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JP5605367B2 - シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤及び研磨剤 - Google Patents

シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤及び研磨剤 Download PDF

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Description

本発明は、シリカ粒子又はセリア(酸化セリウム)粒子用分散剤、当該分散剤を含む研磨剤、特に、ケミカルメカニカルポリッシング(以下、「CMP」という)に有用な研磨剤に関するものであり、分散剤、研磨剤及びCMP研磨剤の技術分野に属するものである。
従来、シリカ粒子やセリア粒子の分散剤としては、アクリル酸又はその塩の単独重合体、水溶性アミノカルボン酸系重合体、あるいは、アクリル酸エステルの(共)重合体と、媒体とを含む分散剤が知られている。これらの分散剤に含まれる重合体は、シリカ粒子やセリア粒子に吸着して、粒子間に立体障害を生じさせることにより、反発作用を与えることで、安定した分散液とすることができる。
上記構成のシリカ分散液は、製紙用途、金属加工用途、繊維用途、塗料用途、光学材料用途及び後述するCMP用途に使用されている。また、セリア分散液は、排ガス浄化触媒用途、ガスセンサ用途、光学材料用途及びCMP用途に使用されている。
CMPとは、例えば、半導体デバイスの製造工程にて、露光を施す層を平坦にするための技術である。
CMPでは、研磨定盤上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッドの表面が研磨剤で覆われるように、シリカ粒子又はセリア粒子を含む研磨剤を連続供給し、被研磨面を押し付け加圧した状態で研磨定盤を回し、研磨剤と被研磨体の凸部との機械的摩擦によって凸部を除去し平滑化する。または、研磨定盤上に貼り付けられた研磨パッド表面を研磨剤で浸し、被研磨面を押し付け加圧した状態で研磨定盤を回し、研磨剤と被研磨体の凸部との機械的摩擦によって凸部を除去し平滑化する。
このCMPにおける研磨剤としては、シリカ粒子又はセリア粒子を、分散剤を使用して分散させたものが知られている。
シリカ粒子又はセリア粒子の分散剤や、これら粒子を分散させた研磨剤やCMP研磨剤に関しては、上記アクリル系重合体を含有するものが有効であり、以下のような提案がされている。
例えば、特許文献1には、ポリアクリル酸アンモニウム塩又はポリアクリル酸アミン塩を含む分散剤が開示されている。また、特許文献2には、水溶性アミノカルボン酸系重合体を含む分散剤が開示されている。また、特許文献3には、炭素数2〜4のアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステルの(共)重合体を含む分散剤が開示されている。また、特許文献4には、イミノ二酢酸基を含有するメタクリルエステル重合体を含む分散剤が開示されている。
特開2005−167271号公報 特開2005−116563号公報 特開2004−051756号公報 特開2005−347579号公報
しかしながら、近年では、従来と比較してシリカ粒子又はセリア粒子が、2重量%以上である分散液が使用されるようになり、このような場合には粒子間の相互作用が強くなるため、粒子同士が経時により凝集しやすくなる。このように凝集した分散液をCMP研磨剤として使用すると、被研磨体に研磨傷が発生しやすくなる。
このような要求に対して、上記に示したような従来技術の分散剤では、経時により分散液の粘度が高くなり、凝集しやすくなり、研磨剤として使用すると、被研磨体に研磨傷が発生するという問題がある。
このように、従来の分散剤は、研磨剤として使用する場合の研磨傷について、十分満足するものではなかった。
本発明者らは、シリカ粒子又はセリア粒子用の分散剤において、シリカ粒子又はセリア粒子が高濃度の分散液であっても、経時的に高粘度になったり、凝集することがない分散剤を見出すため、並びにシリカ粒子又はセリア粒子を含む研磨剤であって、被研磨体に研磨傷が発生することがない研磨剤を見出すため鋭意検討を行った。
本発明者らは、前記課題を解決するためには、(メタ)アクリル酸又はその塩の共重合体と特定アルコールとを併用した分散剤が有効であり、これを使用してシリカ粒子又はセリア粒子を分散させた研磨剤が有効であることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
1.(A)成分と(B)成分とを含有する、シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤であって、
上記(A)成分は、(メタ)アクリル酸及びその塩から選ばれた少なくとも1種の単量体(A−1)からなる構成単量体単位、及びアルキル基の炭素数が4〜8個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A−2)からなる構成単量体単位を有し、上記(A−1)及び上記(A−2)の合計を100重量%とした場合に、上記(A−1)及び上記(A−2)を、それぞれ、60〜95重量%及び5〜40重量%の量比で用いて得られたアクリル酸系共重合体であり、
かつ、水に溶解するものであって、
上記(B)成分は、炭素数が4〜8個のアルコールであり、
上記(B)成分の含有量は、上記(A)成分に対して、1,000〜30,000重量ppmであることを特徴とするシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
.上記(A)成分の重量平均分子量が2,000〜10,000である上記1.記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
.上記(A)成分及び上記(B)成分の水溶液である上記1.又は2.記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
.pHが2〜9の範囲にある上記.記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
.シリカ粒子又はセリア粒子と、上記1.〜.のいずれかに記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤と、を含むことを特徴とする分散液。
.シリカ粒子又はセリア粒子100重量部に対して、上記(A)成分が0.01〜2.0重量部である上記.記載の分散液。
.シリカ粒子又はセリア粒子を0.1〜50重量%の割合で含む上記.又は上記.に記載の分散液。
.シリカ粒子の平均粒径が0.005〜0.5μmである上記.〜上記.のいずれか記載の分散液。
.セリア粒子の平均粒径が0.01〜1.0μmである上記.〜上記.のいずれか記載の分散液。
10.上記.〜上記.のいずれかに記載の分散液を含むことを特徴とする研磨剤。
11.上記10.記載の研磨剤を含むことを特徴とするケミカルメカニカルポリッシング用研磨剤。
本発明の分散剤によれば、シリカ粒子又はセリア粒子を分散させる場合において凝集を抑えることができ、経時的にも分散液の凝集を抑制できる。
また、本発明の分散液を研磨剤として使用する場合において、凝集物があると研磨傷の原因となってしまうが、本発明の研磨剤は、経時的の凝集を抑制することができ、これにより、研磨剤の保存安定性が改善され、従来よりも長期間の保管が可能となる。
本発明の分散剤が前記効果を発現する理由の詳細は不明であるが、従来の分散剤と比較して、本発明の分散剤は分散液中の粒子に吸着すると同時に、粒子間に滑り性を付与するためでないかと推定している。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、(A)成分と(B)成分とを含有する、シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤であって、
上記(A)成分は、(メタ)アクリル酸及びその塩から選ばれた少なくとも1種の単量体(A−1)からなる構成単量体単位、及びアルキル基の炭素数が4〜8個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A−2)からなる構成単量体単位を有し、上記(A−1)及び上記(A−2)の合計を100重量%とした場合に、上記(A−1)及び上記(A−2)を、それぞれ、60〜95重量%及び5〜40重量%の量比で用いて得られたアクリル酸系共重合体であり、
かつ、水に溶解するものであって、
上記(B)成分は、炭素数が4〜8個のアルコールであり、
上記(B)成分の含有量は、上記(A)成分に対して、1,000〜30,000重量ppmであるシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤(以下、単に「分散剤」ともいう)である。尚、本願明細書においては、アクリル酸又はメタクリル酸を、(メタ)アクリル酸と表す。
以下、分散剤を構成する(A)成分及び(B)成分について説明する。
1.(A)成分
(A)成分は、単量体(A−1)及び(A−2)を必須構成単量体単位とする(メタ)アクリル酸系共重合体である。尚、(A)成分のアクリル酸系共重合体には、アクリル酸系共重合体が有するカルボキシル基が中和されて、アクリル酸系共重合体が塩の形態になっているものも含まれる。
従って、(A)成分としては、以下の(1)〜(3)の態様が例示される。
(1)(メタ)アクリル酸(A−1)からなる構成単量体単位(以下、(p−1)単位という)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A−2)からなる構成単量体単位(以下、(p−3)単位という)とを含む共重合体。
(2)(メタ)アクリル酸塩(A−1)からなる構成単量体単位(以下、(p−2)単位という)と、(p−3)単位とを含む共重合体。
(3)(p−1)単位、(p−2)単位、及び(p−3)単位を含む共重合体。
単量体(A−1)は、(メタ)アクリル酸及びその塩から選ばれた少なくとも1種の単量体である。
単量体(A−1)としては、(メタ)アクリル酸のみ、(メタ)アクリル酸の一部が中和された塩及び(メタ)アクリル酸の全部が中和された塩が挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸又は/及びアクリル酸の一部が中和された塩を(A−1)として用いることが、(A)成分を製造する際の重合性に優れ、得られる(A)成分の水溶性が優れる点で好ましい。
上記(メタ)アクリル酸塩としては、(メタ)アクリル酸のアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等を挙げることができる。
上記有機アミン塩における有機アミンとしては、トリエチルアミン等が挙げられる。アルカリ金属塩におけるアルカリ金属としては、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。
これらの中でも、アンモニウム塩であることが、(A)成分を分散性に優れるものとし、分散剤を研磨剤として使用する場合、被研磨物への汚染が少ない点で好ましい。
単量体(A−2)は、アルキルエステル部のアルキル基の炭素数が4〜8個である(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、アルキル基の炭素数が4〜6個である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
単量体(A−2)の具体例としては、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル及び(メタ)アクリル酸t−ブチルである(メタ)アクリル酸ブチルが好ましく、特に(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。
アルキル基の炭素数が4個以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することにより、得られる分散剤とシリカ粒子又はセリア粒子とを含有する分散液を調製したときに、分散液が経時で増粘して凝集してしまうことを防止することができる。これは、炭素数3以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの場合、粒子間への滑り性付与が小さいためと推定される。一方、アルキル基の炭素数が8個以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することにより、分散液の分離を防止し、安定なものとすることができる。
単量体(A−1)及び(A−2)の共重合割合としては、重量比で、単量体(A−1)及び単量体(A−2)の合計を100重量%としたときに、(A−1)及び(A−2)の割合は、それぞれ、60〜95重量%及び5〜40重量%であり、70〜90重量%及び10〜30重量%が好ましい。
単量体(A−1)の共重合割合を60重量%以上にすることで、(A)成分を水溶性に優れるものとし、分散安定性に優れるものとすることができ、一方、95重量%以下にすることで、分散液の粘度上昇を抑制することができる。


(A)成分としては、(A)成分中のカルボキシル基の全てが未中和のカルボキシル基のままでもよいが、カルボキシル基の10〜100モル%、特に15〜100モル%が塩基によって中和され、塩の形態になっていることが、(A)成分の水溶性が増し、分散安定化効果が高くなることから好ましい。
実際の(A)成分中のカルボキシル基の中和度は測定することが困難であるため、カルボキシル基の中和度の簡便な測定方法として、(A)成分水溶液のpHを制御することが好ましい。具体的には、上記カルボキシル基の中和の範囲に相当するものとして(A)成分の水溶液のpHが2〜9、特に3〜8の範囲になるような割合でカルボキシル基が塩基によって中和されていることが、(A)成分の水溶性が高くなり、分散安定化効果が高くなるので好ましい。
(A)成分を製造するための重合前及び重合段階では、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基の少なくとも40モル%(40〜100モル%)が未中和の状態であるようにして重合を行い、重合後に塩基性化合物を用いて(A)成分のカルボキシル基の10モル%以上、更には15モル%以上を塩の形態にすることが、(A)成分を製造するための重合反応が円滑に進行する点から好ましい。
(A)成分は、単量体(A−1)及び(A−2)を必須構成単量体とするものであるが、目的に応じて、これらと共重合可能な単量体(A−1)及び(A−2)以外の単量体(以下、「他の単量体」という)を共重合させてもよい。
上記他の単量体としては、マレイン酸及びイタコン酸等の不飽和酸又はその塩、無水マレイン酸及び無水イタコン酸等の不飽和酸無水物、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びスチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸又はその塩、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリルアミド、ポリアルキレンオキサイド骨格をエステルに含む(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
他の単量体は、単独で使用しても、2種類以上を併用することもできる。
他の単量体の共重合割合としては、単量体(A−1)及び(A−2)の合計量100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、0〜5重量部であることがさらに好ましい。他の単量体の共重合割合を10重量部以下とすることにより、分散液の増粘を防止することができる。
(A)成分の製造方法は特に制限されないが、水溶液重合法が好ましい。水溶液重合によれば、均一な溶液として分散剤を得ることができる。
上記水溶液重合の重合溶媒としては、水及び有機溶剤の混合液を使用するのが好ましい。
上記重合溶媒として、水のみを使用すると、単量体(A−2)が、水に溶解しにくいことから、反応性が劣る場合がある。また、有機溶剤のみを重合溶媒とすると、(A)成分の製造により得られた重合溶液(反応液)から分散剤を得る場合、有機溶剤を除去する等した後、有機溶剤を水に置換する必要がある。
従って、上記混合液を重合溶媒として使用することにより、水だけを溶媒に使用する場合の単量体(A−2)が溶解しにくくなる問題を改善することができ、また、有機溶剤だけを使用する場合に比べ、有機溶剤の水への置換を容易におこなうことができ、コストと手間がかかる問題を解決することができる。
上記混合液における好ましい有機溶剤としては、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち好ましくはアルコール類であり、特に好ましくはイソプロピルアルコールである。
また、上記混合液における水及び有機溶剤の混合割合は、混合液全量を100重量%としたときに、水及び有機溶剤の合は、それぞれ、20〜80重量%及び20〜80重量%が好ましく、30〜70重量%及び30〜70重量%がより好ましい。
以下、上記混合液を用いた(A)成分の製造方法を説明する。重合反応では公知の重合開始剤を使用出来るが、特にラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。
ラジカル重合開始剤として、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、過酸化水素等の水溶性過酸化物、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド等の油溶性の過酸化物、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記した過酸化物系のラジカル重合開始剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用してもよい。
上記した過酸化物系のラジカル重合開始剤の中でも、分子量の制御が容易に行えることから、過硫酸塩類やアゾ化合物が好ましく、特に好ましくは過硫酸アンモニウムである。
上記ラジカル重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、(A)成分の全単量体の合計重量に基づいて、0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%の割合で使用することが好ましい。この割合を0.1重量%以上にすることにより共重合率を向上させることができ、15重量%以下とすることにより、(A)成分の安定性を向上させ、分散剤としての性能に優れたものとなる。
また、場合によっては、(A)成分は、水溶性レドックス系重合開始剤を使用して製造してもよい。上記レドックス系重合開始剤としては、酸化剤(例えば上記した過酸化物)と、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム等の還元剤や、鉄明礬、カリ明礬等の組合せを挙げることができる。
(A)成分の製造において、分子量を調整するために、連鎖移動剤を重合系に適宜添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール及びチオフェノール等が挙げられる。
(A)成分を製造する際の重合温度は、特に制限されないが、重合温度は60〜100℃で行うのが好ましい。
重合温度を60℃以上にすることで、重合反応が円滑に進行し、且つ生産性に優れるものとなり、100℃以下とすることで、製品の着色を抑制することができる。
また、上記重合反応は、加圧又は減圧下で行うことも可能であるが、加圧あるいは減圧反応用の設備にするためのコストが必要になるので、常圧で行うことが好ましい。重合時間は2〜20時間、特に3〜10時間程度で行うことが好ましい。
(A)成分の平均分子量としては、重量平均分子量で2,000〜10,000であることが好ましく、さらに好ましくは3,000〜8,000である。
重量平均分子量が2,000以上である場合は、得られる分散剤とシリカ粒子又はセリア粒子とを含有する分散液を調製したときに、分散液中のシリカ粒子又はセリア粒子からの成分(A)の脱着による、分散液の増粘を抑制することができる。一方、10,000以下とすることで、分散剤自体が分散液の粘度を上昇させてしまうことを防止し、分散液の粘度を低減させることができる。
尚、本発明において重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された平均分子量を、ポリアクリル酸の標準試料に基づき換算した値を意味する。
上記で得られる、(A)成分を含む重合溶液から、混合溶液に含まれていた有機溶剤を除去した後、必要に応じて塩基性化合物で中和する。
中和に用いられる上記塩基性化合物としては、アンモニア水、有機アミン(例えばトリエチルアミン等)、アルカリ金属の水酸化物等を挙げることが出来る。そのうちでも、アンモニア水であることが、分散性と被研磨物への汚染を避ける点から好ましい。
中和の程度は、前述の通り、10〜100モル%、特に15〜100モル%が塩基によって中和され、塩の形態になっているアクリル酸系共重合体が好ましい。
前記の通り、実際の(A)成分中のカルボキシル基の中和度は測定することが困難であることがあるため、(A)成分水溶液のpHを制御することが好ましい。具体的には、(A)成分の水溶液のpHを、2〜9とするのが好ましく、より好ましくは3〜8である。
2.(B)成分
(B)成分は、炭素数が4〜8個のアルコールであり、好ましくは炭素数が4〜6個のアルコールである。
(B)成分としては、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコールが例示される。これらの中でも分散剤としての性能の面からn−ブチルアルコール、イソブチルアルコール及びt−ブチルアルコールが好ましく、特に好ましくはn−ブチルアルコールである。
炭素数4個以上のアルコールを使用することにより、分散液の粘度上昇を抑制することができ、一方、炭素数が8個以下を使用することにより、分散剤の分離を抑制することができる。
3.シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤
本発明の分散剤は、前記(A)及び(B)成分を必須成分とするものである。
本発明の分散剤は、(A)成分100重量%に対して(B)成分を1,000〜30,000重量ppmの割合で含むものであり、好ましくは1,500〜20,000重量ppm、特に好ましくは2,000〜15,000重量ppmである。
(B)成分の割合を1,000重量ppm以上及び30,000重量ppm以下とすることにより、粒子の凝集を抑制することができる。
分散剤の製造方法としては、(A)成分に(B)成分を添加・混合する方法等が挙げられる。
上記の方法で(A)成分を製造した場合、得られた共重合体を含む重合溶液中に原料単量体(A−2)の構造に由来するアルコールを含む場合がある。即ち、下記一般式(1)で表される原料の単量体(A−2)から、下記一般式(2)で表される成分(B)に相当するアルコールが形成される場合がある。このため、(B)成分をガスクロマトグラフィー等の方法で定量し、(B)成分の含有量が(A)成分に対して、1,000〜30,000重量ppmとなる様に(B)成分を添加することにより分散剤を製造することができる。
Figure 0005605367
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数が4〜8のアルキル基を示す。)

Figure 0005605367
(式中、R2は炭素数が4〜8のアルキル基を示す。)
本発明の分散剤は、(A)成分及び(B)成分の水溶液の形態が好ましい。
この場合、水中に(A)成分及び(B)成分の合計量として30〜50重量%含んでいるものが好ましく、より好ましくは35〜45重量%である。
本発明の分散剤は、金属酸化物粒子である、シリカ粒子又はセリア粒子の分散に好適に使用されるものである。
4.分散液
本発明の分散液は、シリカ粒子又はセリア粒子と、上記のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤とを含むことを特徴とする。
本発明の分散液としては、水性媒体に、シリカ粒子又はセリア粒子が分散された水性分散液であることが好ましい。尚、上記水性媒体とは、水を含む媒体であり、水のみであってよいし、水を含む混合物であってもよい。
また、分散液が水性分散液である場合、水性分散液に含まれる分散剤としては、上記(A)成分及び上記(B)成分を含む水溶液が好ましい。
シリカ粒子及び分散剤を含有する分散液(以下、「シリカ分散液」ともいう)としては、上記(A)成分の含有量が、シリカ粒子100重量部に対して、好ましくは0.01〜2.0重量部であり、より好ましくは0.05〜1.8重量部であり、更に好ましくは0.1〜1.5重量部である。
シリカ粒子の平均粒径は、目的に応じて適宜設定すれば良いが、研磨剤、特にCMP研磨剤として使用する場合には、0.005〜0.5μmが好ましい。
尚、本発明において平均粒径とは、走査型電子顕微鏡で測定した個々の粒径の平均値を意味する。
平均粒子径を0.005μm以上とすることで、分散液をCMP工程に使用した場合、研磨速度が大きいものとなり、一方、0.5μm以下とすることで、シリカ粒子の沈降を抑制することができる。
シリカ粒子の含有量は、分散液の全量を100重量%としたときに、0.1〜50重量%が好ましい。0.1重量%以上とすることで、分散液をCMP工程に使用した場合、研磨速度が速いものとなり、一方、50重量%以下とすることで、シリカ粒子の凝集を抑制することができる。
シリカ分散液のpHは、2〜10が好ましい。このpH範囲とすることで、シリカ粒子の凝集を抑制することができる。尚、シリカ分散液のpHは、硝酸、リン酸、硫酸、アンモニア水を添加することで調整可能である。
セリア粒子及び分散剤を含有する分散液(以下、「セリア分散液」ともいう)としては、上記(A)成分の含有量が、セリア粒子100重量部に対して、好ましくは0.01〜2.0重量部であり、より好ましくは0.05〜1.8重量部であり、更に好ましくは0.1〜1.5重量部である。
セリア粒子の平均粒径は、目的に応じて適宜設定すれば良いが、研磨剤、特にCMP研磨剤として使用する場合には、0.01〜1.0μmが好ましい。
平均粒子径を0.01μm以上とすることで、分散液をCMP工程に使用した場合、研磨速度が速いものとなり、一方、1.0μm以下とすることで、粒子の沈降を抑制することができる。
セリア粒子の配合量は、分散液に対して0.1〜50重量%が好ましい。0.1重量%以上とすることで、分散液をCMP工程に使用した場合、研磨速度が速いものとなり、一方、50重量%以下とすることで、粒子の凝集を抑制することができる。
セリア分散液のpHは、6〜10が好ましい。このpH範囲とすることで、セリア粒子の凝集を抑制することができる。pHは、前記と同様の方法で調整可能である。
前記したシリカ粒子の分散液は、種々の用途に使用することができ、製紙用途、金属加工用途、繊維用途、塗料用途、光学材料用途及び研磨剤等が挙げられる。
また、前記したセリア粒子の分散液は、種々の用途に使用することができ、排ガス浄化触媒用途、ガスセンサ用途、光学材料用途及び研磨剤等が挙げられる。
これら用途の中でも、シリカ粒子又はセリア粒子の分散液、特に、分散液は、研磨剤に好ましく使用できるものであり、以下研磨剤について詳細に説明する。
5.研磨剤
本発明の研磨剤は、前記シリカ粒子又はセリア粒子の分散液を含むものである。
また、本発明の研磨剤は、更に、有機酸、無機酸、酸化剤、保護膜形成剤及び界面活性剤等を含有することができる。
上記有機酸としては、酢酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸及び乳酸等が挙げられる。無機酸としては、硝酸、硫酸及びリン酸等が挙げられる。これらの酸を研磨剤に含有させると、研磨作用を高めることができる。
上記酸化剤としては、過酸化水素、過硫酸塩、過酢酸、過安息香酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。これらの酸化剤を研磨剤へ添加すると、研磨速度を向上させることができる。
上記保護膜形成剤としては、ベンゾトリアゾール、トリアゾールが挙げられる。これらの保護膜形成剤を研磨剤に含有させると、研磨パッドが接触しない被研磨体の凹部を保護し、平坦性よく研磨することができる。
上記界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の非イオン性界面活性剤、ステアリルアミンアセテート等の陽イオン性界面活性剤及びラウリルベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤を研磨剤に含有させると、研磨傷を改善することができる。
本発明の研磨剤は、CMP研磨剤としてより好ましく使用することができる。
本発明のCMP用研磨剤を用いて化学機械研磨(CMP)を行う場合には、被研磨体を保持するホルダーと研磨布(パッド)を貼り付けた定盤とを有する研磨装置が使用できる。研磨布は、発泡ポリウレタン、不織布等が使用できる。定盤の回転速度は200rpm以下が好ましく、研磨圧力は1〜100kPaが好ましい。研磨中は、研磨布の表面が研磨剤で覆われるように、研磨剤を連続供給するのが好ましい。研磨後は、被研磨体上に残った研磨剤や研磨屑等を洗浄し除去する。
本発明の研磨剤は、半導体基板に形成された酸化珪素膜、窒化珪素等の無機絶縁膜、ITO等の無機導電膜、磁気ディスク用ガラス基板、光学ガラス及び磁気ヘッド等を研磨することが可能である。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、以下の各例における「%」とは重量%を意味し、「ppm」とは重量ppmを意味する。
実施例1(分散剤の製造)
攪拌機、コンデンサを備えた槽型反応器へ、脱イオン水170kg、イソプロピルアルコール250kgを仕込み80℃に保持した。
この反応器へ、アクリル酸(以下、「AA」という)255kg、アクリル酸n−ブチル(以下、「nBA」という)75kgを混合した単量体330kg、及び、15%過硫酸アンモニウム水溶液60kgを5時間かけて供給(滴下)した。滴下終了後、反応液を80℃で1時間保持した。
次いで、脱イオン水を投入しながらイソプロピルアルコールを減圧留去した。その後、イソプロピルアルコールが留去された反応液を50℃に保持し、25%アンモニア水を供給して中和し、中和反応液を得た。
ここで、ガスクロマトグラフィーにて中和反応液を分析すると、n−ブタノール(以下、「nBL」という)が300ppm検出されたため、nBLを投入し1,500ppmに調整した。
このようにして、アクリル酸系共重合体((A)成分)とnBL((B)成分〕)とを含み、固形分濃度((A)成分の含有量)が40%、pHが6、(B)成分を1,500ppm((A)成分に対して3,750ppm)含む分散剤を得た。
上記により、得られたアクリル酸系共重合体(A)成分の重量平均分子量(以下、「Mw」という)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。GPCの測定条件は、HLC8020システム〔東ソー(株)製〕を使い、カラムはG4000PWxl、G3000PWxl、G2500PWxl〔東ソー(株)製〕を連結して使用し、溶離液は0.1MNaCl+リン酸バッファー(pH7)とし、検量線はポリアクリル酸Na(創和科学製)を使用して作成した。測定の結果、上記のアクリル酸系共重合体のMwは6,000であった。
実施例2〜7(分散剤の製造)
実施例1において、使用する単量体を表1に示す通りに変更する以外は、実施例1と同様の方法で、重合、減圧留去及び中和を行った。
中和後の分析で、中和反応液から、それぞれ以下の割合で(B)成分が検出されたので、以下の通り、中和反応液に(B)成分を添加し、分散剤を得た。
実施例2では、2−エチルヘキサノール(以下、「EHL」という)が100ppm検出された。そして、中和反応液に、さらにEHLを添加して、3,000ppmに調整した。
実施例3では、nBLが800ppm検出された。そして、中和反応液に追加のアルコール((B)成分)は添加しなかった。
実施例4では、nBLが500ppm検出された。そして、中和反応液に、さらにnBLを添加し5,000ppmに調整した。
実施例5では、イソブタノール(以下、「iBL」という)が100ppm検出された。そして、中和反応液に、さらにiBLを添加し2,000ppmに調整した。
実施例6では、nBLが500ppm検出された。そして、中和反応液に追加のアルコール((B)成分)は添加しなかった。
実施例7では、nBLが500ppm検出された。そして、中和反応液に、さらにnBLを添加し11,000ppmに調整した。
上記実施例1〜7により、得られた分散剤について、固形分濃度((A)成分の含有量)、pH及びMwを測定した結果を表1に示す。
比較例1〜5
実施例1において、使用する単量体を表1に示す通りに変更する以外は、実施例1と同様の方法で、重合、減圧留去及び中和を行った。
中和後の分析で、中和反応液から、それぞれ以下の割合で(B)成分又は(B)成分以外のアルコールが検出されたので、以下の通り、中和反応液に(B)成分を添加し、分散剤を得た。
比較例1では、メタノールが350ppm検出されたが、(B)成分は検出されなかった。従って、(B)成分のnBLを添加し1,500ppmに調整した。
比較例2では、エタノールが250ppm検出されたが、(B)成分は検出されなかった。従って、(B)成分のnBLを添加し1,500ppmに調整した。
比較例4では、nBLが300ppm検出された。そして、中和反応液に(B)成分は追加添加しなかった。
比較例5では、nBLが100ppm検出された。そして、中和反応液に、さらにnBLを添加し、13,000ppmに調整した。
尚、比較例3では、実施例1と同様の方法で、重合、減圧留去及び中和を行ったが、均一な液を得ることができなかったので、評価を行わなかった。
上記比較例1〜5により、得られた分散剤について、固形分濃度((A)成分の含有量)、pH及びMwを測定した結果を表1に示す。
Figure 0005605367
表1における略号は、前記で定義したもの以外は、下記を意味する。
EHA:アクリル酸−2−エチルヘキシル
iBA:アクリル酸イソブチル
MA:アクリル酸メチル
EA:アクリル酸エチル
LA:アクリル酸ラウリル
実施例K1
イオン交換水へ、上記実施例1により得られた分散剤、及びコロイダルシリカ(扶桑化学工業(株)製 製品名「PL−3」、走査型電子顕微鏡で測定した個々の粒径の平均値0.04μm)を投入及び混合して混合物を得た。上記混合物に25%アンモニア水を添加することによりpHを6に調整して、シリカ分散液を得た。上記分散剤のイオン交換水への投入量(添加量)は、得られるシリカ分散液混合物において、(A)成分の含有量が1%となる量とした。また、コロイダルシリカの投入量(添加量)は、得られるシリカ分散液混合物において、コロイダルシリカの含有量が5%となる量とした。
上記により得られたシリカ分散液について、下記の方法による研磨試験により評価を行なった。
被研磨体として表面に酸化珪素膜を1μmの厚みで成膜した8インチシリコンウェハを用いた。研磨装置としては、被研磨体を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた定盤とを有する研磨装置を用いた。そして、研磨装置の定盤へ発泡ポリウレタン樹脂製の研磨パッドを張り付け、上記のシリカ分散液を研磨剤として用いて、研磨パッドの表面が研磨剤で覆われるように、研磨剤を連続供給し、研磨試験を行った。研磨条件は、研磨時間2分、定盤回転数50rpm、研磨圧力30kPa、研磨剤供給流量50mL/分とした。研磨後、ウェハを純水で洗浄し乾燥した。この研磨面について、電子顕微鏡観察により研磨傷を観測し、1cm2あたりの個数として算出した。
また、シリカ分散液を50℃で1週間保管した後、保管後の液を研磨剤とし同様の試験を行った。これらの結果を表2に示した。
実施例K2〜K7
実施例K1において、分散剤を下記表2に示す通りに変更する以外は実施例K1と同様の方法で研磨剤を製造した。
得られた研磨剤を使用して、実施例K1と同様にして評価を行った。それらの結果を表2に示す。
実施例K8
イオン交換水へ、上記実施例1により得られた分散剤、及びセリア粒子(シーアイ化成(株)製 製品名「NanoTek」、走査型電子顕微鏡で測定した個々の粒径の平均値0.03μm)投入及び混合して混合物を得た。上記分散剤のイオン交換水への投入量(添加量)は、得られる混合物において、(A)成分の含有量が1%となる量とした。また、上記セリア粒子の投入量(添加量)は、得られる混合物における固形分(濃度)で5%となる量とした。その後、上記混合物について、攪拌しながら超音波分散を行った。この液を1μmフィルターで濾過し、脱イオン水を追加し、2%のセリア分散液を得た。この液のpHは8であった。
上記により得られたセリア分散液を研磨剤として使用して、実施例1と同様にして、研磨試験を行い、評価した。それらの結果を表2に示す。
実施例K9〜K14
実施例K8において、分散剤を下記表2に示す通りに変更する以外は実施例K8と同様の方法で研磨剤を製造した。
得られた研磨剤を使用して、実施例K1と同様にして評価を行った。それらの結果を表2に示す。
比較例K1〜K4
実施例K1において、分散剤を下記表2に示す通りに変更する以外は実施例1と同様の方法で研磨剤を製造した。
得られた研磨剤を使用して、実施例K1と同様にして評価を行った。それらの結果を表2に示す。
比較例K5〜K8
実施例K8において、分散剤を下記表2に示す通りに変更する以外は実施例K8と同様の方法で研磨剤を製造した。
得られた研磨剤を使用して、実施例K1と同様にして評価を行った。それらの結果を表2に示す。
Figure 0005605367
※表2における個数は、1cm2当たりの個数を意味する。
本発明のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤は、研磨剤、製紙、金属加工、繊維加工、塗料、光学材料、排ガス浄化触媒、ガスセンサ及び光学材料等に使用することができ、特に研磨剤として好ましく使用することができる。さらに、研磨剤としては、種々の用途に使用することができ、特にCMP研磨剤として半導体デバイス製造で好ましく使用するこができる。

Claims (11)

  1. (A)成分と(B)成分とを含有する、シリカ粒子又はセリア粒子用分散剤であって、
    上記(A)成分は、(メタ)アクリル酸及びその塩から選ばれた少なくとも1種の単量体(A−1)からなる構成単量体単位、及びアルキル基の炭素数が4〜8個である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A−2)からなる構成単量体単位を有し、上記(A−1)及び上記(A−2)の合計を100重量%とした場合に、上記(A−1)及び上記(A−2)を、それぞれ、60〜95重量%及び5〜40重量%の量比で用いて得られたアクリル酸系共重合体であり、
    かつ、水に溶解するものであって、
    上記(B)成分は、炭素数が4〜8個のアルコールであり、
    上記(B)成分の含有量は、上記(A)成分に対して、1,000〜30,000重量ppmであることを特徴とするシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
  2. 上記(A)成分の重量平均分子量が2,000〜10,000である請求項1記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
  3. 上記(A)成分及び上記(B)成分の水溶液である請求項1又は請求項記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
  4. pHが2〜9の範囲にある請求項記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤。
  5. シリカ粒子又はセリア粒子と、請求項1〜請求項のいずれかに記載のシリカ粒子又はセリア粒子用分散剤とを含むことを特徴とする分散液。
  6. シリカ粒子又はセリア粒子100重量部に対して、上記(A)成分が0.01〜2.0重量部である請求項記載の分散液。
  7. シリカ粒子又はセリア粒子を0.1〜50重量%の割合で含む請求項又は請求項に記載の分散液。
  8. シリカ粒子の平均粒径が0.005〜0.5μmである請求項〜請求項のいずれか記載の分散液。
  9. セリア粒子の平均粒径が0.01〜1.0μmである請求項〜請求項のいずれか記載の分散液。
  10. 請求項〜請求項のいずれかに記載の分散液を含むことを特徴とする研磨剤。
  11. 請求項10記載の研磨剤を含むことを特徴とするケミカルメカニカルポリッシング用研磨剤。
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