JP5320674B2 - エポキシ樹脂硬化剤及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Description
垣内弘編著「エポキシ樹脂硬化剤の新展開」(株)CMC、1994年5月31日41−49頁
即ち本発明は、下記(A)、(B)、(C)および(D)を含有するエポキシ樹脂硬化剤であって、該硬化剤中の(C)に対する(D)の重量比(=(D)/(C))が0.04〜0.22であるエポキシ樹脂硬化剤に関する。
(A)イソホロンジアミンとジグリシジル化合物との付加反応により得られるイソホロンジアミンのエポキシ付加物
(B)1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとジグリシジル化合物との付加反応により得られる1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのエポキシ付加物
(C)イソホロンジアミン
(D)1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
また本発明は、該エポキシ樹脂硬化剤とエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物に関する。
本発明のイソホロンジアミン又は1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとジグリシジル化合物との付加反応により得られるエポキシ付加物としては、下記の構造(a)〜(d)を有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(a)A−G−A
(b)A−G−A−G−A
(c)
A−G
\
A−G−A
/
A−G
(d)
A−G G−A
\ /
A
/ \
A−G G−A
(上記構造式(a)〜(d)中、Aはイソホロンジアミン又は1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの残基、Gはジグリシジル化合物残基を表す。)
本発明のジグリシジル化合物との反応生成物である成分(A)及び成分(B)は、各々上記(a)〜(d)に代表される種々の構造を有する付加反応物の混合物である。
イソホロンジアミン(成分(C))の好ましい含有量は、本発明のエポキシ樹脂硬化剤全量に対して18.5〜70.2重量%、より好ましくは25.7〜63.1重量%である。1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(成分(D))の好ましい含有量は、本発明のエポキシ樹脂硬化剤全量に対して0.8〜15.4重量%、より好ましくは1.0〜13.9重量%である。成分(C)の割合が少なすぎると耐水性が低下し、多すぎると低温条件下での硬化性が低下する場合がある。成分(D)の割合が少なすぎると低温条件下での硬化性が低下し、多すぎると耐水性が低下する場合がある。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤においては、イソホロンジアミン(C)と1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(D)の重量比(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン/イソホロンジアミン=(D)/(C))が0.04〜0.22の範囲であることが必要である。(D)/(C)の好ましい範囲は0.06〜0.18であり、最も好ましい範囲は0.08〜0.14である。重量比が0.04未満となると低温条件における硬化性及び塗膜外観の改善効果が不十分であり、0.22を超えるとエポキシ樹脂硬化塗膜の耐水性の低下をまねく。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤におけるエポキシ付加物全含有量(成分(A)と(B)の合計含有量)とジアミン全含有量(成分(C)と(D)の合計含有量)との比率は特に限定されないが、好ましくはジアミン全含有量に対するエポキシ付加物全含有量の重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)が0.17〜4.2、より好ましくは0.30〜2.7となるように各成分の割合を調整する。エポキシ付加物の割合が少なすぎると硬化性、耐水性が低下し、多すぎると著しく粘度が高くなり作業性が低下する場合がある。
このようにして得られるイソホロンジアミンあるいは1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとジグリシジル化合物との反応生成物には、上述したような構造(a)〜(d)等の種々の構造を有するエポキシ付加物と、未反応ジアミンすなわち未反応のイソホロンジアミンあるいは1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンが含まれる。
また、例えば上記方法で得たイソホロンジアミンとジグリシジル化合物の反応生成物からイソホロンジアミンとジグリシジル化合物のエポキシ付加物を分離・精製し、同様に得た1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとジグリシジル化合物の反応生成物から分離・精製した1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとジグリシジル化合物のエポキシ付加物と混合し、これにさらにイソホロンジアミンあるいは1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを加えて、イソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比を前記範囲に調整することによって、所望の組成物を得ることもできる。
中でも4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)及び4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、ならびにこれらの混合物を主成分とするのが好ましい。
さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とする場合に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂以外のグリシジル基を有するエポキシ樹脂、例えばジオール類のジグリシジルエーテル化合物や単官能のグリシジル化合物などを、反応性希釈剤として少量併用することもできる。
単官能型グリシジル化合物としては、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、メタクレジルグリシジルエーテル、パラクレジルグリシジルエーテル、オルソクレジルグリシジルエーテル、ネオデカン酸グリシジルエステルなどが挙げられる。ジオール類のジグリシジルエーテル化合物としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどの多官能型グリシジル化合物が挙げられる。
イソホロンジアミン含有量の測定は、以下の条件下でガスクロマトグラフ分析により測定した。
ガスクロマトグラフ分析器;商品名「GC−390B」(GLサイエンス株式会社製)
カラム:Varian(Varian CHROMPACK)社製、商品名「CP−Sil8CB」
(長さ30m、Film厚2.5μm、内径0.25mm)
キャリアーガス:ヘリウム 流速:1.2ml/min
内部標準物質:ジフェニルエーテル
溶媒:メタノール
試料注入量:0.5μl
温度条件;INJ,DET:300℃ COL:150℃
保持時間:5.5min
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン含有量の測定は、以下の条件下でガスクロマトグラフ分析により測定した。
ガスクロマトグラフ分析器;商品名「GC−390B」(GLサイエンス株式会社製)
カラム:Varian(Varian CHROMPACK)社製、商品名「CP−Sil8CB」
(長さ30m、Film厚2.5μm、内径0.25mm)
キャリアーガス:ヘリウム 流速:1.2ml/min
内部標準物質:ジフェニルエーテル
溶媒:メタノール
試料注入量:0.5μl
温度条件;INJ,DET:300℃ COL:150℃
保持時間:5.1min
エポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で、#240サンドペーパ処理を行い、キシレン脱脂した冷間圧延鋼板(SPCC−SB)(JIS−G−3141)に200μmの厚さで塗装した。
外観:塗装7日後の塗膜外観(光沢、透明性、平滑性)を目視により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
硬化性(鉛筆硬度):塗装1,4,7日後の塗膜の硬度を鉛筆硬度(JIS−K−5600−5−4)により評価した。
耐水性:塗装16時間後、1、4、7日後の塗膜上に水滴を滴下し、1日放置後の塗膜の変化を目視により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
攪拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積0.5リットルのセパラブルフラスコに1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学株式会社製、以下、「1,3−BAC」と称する。)213.6gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート828、エポキシ当量:186g/eq、以下、「DGEBA」と称する。)111.6gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのDGEBA付加物(反応生成物A)324.3gを得た。反応生成物A中の未反応1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンは41.7wt%であった。
合成例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン(ヒュルスジャパン株式会社製、以下、「IPDA」と称する。)255.5gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらDGEBA69.8gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、イソホロンジアミンのDGEBA付加物(反応生成物B)324.7gを得た。反応生成物B中の未反応イソホロンジアミンは66.0wt%であった。
合成例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン255.5gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらDGEBA111.6gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、イソホロンジアミンのDGEBA付加物(反応生成物C)366.3gを得た。反応生成物C中の未反応イソホロンジアミンは43.6wt%であった。
合成例1と同様のフラスコに1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン241.8gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート807、エポキシ当量:168g/eq、以下DGEBFと称する。)114.2gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのDGEBF付加物(反応生成物D)355.3gを得た。反応生成物D中の未反応1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンは44.9wt%であった。
合成例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン255.5gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらDGEBF100.8gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、イソホロンジアミンのDGEBF付加物(反応生成物E)355.1gを得た。反応生成物E中の未反応イソホロンジアミンは46.0wt%であった。
145mlガラス製マヨネーズ瓶(厚肉広口瓶)に、合成例1で得られた反応生成物Aを9.0g、合成例2で得られた反応生成物Bを81.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤A100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤A中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.07であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、0.57であった。エポキシ樹脂硬化剤Aを用いてDGEBFと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを18.0g、合成例2で得られた反応生成物Bを72.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤B100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤B中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.16であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、0.64であった。エポキシ樹脂硬化剤Bを用いてDGEBFと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを4.0g、合成例3で得られた反応生成物Cを76.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール20.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤C100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤C中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.05であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、1.30であった。エポキシ樹脂硬化剤Cを用いてDGEBFと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを8.0g、合成例3で得られた反応生成物Cを72.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール20.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤D100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤D中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.11であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、1.30であった。エポキシ樹脂硬化剤Dを用いてDGEBFと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例4で得られた反応生成物Dを9.0g、合成例5で得られた反応生成物Eを81.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤E100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤E中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.11であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、1.18であった。エポキシ樹脂硬化剤Eを用いてDGEBFと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを9.0g、合成例5で得られた反応生成物Eを81.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤F100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤F中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.10であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、1.19であった。エポキシ樹脂硬化剤Fを用いてDGEBFと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1で得られたエポキシ樹脂硬化剤Aを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例5で得られたエポキシ樹脂硬化剤Eを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを3.0g、合成例2で得られた反応生成物Bを87.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤G100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤G中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.02であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、0.53であった。エポキシ樹脂硬化剤Gを用いてDGEBFと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表3に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られた反応生成物Aを20.0g、合成例3で得られた反応生成物Cを60.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール20.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤H100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤H中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0.32であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、1.32であった。エポキシ樹脂硬化剤Hを用いてDGEBFと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表3に示す。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例2で得られた反応生成物Bを90.0g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール10.0gを添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂硬化剤I100gを得た。得られたエポキシ樹脂硬化剤I中のイソホロンジアミンと1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの重量比(1,3−BAC/IPDA)は0であった。また、重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)は、0.52であった。エポキシ樹脂硬化剤Iを用いてDGEBFと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を10℃、80%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成して性能評価を行った。評価結果を表3に示す。
Claims (7)
- 下記(A)、(B)、(C)および(D)を含有するエポキシ樹脂硬化剤であって、該硬化剤中の(C)に対する(D)の重量比(=(D)/(C))が0.04〜0.22であり、エポキシ付加物全含有量(成分(A)と(B)の合計含有量)とジアミン全含有量(成分(C)と(D)の合計含有量)との重量比(エポキシ付加物全含有量/ジアミン全含有量)が0.17〜2.7であるエポキシ樹脂硬化剤。
(A)イソホロンジアミンにジグリシジル化合物を付加してなるイソホロンジアミンのエポキシ付加物
(B)1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンにジグリシジル化合物を付加してなる1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンのエポキシ付加物
(C)イソホロンジアミン
(D)1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン - イソホロンジアミンにジグリシジル化合物を付加する際の反応比(アミノ基数/グリシジル基数)が3〜10である請求項1記載のエポキシ樹脂硬化剤。
- 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンにジグリシジル化合物を付加する際の反応比(アミノ基数/グリシジル基数)が3〜10である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂硬化剤。
- イソホロンジアミンに付加するジグリシジル化合物が、4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテルおよび/または4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテルである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤。
- 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに付加するジグリシジル化合物が4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテルおよび/または4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテルである請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤とエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
- 請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物。
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