JP5311175B2 - ロータリフィーダ - Google Patents
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Description
ここで、従来型のロータリフィーダの1例を図6及び図7に示す。
図6に示したロータリフィーダ101は、供給口110に供給された粉粒体を搬送する際に、円筒型ケーシング内でロータ羽根118を回転させる構造となっているが、ロータ羽根118の先端はケーシング内壁114Aに近接して移動するため、該ロータリフィーダ101の供給口110と排出口112との間で、空気等のガスが流通しないようにシールできる構造となっている。
特に、竪型粉砕機の原料投入口に配したロータリフィーダは、排出口側のガスを外に漏れ出させない、又原料投入口から外気が竪型粉砕機内に進入しないようシールする目的で設置されることが一般的である。
しかしながら、竪型粉粉砕機により粉砕する原料の種類は数多く、付着し易い原料である、粘度、スラグ、鉄源、蛇紋岩、石炭、オイルコークスや、これらに石灰石、珪石などを混合したセメント原料を粉砕する場合、或いは水分が多い原料を粉砕する場合において、ロータリフィーダのケーシング内壁やロータ羽根に原料が付着するという現象が発生した。
そのため、従来のロータリフィーダで付着し易い原料を使用する場合等は、頻繁にロータリフィーダを停止させて内部に付着した原料を取り除く必要があって、安定運転の妨げとなる大きな問題となっていた。
(1) 円筒形のケーシング内に、複数枚のロータ羽根を有した回転ロータを配して、該ロータ羽根をケーシング内で回転させることによって、粉粒体を搬送して供給するロータリフィーダにおいて、該ロータ羽根の各々の先端に刃面が直線的で刃先が鋭角のロータ羽根先端部を配して、ロータ羽根の回転方向側に前傾するように傾斜させ、該傾斜する角度を10度から80度までの範囲とするとともに、該ロータ羽根の先端に硬化肉盛を施し、かつ、該ロータ羽根先端部とケーシング内壁との距離を3〜5mmの範囲とした。
従って、付着物を掻き落としながらロータ羽根が回転前進する際の抵抗が、従来装置と比較して小さくできるとともに、抵抗が小さいことにより羽根先端部の摩耗を少なくすることができる。
本発明によれば、前述した作用効果により、ケーシング内における原料閉塞等の深刻な問題を回避できるので、ロータリフィーダを停止させて内部に付着した原料を取り除く等をメンテナンスの回数を抑えることができる。
また、前記ロータ羽根先端部とケーシング内壁との距離を3〜5mmの範囲とすれば付着物を除去し易い、その範囲内において、特に効率的にロータリフィーダ内での原料の付着が除去できる。
図1に断面の概要を示すロータリフィーダ1は、略円筒状のケーシング14、回転ロータ16、ロータ羽根18、又図示しない回転ロータ16の駆動機及び駆動機構などを備える。ここで、ケーシング14の外形は略円筒状で、その両側面を図示しない蓋によって閉止されており、片方の側面には前述した図示しない駆動機及び駆動機構などが取り付けられている。
なお、図1は、ケーシング14の長手方向に対して直行する方向で切断した際における断面図である。
また、ケーシング14内には、ケーシング14の長手方向に延在し、前述した図示しない駆動機の駆動軸に接続されて回転する回転ロータ16を配するとともに、回転ロータ16に放射状に取り付けられて、ケーシング14の長手方向に延在する複数枚(図1においては5枚)のロータ羽根18を配している。
図3に示した実施形態においては、ロータ羽根先端部18Aの先端に摩耗防止のため硬化肉盛18Cが施されている。
後述する付着物の掻き落とし際において、ロータ羽根先端部18Aがケーシング14Aの内壁に付着した付着物により短期間で摩耗するような問題が発生する場合は、硬化肉盛18Cを施工することによって摩耗防止の効果がある。
また、ロータ羽根18以外の構造について、図1に示した構造に限るものではないことは勿論であって、本発明の特徴とする機能、作用効果を損なわない範囲で、公知の従来型のロータリフィーダ構造と置き換えても良い。
ロータリフィーダ1は、図示しない竪型粉砕機の上部にある原料投入口に配されて、ロータリフィーダ1の排出口12が原料投入口に連結される。
ここで、図示しない原料供給機から、ロータリフィーダ1の供給口10に、原料が投入される。なお、竪型粉砕機に投入される原料は、ロータリフィーダ1で搬送できる粉粒体である。
該空間に貯留されていた原料は、該空間の移動によって供給口10から排出口12まで搬送される。排出口12まで搬送された原料は、そこから下方に排出されて、前述した図示しない竪型粉砕機の原料投入口に投入される。
ロータ羽根18のロータ羽根先端部18Aが付着物を掻き落とす際の挙動を、図5に模式的に示す。
図5(1)が本実施形態による場合を示し、図5(2)が従来の場合を示す。
図5より明らかなように、ロータ羽根先端部18Aが回転方向に前傾している本実施形態のほうが、付着物に対してその先端が回転方向鋭角になるように接するために、鋭く切り込むようにして付着物を除去することができる。
つまり、本発明によれば、運転中、ケーシング内壁14Aに原料が付着した場合でも、ロータ羽根先端部18Aの先端が付着物に鋭角に切り込んでいくことができ、優れた掻き落とし効果を備えている。
というのは、前記傾斜角度θ1があまり小さすぎると効果がわかりづらいため、前記傾斜角度θ1が10度以上であることが好ましい。
しかし、ロータリフィーダ1の構造を考えると、前記傾斜角度θ1を90度で配することは実際のところ難しいので、ロータ羽根14を、回転方向側に傾斜させる前記傾斜角度θ1として好ましい範囲を、10度から80度までの範囲とした。
というのは、該隙間が小さすぎるとロータ羽根先端部Aがケーシング内壁に直接接触して傷つく恐れ等があるが、ロータ羽根先端部14をケーシング14内壁との間の隙間を、3mm以上とすれば、そのような問題は発生しにくい。
しかし、該隙間が広すぎるとロータ羽根先端部14で除去できない付着物が多くなり、ロータリフィーダ1内に残留する原料が多くなりすぎる等といった問題が生じる恐れがあるため、該隙間の広さは5mm以下とすることが好ましい。
10 供給口
12 排出口
14 ケーシング
14A ケーシング内壁
16 回転ロータ
18 ロータ羽根
18A ロータ羽根先端部
18B ロータ羽根根元部
18C 硬化肉盛部
Claims (1)
- 円筒形のケーシング内に、複数枚のロータ羽根を有した回転ロータを配して、該ロータ羽根をケーシング内で回転させることによって、粉粒体を搬送して供給するロータリフィーダにおいて、
該ロータ羽根の各々の先端に刃面が直線的で刃先が鋭角のロータ羽根先端部を配して、ロータ羽根の回転方向側に前傾するように傾斜させ、該傾斜する角度を10度から80度までの範囲とするとともに、
該ロータ羽根の先端に硬化肉盛を施し、かつ、該ロータ羽根先端部とケーシング内壁との距離を3〜5mmの範囲としたことを特徴とするロータリフィーダ。
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