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JP5444970B2 - 撮像装置 - Google Patents

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本発明は、電子カメラ等の撮像装置に関する。
従来から、撮像装置の一種である電子カメラを用いて、例えば、会議や講義等で黒板(又は、白板)に書かれた内容をメモ代わりに撮影することがユーザによって行われている。このような場合、撮影する位置によっては、黒板に対して正面から撮影できないため画像が歪んでしまうという問題があった。そこで、画像の歪みを修正し、あたかも正面から見たような画像処理を施す技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−115711号公報
しかし、特許文献1の技術では、画像の歪みが修正されても画像の一部を拡大することにより、画像によっては拡大した箇所がぼやけてしまう問題点を有している。
そこで、上記事情に鑑み、画像の歪みを修正した際にも比較的鮮明で好ましい画像を取得できる撮像装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る撮像装置は、撮像素子と、設定部と、画像補正部と、分割部と、拡大率算出部と、輪郭強調部とを有する。撮像素子は、被写体を撮像してライブビューの動画像を生成する。設定部は、被写体に対する撮像素子の傾きによってその被写体が歪んで撮像されたライブビューの第1画像のうち、歪みを補正する第1領域を設定する。画像補正部は、歪みを補正する射影変換を第1領域に行うことにより、第1領域から歪みが補正されたライブビューの第2画像を生成する。分割部は、第2画像を複数の第2領域に分割する。拡大率算出部は、各々の第2領域において、射影変換前の各々の第2領域に対応する各々の第1領域と、射影変換後の各々の第2領域との面積比から拡大率をそれぞれ算出する。輪郭強調部は、拡大率に応じて第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する。
第2の発明に係る撮像装置は、撮像素子と、設定部と、画像補正部と、分割部と、拡大率算出部と、輪郭強調部と、制御部とを有する。撮像素子は、被写体を撮像して画像を生成する。設定部は、被写体に対する撮像素子の傾きによってその被写体が歪んで撮像された第1画像のうち、歪みを補正する第1領域を設定する。画像補正部は、歪みを補正する射影変換を第1領域に行うことにより、第1領域から歪みが補正された第2画像を生成する。分割部は、第2画像を複数の第2領域に分割する。拡大率算出部は、各々の第2領域において、射影変換前の各々の第2領域に対応する各々の第1領域と、射影変換後の各々の第2領域との面積比から拡大率をそれぞれ算出する。輪郭強調部は、拡大率に応じて第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する。制御部は、被写体の特徴部分を検出するとともに特徴部分に基づいて主要被写体を認識する。また、設定部は、主要被写体を第1領域として設定する。
第3の発明は、第1の発明において、制御部をさらに有する。制御部は、被写体の特徴部分を検出するとともに特徴部分に基づいて主要被写体を認識する。また、設定部は、主要被写体を第1領域として設定する。
の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれかにおいて、分割部は、拡大率に応じて第2領域の分割数を変更する。
本発明の撮像装置によれば、画像の歪みを修正した際にも比較的鮮明で好ましい画像を取得できる。
本発明の撮像装置の一実施形態である電子カメラ1の内部構成を説明するブロック図 電子カメラ1の画像処理の動作を示すフローチャート 本実施形態の画像処理を説明する図 拡大率の算出の一例を説明する図 拡大率の算出の一例を説明する図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の撮像装置の一実施形態である電子カメラ1の内部構成を説明するブロック図である。この電子カメラ1は、静止画撮影機能及び動画撮影機能を有する。
図1に示す通り電子カメラ1は、撮影レンズL1と、撮像素子10と、アナログフロントエンド部(以下、「AFE」という。)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、表示モニタ14と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という)15と、レリーズ釦16と、操作部17と、タッチパネル18と、CPU(Central Processing Unit)19と、バス20とを備える。
このうち、AFE11、RAM12、ROM13、表示モニタ14、記録I/F部15及びCPU19は、バス19を介して互いに接続されている。
撮影レンズL1は、ズームレンズと、フォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。なお、簡単のため、図1では、撮影レンズL1を1枚のレンズとして図示する。
撮像素子10は、被写体を撮像して画像を生成する。撮像素子10は、静止画の撮影時には、記録用の静止画像を生成する。また、撮像素子10は、動画の撮影時には、所定のフレームレートで複数のフレームの動画像を順次生成する。
AFE11は、撮像素子10が生成する画像に対して信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE11は、ゲイン調整やA/D変換等を行う。このAFE11が出力する画像のデータは、RAM12に一時的に記録される。RAM12は、フレームメモリとしても機能する。ROM13は、電子カメラ1の制御を行うプログラム等を予め記憶している不揮発性のメモリである。
表示モニタ14は、静止画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。また、表示モニタ14は、撮影前における撮像素子10のライブ映像(ライブビュー)の動画像、録画・再生時の動画像等を表示する。表示モニタ14には、液晶モニタ等を適宜選択して用いることができる。
記録I/F部15には、着脱自在の記録媒体100を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F部15は、CPU19からの指示により、そのコネクタに接続された記録媒体100にアクセスして静止画像や動画の記録処理等を行う。この記録媒体100は、例えば、不揮発性のメモリカードである。図1では、コネクタに接続された後の記録媒体100を示している。
レリーズ釦16は、半押し操作(撮影前におけるオートフォーカス(AF)等の動作開始の指示入力)と全押し操作(撮像動作開始)との指示入力とを受け付ける。
操作部17は、例えば、コマンドダイヤル、十字状のカーソルキー、電源ボタン等を有している。そして、操作部17は、電子カメラ1への操作をユーザから受け付ける。
タッチパネル18は、タッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出する。そして、タッチパネル18は、検出した位置情報をCPU19に出力することでユーザからの入力を受け付ける。
なお、タッチパネル18は、表示モニタ14と同等の大きさを有する透明なパネルで構成されており、表示モニタ14の表面全体に積層して配置される。また、本実施形態では、タッチパネル18は、静電気による電気信号を感知する静電容量式のパネルで構成されている。タッチパネル18の構成は、静電容量式に限られず、圧力による電圧の変化を検出する抵抗膜式のパネルを用いても良い。
CPU19は、電子カメラ1の統括的な制御を行うプロセッサである。また、CPU19は、画像処理機能も有しており、RAM12に記録されている画像データを読み出し、各種の画像処理(階調変換処理、ホワイトバランス処理等)を施す。
また、CPU19は、設定部19a、画像補正部19b、分割部19c、拡大率算出部19d及び輪郭強調部19eとしても機能する。
設定部19aは、被写体に対する撮像素子10の傾きによってその被写体が歪んで撮像された第1画像のうち、歪みを補正する第1領域を設定する(詳細は後述する)。
画像補正部19bは、歪みを補正する射影変換を第1領域に行うことにより、第1領域から歪みが補正された第2画像を生成する。画像補正部19bは、一例として、特許文献1に記載の射影変換を行い第1領域の歪みを補正することができる。また、画像補正部19bは、第1領域の歪みを補正するに際し、第1領域の画像の画素を補間する補間処理を行う。この補間処理は、例えば、バイキュービック法又はニヤレストネイバー法といった公知の補間処理により実現される。ここで、バイキュービック法では、例えば、複数の近傍画素の値に対して3次補間法と呼ばれる関数処理を行った後、その関数処理で求めた画素の値を注目画素の値に割り当てる。また、ニヤレストネイバー法では、例えば、注目画素に対して近傍画素の値を割り当てる。
分割部19cは、第2画像を複数の第2領域に分割する。拡大率算出部19dは、各々の第2領域において、射影変換の前後の面積比から拡大率をそれぞれ算出する。輪郭強調部19eは、拡大率に応じて第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する(詳細は後述する)。
次に、電子カメラ1の画像処理の動作について説明する。
図2は、電子カメラ1の画像処理の動作を示すフローチャートである。なお、説明をわかりやすくするため、本実施形態では、白板に「DATA」という文字が描かれた被写体に対して、撮像素子10の傾き(ユーザが電子カメラ1を白板に向ける方向)によって歪んで撮像された第1画像を例にして説明する。
なお、第1画像のデータは、RAM12に記録されていることとする。図2のフローチャートは、コマンドダイヤル等で画像の歪みを修正するモードが選択されると、CPU19の制御により開始される。
ステップS101:CPU19は、第1画像のデータをRAM12から読み出して、表示モニタ14に表示させる。図3は、本実施形態の画像処理を説明する図である。図3(a)は、表示モニタ14に表示された第1画像を示す。図3(a)では、説明の便宜上、白板30のみを図示し、白板30は台形状に誇張して描かれている。
ステップS102:CPU19の設定部19aは、タッチパネル18を介して第1領域の選択指示の入力を受け付ける。図3(b)は、表示モニタ14に表示された第1領域を示す。設定部19aは、図3(b)に示す通り、白板30の四隅を示す4点(A〜D)の選択指示の入力をタッチパネル介して受け付ける。これにより、設定部19aは、白板30の四隅を示す4点(A〜D)で囲まれる領域を第1領域として設定する。この場合、歪みがなければ4点で囲まれる領域は一般的には矩形であるが、歪みがあると4点で囲まれる領域は台形となる。
ステップS103:CPU19の画像補正部19bは、歪みを補正する射影変換を第1領域に行うことにより、歪みが補正された第2画像を生成する。また、画像補正部19bは、第1領域の歪みを補正するに際し、第1領域の画像の画素を補間する補間処理を行う。
図3(c)は、表示モニタ14に表示された第2画像を示す。図3(c)では、文字 “DATA”のうち、文字“TA”がぼやけて表示されている。ここで、文字“TA”が文字“DA”に比較してぼやけて表示されるのは、文字“TA”を含む領域の方が補間処理でより拡大されたためである。なお、図3(c)では、説明の便宜上、文字“TA”のぼやけ具合を誇張して描いている。
ステップS104:CPU19の分割部19cは、第2画像を複数の第2領域に分割する。図3(d)では、分割部19cは、第2領域として4分割(A1〜A4)する。なお、分割部19cは、RAM12に記録されている第2画像のデータに対して処理を行うが、図3(d)では、わかりやすくするためイメージ図で描いている。
ステップS105:CPU19の拡大率算出部19dは、各々の第2領域において、射影変換の前後の面積比から拡大率をそれぞれ算出する。
図4は、拡大率の算出の一例を説明する図である。図4(a)は、第1領域を4分割した図であり、図4(b)は、第2画像を4分割した図である。ここで、拡大率算出部19dは、A1とA1’、A2とA2’、A3とA3’及びA4とA4’の面積比を各々求める。一例として、拡大率算出部19dは、面積比(A1/A1’)を算出する。拡大率算出部19dは、各々の面積比を拡大率として、一旦RAM12に記録する。なお、拡大率(K)が0<K<1の値になった場合、拡大率は実質縮小率になっており、本実施形態では、第1領域の画像が第2画像に補正される場合、第2画像が第1領域に比べて小さくなる場合にも対応できる。
ステップS106:CPU19の輪郭強調部19eは、拡大率に応じて第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する。例えば、輪郭強調部19eは、輪郭強調処理の一種であるアンシャープマスク処理を行う。アンシャープマスク処理では、先ず画像をぼかし、そのぼかした画像と元画像との差分をとる。そして、アンシャープマスク処理では、この差分を調整して元画像に加えることにより、輪郭強調処理を行う。
具体的には、輪郭強調部19eは、アンシャープマスク処理により、輪郭部分のコントラストを上げて、その輪郭部分を鮮明にする画像処理を行う。アンシャープマスク処理では、一般に閾値を設定することができる。例えば、閾値が「0」の場合、輪郭強調部19eは、指定した第2領域の画像全体に対してコントラストを上げる。閾値が大きく設定されると、輪郭強調部19eは、輪郭部分の階調の差が大きい部分にだけコントラストを上げる。
輪郭強調部19eは、一例として、拡大率と閾値との対応関係を示すテーブルを予め用意しておき、拡大率が大きくなるにしたがって閾値を大きくする。本実施形態では、白板に黒の文字が書かれた場合を例示しており、この場合、黒の輪郭部分のコントラストが上がり、ぼやけが抑制されることとなる。
図3(e)は、表示モニタ14に表示された第2画像を示す。図3(e)では、輪郭強調処理がされた後の第2画像を示している。図3(e)に示す通り、第2画像は、画像の歪みが修正されるとともに、文字“TA”を含む領域に対して輪郭が特に強調される。そのため、第2画像は、文字“DATA”が鮮明になるとともに正面から眺めたような画像となる。
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、画像の歪みを修正した際にも比較的鮮明で好ましい画像を取得できる。なお、本実施形態では、白板を例示して説明したが、白板に限られず、例えば、文字が描かれた看板や乗り物の時刻表であっても良い。
<実施形態の補足事項>
(1)本実施形態では、分割部19cは、第2画像を4分割したが、これは一例であって例えば8分割、16分割、32分割等であっても良い。また、分割部19cは、拡大率に応じて第2領域の分割数を変更しても良い。
図5は、拡大率の算出の一例を説明する図である。ここで、図5(a)は、図4(a)に示す第1領域のうち、A1’及びA2’の領域をさらに分割した場合を表している。また、図5(b)は、図4(b)に示す第2画像の領域うち、A1及びA2の領域をさらに分割した場合を表している。
拡大率算出部19dは、一旦、図4に示す4分割にした状態で、拡大率を算出する。分割部19cは、算出結果を参照し、拡大率が他と比較して大きい領域に対して、さらに細かく分割しても良い。そして、拡大率算出部19dは、図5に示す、B1とB1’、B2とB2’、B3とB3’、B4とB4’、B5とB5’及びB6とB6’の面積比を各々求める。拡大率算出部19dは、各々の面積比を拡大率として、一旦RAM12に記録する。輪郭強調部19eは、拡大率に応じて第2領域毎に輪郭強調処理を行う。これにより、分割する第2領域の数が増加すると、その分、輪郭強調部19eは、輪郭強調処理を綿密に行うことができる。
(2)本実施形態では、撮影後の静止画像に対して、画像補正部19b及び輪郭強調部19eによる画像処理を施したが、撮影前において、ライブビューの動画像に対して画像補正部19b及び輪郭強調部19eによる画像処理を施しても良い。この場合、表示モニタ14には、第2画像の動画像が逐次出力されることになる。ユーザは、表示モニタ14に表示された第2画像を見て、レリーズ釦16を押下するようにしても良い。
(3)本実施形態では、設定部19aがタッチパネル18を介して第1領域の選択指示の入力を受け付ける構成とした。ここで、CPU19は、撮影画像から主要被写体の特徴部分を検出して、その特徴部分に基づいて主要被写体を認識する被写体認識機能をさらに備えても良い。例えば、CPU19は、白板30の輪郭を特徴部分として先ず検出し、輪郭の形状から白板30と認識する。続いて、CPU19は、その白板30を第1領域としても良い。これにより、ユーザが第1領域を設定する手間を省くことができる。
1・・・電子カメラ、10・・・撮像素子、19a・・・設定部、19b・・・画像補正部、19c・・・分割部、19d・・・拡大率算出部、19e・・・輪郭強調部

Claims (4)

  1. 被写体を撮像してライブビューの動画像を生成する撮像素子と、
    前記被写体に対する前記撮像素子の傾きによって該被写体が歪んで撮像されたライブビューの第1画像のうち、歪みを補正する第1領域を設定する設定部と、
    射影変換を前記第1領域に行うことにより、前記第1領域から前記歪みが補正されたライブビューの第2画像を生成する画像補正部と、
    前記第2画像を複数の第2領域に分割する分割部と、
    各々の前記第2領域において、前記射影変換前の各々の前記第2領域に対応する各々の前記第1領域と、前記射影変換後の各々の第2領域との面積比から拡大率をそれぞれ算出する拡大率算出部と、
    前記拡大率に応じて前記第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する輪郭強調部と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体を撮像して画像を生成する撮像素子と、
    前記被写体に対する前記撮像素子の傾きによって該被写体が歪んで撮像された第1画像のうち、歪みを補正する第1領域を設定する設定部と、
    射影変換を前記第1領域に行うことにより、前記第1領域から前記歪みが補正された第2画像を生成する画像補正部と、
    前記第2画像を複数の第2領域に分割する分割部と、
    各々の前記第2領域において、前記射影変換前の各々の前記第2領域に対応する各々の前記第1領域と、前記射影変換後の各々の第2領域との面積比から拡大率をそれぞれ算出する拡大率算出部と、
    前記拡大率に応じて前記第2領域毎に異なる度合いで輪郭を強調する輪郭強調部と、
    前記被写体の特徴部分を検出するとともに前記特徴部分に基づいて主要被写体を認識する制御部と、
    を備え、
    前記設定部は、前記主要被写体を前記第1領域として設定する
    ことを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記被写体の特徴部分を検出するとともに前記特徴部分に基づいて主要被写体を認識する制御部をさらに備え、
    前記設定部は、前記主要被写体を前記第1領域として設定する
    ことを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置において、
    前記分割部は、前記拡大率に応じて前記第2領域の分割数を変更することを特徴とする撮像装置。
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