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JP5781011B2 - 画像処理方法、画像処理装置および撮影装置並びにプログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置および撮影装置並びにプログラム Download PDF

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JP5781011B2
JP5781011B2 JP2012117772A JP2012117772A JP5781011B2 JP 5781011 B2 JP5781011 B2 JP 5781011B2 JP 2012117772 A JP2012117772 A JP 2012117772A JP 2012117772 A JP2012117772 A JP 2012117772A JP 5781011 B2 JP5781011 B2 JP 5781011B2
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Description

本発明は、撮影対象のスキャン(scan)により得られた画像の画像ノイズ(noise)を低減する画像処理方法、画像処理装置および撮影装置並びにそのためのプログラム(program)に関する。
撮影対象のスキャンを行って画像を得る際に、低ノイズの画像を得る方法が種々提案されている。例えば、スキャンにより得られた画像に対してノイズ低減フィルタ(filter)を適用し、画像ノイズを抑制する方法が開示されている(特許文献1,段落[0057]〜[0058],図11等参照)。
特開2009−142518号公報
しかしながら、一般的に、ノイズ低減フィルタを用いて画像ノイズを効果的に低減しようとすると、フィルタのサイズ(size)を大きくする必要があるが、代償として解像度もしくは鮮鋭度がかなり落ちてボケてしまう。
また、一般的に、解像度を維持しつつ画像ノイズを効果的に低減しようとすると、計算量の多い画像再構成法や複雑な画像処理を駆使する必要があるため、処理に時間が掛かったり、ハードウェア(hardware)や開発にコスト(cost)が掛かったりする。例えば、X線CT(Computed Tomography)画像の場合、画像再構成法に逐次近似法を用いて画像ノイズを低減する方法があるが、計算量が膨大になるため、画像再構成に時間が掛かかるだけでなく、特別なハードウェアが必要になりコスト高となる。
このような事情により、解像度を維持しつつノイズが効果的に低減された画像を高速にかつ低コストで得ることができる技術が望まれている。
第1の観点の発明は、
撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通る3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段を備えた画像処理装置を提供する。なお、3次元画像は、ボリュームデータ(volume data)ともいう。
第2の観点の発明は、
前記3次元画像における各画素の新たな画素値を、該画素に対して前記断面像ごとに一つずつ得られた複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値に基づいて決定する決定手段をさらに備えた上記第1の観点の画像処理装置を提供する。
第3の観点の発明は、
前記決定手段が、前記複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値の平均値または加重平均値を、前記新たな画素値として決定する上記第2の観点の画像処理装置を提供する。
第4の観点の発明は、
前記3次元画像が、前記スキャンによって収集されたデータを基に再構成された複数の断層像が積層されて成り、
前記複数の断面像の断面が、前記断層像の断層面と非平行である上記第1の観点から第3の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。
第5の観点の発明は、
前記複数の断面像の断面が、オブリーク(oblique)面を含んでいる上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。オブリーク面とは、アキシャル(axial)面、サジタル(sagittal)面、およびコロナル(coronal)面以外である斜面を意味する。
第6の観点の発明は、
前記複数の断面像の断面が、4断面以上、12断面以下である上記第5の観点の画像処理装置を提供する。
第7の観点の発明は、
前記2次元ノイズ低減処理が、フィルタ処理である上記第1の観点から第6の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。
第8の観点の発明は、
前記フィルタ処理が、3×3画素または5×5画素サイズのフィルタを用いる上記第7の観点の画像処理装置を提供する。
第9の観点の発明は、
前記スキャンが、放射線CTスキャンである上記第1の観点から第8の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。
第10の観点の発明は、
前記3次元画像が、フーリエ(Fourier)変換法、フィルタ逆投影法、重畳逆投影法、または3次元逆投影法を用いて再構成されたものである上記第9の観点の画像処理装置を提供する。
第11の観点の発明は、
前記スキャンは、MR(Magnetic Resonance)スキャンである上記第1の観点から第8の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。
第12の観点の発明は、
前記3次元画像が、フーリエ変換法、フィルタ補正逆投影法、または3次元フーリエ変換法を用いて再構成されたものである上記第11の観点の画像処理装置を提供する。
第13の観点の発明は、
前記ノイズ低減処理手段が、前記2次元ノイズ低減処理を、前記断面像ごとに、該断面像内の複数の画素に対して行う上記第1の観点から第12の観点のいずれか一つの観点の画像処理装置を提供する。
第14の観点の発明は、
撮影対象のスキャンを行って3次元画像を得るスキャン手段と、
前記3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通る3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段とを備えた撮影装置を提供する。
第15の観点の発明は、
前記2次元ノイズ低減処理が、フィルタ処理である上記第14の観点の撮影装置を提供する。
第16の観点の発明は、
前記3次元画像が、前記スキャンによって収集されたデータを基に再構成された複数の断層像が積層されて成り、
前記複数の断面像の断面が、前記断層像の断層面と非平行である上記第14の観点または第15の観点の撮影装置を提供する。
第17の観点の発明は、
前記スキャンが、放射線CTスキャンである上記第14の観点から第16の観点のいずれか一つの観点の撮影装置を提供する。
第18の観点の発明は、
前記スキャンが、MRスキャンである上記第14の観点から第16の観点のいずれか一つの観点の撮影装置を提供する。
第19の観点の発明は、
撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、
前記3次元画像における該画素を通る3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行い、
該画素に対して前記断面像ごとに一つずつ得られた複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値に基づいて、該画素の新たな画素値を決定する画像処理方法を提供する。
第20の観点の発明は、
コンピュータ(computer)を、撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通る3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段として機能させるためのプログラムを提供する。
上記観点の発明によれば、撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、該画素を通る3以上の複数の断面像の各々において該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行う。これにより、各画素に対して、解像度の劣化を抑えたノイズ低減処理を異なる断面で繰り返し行うことができ、ノイズ低減に用いるデータのサンプリング(sampling)数を実効的に増大させ、解像度を維持しつつノイズが効果的に低減された画像を得ることができる。また、ノイズ低減処理には、既存のシンプル(simple)な2次元ノイズ低減処理を用いるので、当該画像を高速にかつ低コストで得ることができる。
本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。 X線CT装置における画像生成処理に係る部分の構成を示す機能ブロック(block)図である。 X線CT装置における画像生成処理の流れを示すフローチャート(flowchart)である。 断層像を積層して成る3次元画像を示す図である。 対象画素を通る複数の断面の一例を示す図である。 断面像におけるフィルタ処理の概念を示す図である。 本実施形態によるノイズ低減処理の前後におけるサンプル(sample)画像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。
X線CT装置100は、操作コンソール(console)1と、撮影テーブル(table)10と、走査ガントリ(gantry)20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者からの入力を受け付ける入力装置2と、被検体の撮影を行うための各部の制御や画像を生成するためのデータ処理などを行う中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得したデータを収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、画像を表示するモニタ(monitor)6と、プログラムやデータなどを記憶する記憶装置7とを具備している。
撮影テーブル10は、被検体40を載せて走査ガントリ20の空洞部Bに搬送するクレードル(cradle)12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータ(motor)で昇降および水平直線移動される。なお、ここでは、被検体40の体軸方向すなわちクレードル12の水平直線移動方向をz方向、鉛直方向をy方向、z方向およびy方向に垂直な水平方向をx方向とする。
走査ガントリ20は、回転部15と、回転部15を回転可能に支持する本体部20aとを有する。回転部15には、X線管21と、X線管21を制御するX線コントローラ(controller)22と、X線管21から発生したX線81をファンビーム(fan-beam)或いはコーンビーム(cone-beam)に整形するアパーチャ(aperture)23と、被検体40を透過したX線81を検出するX線検出器24と、X線コントローラ22,アパーチャ23の制御を行う回転部コントローラ26とが搭載されている。本体部20aは、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10と通信する制御コントローラ29を具備する。回転部15と本体部20aとは、スリップリング(slip-ring)30を介して電気的に接続されている。
X線管21およびX線検出器24は、被検体40が載置される撮影空間、すなわち走査ガントリ20の空洞部Bを挟んで互いに対向して配置されている。回転部15が回転すると、X線管21およびX線検出器24は、その位置関係を維持したまま、被検体40の周りを回転する。X線管21から放射されアパーチャ23で整形されたファンビーム或いはコーンビームのX線81は、被検体40を透過し、X線検出器24の検出面に照射される。
図2は、X線CT装置における画像生成処理に係る部分の構成を示す機能ブロック図である。なお、図2に示す各機能ブロックは、コンピュータに所定のプログラムを実行させることにより、実現される。
図2に示すように、X線CT装置100は、投影データ収集部31と、画像再構成部32と、画像ノイズ低減処理部33と、任意断面再構成像生成部34とを備えている。
投影データ収集部31は、事前に得られた被検体のスカウト像や、操作者により入力されたスキャンパラメータ等を基にスキャン条件を設定する。そして、そのスキャン条件に従って被検体のスキャンを実行し、複数のスライス位置について複数ビューの投影データを収集する。
画像再構成部32は、収集された複数ビューの投影データに基づいて画像再構成処理を行い、複数のスライス位置に対応した複数の断層像を再構成する。また、再構成された複数の断層像をz方向に積層して3次元画像を得る。
画像ノイズ低減処理部33は、対象画素選択部331と、断面像生成部332と、2次元ノイズ低減処理部333と、対象画素値決定部334とを備えており、これらを用いて、得られた3次元画像のノイズ低減処理を行う。
対象画素選択部331は、3次元画像において、ノイズ低減処理の対象画素を1つ選択する。対象画素に対するノイズ低減処理が完了したら、対象画素として次の画素を選択する。このような画素の選択を、3次元画像を構成するすべての画素に対してノイズ低減処理が完了するまで続ける。
断面像生成部332は、3次元画像において、対象画素を通る複数の断面像を生成する。断面像の生成は、任意断面再構成法により、3次元画像を構成する画素の画素値またはこれらの補間値を用いて行う。各断面像の断面は、3次元画像を構成する断層像の断層面と非平行であり、その断面の傾きが互いに大きく異なるように決定する。
2次元ノイズ低減処理部333は、複数の断面像の各々において、対象画素に対する2次元ノイズ低減処理を行い、それぞれの断面像について、対象画素の処理済み画素値を得る。
対象画素値決定部334は、各断面像について得られた、対象画素の処理済画素値に基づいて、対象画素の新たな画素値を決定する。
任意断面再構成像生成部34は、ノイズ低減処理が行われた3次元画像における任意断面再構成像を生成する。
以下、本実施形態に係るX線CT装置における画像生成処理の流れを説明する。
図3は、本実施形態に係るX線CT装置における画像生成処理の流れを示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおける処理は、上記の各部によって適宜実行される。
ステップ(step)S1では、被検体40のX線CTスキャンを行って、複数のスライス位置における複数ビュー(view)の投影データを収集する。
ステップS2では、収集された投影データに基づいて画像再構成処理を行い、複数のスライス位置に対応した複数の断層像Sを再構成する。そして、図4に示すように、再構成された複数の断層像Sを被検体40の体軸方向(z方向)に積層して、3次元画像Vを得る。画像再構成処理には、フーリエ変換法、フィルタ逆投影法、重畳逆投影法(コンボリューション法)などの2次元画像再構成法や、フェルドカンプ(Feldkamp)画像再構成法などの3次元画像再構成法を用いることができる。
ステップS3では、3次元画像Vにおいて、ノイズ低減処理を行う対象画素を1つ選択する。ここでは、対象画素をA、その画素値をdaで表す。
ステップS4では、3次元画像Vに基づいて、3次元画像Vにおける対象画素Aを通る複数の断面像を生成する。複数の断面像は、その断面の傾きが互いに大きく異なるように、すなわち傾きの差が大きくなるように選択する。断面像の厚みは、対象画素Aの画素サイズ(幅)と同程度にする。断面の数は、ノイズ低減効果を得るためには、3断面以上が望ましく、ノイズ低減効果と計算量とのバランス(balance)を考慮すると、4〜12断面程度が望ましい。本例では、断面像の断面を、図5に示すような第1断面D1〜第8断面D8の8断面とする。これらの断面は、すべて、3次元画像Vを構成するオリジナル(original)の断層像Sの断層面であるxy平面と非平行であり、次のように定義される。
図5に示すように、対象画素Aを中心とし、各辺がx,y,z座標軸のいずれかに平行となる立方体を考える。また、この立方体の頂点をそれぞれa〜hとする。第1断面D1は、頂点a,b,g,hを通る平面である。第2断面D2は、頂点c,d,e,fを通る平面である。第3断面D3は、頂点a,d,f,gを通る平面である。第4断面D4は、頂点b,c,e,hと通る平面である。第5断面D5は、頂点a,辺bfの中点,辺dhの中点,頂点gを通る平面である。第6断面D6は、頂点b,辺aeの中点,辺cgの中点,頂点hを通る平面である。第7断面D7は、頂点b,辺aeを3:1に分ける点,辺cgを1:3に分ける点,頂点hを通る平面である。そして、第8断面D8は、頂点d,辺aeを1:3に分ける点,辺cgを3:1に分ける点,頂点fを通る平面である。
ステップS5では、各断面D1〜D8の断面像において、対象画素Aに対する2次元ノイズ低減処理を行う。2次元ノイズ低減処理としては、例えば、移動平均フィルタやガウシアンフィルタ(Gaussian filter)、メディアンフィルタ(median filter)などを用いるフィルタ処理を考えることができる。断層像Sの画像サイズが512×512画素であるとき、フィルタによるノイズ低減効果と解像度の劣化とのバランスを考慮すると、フィルタのサイズは、例えば、3×3画素または5×5画素程度が望ましい。フィルタのサイズは、被検体40のスキャンを行う際の撮像視野、すなわちFOV(Field Of View)の設定に応じて変えてもよい。例えば、断層像Sの画像サイズを512×512画素で一定として、FOVが相対的に小さいとき、例えばFOVの直径が250mmであるときには、1画素に対応する実寸が小さくなるので、フィルタのサイズを大きくする。逆に、FOVが相対的に大きいとき、例えばFOVの直径が350mmであるときには、1画素に対応する実寸が大きくなるので、フィルタのサイズを小さくする。
なお、本例では、図6に示すように、各断面(像)Di(i=1,2,…,8)において、3×3画素サイズの移動平均フィルタFを適用し、対象画素Aの処理済画素値dai′を得るものとする。
ステップS6では、各断面D1〜D8の断面像において2次元ノイズ低減処理を行って得られた対象画素Aの複数の処理済画素値da1′〜da8′を基に、対象画素Aの新たな画素値da′を求める。例えば、対象画素Aの複数の処理済画素値da1′〜da8′の平均値または加重平均値を、対象画素Aの新たな画素値da′とする。
ステップS7では、ノイズ低減処理を行うべき画素が他にあるかを判定する。ある場合には、ステップS3に戻って対象画素Aを新たに選択し直し、処理を続ける。ない場合には、次のステップに進む。
ステップS8では、ノイズ低減処理が行われた3次元画像V′における任意断面再構成像あるいはMPR(Multi-Plane Reconstruction)像を生成する。断面は操作者が指定してもよいし、アキシャル(Axial)断面、コロナル(Coronal)断面、サジタル(Sagittal)断面など予め決めておいてもよい。
図7に、本実施形態によるノイズ低減処理の前後におけるサンプル画像を示す。第1画像Gおよび第2画像G′は、人体の胸腹部をX線CTスキャンして得られた投影データにフィルタ逆投影処理を施して再構成した断層像を積層して成る3次元画像のコロナル断面像である。第1画像Gは、ノイズ低減処理前の画像であり、第2画像G′は、本実施形態によるノイズ低減処理後の画像である。ノイズ低減処理は、上記8断面D1〜D8の断面像において、3×3画素の移動平均フィルタFを適用するフィルタ処理である。これらの画像の比較から、本実施形態によるノイズ低減処理により、解像度を維持しつつノイズが効果的に低減されていることが分かる。
以上、本実施形態によれば、被検体のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、当該画素を通る複数の断面像の各々において当該画素に対する2次元ノイズ低減処理を行う。これにより、各画素に対して、解像度の劣化を抑えたノイズ低減処理を異なる断面で繰り返し行うことができ、ノイズ低減に用いるデータのサンプリング数を実効的に増大させ、解像度を維持しつつノイズが効果的に低減された画像を得ることができる。また、ノイズ低減処理には、既存のシンプルな2次元ノイズ低減処理を用いるので、当該画像を高速にかつ低コストで得ることができる。
また、本実施形態では、2次元ノイズ低減処理を行う複数の断面像の断面に、オブリーク面が含まれており、一般的なアキシャル面、サジタル面、およびコロナル面とは異なる断面でのノイズ低減効果を新たな画素値に反映させることができる。そのため、従来は得られなかった新たな切り口でのノイズ低減効果を得ることができる。
特に、X線CTスキャンの場合には、再構成画像に本実施形態のノイズ低減処理を行うことを前提とすれば、撮影対象に照射するX線の線量を大幅に低減して、撮影対象への被曝量を極めて少なくすることができる。また、逐次近似法のように、膨大な計算量を必要としないため、時間的にもコスト的にも経済的である。
なお、発明は、上記実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の実施形態・変形が可能である。
例えば、本実施形態では、2次元ノイズ低減処理を行う断面像の断面を、上記第1断面D1〜第8断面D8としているが、断面はこれらに限定されない。また、この断面像の断面は、平面に限定されず、曲面であってもよい。
また例えば、本実施形態では、3次元画像における画素ごとに、複数の断面像を生成し、それぞれの断面像において2次元ノイズ低減処理を行うという手順を採っているが、処理の効率向上を図るため、断面像ごとに、その断面像内の複数の画素に対して2次元ノイズ低減処理をまとめて行っていくようにしてもよい。この場合、断面像の重複生成を避けることができ、計算量がより少なくてすむ。
また、本実施形態は、X線CT装置であるが、スキャンを除く上記画像生成処理を行う画像生成装置も発明の実施形態の一例である。また、コンピュータを、このような画像生成装置として機能させるためのプログラム、このプログラムが記憶された記憶媒体などもまた、発明の実施形態の一例である。
また、本実施形態は、X線CTスキャンを行うX線CT装置であるが、発明は、X線CT装置とPETまたはSPECTとを組み合わせたPET−CT装置やSPECT−CT装置などにも適用可能である。
また、発明は、MRスキャンを行うMRI装置にも適用可能である。この場合、3次元画像としては、MRスキャンによって得られたデータを基に、フーリエ変換法、フィルタ補正逆投影法、または3次元フーリエ変換法を用いて再構成されたものを考えることができる。
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
15 回転部
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線コントローラ
23 アパーチャ
24 X線検出器
25 検出器コントローラ
26 回転部コントローラ
29 制御コントローラ
30 スリップリング
31 投影データ収集部
32 画像再構成部
33 ノイズ低減処理部
331 対象画素選択部
332 断面像生成部
333 2次元ノイズ低減処理部
334 対象画素値決定部
34 任意断面再構成像生成部
40 被検体
81 X線
100 X線CT装置

Claims (16)

  1. 撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通り断面が互いに異なる3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対するフィルタ処理を含む2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段を備えた画像処理装置。
  2. 前記3次元画像における各画素の新たな画素値を、該画素に対して前記断面像ごとに一つずつ得られた複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値に基づいて決定する決定手段をさらに備えた請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値の平均値または加重平均値を、前記新たな画素値として決定する請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記3次元画像は、前記スキャンによって収集されたデータを基に再構成された複数の断層像が積層されて成り、
    前記複数の断面像の断面は、前記断層像の断層面と非平行である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の断面像の断面は、オブリーク面を含んでいる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数の断面像の断面は、4断面以上、12断面以下である請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記フィルタ処理は、移動平均フィルタ、ガウシアンフィルタまたはメディアンフィルタを用いる処理である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記フィルタ処理は、3画素または5画素サイズのフィルタを用いる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 前記フィルタ処理は、前記スキャンにおける撮像視野(FOV)の大きさに応じたフィルタサイズを用いる処理である請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記スキャンは、放射線CTスキャンである請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記スキャンは、MRスキャンである請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記3次元画像は、フーリエ変換法、フィルタ補正逆投影法、または3次元フーリエ変換法を用いて再構成されたものである請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記ノイズ低減処理手段は、前記2次元ノイズ低減処理を、前記断面像ごとに、該断面像内の複数の画素に対して行う請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  14. 撮影対象のスキャンを行って3次元画像を得るスキャン手段と、
    前記3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通り断面が互いに異なる3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対するフィルタ処理を含む2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段とを備えた撮影装置。
  15. 撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、
    前記3次元画像における該画素を通り断面が互いに異なる3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対するフィルタ処理を含む2次元ノイズ低減処理を行い、
    該画素に対して前記断面像ごとに一つずつ得られた複数の2次元ノイズ低減処理済みの画素値に基づいて、該画素の新たな画素値を決定する画像処理方法。
  16. コンピュータを、撮影対象のスキャンにより得られた3次元画像における各画素について、前記3次元画像における該画素を通り断面が互いに異なる3以上の複数の断面像の各々において、該画素に対するフィルタ処理を含む2次元ノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段として機能させるためのプログラム。
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