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JP5514601B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP5514601B2 JP2010070901A JP2010070901A JP5514601B2 JP 5514601 B2 JP5514601 B2 JP 5514601B2 JP 2010070901 A JP2010070901 A JP 2010070901A JP 2010070901 A JP2010070901 A JP 2010070901A JP 5514601 B2 JP5514601 B2 JP 5514601B2
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

本発明は、燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能な内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関の制御装置として特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関は、その燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能なものであり、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する相対的な位相(以下「カム位相」という)を自在に変更する可変カム位相機構を備えている。
この制御装置では、内燃機関の運転状態に応じて、HCCI燃焼モードおよびSI燃焼モードの一方を燃焼モードとして選択し、内燃機関の実際の燃焼モードが選択された燃焼モードになるように、燃料噴射制御などが実行されるとともに、燃焼モードの切換条件が成立したとき(具体的には、内燃機関の運転状態が変化した場合において、その変化の前後において選択された燃焼モードが異なるとき)には、燃焼モードの切換制御が実行される。
また、内燃機関の運転状態に応じて、マップ検索により、カム位相の目標となる目標カム位相を設定し、実際のカム位相が、この目標カム位相になるように制御されるとともに、カム位相の切換制御の実行条件が成立したとき(具体的には目標カム位相が変化したとき)には、カム位相の切換制御が実行される。
そして、燃焼モードの切換制御の実行条件と、カム位相の切換制御の実行条件とが同一タイミングで成立した場合、カム位相の切換制御が終了するまでの間は、燃焼モードの切換制御が実行されず、燃焼モードはそれまでの燃焼モードに保持されるとともに、カム位相の切換制御が終了した時点で、燃焼モードの切換制御が開始される。
特許第3657749号公報
一般に、HCCI燃焼モードとSI燃焼モードとに切り換えて運転可能な内燃機関の場合、燃焼ガス温度は、SI燃焼モードのときの方がHCCI燃焼モードよりも高い状態となる。そのため、燃焼モードをSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換えた際、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高い状態となり、混合気の自着火タイミングが最適なタイミングよりも早まってしまうおそれがあり、その場合には、燃焼状態が不安定になることで、トルク変動が増大したり、ノッキングが発生したりしてしまう。これに対して、上記従来の内燃機関の制御装置によれば、カム位相の切換制御が終了した時点で、燃焼モードの切換制御を開始しているものに過ぎないため、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合、以上のような問題が発生してしまい、商品性の低下を招いてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合でも、安定した燃焼状態を確保することができ、それにより、商品性を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)によって排気弁5のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、HCCI燃焼モードのときに、第1燃料供給装置(第1燃料噴射弁11)によって燃料が吸気行程で燃焼室3d内に供給される内燃機関3において、排気バルブタイミング変更装置を介して、排気バルブタイミングを制御するとともに、第1燃料供給装置を介して、第1燃料供給装置による燃料の供給量および供給時期を制御する内燃機関3の制御装置1であって、第1燃料供給装置(第1燃料噴射弁11)による燃料の供給量として第1燃料供給量(第1燃料噴射量GFOUTP)を算出する第1燃料供給量算出手段(ECU2、ステップ68)と、燃焼モードとして、SI燃焼モードおよびHCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段(ECU2、ステップ12,13)と、燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、排気バルブタイミングを、SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段(ECU2、ステップ31〜35)と、燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった以降、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段(ECU2、ステップ36)と、排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間(ΔT・3に相当する時間)が経過するまでの間、算出された第1燃料供給量を減少側に補正する第1燃料供給量補正手段(ECU2、ステップ63,64,68)と、を備え、排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)で構成され、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータ(エンジン水温TW)を検出する相関性パラメータ検出手段(ECU2、水温センサ21)をさらに備え、排気バルブタイミング切換判定手段は、検出された相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする(ECU2、ステップ36,49〜51)。
この内燃機関の制御装置によれば、第1燃料供給装置による燃料の供給量として第1燃料供給量が算出され、燃焼モードとして、SI燃焼モードおよびHCCI燃焼モードの一方が選択され、排気バルブタイミングが、SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御されるとともに、選択された燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった以降、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定される。そして、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された第1燃料供給量が減少側に補正される。前述したように、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高くなることで、混合気の自着火タイミングが最適なタイミングよりも早まってしまい、燃焼状態が不安定になるおそれがある。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された第1燃料供給量が減少側に補正されるので、燃焼室内の混合気の空燃比がリーン化され、燃料と酸素の反応確率が低下することによって、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高くなるのを抑制でき、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御することができる。それにより、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合でも、トルク変動の増大やノッキングの発生を抑制しながら、安定した燃焼状態を確保することができる。その結果、商品性を向上させることができる。さらに、この内燃機関のように、油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置を作動油の油圧で駆動し、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた場合、排気バルブタイミングが実際に切り換わるのに要する時間は、作動油の油圧および/または油温に対する依存度が高く、両者に対して高い相関性を有している。したがって、この内燃機関の制御装置によれば、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定されるので、この判定を精度よく行うことができる。その結果、制御精度を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、第1燃料供給量補正手段は、第1燃料供給量を、切換時点からの経過時間が長くなるほど、減少側への補正度合がより小さくなるように補正する(ステップ63,64)ことを特徴とする。
一般に、燃焼モードをHCCI燃焼モードとSI燃焼モードとに切り換えて運転可能な内燃機関において、燃焼モードをHCCI燃焼モードからSI燃焼モードに切り換えた場合、SI燃焼モードからHCCI燃焼モードへの切換時点からの時間が経過し、HCCI燃焼モードでの運転が進行するほど、燃焼室内の温度が低下することになる。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、第1燃料供給量が、切換時点からの経過時間が長くなるほど、減少側への補正度合がより小さくなるように補正されるので、燃焼室内の温度が低下するの応じて、第1燃料供給量を徐々に増大させることができる。それにより、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御しながら、内燃機関のトルクを発生させることができる。その結果、運転性を高めることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の内燃機関3の制御装置1において、内燃機関では、HCCI燃焼モードのときに、第2燃料供給装置(第2燃料噴射弁12)によって燃料が圧縮行程で燃焼室3d内に供給され、第2燃料供給装置による燃料の供給時期として第2供給時期(第2噴射時期TINJD)を算出する第2供給時期算出手段(ECU2、ステップ86)と、排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された第2供給時期をより遅角側に補正する第2供給時期補正手段(ECU2、ステップ85,86)と、をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、第2燃料供給装置による燃料の供給時期として第2供給時期が算出され、切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された第2供給時期がより遅角側に補正されるので、前述したように、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった時点で、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高い状態にあるときでも、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングまで遅角側にずらすことができる。それにより、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合でも、より安定した燃焼状態を確保することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の内燃機関3の制御装置1において、第2供給時期補正手段は、第2供給時期(第2噴射時期TINJD)を、切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、第2供給時期が、切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正されるので、前述したように、燃焼室内の温度が低下するの応じて、第1供給時期を徐々に早めることができる。それにより、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御しながら、内燃機関のトルクを発生させることができる。その結果、運転性を高めることができる。
請求項5に係る発明は、燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)によって排気弁5のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、HCCI燃焼モードのときに、第1燃料供給装置(第1燃料噴射弁11)によって燃料が吸気行程で燃焼室3d内に、第2燃料供給装置(第2燃料噴射弁12)によって燃料が圧縮行程で燃焼室3d内にそれぞれ供給される内燃機関3において、排気バルブタイミング変更装置を介して、排気バルブタイミングを制御し、第1燃料供給装置(第1燃料噴射弁11)を介して、第1燃料供給装置(第1燃料噴射弁11)による燃料の供給量および供給時期を制御するとともに、第2燃料供給装置(第2燃料噴射弁12)を介して、第2燃料供給装置(第2燃料噴射弁12)による燃料の供給量および供給時期を制御する内燃機関3の制御装置1であって、第2燃料供給装置による燃料の供給時期として第2供給時期(第2噴射時期TINJD)を算出する第2供給時期算出手段(ECU2、ステップ86)と、燃焼モードとして、SI燃焼モードおよびHCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段(ECU2、ステップ12,13)と、燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、排気バルブタイミングを、SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段(ECU2、ステップ31〜35)と、燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった以降、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段(ECU2、ステップ36)と、排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された第2供給時期をより遅角側に補正する第2供給時期補正手段(ECU2、ステップ85,86)と、を備え、排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)で構成され、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータ(エンジン水温TW)を検出する相関性パラメータ検出手段(ECU2、水温センサ21)をさらに備え、排気バルブタイミング切換判定手段は、検出された相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする(ECU2、ステップ36,49〜51)。
この内燃機関の制御装置によれば、請求項3に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。さらに、この内燃機関のように、油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置を作動油の油圧で駆動し、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた場合、排気バルブタイミングが実際に切り換わるのに要する時間は、作動油の油圧および/または油温に対する依存度が高く、両者に対して高い相関性を有している。したがって、この内燃機関の制御装置によれば、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定されるので、この判定を精度よく行うことができる。その結果、制御精度を向上させることができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の内燃機関3の制御装置1において、第2供給時期補正手段は、第2供給時期(第2噴射時期TINJD)を、切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、請求項4に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項7に係る発明は、燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)によって排気弁5のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、HCCI燃焼モードのときに、点火プラグ10による混合気の点火が併せて実行される内燃機関において、点火プラグ10を介して、混合気の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、点火プラグ10による混合気の点火時期IGLOGを算出する点火時期算出手段(ECU2、ステップ101〜104)と、燃焼モードとして、SI燃焼モードおよびHCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段(ECU2、ステップ12,13)と、燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、排気バルブタイミングを、SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段(ECU2、ステップ31〜35)と、燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった以降、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段(ECU2、ステップ36)と、排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された点火時期IGLOGを遅角側に補正する点火時期補正手段(ECU2、ステップ101〜104)と、を備え、排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置(排気VT切換機構7)で構成され、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータ(エンジン水温TW)を検出する相関性パラメータ検出手段(ECU2、水温センサ21)をさらに備え、排気バルブタイミング切換判定手段は、検出された相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする(ECU2、ステップ36,49〜51)。
この内燃機関の制御装置によれば、点火プラグによる点火時期が算出され、燃焼モードとして、SI燃焼モードおよびHCCI燃焼モードの一方が選択され、排気バルブタイミングが、SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御されるとともに、選択された燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった以降、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定される。そして、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された点火時期が遅角側に補正される。前述したように、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高くなることで、混合気の自着火タイミングが最適なタイミングよりも早まってしまい、燃焼状態が不安定になるおそれがある。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、算出された点火時期が遅角側に補正されるので、燃焼室内の温度が混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度よりも高くなるのを抑制でき、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御することができる。それにより、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合でも、トルク変動の増大やノッキングの発生を抑制しながら、安定した燃焼状態を確保することができる。その結果、商品性を向上させることができる。さらに、この内燃機関のように、油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置を作動油の油圧で駆動し、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた場合、排気バルブタイミングが実際に切り換わるのに要する時間は、作動油の油圧および/または油温に対する依存度が高く、両者に対して高い相関性を有している。したがって、この内燃機関の制御装置によれば、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定されるので、この判定を精度よく行うことができる。その結果、制御精度を向上させることができる。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の内燃機関の制御装置において、点火時期補正手段は、点火時期IGLOGを、切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、点火時期が、切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正されるので、前述したように、燃焼室内の温度が低下するの応じて、点火時期を徐々に早めることができる。それにより、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御しながら、内燃機関のトルクを発生させることができる。その結果、運転性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置の一部およびこれを適用した内燃機関の構成を模式的に示す図である。 制御装置の電気的な構成を示すブロック図である。 吸気リフト切換機構および排気リフト切換機構の動作を説明するための、吸気弁および排気弁のバルブリフト曲線を示す図である。 各種の制御処理を示すフローチャートである。 燃焼モード判定処理を示すフローチャートである。 運転領域の判定に用いるマップの一例を示す図である。 バルブタイミング制御処理を示すフローチャートである。 排気VT制御処理を示すフローチャートである。 排気VT判定処理を示すフローチャートである。 燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。 噴射量補正係数KLES2Hの算出に用いるマップの一例を示す図である。 噴射時期の算出処理を示すフローチャートである。 噴射時期補正値DTINJS2Hの算出に用いるマップの一例を示す図である。 点火時期制御処理を示すフローチャートである。 点火時期補正値DIGS2Hの算出に用いるマップの一例を示す図である。 制御結果の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。本実施形態の制御装置1は、後述するように、図1に示す内燃機関(以下「エンジン」という)3の燃焼モードなどを制御するものであり、図2に示すECU2を備えている。このECU2は、後述するバルブタイミング制御処理などの各種の制御処理を実行する。
エンジン3は、4組の気筒3aおよびピストン3b(1組のみ図示)を有する直列4気筒ガソリンエンジンであり、図示しない車両に搭載されているとともに、各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間に燃焼室3dが形成されている。
また、エンジン3は、気筒3a毎に設けられた吸気弁4および排気弁5と、吸気弁4を開閉駆動するとともに、そのバルブタイミングを切り換える吸気VT切換機構6と、排気弁5を開閉駆動するとともに、そのバルブタイミングを切り換える排気VT切換機構7を備えている。
吸気VT切換機構6は、本出願人が特開2000−227013号公報などで既に提案したものと同様に構成されているので、その詳細な説明はここでは省略するが、吸気弁4のバルブタイミング(以下「吸気バルブタイミング」という)を、高速バルブタイミングと低速バルブタイミングの2段階に切り換えるものであり、吸気カムシャフトに一体に設けられた低速カムおよび高速カム(いずれも図示せず)と、吸気ロッカアームシャフトに回動自在に取り付けられた低速ロッカアームおよび高速ロッカアーム(いずれも図示せず)などを備えている。
この吸気VT切換機構6は、油圧駆動式のものであり、図示しない油路および吸気VT制御弁6a(図2参照)を介して、図示しない油圧ポンプに接続されている。この油圧ポンプは、クランクシャフト3eに連結されており、エンジン3の運転中、その動力によって駆動され、油圧を吸気VT制御弁6aおよび後述する排気VT制御弁7a(図2参照)に供給する。
吸気VT切換機構6は、油圧が供給されないときには、吸気バルブタイミングを低速バルブタイミングに保持するとともに、油圧が供給されたときには、吸気バルブタイミングを低速バルブタイミングから高速バルブタイミングに切り換える。吸気VT制御弁6aは、ECU2に電気的に接続された常閉式の電磁弁で構成されており、OFFのときに閉弁状態にあって油圧ポンプからの吸気VT切換機構6側への油圧供給を停止するとともに、ECU2からの制御入力信号によってONされたときに開弁し、油圧ポンプからの油圧を吸気VT切換機構6側に供給する。以上の構成により、吸気VT制御弁6aのON/OFF状態に従って、吸気VT切換機構6の動作モードが、高速バルブタイミングモード/低速バルブタイミングモードに切り換えられる。
この低速バルブタイミングモードでは、吸気カムシャフトの回転中、吸気弁4は、低速ロッカアームのみによって開閉駆動されることにより、図3に実線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、そのバルブタイミングが低速バルブタイミングとなる。一方、高速バルブタイミングモードでは、吸気カムシャフトの回転中、吸気弁4は、高速カムのみによって駆動されることで、図3に破線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、そのバルブタイミングが高速バルブタイミングとなる。同図に示すように、この高速バルブタイミングでは、低速バルブタイミングと比べて、吸気弁4の最大揚程がより大きくなるとともに、吸気弁4の開弁タイミングがより進角側になりかつ閉弁タイミングがより遅角側になることで、開弁期間がより長くなる。その結果、空気がより高い充填効率で気筒3a内に吸入される。
また、排気バルブタイミング変更装置としての排気VT切換機構7は、排気弁5のバルブタイミング(以下「排気バルブタイミング」という)を、高速バルブタイミングと低速バルブタイミングの2段階に切り換えるものであり、具体的には、吸気VT切換機構6と同様に構成されている。すなわち、排気VT切換機構7も、油圧駆動式のものであり、図示しない油路および排気VT制御弁7aを介して、前述した油圧ポンプに接続されているとともに、油圧が供給されないときには、排気バルブタイミングを低速バルブタイミングに保持し、油圧が供給されたときには、排気バルブタイミングを低速バルブタイミングから高速バルブタイミングに切り換える。
排気VT制御弁7aも、吸気VT制御弁6aと同様に、ECU2に電気的に接続された常開式の電磁弁で構成されており、OFFのときに閉弁状態にあって油圧ポンプからの排気VT切換機構7側への油圧供給を停止するとともに、ECU2からの制御入力信号によってONされたときに開弁し、油圧ポンプからの油圧を排気VT切換機構7側に供給する。以上の構成により、排気VT切換機構7では、排気VT制御弁7aのON/OFF状態に従って、動作モードが、高速バルブタイミングモード/低速バルブタイミングモードに切り換えられる。
この高速バルブタイミングモードでは、排気カムシャフトの回転中、排気弁5は、高速カムのみによって駆動されることで、図3に破線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、排気バルブタイミングが高速バルブタイミングとなる。一方、低速バルブタイミングモードでは、排気カムシャフトの回転中、排気弁5は、低速ロッカアームのみによって開閉駆動されることにより、図3に実線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、排気バルブタイミングが低速バルブタイミングとなる。
同図に示すように、低速バルブタイミングでは、高速バルブタイミングと比べて、排気弁5の開弁タイミングがより遅角側になりかつ閉弁タイミングがより進角側になることで、開弁期間がより短くなるとともに、排気弁5の最大揚程がより小さくなる。これに加えて、バルブオーバーラップがなくなる。その結果、燃焼室3d内に残留する既燃ガス量すなわち内部EGR量が増大する。
本実施形態の場合、後述するように、排気バルブタイミングが、HCCI燃焼モードのときには低速バルブタイミングに、SI燃焼モードのときには高速バルブタイミングにそれぞれ設定されるので、以下の説明では、排気バルブタイミングにおいて、低速バルブタイミングを「HCCI用タイミング」といい、高速バルブタイミングを「SI用タイミング」という。また、排気VT切換機構7は、油圧駆動式である関係上、その応答性が低く、動作モードを切り換える際の切換動作の開始から完了までの所要時間が比較的長いという特性を有している。
さらに、エンジン3は、点火プラグ10、第1燃料噴射弁11および第2燃料噴射弁12を備えており、これらの点火プラグ10および2つ燃料噴射弁11,12はいずれも、気筒3a毎に設けられている(いずれも1つのみ図示)。第1燃料噴射弁11は、各気筒3aの吸気ポート8a内に燃料を噴射するようにインテークマニホールドの分岐部に取り付けられており、第2燃料噴射弁12は、燃料を燃焼室3d内に直接噴射するようにシリンダヘッド3cに取り付けられている。なお、本実施形態では、第1および第2燃料噴射弁11,12がそれぞれ第1および第2燃料供給装置に相当する。
点火プラグ10および2つ燃料噴射弁11,12はいずれも、ECU2に電気的に接続されており、後述するように、ECU2によって、2つの燃料噴射弁11,12による燃料の噴射量および噴射時期と、点火プラグ10による混合気の点火時期とが制御される。それにより、エンジン3は、混合気を予混合圧縮着火で燃焼させるHCCI運転と、混合気を火花点火によって燃焼させるSI運転とに切り換えて運転される。
また、図2に示すように、ECU2には、クランク角センサ20、水温センサ21、アクセル開度センサ22およびエアフローセンサ23が電気的に接続されている。このクランク角センサ20は、マグネットロータおよびMREピックアップで構成されており、クランクシャフト3eの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
このCRK信号は、所定クランク角(例えば1゜)毎に1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒のピストンが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、所定クランク角毎に1パルスが出力される。
また、水温センサ21は、エンジン3のシリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、水温センサ21が相関性パラメータ検出手段に、エンジン水温TWが相関性パラメータにそれぞれ相当する。さらに、アクセル開度センサ22は、図示しないアクセルペダルの操作量であるアクセル開度APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
さらに、エアフローセンサ23は、熱線式エアフローメータで構成されており、吸気通路8のスロットル弁9よりも上流側に配置されているとともに、吸気通路8内を流れる新気の流量を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このエアフローセンサ23の検出信号に基づき、気筒3a内に吸入される吸入空気量GCYLを算出する。
一方、ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、以上の各種のセンサ20〜23の検出信号などに基づいて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、以下に述べるように、燃焼モード判定処理および燃料噴射制御処理などの各種の制御を実行する。
なお、本実施形態では、ECU2が、第1燃料供給量算出手段、燃焼モード選択手段、排気バルブタイミング制御手段、排気バルブタイミング切換判定手段、第1燃料供給量補正手段、相関性パラメータ検出手段、第2供給時期算出手段、第2供給時期補正手段、点火時期算出手段および点火時期補正手段に相当する。
次に、図4を参照しながら、ECU2によって所定の制御周期ΔTで実行される各種の制御処理について説明する。同図に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、要求トルクPMCMDを算出する。この要求トルクPMCMDは、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより算出される。
次いで、ステップ2に進み、燃焼モード判定処理を実行する。この燃焼モード判定処理は、燃焼モードとして、HCCI燃焼モードを実行すべきか、またはSI燃焼モードを実行すべきかを判定するものであり、具体的には、図5に示すように実行される。まず、ステップ10で、エンジン水温TWが所定値TWHCCIよりも高いか否かを判別する。この所定値TWHCCIは、HCCI燃焼モードを実行可能なエンジン水温TWの下限値に設定されている。
この判別結果がYESで、TW>TWHCCIのときには、ステップ11に進み、要求トルクPMCMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図6に示すマップを検索することにより、エンジン3の運転領域がHCCI燃焼モードを実行すべきHCCI領域(図中にハッチングで示す領域)にあるか否かを判別する。
この判別結果がYESで、エンジン3の運転領域がHCCI領域にあるときには、HCCI燃焼モードの実行条件が成立していると判定して、ステップ12に進み、それを表すために、HCCI燃焼モードフラグF_HCCIを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、以上のステップ10,11のいずれかの判別結果がNOのとき、すなわち、TW≦TWHCCIが成立しているとき、またはエンジン3の運転領域がSI領域にあるときには、HCCI燃焼モードの実行条件が成立しておらず、SI燃焼モードを実行すべきであると判定して、ステップ13に進み、それを表すために、HCCI燃焼モードフラグF_HCCIを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
図4に戻り、ステップ2で、以上のように燃焼モード判定処理を実行した後、ステップ3に進み、バルブタイミング制御処理を実行する。このバルブタイミング制御処理は、吸気VT切換機構6および排気VT切換機構7を介して、吸気バルブタイミングおよび排気バルブタイミングをそれぞれ制御するものであり、その詳細については後述する。
次いで、ステップ4に進み、燃料噴射制御処理を実行する。この制御処理は、第1燃料噴射弁11および第2燃料噴射弁12の開弁時間および開弁時期を算出するものであり、その詳細については後述する。
ステップ4に続くステップ5で、点火時期制御処理を実行した後、本処理を終了する。この制御処理は、点火プラグ10の放電タイミングすなわち点火時期を算出するものであり、その詳細については後述する。
以下、図7を参照しながら、前述したバルブタイミング制御処理について説明する。同図に示すように、まず、ステップ20で、吸気VT制御処理を実行する。この吸気VT制御処理では、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDなどのエンジン3の運転状態に応じて、吸気VT制御弁6aのON/OFF状態が制御され、それにより、吸気VT切換機構6を介して、吸気バルブタイミングが高速バルブタイミングおよび低速バルブタイミングの一方に制御される。
次いで、ステップ21に進み、排気VT制御処理を実行する。この排気VT制御処理は、具体的には、図8に示すように実行される。まず、ステップ30で、RAMに記憶されている排気VT設定フラグF_VTECEXSを、その前回値F_VTECEXSzとして設定する。
次いで、ステップ31に進み、前述したHCCI燃焼モードフラグF_HCCIが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、HCCI燃焼モードの実行条件が成立しているときには、HCCI燃焼モードを実行すべく、排気バルブタイミングをHCCI用タイミングに設定すべきであると判定して、ステップ32に進み、それを表すために、排気VT設定フラグF_VTECEXSを「1」に設定する。
次に、ステップ33で、制御入力信号を排気VT制御弁7aに供給することなく、排気VT制御弁7aをOFF状態に保持する。それにより、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングになるように、排気VT切換機構7への油圧供給が停止される。
一方、ステップ31の判別結果がNOで、HCCI燃焼モードの実行条件が成立していないときには、SI燃焼モードを実行すべく、排気バルブタイミングをSI用タイミングに設定すべきであると判定して、ステップ34に進み、それを表すために、排気VT設定フラグF_VTECEXSを「0」に設定する。
次に、ステップ35に進み、制御入力信号を排気VT制御弁7aに供給し、排気VT制御弁7aをON状態に駆動する。それにより、排気バルブタイミングがSI用タイミングになるように、油圧ポンプの油圧が排気VT切換機構7に供給される。
以上のステップ33または35に続くステップ36で、以下に述べるように、排気VT判定処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図9を参照しながら、上記の排気VT判定処理について説明する。同図に示すように、まず、ステップ40で、上述した排気VT設定フラグF_VTECEXSが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ41に進み、排気VT設定フラグの前回値F_VTECEXSzが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、後述するステップ44に進む。
一方、ステップ41の判別結果がYESのとき、すなわち、今回のループが、排気バルブタイミングをHCCI用タイミングからSI用タイミングに切り換えた直後のループであるときには、ステップ42に進み、エンジン回転数NEおよびエンジン水温TWに応じて、図示しないマップを検索することにより、SI側切換用値CVTECESMを算出する。このSI側切換用値CVTECESMは、排気VT切換機構7を駆動し、排気バルブタイミングをHCCI用タイミングからSI用タイミングに切り換えた場合において、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに実際に切り換わるまでの所要時間を推定したものである。
次いで、ステップ43に進み、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXを、上記SI側切換用値CVTECESMに設定する。
以上のステップ41または43に続くステップ44で、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXが値0であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、排気バルブタイミングがSI用タイミングに実際に切り換わっていないと判定して、ステップ45に進み、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXを値1だけデクリメントする。
次いで、ステップ46に進み、排気バルブタイミングがまだHCCI用タイミングにあることを表すために、排気VT判定フラグF_VTECEXFを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ44の判別結果がYESのときには、排気バルブタイミングがSI用タイミングに実際に切り換わったと判定して、ステップ47に進み、排気VT判定フラグF_VTECEXFを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ40の判別結果がNOのときには、ステップ48に進み、排気VT設定フラグの前回値F_VTECEXSzが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、後述するステップ51に進む。
一方、ステップ48の判別結果がYESのとき、すなわち、今回のループが、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた直後のループであるときには、ステップ49に進み、エンジン回転数NEおよびエンジン水温TWに応じて、図示しないマップを検索することにより、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出する。このHCCI側切換用値CVTECEHMは、排気VT切換機構7によって排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた場合において、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに実際に切り換わるまでの所要時間を推定したものである。
次いで、ステップ50に進み、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXを、上記HCCI側切換用値CVTECEHMに設定する。
以上のステップ48または50に続くステップ51で、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXが値0であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに実際に切り換わっていないと判定して、ステップ52に進み、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXを値1だけデクリメントする。
次いで、ステップ53に進み、排気バルブタイミングがまだSI用タイミングにあることを表すために、排気VT判定フラグF_VTECEXFを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ51の判別結果がYESのときには、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに実際に切り換わったと判定して、前述したステップ46に進み、排気VT判定フラグF_VTECEXFを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。
次に、図10を参照しながら、前述した燃料噴射制御処理について説明する。この制御処理は、以下に述べるように、2つの燃料噴射弁11,12による燃料噴射量および噴射時期、すなわち開弁時間および開弁タイミングを算出するものである。
同図に示すように、まず、ステップ60で、前述した排気VT判定フラグF_VTECEXFが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、排気バルブタイミングがSI用タイミングに設定されているときには、ステップ61に進み、噴射量補正カウンタの計数値CKLES2Hを値0に設定する。次に、ステップ62で、噴射量補正係数KLES2Hを値1.0に設定する。
一方、ステップ60の判別結果がYESで、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに設定されているときには、ステップ63に進み、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hを値1だけインクリメントする。
次に、ステップ64に進み、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hに応じて、図11に示すマップを検索することにより、噴射量補正係数KLES2Hを算出する。同図に示すように、このマップでは、噴射量補正係数KLES2Hは、CKLES2H≦4の領域では、値1よりも小さい正値に設定されている。より具体的には、噴射量補正係数KLES2Hは、CKLES2H=1のときには、所定値KLREF(0<KLREF<1)に設定され、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが大きいほど、値1に近づくように段階的に増大するとともに、その増大度合がより小さくなるように設定されている。
以上のステップ62または64に続くステップ65で、前述した吸入空気量GCYLに応じて、図示しないマップを検索することにより、基本燃料噴射量GFMAFMを算出する。次いで、ステップ66に進み、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標当量比KCMDを算出する。
次に、ステップ67で、エンジン回転数NE、要求トルクPMCMDおよびエンジン水温TWなどの運転状態に応じて、図示しないマップを検索することにより、第2燃料噴射量GFOUTDを算出する。この第2燃料噴射量GFOUTDは、第2燃料噴射弁12によって噴射すべき燃料量として算出される。
ステップ67に続くステップ68で、下式(1)により、第1燃料噴射量GFOUTP(第1燃料供給量)を算出する。この第1燃料噴射量GFOUTPは、第1燃料噴射弁11によって噴射すべき燃料量として算出される。
GFOUTP=GFMAFM・KCMD・KLES2H−GFOUTD ……(1)
この式(1)を参照すると明らかなように、第1燃料噴射量GFOUTPは、噴射量補正係数KLES2Hを基本燃料噴射量GFMAFMに乗算する乗算係数として用いて算出されるので、噴射量補正係数KLES2Hが小さいほど、その算出値がより小さくなる。この場合、噴射量補正係数KLES2Hは、前述した図11のように設定されているので、第1燃料噴射量GFOUTPは、排気バルブタイミングのSI用タイミングからHCCI用タイミングへの切り換え直後、噴射量補正係数KLES2Hによって、KLES2H=1のときの値よりも減少するように補正される。その後、第1燃料噴射量GFOUTPは、制御の進行に伴い、KLES2H=1のときの値に近づくように段階的に増大するとともに、その増大度合は、KLES2H=1のときの値に近づくほど、より小さくなる。
すなわち、第1燃料噴射量GFOUTPは、SI用タイミングからHCCI用タイミングへの切り換え以降、噴射量補正係数KLES2Hによる減少側への補正度合が徐々に小さくなるように算出されることになる。それにより、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた際、燃焼室3d内の温度を混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度に保持できるとともに、トルク変動の増大を抑制しながら、エンジン3のトルクを上昇させることができる。以上のような効果を得るために、噴射量補正係数KLES2Hは、前述した図11のように設定されている。
次いで、ステップ69に進み、第2燃料噴射弁12に供給される燃料圧に応じて、第2燃料噴射量GFOUTDを補正することにより、第2噴射時間TOUTDを算出する。この第2噴射時間TOUTDは、第2燃料噴射弁12の開弁時間に相当する。
次に、ステップ70で、第1燃料噴射弁11に供給される燃料圧に応じて、第1燃料噴射量GFOUTPを補正することにより、第1噴射時間TOUTPを算出する。この第1噴射時間TOUTPは、第1燃料噴射弁11の開弁時間に相当する。
ステップ70に続くステップ71で、噴射時期の算出処理を実行する。この算出処理は、第1燃料噴射弁11の開弁タイミングである第1噴射時期TINJPと、第2燃料噴射弁12の開弁タイミングである第2噴射時期TINJD(第2供給時期)とを算出するものであり、具体的には、図12に示すように実行される。なお、第1噴射時期TINJPおよび第2噴射時期TINJDはそれぞれ、吸気行程中および圧縮行程中のタイミングとして算出される。
同図に示すように、まず、ステップ80で、前述した排気VT判定フラグF_VTECEXFが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに設定されているときには、ステップ81に進み、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、第1噴射時期のHCCI用値TINJP_HCを算出する。
次いで、ステップ82に進み、第1噴射時期TINJPをHCCI用値TINJP_HCに設定する。
次に、ステップ83で、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、第2噴射時期のHCCI用値TINJD_HCを算出する。この第2噴射時期のHCCI用値TINJD_HCは、圧縮行程のTDC位置でのクランク角を値0として、このTDC位置よりも前であるほど、より大きな正の値になるように算出される。
ステップ83に続くステップ84で、第2噴射時期の基本値TINJD_MAPをHCCI用値TINJD_HCに設定する。次いで、ステップ85に進み、前述した噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hに応じて、図13に示すマップを検索することにより、噴射時期補正値DTINJS2Hを算出する。同図に示すように、このマップでは、噴射時期補正値DTINJS2Hは、CKLES2H≦4の領域では負値に設定されている。より具体的には、噴射時期補正値DTINJS2Hは、CKLES2H=1のときには、負の所定値DTREFに設定され、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが大きいほど、値0に近づくように段階的に増大するとともに、その増大度合がより小さくなるように設定されている。
次に、ステップ86に進み、第2噴射時期TINJDを、基本値と噴射時期補正値の和TINJD_MAP+DTINJS2Hに設定した後、本処理を終了する。
このように、第2噴射時期TINJDは、基本値TINJD_MAPに噴射時期補正値DTINJS2Hを加算することにより算出されるので、負値である噴射時期補正値DTINJS2Hの絶対値が大きいほど、より遅角側に補正されることになる。この場合、噴射時期補正値DTINJS2Hは、前述した図13のように設定されているので、第2噴射時期TINJDは、排気バルブタイミングのHCCI用タイミングへの切り換え直後、噴射時期補正値DTINJS2Hによって、KLES2H=1のときの値よりも遅角側に補正される。その後、第2噴射時期TINJDは、制御の進行に伴い、KLES2H=1のときの値に近づくように段階的に進角されるとともに、その進角度合は、KLES2H=1のときの値に近づくほど、より小さくなる。
すなわち、第2噴射時期TINJDは、HCCI用タイミングへの切り換え以降、噴射時期補正値DTINJS2Hによる遅角側への補正度合が徐々に小さくなるように算出されることになる。それにより、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた際、燃焼室3d内の温度を混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度に保持できるとともに、トルク変動の増大を抑制しながら、エンジン3のトルクを上昇させることができる。以上の効果を得るために、噴射時期補正値DTINJS2Hは、前述した図13のように設定されている。
一方、ステップ80の判別結果がNOで、排気バルブタイミングがSI用タイミングに設定されているときには、ステップ87に進み、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、第1噴射時期のSI用値TINJP_SIを算出する。
次いで、ステップ88に進み、第1噴射時期TINJPをSI用値TINJP_SIに設定する。
次に、ステップ89で、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、第2噴射時期のSI用値TINJD_SIを算出する。ステップ89に続くステップ90で、第2噴射時期の基本値TINJD_MAPをSI用値TINJD_SIに設定する。
次いで、ステップ91に進み、噴射時期補正値DTINJS2Hを値0に設定する。次に、前述したように、ステップ86を実行した後、本処理を終了する。
図10に戻り、ステップ71で、噴射時期の算出処理を以上のように実行した後、燃料噴射制御処理を終了する。
次に、図14を参照しながら、点火時期制御処理について説明する。この点火時期制御処理では、点火時期IGLOGが、以下に述べる手法によって算出されるとともに、圧縮行程のTDC位置でのクランク角を値0として、このTDC位置よりも前であるほど、より大きな正の値になるように算出される。なお、本実施形態のエンジン3の場合、HCCI燃焼モード中、混合気が自己着火燃焼するような状態で生成されるので、火花点火は本質的に不要であるが、失火防止と、自己着火燃焼タイミングを適切に制御することを目的として、HCCI燃焼モード中も、点火プラグ10による火花点火が実行される。そのため、以下に述べるように、HCCI燃焼モード中も、点火時期IGLOGが算出される。
同図に示すように、まず、ステップ100で、前述した排気VT判定フラグF_VTECEXFが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに設定されているときには、ステップ101に進み、前述した噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hに応じて、図15に示すマップを検索することにより、点火時期補正値DIGS2Hを算出する。
同図に示すように、このマップでは、点火時期補正値DIGS2Hは、CKLES2H≦4の領域では、負値に設定されている。より具体的には、点火時期補正値DIGS2Hは、CKLES2H=1のときには、負の所定値DIREFに設定され、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが大きいほど、値0に近づくように段階的に増大するとともに、その増大度合がより小さくなるように設定されている。すなわち、遅角側への補正度合が減少するように設定されている。
次に、ステップ102に進み、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、点火時期のHCCI用値IG_HCを算出する。
ステップ102に続くステップ103で、点火時期の基本値IGMAPをHCCI用値IG_HCに設定する。
次いで、ステップ104に進み、点火時期IGLOGを、基本値と点火時期補正値の和IGMAP+DIGS2Hに設定する。その後、本処理を終了する。
このように、点火時期IGLOGは、基本値IGMAPに点火時期補正値DIGS2Hを加算することにより算出されるので、負値である点火時期補正値DIGS2Hの絶対値が大きいほど、より遅角側に補正されることになる。この場合、点火時期補正値DIGS2Hは、前述した図15のように設定されているので、点火時期IGLOGは、排気バルブタイミングのHCCI用タイミングへの切り換え直後、点火時期補正値DIGS2Hによって、KLES2H=1のときの値よりも遅角側に補正される。その後、点火時期IGLOGは、制御の進行に伴い、KLES2H=1のときの値に近づくように段階的に進角されるとともに、その進角度合は、KLES2H=1のときの値に近づくほど、より小さくなる。
すなわち、点火時期IGLOGは、HCCI用タイミングへの切り換え以降、点火時期補正値DIGS2Hによる遅角側への補正度合が徐々に小さくなるように算出されることになる。それにより、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた際、燃焼室3d内の温度を混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度に保持できるとともに、トルク変動の増大を抑制しながら、エンジン3のトルクを上昇させることができる。以上の効果を得るために、点火時期補正値DIGS2Hは、前述した図15のように設定されている。
一方、ステップ100の判別結果がNOで、排気バルブタイミングがSI用タイミングに設定されているときには、ステップ105に進み、噴射時期補正値DTINJS2Hを値0に設定する。
次いで、ステップ106に進み、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、図示しないマップを検索することにより、点火時期のSI用値IG_SIを算出する。
ステップ106に続くステップ107で、点火時期の基本値IGMAPをSI用値IG_SIに設定する。次いで、前述したように、ステップ104を実行した後、本処理を終了する。
次に、図16を参照しながら、以上のように構成された本実施形態の制御装置1による各種の制御処理を実行したときの制御結果例について説明する。同図に示すように、HCCI燃焼モードの実行条件が成立し、排気VT設定フラグF_VTECEXSが「0」から「1」に変化したタイミング(時刻t1)で、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXがHCCI側切換用値CVTECEHMに設定されるとともに、それ以降、制御の進行に伴って、排気VT切換カウンタの計数値CVTECEXが値1ずつデクリメントされる。
そして、CVTECEX=0となったタイミング(時刻t2)で、排気VT判定フラグF_VTECEXFが「0」から「1」に変化すると同時に、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが値0から値1に変化する。それに伴って、噴射量補正係数KLES2Hが値1から所定値KLREFに、噴射時期補正値DTINJS2Hが値0から所定値DTREFに、点火時期補正値DIGS2Hが値0から所定値DIREFにそれぞれ変化する。それ以降、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが値1ずつインクリメントされるのに伴って、3つの値KLES2H,DTINJS2H,DIGS2Hがそれぞれ段階的に増大する。そして、CKLES2H=4が成立したタイミングで、噴射量補正係数KLES2Hが値1に、噴射時期補正値DTINJS2Hが値0に、点火時期補正値DIGS2Hが値0にそれぞれなることにより、3つの値KLES2H,DTINJS2H,DIGS2Hによる補正が終了する。
以上のように、本実施形態の制御装置1によれば、ステップ51の判別結果がYESとなり、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったと判定された時点で、排気VT判定フラグF_VTECEXFが「1」に設定され、それ以降、ステップ63で、噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが値1ずつインクリメントされる。そして、CKLES2H=4が成立するまでの間、すなわちΔT・3に相当する所定時間が経過するまでの間は、第1燃料噴射量GFOUTPが噴射量補正係数KLES2Hによって減少側に、第2噴射時期TINJDが噴射時期補正値DTINJS2Hによって遅角側に、点火時期IGLOGが点火時期補正値DIGS2Hによって遅角側にそれぞれ補正される。
それにより、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合において、燃焼室内の温度が混合気の圧縮着火燃焼に適した温度よりも高くなるのを抑制でき、混合気の自着火タイミングを最適なタイミングに制御することができる。その結果、燃焼モードがSI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換わった場合でも、トルク変動の増大やノッキングの発生を抑制しながら、安定した燃焼状態を確保することができ、商品性を向上させることができる。
また、前述した図11,12,15の設定傾向により、噴射量補正係数KLES2Hによる第1燃料噴射量GFOUTPの減少側への補正度合、噴射時期補正値DTINJS2Hによる第2噴射時期TINJDの遅角側への補正度合、および点火時期補正値DIGS2Hによる点火時期IGLOGの遅角側への補正度合がいずれも、排気バルブタイミングがHCCI用タイミングに実際に切り換わった時点以降、時間が経過するほど小さくなる。それにより、排気バルブタイミングのHCCI用タイミングへの切り換え以降、時間の経過に伴い、燃焼室内の温度が低下するの応じて、第1燃料噴射量GFOUTPを徐々に増大させることができるとともに、第2噴射時期TINJDおよび点火時期IGLOGを徐々に進角させることができる。その結果、燃焼室内の温度を混合気を圧縮着火燃焼させるのに適した温度に保持しかつトルク変動の増大を抑制しながら、エンジン3のトルクを本来の値(すなわち無補正のときの値)まで上昇させることができる。その結果、運転性を高めることができる。
また、油圧駆動式の排気VT切換機構7を作動油で駆動し、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた場合、実際に切り換わるのに要する時間は、作動油の油圧および/または油温に対する依存度が高く、両者に対して高い相関性を有している。これに対して、制御装置1によれば、作動油の油温に対して高い相関性を有するエンジン水温TWに応じて、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かが判定されるので、この判定を精度よく行うことができる。その結果、制御精度を向上させることができる。
なお、実施形態は、第1燃料供給装置として、第1燃料噴射弁11を用いた例であるが、本願発明の第1燃料供給装置はこれに限らず、HCCI燃焼モードのときに、燃料を吸気行程で燃焼室内に供給するものであればよい。例えば、第1燃料供給装置として、実施形態の第2燃料噴射弁12と同様の筒内直噴式の燃料噴射弁を用いてもよく、その場合には、燃料を筒内直噴式の燃料噴射弁から吸気行程で燃焼室3d内に噴射すればよい。
また、実施形態は、燃料噴射制御処理において、第1燃料噴射弁11による第1燃料噴射量GFOUTPおよび第1噴射時期TINJPと、第2燃料噴射弁12による第2燃料噴射量GFOUTDおよび第2噴射時期TINJDとを制御することにより、HCCI燃焼モードを実行するように構成した例であるが、本願発明のHCCI燃焼モードを実行するための燃料噴射制御処理の手法はこれに限らず、HCCI燃焼モードを実行可能なものであればよい。
例えば、HCCI燃焼モードのときに、第2燃料噴射弁12を停止し、第1燃料噴射弁11による吸気行程での燃料噴射のみを実行するように構成してもよく、第1燃料噴射弁11を停止し、第2燃料噴射弁12による吸気行程での燃料噴射のみを実行するように構成してもよい。このように構成した場合には、SI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換えた際、吸気行程での燃料噴射量を実施形態と同様に減少側に補正すればよい。
また、実施形態は、SI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換えた際、第1燃料噴射量GFOUTPの減少側への補正と、第2噴射時期TINJDの遅角側への補正の双方を実行した例であるが、これらの補正の一方のみを実行するように構成してもよい。さらに、以上の場合において、SI燃焼モードからHCCI燃焼モードに切り換えた際、点火時期IGLOGの遅角側への補正を実行したり、遅角補正を行わなかったりしてもよく、さらに、自己着火燃焼タイミングを適切に制御するための火花点火自体を中止してもよい。
一方、実施形態は、相関性パラメータとして、エンジン水温TWを用いた例であるが、本発明の相関性パラメータはこれに限らず、作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有するものであればよい。例えば、作動油の油圧を検出する油温センサを設け、この油温センサによって検出した油温を相関性パラメータとして用いてもよい。その場合には、前述したステップ49において、エンジン回転数NEおよび油温に応じて、マップを検索することにより、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出するように構成すればよい。また、作動油の油圧を検出する油圧センサを設け、この油圧センサによって検出した油圧を相関性パラメータとして用いてもよい。その場合には、前述したステップ49において、エンジン回転数NEおよび油圧に応じて、マップを検索することにより、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出するように構成すればよい。さらに、油圧および油温の双方を相関性パラメータとして用いてもよく、その場合には、前述したステップ49において、エンジン回転数NE、油圧および油温に応じて、マップを検索することにより、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出するように構成すればよい。
また、燃焼室3d内の圧力を筒内圧として検出する筒内圧センサを設け、この筒内圧センサによって検出された筒内圧を、燃焼室3d内における混合気の燃焼状態を表す燃焼状態パラメータとして用いてもよい。その場合には、前述したステップ49において、筒内圧およびエンジン回転数NEに応じて、マップを検索することにより、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出するように構成すればよい。この場合、排気バルブタイミングをSI用タイミングからHCCI用タイミングに切り換えた際、バルブタイミングの切り換えに伴って、燃焼室内における混合気の燃焼状態が変化するので、そのような燃焼状態の変化は、バルブタイミングが実際に切り換わったことを反映するものとなる。したがって、そのような燃焼状態の変化を表す筒内圧に応じて、HCCI側切換用値CVTECEHMを算出することにより、排気バルブタイミングがSI用タイミングからHCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを精度よく判定することができる。
さらに、実施形態は、内燃機関として、ガソリンエンジンタイプのものを用いた例であるが、本発明の内燃機関はこれに限らず、燃焼モードをHCCI燃焼モードとSI燃焼モードとの間で切り換えて運転可能なものであればよい。例えば、内燃機関としては、トルエン、ジメチルエーテル、および他の燃料をガソリンに混合したものを燃料とするものを用いてもよく、積極的な点火を行うことなく、混合気を予混合圧縮着火燃焼させながら運転可能なものであればよい。
一方、実施形態は、本発明の制御装置を車両用の内燃機関3に適用した例であるが、本発明の制御装置は、これに限らず、船舶用の内燃機関や、他の産業機器用の内燃機関にも適用可能であることは言うまでもない。
また、実施形態は、排気バルブタイミング変更装置として、油圧駆動式の排気VT切換機構7を用いた例であるが、本発明の排気バルブタイミング変更装置はこれに限らず、排気バルブタイミングを変更可能なものであればよい。例えば、排気バルブタイミング変更装置として、電動アクチュエータおよび/またはモータを駆動源として作動する電動式の排気VT切換機構を用いてもよい。さらに、排気バルブタイミング変更装置として、排気カムシャフトのクランクシャフトに対する位相を変更するものを用いてもよい。
さらに、実施形態では、3つの値KLES2H,DTINJS2H,DIGS2Hの算出用マップとして、横軸の噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが値4のときに、KLES2H=1,DTINJS2H=0,DIGS2H=0となるものを用いたが、これらの算出マップとして、横軸の噴射補正カウンタの計数値CKLES2Hが値5以上のときに、KLES2H=1,DTINJS2H=0,DIGS2H=0となるものを用いてもよい。
1 制御装置
2 ECU(第1燃料供給量算出手段、燃焼モード選択手段、排気バルブタイミング 制御手段、排気バルブタイミング切換判定手段、第1燃料供給量補正手段、相関 性パラメータ検出手段、第2供給時期算出手段、第2供給時期補正手段、点火時 期算出手段、点火時期補正手段)
3 内燃機関
3d 燃焼室
5 排気弁
7 排気VT切換機構(排気バルブタイミング変更装置)
8a 吸気ポート
11 第1燃料噴射弁(第1燃料供給装置)
12 第2燃料噴射弁(第2燃料供給装置)
21 水温センサ(相関性パラメータ検出手段)
GFOUTP 第1燃料噴射量(第1燃料供給量)
KLES2H 噴射量補正係数
TINJD 第2噴射時期(第2供給時期)
DTINJS2H 噴射時期補正値
IGLOG 点火時期
DIGS2H 点火時期補正値
TW エンジン水温(相関性パラメータ)

Claims (8)

  1. 燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置によって排気弁のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、当該HCCI燃焼モードのときに、第1燃料供給装置によって燃料が吸気行程で燃焼室内に供給される内燃機関において、前記排気バルブタイミング変更装置を介して、前記排気バルブタイミングを制御するとともに、前記第1燃料供給装置を介して、当該第1燃料供給装置による燃料の供給量および供給時期を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記第1燃料供給装置による燃料の供給量として第1燃料供給量を算出する第1燃料供給量算出手段と、
    前記燃焼モードとして、前記SI燃焼モードおよび前記HCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段と、
    当該燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、前記排気バルブタイミングを、前記SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、前記HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段と、
    前記燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードが前記SI燃焼モードから前記HCCI燃焼モードに切り換わった以降、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段と、
    当該排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、前記算出された第1燃料供給量を減少側に補正する第1燃料供給量補正手段と、
    を備え
    前記排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置で構成され、
    前記作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータを検出する相関性パラメータ検出手段をさらに備え、
    前記排気バルブタイミング切換判定手段は、当該検出された相関性パラメータに応じて、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記第1燃料供給量補正手段は、前記第1燃料供給量を、前記切換時点からの経過時間が長くなるほど、減少側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関では、前記HCCI燃焼モードのときに、第2燃料供給装置によって燃料が圧縮行程で燃焼室内に供給され、
    当該第2燃料供給装置による燃料の供給時期として第2供給時期を算出する第2供給時期算出手段と、
    前記排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、前記切換時点から前記所定時間が経過するまでの間、前記算出された第2供給時期をより遅角側に補正する第2供給時期補正手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第2供給時期補正手段は、前記第2供給時期を、前記切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置によって排気弁のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、当該HCCI燃焼モードのときに、第1燃料供給装置によって燃料が吸気行程で燃焼室内に、第2燃料供給装置によって燃料が圧縮行程で燃焼室内にそれぞれ供給される内燃機関において、前記排気バルブタイミング変更装置を介して、前記排気バルブタイミングを制御し、前記第1燃料供給装置を介して、当該第1燃料供給装置による燃料の供給量および供給時期を制御するとともに、前記第2燃料供給装置を介して、当該第2燃料供給装置による燃料の供給量および供給時期を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記第2燃料供給装置による燃料の供給時期として第2供給時期を算出する第2供給時期算出手段と、
    前記燃焼モードとして、前記SI燃焼モードおよび前記HCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段と、
    当該燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、前記排気バルブタイミングを、前記SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、前記HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段と、
    前記燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードが前記SI燃焼モードから前記HCCI燃焼モードに切り換わった以降、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段と、
    当該排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、前記切換時点から前記所定時間が経過するまでの間、前記算出された第2供給時期をより遅角側に補正する第2供給時期補正手段と、
    を備え
    前記排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置で構成され、
    前記作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータを検出する相関性パラメータ検出手段をさらに備え、
    前記排気バルブタイミング切換判定手段は、当該検出された相関性パラメータに応じて、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 前記第2供給時期補正手段は、前記第2供給時期を、前記切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 燃焼モードを、混合気を予混合圧縮着火によって燃焼させるHCCI燃焼モードと、混合気を火花点火によって燃焼させるSI燃焼モードとに切り換えて運転可能に構成され、排気バルブタイミング変更装置によって排気弁のバルブタイミングである排気バルブタイミングが変更されるとともに、当該HCCI燃焼モードのときに、点火プラグによる混合気の点火が併せて実行される内燃機関において、当該点火プラグを介して、混合気の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記点火プラグによる混合気の点火時期を算出する点火時期算出手段と、
    前記燃焼モードとして、前記SI燃焼モードおよび前記HCCI燃焼モードの一方を選択する燃焼モード選択手段と、
    当該燃焼モード選択手段の選択結果に基づき、前記排気バルブタイミングを、前記SI燃焼モードが選択されたときにSI用タイミングに、前記HCCI燃焼モードが選択されたときにHCCI用タイミングにそれぞれ制御する排気バルブタイミング制御手段と、
    前記燃焼モード選択手段によって選択された燃焼モードが前記SI燃焼モードから前記HCCI燃焼モードに切り換わった以降、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定する排気バルブタイミング切換判定手段と、
    当該排気バルブタイミング切換判定手段の判定結果に基づき、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わった切換時点から所定時間が経過するまでの間、前記算出された点火時期を遅角側に補正する点火時期補正手段と、
    を備え
    前記排気バルブタイミング変更装置は、作動油の油圧によって駆動される油圧駆動式の排気バルブタイミング変更装置で構成され、
    前記作動油の油圧および油温の少なくとも一方に対して相関性を有する相関性パラメータを検出する相関性パラメータ検出手段をさらに備え、
    前記排気バルブタイミング切換判定手段は、当該検出された相関性パラメータに応じて、前記排気バルブタイミングが前記SI用タイミングから前記HCCI用タイミングに実際に切り換わったか否かを判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 前記点火時期補正手段は、前記点火時期を、前記切換時点からの経過時間が長くなるほど、遅角側への補正度合がより小さくなるように補正することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
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