JP5459056B2 - プロジェクター - Google Patents
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Description
AC>BC
となる方向へ前記位相差素子が傾斜配置されていることを特徴とする。
ny≒nx>nz
を満たす位相差素子であることを特徴とする。
以下、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの光学系の構成について説明する。なお、図1において、X、Y、及びZは、3次元直交座標系を構成する3つの座標軸を意味する。
凹レンズ14は、光源装置10からの光束を平行化する役割を有するが、例えば凹面鏡12が放物面鏡である場合には、省略することもできる。
第1のレンズアレイ15は、マトリックス状に配置された複数の要素レンズ15aからなり、凹レンズ14から射出された光束を要素レンズ15aの区画に対応して分割する。第2のレンズアレイ16は、複数の要素レンズ15aにそれぞれ対応して配置された複数の要素レンズ16aからなり、各要素レンズ15aからの分割光束の発散状態を調整する。
偏光変換装置17は、第2のレンズアレイ16から射出された分割光束を第1方向(本実施形態ではZ方向)に平行な偏光面を有する直線偏光のみに変換して次段光学系に供給する偏光変換部である。
重畳レンズ18は、偏光変換装置17を経た直線偏光としての照明光ILを全体として適宜収束させることにより、被照明領域すなわち光変調部60に設けた各色の液晶ライトバルブ60b,60g,60rに対する重畳照明を可能にする。
つまり、両レンズアレイ15,16と重畳レンズ18とを経た照明光ILは、以下に詳述する色分離導光光学系40を通って、光変調部60に設けられた各色の反射型液晶パネル61b,61g,61rを均一に重畳照明する。
第1ダイクロイックミラー21aは、照明光ILに含まれる1つの色成分として例えば青(B)色を反射し、他の色成分として緑(G)色及び赤(R)色を透過させる。第2ダイクロイックミラー21bは、上記他の色成分である緑(G)色及び赤(R)色を反射し、上記1つの色成分である青(B)色を透過させる。ダイクロイックミラー22は、入射した2つの色成分である緑赤(GR)色のうちの一方として例えば緑(G)色を反射し、他方として赤(R)色を透過させる。
これにより、照明光学系20から射出された照明光ILを構成する青光LB、緑光LG、及び赤光LRは、第1光路OP1、第2光路OP2、及び第3光路OP3にそれぞれ導かれ、異なる照明対象にそれぞれ入射する。
詳細に説明すると、照明光学系20からの照明光ILは、クロスダイクロイックミラー21に入射する。クロスダイクロイックミラー21の第1ダイクロイックミラー21aで反射・分岐された青光LBは、折曲ミラー23a等を経て、液晶ライトバルブ60bの偏光ビームスプリッター62bに入射する。
また、クロスダイクロイックミラー21の第2ダイクロイックミラー21bで反射・分岐され、折曲ミラー23b等を経て、ダイクロイックミラー22でさらに反射・分岐された緑光LGは、液晶ライトバルブ60gの偏光ビームスプリッター62gに入射する。さらに、クロスダイクロイックミラー21の第2ダイクロイックミラー21bで反射・分岐され、ダイクロイックミラー22の通過によって分岐された赤光LRは、液晶ライトバルブ60rの偏光ビームスプリッター62rに入射する。
G色用の液晶ライトバルブ60gは緑光LGによって照明される反射型液晶パネル61gと、反射型液晶パネル61gの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62gと、反射型液晶パネル61gと偏光ビームスプリッター62gとの間に配置される位相差素子64gと、液晶ライトバルブ60gの光射出側に配置される偏光素子63gとを備える。
偏光ビームスプリッター62gは、構造性複屈折型の偏光分離素子、具体的には光透過性の本体平板上に導電材料のグリッドをストライプ状に形成したワイヤーグリッド偏光板である。偏光ビームスプリッター62gは、その基板平面をシステム光軸SAに対して垂直な状態からY軸のまわりに略45°回転して傾斜した状態となっている。つまり偏光ビームスプリッター62gの基板平面の法線はシステム光軸SAに対して略45°傾いている。偏光ビームスプリッター62gは、入射した緑光LGについて、上述の第1方向(この場合、Z方向)の直線偏光を選択的に透過させて反射型液晶パネル61gに導く。
反射型液晶パネル61gは、これに入射した緑光LGの偏光状態を画像信号に応じて、部分的に第1方向に対して垂直な第2方向(この場合Y方向)の直線偏光に変換し、偏光ビームスプリッター62gに向けて反射する。偏光ビームスプリッター62gは、反射型液晶パネル61gを経て変調された光のうち、第2方向(この場合Y方向)の直線偏光成分のみを選択的に反射する。この際、偏光ビームスプリッター62gと反射型液晶パネル61gとの間に位相差素子64gを設けることによって、反射型液晶パネル61gの液晶層のプレチルト等に起因する位相ズレを補償して、偏光ビームスプリッター62gの光射出側における偏光度又は消光比を高めることができ、液晶ライトバルブ60gのコントラストをより向上させることができる。
R色用の液晶ライトバルブ60rは赤光LRによって照明される反射型液晶パネル61rと、反射型液晶パネル61rの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62rと、反射型液晶パネル61rと偏光ビームスプリッター62rとの間に配置される位相差素子64rと、液晶ライトバルブ60rの光射出側に配置される偏光素子63rとを備える。なお、R色用の液晶ライトバルブ60rのそれぞれの構成要素は、G色用の液晶ライトバルブ60gの構成要素とそれぞれ対応し、その構成及び作用は同様であるのでこれらの詳細な説明は省略する。
B色用の液晶ライトバルブ60bは青光LBによって照明される反射型液晶パネル61bと、反射型液晶パネル61bの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62bと、反射型液晶パネル61bと偏光ビームスプリッター62bとの間に配置される位相差素子64bと、液晶ライトバルブ60bの光射出側に配置される偏光素子63bとを備える。なお、B色用の液晶ライトバルブ60bのそれぞれの構成要素は、G色用の液晶ライトバルブ60gの構成要素とそれぞれ対応し、その構成及び作用は同様であるのでこれらの詳細な説明は省略する。
この光合成部70は、液晶ライトバルブ60gからの変調後の緑光LGを第1及び第2のダイクロイックミラー71a,71bを透過させることによりX方向に直進させ、液晶ライトバルブ60rからの変調後の赤光LRを第2のダイクロイックミラー71bで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させ、液晶ライトバルブ60bからの変調後の青光LBを第1のダイクロイックミラー71aで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させる。光合成部70の光射出側では、各色光の緑光LG,青光LB,赤光LRが重ね合わされて色合成が行われる。なお、光合成部70とG色用の偏光素子63gとの間には、1/2波長板(不図示)が配置されている。この場合、緑光LGをP偏光状態で第1及び第2のダイクロイックミラー71a,71bに入射させることができ、光合成部70における各色光の青光LB,緑光LG,赤光LRの合成効率を高めることができ、色ムラの発生を抑えることができる。
AC>BC ・・・(1)
緑光LGのうち位相差素子64gの表面で反射した反射光RGを考える。反射光RGは投写光学系80の光軸LAから離れるように進み、投写光学系の80に飲み込まれにくくなる。つまり黒表示の際の漏れ光量を減らすことができ、液晶ライトバルブ60gのコントラストを高めることができる。
AC<BC ・・・(2)
緑光LGのうち位相差素子64gの表面で反射した反射光RGを考える。反射光RGは投写光学系80の光軸LAに近づくように進むため、投写光学系80に飲み込まれやすくなる。つまり黒表示の際の漏れ光量が増し、液晶ライトバルブ60gのコントラストが低下してしまう。
さらに、本実施形態では、投写光学系80の光軸LAとシステム光軸SAとが平行にずれているとともに、偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面の法線方向とシステム光軸SAとが略45度を成すように配置されており、位相差素子64b,64g,64rの基板平面中心から引いた法線と偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面が交わる点をAとし、偏光ビームスプリッター62b,62g,62r,基板平面とシステム光軸SAが交わる点をBとし、偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面と投写光学系80の光軸LAが交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと、点Bと点Cの距離BCとが関係式AC>BCとなる方向へ前記位相差素子64b,64g,64rを傾斜配置させている。本実施形態のプロジェクター100はこのような構成であるから、黒色の画像を表示した際の光量を抑えることができ、コントラストを向上させることができる。
反射型液晶パネル61gは、液晶層61cと、ミラー61dとを含んで構成されている。また、液晶層61cは液晶性化合物65が含まれている。
ここで液晶層61cの液晶性化合物65は正の一軸性の性質を有し、その複屈折特性は、図6に示すようにラグビーボール型の屈折率楕円体で表現され、光学軸がX軸に対して少し傾いた方向(角度)に配向されている。X軸に対して少し傾いた角度で配向することで、液晶層61cに対して電圧を印加したオン状態において、液晶ライトバルブ60gは最大透過状態を確保することが出来る。さらに位相差素子64gは、基板面法線方向の屈折率をnz、基板面内の屈折率をny、nxとした時に、ny≒nx>nzの負の一軸性の性質を有し、その複屈折特性は、図6に示すように円盤型の屈折率楕円体で表現される。
液晶性化合物65の光軸の傾斜方向と逆方向にその光軸が傾くように位相差素子64gが傾斜した場合においても図6(D)のように、液晶層61cと位相差素子64cで生じる複屈折の影響が打ち消し合い、液晶層61eと位相差素子64gで生じる複屈折の影響が打ち消しあう。これにより液晶性化合物65の光軸の傾斜方向と同方向にその光軸が傾くように位相差素子64を傾斜した場合と同様にコントラストを向上させることが出来る。
Claims (3)
- システム光軸を中心軸とする照明光を射出する照明光学系と、
前記照明光学系からの光を透過および反射する偏光ビームスプリッターと、
前記偏光ビームスプリッターを透過した光を画像信号に応じて変調する反射型液晶パネルと、
前記反射型液晶パネルと前記偏光ビームスプリッターとの間に配置される位相差素子と、
前記偏光ビームスプリッターから反射された光を投写する投写光学系と、
を備え、
前記投写光学系は前記投写光学系の光軸と前記システム光軸が平行にずれており、
前記偏光ビームスプリッターは偏光ビームスプリッターの基板平面の法線方向と前記システム光軸が略45度を成すように配置され、
前記位相差素子の基板平面中心から引いた法線と前記偏光ビームスプリッターの基板平面が交わる点をAとし、前記偏光ビームスプリッター基板平面とシステム光軸が交わる点をBとし、前記偏光ビームスプリッターの基板平面と前記投写光学系の光軸が交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと、点Bと点Cの距離BCとに以下の関係式
AC>BC
となる方向へ前記位相差素子が傾斜配置されているプロジェクター。 - 前記位相差素子は電圧が印加されていない状態の前記反射型液晶パネルの位相差特性を補償する位相差を有する位相差素子であり、前記位相差素子は、基板面内の屈折率nx、nyとし、厚み方向の屈折率nzとしたときに以下の関係式
ny≒nx>nz
を満たす位相差素子である、請求項1に記載のプロジェクター。 - 前記位相差素子は、無機物質が積層されて構築された構造性複屈折型位相差素子である、請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
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