JP5505414B2 - オーラルケア具 - Google Patents

Description

本発明は、口腔用組成物を先端のノズル部から吐出して口腔内に塗布するためのオーラルケア具に関する。

この種のオーラルケア具としては、従来、洗浄液供給手段と、それに装着される長尺な洗浄液吐出管とを備え、洗浄液吐出管の先端に弾性体ノズルが設けられ、洗浄液供給手段がポンプ機能を有する洗浄液容器からなり、洗浄液容器に設けられた押圧部（ボタン）を押圧するたびに、洗浄液吐出管内の吐出流路を通じて、先端に設けた弾性体ノズルの突端に開口した吐出口から洗浄液が噴出されるものが提供されている（例えば、特許文献１参照。）。また、同じく洗浄液供給手段と、該洗浄液供給手段に取り付けられる洗浄液吐出管を備え、該洗浄液吐出管の先端に、該吐出管の軸方向に対して交差する方向に突設された清掃体と、前記洗浄液吐出管の吐出流路に連通して前記清掃体の根元部近傍の位置より外部に開口し、該清掃体の突出途中部ないし先端部に向けて洗浄液を噴射する洗浄液吐出口を有する洗浄液噴射部とより構成したものも提供されている（例えば、特許文献２参照。）。

特許文献１のオーラルケア具によれば、歯間部をめがけて確実に洗浄液を噴出させることができ、洗浄液の周辺への飛散も少なく、歯間部の食べかすなどを洗浄液により確実に除去して洗浄することができる。また、特許文献２のオーラルケア具によれば、水流だけでは除去できない歯垢等を清掃体で除いた後に、その奥に当該清掃体を伝って洗浄液を効果的に供給することができ、鼓形空隙や歯肉辺縁部、歯周ポケットなどに抗菌剤や抗炎症剤などを含む薬液などを供給して殺菌、組織の炎症抑制などを効果的に行うことができる。

しかしながら、これら従来のオーラルケア具は、いずれも洗浄液吐出管から洗浄液を噴出するノズル部までの部分が一体的に形成されており、洗浄液吐出管はユーザーによる使用時に弾性体ノズルや清掃体から受ける力を支持するだけの強度が求められる為、ある程度の外径の大きさが必要とされ、更に材料コストを考慮して肉厚を小さくすれば、その分、内部空間が大きくなる。このように内部空間が大きくなると、使い始めに薬液が出にくいという問題のほか、使用後の薬剤残量も多くなり、ノズル先端からの汚染のリスクも高まるという問題もある。他方、内部空間を小さくしすぎると、製作金型の耐久性が悪くなるとともに、この内部空間を供給路として、ジェル状若しくはクリーム状の口腔用組成物が流通する際、供給路内に送出された口腔用組成物が送出動作を止めてもすぐには止まらず、その結果余分な量が出てしまい無駄になるという問題もあった。

特開２００７−１６７０８８号公報 特開２００８−１３２０９９号公報

そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、長尺な頸部に十分な支持強度を維持しつつ、使用後の薬剤残量が少なく、ノズル先端からの汚染のリスクも低く、使い始めの薬液の出も良くなると同時に、内部の供給路にジェル状若しくはクリーム状の口腔用組成物を流通させた場合に、余分な量が出てしまうことを防止でき、製作金型の耐久性も維持できるオーラルケア具を提供する点にある。

本発明は、前述の課題解決のために、ジェル状若しくはクリーム状の口腔用組成物を先端のノズル部から吐出して口腔内に塗布するためのオーラルケア具であって、使用時に把持されるハンドル体と、口腔用組成物を吐出するノズル部を先端側に有するヘッド体と、これらハンドル体及びヘッド体の間に介在し、前記ヘッド体を口腔内の奥まで挿入可能とするための頸体とを備え、前記頸体内を介して前記ハンドル体からヘッド体のノズル部に至る口腔用組成物の供給路を設けるとともに、前記頸体に対して前記ヘッド体を着脱自在に連結し、前記ヘッド体のノズル部に、フィラメントを束ねた１つの毛束からなる塗布体を設け、前記塗布体の基端部に毛束を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化した基台を設け、前記塗布体内に、基端部がノズル部の開口に連通し、先端部が塗布体の先端側へ延びる通孔を設けたことを特徴とするオーラルケア具を構成した（請求項１）。

ここで、前記頸体の内周壁に、軸中心方向に突出し且つ軸方向に長く延びるリブを複数設け、これら複数のリブに外周面を支持されるようにして、前記口腔用組成物の供給路を構成する内径１〜２ｍｍの筒状のチューブ部材を当該頸体内に挿着してなるものが好ましい（請求項２）。

また、前記塗布体に、前記毛束を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化して外側に膨出させた基台を設けるとともに、該基台に前記ノズル部の開口に連通する通孔を設け、リング状の塗布体止め部材を該塗布体の先端側より外装し、前記基台の膨出部分に係止される当該塗布体止め部材を塗布体とともに前記ヘッド体のノズル部周囲に装着してなるものが好ましい（請求項３）。

更に、前記ヘッド体の先端側の前記ノズル部を覆う位置、及び該ヘッド体を取り外した状態における前記頸体の先端部を覆う位置に、それぞれ着脱自在に装着されるキャップを付け替え可能に設けてなるものが好ましい（請求項４）。

また、前記ヘッド体を屈曲した形状に構成するとともに、前記頸体の先端部の外周面に周方向に間隔をおいて複数の突起を設け、前記ヘッド体の内周壁の前記頸体の先端部に対応する位置に、前記突起間に形成される凹溝部分に係入される凸部を設け、前記頸体の先端部を前記ヘッド体に挿着して連結するとき前記凸部と前記突起が係合し、回り止めとして機能するものが好ましい（請求項５）。

更に、連結の際に互いに軸方向に対面することとなる前記突起の頸体軸方向先端側の側端部、及び前記凸部のヘッド体軸方向基端側の側端部の一方又は双方を、山形の先細形状としてなるものが好ましい（請求項６）。

また、前記ハンドル体に、口腔用組成物を収容する収容室と該口腔用組成物を供給路に押し出すためのねじ込み式の送出機構を設けたものが好ましい（請求項７）。

以上にしてなる本願発明に係るオーラルケア具は、頸体内を介してハンドル体からヘッド体のノズル部に至る口腔用組成物の供給路を設けるとともに、前記頸体に対して前記ヘッド体を着脱自在に連結したので、使用後にヘッド体を取り外して先端のノズル部等を洗浄・乾燥させることができ、衛生面でも良好なものが得られる。

また、頸体の内周壁に、軸中心方向に突出し且つ軸方向に長く延びるリブを複数設け、これら複数のリブに外周面を支持されるようにして口腔用組成物の供給路を構成する内径１〜２ｍｍの筒状のチューブ部材を当該頸体内に挿着してなるので、頸体の外径や肉厚を小さくしても十分な強度を得ることができ、口腔内の細部への挿入性を向上させることができるとともに、前記チューブ部材の寸法を設定することにより供給路を必要最小限の断面積にして、口腔用組成物の余剰供給も防止することができる。

すなわち、頸体は、使用時にヘッド体から受ける力を支持するだけの強度が求められる為、ある程度の外径の大きさが必要となり、材料コストを考慮して肉厚を小さくすれば内部空間が大きくなる。従来の考え方では、内部空間をそのまま供給路として口腔用組成物を流通させることになるが、供給路が必要以上に広いと使い始めに薬液が出にくいという問題のほか、使用後の薬剤残量も多くなり、ノズル先端からの汚染のリスクも高まるという問題もある。反対に成型で供給路を狭くすると、金型の強度・耐久性の点で課題があると同時に、口腔用組成物の流動特性にもよるが、供給路内に押し出された口腔用組成物が押し出しを止めてもすぐには止まらず、その結果余分な量が出てしまい無駄になるという問題も生じる。このような問題に対し、本発明のようにリブを内周面に突出させ、その内側にチューブ部材を設けて供給路とすることにより、リブの存在で頸体の外径や肉厚を小さくしても必要な強度を得ることが可能になるとともに、リブ内側のチューブ部材を介して口腔用組成物を供給するので、組成物の流動特性に応じてチューブ部材の断面積を適宜設定し、余剰供給を防止することが可能となる。

また、このような頸体を合成樹脂により射出成形する場合においても、内部空間を形成する金型にリブを作製するための凹凸構造があるため、金型の耐久性や強度を維持でき、頸体の外径や肉厚の小さい頸体を精度よく成形することが可能となる。更に、このような別途形成されたチューブ部材を頸体内に装着する作業についても、上記リブの存在によりチューブ部材を挿着する際に該リブにより支持案内されるため、チューブ部材を押し込むだけで頸体と軸が合った中心に位置させることができ、挿入時に抵抗となる接触面積も少ないので容易且つ確実に装着することができ、組み付け作業が容易となる。

また、前記ヘッド体のノズル部に、フィラメントの毛束よりなる塗布体を設けてなるので、口腔用組成物を口腔内のより細かな部位に塗布することや塗り込むことが可能となり、フィラメントの毛束で汚れを落としたうえで口腔用組成物を塗布することもできる。

また、前記塗布体が、前記フィラメントの毛束を１つのみ設けてなるので、製造が容易であり、且つ使用時の口腔内細部への塗布や塗り込みの作業も効率よく行うことができる。

また、前記塗布体に、前記毛束を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化して外側に膨出させた基台を設けるとともに、該基台に前記ノズル部の開口に連通する通孔を設け、リング状の塗布体止め部材を該塗布体の先端側より外装し、前記基台の膨出部分に係止される当該塗布体止め部材を塗布体とともに前記ヘッド体のノズル部周囲に装着してなるので、リング状の塗布体止め部材で前記毛束よりなる塗布体を拘束した状態に装着されるため、フィラメントの脱落を防止でき、製造についてもヘッド体に対して前記塗布体止め部材と塗布体を一体的に組み付けるだけで容易且つ効率よく行うことができる。

また、塗布体に代えて、前記ヘッド体の先端部に歯間清掃用のブラシ体を設け、前記ノズル部をブラシ体のブラシ部に向けて開口させると、ブラシ部に向けて口腔用組成物を吐出させてから、ブラシ体により歯間を清掃することで、歯間に対して口腔用組成物を塗布しながら歯間を清掃したり、ブラシ体で歯間を清掃した後に、ブラシ部に向けて口腔用組成物を吐出させて、ブラシ体により歯間に対して口腔用組成物を塗布することが可能となる。

また、歯間清掃用のブラシ体を設ける場合には、前記ヘッド体を屈曲した形状に構成することで、歯間へのブラシ体の挿入操作性を向上でき、特に奥歯の清掃作業を円滑に行なうことができる。

また、前記ブラシ体と、該ブラシ体を支持するブラシ支持部とを有する、前記ヘッド体とは別部材からなる歯間ブラシ体を設け、前記ヘッド体の先端部に前記ブラシ支持部を外嵌保持する取付部を設けると、ブラシ体が損傷した場合には、ブラシ体とブラシ支持部とからなる歯間ブラシ体のみを交換するだけで、新しいブラシ体を取り付けることができるので、ヘッド体や頸体とともにブラシ体を交換する場合と比較して、利用者の経済的な負担を軽減できる。

また、別部材からなる歯間ブラシ体を設ける場合には、前記ブラシ支持部の基部に外側に膨出する係止部を形成し、前記ブラシ支持部に外嵌されるとともに、取付部に内嵌固定されるリング状の止め部材を設け、前記止め部材の端部を係止部に係合可能となしたことで、部品点数は増えるものの、歯間ブラシ体のヘッド体の取付部からの脱落を効果的に防止できるので好ましい。つまり、歯間ブラシでは、本体部近傍において芯材を折り曲げてブラシ部の角度を調整するため、折り曲げ部分における芯材の破断を防止して、歯間ブラシ体の耐久性を高めるため、本体部はヘッド体よりも軟質な合成樹脂材料で構成することが望ましい。しかし、このように本体部を軟質な合成樹脂材料で構成すると、本体部が弾性変形し易くなり、本体部を直接的に取付部に嵌合固定すると、歯間ブラシ体の引き抜き強度が低下する。それに対して、この発明では、止め部材はヘッド体と同じ硬質の合成樹脂材料を採用できるので、ヘッド体に対する止め部材の引き抜き強度を十分に確保でき、しかも本体部に関しても外側へ膨出する係止部と、止め部材の基端部との係合により、本体部の引き抜き強度を容易に且つ十分に確保できるので、歯間ブラシ体のヘッド体の取付部からの脱落を効果的に防止できる。

また、別部材からなる歯間ブラシ体を設ける場合には、前記ブラシ支持部にヘッド体の供給路に連通する連通路を形成し、該連通路の端部にノズル部を形成することで、ブラシ体に向けて口腔用組成物を吐出できる。

前記ヘッド体にブラシ体を一体的に設ける場合には、前記ヘッド体を屈曲した形状に構成するとともに、前記ヘッド体の基部側の供給路と先端側の供給路とを角度を付けて形成し、前記ヘッド体の先端側の供給路をヘッド体の先端側部分を貫通する貫通孔により形成し、ヘッド体の先端側部分の基部に貫通孔の基端開口を閉鎖する蓋体を固定することもできる。この場合には、ヘッド体を屈曲した形状に構成しているので、歯間へのブラシ体の挿入操作性を向上でき、特に奥歯の清掃作業を円滑に行なうことができる。また、ブラシ体をヘッド体とともに交換する必要があるが、ヘッド体に対してブラシ体を強固に固定できるので、ブラシ体のヘッド体からの脱落を確実に防止できる。しかも、貫通孔によりヘッド体の先端側の供給路を形成するので、該供給路の成形性を十分に確保できる。

また、ヘッド体の先端側の前記ノズル部を覆う位置、及び該ヘッド体を取り外した状態における前記頸体の先端部を覆う位置に、それぞれ着脱自在に装着されるキャップを付け替え可能に設けてなるので、使用しない保管時にはヘッド体の先端に前記キャップを被せて口腔用組成物の乾燥（水分や薬剤の揮発）を防ぎつつ塗布部等を保護することができ、また、ヘッド体を頸体から取り外して洗浄・乾燥等する場合は、同じキャップを頸体に装着することで、ヘッド体を外した状態のハンドル体及び頸体について、同じく口腔用組成物の乾燥を防ぎつつ保管することができ、使い始めまでの間の密閉性（バージン性）を確保することができる。ヘッド体を再度組み付ける際には、前記キャップを頸体から取り外してヘッド体を取り付け、ヘッド体のノズル部に同じキャップを装着することができ、効率的且つ便利である。特にノズル部の塗布体としてフィラメントの毛束を設けたものでは、このようなキャップを設けることにより毛束が密封され、乾燥を防止することができる。この意味では、毛束のフィラメントの素材としては、ナイロン樹脂を用いることも可能であるが、吸水によるフィラメントの物性低下を防止するべく、吸水性の少ないＰＢＴ樹脂やＰＰＴ樹脂、ＰＰＴ／ＰＢＴ樹脂を使用することが好ましい。また、衛生面の観点から抗菌処理を施したフィラメントの使用も好ましい。

また、前記ヘッド体を屈曲した形状に構成するとともに、前記頸体の先端部の外周面に周方向に間隔をおいて複数の突起を設け、前記ヘッド体の内周壁の前記頸体の先端部に対応する位置に、前記突起間に形成される凹溝部分に係入される凸部を設け、前記頸体の先端部を前記ヘッド体に挿着して連結するときに前記凸部と前記突起が係合し、回り止めとして機能するので、ヘッド部を口腔内に押し付ける等した際にヘッド部に力が作用しても、ヘッド部が回転することなく一定の角度位置に保持されるので、ヘッド部を口腔内の部位に押し付けて塗布することにより、前歯部や臼歯部でも効率よく確実に行うことができる。

また、連結の際に互いに軸方向に対面することとなる前記突起の頸体軸方向先端側の側端部、及び前記凸部のヘッド体軸方向基端側の側端部の一方又は双方を、山形の先細形状としてなるので、連結時に突起と凸部が互いに衝突して嵌合がうまくできない、或いは嵌合が不十分になるといったことを回避でき、確実かつ容易に着脱作業を行うことができる。すなわちユーザーはヘッド体を取り外して洗浄等するが、このようなユーザーによる着脱作業を容易かつ確実に行うことが可能となり、嵌合が不十分であることによる使用中の脱落等も未然に防止することが可能となる。

また、前記ハンドル体に、口腔用組成物を収容する収容室と該口腔用組成物を供給路に押し出すためのねじ込み式の送出機構を設けたので、ジェル状やクリーム状の口腔用組成物を必要な量だけ正確に出して使用することができ、しかも軽い力で操作することができる。

本発明の代表的実施形態に係るオーラルケア具の全体構成を示す斜視図。 同オーラルケア具の縦断面図。 図２のＡ−Ａ線断面図。 同オーラルケア具の頸体とヘッド体とキャップの連結構造を示す縦断面図。 （ａ）は同オーラルケア具のヘッド体の一部を切り欠いた斜視図、（ｂ）は毛束の形状を変更した他の実施形態のヘッド体の一部を切り欠いた斜視図。 図２のＢ−Ｂ線断面図。 同オーラルケア具のヘッド体における塗布体の取付構造を示す分解断面図。 同オーラルケア具の頸体の先端部にキャップを取り付ける連結構造を示す縦断面図。 塗布体に代えて歯間ブラシ体を備えさせたオーラルケア具の頸体とヘッド体と歯間ブラシ体とキャップの連結構造を示す分解縦断面図。 同オーラルケア具の頸体とヘッド体と歯間ブラシ体とキャップの連結構造を示す縦断面図。 同オーラルケア具の歯間ブラシ体のブラシ支持部の（ａ）は左側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は右側面図、（ｄ）は（ａ）のＤ−Ｄ線断面図。 同オーラルケア具のブラシ支持部の構成を部分的に変更した場合における、頸体とヘッド体と歯間ブラシ体とキャップの連結構造を示す縦断面図。 他の構成の歯間ブラシ体を備えたオーラルケア具の頸体とヘッド体と歯間ブラシ体と止め部材とキャップの連結構造を示す分解縦断面図。 同オーラルケア具の頸体とヘッド体と歯間ブラシ体と止め部材とキャップの連結構造を示す縦断面図。 同オーラルケア具の歯間ブラシ体のブラシ支持部の（ａ）は平面図、（ｂ）は左側面図、（ｃ）は正面図、（ｄ）は右側面図、（ｅ）は（ｂ）のＥ−Ｅ線断面図。 同オーラルケア具の止め部材の（ａ）は左側面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は右側面図、（ｄ）は（ａ）のＤ−Ｄ線断面図。 他の構成の歯間ブラシ体を備えたオーラルケア具のヘッド体と歯間ブラシ体の連結構造を示す分解縦断面図。 同オーラルケア具のヘッド体と歯間ブラシ体の連結構造を示す縦断面図。 同オーラルケア具の歯間ブラシ体の（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は（ａ）のＣ−Ｃ線断面図。 他の構成の歯間ブラシ体を備えたオーラルケア具のヘッド体と蓋部材の連結構造を示す分解縦断面図。 同オーラルケア具のヘッド体と蓋部材の連結構造を示す縦断面図。 同オーラルケア具の（ａ）は図２０のＡ−Ａ線断面図、（ｂ）はＢ−Ｂ線断面図、（ｃ）はＣ−Ｃ線断面図。

次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。

図１は、本発明に係るオーラルケア具の全体構成を示す斜視図であり、図２はハンドル体２より先端側を一部破断した縦断面図である。図１〜図８は本発明の代表的実施形態を示し、図中符号１はオーラルケア具、２はハンドル体、３はヘッド体、４は頸体をそれぞれ示している。

オーラルケア具１は、図１及び図２に示すように、ジェル状若しくはクリーム状の口腔用組成物を先端のノズル部１０から吐出して口腔内に塗布するための装置であって、使用時にユーザーに把持されるハンドル体２と、先端側に口腔用組成物を吐出するノズル部１０を有するヘッド体３と、これらハンドル体２及びヘッド体３間に介装され、前記ヘッド体３を口腔内の奥まで挿入できるようにするための軸方向に長い頸体４とより構成されている。本発明では、とくに頸体４の内部を通じてハンドル体２からヘッド体３のノズル部１０に至る口腔用組成物供給路１１を設けるとともに、ヘッド体３を頸体４に対し着脱自在に連結してなることを特徴としている。

以下の実施形態の説明においては、ヘッド体３の先にノズル部１０を閉塞するキャップ７を設けるとともに、図８に示すようにヘッド体３を取り外した後の頸体４の先端部にも当該同じキャップ７を装着できるような構造とされているが、キャップ７を省略することや、ヘッド体３にのみ専用キャップを設けること、或いはヘッド体３及び頸体４に異なる専用キャップをそれぞれ設けることも勿論可能である。

ハンドル体２の内部には、口腔用組成物を収容する収容室２３と該口腔用組成物を供給路１１に押し出すためのねじ込み式送出機構２４が設けられている。本例のねじ込み式送出機構２４は、特開２００７−３３０８１４に開示されている液押圧機構と同じ構造である。具体的には、ハンドル体２の基端部に本体２５に対し回転可能な回転操作部材２６を設け、これに連結されて一体的に回転する保持部材２７を介してねじ棒２８を軸方向に移動させることにより該ねじ棒２８の先端部に固定されたピストン体２９が収容室２３内の口腔用組成物を押し出す機構とされている。保持部材２７と回転操作部材２６の噛合わせ部にはラチェットが形成され、回転操作部材２６が保持部材２７を一方向にのみ一体回転させるように構成されている。ねじ棒２８は保持部材２７の中心部孔内に形成された雌ねじに螺合されている。ピストン体２９は回転操作部材２６が所定方向に回転すると、ねじ棒２８とともに先端方向に向けて前進し、収容室２３内の口腔用組成物を押圧する。このようなねじ込み式送出機構２４により、使用時にあっては、ユーザが回転操作部材２６を所定量回転させると、この回転量に応じたピストン体２９の移動が生じ、少量出して使用する場合においても正確な量を押し出すことが可能となり、加えてノズルや塗布体からの口腔用組成物の垂れを防止できる。また、回転操作部材２６を一定角度回転操作する毎に、ラチェットからカッチと音がするので、該音の回数を数えることで、所望量の口腔用組成物を吐出させることができる。

尚、口腔用組成物の送出機構は本例に何ら限定されず、特開２００８−１３２０９９号公報、特開平３−２６１４６９号公報、特開平９−２８５４４７７号公報等に記載のポンプ機構や、米国特許第１９６１４８９号明細書、米国特許第３１９９５１０号明細書、米国特許第３３９１６９６号明細書等に記載の弾力性を有する容器からなるもの、特開平１１−２８１２０号公報、特開２００１−５７９０８号公報、２０００−３００３４９号公報、実開平０８−８５８号公報、実開平０７−４４１４８号公報、実開平０５−７２２２４号公報、実用新案登録第３１２１３８４号公報等に記載のねじ込み式送出機構でもよい。また、電気的、機械的な自動駆動ポンプ機構を有する装置を用いてもよく、特開平７−５９８０１号公報等に記載されているように口腔用組成物を収容する別体の収容容器を接続したものでもよく、特開平８−１１７２５４号公報に開示されたような本体に付属したタンクをもつものも可能である。

口腔用組成物については、ジェル状若しくはクリーム状のオーラルケア用組成物であれば、血流アップや歯周病の予防、治療などに有効な抗菌剤や抗炎症剤などを含む薬液、虫歯用予防・治療薬、知覚過敏予防・治療薬、口内炎予防・治療薬、口腔保湿剤、義歯安定剤、歯のホワイトニング剤のための美白成分、シーラント、フッ化物バーニッシュ、口腔麻酔薬など種々の組成物を採用でき、吐出性、塗布性等を考慮すれば水性ゲル状の組成物がより好適である。

頸体４は、先端側ほど外径が小さい筒状に構成されており、先端部にはヘッド体３を着脱自在に装着するための嵌合部４ａが設けられ、基端部にはハンドル体２の上端部に連結するための嵌合部４ｂが設けられている。頸体４内の口腔用組成物の供給路１１は、当該頸体４の内周壁に直接供給路１１を形成することも勿論可能であるが、本例では頸体４に別部材よりなる筒状のチューブ部材５を内装し、該チューブ部材５の内部空間を供給路１１としている。チューブ部材５は、内径が好ましくは１〜２ｍｍ、より好ましくは１．３〜１．７ｍｍ、更に好ましくは略１．６ｍｍに設定され、先端部５ａが頸体４の先端側に形成される取付孔４２に密着状態で挿着され、且つ基端部５ｂがハンドル体２の上端側に形成される取付孔２１に同じく密着状態で挿着されている。

取付孔４２の奥側（先端側）は、図４にも示すように段差部４２ａを介してヘッド体３のノズル部１０へ口腔用組成物を導く導出路４３に連通した貫通孔であり、チューブ部材５の先端部５ａは前記段差部４２ａで当止される。同様に、取付孔２１の奥側（基端側）は段差部２１ａを介してハンドル体２のポンプ機構から延びる送出路２２に連通しており、チューブ部材５の基端部５ｂは段差部２１ａで当止され、これら双方の段差部により軸方向の移動が規制されている。そして、ハンドル体２の送出路２２から供給された口腔用組成物はチューブ部材５の内部空間を供給路１１として先端側に移動し、導出路４３を通じてヘッド体３に移動し、ノズル部１０から塗布体６内部に吐出される。

また、頸体４の内周壁４０には、図２〜図４に示すように、軸中心方向に突出し且つ軸方向に長く延びるリブ４１，…が複数設けられている。各リブ４１の軸方向同じ位置における突出高さは同じとされ、各リブ４１の突出端面を周方向に結んでなる仮想の内径（各リブ４１の突出端面で囲まれる内部における突出端面に接する仮想の円の径）は、軸方向先端側に向かって次第に縮径するように設定されている。また、該リブ４１の頸体４先端側の端部は、前記内径が取付孔４２の内周面とほぼ面一となるように取付孔４２に連続して形成されている。したがって、チューブ部材５を頸体４内に基端側から挿入して組み付ける際、チューブ部材５の外周面５０がリブ４１の端面に支持された状態でその先端部５ａが取付孔４２の内部にスムーズに案内され、組み付け作業を容易且つ確実に行うことができる。また、このような複数のリブ４１，…を設けることにより強度が増大するので頸体４の肉厚をリブが無いものに比べてより薄くすることができ、頸体４の外形をより細いものとすることができる。

ヘッド体３は、図４及び図５に示すように、頸体４に対して着脱可能に連結され、先端側に口腔用組成物を吐出するノズル部１０が設けられ、該ノズル部１０にはフィラメントの毛束６０よりなる塗布体６が設けられている。ノズル部１０より吐出される口腔用組成物は毛束６０の内部に供給され、口腔内の部位に前記毛束６０を通じて効率よく塗り付けられる。ヘッド体３は、本例では頸体４先端部に装着されるストレート状の装着部３１と該装着部３１より先端側が所定方向に屈曲した円筒状の取付部３２とを備え、全体として屈曲した形状に形成されている。ヘッド体３の屈曲の角度は、図４に示すヘッド体３では１１０°に設定したが、塗布体６による口腔用組成物の塗布作業の作業性を考慮して８０°〜１３０°、好ましくは８５°〜１２０°に設定することが望ましい。なお、後述するように、ヘッド体３に対して塗布体６に代えて歯間清掃用のブラシ体８１を設ける場合においても、ヘッド体３の屈曲の角度は、塗布体６を設ける場合と同様の角度範囲に設定することが望ましい。但し、ヘッド体３はこのように屈曲したもの以外に、ストレート状やその他の形状のものでもよい。このヘッド体３を頸体４先端部に対して密封された状態に嵌合するための嵌合シール構造として、図４に示すように、頸体４の先端部軸方向２箇所の外周面に環状突部４６、４７が設けられるとともに、ヘッド体３の前記頸体４先端部が嵌合する嵌合孔３１ａの内周壁における前記環状突部４６、４７に対応する位置に、それぞれ環状突部４６、４７に係合密着する環状突部３７、３８が設けられている。

ヘッド体３の形状が屈曲した形状であると、該ヘッド体３に大きな力が作用した際に該ヘッド体３が頸体４の軸を中心に回転し、塗布体６が口腔用組成物を塗布したい部位から逃げてしまう可能性がある。そこで本例では、ヘッド体３と頸体４との連結部分に回り止めの機構が設けられている。具体的には、一方の頸体４の嵌合部４ａ外周面に、周方向に間隔をおいて複数の突起４４，…が設けられ、他方のヘッド体３の装着部３１の前記嵌合部４ａが挿入される嵌合孔３１ａの内周壁における対応する位置に、前記突起４４、４４間に形成される先端方向に開放された凹溝４５部分に係入する凸部３３が設けられている。これにより頸体４先端の嵌合部４ａをヘッド体３の嵌合孔３１ａに挿着して連結する際、前記凸部３３と前記突起４４とが係合し、回り止めとして機能する。

本例では、図６にも示すように、嵌合孔３１ａの内周壁の前記対応する位置に、互いに１８０°対向する二つの凸部３３，３３が設けられるとともに、嵌合部４ａ外周面には、これが係入される１８０°対向する凹溝４５，４５の対が回転方向に複数対形成されるように突起４４，…が複数設けられている。したがって凸部３３，３３を係入する凹溝４５，４５の対を選択することにより複数の方向にヘッド体３の塗布体６を向けることが可能とされている。これにより、特にハンドル体２にポンプ機構の押圧ボタンがある場合などには、押圧ボタンと塗布体６の突出方向との位置関係を、ユーザーが使用し易いように複数方向から選んで取り付けることができ、利き手の違いや口腔内の何処に塗布するか等により適宜使い易い方向に押圧ボタンと塗布体６の突出方向との関係を選択することが可能となる。

尚、回り止め構造として機能するこれら凹溝４５、凸部３３の数などの形態については、本例に何ら限定されず、例えば凸部３３を一つのみ設けて凹溝４５を複数設けたものでも、同様に角度変更が可能であり、好ましい実施例である。また、角度変更は不能となるが、凸部３３及び凹溝４５を何れも一つのみ設けたものでも同様に回り止めとして機能させることができる。また、凸部３３と凹溝４５の双方とも、３つ以上設けることが好ましい実施例であり、更に凸部３３と凹溝４５を同じ数とすることがより好ましい実施例である。このように３つ以上の同数の組み合わせとすることにより誤って先端を強く捻じった際の当該凸部３３や凹溝４５の破損を防止できる。

凹溝４５の幅は、凸部３３の幅と略同じに設定され、連結状態で回転方向にガタが生じないようにされており、凸部３３を凹溝４５に対してスムーズに係入可能とするべく、図４及び図５に示すように、連結に際して互いに軸方向に対面する突起４４における頸体軸方向先端側の側端部４４ａ、及び凸部３３のヘッド体軸方向基端側の側端部３３ａの一方又は双方を、山形の先細形状に形成されている。これにより互いに衝突して係合がうまくできない、或いは不十分になるといったことを防止でき、ユーザーによる着脱作業を容易かつ確実に行うことが可能になるとともに、使用中の脱落等を未然に防止できる。

本例では山形の先細形状としたが、一方のみ傾斜を有する台形或いはナイフ形としてもよい。側端部４４ａ，３３ａの双方を台形或いはナイフ形とする場合、互いに斜面同士が接触するように回転方向に沿って逆側に傾斜面を有するようにすることが好ましい。また、台形、円弧状、又はそれらを組み合わせて台形の上辺を円弧状としたものでもよい。回り止め構造を省略する場合は、単なる周方向に沿ったリング状の環状突起と環状溝との係合構造を採用することもできる。ヘッド体３がストレート形状の場合も、先端部の塗布体の形状によっては同様の方向性を持ち、良好な塗布作業性を維持するために同様の回り止め構造を設けることが好ましい。

塗布体６は、図５（ａ）に示すように、フィラメントの毛束６０を１つのみ設けた先端円錐状のワンタフトブラシであり、口腔内の汚れを清掃して歯周ポケットや歯間と歯茎との間の鼓形空隙、歯肉辺縁部などの歯垢等を除去しつつ、その内部に口腔用組成物を供給できる。ただし、図５（ｂ）に示す塗布体６Ａの毛束６０Ａのように、複数本のフィラメントを円柱状に束ねて円柱形状に形成して、毛束６０Ａの先端面で歯表面を清掃したり歯表面に口腔用組成物を円滑に塗着したりできるように構成したものを採用することもできる。また、塗布する部位に合わせて、前記毛束の形状や塗布具の先端構造は適宜設計することができる。例えば、毛束を複数設けた歯ブラシ型のものでもよいし、毛束を設けること以外に、エラストマーやシリコーンゴムの棒状体を突設したものや、ワイヤーとフィラメントよりなる歯間ブラシを突出したもの、舌ブラシ、スポンジ状清掃体、フェルト、綿、ガーゼ、不織布などの布素材でできた塗布体、その他、種々の塗布体を構成することが可能である。単なる棒状のノズルを設けたものでもよい。

塗布体６としての毛束６０は、図７に示すように、ヘッド体３の取付部３２に形成した先端開口の取付孔３４に対して塗布体止め部材３０とともに装着され、塗布体止め部材３０と取付孔３４との嵌合により固定されている。具体的には、毛束６０を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化し、外側に膨出した膨出部分６１ａを有する基台６１を設けるとともに、該基台６１にノズル部１０の開口に連通する通孔６２を設け、リング状の塗布体止め部材３０を毛束６０先端側から外装して基台６１の膨出部分６１ａに係止させた状態で、当該塗布体止め部材３０を毛束６０とともに取付孔３４に装着し、嵌合・固定したものである。こうして、塗布体６をヘッド体３に固定した状態で、毛束６０の先端部を先細形状に毛切りすることになるが、この毛切り処理は、塗布体６をヘッド体３に組み付ける前に行ってもよい。なお、毛束６０を先細形状に毛切りしないで、図５（ｂ）に示す塗布体６Ａの毛束６０Ａとして用いることも可能である。

取付孔３４の底部にはノズル部１０が開口しており、毛束６０が取付孔３４に固定されることにより、図４に示すようにノズル部１０から吐出した口腔用組成物は通孔６２を通じて毛束６０内に供給される。このような構造によれば毛束６０からなる塗布体６の組み付けが容易且つ確実となり、製造の自動化の点で有利になるとともに、毛束６０のフィラメントの抜けなども防止できる。このように、本例ではノズル部１０から塗布体６の内部に口腔用組成物を供給できる構造を採用しているが、その他、特開２００８−１３２０９９号公報に記載されている如く、塗布体６の根元近くのヘッド体外周面に塗布体外周面に向けて斜め方向に口腔用組成物を噴射し、付着させるノズル部を開口したものも好ましい。

キャップ７は、先端閉塞した乾燥防止用のキャップであり、ヘッド体３の塗布体６及びノズル部１０を閉塞して口腔用組成物の変質や各部（塗布体、ノズル部、供給路）に残存する口腔用組成物や収容室内の口腔用組成物の乾燥・固化を防止している。キャップ７は同一のキャップを、図４又は図８に示すようにヘッド体３の先端部と頸体４の先端部にそれぞれ装着できる構造であり、キャップ７にはヘッド体３の先端部と頸体４の先端部に装着して密封状態に閉塞するためのシール構造が設けられている。

ヘッド体３の先端側の取付部３２には、図４に示すようにキャップ７の開口端７ａを当止するフランジ部３５と、キャップ７内周面の開口端近傍に形成される突起７１を係止するための環状突部３６が設けられており、キャップ７の内周面の前記突起７１よりも奥側（先端側）の位置には、装着状態で前記ヘッド体３の取付部３２の外周面に密着してシール機能をなす環状のシール用突部７２が形成されている。また、図８に示すように、同一のキャップ７の内周面の奥側には、頸体４の突起４４に当止される環状段部７３が設けられ、該環状段部７３より開口端側には、頸体４の嵌合部４ａ外周面に密着してシール機能をなす環状のシール用突部７４が形成されている。

ハンドル体２や、塗布体６を除くヘッド体３、頸体４、内部のチューブ部材５の各部材の材料は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ＡＢＳ樹脂、ＰＳ樹脂及びそれらのブレンド樹脂等の合成樹脂や、ガラス、ステンレス等の金属などを用いることができ、その他種々の材料を用いることができる。

次に、前記ヘッド体３の先端部に塗布体６に代えて歯間清掃用のブラシ体を設けた他の実施形態について説明する。ただし、前記実施形態のオーラルケア具１と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。

（１）図９〜図１１に示すオーラルケア具１Ａは、塗布体６及び塗布体止め部材３０に代えて、ブラシ体８１とブラシ体８１を支持するブラシ支持部８２とを有する歯間ブラシ体８０をヘッド体３の先端部に着脱可能に取付けたものである。

ブラシ体８１は、金属細線からなる芯材８１ａと、芯材８１ａに対してその長さ方向に沿って複数のフィラメントを放射状に植毛したブラシ部８１ｂとを備えた周知の構成のもので、金属細線を二つ折りにしてその間にフィラメントを直交状に配置させ、この金属細線を捻って、金属細線からなる芯材８１ａに対してフィラメントを放射状に植毛し、その後フィラメントを所望長さにカットして製作したものである。ブラシ部８１ｂの外形は、図９に示すように円錐台状に形成してもよいし、円筒状や長さ方向の途中部の外径を両端部の外径よりも大きく設定した樽状に形成してもよい。また、ブラシ部の大きさは、適宜変更できる。但し、ブラシ部８１ｂとしては、合成樹脂製や金属製の芯部に合成樹脂製や合成ゴム製のフィラメントを放射状に一体的に成形してなるものを採用することも可能である。

ブラシ支持部８２は、略円柱状の本体部８２ａと、本体部８２ａの先端部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状鍔部８２ｂと、本体部８２ａの長さ方向の途中部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状突部８２ｃとを有している。本体部８２ａの長さは取付孔３４の深さと略同じ長さに設定され、本体部８２ａの外径はヘッド体３の取付孔３４の内径と略同じに設定され、環状鍔部８２ｂの外径は取付部３２の外径と略同径に設定され、環状突部８２ｃの外径は本体部８２ａの外径よりもやや大径に設定されている。ヘッド体３の取付部３２の長さ方向の途中部には取付孔３４の内側へ向けて突出する環状突部３２ａが形成されている。なお、ブラシ支持部８２へのブラシ本体８１の取り付けは、ブラシ支持部８２の成形時にブラシ体８１の芯材８１ａをインサート成形して取り付けたり、図１１に示すように、ブラシ支持部８２に予め芯材８１ａを挿入するための挿通孔８２ｄを形成し、芯材８１ａを加熱融着によりブラシ支持部８２の挿入孔８２ｄに挿入固定して取り付けたりするなど、適宜の方法で取り付けることができる。

歯間ブラシ体８０をヘッド体３に組み付ける際には、環状鍔部８２ｂが取付部３２の先端部に当接するまで、ブラシ支持部８２の本体部８２ａをヘッド体３の取付孔３４にその先端側から奥部側へ内嵌挿入すると、本体部８２ａの環状突部８２ｃが取付部３２の環状突部３２ａを乗り越えて該環状突部３２ａに係合することになる。この状態で、歯間ブラシ体８０は、両環状突部８２ｃ、３２ａの係合により、歯間清掃時における引抜方向への操作力だけで容易には脱落しないが、それ以上の力で引き抜き操作することで、ヘッド体３から取り外して交換できるように構成されている。ただし、ブラシ支持部８２を取付部３２に対して取外し不能に嵌合させて、ブラシ部８１ｂが劣化した際には、歯間ブラシ体８０をヘッド体３とともに交換するように構成することも可能である。

本体部８２ａには先端部から基端部まで延びる連通路８３が本体部８２ａの中心から偏心した位置に設けられ、連通路８３の基端部には本体部８２ａの中央部に延びる溝部８４が形成され、ブラシ支持部８２をヘッド体３に組み付けた状態で、溝部８４を介して連通路８３が導出路４３及び供給路１１に連通されるように構成されている。連通路８３の先端部にはブラシ部８１ｂへ向けて開口するノズル部８３ａが形成され、口腔用組成物は供給路１１と導出路４３と溝部８４と連通路８３を介してノズル部８３ａからブラシ部８１ｂへ向けて吐出される。なお、ノズル部８３ａは、吐出した口腔用組成物がそのまま落下しないように、芯材８１ａの上側に開口させることが好ましい。また、ノズル部８３ａから吐出させた口腔用組成物を受け止める受け部を、ノズル部８３ａの開口の下側において本体部８２ａの先端部に突出状に形成することも好ましい実施の形態である。

なお、図１２に示すオーラルケア具１Ｂの歯間ブラシ体８０Ｂにおけるブラシ支持部８２Ｂのように、環状鍔部８２Ｂｂの本体部８２ａからの突出長さを前記環状鍔部８２ｂよりも大きく設定し、環状鍔部８２Ｂｂを摘んで歯間ブラシ体８０Ｂを容易に着脱操作できるように構成することも好ましい実施の形態である。

（２）図１３〜図１６に示すオーラルケア具１Ｃは、ヘッド体３の先端部に塗布体６及び塗布体止め部材３０に代えて、ブラシ体８１とブラシ体８１を支持するブラシ支持部８６とを有する歯間ブラシ体８５と、歯間ブラシ体８５をヘッド体３の取付部３２に着脱自在に固定するための止め部材８７とを設けたものである。

止め部材８７は、円筒状の胴体部８７ａと、胴体部８７ａの先端部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状鍔部８７ｂと、胴体部８７ａの長さ方向の途中部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状突部８７ｃとを有している。胴体部８７ａの外径は取付孔３４の内径と略同径に設定され、胴体部８７ａの長さは取付孔３４の深さよりもやや短尺に設定され、環状鍔部８７ｂの外径は取付部３２の外径と略同径に設定され、環状突部８７ｃの外径は胴体部８７ａの外径よりもやや大径に設定されている。

ブラシ体８１は、前記オーラルケア具１Ａと同様に、金属細線からなる芯材８１ａと、芯材８１ａに対してその長さ方向に沿って複数のフィラメントを放射状に植毛したブラシ部８１ｂとを備えた周知の構成のものである。

ブラシ支持部８６は、略円柱状の本体部８６ａと、本体部８６ａの基端外周部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状の係止部８６ｂとを備えている。本体部８６ａの外径は止め部材８７の内径と略同径に設定され、本体部８６ａの長さは止め部材８７の長さと略同じ長さに設定され、係止部８６ｂの外径はヘッド体３の取付孔３４の内径と略同径に設定されている。ヘッド体３の取付部３２の長さ方向の途中部には取付孔３４の内側へ向けて突出する環状突部３２ａが形成されている。なお、ブラシ支持部８６へのブラシ本体８１の取り付けは、ブラシ支持部８６の成形時にブラシ体８１の芯材８１ａをインサート成形して取り付けたり、図１５に示すように、ブラシ支持部８６に予め芯材８１ａを挿入するための挿通孔８６ｅを形成し、芯材８１ａを加熱融着によりブラシ支持部８６の挿入孔８６ｅに挿入固定して取り付けたりするなど、適宜の方法で取り付けることができる。

ヘッド体３に歯間ブラシ体８５を組み付ける際には、ブラシ支持部８６をヘッド体３の取付孔３４に装着するとともに、環状鍔部８７ｂが取付部３２の先端部に当接するまで、ヘッド体３の取付部３２とブラシ支持部８６間に止め部材８７を内嵌挿入することになる。そして、この状態で、止め部材８７の環状突部８７ｃが取付部３２の環状突部３２ａを乗り越えて該環状突部３２ａに係合するとともに、胴体部８７ａの基端部の係合部８７ｄと取付孔３４の奥端面間にブラシ支持部８６の係止部８６ｂが配置され、歯間ブラシ体８５に引き抜き方向への力が作用した際には、ブラシ支持部８６の係止部８６ｂが、止め部材８７の係合部８７ｄに当接して、止め部材８７を介して歯間ブラシ体８５がヘッド体３に脱落不能に保持される。一方、ブラシ部８１ｂが劣化等して、歯間ブラシ体８５を交換する際には、止め部材８７を抜き取ってから、歯間ブラシ体８５を取り外して交換することになる。ただし、ブラシ支持部８６を取付部３２に対して取り外し不能に止め部材８７で固定して、ブラシ部８１ｂが劣化した際には、歯間ブラシ体８５をヘッド体３とともに交換するように構成することも可能である。

本体部８６ａの外周部には先端部から基端部まで延びる溝部８６ｃが設けられ、溝部８６ｃの基端部には本体部８６ａの中央部に延びる溝部８６ｄが凹設され、歯間ブラシ体８５及び止め部材８７をヘッド体３に組み付けた状態で、溝部８６ｃと溝部８６ｄとで本体部８６ａの先端部から基端部まで延びて導出路４３及び供給路１１に連通される連通路８８が形成されている。連通路８８の先端部にはブラシ部８１ｂへ向けて開口するノズル部８８ａが形成され、口腔用組成物は供給路１１及び導出路４３と連通路８８を介してノズル部８８ａからブラシ部８１ｂへ向けて吐出される。なお、ノズル部８８ａから吐出した口腔用組成物がそのまま落下することを防止するため、芯材８１ａの上側にノズル部８８ａが常時開口するように、取付部３２に対する本体部８６ａの嵌合位置を周方向に位置決めするための凹凸嵌合部等を形成することも可能である。また、ノズル部８８ａから吐出させた口腔用組成物を受け止める受け部を、ノズル部８８ａの開口の下側において本体部８６ａの先端部に突出状に形成することも好ましい実施の形態である。

このオーラルケア具１Ｃでは、前記オーラルケア具１Ａ，１Ｂと比較して、止め部材８７を設ける分だけ部品点数が増えるが、歯間ブラシ体８５のヘッド体３の取付部３２からの脱落を効果的に防止できるので好ましい。つまり、歯間ブラシ体８５では、本体部８６ａ近傍において芯材８１ａを折り曲げてブラシ部８１ｂの角度を調整する関係上、折り曲げ部分における芯材８１ａの破断を防止して、歯間ブラシ体８５の耐久性を高めるため、本体部８６ａはヘッド体３よりも軟質な合成樹脂材料で構成することが好ましい。しかし、このように本体部８６ａを軟質な合成樹脂材料で構成すると、本体部８６ａが弾性変形し易くなり、オーラルケア具１Ａ、１Ｂのように両環状突部８２ｃ、３２ａの係合だけでは歯間ブラシ体８０、８０Ａの引き抜き強度が低下する。それに対して、このオーラルケア具１Ｃでは、止め部材８７は両環状突部８７ｃ、３２ａの係合によりヘッド体３に係止されることになるが、止め部材８７はヘッド体３と同じ硬質の合成樹脂材料を採用できるので、ヘッド体３に対する止め部材８７の引き抜き強度を十分に確保でき、しかも本体部８６ａに関しても鍔状の係止部８６ｂを止め部材８７の基端部の係合部８７ｄに係止させるので、引き抜き強度を十分に確保できる。このため、歯間ブラシ体８５の引き抜き強度を容易に高めることができる。

（３）図１７〜図１９に示すオーラルケア具１Ｄは、ヘッド体３に代わるヘッド体３Ｄとして、装着部３１の上端部に円筒状の取付部３２Ｄを先端側上がりの傾斜状に設け、取付部３２Ｄ内に基端部側を開口させた取付孔３４Ｄを形成し、取付部３２Ｄの先端側に取付孔３４Ｄよりも小径のノズル部９０を形成し、取付孔３４Ｄの基端部に環状突部３２Ｄｃを内側へ向けて突出状に形成したものを用いている。また、塗布体６及び塗布体止め部材８７に代えて、ブラシ体８１とブラシ体８１を支持するブラシ支持部９１とを有する歯間ブラシ体９２を設け、歯間ブラシ体９２をヘッド体３Ｄの取付部３２Ｄに基端部側か先端側へ向けて着脱可能に内嵌固定したものである。

ブラシ体８１は、前記オーラルケア具１Ａと同様に、金属細線からなる芯材８１ａと、芯材８１ａに対してその長さ方向に沿って複数のフィラメントを放射状に植毛したブラシ部８１ｂとを備えた周知の構成のものである。

ブラシ支持部９１は、略円柱状の本体部９１ａと、本体部９１ａの基端外周部に半径方向外方側へ突出状に形成した環状鍔部９１ｂと、本体部９１ａの基端近傍部に半径方向外方側へ突出形成した環状突部９１ｃと、本体部９１ａの基端近傍部の先端側に環状突部９１ｃに隣接させて半径方向外方側へ突出状に形成した環状シール部９１ｄと、本体部９１ａの周方向に設定間隔おきに、環状シール部９１ｄから本体部９１ａの先端部にわたって半径方向外方側へ突出状に形成した直線シール部９１ｅとを備えている。本体部９１ａの外径は取付孔３４の内径と略同径に設定され、本体部９１ａの長さは取付孔３４の深さと略同じ長さに設定され、環状鍔部９１ｂの外径は取付部３２Ｄの外径と略同径に設定され、環状突部９１ｃは本体部９１ａの外径よりもやや大径に設定され、環状シール部９１ｄと直線シール部９１ｅの外径は環状突部９１ｃの外径と略同じに設定されている。なお、ブラシ支持部９１へのブラシ本体８１の取り付けは、ブラシ支持部９１の成形時にブラシ体８１の芯材８１ａをインサート成形して取り付けたり、図１７に示すように、ブラシ支持部９１に予め芯材８１ａを挿入するための挿通孔９１ｈを形成し、芯材８１ａを加熱融着によりブラシ支持部９１の挿入孔９１ｈに挿入固定して取り付けたりするなど、適宜の方法で取り付けることができる。

歯間ブラシ体９２をヘッド体３に組み付ける際には、ノズル部９０にブラシ部８１ｂを挿通させて、環状鍔部９１ｂが取付部３２Ｄの後端部に当接するまで、ブラシ支持部９１の本体部９１ａをヘッド体３の取付孔３４にその基端側から先端側へ内嵌挿入することになる。そして、この状態で、本体部９１ａの環状突部９１ｃが取付部３２Ｄの環状突部３２Ｄａを乗り越えて該環状突部３２Ｄａに係合し、歯間ブラシ体９２は、両環状突部９１ｃ、３２Ｄａの係合により、歯間清掃時における押し方向の操作力では容易には脱落しないが、それ以上の力で押し方向へ操作することで、ヘッド体３から取り外して交換できるように構成されている。ただし、ブラシ支持部９１を取付部３２Ｄに対して取外し不能に嵌合させて、ブラシ部８１ｂが劣化した際には、歯間ブラシ体９２をヘッド体３とともに交換するように構成することも可能である。

本体部９１ａの下部における隣接する直線シール部９１ｅ間には先端部から環状シール部９１ｄ付近まで延びる溝部９１ｆが形成され、溝部９１ｆの先端部には本体部９１ａの中央部側へ延びる溝部９１ｇが形成され、ブラシ支持部９１をヘッド体３に組み付けた状態で、溝部９１ｆと溝部９１ｇにより導出路４３及び供給路１１とノズル部９０とを連通する連通路９３が形成され、口腔用組成物は供給路１１及び導出路４３と連通路９３とを介してノズル部９０からブラシ部８１ｂへ向けて吐出される。なお、図示していないが、本体部９１ａの下側に溝部９１ｆが位置するように、本体部９１ａを取付部３２Ｄに対して周方向に位置決めする凹凸嵌合部等を、取付部３２Ｄと本体部９１ａ間に形成することが好ましい。また、ノズル部９０から吐出させた口腔用組成物を受け止める受け部を、ノズル部９０の開口の下側において本体部９１ａの先端部に突出状に形成することも好ましい実施の形態である。更に、ノズル部９０の開口直径を大きくし、前記本体部９１ａの先端部の突出部９１ｉをノズル部９０より外側に突出させると、使用時に突出部９１ｉを曲げることで、ブラシ体８１の芯材８１ａの折れを防ぎつつブラシ体８１の取付角度を変えることができるため好ましい。

このオーラルケア具１Ａでは、ヘッド体３に対する歯間ブラシ体９２の引抜き方向への脱落を確実に防止できる。また、ブラシ体８１の芯材８１ａに沿って口腔用組成物を吐出できるので、口腔用組成物の落下を効果的に防止できる。

（４）図２０〜図２２に示すオーラルケア具１Ｅは、ヘッド体３に代わるヘッド体３Ｅの取付部３２Ｅに、塗布体６及び塗布体止め部材８７に代えて、歯間清掃用のブラシ体８１を一体的に設けたものである。

ブラシ体８１は、前記オーラルケア具１と同様に、金属細線からなる芯材８１ａと、芯材８１ａに対してその長さ方向に沿って複数のフィラメントを放射状に植毛したブラシ部８１ｂとを備えた周知の構成のものである。

ヘッド体３Ｅについて説明すると、装着部３１の上端部に円柱状の取付部３２Ｅが先端側上がりの傾斜状に設けられ、ブラシ体８１は、ブラシ部８１ｂを取付部３２Ｅの先端側へ配置させるとともに、芯材８１ａの基部を取付部３２Ｅの中央部に埋設させてヘッド体３に一体的に設けられている。取付部３２Ｅの上部には取付部３２Ｅを軸方向に貫通する連通路９５が先端部から基端部にわたって形成され、連通路９５の先端部にはブラシ部８１ｂ側へ向けて開口するノズル部９５ａが形成され、取付部３２Ｅの基端近傍部には連通路９５に連通する半円状の溝部９６が形成されている。取付部３２Ｅの基端部には基端側を開口させた環状溝９７が溝部９６に連なって形成され、取付部３２Ｅの基端部には環状溝９７の内側へ突出する環状突部３２Ｅａが形成されている。なお、ヘッド体３Ｅへのブラシ本体８１の取り付けは、ヘッド体３Ｅの成形時にブラシ体８１の芯材８１ａをインサート成形して取り付けたり、図２０に示すように、ヘッド体３Ｅに予め芯材８１ａを挿入するための挿通孔９９を形成し、芯材８１ａを加熱融着によりヘッド体３Ｅの挿入孔９９に挿入固定して取り付けたりするなど、適宜の方法で取り付けることができる。

ヘッド体３Ｅの基端部には蓋体９８が着脱自在に設けられている。蓋体９８は環状溝９７に内嵌固定される筒部９８ａと、蓋部材９８の基端部に形成した環状鍔部９８ｂと、筒部９８ａの基端近傍部に径方向外方側へ突出する環状突部９８ｃとを備えている。

このオーラルケア具１Ｅでは、蓋体９８の筒部９８ａを環状溝９７に嵌合させて、蓋体９８をヘッド体３Ｅに組付けた状態で、蓋体９８の環状突部９８ｃが取付部３２Ｅの環状突部３２Ｅａを乗り越えて該環状突部３２Ｅａに係合し、両環状突部９８ｃ、３２Ｅａの係合により、蓋体９８が取付部３２Ｅに液密状に嵌合固定されている。そして、この状態で、連通路９５と溝部９６とで導出路４３及び供給路１１とノズル部９５ａとが連通され、供給路１１及び導出路４３から口腔用組成物が溝部９６と連通路９５とを通ってノズル部９５ａからブラシ部８１ｂへ向けて吐出されるように構成されている。

このオーラルケア具１Ｅでは、ブラシ部８１ｂの劣化時には、ブラシ体８１をヘッド体３Ｅとともに交換することになるが、ブラシ体８１をヘッド体３Ｅに一体的に設けているので、ブラシ体８１のヘッド体３Ｅからの脱落を確実に防止できる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。

１ オーラルケア具 ２ ハンドル体
３ ヘッド体 ４ 頸体
４ａ 嵌合部 ４ｂ 嵌合部
５ チューブ部材 ５ａ 先端部
５ｂ 基端部 ６ 塗布体
７ キャップ ７ａ 開口端
１０ ノズル部 １１ 供給路
２１ 取付孔 ２１ａ 段差部
２２ 送出路 ２３ 収容室
２４ ねじ込み式送出機構 ２５ 本体
２６ 回転操作部材 ２７ 保持部材
２８ ねじ棒 ２９ ピストン体
３０ 塗布体止め部材 ３１ 装着部
３１ａ 嵌合孔 ３２ 取付部
３２ａ 環状突部
３３ 凸部 ３３ａ 側端部
３４ 取付孔 ３５ フランジ部
３６ 環状突部 ３７ 環状突部
３８ 環状突部
４０ 内周壁 ４１ リブ
４２ 取付孔 ４２ａ 段差部
４３ 導出路 ４４ 突起
４４ａ 側端部 ４５ 凹溝
４６ 環状突部 ４７ 環状突部
５０ 外周面
６０ 毛束 ６１ 基台
６１ａ 膨出部分 ６２ 通孔
７１ 突起 ７２ シール用突部
７３ 環状段部 ７４ シール用突部
６Ａ 塗布体 ６０Ａ 毛束
１Ａ オーラルケア具 ８０ 歯間ブラシ体
８１ ブラシ体 ８１ａ 芯材
８１ｂ ブラシ部 ８２ ブラシ支持部
８２ａ 本体部 ８２ｂ 環状鍔部
８２ｃ 環状突部 ８２ｄ 挿通孔
８３ 連通路 ８３ａ ノズル部
８４ 溝部
１Ｂ オーラルケア具 ８０Ｂ 歯間ブラシ体
８２Ｂ ブラシ支持部 ８２Ｂｂ 環状鍔部
１Ｃ オーラルケア具 ８５ 歯間ブラシ体
８６ ブラシ支持部 ８６ａ 本体部
８６ｂ 係止部 ８６ｃ 溝部
８６ｄ 溝部 ８６ｅ 挿通孔
８７ 止め部材 ８７ａ 胴体部
８７ｂ 環状鍔部 ８７ｃ 環状突部
８７ｄ 係合部 ８８ 連通路
８８ａ ノズル部
１Ｄ オーラルケア具 ３Ｄ ヘッド体
３２Ｄ 取付部 ３２Ｄａ 環状突部
３４Ｄ 取付孔
９０ ノズル部 ９１ ブラシ支持部
９１ａ 本体部 ９１ｂ 環状鍔部
９１ｃ 環状突部 ９１ｄ 環状シール部
９１ｅ 直線シール部 ９１ｆ 溝部
９１ｇ 溝部 ９１ｈ 挿通孔
９１ｉ 突出部
９２ 歯間ブラシ体 ９３ 連通路
１Ｅ オーラルケア具 ３Ｅ ヘッド体
３２Ｅ 取付部 ３２Ｅａ 環状突部
９５ 連通路 ９５ａ ノズル部
９６ 溝部 ９７ 環状溝
９８ 蓋体 ９８ａ 筒部
９８ｂ 環状鍔部 ９８ｃ 環状突部
９９ 挿通孔

Claims (7)

1. ジェル状若しくはクリーム状の口腔用組成物を先端のノズル部から吐出して口腔内に塗布するためのオーラルケア具であって、使用時に把持されるハンドル体と、口腔用組成物を吐出するノズル部を先端側に有するヘッド体と、これらハンドル体及びヘッド体の間に介在し、前記ヘッド体を口腔内の奥まで挿入可能とするための頸体とを備え、前記頸体内を介して前記ハンドル体からヘッド体のノズル部に至る口腔用組成物の供給路を設けるとともに、前記頸体に対して前記ヘッド体を着脱自在に連結し、前記ヘッド体のノズル部に、フィラメントを束ねた１つの毛束からなる塗布体を設け、前記塗布体の基端部に毛束を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化した基台を設け、前記塗布体内に、基端部がノズル部の開口に連通し、先端部が塗布体の先端側へ延びる通孔を設けたことを特徴とするオーラルケア具。
2. 前記頸体の内周壁に、軸中心方向に突出し且つ軸方向に長く延びるリブを複数設け、これら複数のリブに外周面を支持されるようにして、前記口腔用組成物の供給路を構成する内径１〜２ｍｍの筒状のチューブ部材を当該頸体内に挿着してなる請求項１記載のオーラルケア具。
3. 前記塗布体に、前記毛束を構成している複数のフィラメントの基端を互いに融着一体化して外側に膨出させた基台を設けるとともに、該基台に前記ノズル部の開口に連通する通孔を設け、リング状の塗布体止め部材を該塗布体の先端側より外装し、前記基台の膨出部分に係止される当該塗布体止め部材を塗布体とともに前記ヘッド体のノズル部周囲に装着してなる請求項１又は２記載のオーラルケア具。
4. 前記ヘッド体の先端側の前記ノズル部を覆う位置、及び該ヘッド体を取り外した状態における前記頸体の先端部を覆う位置に、それぞれ着脱自在に装着されるキャップを付け替え可能に設けてなる請求項１〜３の何れか１項に記載のオーラルケア具。
5. 前記ヘッド体を屈曲した形状に構成するとともに、前記頸体の先端部の外周面に周方向に間隔をおいて複数の突起を設け、前記ヘッド体の内周壁の前記頸体の先端部に対応する位置に、前記突起間に形成される凹溝部分に係入される凸部を設け、前記頸体の先端部を前記ヘッド体に挿着して連結するとき前記凸部と前記突起が係合し、回り止めとして機能する請求項１〜４の何れか１項に記載のオーラルケア具。
6. 連結の際に互いに軸方向に対面することとなる前記突起の頸体軸方向先端側の側端部、及び前記凸部のヘッド体軸方向基端側の側端部の一方又は双方を、山形の先細形状としてなる請求項５記載のオーラルケア具。
7. 前記ハンドル体に、口腔用組成物を収容する収容室と該口腔用組成物を供給路に押し出すためのねじ込み式の送出機構を設けてなる請求項１〜６の何れか１項に記載のオーラルケア具。

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