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JP5541806B2 - 通信システムおよび終端装置 - Google Patents

通信システムおよび終端装置 Download PDF

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Description

本発明は、通信システムおよび終端装置に関する。
従来、インターネットのブロードバンド化に伴い、一般家庭においてもデータの大容量伝送が求められるようになり、光ファイバを用いたPON(Passive Optical Network)システム等の通信システムが開発されている。
例えば、複数のONU(Optical Network Unit)それぞれが、データ流量を監視して、その流量監視結果をOLT(Optical Line Terminal)に通知し、その流量監視結果に基づいて、OLTが生成した複数のONUに割り当てるべき伝送帯域の増減を制御する制御情報を受信して、キュー単位でのきめ細やかな帯域制御が実現でき、伝送区間帯域を有効活用する技術がある(例えば、特許文献1等参照)。
特開2007−19647号公報
しかしながら、従来技術では、ONUに割り当てられた伝送帯域に対して過剰なデータが流入した場合、過剰な帯域のデータを破棄されることから、最初からデータをまたは未送信部分からのデータを再度OLTに送り直さなければならないという問題がある。
上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の目的は、データを再送信することなく、確度高く伝送することができる技術を提供することにある。
発明を例示する通信システムの一態様は、ユーザ端末をそれぞれ収容する複数の端末装置と、ネットワーク上に配置され複数の端末装置とネットワークとの間のデータ伝送を制御する終端装置とからなる通信システムであって、終端装置は、端末装置が有する記憶部の記憶容量およびユーザ端末から受信したデータのうち記憶部に記憶される未送信のデータ量を端末装置から取得し、取得した記憶容量と未送信のデータ量との差分および端末装置と収容するユーザ端末との間の通信速度から算出される記憶部が未送信のデータで満たされるまでの予測時間に基づいて、端末装置に対する終端装置へのデータ送信の帯域の割り当て処理、および割り当て処理の時間間隔を制御する制御部を備える。
また、制御部は、差分または予測時間に基づいて、複数の端末装置による終端装置へのデータ送信の順番を制御してもよい。
また、制御部は、複数の端末装置の数に応じて時間間隔を制御してもよい。
また、端末装置は、終端装置と間のデータ伝送を他の端末装置と異なる通信速度で行ってもよい。
本発明を例示する終端装置の一態様は、ネットワーク上に配置され、ユーザ端末をそれぞれ収容する複数の端末装置とネットワークとの間のデータ伝送を制御する終端装置であって、端末装置が有する記憶部の記憶容量およびユーザ端末から受信したデータのうち記憶部に記憶される未送信のデータ量を端末装置から取得し、取得した記憶容量と未送信のデータ量との差分および端末装置と収容するユーザ端末との間の通信速度から算出される記憶部が未送信のデータで満たされるまでの予測時間に基づいて、端末装置に対する終端装置へのデータ送信の帯域の割り当て処理、および割り当て処理の時間間隔を制御する制御部を備える。
本発明によれば、データを再送信することなく、確度高く伝送することができる。
一の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図 ONUの構成を示すブロック図 OLTの構成を示すブロック図 一の実施形態に係るGE−PONシステムによる通信動作を示すフローチャート 各ONUの仕様および未送信フレーム長の一例を示す図
図1は、本発明の一の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すネットワークシステムは、ネットワーク2の上位に端末1aやサーバ1bのネットワーク機器を配置し、ネットワーク2の下位にギガビットイーサネット(GE)(イーサネットは登録商標)を用いて形成されたGE−PONシステムを配置する。
GE−PONシステムは、本実施形態の通信システムとして、OLT3、受動素子のスプリッタを用いて光信号を複数に分岐する光スプリッタ4、ONU5−1〜5−N、ONU5−1〜5−Nそれぞれに接続されるユーザ端末6−1〜6−Nから構成される(Nは自然数)。OLT3と光カプラ4、光カプラ4とONU5−1〜5−Nとは、それぞれ光ファイバで接続される。本実施形態のGE−PONシステムは、OLT3からONU5−1〜5−Nへの下り方向の通信は、例えば、波長1.5μmの光信号による時分割多重方式(TDMA)に基づいて行われ、ONU5−1〜5−NからOLT3への上り方向の通信は、例えば、波長1.3μmの光信号によるバースト方式に基づいて行われる。
なお、図1では、ネットワーク2の上位に2つの端末1aおよびサーバ1bのネットワーク機器が配置されるが、3つ以上の複数のネットワーク機器が接続されてもよい。また、ユーザ端末6−1〜6−Nは、一般的なパソコンや携帯端末等である。
次に、図2は、本実施形態に係る端末装置であるONU5−kの構成を示すブロック図である(1≦k≦N)。図2に示すように、ONU5−kは、UNI(User Network Interface)10、MACチップ11、バッファメモリ12、GE−PON終端部13、バッファメモリ14を備える。
UNI10は、ユーザ端末6−kと接続され、ユーザ端末6−kとの間でデータの送受信を行うインタフェースである。UNI10とユーザ端末6−kとのデータの送受信は、UNI10にユーザ端末6−kが最初に接続された際、ユーザ端末6−kとMACチップ11との間での交信に基づいて設定されるリンク速度で行われる。なお、本実施形態のUNI10は、IEEE802.3aeで規定される10ギガビットイーサネットのLAN/WAN PHYを備えるUNI PHYに準拠しているとする。また、図2に示すUNI10は、1つのユーザ端末6−kしか接続されていないが、複数のユーザ端末が接続されてもよい。
MACチップ11は、ONU5−kの各部をMAC制御するマイクロプロセッサである。また、MACチップ11は、そのMAC制御に基づいて、所定の統計情報(エラー情報等)や、後述するバッファメモリ12、14の記憶容量および未送信のデータ量等の情報を収集する。同時に、MACチップ11は、図2に示すように、上り方向の受信フレーム処理部15および送信フレーム処理部16として、下り方向の受信フレーム処理部17および送信フレーム処理部18として動作する。
受信フレーム処理部15は、ユーザ端末6−kから送信されたデータのイーサネットフレームを、UNI10を介して受信する。受信フレーム処理部15は、その受信したイーサネットフレームにおけるエラー等のチェックを行い、バッファメモリ12にデータを一時的に蓄積する。なお、バッファメモリ12は、揮発性の半導体メモリ等である。
送信フレーム処理部16は、後述するように、OLT3からの制御指示により設定された帯域の割り当て等に基づいて、バッファメモリ12に蓄積されたユーザ端末6−kからのデータを順次読み込み、GE−PON終端部13へイーサネットフレームとして出力する。
受信フレーム処理部17は、ネットワーク2の上位に配置された端末1aやサーバ1b等から送信されたユーザ端末6−k宛のイーサネットフレームを、GE−PON終端部13を介して受信する。受信フレーム処理部17は、受信フレーム処理部15の場合と同様に、受信したイーサネットフレームにおけるエラー等のチェックを行い、データをバッファメモリ14に一時的に蓄積する。なお、バッファメモリ14は、バッファメモリ12と同様に、揮発性の半導体メモリ等である。また、本実施形態では、バッファメモリ12、14の2つを用いるが、1つのバッファメモリを領域設定することにより、2つのバッファメモリ12、14として用いてもよい。
送信フレーム処理部18は、MACチップ11の制御指示に基づいて、バッファメモリ14に蓄積されたデータを順次読み込み、ユーザ端末6−kへイーサネットフレームとして送信する。
GE−PON終端部13は、OLT3からTDMA方式で送信されたイーサネットフレームの光信号を受信したり、ユーザ端末6−kからのデータを有するイーサネットフレームをバースト信号にしてOLT3に送信したりするインタフェースである。本実施形態のGE−PON終端部13は、ONU自身が送信するイーサネットフレームをバースト信号に、およびOLT3からの光信号を電気信号に変換する光−電気変換部(不図示)を有する。
図3は、本実施形態に係る終端装置であるOLT3の構成を示すブロック図である。図3に示すように、OLT3は、GE−PON終端部20、制御部21、SNI(Service Node Interface)22を備える。
GE−PON終端部20は、ONU5−1〜5−NにTDMA方式で光信号を送信したり、ONU5−1〜5−Nからのバースト信号を受信したりするインタフェースである。本実施形態のGE−PON終端部20は、GE−PON終端部13と同様に、ONU5−1〜5−Nからのバースト信号を電気信号に、およびOLT3が送信するイーサネットフレームを光信号に変換する光−電気変換部(不図示)を有する。
制御部21は、OLT3の各部の動作を統括的に制御するMACチップ等のマイクロプロセッサである。本実施形態では、後述するように、制御部21は、制御プログラムを実行することにより、所定の時間間隔で、ONU5−1〜5−Nそれぞれから、バッファメモリ12に蓄積される未送信のデータ量等の情報を取得する。制御部21は、取得した情報に基づいて、ONU5−1〜5−Nそれぞれに対し、送信時の帯域を割り当てるDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)処理を行う。なお、本実施形態では、上記所定の時間間隔(以下、DBAサイクル)は、600μ秒に予め設定されているとする。ただし、DBAサイクルの長さは、後述するように、バッファメモリ12に蓄積される未送信のデータ量等に応じて変更可能であり、GE−PONシステムやOLT3の構成に応じて適宜決定されることが好ましい。
SNI22は、ネットワーク2とOLT3との間で、データの送受信を行うインタフェースである。
次に、図4のフローチャートを参照しつつ、本実施形態のGE−PONシステムにおける通信動作、特に、GE−PONシステムにおけるONU5−1〜5−NからOLT3への上り方向の通信動作について説明する。
なお、本実施形態では、図5に示すように、ONU5の数をN=5とするが、それ以外の数の場合でも同様の通信動作が行われる。図5(a)は、本実施形態におけるONU5−1〜5−5の仕様およびある時点での未送信フレーム長の一例を示す。図5(a)に示す情報に基づいて、OLT3は、DBA処理を行い、ONU5−1〜5−5それぞれに対して帯域の割り当てを行う。ここで、PON回線通信速度とは、OLT3とONU5−kとの間の通信速度を示し、本実施形態のGE−PONシステムでは、1Gbpsと10Gbpsとの2つの通信速度が混在するものとする。また、キュー容量とは、上り方向のバッファメモリ12の記憶容量を、未送信フレーム長とは、収容するユーザ端末6−kから受信したデータのうち、バッファメモリ12に蓄積された未送信のデータ量を示し、UNIリンク速度とは、ONU5−kとユーザ端末6−kとの間の通信速度を示す。
さらに、フロー制御有無とは、ONU5−kのUNI10が、バッファメモリ12に蓄積される未送信フレーム長が所定の閾値を超えた場合、収容するユーザ端末6−kに対してデータの送信を規制する公知のフロー制御の機能を有するか否かを示す。本実施形態では、ONU5−5のUNI10のみがフロー制御の機能を有しないものとする。なお、ユーザ端末6−1〜6−5は、フロー制御の機能に対応可能とする。
また、OLT3は、ONU5−1〜5−5それぞれが最初に接続された時点で、ONU5−1〜5−5に関する、図5(a)に示す情報のうち、少なくともPON回線通信速度、キュー容量、UNIリンク速度、フロー制御有無等の情報を取得し、不図示のメモリ等に記憶しているとする。
ステップS101:OLT3の制御部21は、ONU5−1〜5−5それぞれのバッファメモリ12に蓄積されている未送信フレーム長を取得する。そのために、制御部21は、各ONU5宛のLLID(logical link ID)の識別子を付したイーサネットフレームをそれぞれ生成し、ONU5−1〜5−5へ送信する。制御部21は、ONU5−1〜5−5からレポートフレームであるイーサネットフレームを受信し、ONU5−1〜5−5における未送信フレーム長を取得する。なお、同時に、制御部21は、新たにONUが接続されたか否かを判別するブロードキャストLLIDを付したイーサネットフレーム(ディスカバリGATEフレーム)を生成し送信することが好ましい。
ステップS102:制御部21は、ステップS101において取得したONU5−1〜5−5の未送信フレーム長に基づいて、未送信のデータの有無を判定する。制御部21は、ONU5−1〜5−5において未送信のデータが無い場合、ステップS101(NO側)へ移行する。一方、制御部21は、いずれかのONU5−kに未送信のデータが有る場合、ステップS103(YES側)へ移行する。
ステップS103:制御部21は、DBA処理に基づいて、ONU5−kに帯域を割り当てるために、図5(a)に示すUNIリンク速度でユーザ端末6−kからデータを受信し続けた場合、ONU5−kにおいて未送信フレーム長がキュー容量以上となるまでの時間tkを次式(1)を用いて算出する。
時間tk=(キュー容量−未送信フレーム長)/(UNIリンク速度) ・・・(1)
なお、図5(b)は、上記UNIリンク速度でデータのイーサネットフレームを受信した場合、1DBAサイクル(=600μ秒)後のONU5−kにおける未送信フレーム長の予測値を示す。すなわち、UNIリンク速度が10Gbpsの場合、1DBAサイクルごとに未送信フレーム長は、6Mbyteずつ増加することから、例えば、ONU5−4のキュー容量は未送信フレーム長で満たされ、ONU5−5はキュー溢れを起こすこと示す。一方、ONU5−1〜5−3は、キュー容量にまだ十分な余裕があることを示す。
ステップS104:制御部21は、ステップS103で算出された時間tkに基づいて、1DBAサイクル内でキュー溢れを起こすONU5−kが有るか否かを判定する。制御部21は、キュー溢れを起こすONU5−kが有る場合、ステップS105(YES側)へ移行し、キュー溢れを起こすONU5−kが無い場合、ステップS109(NO側)へ移行する。
ステップS105:制御部21は、キュー溢れを起こすと予測されたONU5−5に未送信のデータを優先的に送信させるために帯域を割り当てる。同時に、制御部21は、1DBAサイクルの長さを、例えば、400μ秒等の最短の長さに変更し設定する。すなわち、制御部21は、最短のDBAサイクルで、ONU5−5に未送信のデータを優先的に送信させて、キュー溢れの回避を図る。
一方、制御部21は、ONU5−4の未送信フレーム長が、次のDBAサイクルでキュー容量と等しくなることから、ONU5−5とともに、ONU5−4に対しても未送信のデータを優先的に送信させるように帯域を割り当ててもよい。あるいは、ONU5−4はフロー制御の機能を有することから、制御部21は、ONU5−4のUNI10とユーザ端末6ー4との間でフロー制御がなされるものと判断し、ONU5−4に対し、ONU5−5以外のONUと同様の帯域の割り当てを行ってもよい。
また、制御部21は、図5に示すような場合、ONU5−1および5−2に対し、ONU5−5やONU5−4と比べて少なめの帯域を割り当てることが好ましい。また、ONU5−3は、未送信フレーム長が0byteであることから、制御部21は、ONU5−3とユーザ端末6ー3との間でデータの送受信がないと判断し、ONU5−3に対し、レポートフレーム分のみの帯域を割り当てることが好ましい。
なお、最短のDBAサイクルの長さは、GE−PONシステムの構成やOLT3の処理能力等に基づいて、適宜決定されることが好ましい。
ステップS106:制御部21は、さらに効果的にキュー溢れの回避を図るために、ONU5−1〜ONU5−5の送信の順番を入れ替える。制御部21は、例えば、通常、ONU5−1からONU5−5の順に、イーサネットフレームのバースト信号を送信させていたのを、キュー溢れが予測された場合、ONU5−5、ONU5−4、ONU5−1、ONU5−2、ONU5−3等の順に入れ替えて送信させるように設定する。
ステップS107:制御部21は、ステップS105およびステップS106、または後述するステップS109やステップS110において、設定されたONU5−1〜ONU5−5の帯域、DBAサイクルの長さ、送信の順番等に基づいて、ONU5−1〜ONU5−5宛のGATEフレームであるイーサネットフレームをそれぞれ生成し送信する。なお、制御部21は、同時に、新たなONUが接続されたか否かを判別するためのディスカバリGATEフレームを生成し送信してもよい。
ステップS108:ONU5−1〜ONU5−5のGE−PON終端部13は、OLT3から送信された自装置宛のGATEフレームを受信する。MACチップ11は、受信したGATEフレームに基づいて、データおよびレポートフレームの送信の帯域およびタイミングを設定する。送信フレーム処理部16は、設定された帯域に応じた量のデータをバッファメモリ12から読み込む。GE−PON終端部13は、レポートフレームとともに、読み込んだデータのイーサネットフレームをバースト信号としてOLT3へ送信する。OLT3の制御部21は、GE−PON終端部20を介して、ONU5−1〜ONU5−5それぞれからのデータのイーサネットフレームを受信し、SNI22を介して、ネットワーク2の上位に配置された端末1aやサーバ1b等に送信する。
そして、制御部21は、ステップS101へ移行し、保守等によるOLT3の動作終了指示を外部から受け付けるまで、受信した新たなレポートフレームに基づいた次のDBAサイクルの処理を行う。
ステップS109:制御部21は、OLT3に新たなONU5が接続されたり、ONU5−1〜ONU5−5のいずれかが切断されたりして、ONU5の数Nが増減したか否かを判定する。制御部21は、ONU5の数Nが増減した場合、ステップS110(YES側)へ移行する。一方、制御部21は、ONU5の数Nが変わらない場合、ステップS107へ移行し、これまでに設定されたONU5−1〜ONU5−5の帯域、DBAサイクルの長さ、送信の順番等に基づいて、ONU5−1〜ONU5−5宛のGATEフレームをそれぞれ生成し送信する。
なお、OLT3に接続されるONU5の増減は、ステップS101やステップS107で送信されたディスカバリGATEフレームに対する、新たに接続されたONU5からの応答信号や、ステップS102やステップS108で受信したレポートフレームに基づいて判定する。
ステップS110:制御部21は、OLT3に接続されるONU5の数Nに応じて、1DBAサイクルの長さを制御し設定する。例えば、制御部21は、ONU5の数Nに対する2つの閾値α、β(α、βは自然数で、α<βとする)を用い、ONU5の数Nが閾値α以下の場合、DBAサイクルの長さを700μ秒と長く設定する。ONU5の数Nがα<N≦βの場合、制御部21は、DBAサイクルの長さを600μ秒と設定し、数Nが閾値βより多い場合、DBAサイクルを500μ秒と短く設定する。そして、制御部21は、ステップS107へ移行し、新たに設定されたDBAサイクルの長さに基づいて、各ONU5宛のGATEフレームを生成し送信する。これにより、OLT3に接続されるONU5の数Nに応じて、DBAサイクルの長さを制御設定することにより、各ONU5に対する帯域の割り当ての自由度が増加し、キュー溢れの回避を図りつつ効率的にユーザ端末6からのデータをOLT3に送信することができる。
なお、閾値の数およびONU5の数Nに応じたDBAサイクルの長さは、GE−PONシステムの構成やOLT3の処理能力等に基づいて、適宜決定されることが好ましい。
このように、本実施形態では、OLT3の制御部21が、接続されるONU5−1〜ONU5−5それぞれのキュー容量、未送信フレーム長、UNIリンク速度等に基づいて、1DBAサイクル内でキュー溢れを起こすONU5−kが有るか否かを予測し、DBAサイクルの長さを最短に変更設定することにより、たとえONU5−kがフロー制御の機能を有しない場合でも、ONU5−kのキュー溢れを回避しつつ、データを再送信することなく、確度高く伝送することができる。
また、制御部21は、上記予測に基づいて、DBAサイクルの長さを最短に変更するとともに、各ONU5の送信の順番を変更することにより、より効率的にかつ確度高くデータを伝送することができる。
さらに、制御部21は、1DBAサイクル内でキュー溢れを起こすONU5−kが無い場合、接続されるONU5の数Nに応じて、DBAサイクルの長さを制御することにより、例えば、各ONU5からのバースト信号におけるバーストヘッダの1DBAサイクルの送信帯域に占める割合を相対的に低下させることができ、より効率的にデータを伝送することができる。
《実施形態の補足事項》
上記実施形態では、ONU5−5のみフロー制御の機能を有しないとしたが、本発明はこれに限定されず、全てのONU5−1〜ONU5−5がフロー制御の機能を有しなくてもよい。また、ONU5−kのUNI10がフロー制御の機能を有し、それに接続されるユーザ端末6−kがフロー制御に非対応の場合でも、本発明を適用することができる。
なお、2以上のONU5がキュー溢れを起こすと予測された場合、制御部21は、キュー溢れの量に応じて、予測されたONU5に対し優先的にデータを送信させるように帯域を割り当てることが好ましい。
上記実施形態では、ONU5−1〜ONU5−5のそれぞれとOLT3との間のPON回線通信速度が、1Gbpsと10Gbpsと混在するとしたが、本発明はこれに限定されず、1Gbpsや10Gbps等の単一のPON回線通信速度でもよい。
上記実施形態では、ONU5−1〜ONU5−5のキュー容量を全て125Mbyteとしたが、本発明はこれに限定されず、ONU5−kのキュー容量は、ONU5−kの仕様や使用環境等に応じて、適宜決定されることが好ましい。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
1a 端末、1b サーバ、2 ネットワーク、3 OLT、4 光スプリッタ、5−1〜5−N ONU、6−1〜6−N ユーザ端末、10 UNI、11 MACチップ、12、14 バッファメモリ、13、20 GE−PON終端部、15、17、受信フレーム処理部、16、18 送信フレーム処理部、21 制御部、22 SNI

Claims (5)

  1. ユーザ端末をそれぞれ収容する複数の端末装置と、ネットワーク上に配置され前記複数の端末装置と前記ネットワークとの間のデータ伝送を制御する終端装置とからなる通信システムであって、
    前記終端装置は、
    前記端末装置が有する記憶部の記憶容量および前記ユーザ端末から受信したデータのうち前記記憶部に記憶される未送信のデータ量を前記端末装置から取得し、取得した前記記憶容量と前記未送信のデータ量との差分および前記端末装置と収容する前記ユーザ端末との間の通信速度から算出される前記記憶部が前記未送信のデータで満たされるまでの予測時間に基づいて、前記端末装置に対する前記終端装置へのデータ送信の帯域の割り当て処理、および前記割り当て処理の時間間隔を制御する制御部を備える
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 請求項1に記載の通信システムにおいて、
    前記制御部は、前記差分または前記予測時間に基づいて、前記複数の端末装置による前記終端装置へのデータ送信の順番を制御することを特徴とする通信システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の通信システムにおいて、
    前記制御部は、前記複数の端末装置の数に応じて前記時間間隔を制御することを特徴とする通信システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
    前記端末装置は、前記終端装置と間のデータ伝送を他の端末装置と異なる通信速度で行うことを特徴とする通信システム。
  5. ネットワーク上に配置され、ユーザ端末をそれぞれ収容する複数の端末装置と前記ネットワークとの間のデータ伝送を制御する終端装置であって
    前記端末装置が有する記憶部の記憶容量および前記ユーザ端末から受信したデータのうち前記記憶部に記憶される未送信のデータ量を前記端末装置から取得し、取得した前記記憶容量と前記未送信のデータ量との差分および前記端末装置と収容する前記ユーザ端末との間の通信速度から算出される前記記憶部が前記未送信のデータで満たされるまでの予測時間に基づいて、前記端末装置に対する前記終端装置へのデータ送信の帯域の割り当て処理、および前記割り当て処理の時間間隔を制御する制御部を備える
    とを特徴とする終端装置。
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