JP5743211B2 - 接着剤組成物およびそれを用いた接着シート - Google Patents
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Description
架橋剤として、キシリレンジイソシアナートと、を少なくとも含んでなることを特徴とするものである。
前記接着シートから、第1離型紙および第2離型紙を剥離し除去して接着層を露出させ、
前記接着層を、前記第1被着体および前記第2被着体で挟んで、前記第1被着体および前記第2被着体の仮固定を行い、
前記接着層を、加熱することにより硬化させて、前記第1被着体および前記第2被着体を接着することを含んでなるものである。
本発明による接着剤組成物を構成する樹脂成分は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールA型フェノキシ樹脂を必須成分として含む。このような特定の樹脂を使用することにより、未硬化の状態では粘着性を有し、熱硬化後でも、強固な接着性を有するとともに、白化せずに透明性が維持される。
上記したビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールA型フェノキシ樹脂は加熱等により反応が進行して接着剤組成物が硬化するが、本発明においては、硬化反応を促進するために、接着剤組成物中にヒドラジド系硬化剤が含まれる。上記した樹脂にヒドラジド系硬化剤を併用することにより、硬化後も高い透明性を保ちつつ、優れたポットライフ性をもつ接着剤とすることができる。ヒドラジド系硬化剤としては、アジピン酸ヒドラジド、セバチン酸ヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、ハイドロキノンジグリコール酸ジヒドラジド、レゾルシノールジグリコール酸ジヒドラジド、バリンジヒドラジド、1,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド等を使用することができる。これらヒドラジド系硬化剤は市販のものを使用してもよく、例えば、アミキュアVDHやアミキュアUDH(味の素株式会社製)等を好適に使用することができる。
また、本発明の接着剤組成物は、架橋剤としてキシリレンジイソシアナートを必須成分として含む。ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールA型フェノキシ樹脂を含む樹脂成分と、上記したキシリレンジイソシアナート架橋剤とを組み合わせることにより、より硬化性を高め、接着強度を向上させることができる。
本発明による接着シートは、図1に示すように、上記の接着剤組成物からなる接着層の両面に第1離型紙および第2離型紙が設けられている層構成を有する。なお、本明細書では、第1離型紙21Aと第2離型紙21Bとを合わせて離型紙21と呼称する。接着層は、図2に示すように、芯材をさらに含み、接着剤が芯材に含浸されていてもよい。芯材としては、織布または不織布が好ましく、従来公知の種々の織布または不織布を使用できる例えば、液晶ポリマーなどの耐熱性のあるプラスチックの繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などが例示でき、これらで構成した織布、不織布が使用できる。
被着体との接合は、接着シート1の第1離型紙21Aおよび第2離型紙21Bを剥離し除去して、接着層11を露出させる。露出した接着層11を、2つの同じまたは異なる第1被着体および第2被着体で挟み、接着層11の粘着性で保持させる。次いで、加熱、または加圧加熱することで接着層11を硬化させて、第1被着体および第2被着体を強固に接着させることができる。このように、本発明による接着シートを用いることにより、初期粘着性を利用して、被着体どうしを仮固定でき、その後に、例えばバッチ方式により粘接着シートを熱硬化させて被着体を接着できるため、プレヒートなどの工程を省くことができるとともに、生産性が著しく向上する。
本発明による接着シートを用いることにより、従来の溶接法では困難な、ガラス繊維や炭素繊維のFRP、異種金属などの材料(被着体)を強力に接合でき、例えば、アルミニウムと鉄等の金属との貼合体や、FRPやCFRPどうしの貼合体を得ることができる。これら貼合体は、温度変化を受けることなく優れた接着強度を保持できるとともに、脆質性が低く、優れた剪断強度と高い耐衝撃性、耐熱性を有するため、自動車、航空機、船舶等の分野に限らず、電子機器類、電子機器筐体、家電製品、インフラ系構造物、ライフライン建材、一般建材等の分野で利用することができる。
<接着剤組成物の調製>
下記の表1に示す組成に従って、各成分を混合することにより、接着剤を調製した。なお、下記の表1中、
SG−P3は、ナガセケムテック社製のアクリル樹脂を、
YP−50EKは、新日鐵化学社製のビスフェノールA型フェノキシ樹脂を、
JER828およびJER1001は、ジャパンエポキシレジン社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂を、
TPAE826は、ティーアンドケイ東華社製のポリエーテルエステルアミドを、
GK880は、東洋紡社製の非晶性ポリエステル樹脂を、
アミキュアVDHは、味の素ファインテクノ社製のヒドラジド系硬化剤を、
タケネート500は、三井化学社性のキシリレンジイソシアナートを、
DICY7は、三菱化学社製のジシアンジアミトを、
それぞれ表す。
得られた接着剤を、セパフィルム(SP−PET 03BU、東セロ社製)の表面に、コンマコーターにて、塗布量が100g/m2となるように塗布して接着層を形成し、その接着層上に、セパフィルム(SP−PET 01BU、東セロ社製)を貼り合わせることにより接着シートを作製した。なお、比較例4の接着剤は、シート化が困難であり、また、比較例5の接着剤は、接着剤をシート化する際の溶剤乾燥時の熱により、樹脂が流動してはじきが発生し、製膜できなかった。
得られた接着シートを25mm×12.5mmに裁断し、一方のセパフィルムを剥離して接着層を露出させて、一方の被着体であるCFRP(長さ100mm×幅25mm×厚み1.5mm)の先端部分に貼り付けた。CFRPに貼りつけた接着シートからセパフィルムを剥離して接着層を露出させて、その接着層部分に、他方の被着体であるCFRP(長さ100mm×幅25mm×厚み1.5mm)の先端部分を貼りつけた。
得られた各貼合体について、室温での接着強度の評価を行った。上記で得られた試料の両端をテンシロン(オリエンテック製RTA−1T)に固定して、0.5mm/minで引張り、せん断強度を測定した。評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
貼合体の接着層を目視にて観察し、その色味の評価を行った。評価結果は下記の表2に示される通りであった。
11:接着層
13:接着剤
15:芯材
21:離型紙
21A:第1離型紙
21B:第2離型紙
Claims (8)
- 樹脂成分として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールA型フェノキシ樹脂と、
硬化剤として、ヒドラジド系硬化剤と、
架橋剤として、キシリレンジイソシアナートと、
を少なくとも含んでなり、
前記樹脂成分を65〜80質量部、前記硬化剤を13〜22質量部、および前記架橋剤を5〜15質量部含むことを特徴とする、接着剤組成物。 - 前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂と前記ビスフェノールA型フェノキシ樹脂との配合割合が、質量基準において、1:0.5〜1:2の割合で含まれる、請求項1に記載の接着剤組成物。
- 前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂が、主鎖のビスフェノール骨格の繰り返し単位数が1〜3の常温で液体のビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる、請求項1または2に記載の接着剤組成物。
- 前記ビスフェノールA型フェノキシ樹脂の重量平均分子量が、3万〜10万である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
- 第1離型紙と、接着層と、第2離型紙とを、この順で積層してなる接着シートであって、前記接着層が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物を含んでなる、接着シート。
- 前記接着層が芯材をさらに含んでなり、前記接着剤が前記芯材に含浸されている、請求項5に記載の接着シート。
- 請求項5または6に記載の接着シートを用いて第1被着体と第2被着体とを接着する方法であって、
前記接着シートから、第1離型紙および第2離型紙を剥離し除去して接着層を露出させ、
前記接着層を、前記第1被着体および前記第2被着体で挟んで、前記第1被着体および前記第2被着体の仮固定を行い、
前記接着層を、加熱することにより硬化させて、前記第1被着体および前記第2被着体を接着することを含んでなる、方法。 - 請求項7に記載の方法により得られる貼合体。
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