JP5493950B2 - 耐摩耗性に優れたパーライトレールの製造方法 - Google Patents
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一方、鉄鋼材料はその再利用が進展し、鉄スクラップを材料とし、また材料の一部として溶解し、必要に応じて不純物を取り除き、スラブを製造し、より低いコストでの鋼材製品の製造が行われている。Cuはこの過程で取り除くことが難しい元素の一つであり、トランプエレメントとして知られている。
しかし、Cuがパーライト中に存在することによる耐摩耗性低下の機構は、従来明らかではなく、Cu含有鋼レールにおいて、Cuの存在状態の一つである析出を認識した上での規定は今までなされておらず、Cu含有鋼レールにおける実用上の課題となっていた。
(1)質量%で、C:0.65〜1.20%、Cu:0.3〜2.0%を含有し残部はFe及び不可避的不純物からなる鋼レールを製造するに際し、パーライト組織のフェライト相中の固溶Cu濃度が0.25%以下であり、頭頂部の硬度が少なくとも340Hvとなるように、450℃〜550℃の加熱温度で0.5h〜24hの後熱処理を施すことを特徴とする耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(2)前記鋼レールが、質量%で、C:0.65〜1.20%、Cu:0.3〜2.0%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.05〜2.0%を含有し残部はFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする(1)に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(4)前記鋼レールが、質量%でさらに、V:0.005〜0.50%、Nb:0.002〜0.050%の1種または2種を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(5)前記鋼レールが、質量%でさらに、B:0.0001〜0.0050%を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(6)前記鋼レールが、質量%でさらに、Co:0.01〜2.00%を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(7)前記鋼レールが、質量%でさらに、Ni:0.01〜3.00%を含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(8)前記鋼レールが、質量%でさらに、Ti:0.0050〜0.0500%を含有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(9)前記鋼レールが、質量%でさらに、Mg:0.0005〜0.0300%を含有することを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(10)前記鋼レールが、質量%でさらに、Ca:0.0005〜0.00150%を含有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
(11)前記鋼レールが、質量%でさらに、Al:0.025〜3.00%を含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
そこで、熱処理等を工夫することで、前述したCuの存在状態を変化させたパーライトレールを作製し、磨耗試験と組織観察から、各状態のどれが耐磨耗性に強く影響を与えるかを調べた。
図2にこれらの結果を示す。Cu含有鋼レールの耐磨耗性は、レール中のCuの含有量に依存するのではなく、パーライト中のCuの存在状態に強く影響を受けることが示される。記載したパーライトレール中のCu存在状態のうち、フェライト相中の固溶量のみが、磨耗量と直接、比例相関があることがわかった。すなわち、Cu含有による耐磨耗性の低下は、フェライト相中のCuの固溶量が高いほど顕著になることが判った。
この新しい知見を基に、鋼中のCu含有による耐磨耗性の劣化を抑制するための規定量を設定することがでる。またCuを含有した鋼材においても、Cuの含有量を減らさずに、Cuの存在状態を変化させる処理を行うことで、耐磨耗性を向上することが可能となる。これは、Cuを意図的に析出させることにより、フェライト相中の固溶Cu量を低下させることにより耐磨耗性を向上させる方法である。
(1)フェライト領域中のCu固溶濃度の限定理由
図2に示した結果より、フェライト相中の固溶Cu濃度が0.25%以下であれば耐磨耗性にそれほど悪影響を与えないことが判る。0.25%より高くなると、耐磨耗性の低下が顕著になり、濃度が高いほど、その程度は大きくなる。これより、フェライト相中のCu固溶量の上限を質量%で0.25%、より好ましくは0.20%とした。固溶Cuはセメンタイト相中にも存在し、また析出Cuとしてフェライト相中及びフェライト相/セメンタイト相界面にも存在するが、それらは耐磨耗性に直接影響を与えないため、それらの値は限定しない。同様に、従来報告の多くが、Cu含有量を規定しているが、パーライト組織中のCuはこれら4種類の状態を持つため、Cu含有量のみで耐磨耗性との関係を規定することは好ましくはない。
本発明の鋼線の成分組成に以下の理由で限定を加えても良い。なお、以下に示す「%」は特に説明がない限り「質量%」を意味するものとする。
Cは、パーライト変態促進させて、かつ、耐磨耗性を確保する有効な元素である。C量が0.65%未満では、レールに要求される最低限の強度や耐磨耗性が維持できない。また、C量が1.20%を超えると、粗大な初析セメンタイト組織が多量に生成し、耐磨耗性や延性が低下する。このため、C添加量を0.65%〜1.20%に限定した。なお、C量を0.90%以上にすると、耐磨耗性がより一層向上し、レールの使用寿命がより一段と改善する。
Coは、レール頭頂部の磨耗面において、車輪との接触により形成させる微細なフェライト組織をより一層微細化し、耐磨耗性を向上させる元素である。Co量が0.01%未満ではラメラ構造やフェライト粒径の微細化が図れず、耐磨耗性の向上効果が期待できない。またCo量が2.00%を超えると、パーライト組織の延性が著しく低下する。また、合金コストの増大により、経済性が低下する。このため、Co量を0.01〜2.00%に限定した。
ZrはZrO2介在物がγ―Feとの格子整合性が良い為、γ―Feが凝固初晶である高炭素レール鋼の凝固核となり、凝固組成の等軸晶比率を高めることにより、鋳片中心部の偏析帯の形成を抑制し、偏析部の特性を向上させる元素である。しかし、Zr量が0.0001%以下では、ZrO2系介在物の数が少なく。凝固核として十分な作用を示さない。また、Zr量が0.2000%を超えると、粗大Zr系買い財物が多量に生成し、靭性が低下すると同時に、粗大な析出物から疲労損傷が発生する。このため、Zr添加量としては0.0001〜0.2000%が例示できる。
レール頭頂部の硬度を少なくとも340Hvと限定した理由について説明する。本成分範囲において、硬度が340Hv未満になると、レール頭頂部の転がり面に塑性変形起因のフレーキング損傷が発生することや、重荷重鉄道での使用においては、耐摩耗性の確保が困難となり、レールの使用寿命が低減する。特に、パーライト組織中の含有Cuの析出量を増やすためパーライト変態時の冷却速度を遅くし過ぎると、パーライト変態温度が高くなり、初析フェライトが生成したり、パーライトラメラ間隔が大きくなる等して頭頂部の硬度は低下する。また一方、Cu析出を促進するために、後述する後熱処理温度を高くし過ぎたり、時効時間が長過ぎる場合には、パーライト組織中のセメンタイト相はラメラ状から球状化する現象が起こり、硬度が低下する。この場合、レール頭頂部硬度の低下そのものによる耐摩耗性の低下に加え、加工硬化率が小さくなるために耐摩耗性はさらに低下してしまう。このため、レール頭頂部の硬度を少なくとも340Hvと限定した。一般には硬度が高いほど、耐摩耗性には良好であるため、硬度の上限は特に規定しない。
上記の知見より、Cuの析出量を増やすことによりフェライト相中の固溶Cu濃度を低くし、耐磨耗性を向上させることができる。
Cuの析出量を増やしフェライト相中の固溶量を低くする方法の一つとして、鋼レールの後熱処理を検討した。これは、CuはFeと相分離する性質を有する金属であるため、高温にすることで、Cuの拡散を促進し、Cu析出物を作る方法である。そこで、Cu含有パーライトレールのCu析出熱処理を行い、耐磨耗性との関係を検討した。
一方450℃未満の熱処理では、耐磨耗性の変化はほとんど見られなかった。これは、低温の熱処理によってはパーライトの球状化は抑制されるが、Cuの析出が起きなかったためと考えられる。
以上の結果より、耐磨耗性の改善に好ましい熱処理条件は450℃以上550℃以下であり、その時効時間は0.5h以上24h以内に限定した。0.5hよりも短時間では、その効果が発揮されない。24hを超える熱処理では、Cuの析出が飽和し、パーライトの球状化がより進んでしまうため、かえって、耐摩耗性に悪影響をもたらす。低い温度の場合はこれ以上の熱処理時間が有効な場合もあるが、これは生産性の観点からも好ましいものではない。
後熱処理は、熱処理しなければフェライト相中のCu固溶量が0.25%を超えて耐摩耗性に劣るCu含有鋼レールの特性を改善するばかりでなく、熱処理しなくてもフェライト相中のCu固溶量が0.25%以下の耐摩耗性に優れた鋼レールに対しても、その特性を更に向上させることができる。従って、Cu含有鋼に含まれるCuを無害化することができるものである。
本発明における好ましいレール熱処理製造方法について述べる。すなわち、パーライト組織中のフェライト相中の固溶Cu量が0.25%以下であり、頭頂部の硬度が340Hv以上とする方法の一例を述べる。
この好ましい冷却速度は、鋼レール成分、特にCuの含有量、再加熱によって固溶したCu量等によって、影響を受ける。この冷却速度が高過ぎると、パーライト変態と同時にCuが析出する率が小さくなるため、フェライト相中の固溶Cuが増えてしまう。また冷却速度が低過ぎると、パーライト変態が高温度側で起こるため、Cuの固溶量は低減できるが、荒いパーライトとなってしまい、強度延性バランスが低下してしまう。
Cu量が、1.3%以下の場合は、オーステナイト温度域から680〜450℃までの間を5℃/s以下の冷却速度でレール頭部を制御冷却することにより、フェライト相中の固溶Cu量を0.25%以下にすることができる。
なお、加速冷却の方法については、例えば、空気や空気を主としミスト等を加えた冷媒媒体及びこれらの組み合わせにより、所定の冷却速度を得ることが可能である。
例えば、製造した鋼レールを雰囲気加熱炉に導入し、450〜550℃の温度域で0.5〜24hの熱処理を行う。雰囲気としては特に限定するものではないが、高温で行う場合は、Ar等が好ましい。鋼レールのCu含有量が高い場合は、加熱温度を高めにまた加熱時間も長めにする必要がある。加熱方式としては抵抗加熱でも通電加熱でもよい。また、レールの一部のみを局所的に加熱する炉を用い、レールを移動または炉を移動させ、上記温度及び時間加熱を行ってもよい。
後熱処理の方法としては、製造後のレールにではなく、製造の最終段階で行ってもよい。オーステナイト温度域から制御冷却し完全なパーライト組織を得た後に、上記の温度、時間に再加熱してもよい。
後熱処理を行うことにより、Cu量が、1.3%を超える場合や、前記冷却速度が5℃/sを超える場合でもフェライト相中の固溶Cu量を0.25%以下にすることができる。
表1にCuを含有する供試レール鋼の鋼種A〜Oについて、化学成分の含有率を示す。表2に、鋼種A〜Oのいずれかからなる供試レール鋼(試験No.1〜29)の材料、製造条件、Cuの存在状態、レールの特性、および耐磨耗性試験の結果を示す。
表2では、材料として、鋼種とCu含有量(質量%)を明記した。製造条件として、冷却速度と後熱処理の条件を示す。後熱処理は試験No.21〜29についてのみ行い、後熱処理条件は熱処理温度と時間で表した。Cuの存在状態として、Cuの全析出量(質量%)とフェライト相中のCuの固溶量(質量%)ならびに全析出量の占める割合である析出比率(%)を示す。レール特性として、頭頂部硬度(Hv)(試験荷重98N)と全伸び率(%)を示す。耐磨耗試験として、70万回の摩耗試験における摩耗量(g)を示す。
レール中のCuの存在状態を定量するために、3次元アトムプローブによる測定を行った。通常は針試料作製には電解研磨法を用いるが、セメンタイトラメラとフェライトラメラを有するパーライト組織では、電解研磨による溶解速度に大きな違いがあるため、加工が難しい。そこで、FIB(集束イオンビーム)法によって針試料を加工し、測定に用いた。また一方、固溶量を正しく調べるためには、より低温、高いパルス比での測定が必要になる。この理由は、Feに対し、Cuは電界蒸発しやすい元素であるからである。試料温度を40K以下、パルス周波数を20%以上として3DAP測定を行った。固溶量を見積もる場合には、フェライト相、セメンタイト相毎に、測定されたCu原子数を、その他全原子で割ることから、原子%としてのCu固溶量を決定できる。さらに、その値に63.55/55.85を掛けることによって、質量%として求まる。一方、析出状態は、3次元化マップにしたときに、Cuの球形の集合体として観察できる。固溶量は、全体よりこの析出Cu量を除くことによって求めることができる。または、析出Cuの存在しない領域にボックスを切り取り、このボックス内のCu固溶量を5つ以上平均して求めることができる。全析出量は、3DAPで観察した結果と、フェライト相及びセメンタイト相のCu固溶量から求めた。ここで、全析出量とフェライト相中の固溶量を足し合わせると、Cu含有量よりもわずかに高い値になるのは、セメンタイト相中のCu固溶量が少ないことによる。また、析出比率は、析出量を含有量で割ったものを%で表した。
試験機:西原式磨耗試験機
試験片形状:円盤状試験片(外径:30mm、厚さ:8mm)
試験片採取位置:レール頭部表面下2mm
試験荷重:684N(接触面圧640MPa)
すべり率:20%
相手材:パーライト鋼(380Hv)
雰囲気:大気中
冷却:圧搾空気による強制冷却(流量:100NI/min)
繰返し回数:70万回
磨耗量は、試験後の試験片の質量の減少分として求めた。磨耗量が1gを下回る試料を耐摩耗性が良好とした。さらに摩耗量が0.8gを下回る試料をより良好とした。
試験機:万能小型引張試験機
試験片形状:JIS4号相似
平行部長さ:30mm、平行部直径:6mm、伸び測定評点間距離:25mm
試験片採取位置:レール頭頂部表面下5mm
引張速度:10mm/min、試験温度:常温
全伸び値が10%以上の場合を良好とした。
頭頂部の硬度は、1kgの荷重を用いて、ビッカース硬度測定から求めた。場所は頭頂部表面下5mm位置とした。ばらつきがあるため、5点の平均とした。340Hv以上の値を良好とした。
試験No.2においては、Cu含有量は0.30%と少ないながらも本発明の範囲(0.3〜2.0%)内にあるが、冷却速度が11℃/sと大きい製造条件では析出Cu量はわずかであり、フェライト相中のCu固溶量(0.29%)が0.25%より高いため、耐摩耗性が低下した。適切な冷却速度である3℃/sで冷却した試験No.3(試験No.2と同じ鋼種B)では、フェライト相中のCu固溶量は大きく減少し、耐摩耗性が大きく向上した。
試験No.10においては、パーライト変態時の冷却速度(0.5℃/s)が小さく、フェライト相中のCuの固溶量を0.25%以下にできたが、頭頂部硬度(330Hv)が340Hv未満であり、耐摩耗性は低下した。ラメラ間隔の粗大なパーライト組織となったため、頭頂部硬度が低くなり過ぎたことが原因である。
試験No.12においては、フェライト相中のCuの固溶量が0.33%であり0.25%を超えたため、耐摩耗性が低下した。これは、Cuを多く含有しているにかかわらず、冷却速度(7℃/s)が大きく、Cuの析出が抑えられたためである。
試験No.18においては、Cuを実質的に含有しておらず(0.01%)、製造条件によらず、耐摩耗性については良好な値を示した。
試験No.17,18のように、元々Cu含有量が極めて少ない鋼種を用いれば比較的容易に良好な耐摩耗性が得られる。
試験No.21においては、後熱処理を熱処理温度530℃で行ったが、熱処理時間が0.4hと短いため、Cu析出が十分に進まず(析出量0.80%)、フェライト相中のCuの固溶量が0.42%と規定の0.25%を超えたため、耐摩耗性は低下した。
試験No.22においては、本発明の所定の後熱処理を行ったため、フェライト相中のCuの固溶量が0.20%と著しく低下し、摩耗量は0.8gを下回り、耐摩耗性は非常に良好となった。
試験No.23においては、後熱処理の温度が490℃と適当ではあるが、24hを超える過剰な時間(25h)の熱処理を行ったため、フェライト相中のCu固溶量は析出によって低下したが、パーライト組織が球状化したため、頭頂部硬度(330Hv)が340Hv未満となり、耐摩耗性が低下した。
試験No.25においては、後熱処理の温度が570℃と高く、フェライト相中のCu固溶量(0.14%)は析出(全析出量1.09%)によって低下したが、パーライト組織が球状化したため、頭頂部硬度(320Hv)が340Hv未満となり、耐摩耗性が低下した。
試験No.27(鋼種G:Cu含有量1.80%)においては、同じ鋼種Gを用いた試験No.8のCu含有量が高く耐摩耗性に劣る試料に、本発明の所定の後熱処理を行ったものであり、フェライト相中のCuの固溶量が0.25%に低下し、耐摩耗性は良好となった。
試験No.29(鋼種G:Cu含有量2.10%)においては、同じ鋼種Gを用いた試験No.9で述べた、Cu含有量が規定値を超えた試料に、本発明の所定の後熱処理を行ったが、フェライト相中のCuの固溶量が0.32%と規定の0.25%以下に低下させることができなかったが、耐摩耗性は試験No.9(摩耗量1.83g)に比べ大きく改善(摩耗量1.29g)した。
Claims (11)
- 質量%で、C:0.65〜1.20%、Cu:0.3〜2.0%を含有し残部はFe及び不可避的不純物からなる鋼レールを製造するに際し、パーライト組織のフェライト相中の固溶Cu濃度が0.25%以下であり、頭頂部の硬度が少なくとも340Hvとなるように、450℃〜550℃の加熱温度で0.5h〜24hの後熱処理を施すことを特徴とする耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
- 前記鋼レールが、質量%で、C:0.65〜1.20%、Cu:0.3〜2.0%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.05〜2.0%を含有し残部はFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
- 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Cr:0.05〜2.00%、
Mo:0.01〜0.50%の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
V:0.005〜0.50%、
Nb:0.002〜0.050%の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
B:0.0001〜0.0050%を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Co:0.01〜2.00%を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Ni:0.01〜3.00%を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Ti:0.0050〜0.0500%を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Mg:0.0005〜0.0300%を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Ca:0.0005〜0.00150%を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。 - 前記鋼レールが、質量%でさらに、
Al:0.025〜3.00%を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の耐磨耗性及び延性に優れたパーライトレールの製造方法。
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