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JP5644647B2 - 周辺監視装置 - Google Patents

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本発明は、周辺画像を運転者に提供する周辺監視装置に関する。
近年、車両のサイドミラーの代わりに後側方を撮像し、撮像された画像を運転者に提示する装置(以下、本明細書で「電子ミラー」ともいう)知られている。例えば、特許文献1に記載の装置では、外界カメラが撮像した画像がサイドミラーに映る像と略同等の大きさになるように拡大表示することで、距離感の相違に起因する運転者が感じる違和感を軽減している。
特開2008−022125号公報
しかし、運転者が電子ミラーを用いる際に感じる自車両と障害物との距離感及び速度感と、当該運転者がサイドミラーを用いる際に感じる距離感及び速度感とは相違することがある。そのため、特許文献1のように外界カメラが撮像した画像がサイドミラーに映る像と略同等の大きさになるように拡大表示しても、運転者によっては違和感を覚えることがあり、違和感の軽減は十分なものではなかった。
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、距離感や速度感に対する違和感を抑制することができる周辺監視装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る周辺監視装置は、車両の周辺を撮像し、撮像された画像を運転者に提示する提示手段と、提示手段を使用している場合に運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの車両と該障害物との距離を取得すると共に、提示手段を使用していない場合に運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの車両と該障害物との距離を取得する取得手段と、提示手段を使用している場合に、運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの車両と該障害物との距離が、提示手段を使用していない場合に、運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの車両と該障害物との距離よりも大きい場合には、提示手段により運転者に提示される画像の表示倍率が低くなるように、画像を補正する補正手段とを備える。
このような発明によれば、提示手段を使用時の運転者による運転操作の操作タイミングに応じて運転者に提示される画像が補正される。この場合、運転者の操作タイミングを考慮して運転者が感じる距離感や速度感が修正できるため、距離感や速度感に対する違和感を抑制することができる。
本発明によれば、運転者が異なる場合にも距離感や速度感に対する違和感を抑制することができる。
本発明に係る周辺監視装置の機能構成を示すブロック図である。 車両に搭載される電子ミラーの概略を示す図である。 本発明に係る周辺監視装置の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る周辺監視装置1の機能構成を示すブロック図である。周辺監視装置1は、自動車等の車両に搭載される。この周辺監視装置1は、電子ミラー起動スイッチ11、レーダ12、舵角センサ13、シフトセンサ14、車速センサ15、周辺監視ECU(Electronic Control Unit)3、表示部21、及びカメラ22を備えている。
電子ミラー起動スイッチ11は、運転者が電子ミラーの起動及び停止を行うためのものである。電子ミラー起動スイッチ11は、運転席の操作パネル上に設置され運転者によって操作される。
レーダ12は、障害物との距離を測定する距離検出手段として機能するものであって、例えば電磁波を水平面内でスキャンしながら送信し、物体に反射して戻ってくる反射波を受信し、受信信号の周波数変化から物体の有無、車両から見た物体の方位、車両から物体までの距離、車両に対する物体の相対速度等の情報を取得する。レーダ12としては、例えば、レーザレーダ、ミリ波レーダがある。レーダ12は、検出した物体に関する各種情報を周辺監視ECU3に出力する。
舵角センサ13は、自車両の舵角を検出するセンサであって、例えばステアリングシャフトの回転角(操舵角)を検出することによって自車両の舵角を検出する。舵角センサ13は、検出した舵角を舵角信号として周辺監視ECU3に出力する。
シフトセンサ14は、変速機のシフトレバーのシフト位置を取得する機能を有している。シフト位置として、例えば、「パーキング(P)」、「リバース(R)」、「ニュートラル(N)」、「ドライブ(D)」、「ロー(L)」などがある。シフトセンサ14は、変速機のシフト位置に関する情報を周辺監視ECU3に出力する。
車速センサ15は、車両の速度を検出するセンサであって、例えば車両の車輪に取り付けられており、車輪の回転速度を検出する。車速センサ15は、検出した車速を車速信号として周辺監視ECU3に出力する。
表示部21は、運転席に設けられており、カメラ22で撮像された車両周辺の状況を、映像として運転者に提示する。表示部21は、後述する比較部34から制御信号を受信することにより、表示倍率を変更することができる。
カメラ22は、車両の周辺状況を撮像し、撮像した画像を表示部21に送信する。カメラ22は、比較部34から制御信号を受信することにより、ズームイン、又はズームアウトして撮像することができる。表示部21及びカメラ22は、車両の周辺を撮像し、撮像された画像を運転者に提示する提示手段を構成する。
周辺監視ECU3は、CPU[CentralProcessing Unit]や各種メモリなどからなり、周辺監視装置1を統括制御する。周辺監視ECU3は、サイドミラータイミング取得部31、電子ミラータイミング取得部32、走行状態判断部33、及び比較部34を備えている。
サイドミラータイミング取得部31は、レーダ12及び舵角センサ13に基づいて、サイドミラーを使用時の運転者による運転操作の操作タイミングを取得する。サイドミラーを用いているか否かは、電子ミラー起動スイッチ11の出力に基づいて判断する。サイドミラータイミング取得部31は、検出した運転者の操作タイミングを運転者毎に取得して記憶する。
サイドミラータイミング取得部31は、運転操作として車線変更時の運転者の操作タイミングを検出してもよい。この場合、例えば、サイドミラータイミング取得部31は、自車両の後側方に存在する障害物との距離をレーダ12から取得し、所定値以上の舵角をとった際の自車両と障害物との距離を操作タイミング(操作距離)として記憶する。
また、サイドミラータイミング取得部31は、運転操作として駐車時の運転者の操作タイミングを検出してもよい。この場合、例えば、サイドミラータイミング取得部31は、自車両の後方に存在する障害物との距離をレーダ12から取得し、所定値以上のブレーキ操作を行った際の自車両と障害物との距離を操作タイミングとして記憶する。
サイドミラータイミング取得部31は、後述する走行状態判断部33から走行状態を示す信号を検出した場合には、走行状態判断部33から取得した走行状態と取得した操作タイミングとを対応付けて記憶する。
電子ミラータイミング取得部32は、レーダ12及び舵角センサ13に基づいて、電子ミラーを使用時の運転者による運転操作の操作タイミングを取得する。電子ミラーを用いているか否かは、電子ミラー起動スイッチ11の出力に基づいて判断する。電子ミラータイミング取得部32は、検出した運転者の操作タイミングを比較部34に出力する。
電子ミラーは、図2に示すように、カメラ22により自車両の後側方を撮像し、撮像された画像を車両内部に設けられる表示部21に表示して運転者に提示する装置である。
電子ミラータイミング取得部32は、上述したサイドミラータイミング取得部31と同様の方法により、電子ミラー使用時の運転者による操作タイミングを運転者毎に取得して記憶する。
電子ミラータイミング取得部32は、後述する走行状態判断部33から走行状態を示す信号を検出した場合には、走行状態判断部33から取得した走行状態と検出した操作タイミングとを対応付けて記憶する。サイドミラータイミング取得部31、電子ミラータイミング取得部32は、操作タイミングを取得する取得手段を構成する。
走行状態判断部33は、シフトセンサ14及び車速センサ15の出力に基づいて自車両の走行状態を判断する。車両の走行状態としては、例えば通常走行状態、高速走行状態、及び駐車状態が存在する。走行状態判断部33は、例えば車速センサ15により取得した車速が所定の閾値以上(例えば60km/h)であるか否かを判断し、車速が閾値より小さい場合には走行状態として通常走行状態を設定し、車速が閾値以上である場合には走行状態として高速走行状態を設定する。また、走行状態判断部33は、例えばシフトセンサ14よりシフト位置に関する情報として「リバース(R)」を取得した場合には、走行状態として駐車状態を設定する。走行状態判断部33は、判断した車両の走行状態を示す信号をサイドミラータイミング取得部31、電子ミラータイミング取得部32、及び比較部34に出力する。走行状態判断部33は、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を構成する。
比較部34は、サイドミラータイミング取得部31及び電子ミラータイミング取得部32に記憶される運転者の操作タイミングを取得し、それぞれの操作タイミングに基づいて表示部21及びカメラ22を制御する。比較部34は、電子ミラータイミング取得部32により取得された運転者の操作タイミングが、サイドミラータイミング取得部31により取得された運転者の操作タイミングよりも早いほど表示部21に表示される画像の表示倍率を高くする。また、表示部21に表示される画像の表示倍率は変更せず、カメラ22をズームイン、又はズームアウトさせることにより、表示部21に表示される画像を拡大、縮小させてもよい。比較部34は、操作タイミングに応じて提示手段により運転者に提示される画像を補正する補正手段を構成する。
比較部34は、走行状態判断部33から走行状態を示す信号を取得した場合には、取得した走行状態に対応付けられている操作タイミング同士を比較する。走行状態として高速走行状態を取得した場合を例として、以下にこの比較処理を具体的に説明する。
比較部34は、走行状態判断部33から高速走行状態を示す信号を取得すると、サイドミラータイミング取得部31が記憶している複数の操作タイミングの中から自車両を運転する運転者に対応付けられており、且つ高速走行状態に対応付けられている操作タイミングd1を取得する。また、比較部34は、電子ミラータイミング検出器32が記憶している複数の操作タイミングの中から自車両を運転する運転者に対応付けられており、且つ高速走行状態に対応付けられている操作タイミングd2を取得する。ここで、比較部34が取得する操作タイミングは車線変更に関するものであり、操作タイミングd1,d2は運転者が車線変更を行った際の自車両と後側方に存在する車両との距離であるものとする。
比較部34は、操作タイミングd1と操作タイミングd2との差分を求め、その絶対値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。ここで、所定の閾値は、予め設定される設定値である。この設定値としては、取得された走行状態毎に異なる値が設定されてもよい。
操作タイミングd1と操作タイミングd2との差分の絶対値が所定の閾値以上であって、d1<d2である場合は、比較部34は表示部21に制御信号を送信し、表示部21の表示倍率を低くする。一方、操作タイミングd1と操作タイミングd2との差分の絶対値が所定の閾値以上であって、d1>d2である場合は、比較部34は表示部21に制御信号を送信し、表示部21の表示倍率を高くする。なお、操作タイミングd1と操作タイミングd2との差分の絶対値が所定の閾値よりも小さい場合、比較部34は表示部21の表示倍率を変更しない。
すなわち、電子ミラーを用いた場合の車線変更における車間距離がサイドミラーを用いた場合の車線変更における車間距離よりも所定値以上大きい場合(つまり、電子ミラーを用いた場合の操作タイミングが遅い場合)には、運転者はサイドミラーを用いた場合と比較して後側方車両が近くにいると感じているといえる。この場合、比較部34が表示部21の表示倍率を低くするで、運転者が感じる後側方車両との距離を遠くする。一方、サイドミラーを用いた場合の車線変更における車間距離が電子ミラーを用いた場合の車線変更における車間距離よりも所定値以上大きい場合(つまり、電子ミラーを用いた場合の操作タイミングが早い場合)には、運転者はサイドミラーを用いた場合と比較して後側方車両が遠くにいると感じているといえる。この場合、比較部34が表示部21の表示倍率を高くすることで、運転者が感じる後側方車両との距離を近くする。これにより、サイドミラーを用いた場合に運転者が感じる車間距離と、電子ミラーを用いた場合に運転者が感じる車間距離とを近づけることができる。言い換えれば、サイドミラーを用いた場合の運転者による操作タイミングと、電子ミラーを用いた場合の運転者による操作タイミングとを近づけることができる。
次に、本実施形態に係る周辺監視装置1の動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る周辺監視装置1の動作についてのフローチャートである。ここで、周辺監視装置1は、既に各種走行状態におけるサイドミラー使用時の運転者の操作タイミングがサイドミラータイミング取得部31に記憶されているものとする。図3に示す処理は、例えば周辺監視装置1の電源がONされたタイミングから所定の間隔で繰り返し実行される。
図3に示すように、周辺監視装置1の周辺監視ECU3は、まず運転者が電子ミラーを使用しているか否かを判断する(S1)。この判定は電子ミラー起動スイッチ11に基づいて行われ、電子ミラー起動スイッチ11により電子ミラーが起動されている場合には、電子ミラーを使用していると判断し、電子ミラー起動スイッチ11により電子ミラーが停止されている場合には、電子ミラーを使用していないと判断する。
運転者が電子ミラーを使用していると判断された場合、周辺監視ECU3は、次に走行状態判断部33が走行状態は駐車状態であるか否かを判断する(S2)。自車両の走行状態が駐車状態であると判断された場合、電子ミラータイミング取得部32が駐車状態における運転者のブレーキタイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S3)。
S2において、走行状態判断部33が自車両の走行状態は駐車状態ではないと判断した場合、走行状態判断部33は、自車両の走行状態が高速走行状態であるか否かを判断する(S4)。自車両の走行状態が高速走行状態であると判断された場合、電子ミラータイミング取得部32が高速走行状態における運転者の車線変更タイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S5)。一方、自車両の走行状態が高速走行状態でないと判断された場合、電子ミラータイミング取得部32が通常走行状態における運転者の車線変更タイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S6)。
S3,S5,S6のいずれかにおいて電子ミラーを用いた場合の操作タイミングが検出されると、次に比較部34は、サイドミラーを用いた場合の操作タイミングを取得する。ここで、取得される操作タイミングは、S2又はS4において検出された走行状態に対応するものであるとよい。
次に、比較部34が電子ミラー使用時とサイドミラー使用時とにおける運転者の操作タイミングを比較する(S7)。比較した操作タイミングの差が所定値以上である場合、比較部34が表示部21に制御信号を送信し、表示部21に表示される画像の表示倍率を変更する(S8)。具体的には、比較部34は、電子ミラー使用時の運転者の操作タイミングが、サイドミラー使用時の該運転者の操作タイミングよりも遅い場合には、表示部21の表示画像の表示倍率を低くする。一方、電子ミラー使用時の運転者の操作タイミングが、サイドミラー使用時の該運転者の操作タイミングよりも早い場合には、表示部21の表示画像の表示倍率を高くする。
S8において電子ミラーにおける表示倍率の変更を行うか、S7において電子ミラー使用時とサイドミラー使用時とにおける運転者の操作タイミングの差が所定値以上ではない場合、一連の周辺監視処理は終了する。
S1において、運転者が電子ミラーを使用していないと判断された場合、周辺監視ECU3は、次に走行状態判断部33が走行状態は駐車状態であるか否かを判断する(S9)。自車両の走行状態が駐車状態であると判断された場合、サイドミラータイミング取得部31が駐車状態における運転者のブレーキタイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S10)。
S8において、自車両の走行状態は駐車状態ではないと判断された場合、走行状態判断部33は、自車両の走行状態が高速走行状態であるか否かを判断する(S11)。自車両の走行状態が高速走行状態であると判断された場合、サイドミラータイミング取得部31が高速走行状態における運転者の車線変更タイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S12)。一方、自車両の走行状態が高速走行状態でないと判断された場合、サイドミラータイミング取得部31が通常走行状態における運転者の車線変更タイミング(操作タイミング)を検出し、記憶する(S13)。
S8,S10及びS11のいずれかにより、運転者によるサイドミラー使用時の操作タイミングを記憶すると、一連の周辺監視処理は終了する。
以上説明した本実施形態に係る周辺監視装置1によれば、表示装置21を使用時の運転者による運転操作の操作タイミングに応じて運転者に提示される画像が補正される。この場合、運転者の操作タイミングを考慮して運転者が感じる距離感や速度感が修正されるため、距離感や速度感に対する違和感を抑制することができる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、自車両と障害物との距離を操作タイミングとして取得しているが、それ以外の物理量を操作タイミングとして取得してもよい。
1…周辺監視装置、11…電子ミラー起動スイッチ、12…レーダ、13…舵角センサ、14…シフトセンサ、15…車速センサ、21…表示部、22…カメラ、31…サイドミラータイミング取得部、32…電子ミラータイミング取得部、33…走行状態判断部、34…比較部。

Claims (1)

  1. 車両の周辺を撮像し、撮像された画像を運転者に提示する提示手段と、
    前記提示手段を使用している場合に前記運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの前記車両と該障害物との距離を取得すると共に、前記提示手段を使用していない場合に前記運転者が障害物に対する前記運転操作を行ったときの前記車両と該障害物との距離を取得する取得手段と、
    前記提示手段を使用している場合に前記運転者が障害物に対する運転操作を行ったときの前記車両と該障害物との距離が、前記提示手段を使用していない場合に前記運転者が障害物に対する前記運転操作を行ったときの前記車両と該障害物との距離よりも大きい場合には、前記提示手段により運転者に提示される前記画像の表示倍率が低くなるように、前記画像を補正する補正手段とを備える周辺監視装置。
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