[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP5696963B2 - 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム - Google Patents

画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5696963B2
JP5696963B2 JP2012139499A JP2012139499A JP5696963B2 JP 5696963 B2 JP5696963 B2 JP 5696963B2 JP 2012139499 A JP2012139499 A JP 2012139499A JP 2012139499 A JP2012139499 A JP 2012139499A JP 5696963 B2 JP5696963 B2 JP 5696963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
view
channel
data
processing
beam projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012139499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014000349A (ja
Inventor
萩原 明
明 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Original Assignee
GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GE Medical Systems Global Technology Co LLC filed Critical GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Priority to JP2012139499A priority Critical patent/JP5696963B2/ja
Priority to US13/923,105 priority patent/US9208540B2/en
Publication of JP2014000349A publication Critical patent/JP2014000349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5696963B2 publication Critical patent/JP5696963B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/006Inverse problem, transformation from projection-space into object-space, e.g. transform methods, back-projection, algebraic methods
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2211/00Image generation
    • G06T2211/40Computed tomography
    • G06T2211/421Filtered back projection [FBP]

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Description

本発明は、放射線投影データをファン−パラ(fan-para)変換し逆投影することにより画像を再構成する画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにそのためのプログラム(program)に関する。
第3世代のX線CT(Computed Tomography)装置では、投影データの収集にファンビーム(fan beam)のX線を用いている。また、こうして収集されたファンビーム投影データ(fan
beam projection data)を、パラレルビーム投影データ(parallel beam
projection data)に変換してから逆投影処理を行って画像を再構成する場合がある。
一般的に、この変換のことをファン−パラ変換といい、ファン−パラ変換を用いた画像再構成法のことをファン−パラ変換法という。ファン−パラ変換法は、主に、CT値の均一性の確保、MPR(Multi-Plane Reconstruction)を行う際のアーチファクト(artifact)の抑制、計算処理量の軽減などを目的として行われる。
ところで、ファン−パラ変換法では、ファン−パラ変換後の投影データに対して周波数変換であるフーリエ変換(Fourier transform)を行う。そのため、ファン−パラ変換後の投影データは、各チャネルのデータに対応する放射線パスが、互いに正しく平行であり、チャネル(channel)方向に等間隔に並んでいる等間隔パラレルビーム投影データでなければならない(特許文献1,段落[0004]等参照)。
そこで、ファン−パラ変換では、実測されたファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行って、比較的精度の高い等間隔パラレルビーム投影データを得るようにすることが多い。
特開2012−005757号公報
しかしながら、補間処理を行って得られた等間隔パラレルビーム投影データは、補間処理前のデータと比較すると、真値からのエラー(error)をより多く含んでしまうため、再構成画像における空間分解能の低下につながってしまう。特に、撮像視野領域の中心、すなわちアイソセンタ(iso-center)から離れるに従い、空間分解能の低下は顕著となる。
このような事情により、ファン−パラ変換を行っても再構成画像における空間分解能の低下を抑えることができる技術が望まれている。
第1の観点の発明は、
放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャン(scan)により収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー(view)方向について得るデータ変換工程と、
前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成工程とを有する画像生成方法であって、
前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム(sinogram)上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む画像生成方法を提供する。
第2の観点の発明は、
前記ビュー方向の補間処理が、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
該処理が、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線とチャネル方向において平行であり前記チャネルを通る曲線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である上記第1の観点の画像生成方法を提供する。
第3の観点の発明は、
前記ビュー方向の補間処理が、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
該処理が、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線における前記仮想的なビューに対応する位置での接線に平行であり前記チャネルを通る直線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である上記第1の観点の画像生成方法を提供する。
第4の観点の発明は、
前記所望の位置が、前記撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置であって、前記撮像視野領域の中心とは異なる位置である上記第1の観点から第3の観点のいずれか一つの観点の画像生成方法を提供する。
第5の観点の発明は、
前記関心領域内の代表的な位置が、前記関心領域の中心である上記第4の観点の画像生成方法を提供する。
第6の観点の発明は、
前記軌跡に近似する曲線が、三角関数で表される曲線である上記第1の観点から第5の観点のいずれか一つの観点の画像生成方法を提供する。
第7の観点の発明は、
前記チャネル方向の補間処理が、前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記検出素子のチャネル方向の配列間隔を、前記放射線源および検出器の回転中心を基準にしたときの前記検出器の検出面における投影拡大率で除して成る基準間隔より小さい処理である上記第1の観点から第6の観点のいずれか一つの観点の画像生成方法を提供する。
第8の観点の発明は、
前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記基準間隔のN分の1(Nは2以上の整数)である上記第7の観点の画像生成方法を提供する。
第9の観点の発明は、
前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置が、前記ファンビーム投影データに対してビュー方向の補間処理および並び替え処理を行って得られる不等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置と、前記回転中心の近傍において実質的に重なるように設定される上記第7の観点または第8の観点の画像生成方法を提供する。
第10の観点の発明は、
放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャンにより収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段とを有する画像生成装置であって、
前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む画像生成装置を提供する。
第11の観点の発明は、
前記ビュー方向の補間処理が、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
該処理が、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線とチャネル方向において平行であり前記チャネルを通る曲線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である上記第10の観点の画像生成装置を提供する。
第12の観点の発明は、
前記ビュー方向の補間処理が、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
該処理が、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線における前記仮想的なビューに対応する位置での接線に平行であり前記チャネルを通る直線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である上記第10の観点の画像生成装置を提供する。
第13の観点の発明は、
前記所望の位置が、前記撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置であって、前記撮像視野領域の中心とは異なる位置である上記第10の観点から第12の観点のいずれか一つの観点の画像生成装置を提供する。
第14の観点の発明は、
前記関心領域内の代表的な位置が、前記関心領域の中心である上記第13の観点の画像生成装置を提供する。
第15の観点の発明は、
前記軌跡に近似する曲線が、三角関数で表される曲線である上記第10の観点から第14の観点のいずれか一つの観点の画像生成装置を提供する。
第16の観点の発明は、
前記チャネル方向の補間処理が、前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記検出素子のチャネル方向の配列間隔を、前記放射線源および検出器の回転中心を基準にしたときの前記検出器の検出面における投影拡大率で除して成る基準間隔より小さい処理である上記第10の観点から第15の観点のいずれか一つの観点の画像生成装置を提供する。
第17の観点の発明は、
前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記基準間隔のN分の1(Nは2以上の整数)である上記第16の観点の画像生成装置を提供する。
第18の観点の発明は、
前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置が、前記ファンビーム投影データに対してビュー方向の補間処理および並び替え処理を行って得られる不等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置と、前記回転中心の近傍において実質的に重なるように設定される上記第16の観点または第17の観点の画像生成装置を提供する。
第19の観点の発明は、
放射線源と、
複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器と、
前記放射線源および検出器を対象の周りに回転させるスキャンにより複数ビューのファンビーム投影データを収集するデータ収集手段と、
前記収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段とを有する放射線断層撮影装置であって、
前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む放射線断層撮影装置を提供する。
第20の観点の発明は、
コンピュータ(computer)を、
放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャンにより収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段として機能させるためのプログラムであって、
前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含むプログラムを提供する。
上記観点の発明によれば、ファン−パラ変換において、ファンビーム投影データをビュー方向に補間する際に、サイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内における所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行うので、上記所望の位置に近い領域の画像を再構成する上で、位置矛盾、すなわち上記補間により得られた投影データのプロファイル(profile)がチャネル方向にブロード(broad)になるのを抑え、誤差の少ないより適正な補間を行うことができ、ファン−パラ変換を行っても当該画像における空間分解能の低下を抑えることができる。
本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。 X線CT装置における画像生成処理に係る部分の構成を示す機能ブロック(block)図である。 データ収集時のジオメトリ(geometry)を示す図である。 ファン−パラ変換時のジオメトリを示す図である。 従来法によるビュー方向の補間処理による位置矛盾の発生原理を説明するための図である。 サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第1の方法を説明するための図である。 サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第2の方法を説明するための図である。 ビュー方向の補間処理を特定の位置のオブジェクト(object)のサイノグラム軌跡に沿った方向にて一様に行った場合の位置矛盾の抑制効果を説明するための図である。 パラレルビーム投影データの従来法によるチャネル方向の補間処理を説明するための図である。 一般的な方法による再構成画像におけるアイソセンタからの距離に応じた空間分解能の変化を表すグラフ(graph)であり、シミュレーション(simulation)により求めたものである。 パラレルビーム投影データの本実施形態の方法によるチャネル方向の補間処理を説明するための図である。 本実施形態に係るX線CT装置における画像生成処理の流れを示すフローチャート(flowchart)である。 一般法による画像と本法による画像との第1の比較例を示す図である。 一般法による画像と本法による画像との第2の比較例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。
X線CT装置100は、操作コンソール(console)1と、撮影テーブル(table)10と、走査ガントリ(gantry)20とを備えている。
操作コンソール1は、操作者からの入力を受け付ける入力装置2と、被検体の撮影を行うための各部の制御や画像を生成するためのデータ処理などを行う中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得したデータを収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、画像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラムやデータなどを記憶する記憶装置7とを備えている。
撮影テーブル10は、被検体40を載せて走査ガントリ20の空洞部Bに搬送するクレードル(cradle)12を備えている。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータ(motor)で昇降および水平直線移動される。なお、ここでは、被検体40の体軸方向すなわちクレードル12の水平直線移動方向をz方向、鉛直方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な水平方向をx方向とする。
走査ガントリ20は、回転可能に支持された回転部15を備えている。回転部15には、X線管21と、X線管21を制御するX線コントローラ(controller)22と、X線管21から発生したX線81をファンビーム或いはコーンビーム(cone beam)に整形するアパーチャ(aperture)23と、被検体40を透過したX線81を検出するX線検出器24と、X線検出器24の出力信号をデータとして収集するDAS25と、X線コントローラ22,アパーチャ23の制御を行う回転部コントローラ26とが搭載されている。走査ガントリ20の本体は、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10と通信する制御コントローラ29を備えている。回転部15と走査ガントリ20の本体とは、スリップリング(slip ring)30を介して電気的に接続されている。
X線管21およびX線検出器24は、被検体40が載置される撮影空間、すなわち走査ガントリ20の空洞部Bを挟んで互いに対向して配置されている。回転部15が回転すると、X線管21およびX線検出器24は、その位置関係を維持したまま、被検体40の周りを回転する。X線管21から放射されアパーチャ23で整形されたファンビーム或いはコーンビームのX線81は、被検体40を透過し、X線検出器24の検出面に照射される。
なおここでは、このファンビーム或いはコーンビームのX線81のxy平面における広がり方向をチャネル方向(CH方向)、z方向における広がり方向もしくはz方向そのものをスライス(slice)方向(SL方向)、xy平面において回転部15の回転中心に向かう方向をアイソセンタ方向(I方向)で表すことにする。
X線検出器24は、チャネル方向およびスライス方向に配設された複数の検出素子24iにより構成されている。なお、検出素子のチャネル方向の数は、例えば60°の角度範囲において900個程度、その配列間隔は、例えば1mm程度である。
図2は、X線CT装置における画像生成処理に係る部分の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、X線CT装置100は、データ収集部31と、画像再構成部32と、関心領域設定部33と、ファン−パラ変換部34と、表示制御部35とを備えている。
以下、これら各部の機能をより詳しく説明する。
図2は、データ収集時のジオメトリを示す図である。
データ収集部31は、撮影テーブル10および走査ガントリ20を制御してスキャンを実行し、複数ビューのファンビーム投影データを収集する。ファンビーム投影データは、各チャネルのデータに対応するX線パスがファンビーム状に、すなわちX線焦点から放射状に所定の角度範囲で広がった投影データである。
本例では、図3に示すように、上記スキャンを、1ビューに対応する回転角度が、検出素子のチャネル方向の配列間隔に対応する回転角度分Δαと実質的に等しくなるように、1回転分の回転角度に対して所定数のビューを均等に割り当てて行うものとする。また、本例では、1回転分の回転角度に対して割り当てる、実データの収集を行うビューの数は、例えば、1000ビュー程度とする。
画像再構成部32は、データ収集部31により収集された複数ビューの投影データに対して画像再構成処理を行い、撮像視野(SFOV;Scan Field Of View)領域全体の画像を再構成する。画像再構成処理としては、例えば、フェルドカンプ(Feldkamp)法に代表される三次元逆投影処理などを用いることができる。また、画像再構成部32は、ファン−パラ変換部34により得られた複数のビュー方向についての等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行い、関心領域設定部33により設定された関心領域の画像を再構成する。逆投影処理としては、例えば、フィルタ逆投影処理(filtered back-projection process)、コンボリューション逆投影処理(convolution back-projection process)などを用いることができる。フィルタ逆投影処理は、投影データのフーリエ変換に周波数空間で再構成関数(フィルタ関数)を乗算し、逆フーリエ変換して画像を再構成する処理である。また、コンボリューション逆投影処理は、再構成関数の逆フーリエ変換を求め、これを実空間上で投影データに重畳すなわちコンボリューションして逆投影することにより、画像を再構成する処理である。
関心領域設定部33は、操作者の操作に応じて、撮像視野領域内における関心領域を設定する。例えば、操作者は、画像再構成部32により再構成された撮像視野領域全体の画像が表示された画面上において、より詳細に観察したいと考える領域、例えば拡大して観たい領域を、GUI(Graphical user Interface)により指定する。関心領域設定部33は、その指定された領域を関心領域として設定する。
表示制御部35は、画像再構成部32により再構成された、撮像視野領域の画像や関心領域の画像を画面に表示する。
図4は、ファン−パラ変換時のジオメトリを示しており、左側がファンビームのジオメトリ、右側がパラレルビームのジオメトリである。
ファン−パラ変換部34は、データ収集部31により収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行い、複数のビュー方向について等間隔パラレルビーム投影データを得る。
まず、ビュー方向の補間処理について説明する。ビュー方向の補間処理は、後述の並び替え処理を行ったときに、各チャネルのデータのX線パス(path)が、互いに平行となるパラレル投影データが得られるようにするための処理である。
図5は、回転部15の回転中心であるアイソセンタISOから離れた位置にあるオブジェクトJのサイノグラムSGを示す図である。サイノグラムとは、スキャン時に収集された各ビュー(投影角度位置)におけるX線検出器からの出力プロファイルを示したものであり、X線検出器24の各チャネルの出力データを輝度表示とし、時系列で表したものである。サイノグラムは、通常、横軸にチャネル(番号)、縦軸にビュー(番号)を取る。なお、この例では、オブジェクトJとして、微小球体を想定している。
図5左図のように、オブジェクトJがアイソセンタISOの上側(+y方向)に位置しており、X線管21をD−A−B−C−Dの各位置を順番に通るように1回転させてスキャンした場合、図5右図のようなサイノグラムSGが得られる。このサイノグラムSG上には、オブジェクトJに対応する点(信号)の軌跡KJがS字状に描かれる。この時、X線管21がA,B,C,Dの各位置の近傍にあるときのX線検出器24の出力プロファイルを、それぞれ3ビュー分ずつ、その軌跡に重ねて示す。PA,PB,PC,PDは、それぞれ、位置A,B,C,Dに対応する3ビュー分の出力プロファイルである。ここで、X線管21が位置Aおよび位置Cの近傍にある場合、サイノグラムSG上のオブジェクトJに対応する位置は、X線検出器24上でチャネル番号が最小または最大となるチャネルの変曲点に位置する。そのため、この位置での軌跡KJに沿った方向は、それぞれ、DA,DCで示すように、ビュー方向にほぼ平行になり、すなわちチャネル方向にほぼ直交し、その3ビュー分のプロファイルは、チャネル方向においてほぼ重なる。一方、X線管21が位置Bおよび位置Dの近傍にある場合、サイノグラムSG上のオブジェクトJに対応する位置は、X線検出器24の中心あたりに位置するが、チャネル番号が最小または最大となるチャネルからその反対側へ移動する過程である。そのため、この位置での軌跡KJに沿った方向は、それぞれ、DB,DDで示すように、ビュー方向から大きく傾いており、その3ビュー分のプロファイルは、チャネル方向における位置として、比較的大きなずれが生じる。このような場合、従来のようにビュー方向に同じチャネル番号のデータ同士で補間処理を行うと、補間処理後のデータは、チャネル方向における位置矛盾が比較的大きいプロファイルをそのまま使って求めることになる。そのため、補間処理後のデータは、ブロードなプロファイルとなり、結果として空間分解能を失うこととなる。
そこで、本実施形態では、ビュー方向の補間処理を行う際に、補間処理後のデータが、上記のようなチャネル方向にブロードなプロファイルとならないよう、補間処理を行う方向を調整する。すなわち、撮像視野領域において所望の位置を想定し、その所望の位置に置かれた微小球体のオブジェクトをスキャンしたときのサイノグラムを求める。さらに、このサイノグラム上において、上記オブジェクトに対応する点(プロファイル)がビュー方向に描く軌跡を求める。そして、上記の所望の位置付近の領域の画像再構成に用いる各ビューのファンビーム投影データに対して、上記の軌跡に沿った方向にてビュー方向の補間処理を行う。なお、ここでは、撮像視野領域内のオブジェクトをスキャンしたときのサイノグラム上において、このオブジェクトに対応する点(プロファイル)が描く軌跡のことを、サイノグラム軌跡と呼ぶことにする。
ちなみに、従来は、DAS25のサンプリング(sampling)数を増やしてガントリ1回転当たりのビュー数を増大させると、撮像視野領域の周辺部で空間分解能が改善するため、その周辺部でビュー密度が不足しているとの認識が強かった。しかし、その認識は、実は誤解である。実際には、ガントリ1回転当たりのビュー数を増大させると、ビュー同士の間の距離が小さくなる。すると、ビュー方向の補間処理を行う際に、ファンビーム投影データのプロファイルがチャネル方向にブロードになるといった位置矛盾が小さくなる。その結果、撮像視野領域の周辺部で空間分解能が改善されていたのである。つまり、ガントリ1回転当たりのビュー数を増大させなくても、ビュー方向の補間処理を、正しい方向、すなわちサイノグラム軌跡に沿った方向にて行うことにより、空間分解能の改善を行うことができるのである。
ここで、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の方法の例として、2つの方法を説明する。
まず、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第1の方法について説明する。図6は、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第1の方法を説明するための図である。
図6に示すように、サイノグラムSGには、実測された第1のビューV1のファンビーム投影データと、実測された第2のビューV2のファンビーム投影データとが含まれている。第1のビューV1と第2のビューV2とは、ビュー方向において隣り同士である。
今、第1のビューV1と第2ビューV2との間に仮想的な第3のビューV3を想定し、この第3のビューV3のファンビーム投影データを、実測された第1のビューV1および第2のビューV2のファンビーム投影データの補間処理により求めることを考える。なお、図6のサイノグラムSGにおいて、黒丸は実測されたチャネルのデータ、白丸は仮想的なチャネルのデータをそれぞれ示している。
まず、第3のビューV3のファンビーム投影データのチャネルCiに注目する。サイノグラムSG上において、撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置に対応する点のサイノグラム軌跡KJを特定する。関心領域の代表的な位置は、本例では、関心領域の中心とする。
次に、サイノグラム軌跡KJとチャネル方向において平行であり、チャネルCiを通る曲線Miを想定する。曲線Mi上の仮想的なチャネルのデータを、第3のビューV3に近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により求める。本例では、第1のビューV1におけるチャネルCa,Cbのデータを用いた補間処理により、第1のビューV1における曲線Mi上の仮想的なチャネルCcのデータを求める。また、第2のビューV2におけるチャネルCd,Ceのデータを用いた補間処理により、第2のビューV2における曲線Mi上の仮想的なチャネルCfのデータを求める。
そして、先に求められた曲線Mi上の仮想的なチャネルのデータを用いた補間処理により、仮想的な第3のビューV3のチャネルCiのデータを求める。本例では、第1のビューV1のチャネルCcのデータと、第2のビューV2のチャネルCfのデータとの補間処理により、第3のビューV3のチャネルCiのデータを求める。
次に、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第2の方法について説明する。図7は、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理の第2の方法を説明するための図である。
図7に示すように、サイノグラムSGには、実測された第1のビューV1のファンビーム投影データと、実測された第2のビューV2のファンビーム投影データとが含まれている。第1のビューV1と第2のビューV2とは、ビュー方向において隣り同士である。
第1の方法と同様、第1のビューV1と第2ビューV2との間に仮想的な第3のビューV3を想定し、この第3のビューV3のファンビーム投影データを、実測された第1のビューV1および第2のビューV2のファンビーム投影データの補間処理により求めることを考える。なお、図7のサイノグラムSGにおいて、黒丸は実測されたチャネルのデータ、白丸は仮想的なチャネルのデータをそれぞれ示している。
まず、第3のビューV3のファンビーム投影データのチャネルCiに注目する。サイノグラムSG上において、撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置に対応する点のサイノグラム軌跡KJを特定する。関心領域の代表的な位置は、本例では、関心領域の中心とする。特定されたサイノグラム軌跡KJにおける第3のビューV3に対応する位置Kを特定する。
次に、サイノグラム軌跡KJ上の位置Kにおいて、その接線に平行であり、チャネルCiを通る直線Liを想定する。直線Li上の仮想的なチャネルのデータを、第3のビューV3に近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により求める。本例では、第1のビューV1におけるチャネルCa,Cbのデータを用いた補間処理により、第1のビューV1における直線Li上の仮想的なチャネルCc′のデータを求める。また、第2のビューV2におけるチャネルCd,Ceのデータを用いた補間処理により、第2のビューV2における直線Li上の仮想的なチャネルCf′のデータを求める。
そして、先に求められた直線Li上の仮想的なチャネルのデータを用いた補間処理により、仮想的な第3のビューV3のチャネルCiのデータを求める。本例では、第1のビューV1のチャネルCc′のデータと、第2のビューV2のチャネルCf′のデータとの補間処理により、第3のビューV3のチャネルCiのデータを求める。
なお、ここでの補間処理は、例えば、線形補間(一次補間)を考えることができる。ただし、仮想的なチャネルのデータを3つ以上求めて、それらを用いた多次補間により、仮想的な第3のビューV3のチャネルCiのデータを求めるようにしてもよい。多次補間としては、例えば、スプライン(spline)補間、ラグランジェ(Lagrange)補間、ニュートン(Newton)補間、バイリニア(bi-linear)補間などが挙げられる。
また、サイノグラム軌跡は、sinθあるいはcosθなどの三角関数で表される曲線に近似していることから、サイノグラム軌跡KJの代わりに、これに近似する三角関数の曲線を求めて用いるようにしてもよい。
このようなサイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理を、仮想的な第3のビューV3における各チャネルCiについて行うことにより、第3のビューV3におけるファンビーム投影データ全体を求める。また、第3のビューV3におけるファンビーム投影データを求める処理と同様の処理を、補間が必要な各仮想的なビューについて行うことにより、複数ビューのファンビーム投影データ全体に対して、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理を行う。
なお、本例では、仮想的なビューのデータを、この仮想的なビューに近接する2つの実測ビューのデータの補間処理により求めているが、もちろん、この仮想的なビューに近接する3つ以上の実測ビューのデータの補間処理により求めてもよい。ただし、この場合にも、上記の曲線Miまたは直線Li上の仮想的なチャネルのデータを求めてから、さらにこれらの補間処理を行うようにする。
ところで、サイノグラム軌跡は、そのオブジェクトの位置によってそれぞれ異なることは明らかである。したがって、ビュー方向の補間処理をサイノグラム軌跡に沿った方向にて行うことにより、撮像視野領域の再構成画像における空間分解能を全体的に改善しようとする場合には、局所領域ごとに、その局所領域の画像再構成に用いるファンビーム投影データのビュー方向の補間処理を、その局所領域に位置するオブジェクトのサイノグラム軌跡に沿った方向にて行う必要がある。そうでないと、ファンビーム投影データの矛盾はかえって大きくなり、再構成画像の画質が劣化する。
しかし、局所領域ごとに、適用するサイノグラム軌跡を変えてビュー方向の補間処理を行い、それぞれ画像再構成を行うと、計算処理量が膨大になる。また実際には、撮像視野領域の一部の領域にのみ関心があり、少なくともその一部の領域の画像が高い空間分解能で再構成されればよいというケースが多い。
そこで、本実施形態では、撮像視野領域内で設定された関心領域内の代表的な位置にある微小球体のオブジェクトを想定し、ファンビーム投影データのビュー方向の補間処理を、このオブジェクトのサイノグラム軌跡に沿った方向にて行うようにする。
例えば、図8に示すように、撮像視野領域SFOVにおいて、第1の局所領域R1に関心がある場合には、ビュー方向の補間処理は、第1の局所領域R1内の代表的な位置にある第1のオブジェクトJ1のサイノグラム軌跡KJ1に沿った方向にて行う。この場合、第1の局所領域R1から離れた第2の局所領域R2では、正しい補間処理にはならない。しかし、第2の局所領域R2には、関心が向いていないため、あるいは、場合によっては第1の局所領域R1のみ画像化されて、第2の局所領域R2は画像化されないため、このような矛盾は観察されにくい。逆に、第2の局所領域R2に関心がある場合には、ビュー方向の補間処理は、第2の局所領域R2内の代表的な位置にある第2のオブジェクトJ2のサイノグラム軌跡KJ2に沿った方向にて行う。この場合、第2の局所領域R2から離れた第1の局所領域R1では、正しい補間処理にならない。しかし、第1の局所領域R1には、関心が向いていないため、あるいは、場合によっては第2の局所領域R2のみ画像化されて、第1の局所領域R1は画像化されないため、このような矛盾は観察されにくい。
なお、関心のある領域が広く、ビュー方向の補間処理をある特定のサイノグラム軌跡に沿った方向にて一様に行うことで上記のような矛盾が顕著になるような場合には、従来法を選択するようにしてもよい。
次に、並べ替え処理について説明する。並び替え処理は、サイノグラム軌跡に沿った方向でのビュー方向の補間処理によって得られた複数ビューのファンビーム投影データ(実測データを含む)を、各チャネルのデータごとにばらして並べ替えることにより、複数のビュー方向について、X線パスが平行なパラレルビーム投影データを得る処理である。
図4から分かるように、並び替え処理後に得られるパラレルビーム投影データでは、各チャネルのデータに対応するX線パスのアイソセンタISOからの距離Dαは、Dα=Fi×sin(α)で表される。ここで、FiはX線焦点とアイソセンタISOとの距離、αはある検出素子24iの回転角度である。つまり、この並び替え処理後に得られるパラレルビーム投影データは、各チャネルのデータに対応するX線パスがチャネル方向に不等間隔に並んだ不等間隔パラレルビーム投影データである。
データ収集部31により実行されるスキャンは、上述の通り、1ビューに対応する回転角度が、検出素子24iのチャネル方向の配列間隔に対応する回転角度分Δαと実質的に等しくなるように、1回転分の回転角度に対して所定数のビューを均等に割り当てて行うものとしている。そのため、不等間隔パラレルビーム投影データにおけるX線パスのチャネル方向の間隔は、アイソセンタISO近傍において、X線検出器24における検出素子24iのチャネル方向の配列間隔を、アイソセンタISOを基準としたときの検出面での投影拡大率(X線拡大率ともいう)で除して成る間隔Δdになる。すなわち、この間隔Δdは、図3に示すように、X線焦点21fからアイソセンタISO近傍を通ってある1つの検出素子24iの中心までを結ぶ直線と、X線焦点21fからこの検出素子24iに隣接する検出素子24iの中心までを結ぶ直線とを想定したとき、アイソセンタISO近傍でのこの2直線間の距離に相当するものである。再構成画像における空間分解能は、幾何学的にみると、この間隔Δdよりも高めることができず、この間隔Δdは、再構成画像における空間分解能を最も高める限界条件と考えられている。ここでは、この間隔Δdを「基準間隔」と呼ぶことにする。なお、検出素子のチャネル方向の配列間隔が1mm程度である場合、基準間隔Δdは、例えば0.5mm程度である。
次に、チャネル方向の補間処理について説明する。チャネル方向の補間処理は、ビュー方向の補間処理、および並び替え処理によって得られた不等間隔パラレルビーム投影データに対して補間処理を行い、各データに対応するX線パスが平行かつチャネル方向に等間隔に並んだ、等間隔パラレルビーム投影データを得る処理である。なお、このチャネル方向の補間処理においては、等間隔パラレルビーム投影データにおけるX線パスの位置は、不等間隔パラレルビーム投影データにおけるX線パスと、アイソセンタ近傍において実質的に重なるように設定する。
ここで、チャネル方向の補間処理について、一般的な方法と本実施形態による方法とを比較して説明する。
図9は、一般的な方法によるチャネル方向の補間処理を説明するための図である。図9の上側の矢印群(non-normalized Fan Data)は、不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるX線パスを簡略化して表したものである。また、図9の下側の矢印群(normalized Fan Data)は、一般的な方法による補間処理後の等間隔パラレルビーム投影データP2におけるX線パスを簡略化して表したものである。
一般的な方法では、図9に示すように、等間隔パラレルビーム投影データP2におけるX線パスのチャネル方向の間隔は、基準間隔Δdと実質的に同じになるように設定する。つまり、得ようとする等間隔パラレルビーム投影データP2のX線パスの間隔すなわちチャネル方向のサンプリング間隔の設定は、再構成画像における空間分解能を最も高くできるとされる上限に既に達しており、これ以上細かくサンプリングしても、計算処理量が増えるだけで、空間分解能の向上に寄与しないと考えられている設定が成される。
不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるX線パスの間隔と、等間隔パラレルビーム投影データP2におけるX線パスの間隔との差は、実際には微小である。しかし、不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるX線パスと、等間隔パラレルビーム投影データP2におけるX線パスとの位置関係は、アイソセンタISO近傍ではずれがなく、アイソセンタISOから離れるにつれ微小なずれが生じ始める。そして、アイソセンタISOからの距離が大きくなるに連れて、その微小なずれが積み重なって徐々に大きくなり、ある位置で極大点をとる。この極大点の周辺では、空間分解能を維持するのに必要な情報が失われる。この極大点を過ぎると、X線パスの位置的なずれは徐々に小さくなり、ある位置ではずれがなくなり、X線パス同士が一致する。その後、また徐々にずれが大きくなり、再び極大点をとる。
このように、空間分解能、例えばその指標であるMTF(Modulation Transfer Function)は、アイソセンタISOからの距離に応じて周期性を伴って低下していく。
図10は、一般的な方法による再構成画像におけるアイソセンタISOからの距離に応じた空間分解能の変化を表すグラフであり、シミュレーションによって得られたものである。左側のグラフは、MTF値が50%になるときの1cm当たりのラインペア(line pair)数を画像上の各位置で求め、それらをプロット(plot)したものである。また、右側のグラフは、MTF値が10%になるときの1cm当たりのラインペア数を画像上の各位置で求め、それらをプロットしたものである。いずれのグラフにも、参考のために、ファンビーム投影データを基にした再構成画像における空間分解能の変化曲線を入れてある。これらのグラフにおいても、一般的な方法による再構成画像においては、空間分解能がアイソセンタISOからの距離に応じて周期性を伴って低下していく様子が観測される。
一般的な方法の場合、不等間隔パラレルビーム投影データにおけるX線パスと、等間隔パラレルビーム投影データにおけるX線パスとの位置的なずれ量が部分的に大きくなり、その周辺で空間分解能が低下してしまう。
図11は、本実施形態の方法によるチャネル方向の補間処理を説明するための図である。図11の上側の矢印群は、不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるX線パスを簡略化して表したものである。また、図11の下側の矢印群は、本実施形態の方法による補間処理後の等間隔パラレルビーム投影データP3におけるX線パスを簡略化して表したものである。
本実施形態の方法では、図11に示すように、等間隔パラレルビーム投影データP3におけるX線パスのチャネル方向の間隔は、基準間隔Δdより小さく設定し、さらには、基準間隔Δdの1/N(Nは2以上の整数)と実質的に同じになるように設定する。
一見すると、このようにしても、空間分解能の向上には寄与しないと思われるかもしれない。しかし、実は、このように、等間隔パラレルビーム投影データP3におけるX線パスのチャネル方向の間隔を、基準間隔Δdよりも小さくすると、確度の高い補間前のデータすなわち不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるデータそのものまたはこれに近い補間後のデータが逆投影処理に用いられる機会を増大させることができ、再構成画像における空間分解能の低下を抑えることが可能となる。
また、さらには、等間隔パラレルビーム投影データP3におけるX線パスのチャネル方向の間隔を、基準間隔Δdの1/N(Nは2以上の整数)とすることで、等間隔パラレルビーム投影データP3の中に、不等間隔パラレルビーム投影データP1におけるデータそのもの、またはこれに近いデータを、より多く含めることができ、再構成画像における空間分解能の低下をより抑えることが可能となる。
なお、上記の整数Nが大きいほど、空間分解能低下の抑制効果は大きくなるが、その効果は徐々に頭打ちになる一方、計算処理量は増大し続ける。そのため、効果と計算量とのバランス(balance)を考慮すると、現時点における設定としては、例えばN=2〜4程度が望ましい。
また、上記の補間処理としては、例えば、線形補間(一次補間)のほか、スプライン(spline)補間、ラグランジェ(Lagrange)補間、ニュートン(Newton)補間、バイリニア(bi-linear)補間などの多次補間を用いることができる。
上記の補間処理として多次補間を用いる場合には、補間処理の次数を、この補間処理により得ようとするデータに対応するX線パスのアイソセンタISOからの距離に応じて変えるようにしてもよい。例えば、この距離が小さいときは、補間処理の次数を小さくし、この距離が大きくなるほど、補間処理の次数を大きくしていくようにしてもよい。このようにすれば、再構成画像におけるアイソセンタISOに対応する中心からの半径方向での空間分解能の高低傾向により適した補間処理を適用することができ、空間分解能の低下をさらに抑制することが期待できる。
また、補間処理に用いる元のデータに対する重み付けを、この補間処理により得ようとするデータに対応するX線パスと、この補間処理に用いる元のデータに対応するX線パスとの距離に応じて変えるようにしてもよい。つまり、重み付けに非線形性を与えるようにしてもよい。例えば、この距離が小さいときは、重みを大きくし、この距離が大きくなるほど、重みを小さくしていくようにしてもよい。このようにすれば、補間後のデータに対応するX線パスが、その補間処理に用いる元のデータに対応するX線パスに十分近いと判断できるときに、その元のデータに対する重み付けを線形補間の場合よりもより大きくして、実データにより近いデータを得ることができ、空間分解能の低下をさらに抑制することが期待できる。
なお、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理は、アルゴリズム(algorithm)上において、それぞれ分けて段階的に行ってもよいし、一つの処理にまとめて行ってもよい。
本実施形態に係るX線CT装置における画像生成処理の流れを説明する。
図12は、本実施形態に係るX線CT装置における画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ(step)S1では、データ収集部31が、スキャンを実行して、複数ビューのファンビーム投影データを収集する。このとき、例えば、スキャン1回転分の回転角度に対して、実データの収集を行うビューを、検出素子24iの配列間隔分に相当する回転角度ごとに、割り当ててスキャンを行う。なお、これに相当するビュー数のファンビーム投影データを、実データによるビュー方向の補間を含めて生成する場合には、実データの収集を行うビューを、スキャン1回転分の回転角度に対して少なくとも1000以上割り当てるようにする。
ステップS2では、画像再構成部32が、ステップS1にて収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、画像再構成処理を行い、撮像視野領域全体の画像を再構成する。
ステップS3では、表示制御部35が、ステップS2にて再構成された撮像視野領域全体の画像を画面に表示する。
ステップS4では、関心領域設定部33が、関心領域を設定する。例えば、画面に表示された撮像視野領域全体の画像上で操作者によって指定された領域を、関心領域として設定する。
ステップS5では、ファン−パラ変換部34が、ステップS1にて収集された複数ビューのファンビーム投影データに対してファン−パラ変換を行い、等間隔パラレルビーム投影データを得る。ファン−パラ変換では、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行う。このとき、ビュー方向の補間処理は、関心領域の中心点のサイノグラム軌跡に沿った方向にて行う。また、チャネル方向の補間処理は、X線パスのチャネル方向の間隔が、基準間隔Δdの1/N(Nは例えば2〜4の整数)となるように行う。
ステップS6では、画像再構成部32が、ステップS5にて得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行って、関心領域または撮像視野領域全体の画像を再構成する。
ステップS7では、表示制御部35が、ステップS6にて再構成された画像を表示する。ステップS6にて再構成された画像が関心領域の画像である場合には、これを拡大表示する。
なお、関心領域の位置が大よそ分かっている場合には、上記フローにおけるステップS2およびS3は省略してもよい。また、上記のフローでは、ビュー方向の補間処理を、サイノグラム軌跡の方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、チャネル方向の間隔が基準間隔Δdより小さくなるよう行っているが、いずれか一方の補間処理を、従来通りの一般的な方法にて行うようにしてもよい。
これより、一般法による再構成画像と本法による再構成画像との比較結果について説明する。
図13は、一般法による画像と本法による画像との第1の比較例を示す図である。本例は、スリットファントム(phantom)を、その中心がアイソセンタISOから半径90mmの位置に来るよう配置してスキャンしたときの例である。左上の画像G11(Orig)は、一般法によるオリジナル画像であり、ビュー方向の補間処理を、チャネル方向と直交する方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdとなるように行ったときのものである。左下の画像G12(Sinov)は、ビュー方向の補間処理を、スリットファントムの中心点のサイノグラム軌跡に沿った方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、従来通り、X線パスの間隔が基準間隔Δdとなるように行ったときのものである。右上の画像G13(Chup2)は、ビュー方向の補間処理を、従来通り、チャネル方向に直交する方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdの1/2となるように、すなわちチャネル方向のサンプリング(sampling)が2倍密となるように行ったときのものである。また、右下の画像G14(Chup2&Sinov)は、ビュー方向の補間処理を、スリットファントムの中心点のサイノグラム軌跡に沿った方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdの1/2となるように行ったときのものである。それぞれの画像内の右下側には、各画像の一部拡大図が示されている。
この第1の比較例から、一般法による画像G11より、本法による画像G12〜G14の方が、空間分解能が改善されているのが分かる。特に、本法による画像G14では、ビュー方向の補間処理をサイノグラム軌跡に沿った方向にて行うことと、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdの1/2となるように行うこととによる相乗効果が非常によく現れている。
図14は、一般法による画像と本法による画像との第2の比較例を示す図である。本例は、頭部ファントムをスキャンしたときの例であり、画像は、アイソセンタから半径125mmの位置にある内耳骨部分の構造を示している。左上の画像G21(org)は、一般法によるオリジナル画像であり、ビュー方向の補間処理を、チャネル方向と直交する方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔がΔdとなるように行ったときのものである。左下の画像G22(Sinov)は、本法による画像であり、ビュー方向の補間処理を、内耳骨の中心点のサイノグラム軌跡に沿った方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、従来通り、X線パスの間隔がΔdとなるように行ったときのものである。右上の画像G23(Chup2)は、ビュー方向の補間処理を、従来通り、チャネル方向に直交する方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdの1/2となるように行ったときのものである。また、右下の画像G24(Chup2&Sinov)は、ビュー方向の補間処理を、内耳骨の中心点のサイノグラム軌跡に沿った方向にて行い、チャネル方向の補間処理を、X線パスの間隔が基準間隔Δdの1/2となるように行ったときのものである。それぞれの画像内の右下側には、各画像の一部拡大図が示されている。
この第2の比較例からも、本法による画像では、内耳の骨構造の空間分解能が改善されていることが分かる。特に、画像G24では、内耳骨の微細構造が非常に高い空間分解能で表されている。
このように、本実施形態によれば、ファン−パラ変換において、ビュー方向の補間処理を、サイノグラム軌跡に沿った方向またはそれに近い方向にて行うので、補間時の位置矛盾の発生を抑えることができ、再構成画像における空間分解能の低下を抑えることができる。また、チャネル方向の補間処理を、X線パスのチャネル方向の間隔が、検出素子のチャネル方向の配列間隔を、いわゆるアイソセンタを基準にしたときの検出器の検出面における投影拡大率で除して成る基準間隔より小さい間隔となるように行っているので、確度の高い補間前のデータまたはこれに近い補間後のデータをより多く逆投影処理に用いることができ、ファン−パラ変換を行っても再構成画像における空間分解能の低下を抑えることができる。
なお、本実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更・追加等が可能である。
例えば、本実施形態では、ビュー方向の補間処理を、サイノグラム軌跡またはそれに近い曲線または直線に沿った方向にて行っているが、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置のサイノグラム軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行うだけでも、チャネル方向の位置矛盾を抑えることができ、再構成画像における上記所望の位置付近での空間分解能の低下を抑える効果がある。
また例えば、本実施形態では、ビュー方向の補間処理において、すべての補間処理をサイノグラム軌跡またはそれに近づけられた曲線または直線に沿った方向にて行っているが、そのうちの一部の補間処理だけをサイノグラム軌跡またはそれに近づけられた曲線または直線に沿った方向にて行うようにしてもよい。
また例えば、本実施形態は、X線CT装置であるが、上記の画像生成処理を行う画像生成装置も発明の実施形態の一例である。また、コンピュータを、このような画像生成装置として機能させるためのプログラム、このプログラムが記憶された記憶媒体などもまた、発明の実施形態の一例である。
また例えば、本実施形態は、X線CT装置であるが、発明は、X線CT装置とPETまたはSPECTとを組み合わせたPET−CT装置やSPECT−CT装置、一般撮影装置などにも適用可能である。
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
15 回転部
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線コントローラ
23 アパーチャ
24 X線検出器
25 検出器コントローラ
26 回転部コントローラ
28 X線検出装置
29 制御コントローラ
30 スリップリング
31 データ収集部
32 画像再構成部
33 関心領域設定部
34 ファン−パラ変換部
35 表示制御部
40 被検体
81 X線
100 X線CT装置

Claims (20)

  1. 放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャンにより収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換工程と、
    前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成工程とを有する画像生成方法であって、
    前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む画像生成方法。
  2. 前記ビュー方向の補間処理は、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
    該処理は、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線とチャネル方向において平行であり前記チャネルを通る曲線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である請求項1に記載の画像生成方法。
  3. 前記ビュー方向の補間処理は、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
    該処理は、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線における前記仮想的なビューに対応する位置での接線に平行であり前記チャネルを通る直線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である請求項1に記載の画像生成方法。
  4. 前記所望の位置は、前記撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置であって、前記撮像視野領域の中心とは異なる位置である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像生成方法。
  5. 前記関心領域内の代表的な位置は、前記関心領域の中心である請求項4に記載の画像生成方法。
  6. 前記軌跡に近似する曲線は、三角関数で表される曲線である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像生成方法。
  7. 前記チャネル方向の補間処理は、前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記検出素子のチャネル方向の配列間隔を、前記放射線源および検出器の回転中心を基準にしたときの前記検出器の検出面における投影拡大率で除して成る基準間隔より小さい処理である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像生成方法。
  8. 前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔は、前記基準間隔のN分の1(Nは2以上の整数)である請求項7に記載の画像生成方法。
  9. 前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置は、前記ファンビーム投影データに対してビュー方向の補間処理および並び替え処理を行って得られる不等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置と、前記回転中心の近傍において実質的に重なるように設定される請求項7または請求項8に記載の画像生成方法。
  10. 放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャンにより収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
    前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段とを有する画像生成装置であって、
    前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む画像生成装置。
  11. 前記ビュー方向の補間処理は、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
    該処理は、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線とチャネル方向において平行であり前記チャネルを通る曲線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である請求項10に記載の画像生成装置。
  12. 前記ビュー方向の補間処理は、実測ビュー間の仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理を含んでおり、
    該処理は、前記サイノグラム上において、前記所望の位置に対応する点が描く軌跡または該軌跡に近似する曲線における前記仮想的なビューに対応する位置での接線に平行であり前記チャネルを通る直線上の仮想的なチャネルのデータを、前記仮想的なビューに近接する複数の実測ビューにおけるチャネルのデータの補間処理により複数求め、該求められた複数のデータの補間処理により、前記仮想的なビューにおけるチャネルのデータを求める処理である請求項10に記載の画像生成装置。
  13. 前記所望の位置は、前記撮像視野領域内に設定された関心領域内の代表的な位置であって、前記撮像視野領域の中心とは異なる位置である請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  14. 前記関心領域内の代表的な位置は、前記関心領域の中心である請求項13に記載の画像生成装置。
  15. 前記軌跡に近似する曲線は、三角関数で表される曲線である請求項10から請求項14のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  16. 前記チャネル方向の補間処理は、前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔が、前記検出素子のチャネル方向の配列間隔を、前記放射線源および検出器の回転中心を基準にしたときの前記検出器の検出面における投影拡大率で除して成る基準間隔より小さい処理である請求項10から請求項15のいずれか一項に記載の画像生成装置。
  17. 前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の間隔は、前記基準間隔のN分の1(Nは2以上の整数)である請求項16に記載の画像生成装置。
  18. 前記等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置は、前記ファンビーム投影データに対してビュー方向の補間処理および並び替え処理を行って得られる不等間隔パラレルビーム投影データのチャネル方向の位置と、前記回転中心の近傍において実質的に重なるように設定される請求項16または請求項17に記載の画像生成装置。
  19. 放射線源と、
    複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器と、
    前記放射線源および検出器を対象の周りに回転させるスキャンにより複数ビューのファンビーム投影データを収集するデータ収集手段と、
    前記収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
    前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段とを有する放射線断層撮影装置であって、
    前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含む放射線断層撮影装置。
  20. コンピュータを、
    放射線源と複数の検出素子がチャネル方向に配列された検出器とを対象の周りに回転させるスキャン(scan)により収集された複数ビューのファンビーム投影データに対して、ビュー方向の補間処理、並び替え処理、およびチャネル方向の補間処理を行うことにより、チャネル方向の間隔が等しく互いに平行な等間隔パラレルビーム投影データを複数のビュー方向について得るデータ変換手段と、
    前記得られた等間隔パラレルビーム投影データに対して逆投影処理を行うことにより、画像を再構成する画像再構成手段として機能させるためのプログラムであって、
    前記ビュー方向の補間処理は、前記収集された複数ビューのファンビーム投影データのサイノグラム上において、ビュー方向に平行な直線を、撮像視野領域内の所望の位置に対応する点が描く軌跡に近づくように変形または回転させて成る曲線または直線に沿った方向にて行う補間処理を含むプログラム。
JP2012139499A 2012-06-21 2012-06-21 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム Active JP5696963B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012139499A JP5696963B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
US13/923,105 US9208540B2 (en) 2012-06-21 2013-06-20 Image producing method, image producing apparatus and radiation tomographic imaging apparatus, and program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012139499A JP5696963B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014000349A JP2014000349A (ja) 2014-01-09
JP5696963B2 true JP5696963B2 (ja) 2015-04-08

Family

ID=49774454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012139499A Active JP5696963B2 (ja) 2012-06-21 2012-06-21 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9208540B2 (ja)
JP (1) JP5696963B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6125148B2 (ja) * 2012-03-14 2017-05-10 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
WO2014115625A1 (ja) * 2013-01-28 2014-07-31 株式会社日立メディコ X線ct装置及び画像再構成方法
KR101604812B1 (ko) 2014-01-15 2016-03-18 삼성전자주식회사 의료 영상 처리 장치 및 그에 따른 의료 영상 처리 방법
US9977137B2 (en) 2014-07-28 2018-05-22 Hitachi, Ltd. X-ray image pickup device and image reconstruction method
CN107530042B (zh) * 2015-06-12 2020-11-06 株式会社日立制作所 X射线ct装置和迭代修正参数决定方法
WO2017188559A1 (en) * 2016-04-29 2017-11-02 Im Technology.Co.,Ltd Method of image reconstruction in computed tomography
CN109685867B (zh) * 2018-12-29 2023-05-30 上海联影医疗科技股份有限公司 一种ct系统、图像重建方法、装置、设备及介质

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5047931A (en) 1989-05-30 1991-09-10 General Electric Company Parallel computation of fan-beam back-projection reconstruction algorithm in computed tomography
US5216601A (en) 1989-11-22 1993-06-01 General Electric Company Method for fan beam helical scanning using rebinning
US5406479A (en) 1993-12-20 1995-04-11 Imatron, Inc. Method for rebinning and for correcting cone beam error in a fan beam computed tomographic scanner system
JPH0819533A (ja) * 1994-07-05 1996-01-23 Hitachi Medical Corp X線ct装置
US6169779B1 (en) 1998-10-20 2001-01-02 Analogic Corporation Data acquisition sequence for computed tomography scanners
US6411670B1 (en) * 1999-11-17 2002-06-25 General Electric Company Data rebinning to increase resolution in CT image reconstruction
US6359956B1 (en) 2000-12-15 2002-03-19 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc Reconstruction in helical computed tomography using asymmetric modeling of detector sensitivity
GB0424876D0 (en) 2004-11-11 2004-12-15 Koninkl Philips Electronics Nv Energy-resolved computer tomography
DE102007054079A1 (de) * 2007-11-13 2009-05-20 Siemens Ag Verfahren zur Extrapolation abgeschnittener, unvollständiger Projektionen für die Computertomographie
US7873142B2 (en) * 2008-05-30 2011-01-18 Lodox Systems (Proprietary) Limited Distortion correction method for linear scanning X-ray system
JP5570716B2 (ja) * 2008-10-29 2014-08-13 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー X線ct装置およびプログラム
US8116426B2 (en) 2008-11-11 2012-02-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Computed tomography device and method using circular-pixel position-adaptive interpolation
JP5601683B2 (ja) 2010-06-28 2014-10-08 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 画像生成装置およびプログラム並びにx線ct装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014000349A (ja) 2014-01-09
US9208540B2 (en) 2015-12-08
US20130343508A1 (en) 2013-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5696963B2 (ja) 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
JP6246936B2 (ja) X線撮像装置および画像再構成方法
JP3950782B2 (ja) 3次元逆投影方法およびx線ct装置
US8284892B2 (en) System and method for image reconstruction
JP5142664B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP6125148B2 (ja) 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
CN103054599B (zh) X射线ct装置及x射线ct装置的动作方法
US8948337B2 (en) Computed tomography image reconstruction
US20080247507A1 (en) Rebinning for Computed Tomography Imaging
JP6243219B2 (ja) 画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
JP5570716B2 (ja) X線ct装置およびプログラム
JP2009089810A (ja) X線ct装置
JP6321405B2 (ja) 画像生成装置、放射線断層撮影装置及び画像生成方法並びにプログラム
JP5601683B2 (ja) 画像生成装置およびプログラム並びにx線ct装置
JP6243296B2 (ja) 画像生成装置、放射線断層撮影装置及びプログラム
JP2013116213A (ja) X線ct装置
JP4222930B2 (ja) 3次元逆投影方法および装置並びにx線ct装置
JP4363618B2 (ja) X線ct画像再構成計算方法およびx線ct装置
JP5781011B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置および撮影装置並びにプログラム
JP5813022B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP5342682B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP5897307B2 (ja) 医用画像診断装置
JP4884649B2 (ja) X線ct装置

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20131227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5696963

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250