を決定した場合には、1ラウンド目〜6ラウンド目のラウンド遊技までは、前述した第1特別確変大当り遊技の場合と同じ制御が行なわれる。すなわち、所定のオープニング演出時間(7秒)の経過後に、CPU70aは、ラウンド間インターバル(1.0秒)を挟んで2回の全開放ラウンド遊技を行なわせる。そして、2ラウンド目までのラウンド遊技が終了すると、CPU70aは、所定のラウンド間インターバル(1.0秒)の経過後に、3ラウンド目のラウンド遊技(第1の特殊ラウンド遊技)を開始させる。すなわち、3ラウンド目のラウンド遊技では、ラウンド内インターバル(6.716秒)を挟んで開放時間(0.06秒)の短時間開放動作を第2特別入賞装置50の開閉部材53に2回連続して繰り返させ、2回目の短時間開放動作の後に、ラウンド内インターバル(6.716秒)を挟んで開放時間(24.88秒)の長時間開放動作を開閉部材53に行なわせる(3回目の開放)。そして、3回目の開放を行なってから所定の開放時間(max24.88秒)が経過するか、3ラウンド目のラウンド遊技の開始からのパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数(規定個数)に達することを条件に、3ラウンド目のラウンド遊技(第1の特殊ラウンド遊技)を終了させる。そして、3ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、CPU70aは、所定のラウンド間インターバル(1.0秒)の経過後に、4ラウンド目のラウンド遊技(全開放ラウンド遊技)を行なわせる。
次に、前記CPU70aが、第2特別確変大当り遊技を決定した場合の制御について、図6、図7を参照して説明する。前記CPU70aが、第3特別確変大当り遊技を決定した場合には、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技までは、前述した第1特別確変大当り遊技の場合と同じ制御が行なわれる。すなわち、所定のオープニング演出時間(7秒)の経過後に、CPU70aは、ラウンド間インターバル(1.0秒)を挟んで2回の全開放ラウンド遊技を行なわせる。そして、2ラウンド目までのラウンド遊技が終了すると、CPU70aは、所定のラウンド間インターバル(1.0秒)の経過後に、3ラウンド目のラウンド遊技(第1の特殊ラウンド遊技)を開始させる。すなわち、3ラウンド目のラウンド遊技では、ラウンド内インターバル(6.716秒)を挟んで開放時間(0.06秒)の短時間開放動作を第2特別入賞装置50の開閉部材53に2回連続して繰り返させ、2回目の短時間開放動作の後に、ラウンド内インターバル(6.716秒)を挟んで開放時間(24.88秒)の長時間開放動作を開閉部材53に行なわせる(3回目の開放)。そして、3回目の開放を行なってから所定の開放時間(max24.88秒)が経過するか、3ラウンド目のラウンド遊技の開始からのパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数(規定個数)に達することを条件に、3ラウンド目のラウンド遊技(第1の特殊ラウンド遊技)を終了させる。
次に、前記CPU70aが、特別非確変大当り遊技を決定した場合の制御について、図6、図7を参照して説明する。前記CPU70aが、特別非確変大当り遊技を決定した場合には、1ラウンド目〜2ラウンド目のラウンド遊技までは、前述した第1〜3特別確変大当り遊技の場合と同じ制御が行なわれる。すなわち、所定のオープニング演出時間(7秒)の経過後に、CPU70aは、ラウンド間インターバル(1.0秒)を挟んで2回の全開放ラウンド遊技を行なわせる。
次に、前述した実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(2) 実施例では、第2の特別当り遊技(実施例での特殊ラウンド遊技)の第2の特殊ラウンド遊技において、ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を2回連続して繰り返すようにしたが、ラウンド内インターバルを挟んで1回以上短時間開放動作を繰り返す構成であってもよい。
(3) 実施例では、第1の特別当り遊技(実施例での第1〜第3特別確変大当り遊技)の特殊ラウンド遊技において、ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を複数回連続して繰り返させ、最終回の短時間開放動作の後に、ラウンド内インターバルを挟んで長時間開放動作を開閉部材(開閉手段)に行なわせるよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、例えば、図11に示すように、長時間開放動作(第1の開放動作)と短時間開放動作(第2の開放動作)とをラウンド内インターバルを挟んで複数回連続して繰り返させ、最終回の第1の開放動作または第2の開放動作(図11では短時間開放動作)の後に、ラウンド内インターバルを挟んで第1の開放動作および第2の開放動作(図11では長時間開放動作)を開閉部材(開閉手段)に行なわせるよう構成してもよい。すなわち、特別当り遊技は、全開放ラウンド遊技と複数回の特殊ラウンド遊技が設定されると共に、特殊ラウンド遊技では、開閉部材(開閉手段)の開放時間が異なる第1の開放動作と第2の開放動作とを行なわせるよう設定されるものである。
(4) また、第2の特別当り遊技(実施例での特別非確変大当り遊技)の第2の特殊ラウンド遊技は、短時間開放動作を開閉部材(開閉手段)に行なわせるものである必要はなく、特別当り遊技の特殊ラウンドで開閉手段に行なわせる複数種類の開放動作の種類(長時間開放動作(第1の開放動作)および短時間開放動作(第2の開放動作))から採用される。このとき、図11に示すように、第1の特殊ラウンド遊技においてラウンド遊技が開始してから最終回の開放動作が行なわれるまでの開閉手段の開閉態様(図11では3set目のラウンド内インターバルが経過するまでの開閉態様)と、第2の特殊ラウンド遊技においてラウンド遊技の開始からラウンド遊技後のラウンド間インターバルが経過するまでの開閉部材(開閉手段)の開閉態様とを同じ態様とすることで、両者を区別させ難くできる。
(5) 特別当り遊技の特殊ラウンド遊技においてラウンド内インターバルを挟んでn回の開閉動作を開閉部材(開閉手段)に行なわせる場合に、「特殊ラウンド遊技においてn回目の開放を行なうまでの開閉部材(開閉手段)の開閉態様(開放時間およびラウンド内インターバル)」と、「第2の特別当り遊技における第2の特殊ラウンド遊技における開閉態様(開放時間およびラウンド内インターバル)に該第2の特殊ラウンド遊技後のラウンド間インターバルを含めた開閉態様」とを同じにすることで、外見上両者を区別できなくすることができる。また「特殊ラウンド遊技にけるn回目の開閉部材(開閉手段)の開放時間」と、「第2の特別当り遊技における第2の特殊ラウンド遊技後のラウンド間インターバルを挟んで行なわれるラウンド遊技における開閉部材(開閉手段)の開放時間」とを同じにすることで、第2の特殊ラウンド遊技の終了を判別できなくすることができる。
(6) 開閉部材(開閉手段)に行なわせる長時間開放動作および短時間開放動作の開放時間としては、実施例に示した時間に限られるものではない。すなわち、長時間開放動作および短時間開放動作の開放時間としては、開閉部材(開閉手段)が短時間開放動作を行なう場合に較べて、開閉部材(開閉手段)が長時間開放動作を行なう場合の方がラウンド遊技に定められた規定個数全ての遊技球が入賞してラウンド遊技の終了条件が満たされる確率が高くなるよう設定すればよく、これによりラウンド遊技において賞球として獲得可能な遊技球数に差を付けることができる。すなわち、実施例において短時間開放動作では、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)において遊技球の入賞が実質的に不可能な時間または入賞可能な開放時間であっても規定個数の遊技球の入賞は実質的に不可能な時間だけ開閉部材53(開閉手段)が開放する場合を示したが、必ずしもこれに限られるものではなく、短時間開放動作を開閉部材(開閉手段)に行なわせる場合であっても規定個数全ての遊技球の入賞がし得るようにしてもよい。具体例を挙げると、前記開閉部材に行なわせる長時間開放動作の開放時間としては、遊技球を所定間隔で1球ずつ連続的に発射する条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数全ての遊技球が略確実に入賞してラウンド遊技の終了条件が満たされる(ラウンド遊技時間の経過によりラウンド遊技の終了条件が満たされない)時間を設定することができる(例えば開放時間20秒以上)。一方で、前記開閉部材に行なわせる短時間開放動作の開放時間としては、遊技球を所定間隔で1球ずつ連続的に発射する条件において、長時間開放動作における開閉部材の開放時間より短い時間であって、ラウンド遊技時間の経過によってラウンド遊技の終了条件が満たされる確率が高い時間を設定すれば、短時間開放動作を開閉部材に行なわせた場合であってもラウンド遊技に定められた規定個数全ての遊技球が入賞することでラウンド遊技の終了条件が満たされ得る場合があってもよい(例えば開放時間6秒)。
(7) 第1の特殊ラウンド遊技および第2の特殊ラウンド遊技を構成する長時間開放動作(第1の開放動作)および短時間開放動作(第2の開放動作)としては、実施例のように1種類である必要はなく、長時間開放動作(第1の開放動作)および短時間開放動作(第2の開放動作)を複数種類設定して組み合わせることができる。例えば長時間開放動作(第1の開放動作)として15秒の開放時間および20秒の開放時間の2種類を設定すると共に、短時間開放動作(第2の開放動作)として0.1秒の開放時間および0.2秒の開放時間の2種類を設定して、これらを適宜に組み合わせるようにしてもよい。
(8) 実施例では、特別当り遊技および第2の特別当り遊技(第1〜第3特別確変大当り遊技および特別確変大当り遊技)に際して開閉する入賞装置として、装飾部材(枠状装飾体)の左側部に設けた第2特別入賞装置を採用したが、これに限られるものではなく、第1特別入賞装置であってもよく、またこれに限らず遊技盤の任意の位置に配設された入賞装置を採用することもできる
(9) 実施例では、第1の特別当り遊技(第1〜第3特別確変大当り遊技)後には確変状態および時短状態(入賞率向上状態)を付与し、第2の特別当り遊技(特別非確変大当り遊技)後には確変状態が付与されない一方で、大当り遊技終了後に前記時短状態(入賞率向上状態)が付与されるよう構成した例を示したが、これに限られるものではなく、第1の特別当り遊技および第2の特別当り遊技後に付与される確変状態や時短状態は任意に組み合わせることができる。また、第1の特別当り遊技の設定数(実施例では第1〜第3特別確変大当り遊技の3つ)や第2の特別当り遊技の設定数(実施例では特別大当り遊技の1つ)に関しても、実施例に示したものに限られないことは明らかである。すなわち、第2の特別当り遊技後に確変状態を付与するようにしてもよい。また例えば、当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で時短状態(入賞率向上状態)が付与される第2の特別当り遊技(特別非確変大当り遊技)と、当り遊技の終了後に確変状態および時短状態(入賞率向上状態)が付与される第2の特別当り遊技(第4の特別確変大当り遊技)とを設けるようにすれば、第2の特別当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否かを秘匿した遊技性をもたせることができ、遊技の興趣を高めることが可能になる。
(10) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
(11) また本願には、次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、前記第1の特別当り遊技を構成する第1の特殊ラウンド遊技において最終回の短時間開放動作の開放開始から当該短時間開放動作後のラウンド内インターバルの終了までの時間は、前記第2の特別当り遊技を構成する第2の特殊ラウンド遊技において最終回の短時間開放動作の開放開始から当該短時間開放動作後のラウンド間インターバルの終了までの時間と同じに設定されると共に、第2の特別当り遊技では、第2の特殊ラウンド遊技の終了後に全開放ラウンド遊技が行なわれるよう構成されたことを要旨とする。
このように、第1の特別当り遊技における第1の特殊ラウンド遊技中の長時間開放動作と、第2の特別当り遊技における第2の特殊ラウンド遊技後に移行するラウンド遊技の開放とを区別することができず、当り遊技におけるラウンド遊技の進行状況を遊技者に把握され難くでき、何れの当り遊技が当選しているか遊技者の興味を惹きつけることができる。
(B) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、前記第2の特別当り遊技は、前記第2の特殊ラウンド遊技が複数回設けられることを要旨とする。
このように、開閉部材の開閉パターンの異なる第2の特殊ラウンドを複数回設けることで、第2の特殊ラウンド遊技毎に遊技者の興味を惹き付け得るようにでき、当り遊技の長時間に亘って遊技者の興趣を高めることができる。
(C) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、前面側に遊技領域(20a)が画成された遊技盤(20)に開口が形成されて、当該遊技盤(20)の開口に、可視部(40a)を介して遊技盤裏側に位置する前記図柄表示手段(18)が前方から視認可能に臨む装飾部材(40)が配設され、前記装飾部材(40)に前記入賞手段(50)が配設されたことを要旨とする。
このように、装飾部材に入賞手段を配設することで、当り遊技中に入賞手段へ遊技球を速やかに入賞させることができる。
20 遊技盤
20a 遊技領域
31a 上側の始動入賞口(始動入賞手段)
31b 下側の始動入賞口(始動入賞手段)
40 枠状装飾体(装飾部材)
40a 表示窓口(可視部)
50 第2特別入賞装置(入賞手段)
51 第2特別入賞口(入賞口)
53 開閉部材(開閉手段)
Claims (1)
- 遊技球が入賞可能な始動入賞手段と、遊技球が入賞可能な入賞口を有すると共に該入賞口を開閉する開閉手段を有する入賞手段と、前記始動入賞手段への遊技球の入賞を契機に複数種類の図柄を変動させて図柄変動演出を行なう図柄表示手段とを備え、前記図柄変動演出後に前記図柄表示手段に当り表示が表示された場合には、前記開閉手段が前記入賞手段の入賞口を開放するラウンド遊技を、該開閉手段が前記入賞手段の入賞口を閉鎖するラウンド間インターバルを挟んで複数回行なう当り遊技を付与して、該当り遊技中における入賞口への遊技球の入賞を許容する遊技機において、
前記始動入賞手段への遊技球の入賞を契機に当り判定用乱数を取得する乱数取得手段と、
前記図柄変動演出の開始時に、前記乱数取得手段により取得された当り判定用乱数の値が予め定められた当り判定値と一致するか否かを判定することで、当該図柄変動演出が当りになるか否かの当り判定を行なう当り判定手段と、
前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段と、
前記当り遊技決定手段の決定した種類の当り遊技を図柄変動演出終了後に付与する当り遊技付与手段とを備え、
前記当り遊技には、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して開放する第1の長時間開放動作を開閉手段に行なわせる全開放ラウンド遊技と、当該全開放ラウンド遊技での第1の長時間開放動作より短い時間であってラウンド遊技に定められた規定個数の遊技球が入賞可能な時間に亘って継続して開放する第2の長時間開放動作を開閉手段に行なわせると共に当該第2の長時間開放動作よりも前記入賞手段の入賞口の開放時間が短くなる短時間開放動作を開閉手段に行なわせる第1の特殊ラウンド遊技とを備えた第1の特別当り遊技が設定されると共に、前記全開放ラウンド遊技と、前記短時間開放動作のみを開閉手段に行なわせる第2の特殊ラウンド遊技とを備えた第2の特別当り遊技が設定されて、該第1の特別当り遊技では第1の特殊ラウンド遊技が複数回設けられると共に、該第2の特別当り遊技においては第2の特殊ラウンド遊技が少なくとも1回設けられて、
前記第1の特殊ラウンド遊技は、ラウンド遊技内に開閉手段が入賞口を閉鎖するラウンド内インターバルが複数回設定されて、該ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を開閉手段に複数回連続して繰り返させ、最終回の短時間開放動作の後に、ラウンド内インターバルを挟んで前記第2の長時間開放動作を開閉手段に行なわせるよう構成され、
前記第1の特殊ラウンド遊技における前記第2の長時間開放動作の終了に伴いラウンド間インターバルを挟んで次の第1の特殊ラウンド遊技または全開放ラウンド遊技が行なわれるよう構成され、
前記第2の特殊ラウンド遊技は、ラウンド遊技内に開閉手段が入賞口を閉鎖するラウンド内インターバルが少なくとも1回設定されて、該ラウンド内インターバルを挟んで短時間開放動作を開閉手段に複数回数繰り返させるよう構成され、
前記第2の特殊ラウンド遊技における最終回の短時間開放動作の終了に伴いラウンド間インターバルを挟んで次の第2の特殊ラウンド遊技または全開放ラウンド遊技が行なわれるよう構成され、
前記第1の特別当り遊技において、当り遊技の開始から1回目の第1の特殊ラウンド遊技までに行なわれるラウンド遊技の回数と、前記第2の特別当り遊技において、当り遊技の開始から1回目の第2の特殊ラウンド遊技までに行なわれるラウンド遊技の回数とが同じ回数に設定された
ことを特徴とする遊技機。
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