JP5742283B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、画像内の画素が連結している領域を分離する分離手段と、前記分離手段によって分離された領域を代表する代表点を決定する代表点決定手段と、前記代表点決定手段によって決定された代表点に基づいて、2つの代表点で構成されるベクトルを算出するベクトル算出手段と、前記ベクトル算出手段によって算出されたベクトルの分布に基づいて、前記画像内に使用されているスクリーンの線数と角度を抽出するスクリーン線数角度抽出手段を具備し、前記スクリーン線数角度抽出手段は、前記抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、該抽出したスクリーンの線数又は角度を該予め定められた線数又は角度として抽出し、前記ベクトル算出手段は、前記代表点決定手段によって決定された代表点のうち基準となる代表点を第1の代表点として選択し、該基準となる代表点から予め定められた第1の距離と第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択し、該第1の代表点と該第2の代表点で構成されるベクトルを算出することを特徴とする画像処理装置である。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
対象とするスクリーンとしては、例えば、ドット集中型ディザスクリーンが主である。ただし、ドット分散型ディザスクリーン、誤差拡散スクリーン、FM(Frequency Modulation(周波数変調))スクリーン、ラインスクリーン等の場合は、スクリーン線数・角度抽出モジュール150が、ドット集中型ディザスクリーンではないことを判断し、それを指摘するようにしてもよい。
また、ベクトル算出モジュール140は、代表点決定モジュール130によって決定された代表点のうち基準となる代表点を第1の代表点として選択し、その基準となる代表点から予め定められた第1の距離と第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択し、その第1の代表点とその第2の代表点で構成されるベクトルを算出するようにしてもよい。さらに、ベクトル算出モジュール140は、第1の代表点を角とする矩形領域であって、互いに隣接する矩形領域内で、第1の距離と第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択するようにしてもよい。互いに隣接する矩形領域とは、第1の代表点に対して、左上にある矩形領域と右上にある矩形領域の組み合わせ、右上にある矩形領域と右下にある矩形領域の組み合わせ、右下にある矩形領域と左下にある矩形領域の組み合わせ、左下にある矩形領域と左上にある矩形領域の組み合わせの4種類がある。
また、スクリーン線数・角度抽出モジュール150は、抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、その抽出したスクリーンの線数又は角度をその予め定められた線数又は角度として抽出するようにしてもよい。
予め定められた線数又は角度とは、記憶装置に記憶された値であり、一般的に用いられているスクリーンの線数又は角度をいう。例えば、線数として100線、150線、200線等、角度として0度、45度、90度等がある。また、予め定められた線数又は角度は、それぞれ複数あってもよい。
予め定められた関係とは、その差が予め定められた閾値以下又は未満である場合である。
抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との関係としては、(1)抽出したスクリーンの線数と予め定められた線数、(2)抽出したスクリーンの角度と予め定められた角度、(3)抽出したスクリーンの線数と予め定められた線数及び抽出したスクリーンの角度と予め定められた角度の関係がある。
ステップS202では、受付モジュール110が、対象とする画像を受け付ける。
図3は、変化点を抽出する処理例を示す説明図である。画像内のライン(主走査方向)の画素を示しており、白画素と黒画素が混在している。ライン単位で画素の各変化点を抽出する。図3の例では、白画素である画素303と黒画素である画素304の間が変化点であり、黒画素である画素310と白画素である画素311の間が変化点である。これを抽出する。例えば、領域として、変化点の始点座標(xm,yn)と幅(xm+1−xm)と高さ(1)を抽出する。
また、領域の最下ラインが現ラインより2ライン以上前であれば、更新終了としてもよい。つまり、領域の確定としてもよい。
また、予め定められたサイズ以上の領域は、対象とする領域として抽出しないようにしてもよい。予め定められたサイズとして、例えば、最小線数で規定される最大ブロックサイズ(具体的には、2400dpiにおいて100線とすると24×24)等がある。
図5は、代表点を決定する処理例を示す説明図である。図5(a)の例は、ステップS204で抽出された黒画素を囲む矩形領域510を示している。図5(b)の例は、矩形領域510の中心である代表点520を示している。
図6は、代表点を抽出する処理例を示す説明図である。ある代表点を原点とした場合に画像の左上矩形領域610、右上矩形領域620で最も近い代表点を抽出する。図6の例で示すと、基準代表点601を原点とし、左上方向で最も近い代表点611を抽出し、基準代表点601と代表点611で構成されるベクトルを抽出する。そして、基準代表点601を原点とし、右上方向で最も近い代表点621を抽出し、基準代表点601と代表点621で構成されるベクトルを抽出する。したがって、代表点631、代表点632、代表点633は抽出しない。ここで、基準代表点601から最も近いとしたが、半円でドーナツ状の探索範囲650内において最も近いの意である。基準代表点601から近い領域(探索範囲650の中心側で基準代表点601の周囲の白い領域)は、ノイズである可能性が高いため、抽出する代表点には含めないようにしている。探索範囲650の幅は、予め定められた幅であるが、例えば、対応線数によって定まる範囲である。より具体的には、線数が100線〜200線ならば12画素〜24画素である。また、基準代表点601から半径12画素の半円状の範囲は、対象外とする。
また、左上方向、右上方向を例示したが、右上方向、右下方向の組み合わせ、右下方向、左下方向の組み合わせ、左下方向、左上方向の組み合わせであってもよい。
なお、予め定められた角度(例えば、0度、45度、90度)とのずれが予め定められた画素数(例えば、1画素)以内なら、予め定められた代表点として、ベクトルを抽出してもよい。
また、ベクトルの算出は、全ての代表点を基準代表点(原点)とした場合について算出してもよいし、予め定められた数の代表点を基準代表点(原点)とした場合について算出してもよいし、予め定められた位置(ランダムに定められた位置であってもよい)にある代表点を基準代表点(原点)とした場合について算出してもよい。
図8は、ドット集中型ディザスクリーンについてのベクトルの分布例を示す説明図である。基準代表点801を原点とした座標系において、色の濃い位置が分布数が多いことを示している。基準代表点801に対して右上方向にある矩形内においては、右下に分布数が多いことを示しており、基準代表点801に対して左上方向にある矩形内においては、右上に分布数が多いことを示している。
図9は、ドット分散型ディザスクリーン、誤差拡散スクリーン、FMスクリーンについてのベクトルの分布例を示す説明図である。基準代表点901を原点とした座標系において、色の濃い位置が分布数が多いことを示している。図8の例と比較すると、顕著に分布数が多い位置はない。
図10は、1位の値と2位の値とを用いたピークを決定する処理例を示す説明図である。図10に示すヒストグラム例は、横軸に座標位置、縦軸に分布数を示す。図10(a)のヒストグラム例は、図8の例に対応するものであり、1位の値と2位の値との差が閾値以上であり、ピークと判断したものである。図10(b)のヒストグラム例は、図9の例に対応するものであり、1位の値と2位の値との差が閾値未満であり、ピークとは判断できなかったものである。このように、ピークを抽出できなかった場合は、ドット集中型ディザスクリーンではないことを判断するようにしてもよい。そして、その旨を出力モジュール160が出力するようにしてもよい。
なお、ドット分散型ディザスクリーン、誤差拡散スクリーン、FMスクリーンは中心点間の距離が短くかつ濃度により分布範囲が変わり、方向も一定しないため、ピークが抽出できない。また、ラインスクリーンは濃度によってドット分散型ディザスクリーンと同様となるか、スクリーンの各線がそれぞれ1つの巨大な領域となるため、ピークが抽出できない。
スクリーンの線数は、原点(基準代表点)とピークの位置との距離、解像度を用いて算出する。原点とピークの位置との距離は、ベクトルの大きさに該当し、領域分離モジュール120が分離した領域(網点等)間の距離である。この距離と解像度を用いて実際の距離(例えば、単位がインチ等)を算出し、その逆数によって線数(単位長さあたりの網点の密度)を算出する。
また、スクリーンの角度は、ベクトルの角度に該当し、原点とピーク(例えば、原点に対して右上の矩形内にあるピーク)の位置によって構成される線と基準線(例えば、水平線(x軸))とによって構成される角度がスクリーンの角度となる。
また、ここで、スクリーン線数・角度抽出モジュール150は、抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、その抽出したスクリーンの線数又は角度をその予め定められた線数又は角度として抽出するようにしてもよい。
図11(a)の例では、画像1100の全画像領域1110を対象としている。他の例と比べて、正確であるがページメモリを必要とする。
なお、各モジュールの処理内容として背景技術で説明した技術を採用してもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
120…領域分離モジュール
130…代表点決定モジュール
140…ベクトル算出モジュール
150…スクリーン線数・角度抽出モジュール
160…出力モジュール
Claims (4)
- 画像内の画素が連結している領域を分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された領域を代表する代表点を決定する代表点決定手段と、
前記代表点決定手段によって決定された代表点に基づいて、2つの代表点で構成されるベクトルを算出するベクトル算出手段と、
前記ベクトル算出手段によって算出されたベクトルの分布に基づいて、前記画像内に使用されているスクリーンの線数と角度を抽出するスクリーン線数角度抽出手段
を具備し、
前記スクリーン線数角度抽出手段は、前記抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、該抽出したスクリーンの線数又は角度を該予め定められた線数又は角度として抽出し、
前記ベクトル算出手段は、前記代表点決定手段によって決定された代表点のうち基準となる代表点を第1の代表点として選択し、該基準となる代表点から予め定められた第1の距離と第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択し、該第1の代表点と該第2の代表点で構成されるベクトルを算出する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記スクリーン線数角度抽出手段は、前記抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、該抽出したスクリーンの線数又は角度を該予め定められた線数又は角度として抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記ベクトル算出手段は、前記第1の代表点を角とする矩形領域であって、互いに隣接する矩形領域内で、前記第1の距離と前記第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
画像内の画素が連結している領域を分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された領域を代表する代表点を決定する代表点決定手段と、
前記代表点決定手段によって決定された代表点に基づいて、2つの代表点で構成されるベクトルを算出するベクトル算出手段と、
前記ベクトル算出手段によって算出されたベクトルの分布に基づいて、前記画像内に使用されているスクリーンの線数と角度を抽出するスクリーン線数角度抽出手段
として機能させ、
前記スクリーン線数角度抽出手段は、前記抽出したスクリーンの線数又は角度と予め定められた線数又は角度との差が予め定められた関係にある場合は、該抽出したスクリーンの線数又は角度を該予め定められた線数又は角度として抽出し、
前記ベクトル算出手段は、前記代表点決定手段によって決定された代表点のうち基準となる代表点を第1の代表点として選択し、該基準となる代表点から予め定められた第1の距離と第2の距離の間にある代表点を第2の代表点として選択し、該第1の代表点と該第2の代表点で構成されるベクトルを算出する
ことを特徴とする画像処理プログラム。
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