以下、添付図面を参照して本発明に係る第1実施の形態、その第1〜第10の変形例、第2実施の形態、その第1〜第3の変形例、を順に詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
(第1の実施の形態)
図1〜図4を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず、図1〜図3を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態の光学式反射物体検出装置100の平面の構成を示す。図2に、図1における矢印IIから視た光学式反射物体検出装置100の構成を示す。図3(a)に、反射部3の正面の構成を示す。図3(b)に、反射部3の左側面の構成を示す。図3(c)に、反射部3の右側面の構成を示す。図3(d)に、反射部3の上面の構成を示す。図3(e)に、反射部3の下面の構成を示す。図3(f)に、反射部3の斜視の構成(アイソメ図)を示す。
本実施の形態の光学式反射物体検出装置100は、被検出物に光をあて、その反射光により当該被検出物を検出する装置である。図1及び図2に示すように、光学式反射物体検出装置100は、発光素子1と、受光素子2と、反射部3と、を備える。発光素子1は、赤外光を出射するLED等の発光素子であり、入力される電気信号に応じて発光して光を出射する。発光素子1の出射光は、赤外光以外の光としてもよい。受光素子2は、PTr等の受光素子であり、入射された光を受光して光電変換し、電気信号としての被検出物の検出信号を出力する。発光素子1及び受光素子2が配置されている平面を、配置面とする。発光素子1及び受光素子2は、発光素子1の光を出射する光軸(出射光軸)と受光素子2の光が入射される光軸(入射光軸)とが配置面に平行になるように、当該配置面上に配置されている。
光学式反射物体検出装置100において、発光素子1、受光素子2は、発光素子1から出射された光が直接受光素子2に入射しない(配置面上の)位置に配置されている。検出方向とは、被検出物の検出方向であり、この検出方向に被検出物の検出領域ARが形成される。図2では、検出方向は、配置面に垂直な方向である。また、光学式反射物体検出装置100において、発光素子1の出射光軸と、受光素子2の入射光軸と、が交差する配置面上の部分に、反射部3が配置されている。
図3(a)〜(f)に示すように、反射部3は、四角錐の形状を有し、光を反射する光学部品である。反射部3は、発光素子1の出射光軸を検出方向に反射させる反射面3aと、受光素子2の入射光軸を検出方向に反射させる反射面3bと、を有する。
次いで、図4を参照して、光学式反射物体検出装置100の動作を説明する。図4に、被検出物D1の検出時の光学式反射物体検出装置100を示す。
図4に示すように、光学式反射物体検出装置100による被検出物D1の検出において、発光素子1から出射された光は、反射部3の反射面3aにより反射されて検出方向に向かう。その反射光は、被検出物D1により反射され、検出方向の逆方向に向かい、受光素子2側に向かう反射部3の反射面3bにより反射されて受光素子2に到達する。そして、受光素子2は、入射光を検出して被検出物D1の存在を示す電気信号を出力する。この電気信号により、被検出物D1の存在が検出される。
また、被検出物D1が存在しない場合に、反射部3から検出方向に光が放射(反射)されるだけで、受光素子2に到達する光が無いため、受光素子2は、被検出物が無いことを示す電気信号を出力する。この電気信号により、被検出物D1が無いことが検出される。
以上、本実施の形態によれば、光学式反射物体検出装置100は、発光素子1から出射された光を検出方向に反射する反射面3aと、検出方向から入射された光を受光素子2に反射する反射面3bとを有する反射部3を備える。このため、発光素子1、受光素子2を並べて又は近傍に配置しなくてもよく、発光素子1、受光素子2の位置の自由度を上げることができる。
また、光学式反射物体検出装置100は、発光素子1、受光素子2の高さ(光の出射方向、入射方向の長さ)が高い物についても、発光素子1、受光素子2を寝かせて(光軸を配置面に平行にして)配置する。このため、発光素子1、受光素子2の厚みにより決まる高さに収めることができ、光学式反射物体検出装置100全体の高さを低くできる。
また、光学式反射物体検出装置100は、反射部3により、発光側の反射面3aと受光側の反射面3bとを、距離を近くにして配置する。このため、検出方向に対する発光側、受光側の光軸を近くすることができるため、検出不可能領域を低減でき、検出領域を発光素子1、受光素子2側に近くすることができる。
また、反射部3の反射面3a,3bの傾斜角度及び配置間隔を変えることにより、検出領域を変えることができる。
また、発光素子1及び受光素子2は、発光素子1から出射された光が直接受光素子2に入射しない位置に配置される。このため、遮光壁が無くても、発光素子1から出射された光が受光素子2に直接入射することを防ぐことができる。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
図5を参照して、第1の実施の形態の第1の変形例を説明する。図5に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Aの平面構成を示す。
本変形例では、上記で説明した部材と同じ部材に、同じ符号を付して、その部材の説明を省略するものとし、以下の実施の形態、変形例の説明でも同様でであるものとする。
図5に示すように、光学式反射物体検出装置100Aは、発光素子1と、受光素子2と、反射部3と、表示器4と、を備える。表示器4は、LED、ELD(electroluminescent display)等の平面の表示器である。反射部3は、表示器4の表示画面上に配置されている。表示器4の表示画面は、検出方向に垂直な平面である。つまり、表示器4の表示画面上で、被検出物が検出される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Aは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Aは、表示器4を備える。このため、検出部分(反射部3を配置した領域)の平面に各種表示をすることができる。特に、反射部3のみ、表示器4の表示への影響が出るため、反射部3を小さくすることにより表示器4の表示に対し影響を少なくすることができる。
なお、表示器4に代えて、印刷表示、表示照明等、他の表示部としてもよい。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
図6を参照して、第1の実施の形態の第2の変形例を説明する。図6に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Bの平面構成を示す。
図6に示すように、光学式反射物体検出装置100Bは、発光素子1と、受光素子21〜24と、反射部31〜34と、を備える。受光素子21〜24は、それぞれ受光素子2と同様の構成である。反射部31〜34は、それぞれ反射部3と同様の構成である。
反射部31〜34の配列軸は、発光素子1の出射光軸とずらされている。光学式反射物体検出装置100Bにおいて、1個の発光素子1から出射された光は、4個の反射部31〜34のそれぞれの反射面3aに導かれて反射され、被検出物及び反射部31〜34の反射面3bで反射された後、4個の受光素子21〜24それぞれで受光される。そして、反射部31〜34の4つの検出方向の検出領域で、被検出物が受光素子21〜24により別々に検出される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Bは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Bは、1個の発光素子1から出射された光が導かれる反射部31〜34と、受光素子21〜24と、を備える。このため、1個の発光素子1で、4個の被検出物を同時に検出できる。
なお、反射部の数と、受光素子の数とは、それぞれ、4以外の複数としてもよい。
(第1の実施の形態の第3の変形例)
図7及び図8を参照して、第1の実施の形態の第3の変形例を説明する。図7(a)に、反射部3Aの正面の構成を示す。図7(b)に、反射部3Aの左側面の構成を示す。図7(c)に、反射部3Aの右側面の構成を示す。図7(d)に、反射部3Aの上面の構成を示す。図7(e)に、反射部3Aの下面の構成を示す。図7(f)に、反射部3Aの斜視の構成(アイソメ図)を示す。図8(a)に、反射部3Bの正面の構成を示す。図8(b)に、反射部3Bの左側面の構成を示す。図8(c)に、反射部3Bの右側面の構成を示す。図8(d)に、反射部3Bの上面の構成を示す。図8(e)に、反射部3Bの下面の構成を示す。図8(f)に、反射部3Bの斜視の構成(アイソメ図)を示す。
本変形例の第1の装置構成は、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100において、反射部3を、図7(a)〜図7(f)に示す反射部3Aに代えた構成である。反射部3Aは、三角柱を組み合わせた構造を有する。反射部3Aは、反射部3と同様に、発光素子1の出射光軸を検出方向に反射させる反射面3cと、受光素子2の入射光軸を検出方向に反射させる反射面3dと、を有する。
本変形例の第2の装置構成は、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100において、反射部3を、図8(a)〜図8(f)に示す反射部3Bに代えた構成である。反射部3Bは、立方体を四角錘でカットした構造を有する。反射部3Bは、反射部3と同様に、発光素子1の出射光軸を検出方向に反射させる反射面3eと、受光素子2の入射光軸を検出方向に反射させる反射面3fと、を有する。
以上、本変形例によれば、反射部3A又は反射部3Bを有する光学式反射物体検出装置は、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。
(第1の実施の形態の第4の変形例)
図9を参照して、第1の実施の形態の第4の変形例を説明する。図9に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Cの斜視の構成を示す。
上記第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100において、透明板部を設け、被検出物D1が透明板部の表面で検出される様に、受光素子2の電気回路等の調整により検出領域を設定することによって、透明板部の表面にユーザの指等が触れたことを検出できるタッチスイッチ、タッチセンサとして機能させることができる。本変形例の光学式反射物体検出装置100Cは、このようにタッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。
図9に示すように、光学式反射物体検出装置100Cは、発光素子1と、受光素子2と、透明板部5と、を備える。透明板部5は、透明樹脂を材料とし、凹状構造部分(空間部分)としての反射部6が下面に形成されている透明板である。この透明樹脂は、発光素子1の出射光、受光素子2の入射光を赤外光等とした場合は、可視光領域では透明とならないもの(赤外光を透過、反射できる素材)としてもよい。反射部6の形状は、反射部3の形状と同様である。反射部6は、発光素子1の出射光軸を透過させるとともに被検出物の検出方向に反射させる反射面6aと、受光素子2の入射光軸を透過させるとともに検出方向に反射させる反射面6bと、を有する。発光素子1及び受光素子2は、光軸が、透明板部5内を通り、且つ透明板部5の平面(表面)に平行になるように配置されている。
光学式反射物体検出装置100Cにおいて、発光素子1から出射された光は、透明板部5の側面から入射され反射部6の反射面6aで反射され、透明板部5を通って検出方向に放射される。その放射光は、被検出物D1で反射され、透明板部5を通って反射部6の反射面6bで反射され、透明板部5を通って受光素子2に入射される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Cは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Cでは、透明板部5が反射部3と同形状の凹状の反射部6を有する。このため、透明板部を有する光学式反射物体検出装置において、別に反射部3を設けること無く、装置構成を簡単にすることができる。
(第1の実施の形態の第5の変形例)
図10を参照して、第1の実施の形態の第5の変形例を説明する。図10に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Dの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Dは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図10に示すように、光学式反射物体検出装置100Dは、発光素子1と、受光素子2と、表示器4と、透明板部5と、を備える。表示器4は、表示画面が透明板部5の平面の下になるように配置されている。なお、表示器4に代えて、印刷表示、表示照明等、他の表示部としてもよい。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Dは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Dは、第1の実施の形態の第1の変形例の光学式反射物体検出装置100Aと同様に、検出部分(反射部6を配置した部分)の平面に各種表示をすることができる。また、光学式反射物体検出装置100Dでは、検出方向の光を遮らない限り、透明板部5の表面(上面)に印刷等の表示もできる。
(第1の実施の形態の第6の変形例)
図11を参照して、第1の実施の形態の第6の変形例を説明する。図11に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Eの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Eは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図11に示すように、光学式反射物体検出装置100Eは、発光素子1と、受光素子2と、透明板部5Aと、を備える。透明板部5Aは、透明板51と、透明反射部52,53と、を有する。光学式反射物体検出装置100Eにおいて、発光素子1及び受光素子2は、光軸が透明板部5Aの平面に垂直な方向(検出方向に平行な方向)になるように配置されている。
透明板51は、透明板部5と同様に、反射部6を有する透明板である。透明反射部52は、透明板51の側面で且つ発光素子1の上方に設けられた透明樹脂の反射部である。透明反射部52は、発光素子1の出射光軸を反射部3に反射する反射面52aを有する。透明反射部53は、透明板51の側面で且つ受光素子2の上方に設けられた透明樹脂の反射部である。透明反射部53は、受光素子2の入射光軸を反射部3に反射する反射面53aを有する。
光学式反射物体検出装置100Eにおいて、発光素子1から出射された光は、透明反射部52の下面から入射され反射面52aで反射され透明板51を通って反射部6の反射面6aで反射され、透明板51を通って検出方向に放射される。その放射光は、被検出物D1で反射され、透明板51を通って反射部6の反射面6bで反射され、透明板51を通って透明反射部53の反射面53aで反射され、受光素子2に入射される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Eは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Eでは、透明板部5Aが透明反射部52,53を有する。このため、発光素子1、受光素子2の光軸を透明反射部53の平面に垂直にでき、発光素子1、受光素子2の配置方向等の自由度を上げることができる。
(第1の実施の形態の第7の変形例)
図12を参照して、第1の実施の形態の第7の変形例を説明する。図12に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Fの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Fは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図12に示すように、光学式反射物体検出装置100Fは、発光素子1と、受光素子2と、透明板部5Bと、遮光壁7と、を備える。光学式反射物体検出装置100Fにおいて、発光素子1及び受光素子2は、光軸が透明板部5Bの平面に平行な方向(検出方向に垂直な方向)で、且つ光軸が透明板部5Bの厚さ内となるように配置されている。
透明板部5Bは、透明板部5と同様に反射部6を有する透明板であり、さらに発光素子1の出射光軸を反射部6に反射する反射面54を有する。遮光壁7は、発光素子1及び受光素子2の間に設けられ、発光素子1から出射された光が、直接受光素子2に入射されることを防ぐ遮光壁である。
光学式反射物体検出装置100Fにおいて、発光素子1から出射された光は、透明板部5Bの側面から入射され反射面54で反射され、透明板部5Bを通って反射部6の反射面6aで反射され、透明板部5Bを通って検出方向に放射される。その放射光は、被検出物D1で反射され、透明板部5Bを通って反射部6の反射面6bで反射され、透明板部5Bを通って受光素子2に入射される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Fは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Fでは、透明板部5Bが反射面54を有する。このため、発光素子1、受光素子2の光軸を平行にでき、発光素子1、受光素子2の配置方向等の自由度を上げることができる。
(第1の実施の形態の第8の変形例)
図13を参照して、第1の実施の形態の第8の変形例を説明する。図13に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Gの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Gは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図13に示すように、光学式反射物体検出装置100Gは、発光素子1と、受光素子2と、透明板部5と、遮光壁7Aと、導光部8a,8bと、を備える。光学式反射物体検出装置100Gにおいて、発光素子1は、その光軸が導光部8aの光軸に合せられて配置されている。受光素子2は、その光軸が導光部8bの光軸に合せられて配置されている。遮光壁7Aは、発光素子1及び受光素子2の間に設けられ、発光素子1から出射された光が、直接受光素子2に入射されることを防ぐ遮光壁である。
導光部8a,8bは、光ファイバである。しかし、導光部8a,8bを、光導波路等、他の導光部で構成してもよい。導光部8aは、一端の光軸が発光素子1の光軸に合せられ、他端の光軸が反射部6により検出方向に反射されるように、透明板部5の側面に接続されている。導光部8bは、一端の光軸が受光素子2の光軸に合せられ、他端の光軸が反射部6により検出方向に反射されるように、透明板部5の側面に接続されている。
光学式反射物体検出装置100Gにおいて、発光素子1から出射された光は、導光部8aを通って、透明板部5の側面から入射され反射部6の反射面6aで反射され、透明板部5を通って検出方向に放射される。その放射光は、被検出物D1で反射され、透明板部5を通って反射部6の反射面6bで反射され、透明板部5B、導光部8bを通って受光素子2に入射される。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Gは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Gでは、導光部8a,8bを備える。このため、発光素子1、受光素子2の位置の自由度をさらに上げることができ、また、発光素子1、受光素子2の電気回路と、透明板部5による被検出物の検出領域との距離を離すことができる。
(第1の実施の形態の第9の変形例)
図14を参照して、第1の実施の形態の第9の変形例を説明する。図14に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Hの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Hは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図14に示すように、光学式反射物体検出装置100Hは、発光素子1と、受光素子21〜25と、透明板部5Cと、を備える。透明板部5Cは、透明板部5と同様に反射部61〜65を有する透明板である。反射部61〜65は、それぞれ反射部6と同様の構成である。受光素子25は、受光素子2と同様の構成である。
光学式反射物体検出装置100Hにおいて、1個の発光素子1から出射された光は、5個の反射部61〜65それぞれの反射面6aに導かれて反射され、被検出物及び反射部61〜65の反射面6bで反射された後、5個の受光素子21〜25それぞれで受光される。そして、反射部61〜65の5個の検出方向の検出領域で、被検出物が受光素子21〜25により別々に検出される。なお、反射部の数と、受光素子の数とは、それぞれ、5以外の複数としてもよい。
より具体的には、発光素子1から出射された光は、透明板部5Cの側面から入射され反射部65の反射面6aにより反射されるとともに、反射部65の反射面6aを透過される。反射部65の反射面6aにより反射された光は、透明板部5Cを通って反射部65上方の検出方向に放射される。その放射光は、被検出物で反射され、透明板部5Cを通って反射部65の反射面6bで反射され、透明板部5Cを通って受光素子25に入射される。
一方、反射部65の反射面6aを透過された光は、透明板部5Cを通って反射部64の反射面6aにより反射されるとともに、反射部64の反射面6aを透過される。反射部64の反射面6aにより反射された光は、透明板部5Cを通って反射部64上方の検出方向に放射される。その放射光は、被検出物で反射され、透明板部5Cを通って反射部64の反射面6bで反射され、透明板部5Cを通って受光素子24に入射される。反射部63,62,61においても、反射部65と同様に、光の反射及び透過がなされる。このようにして、反射部61〜65に対応する5つの検出方向の被検出物が同時に検出可能となる。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Hは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Hでは、透明板部5Cが、光を反射及び透過する反射部61〜65を備え、1個の発光素子1と5個の受光素子とが対応付けて配置される。このため、少ない(1個)の発光素子1で、複数(5個)の被検出物を同時に検出できる。
(第1の実施の形態の第10の変形例)
図15を参照して、第1の実施の形態の第10の変形例を説明する。図15に、本変形例の光学式反射物体検出装置100Iの斜視の構成を示す。
本変形例の光学式反射物体検出装置100Iは、タッチスイッチ、タッチセンサとして機能する光学式反射物体検出装置である。図15に示すように、光学式反射物体検出装置100Iは、発光素子1と、受光素子21〜28と、透明板部5C1と、を備える。透明板部5C1は、透明板部5と同様のL字形状の透明板部である。透明板部5C1は、透明板5C11,5C12と、反射面54Aと、反射部61〜68と、を有する。
反射部66〜68は、それぞれ反射部61と同様の構成である。受光素子26〜28は、それぞれ受光素子21と同様の構成である。透明板5C11は、平面板状の透明板であり、反射部61〜65が形成されている。透明板5C12は、平面板状の透明板であり、反射部66〜68が形成されている。透明板5C11,5C12は、互いの平面が90度で交わるよう配置され接続されている。透明板5C11の平面の延在方向をX軸とし、透明板5C12の平面の延在方向をY軸とする。透明板5C11,5C12の接続部分に、反射面54Aが配置されている。また、受光素子21〜28は、それぞれ順に、反射部61〜68に対応する位置に配置されている。
光学式反射物体検出装置100Iにおいて、1個の発光素子1から出射された光は、5個の反射部61〜65それぞれの反射面6aに導かれて反射され、被検出物及び反射部61〜65の反射面6bで反射された後、5個の受光素子21〜25それぞれで受光される。そして、反射部61〜65の5個の検出方向の検出領域で、被検出物が受光素子21〜25により別々に検出される。
また、反射部61の反射面6bを透過された光は、反射面54Aで反射される。反射面54Aの反射光は、3個の反射部66〜68それぞれの反射面6aに導かれて反射され、被検出物及び反射部66〜68の反射面6bで反射された後、3個の受光素子26〜28それぞれで受光される。そして、反射部66〜68の3個の検出方向の検出領域で、被検出物が受光素子26〜28により別々に検出される。なお、反射部の数と、受光素子の数とは、それぞれ、8以外の複数としてもよい。
より具体的には、発光素子1から出射された光は、透明板部5C1(透明板5C11)の側面から入射され反射部65の反射面6aにより反射されるとともに、反射部65の反射面6aを透過される。反射部65の反射面6aにより反射された光は、透明板部5C1(透明板5C11)を通って反射部65上方の検出方向に放射される。その放射光は、被検出物で反射され、透明板部5C1(透明板5C11)を通って反射部65の反射面6bで反射され、透明板部5C1(透明板5C11)を通って受光素子25に入射される。
一方、反射部65の反射面6aを透過された光は、透明板部5C1(透明板5C11)を通って反射部64の反射面6aにより反射されるとともに、反射部64の反射面6aを透過される。反射部64の反射面6aにより反射された光は、透明板部5C1(透明板5C11)を通って反射部64上方の検出方向に放射される。その放射光は、被検出物で反射され、透明板部5Cを通って反射部64の反射面6bで反射され、透明板部5Cを通って受光素子24に入射される。反射部63,62,61においても、反射部61と同様に、光の反射及び透過がなされる。
また、反射部61の反射面6aの透過光は、透明板部5C1(透明板5C11)を通って反射面54Aで反射され、透明板部5C1(透明板5C12)を通って反射部66の反射面6aに入射される。反射部66,67,68においても、反射部65と同様に、光の反射及び透過がなされる。このようにして、反射部61〜68に対応する8つの検出方向の被検出物が同時に検出可能となる。
以上、本変形例によれば、光学式反射物体検出装置100Iは、第1の実施の形態の光学式反射物体検出装置100と同様の効果を奏する。また、光学式反射物体検出装置100Iでは、透明板部5Cが、光を反射及び透過する反射部61〜65を備え、1個の発光素子1と5個の受光素子とが対応付けて配置される。このため、少ない(1個の)発光素子1で、複数方向(X軸、Y軸の2方向)の直線状に複数(8個)の被検出物を同時に検出できる。
(第2の実施の形態)
図16〜図22を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。先ず、図16及び図17を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図16に、本実施の形態のタッチパネル200の斜視の構成を示す。図17(a)に、タッチパネル200の正面の構成を示す。図17(b)に、タッチパネル200の側面の構成を示す。図17(c)に、タッチパネル200の上面の構成を示す。
本実施の形態のタッチパネル200は、表示器により表示される表示画面に対応して、ユーザからの指、タッチペン等による位置入力を受け付ける装置である。図16及び図17(a)〜(c)に示すように、タッチパネル200は、発光素子11〜14と、受光素子21〜25と、透明板部5Dと、基板9と、を備える。発光素子11〜14は、それぞれ発光素子1と同様である。発光素子11〜14及び受光素子21〜25は、光軸が透明板部5Dの配置面に平行になるように基板9上に配置されている。各反射部6は、発光素子11〜14の出射光軸を透過させるとともに透明板部5Dの平面(正面、表面)に垂直な方向に反射させる反射面6aと、受光素子21〜25の入射光軸を透過させるとともに透明板部5Dの平面に垂直な方向に反射させる反射面6bと、を有する。基板9は、L字形状の基板であり、発光素子11〜14及び受光素子21〜25が配置され、透明板部5Dが配置されていない。
タッチパネル200において、発光素子11〜14、受光素子21〜25は、発光素子11〜14から出射された光が直接受光素子21〜25に入射しない(基板9上の)位置に配置されている。また、発光素子11〜14及び受光素子21〜25は、光軸が、透明板部5D内を通り、且つ透明板部5Dの平面(表面)に平行になるように配置されている。
透明板部5Dは、透明板部5と同様に、複数の反射部6を有する。図17(b)において、透明板部5Dの左→右の方向をX方向とし、同じく上→下の方向をY方向とする。複数の反射部6は、透明板部5DのX−Y平面においてマトリクス状に配置されている。また、タッチパネル200において、発光素子11〜14の出射光軸と、受光素子21〜25の入射光軸と、が交差する透明板部5Dの部分に、反射部6が配置されている。
ここで、複数の反射部6を、座標(x,y)で示す。但し、x:1〜5の整数、y:1〜4の整数、である。透明板部5DのX−Y平面の左上→右上に、反射部6(1,1)〜6(5,1)が配置されている。透明板部5DのX−Y平面の一段Y方向にずれて、左→右に、反射部6(1,2)〜6(5,2)が配置されている。同様にして、透明板部5DのX−Y平面に、反射部6(1,3)〜6(5,4)が配置されている。つまり、反射部6(x,y)は、発光素子1yと、受光素子2xと、に対応して配置されている。
タッチパネル200の透明板部5Dの下には、表示部(表示器4)が設けられることとしてもよい。
次に、図18〜図22を参照して、タッチパネル200の動作を説明する。先ず、図18〜図20を参照して、透明板部5D上に1個の被検出物D2が置かれた場合のタッチパネル200の動作を説明する。図18に、反射部6(2,2)上に被検出物D2が置かれたタッチパネル200の斜視の構成を示す。図19(a)に、反射部6(2,2)上に被検出物D2が置かれたタッチパネル200の正面の構成を示す。図19(b)に、反射部6(2,2)上に被検出物D2が置かれたタッチパネル200の側面の構成を示す。図19(c)に、反射部6(2,2)上に被検出物D2が置かれたタッチパネル200の上面の構成を示す。図20に、発光素子11〜14の入力信号と、受光素子21〜25の出力信号と、のタイミングチャートを示す。
図18及び図19(a)〜(c)に示すように、透明板部5Dをユーザが1本の指、タッチペン等でタッチ入力したことを、1個の被検出物D2が透明板部5D上に置かれたことで表わすものとする。例えば、被検出物D2が透明板部5D上の、反射部6(2,2)に対応する位置に置かれた場合を説明する。
図20に示すように、発光素子11〜14を周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。入力信号がオンの時間に、その発光素子が発光する。これにより、その時がどの行(Y座標)の発光素子が発光しているかが判るようになる。発光素子11〜14から出射された光が、透明板部5Dの側面から入射され反射部6の反射面6aにより透過されるとともに反射され、その反射光が透明板部5Dを通って透明板部5Dの正面(タッチ面)から放射される。その透過光は、透明板部5Dを通って隣の反射部6の反射面6aにより透過されるとともに反射され、その反射光が透明板部5Dを通って透明板部5Dの正面(タッチ面)から放射される。このようにして、発光している発光素子の行について全ての反射部6の位置から光が放射される。
このとき、被検出物D2が透明板部5Dのタッチ面に接触すると、発光素子が発光している時に、上記放射された光が、被検出物D2により反射され、透明板部5Dを通って反射部6の反射面6bにより反射され、同じ列の反射部6の反射面6bを透過され、その列の受光素子に入射される。受光素子21〜25の出力信号は、光が入射した時間にオンとなる。この時、発光している発光素子の行(Y座標)と、受光した受光素子の列(X座標)により、どの座標(x、y)がタッチされたかが検出される。例えば、被検出物D2が反射部6(4,3)上に置かれた場合に、図20に示すように、発光素子13が発光している時間に、受光素子24の出力信号がオンになる。このため、座標(4,3)にタッチ入力がなされていることが検出される。
次いで、図21及び図22(a)〜(d)を参照して、透明板部5D上に2個の被検出物が置かれた場合のタッチパネル200の動作を説明する。図21に、被検出物D31〜D52が置かれたタッチパネル200の平面の構成を示す。図22(a)に、発光素子11〜14の入力信号のタイミングチャートを示す。図22(b)に、被検出物D31,D32が置かれた場合の受光素子21〜25の出力信号のタイミングチャートを示す。図22(c)に、被検出物D41,D42が置かれた場合の受光素子21〜25の出力信号のタイミングチャートを示す。図22(d)に、被検出物D51,D52が置かれた場合の受光素子21〜25の出力信号のタイミングチャートを示す。
最近のタッチパネルにおいて、マルチタッチ(複数のタッチ箇所の同時検出)が実施され、機器の操作性の向上等が図られている。このマルチタッチは、タッチパネル200でも可能である。図21に示すように、透明板部5D上に、被検出物D31,D32、被検出物D41,D42、又は被検出物D51,D52が置かれた場合を説明する。図21では、同時に6個の被検出物D31〜D52が透明板部5D上に置かれているように表されているが、同時に2個ずつ置かれるものとする。
図22(a)に示すように、発光素子11〜14を周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。例えば、同時に被検出物D31,D32が反射部6(1,2),6(5,4)上に置かれた場合に、図22(b)に示すように、発光素子12が発光している時間に、受光素子21の出力信号がオンになり、発光素子14が発光している時間に、受光素子25の出力信号がオンになる。このため、座標(1,2)、(5,4)に同時にタッチ入力がなされていることが検出される。
また、例えば、同時に被検出物D41,D42が反射部6(2,3),6(4,3)上に置かれた場合に、図22(c)に示すように、発光素子13が発光している時間に、受光素子22,24の出力信号がオンになる。このため、座標(2,3)、(4,3)に同時にタッチ入力がなされていることが検出される。
また、例えば、同時に被検出物D51,D52が反射部6(3,2),6(3,4)上に置かれた場合に、図22(d)に示すように、発光素子12,14が発光している時間に、受光素子23の出力信号がオンになる。このため、座標(3,2)、(3,4)に同時にタッチ入力がなされていることが検出される。同時に検出できる透明板部5Dの位置(座標)は、2個に限定されるものではなく、3個以上でも同様である。
以上、本実施の形態によれば、タッチパネル200では、透明板部5Dが、発光素子11〜14から出射された光を、透過するとともに、タッチ面(平面)に垂直な方向に反射し、このタッチ面に垂直な方向から入射された光を受光素子21〜25に反射するマトリクス状に配置された複数の反射部6を有する。このため、発光素子、受光素子のペアを対向して配置しなくてもよく、発光素子11〜14、受光素子21〜25の位置の自由度を上げることができる。
また、タッチパネル200では、透明板部5Dが、光を反射及び透過する複数の反射部6を備え、発光素子11〜14と受光素子21〜25とが対応付けて配置される。このため、複数のタッチ位置を同時に検出できる。
また、発光素子及び受光素子の数を削減でき、タッチパネル200の装置構成を簡単にすることができる。例えば、5行×4列の図29の従来のタッチパネルでは、(5+4)個の発光素子と、(5+4)個の受光素子とが必要であったが、タッチパネル200では、4個の発光素子と5個の受光素子とで構成できる。
また、タッチパネル200では、発光素子11〜14及び受光素子21〜25の光軸が透明板部5D内を通る。このため、従来の凹状のタッチ面を有するタッチパネルに比べて、タッチ面を高くすることができる。
また、タッチパネル200では、透明板部5Dが凹部としての反射部6を備える。このため、突起が無いタッチ面を実現できる。
また、タッチパネル200では、発光素子及び受光素子が配置された基板9が、透明板部5Dを取り囲む形状で無くL字形状である。このため、基板9の使用サイズを小さくできる。
また、透明板部5Dが複数座標の反射部6を備え、発光素子11〜14と受光素子21〜25とが対応されて配置され、周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。このため、どの発光素子に対応する座標でタッチされたかを特定でき、複数の座標(Y座標)のタッチ位置を同時に検出できる。
また、反射部6の反射面6a,6bの傾斜角度及び配置間隔を変えることにより、検出領域を変え、被検出物が透明板部5Dのタッチ面をタッチした場合にのみ、そのタッチ位置を検出することができる。
また、タッチパネル200では、太陽光等の外乱光で、受光素子が飽和した状態でも、指等のタッチで外乱光を遮ることになる。このため、外乱光がある場合にも、反射部6により発光素子の光が反射でき、どの発光素子の発光タイミングで、どの受光素子が受光したかが判り、そのタッチ位置が検出できる(但し、外乱光を受光していると認識できるような制御回路の追加が必要である)。
(第2の実施の形態の第1の変形例)
図23を参照して、第2の実施の形態の第1の変形例を説明する。図23に、本変形例のタッチパネル200Aの上面の構成を示す。
図28に示すように、従来のタッチパネル400において、透明板部5Hのタッチ面は平面である必要があり、曲面状のタッチパネルは出来なかった。なぜなら、タッチ面が凸曲面状だと、光が届かない場合があるためである。なお、抵抗膜方式、静電容量方式等他の方式のタッチパネルも平面状となっている場合がほとんどであった。これに対し、図23に示すように、本実施の形態のタッチパネル200Aは、凸曲面状のタッチ面を有するタッチパネルである。
タッチパネル200Aは、発光素子11〜14と、受光素子21〜24と、透明板部5Eと、表示器4と、基板9と、を備える。透明板部5Eは、透明板51Dと、透明曲面部55と、を有する。透明板51Dは、透明板部5Dと同様の複数の反射部6を有する透明板である。透明曲面部55は、透明板51D上に一体的に形成され、透明板51Dの逆側に凸曲面状のタッチ面を有する透明板である。表示器4は、透明板51Dの下面に配置されている。
タッチパネル200Aにおいて、タッチパネル200と同様に、発光素子11〜14を周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。発光素子11〜14から出射された光が、透明板部5Eの側面から入射され反射部6の反射面6aにより透過されるとともに反射され、その反射光が透明板部5Eを通って透明板部5Eの曲面(タッチ面)から放射される。このようにして、発光している発光素子の行について全ての反射部6の位置から光が放射される。このとき、被検出物(指等)が透明板部5Eのタッチ面に接触すると、発光素子が発光している時に、上記放射された光が、被検出物により反射され、透明板部5Eを通って反射部6の反射面6bにより反射され、同じ列の反射部6の反射面6bを透過され、その列の受光素子に入射される。この時、発光している発光素子の行(Y座標)と、受光した受光素子の列(X座標)とにより、どの座標(x,y)がタッチされたかが検出される。
以上、本変形例によれば、タッチパネル200Aは、第2の実施の形態のタッチパネル200と同様の効果を奏する。また、タッチパネル200Aは、タッチ面が曲面の透明板部5Eを備える。このため、デザイン性に優れた外観のタッチパネルを実現できる。なお、透明板部の厚さの中心から正面(タッチ面)側の厚さと逆の面(表示面)側の厚さとが同じとなるような1枚の曲面形状の透明板部の構成としてもよい。
(第2の実施の形態の第2の変形例)
図24を参照して、第2の実施の形態の第2の変形例を説明する。図24に、本変形例のタッチパネル200Bの上面の構成を示す。
図24に示すように、タッチパネル200Bは、発光素子11〜14と、受光素子21〜24と、透明板部5D,5Fと、表示器4と、基板9と、を備える。透明板部5Fは、透明曲面部55と同様に透明板51Dの逆側に凸曲面状のタッチ面を有する透明板である。透明板部5Fは、透明板51D上に接着されている。
タッチパネル200Bにおいて、タッチパネル200と同様に、発光素子11〜14を周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。発光素子11〜14から出射された光が、透明板部5Dの側面から入射され反射部6の反射面6aにより透過されるとともに反射され、透明板部5D,5Fを通って透明板部5Fの曲面(タッチ面)から放射される。このようにして、発光している発光素子の行について全ての反射部6の位置から光が放射される。このとき、被検出物(指等)が透明板部5Fのタッチ面に接触すると、発光素子が発光している時に、上記放射された光が、被検出物により反射され、透明板部5F,5Dを通って反射部6の反射面6bにより反射され、同じ列の全ての反射部6の反射面6bを透過され、その列の受光素子で検出される。この時、発光している発光素子の行(Y座標)と、受光した受光素子の列(X座標)とにより、どの座標(x,y)がタッチされたかが検出される。
以上、本変形例によれば、タッチパネル200Bは、第2の実施の形態のタッチパネル200と同様の効果を奏する。また、タッチパネル200Bは、透明板部5Dと、タッチ面が曲面の透明板部5Fとを備える。このため、デザイン性に優れた外観のタッチパネルを実現できる。なお、透明板部5Fのタッチ面を平面とした構成としてもよい。また、正面(タッチ面)側の透明板部の厚さと、逆の面(表示面)側の透明板部の厚さとが同じとなるような2枚の曲面形状の透明板部の構成としてもよい。
(第2の実施の形態の第3の変形例)
図25(a),(b)を参照して、第2の実施の形態の第3の変形例を説明する。図25(a)に、本変形例のタッチパネル200Cの上面の構成を示す。図25(b)に、図25(a)の矢印XXVbから視たタッチパネル200Cの構成を示す。
図25(a),(b)に示すように、タッチパネル200Cは、発光素子11〜14と、受光素子21〜25と、透明板部5Gと、表示器4と、基板9と、を備える。透明板部5Gは、透明板51Dと同様の透明板であり、さらに、発光素子11〜14の出射光軸を反射部6に反射させる反射面56と、受光素子21〜24の入射光軸を反射部6に反射させる反射面57と、を有する。発光素子11〜14及び受光素子21〜24は、光軸が基板9上の平面に垂直になるように基板9上に配置されている。
タッチパネル200Cにおいて、タッチパネル200と同様に、発光素子11〜14を周期的に1個だけ発光するように順番に点灯させるような入力信号が発光素子11〜14に入力される。発光素子11〜14から出射された光が、透明板部5Gを通って反射面56により反射され、透明板部5Gを通って反射部6により透過されるとともに反射され、その反射光が透明板部5Gを通って透明板部5Gの上面(タッチ面)から放射される。このようにして、発光している発光素子の行について全ての反射部6の位置から光が放射される。このとき、被検出物が透明板部5Gのタッチ面に接触すると、発光素子が発光している時に、上記放射された光が、被検出物(指等)により反射され、透明板部5Gを通って反射部6により反射され、透明板部5Gを通って反射面57により受光素子に反射され、その受光素子で検出される。この時、発光している発光素子の行(Y座標)と、受光した受光素子の列(X座標)とにより、どの座標(x,y)がタッチされたかが検出される。
以上、本変形例によれば、タッチパネル200Cは、第2の実施の形態のタッチパネル200と同様の効果を奏する。また、タッチパネル200Cでは、反射面56,57を有する透明板部5Gを備える。このため、発光素子11〜14、受光素子21〜24の光軸をタッチ面(平面)と垂直な方向に配置でき、発光素子11〜14、受光素子21〜24の配置方向等の自由度を上げることができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る光学式反射物体検出装置及びタッチパネルの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態及び各変形例の少なくとも2つを適宜組み合わせることとしてもよい。また、上記第1の実施の形態及びその各変形例において、光学式反射物体検出装置を、発光素子及び受光素子を一体化したフォトリフレクタとして構成してもよい。
また、第1の実施の形態の第4〜第10の変形例において、発光素子及び受光素子に代えて、一体型のフォトリフレクタ素子等を備える構成としてもよく、封入の透明樹脂部に反射部を設ける構成としてもよい。
また、第1の実施の形態の第4〜第10の変形例、第2の実施の形態の各変形例において、透明板部を、赤外線は透過して可視光を透過しないものとし、発光素子を赤外光を出射するものとし、視覚上は不透明な光学式反射物体検出装置又はタッチパネルとして構成してもよい。
また、第1の実施の形態の第4〜第10の変形例、第2の実施の形態の各変形例において、透明板部の寸法(寸法比)は、任意に変更してもよい。例えば、平面板状の透明板部(透明板)の形状は、3辺のうち、被検出物の検出方向に垂直な2辺の各長さよりも、検出方向に平行な1辺の長さを大きくする形状としてもよい。
また、第2の実施の形態の第1、第2の変形例において、透明板部5E,5Fは、凸曲面状のタッチ面を有する構成としたが、これに限定されるものではない。第1の実施の形態の第4〜第10の変形例、第2の実施の形態の各変形例において、透明板部のタッチ面(検出方向の被検出物側の表面)を、平面、凸曲面状等の曲面、傾斜面、曲線状の面、櫛型形状の面等、他の形状の面としてもよい。
また、第2の実施の形態及びその変形例において、4個の発光素子と5個の受光素子とを用いて、タッチパネルにおける検出の座標を4行×5列として構成したが、これに限定されるものではない。例えば、m個の発光素子とn個の受光素子(m,n:任意の自然数)とを用いて、タッチパネルにおける検出の座標をm行×n列として構成してもよい。また、n個の発光素子とm個の受光素子とを用いて、タッチパネルにおける検出の座標をm行×n列として構成してもよい。
その他、上記各実施の形態及び各変形例における光学式反射物体検出装置及びタッチパネルの細部構成及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。