JP5467508B2 - ハンドガイド装置とその制御方法 - Google Patents
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Description
このようなモジュール化組付により、部品組付のための車両内乗込み作業を低減することができるが、その反面、モジュールが大型化し、作業者の負担が増大していた。
特許文献1、2は、いわゆるハンドガイド装置であり、人の操作入力によりロボットを操作し、人とロボットが協働作業するものである。
(2) 特許文献1、2は、いわゆるハンドガイド装置であり、組立ライン上を移動する作業対象物に対して人がロボットを操作してワークを近づける際、人は組付けなどの作業のための操作に加え、ライン速度に対応して、作業対象物に追従する操作を行なう必要がある。そのため、結果として動いている対象物に対する位置合わせ作業を実現する必要があり、操作の難易度がより高くなる。
(4) 作業対象物が移動するので、アシスト装置の可動範囲内で組付け作業を完了する必要がある。
ワークを把持するワーク把持装置と、該ワーク把持装置を有する細長いハンドと、該ハンドの末端部を片持ち支持し該末端部を所定のロボットエリア内で移動可能なロボットと、前記ハンドのワーク把持装置近傍に設けられロボットの作動を操作するオンハンド操作盤と、前記ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、
前記ロボット制御装置は、ロボットを自動制御する自動モードと、ロボットをオンハンド操作盤により手動制御する協働モードとを有しており、
組立ライン及びロボットエリアの外側に設けられ前記ロボットに制御信号を出力する外部操作盤と、ロボットの作動状態を表示する状態表示装置とを備え、
前記自動モードにおいて、状態表示装置により協働モードに切替え可能な状態を協働作業可能状況として表示し、
前記外部操作盤により協働モードに切替え、
協働モードにおいてロボットをオンハンド操作盤により手動制御して作業対象物にワークを組付けた後に、前記外部操作盤により自動モードに切替え、
前記自動モードにおいて、状態表示装置により協働作業可能状況が表示されるまで、前記組立ライン内に人が入れないように遮断するライン遮断装置を備える、ことを特徴とするハンドガイド装置が提供される。
前記協働モードにおいて、両手で前記イネーブルスイッチと片手操作入力デバイスを操作することによりロボットを手動制御できるようになっている。
ロボットを自動制御する自動モードと、ロボットをオンハンド操作盤により手動制御する協働モードとを有しており、
前記協働モードにおいて、退避動作に必要な時間を常時監視し、前記時間が所定の第1閾値より短い場合にイエローゾーンと判断し、前記時間が第1閾値より短い所定の第2閾値より短い場合にレッドゾーンと判断し、それぞれアラームを発信する、ことを特徴とするハンドガイド装置の制御方法が提供される。
本発明のハンドガイド装置10は、組立ライン1上を移動する作業対象物2にワーク3を組付けるためのハンドガイド装置である。この例における組立ライン1は、作業対象物2(この例で自動車の車体)にワーク3(この例でインストゥルメントパネルなどのモジュール)を組付けるラインであり、作業対象物2は所定の速度で左方(図で)に連続的に移動するようになっている。
作業対象物2(車体)には、開口部2a(車体のドア部)が設けられており、この開口部2aを通してワーク3を車内に挿入することができる。またこの図で4はロボットのハンド取付け部(後述するハンドの末端部)が移動するロボットエリア4aを仕切るロボットエリア安全柵、5は組立ライン1を仕切る人エリア安全柵である。
この構成により安全エリア1aへ人が入った場合でも、アラーム又は非常停止により、車体と安全柵の間に人が挟まれるのを防止することができる。
なお、この構成は必須ではなく、車体−安全柵間の挟まれリスクが回避もしくは低速等の場合に、幅を狭くし、或いは安全センサを省略することができる。
図1及び図2において、ワーク把持装置12は、ワーク3を把持するエンドエフェクタである。
ハンド14は、ワーク把持装置12を中間位置に有する細長い部材であり、この例ではほぼ水平に位置する。ハンド14は、作業対象物2にワーク3を組付ける際に、ハンド14の末端部14aがロボットエリア4a内に位置する長さを有している。
ロボット16は、この例では多関節ロボットであり、ハンド14の末端部(図1で上端)を片持ち支持し、末端部14aを所定のロボットエリア4a内で移動可能に構成されている。本願において、ロボット16は、多関節ロボットに限定されず、その他の周知のロボットであってもよい。
オンハンド操作盤18は、ハンド14のワーク把持装置近傍(この例で中央位置)に設けられ、人6(例えば作業員)がオンハンド操作盤18を操作してロボット16の作動を操作するようになっている。
本発明において、ロボット制御装置20は、ロボット16を自動制御する「自動モード」と、ロボット16をオンハンド操作盤18により手動制御する「協働モード」とを有している。
自動モードでは、人6(作業員)の操作なしに、所定のシーケンス又はプログラムに従い、ロボット16を自動制御する。
協働モードでは、人6(作業員)がオンハンド操作盤18を操作してロボット16の作動を操作するようになっている。
また、本発明のハンドガイド装置10は、人の判断や経験を必要とする作業時のみ協働モードに切替え、その他の作業を自動モードで実行するようになっている。
この制御内容の詳細は後述する。
本発明におけるオンハンド操作盤18は、イネーブルスイッチ18a、片手操作入力デバイス18b、表示灯18c及び押釦スイッチ18dを備える。
イネーブルスイッチ18aは、安全を担保するために片手を占有し、これを把持することでスイッチがONするようになっている。
片手操作入力デバイス18bは、直交3軸の並進入力と該3軸まわりの回転入力を片手操作で入力可能に構成されている。
また本発明の協働モードにおいて、両手でイネーブルスイッチ18aと片手操作入力デバイス18bを操作することによりロボット16を手動制御できるようになっている。
なお、片手操作入力デバイスの軸数は直交3軸の並進入力と該3軸まわりの回転入力に限定されず、操作内容に応じて軸数を減らした構成であってもよい。また、入力デバイスは片手操作入力デバイスに限定されず、2つの入力デバイスを両手で操作してロボット16を手動制御する構成であってもよい。
表示灯18cは、ハンドガイド装置10の種々の状態(例えば、後述するイエローゾーン及びレッドゾーン)を表示し、押釦スイッチ18dは種々の信号(例えば、非常停止信号)を出力するようになっている。
状態表示装置24は、ロボット16の作動状態を表示する。この作動状態は、例えば自動モードと協働モード、後述する協働作業可能状況、イエローゾーン、レッドゾーン、ライン停止のアラームなどである。
なお、図1では、外部操作盤22と状態表示装置24を同一位置に設置しているが、それぞれ別の位置に設置してもよい。
なお、作業開始スイッチ及び作業終了スイッチに連動せずに、モード切替スイッチで「自動モード」に切替えてもよい。
また図5は、本発明によるハンドガイド装置の制御方法のフロー図であり、S1〜S16のステップ(工程)からなる。
前半の自動モードでは、ロボット16は自動制御される。この自動モードにおいて、作業対象物2の情報を取得し(S3)、供給位置でワーク3を把持し(S4)、開口部手前まで搬送し(S5)、開口検出センサ28により作業対象物2の開口部2aを検出し(S6)、ワーク3を開口部2aへ挿入し(S7)、ワーク3を組付位置に接近させ(S8)、ワーク3をライン速度に同期させ(S9)、状態表示装置24により協働作業可能状況を表示する(S10)。
協働モードに変更されると、人6は、組立ライン1上の作業対象物2の内部に乗り込むことができ、オンハンド操作盤18を操作できる状態となる。
なお、人が乗り込み、オンハンド操作盤18の操作を開始するまでの間も、ロボット16による自動制御によりワーク3はライン速度に同期している(S9)。すなわち組立ライン上において、自動モード及び協働モードにおいて、手動制御入力がないときに組立ライン1と同じ速さでワーク3を移動させるようになっている。
すなわち、ワークの同期制御は、以下の4通りのいずれであってもよい。
(1) 自動モード及び協働モードの両方で同期。
人が未操作時にロボットと作業対象が干渉しないように動作させ、人が操作時もライン速度を補正しつつ、人の操作を受け付ける。
(2) 自動モードで同期、協働モードで非同期。
人が未操作時にロボットと作業対象が干渉しないように動作させ、人が操作時はライン速度への追従を含め人が操作する。
(3) 自動モードで非同期、協働モードで同期。
人が未操作時にライン速度への追従を含め人が操作し、人が操作時はライン速度を補正しつつ、人の操作を受け付ける。
(4) 自動モード及び協働モードの両方で非同期。
人が未操作時にライン速度への追従を含め人が操作し、人が操作時もライン速度への追従を含め人が操作する。
この協働モードでは、ロボット16は人6(作業員)によるオンハンド操作盤18により手動制御される。
協働可能状況において、人6が外部操作盤22の作業開始スイッチをONし(S11)、組立ライン1上の作業対象物2の内部に乗り込んでオンハンド操作盤18を操作して、作業対象物2にワーク3を組付ける協働作業(組付作業)を実施する(S12)。
なお、作業開始信号の代わりに、人6の協働エリアへの侵入(又は存在)を人検知センサ(例えば赤外線センサ)を用いて検知してもよい。
すなわち作業完了後に退避動作をするのに必要な距離を演算し、ロボット16の所定のロボットエリア4a内において、残りの可動範囲に対応して、作業完了を急がなければならないイエローゾーンと、これ回避不可となるレッドゾーンと、ライン停止信号とを発信し、状態表示装置24にアラームを表示する。
なお、外部操作盤22の作業完了スイッチをONする前に、人が操作してワーク3を開放し(後述するS15)、ロボットを少し退避させてもよい。
後半の自動モードでは、ロボット16は自動制御される。後半の自動モードでは、ロボット16を自動制御してワーク3を開放し(S15)、ロボット制御装置20によりハンド14を開口部2a(車体のドア部)より離脱させる(S16)。
次いで、ロボット16を自動制御してロボットの初期位置(待機位置)まで復帰させる。
図6に示す干渉防止装置30は、遮断検出用の光電センサ32とセンサアーム34とアクチュエータ(図示せず)とからなる。センサアーム34は、光電センサ32を先端部に有し、ハンド14に取付けられ、後方と上方との間で揺動可能に構成されている。図示しないアクチュエータは、ハンド14に取付けられ、センサアーム34を揺動させる。
この構成により、センサアーム34を後方に揺動させた状態において、光電センサ32により車体干渉部位2bを幅方向に挟んで無接触で検知すると、ハンド14を一定量前進させることで、ワーク3をライン速度に同期させるようになっている。
なお、この構成において、ハンド14の挿入又は離脱の際は、センサアーム34を上方に揺動させて、車体干渉部位2bとの干渉を回避するようになっている。
2 作業対象物(自動車の車体)、
2a 開口部(車体のドア部)、2b 車体干渉部位、
3 ワーク(インストゥルメントパネル)、
4 ロボットエリア安全柵、4a ロボットエリア、
5 人エリア安全柵、6 人(作業員)、
10 ハンドガイド装置、
12 ワーク把持装置(エンドエフェクタ)、
14 ハンド、
16 ロボット(多関節ロボット)、
18 オンハンド操作盤、
18a イネーブルスイッチ、
18b 片手操作入力デバイス、
18c 表示灯、18d 押釦スイッチ、
20 ロボット制御装置、
22 外部操作盤、24 状態表示装置、
26 ライン遮断装置、
27 ロボットエリア遮断装置、
28 開口検出センサ、
30 干渉防止装置、32 光電センサ、
34 センサアーム
Claims (4)
- 組立ライン上を移動する作業対象物にワークを組付けるためのハンドガイド装置であって、
ワークを把持するワーク把持装置と、該ワーク把持装置を有する細長いハンドと、該ハンドの末端部を片持ち支持し該末端部を所定のロボットエリア内で移動可能なロボットと、前記ハンドのワーク把持装置近傍に設けられロボットの作動を操作するオンハンド操作盤と、前記ロボットを制御するロボット制御装置とを備え、
前記ロボット制御装置は、ロボットを自動制御する自動モードと、ロボットをオンハンド操作盤により手動制御する協働モードとを有しており、
組立ライン及びロボットエリアの外側に設けられ前記ロボットに制御信号を出力する外部操作盤と、ロボットの作動状態を表示する状態表示装置とを備え、
前記自動モードにおいて、状態表示装置により協働モードに切替え可能な状態を協働作業可能状況として表示し、
前記外部操作盤により協働モードに切替え、
協働モードにおいてロボットをオンハンド操作盤により手動制御して作業対象物にワークを組付けた後に、前記外部操作盤により自動モードに切替え、
前記自動モードにおいて、状態表示装置により協働作業可能状況が表示されるまで、前記組立ライン内に人が入れないように遮断するライン遮断装置を備える、ことを特徴とするハンドガイド装置。 - 前記オンハンド操作盤は、安全を担保するために片手を占有するイネーブルスイッチと、直交3軸の並進入力と該3軸まわりの回転入力を片手操作で入力可能な片手操作入力デバイスとを備え、
前記協働モードにおいて、両手で前記イネーブルスイッチと片手操作入力デバイスを操作することによりロボットを手動制御できるようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載のハンドガイド装置。 - ワークを把持するワーク把持装置と、該ワーク把持装置を有する細長いハンドと、該ハンドの末端部を片持ち支持し該末端部を所定のロボットエリア内で移動可能なロボットと、前記ハンドのワーク把持装置近傍に設けられロボットの作動を操作するオンハンド操作盤とを備え、組立ライン上を移動する作業対象物にワークを組付けるためのハンドガイド装置の制御方法であって、
ロボットを自動制御する自動モードと、ロボットをオンハンド操作盤により手動制御する協働モードとを有しており、
前記協働モードにおいて、退避動作に必要な時間を常時監視し、前記時間が所定の第1閾値より短い場合にイエローゾーンと判断し、前記時間が第1閾値より短い所定の第2閾値より短い場合にレッドゾーンと判断し、それぞれアラームを発信する、ことを特徴とするハンドガイド装置の制御方法。 - 前記組立ライン上において、自動モード及び協働モードにおいて、手動制御入力がないときに組立ラインと同じ速さでワークを移動させる、ことを特徴とする請求項3に記載のハンドガイド装置の制御方法。
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