JP5690618B2 - 蓄電池充電制御システム - Google Patents
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Description
自家発電電源装置により発電した電力は、宅内配線に供給されて使用される。また、その一部は売電のため送配電線側へ送り出される。さらに、余剰分の電力で蓄電池を充電して夜間に使用する。一方、自家発電電源装置の発電能力が低い場合には、送配電線から夜間電力を受け入れて蓄電池を充電する。この電力を昼間に使用する。ここで、蓄電池に夜間電力を充電するときには、蓄電池は他の電力機器と同様に、電源に対する負荷として動作する。即ち、電源から蓄電池に向かって負荷電流が流れる。
〈構成1〉
送配電線路から供給される商用電力で宅内機器を駆動し、この宅内機器を使用中に商用電力で蓄電池を充電するシステムであって、前記送配電線路からの受電電力を監視して、前記宅内機器に供給される負荷電流を測定する負荷電流測定手段と、測定された前記負荷電流と蓄電池の充電電流とを加算したとき、前記受電電力に関する契約電力容量から求められる最大許容負荷電流を越えない範囲で、前記蓄電池の適正充電電流を計算する充電電流計算手段と、前記蓄電池を適正充電電流で充電するとともに、測定された前記負荷電流が一定量以上変化するたびに、前記蓄電池の適正充電電流を再計算して、前記蓄電池の充電電流を変更する蓄電池充電制御手段とを備えたことを特徴とする蓄電池充電制御システム
自家発電電源装置から供給される電力を宅内機器に供給し余剰電力で蓄電池を充電するシステムであって、自家発電電源装置の発電電力を監視して宅内機器に供給される負荷電流を測定する負荷電流測定手段と、前記測定した負荷電流と蓄電池の充電電流とを加算したとき、自家発電電源装置の発電電力に対応する最大動作電流を越えない範囲で、前記蓄電池の適正充電電流を計算する充電電流計算手段と、前記蓄電池を前記適正充電電流で充電するとともに、測定された前記負荷電流と前記自家発電電源装置の発電電力が一定量以上変化するたびに、前記蓄電池の充電電流を再計算して、前記蓄電池の充電電流を変更する蓄電池充電制御手段とを備えたことを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1に記載の蓄電池充電制御システムにおいて、前記充電電流計算手段は、前記負荷電流をILとし、前記蓄電池の充電電流をIBとし、最大許容負荷電流をIAとし、IA−(IL+IB)を負荷電流の予備分IRとしたとき、負荷電流の予備分IRを、単体で起動したときに最大の負荷電流が流れる電力機器の負荷電流以上になるように、前記蓄電池の充電電流を設定することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成2に記載の蓄電池充電制御システムにおいて、前記負荷電流をILとし、前記蓄電池の充電電流をIBとし、前記最大動作電流をIGAとし、IGA−(IL+IB)を負荷電流の予備分IRとしたとき、負荷電流の予備分IRを、単体で起動したときに最大の負荷電流が流れる電力機器の負荷電流以上になるように、前記蓄電池の充電電流を設定することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1乃至4のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、前記蓄電池充電制御手段は、前記宅内機器に供給される負荷電流と、前記適正充電電流で充電した場合の蓄電池の充電終了時刻とをディスプレイに表示することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1乃至5のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、自家発電電源装置から第1充電回路を使用して蓄電池の充電を開始して、充電が中断したときには、指定された時刻まで待って充電を再開するように制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1乃至6のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、送配電線路から第2充電回路を使用して蓄電池の充電を開始して、充電が中断したときには、指定された時刻まで待って充電を再開するように制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1乃至7のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、前記宅内機器の使用状態を監視して、予め設定したエネルギ使用基準に従って前記宅内機器を自動的にオンオフしてそのエネルギ使用量を制御するHEMS管理サーバが設けられており、HEMS管理サーバがいずれかの宅内機器を自動的にオンするときに、前記蓄電池充電制御手段は、前記蓄電池の充電を一時停止することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
構成1乃至8のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、前記蓄電池充電制御手段は、充電をするべき蓄電池が複数あるとき、各蓄電池の充電の開始時刻と充電の終了時刻とをそれぞれ時間的にシフトさせて、宅内機器の負荷電流と蓄電池の充電電流の合計値を適正範囲に制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
契約電力容量から求められる最大許容負荷電流を越えない範囲で、蓄電池の適正充電電流を計算して、許容値の範囲内で効率良く蓄電池を充電できる。
〈構成2の効果〉
自家発電電源装置の発電電力が変化すると、適正な最大動作電流も変化する。負荷電流の測定値と自家発電電源装置の発電電力を時間的に連続的に測定して、蓄電池の適正充電電流を計算して追従させることができる。
〈構成3の効果〉
蓄電池を充電中に最大の負荷電流が流れる電力機器が起動しても、ブレーカが作動する心配がない。
〈構成4の効果〉
蓄電池を充電中に最大の負荷電流が流れる電力機器が起動しても、ブレーカが作動する心配がない。
〈構成5の効果〉
蓄電池の充電終了を早めたいときは、ディスプレイを見て、宅内機器の一部をオフして、節電をすることができる。
〈構成6の効果〉
宅内機器の影響で、自家発電電源装置による十分な充電ができず、充電を中断することがある。このとき、廉価な夜間電力送電開始時を指定しておくと、その時刻から充電を再開できる。
〈構成7の効果〉
宅内機器の影響で、自家発電電源装置による十分な充電ができず、充電を中断することがある。このとき、廉価な夜間電力送電開始時を指定しておくと、その時刻から充電を再開できる。
〈構成8の効果〉
ホームエネルギマネジメントシステム(HEMS)管理サーバが、例えば、エアコンを自動的にオンオフ制御することがある。エアコンは起動時に大電流を必要とするから、一時的に許容値を越える負荷電流が流れるおそれがある。蓄電池の充電は自由に遮断しても弊害は無い。そこで、こうした宅内機器の起動時に蓄電池の充電を一時停止する。
〈構成9の効果〉
充電すべき蓄電池が複数ある場合には、同時に充電をせずに、充電のタイミングをシフトさせて、充電電流を平準化することができる。
図のシステム10は、一般家庭のような建物に設置される。この建物には、送配電線路14から分電盤16を介して宅内配線15に商用電力が供給されている。また、この建物には、自家発電電源装置24が設けられている。さらに、建物内部で使用する電力を蓄積するための蓄電池26が設けられている。この図の蓄電池の場所に、電気自動車27の蓄電池も接続できる。
蓄電池26の充電には、自家発電電源装置24と、送配電線路14から供給される電力を使用する。自家発電電源装置24は、太陽エネルギを電気エネルギに変換して出力する太陽光発電装置の他に、風力エネルギを電気エネルギに変換して出力する風力発電装置や、水素等を燃料として発電する燃料電池が良く知られている。この他に、熱エネルギや水力波力を電気エネルギに変換して出力する電源装置も知られている。これらは全て、本発明のシステムで自家発電電源装置として使用することができる。
送配電線路14は、電力会社から商用電源を供給するための線路である。宅内配線15は、送配電線路14と分電盤16を介して接続される。宅内配線15は、送配電線路14と分電盤16等の受電設備により隔てられた配電設備で、住宅やマンション等に設置された宅内機器22を駆動するための電力を供給する。分電盤16は、宅内配電用の分岐回路やブレーカ等を内蔵した機器である。
蓄電池26は充放電により電力を蓄積したり放出したりする機能を持つ2次電池である。蓄電池26は、自家発電電源装置24から供給される電力の蓄積に使用される。また、電気自動車等の任意の電池使用機器の蓄電池も、このシステムによる充電の対象である。図のスイッチ回路33を使用して、複数の蓄電池を同時に第1充電回路28や第2充電回路30に接続したり、選択的に接続をしたりして、充電が制御される。
蓄電池26の充放電のために以下の回路を備えている。
第1充電回路28は、自家発電電源装置24の電力を受け入れて要求されている直流電力を出力し蓄電池26を充電する回路である。第2充電回路30は、宅内配線15の電力を受け入れて要求されている直流電力を出力し、蓄電池26を充電する回路である。放電回路32は、蓄電池26の電力を受け入れて要求されている交流電力を出力し、宅内配線15に供給する回路である。
図1に示したシステムは、例えば、HEMS(ホームエネルギマネージメントサービス)管理サーバ34により制御されるとよい。HEMS管理サーバ34は、一般住宅等の建物内部のエネルギ供給量とエネルギ消費量とを詳細にモニターして、その結果をディスプレイ40に表示したり、例えば、エアコンの運転を制御して、適正温度に制御するといった機能を持つ。この実施例では、このHEMS管理サーバ34に、蓄電池26の充電制御機能を付与する。なお、蓄電池26の充電制御専用のコンピュータを使用しても、同様の制御が可能である。
図のデータ50〜78は、図1に示した記憶装置38に記憶されている。HEMS管理データ50は、既知のHEMS管理のために使用するデータで、この発明には関係しないので説明を省略する。データ52〜70はそれぞれアルファベットで示したので、説明中での数字の符号は省略する。
図の横軸は1日の時間の経過を示す。縦軸は電流値で、太い実線は宅内機器22の負荷電流ILの時間変化を示す。負荷電流ILは、例えば、宅内配線15に接続された全ての宅内機器22の負荷電流の合計値で、一時間毎の平均値を表示している。最上部の一点鎖線の直線は、契約電力容量PKから求められる最大許容負荷電流IAである。
図4のグラフの形式は図3と同様である。この実施例では、宅内機器22の負荷電流ILが一定値IC以上(例えば、10アンペア以上)変化したとき、蓄電池の充電電流IBを変更するように制御する。そのときの電流値の計算方法は図3の例と同様でよい。また、宅内機器22の負荷電流ILが閾値(例えば、最大許容負荷電流IAの80%)を越えたときは自動的に充電電流IBを遮断する。
図のような画面がディスプレイ40(図1)に表示されれば、利用者は、宅内機器22の使用状況と蓄電池26の充電状況とを同時に監視できる。図の帯グラフは、現在使用されている宅内機器22の消費電力を横幅で表し、色分けをしたものである。これにより、利用者はどの機器がどの程度電力を消費しているかを理解できる。
例えば、建物内部で自家発電電源装置24や廉価な夜間電力の充電用とされた蓄電池と、電気自動車用の蓄電池の両方について、同時に充電を要求する場合がある。また、例えば、建物の内部の部屋毎に、別々の蓄電池を設置しているような場合がある。この場合に同時並行して充電をすると、充電電流が大きくなり、他の宅内機器22の使用を制限してしまう。
図のように、例えば、4個の蓄電池26への充電が要求されている場合に、各蓄電池26をスイッチ82を介して給電線80に接続する。給電線80から充電用の電流が供給されるものとする。この回路で、蓄電池充電制御手段48がスイッチ82を交互にオンオフして、各蓄電池26を充電する。充電の優先度がある場合や、どの蓄電池26も充電終了時刻の指定がないときは、例えば、左の端から順番に充電をするように制御する。一個蓄電池の充電が終了したら次の一個を充電するというように制御する。
この図のように、複数の蓄電池が、例えば、別々の部屋に配置されており、それぞれ別々のブレーカ84を介して宅内配線15に接続されていることがある。ガレージに駐車された電気自動車の蓄電池もこの回路に接続されている。このような場合には、各ブレーカ84の動作電流を最大許容負荷電流IAとして制御するとよい。また、この制御とあわせて、図1に示した分電盤16の場所で、建物内部の全宅内機器22に供給される負荷電流を測定して、実施例1の制御をするとよい。
14 送配電線路
15 宅内配線
16 分電盤
18 パワーコンディショナ
20 スマートメータ
22 宅内機器
24 自家発電電源装置
26 蓄電池
27 電気自動車
28 第1充電回路
30 第2充電回路
32 放電回路
33 スイッチ回路
34 HEMS管理サーバ
36 演算処理装置
38 記憶装置
40 ディスプレイ
42 HEMS制御手段
44 負荷電流測定手段
46 充電電流計算手段
48 蓄電池充電制御手段
50 HEMS管理データ
52 受電電力PT
54 負荷電流IL
56 充電電流IB
58 契約電力容量PK
60 最大許容負荷電流IA
62 負荷電流の予備分IR
64 適正充電電流IBB
66 発電電力PG
68 最大動作電流IGA
70 一定値IC
72 エネルギ使用基準
76 充電の開始時刻
78 充電の終了時刻
79 蓄電池特性データ
80 給電線
82 スイッチ
84 ブレーカ
Claims (9)
- 送配電線路から供給される商用電力で宅内機器を駆動し、この宅内機器を使用中に商用電力で蓄電池を充電するシステムであって、
前記送配電線路からの受電電力を監視して、前記宅内機器に供給される負荷電流を測定する負荷電流測定手段と、
測定された前記負荷電流と蓄電池の充電電流とを加算したとき、前記受電電力に関する契約電力容量から求められる最大許容負荷電流を越えない範囲で、前記蓄電池の適正充電電流を計算する充電電流計算手段と、
前記蓄電池を適正充電電流で充電するとともに、測定された前記負荷電流が一定量以上変化するたびに、前記蓄電池の適正充電電流を再計算して、前記蓄電池の充電電流を変更する蓄電池充電制御手段とを備えたことを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 自家発電電源装置から供給される電力を宅内機器に供給し余剰電力で蓄電池を充電するシステムであって、
自家発電電源装置の発電電力を監視して、この自家発電電源装置から宅内機器に供給される負荷電流を測定する負荷電流測定手段と、
前記測定した負荷電流と蓄電池の充電電流とを加算したとき、自家発電電源装置の発電電力に対応する最大動作電流を越えない範囲で、前記蓄電池の適正充電電流を計算する充電電流計算手段と、
前記蓄電池を前記適正充電電流で充電するとともに、測定された前記負荷電流と前記自家発電電源装置の発電電力が一定量以上変化するたびに、前記蓄電池の充電電流を再計算して、前記蓄電池の充電電流を変更する蓄電池充電制御手段とを備えたことを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1に記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
前記充電電流計算手段は、
前記負荷電流をILとし、前記蓄電池の充電電流をIBとし、最大許容負荷電流をIAとし、IA−(IL+IB)を負荷電流の予備分IRとしたとき、
負荷電流の予備分IRを、単体で起動したときに最大の負荷電流が流れる電力機器の負荷電流以上になるように、前記蓄電池の充電電流を設定することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項2に記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
前記負荷電流をILとし、前記蓄電池の充電電流をIBとし、前記最大動作電流をIGAとし、IGA−(IL+IB)を負荷電流の予備分IRとしたとき、
負荷電流の予備分IRを、単体で起動したときに最大の負荷電流が流れる電力機器の負荷電流以上になるように、前記蓄電池の充電電流を設定することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
前記蓄電池充電制御手段は、
前記宅内機器に供給される負荷電流と、前記適正充電電流で充電した場合の蓄電池の充電終了時刻とをディスプレイに表示することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
自家発電電源装置から第1充電回路を使用して蓄電池の充電を開始して、充電が中断したときには、指定された時刻まで待って充電を再開するように制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
送配電線路から第2充電回路を使用して蓄電池の充電を開始して、充電が中断したときには、指定された時刻まで待って充電を再開するように制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
前記宅内機器の使用状態を監視して、予め設定したエネルギ使用基準に従って前記宅内機器を自動的にオンオフしてそのエネルギ使用量を制御するHEMS管理サーバが設けられており、HEMS管理サーバがいずれかの宅内機器を自動的にオンするときに、前記蓄電池充電制御手段は、前記蓄電池の充電を一時停止することを特徴とする蓄電池充電制御システム。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の蓄電池充電制御システムにおいて、
前記蓄電池充電制御手段は、
充電をするべき蓄電池が複数あるとき、各蓄電池の充電の開始時刻と充電の終了時刻とををそれぞれ時間的にシフトさせて、宅内機器の負荷電流と蓄電池の充電電流の合計値を適正範囲に制御することを特徴とする蓄電池充電制御システム。
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