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JP5332704B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体容器及び画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置及びこの画像形成装置で使用する液体容器に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、コピア、プロッタ、これらのいくつかの機能を有する複合機等の画像形成装置として、例えば、液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
なお、本発明においては、「画像形成装置」とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(液体を媒体に付着させる)ことをも意味する。また、「インク」とは、厳密な意味でのインクに限るものではなく、インクと称されるもの、レジスト、DNA試料など、上記の意味での画像形成を行うことができる液体の総称として用いる。
このような画像形成装置(以下、単に「インクジェット記録装置」ともいう。)において、キャリッジ上に記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(バッファタンクとも称される。)を搭載し、メインのインクカートリッジ(メインタンクとも称される)を装置本体側に設置し、サブタンクに装置本体側のインクカートリッジからインクを補充供給するようにした装置、あるいは、記録ヘッドとともに交換可能に液体容器であるインクカートリッジを搭載するようにした装置が知られている。
従来、サブタンクとして、内部を大気に開放をする大気開放機構を有し、大気開放機構を構成するパッキンとパッキンに接離する接離部材との接触部にシール剤が付着するようにしたものが知られている(特許文献1)。
特開2005−169674号公報
上述したような大気開放機構を有するサブタンク(液体収容容器)にあっては、大気とサブタンク内とを連通する大気開放路を開閉するためのシール部材を有するが、大気がサブタンク内に流入するときに大気中のゴミや塵などの異物が侵入すると、シール部材に異物を付着して、シール性が低下することがある。シール性が低下するとサブタンク内が常に大気に連通してサブンタクの機能低下、例えば負圧の発生が困難になる。
そこで、この異物などによるシール性の低下を抑制するためにグリスなどのシール補助材を塗布し、異物による隙間をシール補助剤で埋めるようにしている。
しかしながら、シール補助性の高い高粘度のシール補助材は大気連通路自体を塞いでしまうことがある。一方、大気連通路を塞ぐことの無いように流動性の高い低粘度のシール補助材を用いると、環境条件の変化(乾燥など)による劣化や、耐久性(シール部以外へのシール補助材の移動)によるシール補助性の劣化が発生するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、安定したシール補助性を維持できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を収容する液体収容容器と、を備え、
前記液体収容容器は、
前記液体を収容する容器本体内を大気に開放する大気開放路を開閉するシール部材を有する大気開放機構を備え、
前記大気開放機構のシール部材に、水溶性の有機溶媒であるシール補助材を含有する補助材供給部材が設けられ、
前記シール部材は、開閉動作に応じて変形可能な部材で形成され、
前記補助材供給部材は、前記シール部材の変形に応じて変形可能であり、
前記大気開放機構のホルダ部材に形成された連通路を通じて、外部から、前記補助材供給部材に対して前記シール補助材を供給する手段を備え、
前記大気開放機構の大気遮断時には、前記シール部材が押し潰されることによって前記補助材供給部材も潰されて、前記補助材供給部材から前記シール補助材が染み出して前記シール部材に供給され、
前記連通路は、前記大気遮断時には前記シール部材によって閉じられ、前記大気開放機構の大気開放時に、前記シール部材が離れることによって開放されて、外部から前記連通路を通じて前記補助材供給部材に対して前記シール補助材が滴下して供給される
構成とした。
本発明に係る画像形成装置によれば、大気開放機構のシール部材にシール補助材を供給する手段を備えている構成としたので、大気連通機能を阻害することなく大気連通機構の安定したシール性を長期間確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体容器(サブタンク)を備える本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の全体構成を説明する側面概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同液体容器の斜視説明図である。 同じくサブタンク本体(容器本体)の側面説明図である。 同じく分解斜視説明図である。 同容器の大気解放機構の平断面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。 同大気開放機構のフィルタ保持部材の断面説明図である。 同じくフィルタ保持部材の斜視説明図である。 本発明の第3実施形態に係る液体容器の大気開放機構の拡大断面説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態に係る液体容器を備える本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するための液体収容容器であるサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット5によって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、本発明の第1実施形態における液体収容容器であるサブタンクについて図3ないし図5を参照して説明する。なお、図3はヘッド部分の斜視説明図、図4は同じく側面説明図、図5はサブタンク本体(容器本体)の分解斜視説明図である。
ヘッド部分は、1つの記録ヘッド34と、1つの記録ヘッド34の2つのノズル列にそれぞれ異なる色のインクを供給するためサブタンク35と、サブタンク35と記録ヘッド34との間に介在させたフィルタユニット101とで構成され、記録ヘッド34からは記録ヘッド34のアクチュエータ手段を駆動する信号を伝達するためのフレキシブルケーブル102(符号に「A」、「B」を付加して図示する。)が引き出されている。
サブタンク35は、容器本体(タンク本体)202の両側にそれぞれ液体収容部である2つのインク収容部201を形成し、これらのインク収容部201の開口には可撓性を有するフィルム状部材(可撓性フィルム状部材)211を接着又は溶着などで貼り付けて封止し、更にインク収容部201内部にはタンク本体202とフィルム状部材211との間にフィルム状部材211を外方に付勢するための弾性部材であるバネ(スプリング)212を配設し、これらのフィルム状部材211及び弾性部材212によって負圧発生機構を構成している。また、容器本体202にはフィルム状部材211の変位に応じて変位する負圧検知レバー213を揺動可能に装着している。
また、タンク本体202の上部にはインク収容部201を大気に開放するための大気開放通路203を形成し、この大気開放通路203を開閉する大気開放機構204を備えている。
また、タンク本体202にはインク収容部201にインクを供給するためのインク供給口部207を形成し、チューブ36が連結部材208で連結される。また、容器本体202の上部にはインク収容部201内のインクを検出するための2本の検知電極216が設けられている。
ここで、タンク本体202の底面には、インク収容部201A、201Bからフィルタユニット101に個別的にインクを供給するための供給口217をそれぞれインク収容部201の端部に形成し、また、供給口217を中央部分に配置するためにインク収容部201には他方の収容部に膨らんだ膨出部218を形成している。
次に、このサブタンク35における大気開放機構について図6をも参照して説明する。なお、図6は同大気解放機構部分の断面説明図である。
この大気解放機構204は、容器本体202の上部側方に大気開放通路203に通じ、容器本体202の内外を連通する大気開放路220を形成する中空のホルダ取付け部221を一体的に設け、このホルダ取付け部221に筒状の保持部材となるホルダ222を装着している。
このホルダ222内には、バルブ部材231を摺動可能に装着している。このバルブ部材231は、図8にも示すように、弁体部232と、この弁体部232と一体の開放部材部233とを有している。このバルブ部材231には変形可能なシール部材234が嵌装されており、バルブ部材231はスプリング235にて弁体部232がシール部材234をホルダ222の段差部222aに向けて押付ける方向に付勢されている。
また、バルブ部材231の開放部材部233には大気開放路220の一部となる大気連通路241を形成する溝233aが形成されている。
また、ホルダ222には、外面が大気に接するフィルタ部材243が保持されるとともに、フィルタ部材243の内面側が臨む空気室244と、空気室244と大気連通路242との間に介在し、空気室244より大気流入方向と直交する方向の開口断面積が小さい連通路245とが設けられている。この連通路245は大気開放通路242に対して開放部材部233の移動方向と直交する方向で臨んでいる。また、空気室244のフィルタ部材243が取付けられる開口部は鉛直方向下向きに開口している。
そして、ホルダ222の端部側にはバルブ部材231の開放部材部233を覆う弾性変形可能な封止部材としてのキャップ部材265が装着されている。
この大気開放機構204においては、図6に示すように、シール部材234がバルブ部材231の弁体部232によってホルダ222の段差部222a側に押付けられているときには大気開放路220が遮蔽され、図7に示すようにキャップ部材265を介して外部からバルブ部材231の開閉部材部233を押し込むことによって弁体部232がシール部材234を伴って内方へ移動し、大気連通路220が開放される。
次に、この大気開放機構204におけるシール部材234へのシール補助剤の供給について説明する。
シール部材234は、移動方向両端部に凸部234a、234aを有し、中央部外周部にはグリスなどのシール補助剤を含有保持するフェルト部材などからなる変形可能な補助剤保持部材250を嵌められている。
ここで、シール補助剤としては、シール部材234が有機物の場合、シール部材234を溶解させないために、例えば水溶性の有機溶媒が好ましい。すなわち、少なくとも1気圧の沸点100℃以上の高沸点水溶性有機溶媒が好ましい。また、シール部材234はインクとは接触しないものの、シール補助剤の蒸発した成分がサブタンク35内のインクと混じり噴射安定性に影響を与えることを避けるためにはインクと混ざっても問題のない材料であることが好ましく、この点でも高沸点水溶性有機溶媒が好ましい。特に、インク中に含まれる高沸点水溶性有機溶媒と同じものであれば好ましい。
高沸点水溶性有機溶媒としてはグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、チオジグリコールおよびペンタエリスリトールなどが挙げられる。特に沸点が高く蒸発しにくいものが好ましい。その点、常温で液体状のポリビニルアルコール類も好ましい。
このように構成することで、大気遮断時にはシール部材234が押し潰されることによって補助剤保持部材250も潰されることで、補助剤保持部材250からシール補助剤が染み出してシール部材234に供給され、シール部材234によるシール性が補助される。
さらに、補助剤保持部材250に外部からシール補助剤を供給するためにシール補助剤260を収容した補助剤供給部261を備え、ホルダ222には補助剤供給部261から内部にシール補助剤260を供給する連通路262が形成されている。
この連通路262は、大気遮断時にシール部材234の凸部234aによって閉じられており、大気開放時にシール部材234の凸部234aが離れることによって開放され、これにより、連通路262を通じて補助剤供給部261からシール補助剤260が補助剤保持部材250に滴下して供給される。
このように、大気開放機構のシール部材にシール補助材を供給する手段を備えている構成とすることで、大気連通機能を阻害することなく大気連通機構の安定したシール性を長期間確保することができる。
また、シール補助材を外部から供給することで、更に安定したシール補助剤の供給が可能になる。
つまり、シール補助性の高い高粘度のシール補助材は大気連通路自体を塞いでしまうおそれがあるが、低粘度のシール補助材は大気連通路を開閉する部材に合わせて流動したり、大気の流れにより流動するため、大気連通機能を阻害することはない。そこで、シール補助材をアルコールなどの揮発性の溶剤に混ぜて使用することで、低粘度のシール補助材の薄膜をシール部材に形成することができるが、乾燥してしまうとシール補助性能が弱くなるので、定期的にシール補助剤を供給する必要が生じる。
この場合、大気開放機構の内部に必要な量のシール補助剤を収容保持するよりも、外部からシール補助剤を供給することによって大気開放機構のサイズを大きくすることなく、安定したシール補助剤の供給を行うことができるようになる。
次に、本発明の第2実施形態について図9を参照して説明する。なお、図9は同実施形態における大気開放機構部分の説明図である。
ここでは、補助剤供給部261に収容されたシール補助剤260をポンプ270で圧送するようにしている。ポンプ270としては、チュービングポンプ,ピストンポンプ,ダイヤフラムポンプなどを用いることができる。なお、連通路262には図示しない逆止弁を配置している。
このようにポンプ270でシール補助剤260を供給することにより、シール補助剤の収容部(補助剤供給部261)を大気連通路の近辺に配置する必要性がなく、また、補助剤保持部材やシール部材に対して必ずしも重力方向の上側から供給する必要性もなくなる(この場合、シール部材側からの逆流を防止する逆止弁を介在させる。)。また、補助剤保持部材を介さずに直接シール部材への供給、塗布も行うことができる。
次に、本発明の第3実施形態について図10を参照して説明する。なお、図10は同実施形態における大気開放機構部分の説明図である。
ここでは、補助剤供給部261に、シール補助剤260を収容する可撓性を有する袋状の補助剤収容部271と、この補助剤収容部剤271に隣接して配設され、空気が供給されることで膨張して補助剤収容部271を加圧する加圧部272とを備え、加圧部272にポンプ270によって空気を送込むようにしている。なお、連通路262には図示しない逆止弁を配置している。
このようにしても、上記第2実施形態と同様、シール補助剤の収容部(補助剤供給部261)を大気連通路の近辺に配置する必要性がなく、また、補助剤保持部材やシール部材に対して必ずしも重力方向の上側から供給する必要性もなくなる。また、補助剤保持部材を介さずに直接シール部材への供給、塗布も行うことができる。
なお、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ単機能構成のものに限らず、プリンタ/ファクシミリ/複写などの複合機能を有する画像形成装置であっても良く、したがってまた、液体容器もこれらの画像形成装置に適用するものであっても良い。
1 装置本体
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 サブタンク(液体収容容器)
51 搬送ベルト
201 インク収容部
202 容器本体
203 大気開放通路
204 大気解放機構
220 大気開放路
221 ホルダ取付け部
222 ホルダ
231 バルブ部材
232 弁体部
233 開放部材部
234 シール部材
250 補助剤保持部材
260 シール補助剤
261 補助剤供給部

Claims (1)

  1. 液滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を収容する液体収容容器と、を備え、
    前記液体収容容器は、
    前記液体を収容する容器本体内を大気に開放する大気開放路を開閉するシール部材を有する大気開放機構を備え、
    前記大気開放機構のシール部材に、水溶性の有機溶媒であるシール補助材を含有する補助材供給部材が設けられ、
    前記シール部材は、開閉動作に応じて変形可能な部材で形成され、
    前記補助材供給部材は、前記シール部材の変形に応じて変形可能であり、
    前記大気開放機構のホルダ部材に形成された連通路を通じて、外部から、前記補助材供給部材に対して前記シール補助材を供給する手段を備え、
    前記大気開放機構の大気遮断時には、前記シール部材が押し潰されることによって前記補助材供給部材も潰されて、前記補助材供給部材から前記シール補助材が染み出して前記シール部材に供給され、
    前記連通路は、前記大気遮断時には前記シール部材によって閉じられ、前記大気開放機構の大気開放時に、前記シール部材が離れることによって開放されて、外部から前記連通路を通じて前記補助材供給部材に対して前記シール補助材が滴下して供給される
    を特徴とする画像形成装置。
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