JP5438343B2 - フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 - Google Patents
フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5438343B2 JP5438343B2 JP2009066862A JP2009066862A JP5438343B2 JP 5438343 B2 JP5438343 B2 JP 5438343B2 JP 2009066862 A JP2009066862 A JP 2009066862A JP 2009066862 A JP2009066862 A JP 2009066862A JP 5438343 B2 JP5438343 B2 JP 5438343B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- represented
- carboxylic acid
- fluorene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 C*(C(CC1(*)CCC2)(CC3)N1C23C1(C2(CC3(*)C4)N3C4(*C(*)*)C(C)CC2)c2ccccc2C(C)=C1C=CC=C)O** Chemical compound C*(C(CC1(*)CCC2)(CC3)N1C23C1(C2(CC3(*)C4)N3C4(*C(*)*)C(C)CC2)c2ccccc2C(C)=C1C=CC=C)O** 0.000 description 1
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
前記式(1)において、環Zは、例えば、ナフタレン環であってもよい。また、前記式(1)において、R3は、C1−4アルキレン基であってもよい。特に、R3は、メチレン基であってもよい。
で表される化合物と、下記式(3)
で表されるカルボン酸又はその誘導体(反応性誘導体)とを反応させる工程を含む製造方法も含まれる。
本発明のカルボン酸は、下記式(1)で表される。
上記式(1)において、環Zで表される縮合多環式芳香族炭化水素環としては、縮合二環式炭化水素環(例えば、インデン環、ナフタレン環などのC8−20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環など)などの縮合二乃至四環式炭化水素環などが挙げられる。好ましい縮合多環式芳香族炭化水素環としては、ナフタレン環、アントラセン環などが挙げられ、特にナフタレン環が好ましい。なお、フルオレンの9位に置換する2つの環Zは同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
(式中、R3aはカルボキシル基に結合した脂肪族炭化水素基、R3bはR3aとは異なる脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基を示す。)
上記式(3A)において、R3aは、式(1)で表される化合物のカルボキシル基に結合又は隣接した脂肪族炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基としては、前記例示の基(例えば、アルキレン基など)などが挙げられる。また、基R3bにおいて、脂肪族炭化水素基としては、通常基R3aと異なる前記例示の脂肪族炭化水素基が挙げられる。また、基R3bにおいて、芳香族炭化水素基としては、例えば、アリーレン基[例えば、フェニレン基(1,4−フェニレン基など)、ナフチレン基などのC6−10アリーレン基]などが挙げられる。代表的なR3aとR3bとの組み合わせとしては、例えば、(1)R3aがアルキレン基であり、R3bがアルキレン基でない脂肪族炭化水素基(例えば、シクロアルキレン基)である組み合わせ、(2)R3aがアルキレン基であり、R3bがアリーレン基である組み合わせなどが含まれる。
なお、上記式(1A)において、m1およびm2は、それぞれ、前記mに対応しており、m1は、0〜3であればよく、好ましくは0〜2、さらに好ましくは0〜1、特に0である。また、m2は、0〜3(例えば、1〜3)であればよく、好ましくは0〜2、さらに好ましくは0〜1、特に0である。なお、m1およびm2は、それぞれのナフタレン環において、同一又は異なる数であってもよく、また、異なるナフタレン環において同一又は異なる数であってもよい。また、置換基R2は、前記と同じであり、同一のナフタレン環及び異なるナフタレン環においてそれぞれ、同一又は異なる置換基であってもよい。
式(1)で表されるカルボン酸は、特に制限されないが、例えば、下記式(2)
で表される化合物と、下記式(3)
で表されるカルボン酸又はその誘導体とを反応させる工程を含む製造方法により製造できる。
前記式(2)において、Z、R1、R2、k、m、nは前記と同じであり、好ましい態様なども前記と同じである。
前記式(3)において、Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
検出器:HITACHI L−7405 λ=254nm
カラム:ナカライテスク COSMOSIL 5C18−AR−11 150−4.6mm Monf. No. K52820
溶出液:THF(テトラヒドロフラン):水=50:50
流速:1mL/分。
9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチルフルオレン)(BNF、大阪ガスケミカル(株)製)10.00g(0.02857モル)、水酸化ナトリウム2.50g(0.0625モル)及びジメチルスルホキシド100mLを加え、100℃で1時間加熱した後、クロロ酢酸ナトリウム13.30g(0.144モル)を加えて、反応温度100℃で24時間反応させた。反応後の反応液を、水350mLに注ぎ、濃塩酸8mLを加え、析出物を濾取し、水洗後乾燥させることで、目的物を収量14.2g(収率88%)で得た。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により測定された結果から、反応物の組成は、BNFが0.31%、下記式で表されるジカルボン酸{9,9−ビス[6−(カルボキシメトキシ)−2−ナフチル]フルオレン}が93.1%であり、高収率および高純度で対応するジカルボン酸が得られた。
アルゴン気流下、3−クロロプロピオン酸2.43g(0.0224モル、ナカライテスク社製)、水素化ナトリウム0.89g(0.039モル、ナカライテスク社製)及びジメチルスルホキシド(DMSO)10mLを加え室温で1時間攪拌した(これを1液とする)。9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(BNF、大阪ガスケミカル(株)製)4.17g(0.00926モル)、水酸化カリウム1.15g(0.0205モル)及びDMSO40mLを加え、100℃で1時間加熱した後、1液を加えて、反応温度100℃で終夜反応させた。反応後の反応液を、氷水に注ぎ、塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製することで、目的物[3,3’−(6,6’−(9H−フルオレン−9,9−ジイル)ビス(ナフタレン−6,2−ジイル))ビス(オキシ)ジプロパノイックアシッド、又は9,9−ビス[6−(2−カルボキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレン]を得た。
13C−NMR(DMSO−d6 67.5MHz):δ(ppm)=34.06、63.66,64.79,106.39,118.66,120.51,125.07,126.04,126.93,127.04,127.61,127.78,127.93,129.24,132.94,139.49,140.49,150.41,156.12,172.06
Claims (6)
- 式(2)で表される化合物と、式(3)で表されるカルボン酸のアルキルエステルおよび塩から選択された化合物とを反応させる請求項2記載の製造方法。
- 式(2)で表される化合物のヒドロキシル基1モルに対して、式(3)で表されるカルボン酸又はそのエステルもしくは塩1〜1.5モルを使用する請求項2又は3に記載の製造方法。
- 極性有機溶媒の存在下で反応させる請求項2〜4のいずれかに記載の製造方法。
- アルコール類およびスルホキシド類から選択された少なくとも1種の溶媒の存在下で反応させる請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009066862A JP5438343B2 (ja) | 2008-03-21 | 2009-03-18 | フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008073966 | 2008-03-21 | ||
JP2008073966 | 2008-03-21 | ||
JP2009066862A JP5438343B2 (ja) | 2008-03-21 | 2009-03-18 | フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009256332A JP2009256332A (ja) | 2009-11-05 |
JP5438343B2 true JP5438343B2 (ja) | 2014-03-12 |
Family
ID=41384226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009066862A Active JP5438343B2 (ja) | 2008-03-21 | 2009-03-18 | フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5438343B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103421174B (zh) * | 2012-05-16 | 2016-01-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 脂肪胺聚氧乙烯醚羧酸盐及其制备方法 |
WO2016031415A1 (ja) * | 2014-08-27 | 2016-03-03 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、膜、光学機器、化合物 |
US10767007B2 (en) | 2016-07-21 | 2020-09-08 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Polycarbonate resin, method for producing same, and optical lens |
JP2020180063A (ja) * | 2019-04-24 | 2020-11-05 | 大阪ガスケミカル株式会社 | フルオレン化合物およびその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5330683B2 (ja) * | 2007-12-26 | 2013-10-30 | 大阪瓦斯株式会社 | フルオレン骨格を有するアルコール |
-
2009
- 2009-03-18 JP JP2009066862A patent/JP5438343B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009256332A (ja) | 2009-11-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5330683B2 (ja) | フルオレン骨格を有するアルコール | |
JP5041117B2 (ja) | 新規なアントラセン化合物及び光重合用増感剤 | |
JP5782281B2 (ja) | フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレート | |
JP5372492B2 (ja) | フルオレン骨格を有する多官能性(メタ)アクリレート | |
JP5438343B2 (ja) | フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 | |
JP2014028806A (ja) | フルオレン骨格を有するアルコール | |
JP5438278B2 (ja) | フルオレン骨格を有するポリカルボン酸の製造方法 | |
JP6859079B2 (ja) | 新規フルオレン化合物及びその製造方法 | |
JP2012207007A (ja) | フルオレン骨格を有するポリエーテル樹脂 | |
JP5642364B2 (ja) | フルオレン骨格を有する新規な複素環含有化合物及びその製造方法 | |
JP7568617B2 (ja) | ジカルボン酸類ならびにその製造方法および用途 | |
US20100197970A1 (en) | Method for producing norbornene derivative | |
WO2014091910A1 (ja) | フルオレン系重合体、フルオレン系ジオール化合物及びその製造方法 | |
JP5438344B2 (ja) | フルオレン骨格を有する新規なポリカルボン酸およびその製造方法 | |
JP5324082B2 (ja) | 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルの製造方法 | |
JP5403484B2 (ja) | アントラセン二量体骨格を有する新規なエポキシアクリレート化合物及びその製造法 | |
JP5531245B2 (ja) | ベンゾシクロブテン環を有するノルボルネン誘導体の製造方法 | |
JP5403485B2 (ja) | 1,4−ジヒドロアントラセン−9,10−ジエーテル化合物及びその製造法 | |
JP2014208605A (ja) | 硫黄含有フルオレン化合物 | |
JP2013241434A (ja) | 9,9−ビス(カルボキシアリール)フルオレン類およびそのエステルの製造方法 | |
JP2020158658A (ja) | ポリ共役エステル及びその製造方法並びに硬化性組成物及びその硬化物 | |
JP6653656B2 (ja) | 透明体の製造方法、透明体及び非晶質体 | |
JP2013213030A (ja) | フルオレン骨格を有するポリカルボン酸およびその製造方法 | |
JP2022150103A (ja) | アミノ基含有フルオレン化合物、その製造方法及びそれを用いた樹脂 | |
JP6487239B2 (ja) | フェノキシ(メタ)アクリレート並びにその製造方法及び用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130917 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131107 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131213 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5438343 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |