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JP5672669B2 - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置および電子機器 Download PDF

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JP5672669B2 JP2009159553A JP2009159553A JP5672669B2 JP 5672669 B2 JP5672669 B2 JP 5672669B2 JP 2009159553 A JP2009159553 A JP 2009159553A JP 2009159553 A JP2009159553 A JP 2009159553A JP 5672669 B2 JP5672669 B2 JP 5672669B2
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Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器に関する。
有機エレクトロルミネセンス装置(以下有機EL装置と呼ぶ)は、薄型、軽量な自発光デバイスとして様々な電子機器等への応用が期待されている。このような有機EL装置をより薄型化するとともに可撓性を持たせるため、有機エレクトロルミネセンス素子(以下有機EL素子と呼ぶ)を挟持する一対のガラス基板として、パイレックス(登録商標)ガラスまたはテンパックスガラスを研磨することにより厚さを薄くした基板に補強樹脂層を積層する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、予め研磨により厚さを薄くしたガラス基板を用いて有機EL装置を製造するため、有機EL装置の製造工程においてガラス基板が損傷を受けるリスクが高いという課題があった。
これに対して、1枚のガラス基板上に有機EL素子(有機電界発光部)を形成した後に、ガラス基板の有機EL素子が形成された面をガラスや樹脂材で密封した状態で、ガラス基板をエッチングしてその厚さを薄くした後、有機EL素子が形成された側に補強用のフィルムまたはガラスを付着する方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、一対のガラス基板の間に液晶層を封入した液晶パネルの状態で、一対のガラス基板のそれぞれをエッチングして厚さを薄くした後、液晶パネルを偏光板で補強しラミネートフィルムで挟んで一体化する液晶装置が提案されている(特許文献3参照)。特許文献3には、有機ELパネルを用いた有機EL装置にも同様の構造を適用可能であると記載されている。
特開2005−19082号公報 特開2005−150076号公報 特許第4131639号公報
しかしながら、特許文献2に記載された方法では、有機EL素子が形成された面を密封したガラスや樹脂材をエッチング後に除去するが、樹脂材で密封する場合は樹脂材を除去する工程が別途必要となる。また、ガラス基板の有機EL素子が形成された側に補強用のフィルムまたはガラスを付着する際に、エッチングで厚さが薄くなったガラス基板が損傷を受けるリスクがある。さらに、有機EL装置としての機械的強度が十分でないという課題があった。
特許文献3に記載された方法では、一方のガラス基板をエッチングする際に他方のガラス基板の表面を耐薬品性シート等で保護し、一対のガラス基板のそれぞれについてエッチングを行う。そのため、エッチング工程が2工程必要となるとともに、エッチング後にガラス基板から耐薬品性シートを剥離する際に厚さが薄くなったガラス基板が損傷を受けるリスクがあるという課題があった。
また、上記の特許文献に記載された方法において、ガラス基板が破損を受けるリスクを低減するためにはガラス基板の厚さを所定範囲内で厚め寄りに設定することが好ましく、結果として有機EL装置または液晶装置において所望の薄さ、可撓性や軽量化が得られにくいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、一対のガラス基板間に挟持された電気光学層と、前記電気光学層から光が射出される側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面と、を有する電気光学パネルと、前記電気光学パネルの前記第1の面上に設けられた保護層と、前記保護層の上方に設けられた第1の表面層と、前記電気光学パネルの側面と前記第2の面とを覆うように設けられた樹脂層と、前記樹脂層を介して前記第2の面に対向するように設けられた第2の表面層と、を備え、前記保護層は、エッチング液に対してガラスよりも高い耐性を有することを特徴とする。
本適用例に係る電気光学装置は、第1の基板と、前記第1の基板上に設けられた発光素子と、前記発光素子上に設けられた第2の基板と、前記第2の基板上に設けられた保護層と、前記保護層上に設けられた補強層と、を備え、前記補強層は、前記発光素子から発せられた光が出射する領域に開口部を有し、前記保護層は、前記開口部に設けられており、前記補強層は、前記保護層、前記第1の基板および前記第2の基板の各々の端部よりも外側に延在するように形成されていることを特徴とする。
本適用例に係る電気光学装置は、第1の補強層と、前記第1の補強層上に設けられた第1の基板と、前記第1の基板上に設けられた発光素子と、前記発光素子上に設けられた第2の基板と、前記第2の基板上に設けられた保護層と、前記保護層上に設けられた第2の補強層と、を備え、前記第2の補強層は、前記発光素子から発せられた光が出射する領域に開口部を有し、前記保護層は、前記開口部に設けられており、前記第1の補強層および前記第2の補強層は、前記保護層、前記第1の基板および前記第2の基板の各々の端部よりも外側に延在するように形成されていることを特徴とする。
本適用例に係る電気光学装置は、第1の補強層と、前記第1の補強層上に設けられた可撓性を有する第1のガラス基板と、前記第1のガラス基板上に設けられた発光素子と、前記発光素子上に設けられた可撓性を有する第2のガラス基板と、前記第2のガラス基板上に設けられた保護層と、前記保護層上に設けられた第2の補強層と、前記第1のガラス基板と前記第2の補強層との間に設けられた樹脂層と、を備え、前記保護層は、前記第2のガラス基板の膜厚を薄くするエッチング液よりも高い耐性を有し、前記第1の補強層は、平面視で前記発光素子と重なるように設けられており、前記第2の補強層は、前記発光素子から発せられた光が出射する領域に開口部を有し、前記保護層は、前記開口部に設けられており、前記樹脂層は、前記保護層、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板の各々の端部を覆い、前記第1の補強層および前記第2の補強層は、前記保護層、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板の各々の端部よりも外側に延在するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、電気光学層から光が射出される側の第1のガラス基板と第2のガラス基板との一対のガラス基板のうち、第1のガラス基板の第1の面上に保護層が設けられている。保護層はエッチングに対する耐性がガラスよりも高いので、電気光学装置の製造工程において、第1のガラス基板の表面を保護層で保護して第2のガラス基板を選択的に所定の厚さにエッチングできる。また、保護層で補強されるため第1のガラス基板の材料としてより厚さが薄いガラス基板を用いることができるので、第1のガラス基板をエッチングする工程を不要にできる。さらに、保護層が第1のガラス基板から剥離されないので、保護層が剥離される場合にガラス基板が損傷を受けるリスクを回避できる。これらにより、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚を従来よりも薄くすることができるので、電気光学装置をより薄型化できる。また、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚をより薄くすることで、電気光学装置のフレキシブル性を向上できるとともに、電気光学装置をより軽量化することができる。
また、樹脂層を介して第1の表面層および第2の表面層をラミネートすることで、電気光学パネルの周囲が一体化され補強される。これにより、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚をより薄くしても、曲げることが可能なフレキシブル性を備えながら曲げても電気光学パネルが割れない耐屈曲性を有する電気光学装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層は、酸に対してガラスよりも高い耐性を有していてもよい。
この構成によれば、保護層の表面は酸に対してガラスよりも高い耐性を有する。このため、酸を含むエッチング液を用いて第2のガラス基板をエッチングする際、第1のガラス基板をエッチング液から保護できる。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層の吸水率は、0.5%以下であってもよい。
この構成によれば、保護層の吸水率が0.5%以下であるので、酸を含むエッチング液が保護層に浸透して第1のガラス基板に到達することが抑えられる。これにより、第1のガラス基板をエッチング液から保護できる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層は、光透過性を有していてもよい。
この構成によれば、保護層が光透過性を有しているので、電気光学層からの光を第1のガラス基板側に射出するトップエミッション型の電気光学装置を提供できる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層は、保護フィルムを含んでいてもよい。
この構成によれば、保護層は保護フィルムを含むので、保護フィルムの材料を適宜選定することで、保護層に必要とされる機能を持たせることができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護フィルムは、オレフィン樹脂またはポリスチレンを主成分とする樹脂からなっていてもよい。
この構成によれば、オレフィン樹脂、ポリスチレンを含む樹脂は吸水率が0.1%以下であり、かつ光透過性に優れているので、保護層を構成する材料として好適である。
[適用例7]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護フィルムは、ハロゲンを含む樹脂からなっていてもよい。
この構成によれば、ハロゲンを含む樹脂を用いることで、表面エネルギーの低下および屈折率の低下により、電気光学装置の表面に位置する保護層の汚れや外光反射を抑止することができる。
[適用例8]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層は、接着層を含んでいてもよい。また、前記接着層は、前記保護フィルムと前記電気光学パネルの前記第1の面との間に設けられていてもよい。
この構成によれば、保護層が保護フィルムと接着層とを含む。このため、接着性が低い材料を保護フィルムとして用いる場合でも、接着層により保護フィルムを第1の面に接着するので、保護層の第1の面への接着性を保持できる。
[適用例9]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層は、基材をさらに含み、前記基材は、前記保護フィルムと前記接着層との間に配置されていてもよい。
この構成によれば、保護層が保護フィルムと基材と接着層とを含む。このため、光透過性が低い材料を保護フィルムとして用いる場合でも、保護フィルムの厚さを薄くするとともに良好な光透過性を有する基材と組み合わせることで、保護層を光透過性とすることができる。
[適用例10]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護フィルムは、無機材料からなる微粒子を含んでいてもよい。
この構成によれば、保護フィルムに無機材料からなる微粒子を添加することで、電気光学装置の表面に位置する保護層に耐摩耗性や映り込み防止性を付与することができる。
[適用例11]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記樹脂層は、前記保護層の前記第1の表面層が配置される側の面の周縁部を少なくとも覆うように設けられていてもよい。
この構成によれば、樹脂層が電気光学パネルの側面と保護層の周縁部とを覆っているので、電気光学装置に外部応力が加えられた場合でも電気光学パネルの側面と樹脂層との密着性を保持できる。
[適用例12]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記樹脂層は、前記保護層の前記第1の表面層が配置される側の面を覆うように、前記保護層と前記第1の表面層との間に設けられていてもよい。
この構成によれば、樹脂層が電気光学パネルの周囲を覆っているので、より確実に電気光学パネルを封止し電気光学パネルと樹脂層との密着性をより確実に保持できる。
[適用例13]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第1の表面層は、前記電気光学パネルの前記光が射出される領域に開口部を有し、かつ前記保護層の周縁部に平面的に重なるように配置されていてもよい。
この構成によれば、第1の表面層が光が射出される領域に開口部を有しているので、第1の表面層に光透過性の低い材料や光透過性を有していない材料を用いることができる。また、第1の表面層が保護層の周縁部に平面的に重なっているので、電気光学装置に外部応力が加えられた場合でも電気光学パネルの側面と樹脂層との密着性をより確実に保持できる。
[適用例14]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記保護層の上方に、光透過性を有する第3の表面層が設けられ、前記第3の表面層は、前記第1の表面層の前記開口部内に設けられていてもよい。
この構成によれば、樹脂層が保護層の表面を覆っており、第1の表面層が保護層に平面的に重なる領域に開口部を有する場合、第3の表面層により樹脂層の表面を保護できる。
[適用例15]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、第1のガラス基板と、前記第1のガラス基板に対向するように配置された第2のガラス基板と、前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板との間に形成された電気光学層と、前記第1のガラス基板の前記電気光学層とは反対側の面を覆う保護層と、を備えた電気光学パネルを形成する工程と、前記電気光学パネルの側面を保護テープで覆い、前記第2のガラス基板を所定の厚さにエッチングする工程と、前記電気光学パネルの前記第2のガラス基板側に配置した第2の表面層と、前記電気光学パネルの前記保護層側に前記第2の表面層に対向して配置した第1の表面層とを、前記電気光学パネルとの間に樹脂層を介在させて加熱圧着することにより、前記樹脂層で前記電気光学パネルの側面と前記第2のガラス基板の表面とを少なくとも覆うラミネート工程と、を備え、前記保護層は、エッチング液に対してガラスよりも高い耐性を有することを特徴とする。
この方法によれば、第1のガラス基板の表面を覆っている保護層はエッチングに対する耐性がガラスよりも高いので、第2のガラス基板をエッチングする工程において、第1のガラス基板の表面を保護層で保護して第2のガラス基板を選択的に所定の厚さにエッチングできる。また、保護層で補強されるため第1のガラス基板の材料としてより厚さが薄いガラス基板を用いることができるので、第1のガラス基板をエッチングする工程を不要にできる。さらに、保護層が第1のガラス基板から剥離されないので、保護層が剥離される場合にガラス基板が損傷を受けるリスクを回避できる。これらにより、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚を従来よりも薄くすることができるので、電気光学装置をより薄型化できる。また、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚をより薄くすることで、電気光学装置のフレキシブル性を向上できるとともに、電気光学装置をより軽量化することができる。
また、樹脂層を介して第1の表面層および第2の表面層をラミネートすることで、電気光学パネルの周囲が一体化され補強される。これにより、第1のガラス基板および第2のガラス基板の総厚をより薄くしても、曲げることが可能なフレキシブル性を備えながら曲げても電気光学パネルが割れない耐屈曲性を有する電気光学装置を製造できる。
[適用例16]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法であって、前記保護層は、酸に対してガラスよりも高い耐性を有し、前記エッチングする工程では、酸を含むエッチング液により前記第2のガラス基板をエッチングしてもよい。
この方法によれば、保護層の表面は酸に対してガラスよりも高い耐性を有する。このため、エッチングする工程で酸を含むエッチング液を用いて第2のガラス基板をエッチングする際、第1のガラス基板をエッチング液から保護できる。
[適用例17]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法であって、前記保護層の吸水率は0.5%以下であってもよい。
この方法によれば、保護層の吸水率が0.5%以下であるので、エッチングする工程で酸を含むエッチング液が保護層に浸透して第1のガラス基板に到達することが抑えられる。これにより、第1のガラス基板をエッチング液から保護できる。
[適用例18]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、薄型でフレキシブル性と耐屈曲性とを兼ね備えた電気光学装置を有する電子機器を提供できる。
第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す斜視図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る有機ELパネルの電気的構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る有機ELパネルの概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明するフローチャート。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造プロセスを示す図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造プロセスを示す図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第3の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第4の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第5の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 電子機器の一例を示す図。 変形例1に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。
以下に、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する各図面において、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の層厚や寸法の比率、角度等は適宜異ならせてある。また、参照する各図面において、素子、配線、接続部等を一部省略してある。
(第1の実施形態)
<有機EL装置の概要>
まず、第1の実施形態に係る電気光学装置としての有機EL装置の概要について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図である。図3は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。詳しくは、図2のA−A’線に沿った断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る電気光学装置としての有機EL装置1は、電気光学パネルとしての有機ELパネル2と、保護層40と、樹脂層51および樹脂層52と、第1の表面層としての補強層58と、第2の表面層としての補強層56と、フレキシブルプリント回路基板46a,46b,46cと、を備えている。なお、以下では、フレキシブルプリント回路基板46a,46b,46cをFPC46a,46b,46cと呼ぶ。また、FPC46a,46b,46cを総称してFPC46とも呼ぶ。
有機ELパネル2は、補強層58と補強層56との間に位置している。有機ELパネル2の光が射出される領域を、表示領域2aと呼ぶ。保護層40は、有機ELパネル2の光が射出される側の面を覆うように設けられている。補強層58と補強層56とは、互いの間に介在する樹脂層51および樹脂層52により密着されている。
補強層58は、有機ELパネル2から光が射出される側に位置している。補強層58は、開口部58aが設けられた所謂額縁形状を有している。額縁形状とは、有機ELパネル2の表示領域2aに平面的に重なる開口部58aを有するように有機ELパネル2を覆う形状である。つまり、開口部58a内において、有機ELパネル2により発せられる光が有機EL装置1の外に射出される。さらに、補強層58の開口部58aは表示領域2aの輪郭に沿った形状で設けられており、補強層58の端部は有機ELパネル2の端部までを覆う構成であることが好ましい。
図2に示すように、有機EL装置1は矩形の平面形状を有している。樹脂層51、樹脂層52、補強層56、および補強層58の外形は、平面的に有機ELパネル2の外形よりも一回り大きい。また、開口部58aは、平面的に有機ELパネル2の外形よりも一回り小さい。したがって、補強層58は、有機ELパネル2(保護層40)の周縁部に平面的に重なるように配置されている。
FPC46a,46b,46cは有機ELパネル2の一辺側に並んで配置されており、FPC46aがFPC46b,46cの間に位置している。FPC46a,46b,46cのそれぞれは、有機EL装置1の外に張り出した張出し部を有している。それらの張出し部の端部には、外部機器と接続するための複数の端子(図示しない)が形成されている。FPC46aには、駆動用IC(Integrated Circuit)47が実装されている。
図3に示すように、有機ELパネル2は、一対のガラス基板、すなわち、第1のガラス基板としての封止基板30と、第2のガラス基板としての素子基板20と、を有している。封止基板30と素子基板20との間には、電気光学層としての有機発光層26を含む有機EL素子8(図5参照)が挟持されている。有機ELパネル2の表示領域2aにおいて、有機発光層26から封止基板30側に光が射出される。封止基板30における有機発光層26からの光が射出される側の面、すなわち補強層58側の面を第1の面としての表示面30aと呼ぶ。
素子基板20は、封止基板30に対向配置されている。素子基板20の封止基板30(表示面30a)とは反対側の面を第2の面としての背面20aと呼ぶ。素子基板20は、一辺側が封止基板30から張り出している。有機ELパネル2は、素子基板20および封止基板30の基材として薄いガラス基板を用いた所謂薄型の有機ELパネルである。有機ELパネル2の構造の詳細については後述する。
保護層40は、封止基板30の表示面30aを覆うように設けられている。保護層40は、有機EL装置1の使用時、および有機EL装置1の製造工程において、封止基板30を保護するためのものである。より具体的には、保護層40は、封止基板30に積層されることで、有機EL装置1の使用時における外力から封止基板30を保護するとともに、有機EL装置1の製造工程を通して封止基板30の損傷を抑える機能を有している。
また、保護層40は、製造工程で素子基板20と封止基板30とが接着された後にエッチングにより素子基板20の厚さを薄く加工する際に、封止基板30の表面をエッチング液から保護する機能を有している。さらに、保護層40は、有機EL装置1の表示面30a側の表面フィルムとしての機能も有している。
保護層40は、光透過性を有し、吸水率が低く、かつエッチングに対してガラスよりも高い耐性を有する材料からなる。より具体的には、保護層40は封止基板30の表面をエッチング液から保護する機能を有するので、エッチング液として一般に用いられる酸の水溶液に対してガラスよりも分解しにくい材料であることが望ましい。また、エッチング液が保護層40を浸透して封止基板30に到達することがないように、JIS K7209に基づく吸水率が0.5%以下の材料であることが望ましい。
このような保護層40の材料として、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、エポキシ樹脂等のいずれかを用いることができる。また、PVC(ポリ塩化ビニル)やPDVC(ポリ塩化ビニリデン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)等の、フッ素、塩素、臭素原子等を含むハロゲン含有樹脂のいずれかを用いることができる。なお、ポリビニルアルコール、ポリアミド、アクリル樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)等は吸水率が0.5%以上であるため、保護層40の材料として好適でない。
本実施形態では、保護層40の好適な材料として、オレフィン樹脂、ポリスチレンを主成分とする樹脂のいずれかを用いている。これらの樹脂材料であれば、吸水率が0.1%以下であり、かつ高い光透過性が得られる。また、エッチング液として一般に用いられるフッ酸(フッ化水素酸)、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の水溶液に対してガラスよりも高い耐性を有する。
なお、オレフィン樹脂としては、ポリエチレンの共重合体であるエチレン−環状オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシアルキル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルコキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸アミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシグリシジル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸アルキル共重合体等、これらを2つ以上組み合わせた共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体等)が含まれ、これらは加熱圧着することでガラス基板との強い接着力を得ることができる。
保護層40の厚さは、1μm〜300μm程度であることが好ましい。保護層40の厚さが1μmよりも薄いと、酸水溶液に対して封止基板30を保護する機能が低下する。また、保護層40の厚さが300μmよりも厚いと可撓性が低下する。また、シャワー等圧力の高い酸水溶液の吹き付けによるガラス破損を防ぐため十分なフィルムの厚さを確保したい場合は、エッチング工程前には表面に極めて弱い接着力で接着されたセパレート層(図示しない)を有した2層構造の状態で形成しておき、エッチング工程後にセパレート層を剥がして保護層40を残す製造方法を用いてもよい。
樹脂層51は、有機ELパネル2の封止基板30側に配置されており、封止基板30および保護層40の側面を覆っている。樹脂層52は、有機ELパネル2の素子基板20側に配置されており、素子基板20の側面と表面とを覆っている。また、樹脂層51,52は、FPC46を間に挟みこむように配置されている。
樹脂層51,52は、有機ELパネル2と、FPC46と、補強層56,58とに密着しこれらを一体に保持するとともに、有機EL装置1の外部から有機ELパネル2への水分の浸入を防止する機能を有している。したがって、樹脂層51,52には、これらの構成部材との良好な接着性や、外部応力や各構成部材間の熱変形の差異を緩和できるような柔軟性が求められる。柔軟性については、例えば、密度が0.9g/cm3〜1.1g/cm3程度で、ヤング率が0.01GPa〜1GPa程度であることが望ましい。
また、樹脂層51,52には、外部から有機ELパネル2(有機EL素子8)への水分の浸入を防止するための耐水性、FPC46を固定するための絶縁性および耐熱性、接着時に有機EL素子8を高温に晒さないための低温溶着性も求められる。さらに、樹脂層51,52が有機ELパネル2の表示面30a側を覆う場合は、良好な光透過性も求められることとなる。
このような樹脂層51,52の材料として、ポリエチレンを主成分とした樹脂を好適に用いることができる。また、接着性をより向上させるため、一部極性基を持たせた共重合体であることがより好ましい。
より具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)またはエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシアルキル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルコキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸アミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシグリシジル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸アルキル共重合のうち、いずれかを用いることが好ましい。これらを2つ以上組み合わせた共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体等)、または混合物を用いてもよい。
また、耐熱性を高めるために、エポキシ化合物やイソシアネート化合物、ポリエチレンイミン等のアミン化合物等の硬化成分を架橋剤として含んでいてもよい。なお、エチレン共重合体の中でも、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)やエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等エステル化されていないカルボキシル基を有する材料を用いる場合には、低温溶着性や接着性に優れるもののFPC46の銅配線等を腐食させる可能性があるため、エポキシ系硬化剤等の架橋成分と組み合わせて熱により架橋させ、アクリル酸が残留しないようにすることが好ましい。
樹脂層51,52のそれぞれの厚さは、20μm〜100μmであることが好ましい。樹脂層51,52の厚さが20μmよりも薄いと、有機ELパネル2の端部における隙間を含む段差や有機ELパネル2とFPC46との段差の被覆性および充填性が低下する。また、樹脂層51,52の厚さが100μmよりも厚いと、有機EL装置1の総厚が大きくなる。さらに、樹脂層51,52の材料コストや、ラミネートのし易さ(作業性)を考慮すると、20μm〜50μmの範囲内であることがより好ましい。
補強層56は、素子基板20との間に樹脂層52を介し、素子基板20に対向して配置されている。補強層58は、保護層40側に、樹脂層51および樹脂層52を間に介し、補強層56に対向して配置されている。補強層56,58は、有機EL装置1に屈曲や落下等の外部応力が加えられた際に、有機ELパネル2の破損を防止する補強部材としての機能を有している。また、補強層56,58は、外部応力により有機EL装置1が屈曲した場合ばねのように元の形に復元させる機能も有している。
補強層56,58は、外部応力によりクラックの入り易い素子基板20および封止基板30の端部を補強するとともに、線膨脹係数が異なる構成部材の多層構造による有機ELパネル2の反りを防止する機能を有している。また、補強層56,58には、素子基板20および封止基板30が破壊限界点(限界半径)まで曲がってしまうことを抑制するための強靭性(耐引張り性)、および有機ELパネル2から発生される熱を放熱するための放熱性等も求められる。
このような補強層56,58の材料としては、高ヤング率(10GPa以上)であり、低線膨脹係数(10ppm/℃以下)であり、かつ、高熱伝導率(10W/m・k以上)である材料が好ましい。本実施形態では、優れた引張り強度と放熱性とを兼ね備えたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)を補強層56,58の材料として用いている。CFRPは、樹脂含浸炭素繊維の密度が低く(1.5g/cm3〜2.0g/cm3)、引っ張り強度が高く(1000MPa以上)、軽量であるため補強層56,58の材料として好適である。
図示は省略するが、CFRPは炭素繊維と樹脂による複合材料であり、1方向に並行に揃えられた炭素繊維にエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、またはポリエステル等の熱可塑性を含浸させたプリプレグと呼ばれる前駆体(炭素繊維層)を異なる方向に2層以上積層し硬化した複合材料である。本実施形態では、1層の炭素繊維の延在方向を約0°としたときに、炭素繊維の延在方向が約0°、約90°、約0°、約90°となるような順に、4層が積層された構成を採用している。なお、積層数や積層順はこの形態に限定されない。
また、CFRPの炭素繊維は高純度炭素であるため、熱伝導率が20W/m・k〜60W/m・kであり、ガラス(1W/m・k)や汎用プラスチック(約0.5W/m・k)に比べて高い。したがって、補強層56,58の材料としてCFRPを用いると、十分な放熱性を得ることができる。
なお、補強層56,58の材料として、CFRPに近い物性を有するインバー(Ni含有率30%〜50%の鉄合金)や、チタン、チタン合金等を用いてもよい。インバーを用いると、補強層56,58をより薄型化できるとともに、補強層58の額縁形状の加工をより容易に行うことができる。また、補強層56,58のうちの一方にインバーを用い、他方にCFRPを用いるというように、これらの材料を組み合わせて用いてもよい。
補強層58が保護層40の周縁部に平面的に重なるように配置されていることで、有機EL装置1に外部応力が加えられた場合でも、有機ELパネル2の側面と樹脂層51との密着性を保持できるとともに素子基板20および封止基板30の端部の損傷が抑えられる。
FPC46(図3ではFPC46aのみを図示)は、樹脂層51,52の間に配置されている。FPC46は、例えば、ポリイミドフィルムの基材に銅箔の配線が形成された柔軟性を有する基板である。FPC46の有機EL装置1から張り出した張出し部とは反対側の部分は、異方性導電接着フィルム等により、素子基板20の一辺側が封止基板30から張り出した部分に形成された電極(図示しない)に電気的に接続されている。
ここで、異方性導電接着フィルムによる接続だけでは機械的強度が不足するが、FPC46が樹脂層51,52を介して補強層56,58の間に保持されるため、柔軟性と強度とが確保される。これにより、従来のように、FPCの接続部をシリコン樹脂(接着剤)等で固定して補強しなくてもよい。なお、本実施形態では、駆動用IC47がFPC46aの張出し部に配置されているが、駆動用IC47を有機EL装置1内に配置してもよい。
このような構成により、有機EL装置1は、曲げることが可能なフレキシブル性と、曲げても有機ELパネル2が割れない実用強度とを兼ね備えている。また、有機ELパネル2の表示面30a上に設けられた保護層40が補強層58の開口部58a内において露出しているので、明るい表示が得られる。
<有機ELパネルの構成>
続いて、第1の実施形態に係る有機ELパネル2の構成について図を参照して説明する。図4は、第1の実施形態に係る有機ELパネル2の電気的構成を示すブロック図である。図5は、第1の実施形態に係る有機ELパネル2の概略構成を示す断面図である。図5は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。
図4に示すように、有機ELパネル2は、スイッチング素子として薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下、TFTと呼ぶ)を用いたアクティブマトリックス型の有機ELパネルである。有機ELパネル2は、素子基板20と、素子基板20上に設けられた走査線16と、走査線16に対して交差する方向に延びる信号線17と、信号線17に並列に延びる電源線18とを備えている。
有機ELパネル2において、これら走査線16と信号線17とに囲まれた領域に画素6が配置されている。画素6は、走査線16の延在方向と信号線17の延在方向とに沿ってマトリックス状に配列されている。画素6は、例えば略矩形の平面形状を有している。画素6は、有機ELパネル2の表示の最小単位である。
画素6には、スイッチング用TFT11と、駆動用TFT12と、保持容量13と、陽極25と、陰極27と、有機発光層26と、を備えている。電気光学層としての有機発光層26は、電界により注入された正孔と電子との再結合により励起して発光する発光層を含んでいる。有機発光層26は、発光層以外の層を含む多層構造であってもよく、例えば、正孔輸送層と発光層と電子輸送層とで構成されていてもよい。また、正孔注入層や電子注入層をさらに含んでいてもよい。陽極25と、陰極27と、有機発光層26とによって、有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)8が構成される。
信号線17には、シフトレジスター、レベルシフター、ビデオライン、およびアナログスイッチを備えたデータ線駆動回路14が接続されている。また、走査線16には、シフトレジスターおよびレベルシフターを備えた走査線駆動回路15が接続されている。
有機ELパネル2では、走査線16が駆動されてスイッチング用TFT11がオン状態になると、信号線17を介して供給される画像信号が保持容量13に保持され、保持容量13の状態に応じて駆動用TFT12のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT12を介して電源線18に電気的に接続したとき、電源線18から陽極25に駆動電流が流れ、さらに有機発光層26を通じて陰極27に電流が流れる。有機発光層26の発光層は、陽極25と陰極27との間に流れる電流量に応じた輝度で発光する。
図5に示すように、有機ELパネル2は、素子基板20上に、回路素子層21と、平坦化層22と、隔壁23と、反射層24と、陽極25と、有機発光層26と、陰極27と、電極保護層28と、有機緩衝層31と、ガスバリア層29と、封止基板30と、封止樹脂層32と、シール材33と、カラーフィルター34と、遮光層35と、を備えている。有機ELパネル2は、有機発光層26から発した光が表示面30a側に射出されるトップエミッション型である。
素子基板20は、無機ガラスからなる。本実施形態では、素子基板20の材料として無アルカリガラスを用いている。素子基板20の厚さは、5μm〜50μm程度であり、5μm〜20μmであることが好ましい。本実施形態では、素子基板20は、材料として厚さが0.3mm〜0.7mm程度のガラス基板を用い、封止基板30と接着された後にエッチングにより上述の厚さに加工される。
なお、有機ELパネル2がトップエミッション型であることから、素子基板20の材料として、光透過性を有する材料および光透過性を有していない材料のいずれを用いてもよい。
回路素子層21は素子基板20上に設けられている。回路素子層21は、駆動用TFT12や配線部等を含んでいる。駆動用TFT12は、画素6に対応して設けられている。平坦化層22は、回路素子層21上に設けられており、駆動用TFT12や配線部等による表面の凹凸を緩和している。平坦化層22には、陽極25に平面的に重なるように、反射層24が内装されている。反射層24は、光反射性を有する金属材料等からなり、例えばアルミ合金等からなる。
平坦化層22上には、陽極25が設けられている。陽極25は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の光透過性を有する金属酸化物導電膜からなる。陽極25の材料は、IZO(Indium Zinc Oxide)(登録商標)であってもよい。陽極25は、画素6毎に回路素子層21の駆動用TFT12のドレイン端子と電気的に接続されている。
なお、有機ELパネル2がトップエミッション型であることから、陽極25の材料は必ずしも光透過性を有していなくてもよい。また、陽極25の材料として光透過性を有していない材料を用いる場合は、反射層24は設けなくてよい。
隔壁23は、平坦化層22上に設けられており、画素6の領域を区画している。隔壁23は、アクリル樹脂等からなる。
有機発光層26は、陽極25と隔壁23とを覆うように形成されている。本実施形態では、有機発光層26は、順に積層された正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層とで構成されている(図5では1層で図示)。正孔注入層は、例えばトリアリールアミン(ATP)多量体で形成され、正孔輸送層は、例えばトリフェニルアミン誘導体(TPD)で形成されている。
発光層の発光色は白色である。白色発光材料としては、スチリルアミン系発光材料、アントラセン系ドーパミント(青色)、あるいはスチリルアミン系発光材料、ルブレン系ドーパミント(黄色)が用いられる。電子輸送層は、例えばアルミニウムキノリノール錯体(Alq3)で形成されている。有機発光層26の各層は、例えば真空蒸着法を用いて順次形成される。
陰極27は有機発光層26上に設けられている。陰極27は、光透過性を有しており、例えばマグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)で形成されている。陰極27の下層に、フッ化リチウム(LiF)等からなる電子注入バッファー層が設けられていてもよい。
電極保護層28は、陰極27と隔壁23とを覆うように設けられている。電極保護層28は、光透過性、密着性、耐水性、ガスバリア性等を考慮して、例えば、珪素酸化物や珪素酸窒化物等の珪素化合物で構成される。また、電極保護層28の厚さは100nm以上が好ましく、隔壁23を被覆することで発生する応力によるクラック発生を防ぐため、厚さの上限は400nm以下とすることが好ましい。電極保護層28は、PVD(物理気相成長法)、CVD(化学気相成長法)、またはイオンプレーティング法等を用いて形成される。
電極保護層28上には、有機緩衝層31とガスバリア層29とが積層されている。有機緩衝層31は、熱硬化性のエポキシ樹脂等からなる。有機緩衝層31により、隔壁23の形状が反映された電極保護層28の凹凸部分が緩和される。また、有機緩衝層31は、素子基板20の反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、電極保護層28の剥離やガスバリア層29のクラックを防止する機能を有する。有機緩衝層31の厚さは、3μm〜5μm程度が好ましい。有機緩衝層31は、例えば、真空スクリーン印刷法、スリットコート法、インクジェット法等を用いて形成される。
ガスバリア層29は、電極保護層28と同様の材料で構成され、外部から有機EL素子8への水分や酸素の浸入を防止する封止部材として機能する。ガスバリア層29は、電極保護層28と同様の方法で形成される。
素子基板20の有機EL素子8が形成された面側、すなわちガスバリア層29が形成された面側には、封止基板30が対向して配置されている。封止基板30は、シール材33および封止樹脂層32を介して、素子基板20上のガスバリア層29と接着されている。封止基板30は、光透過性を有する無機ガラスからなる。本実施形態では、封止基板30の材料として無アルカリガラスを用いている。
封止基板30の厚さは、5μm〜50μm程度であり、5μm〜20μmであることが好ましい。有機ELパネル2では、素子基板20および封止基板30に、プラスチック基板に比べてガスバリア性の高いガラス基板を用い、これらのガラス基板の厚さを薄くすることにより可撓性が付与されている。
シール材33は、素子基板20と封止基板30との間の非表示領域に配置され、封止基板30の外周に沿って枠状に設けられている。シール材33は、水分透過率が低い材料からなる。シール材33の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂に硬化剤として酸無水物を添加し、促進剤としてシランカップリング剤を添加した高接着性の接着剤を用いることができる。
封止樹脂層32は、素子基板20と封止基板30とシール材33とで囲まれた領域に隙間なく充填されるように設けられている。封止樹脂層32は、例えば、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の光透光性の高い樹脂からなる。耐熱性や耐水性を考慮すると、封止樹脂層32の材料として、エポキシ系樹脂を用いることが好ましい。
カラーフィルター34は、封止基板30の有機EL素子8側に設けられている。カラーフィルター34は、赤色(R)光に対応するカラーフィルター34Rと、緑色(G)光に対応するカラーフィルター34Gと、青色(B)光に対応するカラーフィルター34Bとを有している(対応する色を区別しない場合には単にカラーフィルター34とも呼ぶ)。カラーフィルター34は、平面的に有機EL素子8に重なるように設けられている。
カラーフィルター34R,34G,34Bを区画するように、遮光層35が設けられている。遮光層35は、隔壁23に対応するように配置されている。遮光層35は、遮光性を有する材料からなり、例えばCr(クロム)等からなる。なお、カラーフィルター34と遮光層35とを覆うように、オーバーコート層が設けられていてもよい。
有機ELパネル2は、赤色光を射出する画素6Rと、緑色光を射出する画素6Gと、青色光を射出する画素6Bとを有している(対応する色を区別しない場合には単に画素6とも呼ぶ)。カラーフィルター34R,34G,34Bは、画素6R,6G,6Bに対応して配置されている。
有機発光層26により発せられる白色光がカラーフィルター34R,34G,34Bを透過することで、画素6R,6G,6BにおいてR、G、Bの3つの異なる色の光が射出される。画素6R,6G,6Bから一つの画素群が構成され、それぞれの画素群において画素6R,6G,6Bのそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の表示を行うことができる。したがって、フルカラー表示またはフルカラー発光が可能な有機ELパネルを提供できる。
有機ELパネル2では、有機発光層26から陰極27側に発せられた光は、表示面30a側に射出される。また、有機発光層26から陽極25側に発せられた光は、反射層24により反射されて、表示面30a側に射出される。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法について図を参照して説明する。図6は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明するフローチャートである。図7および図8は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造プロセスを示す図である。なお、図7および図8は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。
図6に示すように、有機EL装置の製造方法は、有機ELパネル準備工程S1と、保護テープ貼り付け工程S2と、エッチング工程S3と、切断工程S4と、FPC接続工程S5と、ラミネート工程S6と、を含んでいる。
有機ELパネル準備工程S1では、図7(a)に示すように、有機ELパネル2を形成する。本実施形態では、素子基板20および封止基板30は、有機ELパネル2を複数個取りできる大型の基板(マザー基板)で加工が行われ、最終的にそのマザー基板を切断して個片化することにより、複数個の有機ELパネル2(図5参照)が得られる。以下、素子基板20および封止基板30について、製造工程におけるマザー基板の状態のものも素子基板20、封止基板30と呼ぶ。
本実施形態では、素子基板20として、厚さが0.3mm〜0.7mmのガラス基板を用いる。一方、封止基板30として、厚さが5μm〜20μmのガラス基板を用いる。封止基板30の表示面30aは、封止基板30のマザー基板に対応する大きさの保護層40で覆われている。
この保護層40により、工程S1における封止基板30へのカラーフィルター34の形成や素子基板20との接着等の工程から工程S6までの製造工程を通して、厚さの薄い封止基板30が補強されるとともにその表面が保護される。これにより、5μm〜20μmの薄いガラス基板を用いても、製造工程における封止基板30の損傷が抑えられる。
なお、有機ELパネル2を形成する方法として、上述した点以外については公知の方法を用いることができる。
次に、保護テープ貼り付け工程S2では、図7(b)に示すように、複数の有機ELパネル2が形成された素子基板20および封止基板30の側面を覆うように保護テープ44を貼り付ける。これにより、封止基板30と有機ELパネル2とは、保護層40と素子基板20と保護テープ44とにより密封される。保護テープ44は、次のエッチング工程S3で用いるエッチング液に対する耐性を有している。
次に、エッチング工程S3では、図7(c)に示すように、素子基板20をエッチングして、素子基板20を所定の厚さ、例えば5μm〜20μmまで薄くする。エッチング液として、例えば、フッ酸(フッ化水素酸)を希釈した水溶液を用いる。エッチング液は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の水溶液であってもよく、それらの混合物であってもよい。エッチング方法は、保護テープ貼り付け工程S2で側面に保護テープ44が貼り付けられた素子基板20および封止基板30をエッチング液が循環した槽内に浸漬してもよいし、エッチング液をシャワー照射してもよい。
このとき、保護層40は、吸水率が0.1%以下であるとともにエッチング液として一般に用いられるフッ酸(フッ化水素酸)、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の水溶液に対してガラスよりも高い耐性を有している。このため、保護層40はエッチング液に分解されにくくかつエッチング液が浸透しにくいので、封止基板30をエッチング液から保護できる。したがって、素子基板20を選択的に精度よくエッチングすることができる。なお、保護層40は、有機EL装置1の構成部材でもあるため、エッチングが終了しても封止基板30から剥離されない。
ここで、従来の方法として、例えば特許文献3の電気光学装置の製造方法では、一方のガラス基板をエッチングする際に他方のガラス基板の表面を耐薬品性シート等で保護し、一対のガラス基板のそれぞれについてエッチングを行う。したがって、このような方法によれば、エッチング工程が2工程必要であり、エッチング終了後耐薬品性シートをガラス基板の表面から剥離する際に厚さが薄くなったガラス基板が損傷を受けるおそれがある。特に、2回目のエッチング後のシート剥離工程では表裏2枚ともガラス基板が薄くなってしまうため損傷を非常に受け易く、ガラス厚さを極限まで薄くできない要因となっていた。
これに対して、本実施形態では、保護層40がガラス補強の役割を果たすため、2枚のガラスの厚さを20μm以下と極限まで薄くすることが可能となる。また、予め厚さの薄いガラス基板を封止基板30の材料としているので、封止基板30のエッチング工程を不要にできる。このため、製造工数を低減できるとともに、廃棄するエッチング液を少なくできる。また、エッチング工程で耐薬品性シートとして機能する保護層40が封止基板30から剥離されないので、薄くなったガラス基板から剥離する工程を不要にできるとともに、剥離に伴い薄くなった封止基板30および素子基板20が損傷を受けるリスクを回避できる。なお、2工程のエッチング工程を行う場合には、封止基板30を従来のエッチング工程で薄くしてから保護層40を貼り合わせてもよい。
これらの結果、有機EL装置1(有機ELパネル2)におけるガラス基板の層厚を従来よりも薄くすることができる。また、ガラス基板の層厚をより薄くすることで、有機ELパネル2のフレキシブル性を向上できるとともに、有機EL装置1(有機ELパネル2)をより軽量化することができる。さらに、素子基板20および封止基板30のマザー基板として、より大型のガラス基板を用いることも可能となる。
次に、切断工程S4では、図7(d)に示すように、素子基板20および封止基板30を切断して個片化する。切断工程S4では、例えば、ガラス基板が吸収しやすい紫外や遠赤外レーザー光により、素子基板20および封止基板30を切断するとともに、保護層40を溶断する。これにより、複数個の有機ELパネル2が得られる。このとき、保護テープ44も素子基板20および封止基板30の側面から分離される。
次に、FPC接続工程S5では、図8(a)に示すように、有機ELパネル2の素子基板20の一辺側に、FPC46a,46b,46cを接続する。なお、図8(a)ではFPC46b,46cの図示を省略している。素子基板20とFPC46との接続は、異方性導電膜等の導電性の接着剤を用いて公知の方法を用いて行われる。
次に、ラミネート工程S6では、有機ELパネル2の素子基板20の側に樹脂層52を介在させて補強層56を配置するとともに、封止基板30の側に樹脂層51を介在させて補強層58を配置してラミネートする。まず、図8(b)に示すように、補強層56上に、樹脂層52、FPC46が接続された有機ELパネル2、樹脂層51、補強層58の順に重ね合わせる。このとき、樹脂層51には、有機ELパネル2の外形に対応して開口部が設けられている。
続いて、図に矢印で示す補強層56側および補強層58側から加圧し、80℃〜120℃の範囲で加熱して圧着する。加熱圧着の方法は、ホットプレート型の並行板や一対の熱加圧ローラーを用いる方法が好ましい。また、真空圧着装置を用いてもよい。なお、樹脂層51,52が架橋成分を含む場合には、約100℃でアニーリング処理し、架橋を完全なものとすることが好ましい。
ここで、ポリエチレンを主成分とした樹脂からなる樹脂層51,52は、室温での初期接着力がほとんどなく、気泡も抜けやすいため、各構成部材を予め積み重ねた状態での位置合わせができるだけでなく、加熱することで接着力が発現するため、1回の熱圧着ラミネートで多層構造が形成できる。このため、製造効率が良く量産性に優れている。
以上により、有機EL装置1が完成する。
上記の本実施形態に係る有機EL装置の構成および製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)吸水率が低くエッチングに対する耐性がガラスよりも高い保護層40で封止基板30が保護されるので、素子基板20を選択的に所定の厚さにエッチングできる。また、保護層40で補強されるため封止基板30の材料としてより厚さが薄いガラス基板を用いることで、封止基板30をエッチングする工程を不要にすることもできる。また、保護層40が封止基板30から剥離されないので、従来のように保護層が剥離される場合にガラス基板が損傷を受けるリスクを回避できる。
これらの結果、素子基板20および封止基板30の総厚を従来よりも薄くすることができるので、有機ELパネル2(有機EL装置1)をより薄型化できる。また、素子基板20および封止基板30の総厚をより薄くすることで、有機ELパネル2(有機EL装置1)のフレキシブル性を向上できるとともに、有機ELパネル2(有機EL装置1)をより軽量化することができる。
(2)有機EL装置1は、樹脂層51,52を介して補強層56,58をラミネートすることで、有機ELパネル2の周囲が一体化され補強される。これにより、素子基板20および封止基板30の総厚をより薄くしても、曲げることが可能なフレキシブル性を備えながら曲げても有機ELパネル2が割れない耐屈曲性を有する有機EL装置1を提供できる。
(3)耐水性を有する樹脂層51,52により有機ELパネル2の周囲が封止されるので、外部から有機ELパネル2(有機EL素子8)への水分等の浸入が抑えられる。また、補強層56,58が放熱性を有しているので、有機ELパネル2の供給電流量が多く発熱しやすい大画面である場合でも効果的に放熱できる。これにより、水分や熱による有機ELパネル2(有機EL素子8)の寿命低下が抑えられるので、信頼性の高い有機EL装置1を提供できる。
(4)FPC46を挟み込むように、絶縁性を有する樹脂層51,52を介して補強層56,58をラミネートするので、FPC46およびFPC46の接続部を補強でき、従来接続部の補強に用いていた液状のモールド接着剤を不要にできる。これにより、FPC46をより薄くすることが可能となるとともに、接続部の強度を向上できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第2の実施形態に係る有機EL装置は、第1の実施形態に係る有機EL装置に対して、保護層の構成が異なっているが、その他の構成は同じである。図9は、第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図9は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図9に示すように、第2の実施形態に係る有機EL装置3は、有機ELパネル2と、保護層40aと、樹脂層51,52と、補強層56,58と、FPC46a,46b,46cと、を備えている。
保護層40aは、保護フィルム41と接着層42とで構成された2層構造を有している。保護フィルム41は、補強層58側に配置されている。接着層42は、保護フィルム41と封止基板30の表示面30aとの間に配置されており、保護フィルム41と封止基板30とを接着固定している。
保護フィルム41は、第1の実施形態における保護層40と同様に、封止基板30を保護する機能と、有機EL装置3の表面フィルムとしての機能とを有している。したがって、保護フィルム41は、光透過性を有し、吸水率が低く、かつ、エッチングに対してガラスよりも高い耐性を有する材料からなる。保護フィルム41は、さらに、保護層40aにおける表面層として、指紋、埃、汚れ等が付着することを抑制する機能と、外光反射を抑制する機能とを有している。
このような保護フィルム41の材料として、例えば、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン物質を含むハロゲン含有樹脂を用いることができる。本実施形態では、保護フィルム41の好適な材料として、塩素、臭素等に比べて環境への影響が少ないフッ素を含む樹脂(以下、フッ素樹脂と呼ぶ)を用いている。フッ素樹脂は、撥液性を有するので汚れが付着しにくく、また光屈折率がガラスよりも低いので外光の反射が抑えられる。
フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフロライド)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、THV(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体)、EFEP(エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ペルフルオロ(4−ビニルオキシ−1−ブテン)環化重合物等があげられ、これらのうちのいずれの材料を用いてもよい。
一方で、フッ素樹脂は、表面エネルギーが低いため、オレフィン樹脂やポリスチレンを主成分とする樹脂に比べて接着性が低い。そのため、本実施形態では、保護フィルム41と接着層42とを積層することで、保護層40aの封止基板30への接着性を、第1の実施形態における保護層40とほぼ同等に保持している。
接着層42は、良好な光透過性と接着性を有していることが望ましい。接着層42の材料としては、保護層40で用いるような低吸水率の材料系が望ましいが、保護フィルム41で十分な耐酸性を得ることができるため、より安価なアクリル樹脂等の高吸水率の材料を用いることもできる。また、接着層42は、保護フィルム41に覆われるので、保護フィルム41に比べて耐酸性が低い材料であってもよい。
保護層40aの厚さは、保護フィルム41と接着層42とを合わせて、1μm〜300μm程度であればよい。
上記の本実施形態に係る有機EL装置の構成によれば、第1の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
有機EL装置3では、保護層40aがフッ素樹脂からなる保護フィルム41と接着層42とで構成されているので、保護層40aの表面における汚れの付着や光の反射が抑えられる。また、接着層42により保護フィルム41を封止基板30に接着するので、接着性が低い材料を保護フィルム41として用いる場合でも、保護層40aの封止基板30への接着性を保持できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第3の実施形態に係る有機EL装置は、上記実施形態に係る有機EL装置に対して、保護層の構成が異なっているが、その他の構成は同じである。図10は、第3の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図10は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。上記実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図10に示すように、第3の実施形態に係る有機EL装置4は、有機ELパネル2と、保護層40bと、樹脂層51,52と、補強層56,58と、FPC46a,46b,46cと、を備えている。
保護層40bは、保護フィルム41bと基材43と接着層42とで構成された3層構造を有している。保護フィルム41bは補強層58側に配置されており、接着層42は封止基板30側に配置されている。基材43は、保護フィルム41bと接着層42との間に配置されている。
保護フィルム41bは、第2の実施形態における保護フィルム41と同様の汚れおよび外光反射を抑制する機能に加えて、耐摩耗性と映り込みを抑制する機能を有している。保護フィルム41bは、フッ素樹脂を材料としており、フッ素樹脂に添加された粒子を含んでいる。この粒子は、無機物からなり光透過性を有している。このような粒子として、粒子径が1μm〜10μm程度のシリカビーズを用いることができる。
フッ素樹脂はオレフィン樹脂やポリスチレンを主成分とする樹脂に比べて光透過性が低く、フッ素樹脂に粒子が添加されることで光透過性はさらに低下する。そこで、本実施形態では、保護フィルム41bの厚さを薄くし、良好な光透過性を有する基材43と積層することで、保護層40bの光透過性の低下を抑えている。
基材43は、良好な光透過性を有していることが望ましい。基材43の材料としては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース樹脂等を用いることができる。なお、基材43は、保護フィルム41bに覆われるので、保護フィルム41bに比べて吸水率や耐酸性が低い材料であってもよい。また、保護フィルム41bと基材43との間に接着層を有する構成としてもよい。
保護層40bの厚さは、保護フィルム41bと基材43と接着層42とを合わせて、1μm〜300μm程度であればよい。
上記の本実施形態に係る有機EL装置の構成によれば、第2の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
有機EL装置4では、保護層40bが無機物からなる粒子が添加された保護フィルム41bと基材43と接着層42とで構成されているので、保護層40bの表面における耐摩耗性と映り込み抑制の機能がさらに付加される。また、基材43が良好な光透過性を有しているので、光透過性が低い材料を保護フィルム41bとして用いる場合でも、保護層40bの光透過性を保持できる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第4の実施形態に係る有機EL装置は、第1の実施形態に係る有機EL装置に対して、樹脂層の形状が異なっているが、その他の構成は同じである。図11は、第4の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図11は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図11に示すように、第4の実施形態に係る有機EL装置101は、有機ELパネル2と、保護層40と、樹脂層51a,52と、補強層56,58と、FPC46と、を備えている。
樹脂層51aは、樹脂層52に対向して、有機ELパネル2の封止基板30側に配置されており、封止基板30および保護層40の側面と保護層40の表面の周縁部とを覆っている。樹脂層51aが保護層40の周縁部を覆う範囲は、補強層58が保護層40の周縁部を覆う範囲と平面的にほぼ重なっている。つまり、樹脂層51aの平面的な形状および大きさは補強層58とほぼ同じである。
樹脂層51aが保護層40の周縁部に平面的に重なるように配置されていることで、有機ELパネル2をより確実に封止するとともに、有機EL装置101に外部応力が加えられた場合でも保護層40および有機ELパネル2の側面と樹脂層51aとの密着性をより確実に保持できる。また、補強層58は保護層40に接しないので、補強層58の接着面に段差が生じない。これにより、補強層58をより強固に樹脂層51aに接着できるので、有機EL装置101のフレキシブル性と耐屈曲性とをより高めることができる。
本実施形態に係る有機EL装置101を製造する方法として、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を適用できる。ただし、ラミネート工程S6において、ラミネート前の樹脂層51aの開口部を第1の実施形態における樹脂層51の開口部よりも小さく設定するか、ラミネート前の樹脂層51aの厚さを第1の実施形態における樹脂層51の厚さよりも厚く設定することが好ましい。また、ラミネート時の加熱圧着時間を長めに設定してもよい。これにより、樹脂層51aを保護層40の周縁部に回り込み易くすることができる。
上記の本実施形態に係る有機EL装置の構成によれば、第1の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
樹脂層51aが保護層40の周縁部に平面的に重なっているので、有機ELパネル2をより確実に封止し、外部応力に対して保護層40および有機ELパネル2の側面と樹脂層51aとの密着性をより確実に保持できる。また、補強層58が保護層40に接しないため、補強層58をより強固に接着できるので、有機EL装置のフレキシブル性と耐屈曲性とをより高めることができる。
なお、本実施形態に係る有機EL装置101の構成に、第2の実施形態に係る保護層40aまたは第3の実施形態に係る保護層40bを組み合わせた構成としてもよい。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第5の実施形態に係る有機EL装置は、上記実施形態に係る有機EL装置に対して、樹脂層が有機ELパネルの表面を覆い、樹脂層上に補強層の代わりに光学フィルムを備えている点が異なっているが、その他の構成は同じである。図12は、第5の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図12は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。上記実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図12に示すように、第5の実施形態に係る有機EL装置102は、有機ELパネル2と、保護層40と、樹脂層51b,52と、補強層56と、第3の表面層としての光学フィルム53と、FPC46と、を備えている。
樹脂層51bは、樹脂層52に対向して、有機ELパネル2の封止基板30側に配置されており、封止基板30および保護層40の側面と保護層40の表面とを覆っている。つまり、有機ELパネル2は、樹脂層51b,52により密封された状態となっている。これにより、有機EL装置102の外部から有機ELパネル2への水分等の浸入をより抑えることができる。
光学フィルム53は、有機EL装置102の表示面30a側に位置しており、樹脂層51b,52を介して、補強層56に対向して配置されている。光学フィルム53は、樹脂層51bの表面を保護する機能と、補強部材としての機能と、保護層40よりも外側に位置する表面フィルムとしての機能とを有している。
光学フィルム53は、有機EL装置102の補強部材として、1GPa〜10GPa程度のヤング率を有していることが望ましい。ヤング率が10GPaよりも高くなると、屈曲しにくくなり可撓性が低下する。また、表面フィルムとして良好な光透過性が求められる。このような光学フィルム53の材料として、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、COP(環状オレフィンポリマー)等のいずれかを用いることができる。
さらに、表面フィルムとして、外光反射の抑制、汚れ付着防止(指紋、ほこり付着)、耐摩耗性等の機能を有していることが望ましい。そのため、光学フィルム53の表面に、耐摩耗性を向上するハードコート層、外光反射を抑える反射防止層(AR、LR、AG層)、埃の付着を抑える帯電防止層、指紋や汚れを付着しにくくするフッ素系撥油層等を形成してもよい。
光学フィルム53の厚さは、10μm〜200μm程度が好ましい。有機EL装置102をより薄くし光透過性をより高めるとともに、フィルムの熱伸縮による有機ELパネル2の反り防止や可撓性の向上、材料コストを抑えることを考慮すると、光学フィルム53の厚さは、10μm〜50μm程度がより好ましい。
本実施形態に係る有機EL装置102を製造する方法として、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を適用できる。ただし、ラミネート工程S6において、補強層56、樹脂層52、および有機ELパネル2上に、開口部を有していない樹脂層51bと、補強層58の代わりに光学フィルム53とを重ね合わせる点が異なっている。
本実施形態に係る有機EL装置102では、有機ELパネル2に平面的に重なる部分と有機ELパネル2の周囲とで樹脂層51bの厚さが異なっている。このため、ラミネート時の加熱圧着時間を長めに設定して、樹脂層51bが、有機ELパネル2に平面的に重なる部分から有機ELパネル2の周囲に回り込み易くなるようにしてもよい。
上記の本実施形態に係る有機EL装置の構成によれば、上記実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
有機EL装置102では、有機ELパネル2が樹脂層51b,52により密封されるので、有機ELパネル2への水分等の浸入がより効果的に抑えられる。これにより、より信頼性の高い有機EL装置を提供できる。また、保護層40が表面フィルムとしての機能を有していなくてもよいので、保護層40を単層構造とすることができる。
(電子機器)
図13は、電子機器の一例を示す図である。詳しくは、図13(a)は電子機器の一例としてのディスプレイの概略構成図であり、図13(b)は電子機器の一例としての情報携帯端末の概略構成図である。
図13(a)に示すディスプレイ1000は、電気光学装置としての有機EL装置1(1A,1B)を電子ペーパーとして用いたブック型のディスプレイである。このディスプレイ1000には、本の綴じ代に相当する部分に、有機EL装置1(1A,1B)のFPC46に接続可能なコネクター(図示しない)を備えたヒンジ部1001が設けられている。
ヒンジ部1001には、コネクターが回転軸を中心に回転可能に取り付けられており、コネクターを回転させることにより、有機EL装置1(1A,1B)を通常の紙をめくるようにめくれるようになっている。ヒンジ部1001には複数の有機EL装置1(1A,1B)が着脱可能に接続されていてもよい。これにより、ルーズリーフのように必要な枚数だけ有機EL装置を着脱して持ち運べるようになる。
図13(b)に示す携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)2000は、複数の操作ボタン2001、電源スイッチ2002、および電気光学装置としての有機EL装置1を備える。携帯情報端末2000では、電源スイッチ2002をONにし、複数の操作ボタン2001を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置1に表示される。
本発明の有機EL装置は、上述したブック型のディスプレイに限らず、種々の電子機器に搭載することができる。電子機器としては例えば、パーソナルコンピューター、ディジタルスチルカメラ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のディジタルビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用ディスプレイ、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等があげられる。
さらに、本発明の有機EL装置は、表示デバイス以外のデバイス、例えば、プリンターヘッドの露光ヘッドの光源や照明装置として用いることもできる。なお、有機EL装置1を各実施形態、および変形例における有機EL装置と置き換えてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記実施形態の有機EL装置は、有機ELパネル2の表示面30a側に補強層または光学フィルムのいずれかを備えた構成であったが、上記の形態に限定されない。有機EL装置は、有機ELパネル2の表示面30a側に補強層および光学フィルムの双方を備えた構成であってもよい。
図14は、変形例1に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図14に示すように、変形例1に係る有機EL装置103は、樹脂層51b上に補強層58と光学フィルム53aとが配置されている。光学フィルム53aは、補強層58の開口部58a内に配置されている。
このような構成によれば、有機ELパネル2への水分等の浸入がより効果的に抑えつつ、補強層の優れた補強機能と光学フィルムの表面フィルムとしての機能とを併せ持つことができる。
(変形例2)
上記実施形態の有機ELパネルは、有機発光層で白色の発光色が得られる構成であったが、上記の形態に限定されない。有機ELパネルは、R、G、Bの各発光色が得られる構成であってもよい。
例えば、有機発光層26において、画素6R,6G,6B毎にR、G、Bの各色の発光層を形成した、所謂3色塗り分け方式による構成であってもよい。この場合、カラーフィルター34は設けられていなくてもよい。このような構成であっても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例3)
上記実施形態の有機ELパネルは、アクティブマトリックス型の構成であったが、上記の形態に限定されない。有機ELパネルは、パッシブ(単純)マトリックス型であってもよい。
この場合、回路素子層21は不要となり、有機発光層26を走査電極とデータ電極とで挟持する構成となる。例えば、走査電極は素子基板20側に形成し、データ電極は封止基板30側に形成する。なお、走査電極とデータ電極とは、平面的に格子状になるように、交差する方向にそれぞれ延在して形成される。このような構成であっても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例4)
上記実施形態の電気光学装置は電気光学パネルとして有機ELパネルを備えた構成であったが、上記の形態に限定されない。電気光学装置は、電気光学パネルとして、一対の基板の間に液晶層が挟持された液晶パネルを備えていてもよい。また、電気光学装置は、電気光学パネルとして、一対の基板の間に電気泳動層を備えた電気泳動パネルを備えていてもよい。このように、一対の基板間に電気光学層を挟持した薄型の電気光学パネルであれば、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
1…電気光学装置としての有機EL装置、2…電気光学パネルとしての有機ELパネル、20…第2のガラス基板としての素子基板、20a…第2の面としての背面、26…電気光学層としての有機発光層、30…第1のガラス基板としての封止基板、30a…第1の面としての表示面、40,40a,40b…保護層、41,41b…保護フィルム、42…接着層、43…基材、51,51a,51b,52…樹脂層、53…第3の表面層としての光学フィルム、56…第2の表面層としての補強層、58…第1の表面層としての補強層、58a…開口部、1000…電子機器としてのディスプレイ、2000…電子機器としての携帯情報端末。

Claims (11)

  1. 第1の補強層と、
    前記第1の補強層上に設けられた可撓性を有する第1のガラス基板と、
    前記第1のガラス基板上に設けられた発光素子と、
    前記発光素子上に設けられた可撓性を有する第2のガラス基板と、
    前記第2のガラス基板上に設けられた保護層と、
    前記保護層上に設けられた第2の補強層と、
    前記第1のガラス基板と前記第2の補強層との間に設けられた樹脂層と、を備え、
    保護層は、エッチング液に対して、前記第2のガラス基板よりも高い耐性を有し、
    前記第1の補強層は、平面視で前記発光素子と重なるように設けられており、
    前記第2の補強層は、前記発光素子から発せられた光が出射する領域に開口部を有し、
    前記保護層は、前記開口部に設けられており、
    前記樹脂層は、前記保護層、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板の各々の端部を覆い、
    前記第1の補強層および前記第2の補強層は、前記保護層、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板の各々の端部よりも外側に延在するように形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記第2の補強層と前記保護層との間には、前記樹脂層が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項2に記載の電気光学装置であって、
    前記樹脂層は、加熱処理により、接着性を有することを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項1から3に記載の電気光学装置であって、
    前記第1および第2の補強層は、炭素繊維と樹脂を含む材料により形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1から4に記載の電気光学装置であって、
    前記第1および第2の補強層は、インバー、チタンもしくはチタン合金のいずれかの材料により形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記保護層は、光透過性を有することを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記保護層は、保護フィルムと接着層とをさらに含み、
    前記接着層は、前記保護フィルムと前記第2のガラス基板との間に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項7に記載の電気光学装置であって、
    前記保護層は、基材をさらに含み、
    前記基材は、前記保護フィルムと前記接着層との間に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項7または8に記載の電気光学装置であって、
    前記保護フィルムは、無機材料からなる微粒子を含むことを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記保護層上には、光透過性を有する光学フィルムが設けられ、
    前記光学フィルムは、前記開口部内に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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