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JP5304574B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

吹出口に配置されるフラップを制御することにより吹出口から供給される風の向きを変更できる空気調和装置の制御装置に関する。
従来、空気調和装置のスイング動作を制御する制御装置が知られている(例えば、特許文献1(特開平9−196435号公報))。制御装置は、空気調和装置に対してフラップの傾きを変動させる制御指令を送る。これにより、空気調和装置から吐き出される空気の流れを上下に揺らし、室内の空気を攪拌させて、空調対象空間の上下方向における温度分布の偏りを解消している。特に、特許文献1(特開平9−196435号公報)では、吹出の温度に応じて、吹出口の幅を調整して吹出の風速を制御している。具体的には、吹出温度が低い場合には風速が小さくなるように、吹出の温度が高い場合には風速が大きくなるように制御している。これにより、吹出温度が低い場合に利用者に直接強い風を当てることを防止しており、ドラフトによる不快感を利用者に与えることを低減している。
しかし、特許文献1(特開平9−196435号公報)では、風向の調整を行うスイング動作自体は単調な上下動であり、吹出温度の変化に伴って風速を変更させているのみである。このため、風速が小さくても温度が低い風を利用者に直接当てる可能性はあり、少なからずドラフトによる不快感を利用者に与えてしまう恐れがある。また、特許文献1(特開平9−196435号公報)では、このようなスイング動作の制御は、暖房運転についてのみ記載されており、冷房運転におけるスイング動作の制御は特に記載されていない。
また、実際の製品として発売されている空気調和装置では、フラップを水平吹きまたは下吹きの状態で固定する時間を設けずに、フラップが水平吹きから下吹きにまたは下吹きから水平吹きに推移するのに12秒かかるものがある。すなわち、この空気調和装置では、24秒周期で水平吹きと下吹きとを繰り返す。このような空気調和装置では、フラップの水平吹きと下吹きとの間隔が短く室内空間の温度ムラの解消には効果があるが、空間の隅々まで空調することは難しい。
それとは別の空気調和装置では、フラップを下吹きの状態で60秒間固定するものがある。このような空気調和装置では60秒間と下吹きの時間が長いため利用者にドラフトによる不快感を与える恐れがある。
本発明の課題は、空気調和装置のスイング動作を制御し、室内の快適性を向上させる制御装置を提供することにある。
第1発明に係る制御装置は、空気調和装置のフラップを上下にスイングさせるスイング動作を制御する制御装置であって、運転モード判定部と、スイングパターン記憶領域と、制御指令生成部と、繰り返し時間間隔決定部と、温度値取得部と、スイングパターン選択部と、フェーズ判定部と、を備える。運転モード判定部は、空気調和装置の運転モードである冷房運転モードおよび暖房運転モードを少なくとも判定する。スイングパターン記憶領域は、スイング動作に関する情報である複数のスイングパターンを記憶する。制御指令生成部は、複数のスイングパターンのうち、運転モード判定部によって判定された結果に応じたスイングパターンに基づき、空気調和装置の制御指令を生成する。繰り返し時間間隔決定部は、第1繰り返し時間間隔と第2繰り返し時間間隔とを複数のスイングパターンに基づき決定する。第1繰り返し時間間隔は、フラップの傾きが第1の姿勢から第2の姿勢に変化し、さらに第1の姿勢に変化するまでの時間間隔である。第2繰り返し時間間隔は、フラップの傾きが第2の姿勢から第1の姿勢に変化し、さらに第2の姿勢に変化するまでの時間間隔である。温度値取得部は、空気調和装置が設置された室内における所定の温度値を取得する。スイングパターン選択部は、運転モード判定部によって判定された結果と、温度値取得部によって取得された所定の温度値とに基づき、複数のスイングパターンから所定のスイングパターンを選択する。フェーズ判定部は、空気調和装置の立ち上げ期から、空気調和装置による室内の空調制御が十分に行われた状態である安定期までのそれぞれのフェーズを判定する。複数のスイングパターンは、運転モードと関連づけられている。スイング動作は、第1の姿勢と第2の姿勢とを繰り返す動作である。第1の姿勢においては、フラップが水平面に対して第1角度だけ傾き、空気調和装置から吐き出される空気が水平方向に近い方向に流れる。第2の姿勢においては、フラップが水平面に対して第2角度だけ傾き、空気調和装置から吐き出される空気が垂直方向に近い方向に流れる。スイングパターン選択部は、フェーズ判定部によって判定されたフェーズに基づいてスイングパターンを選択する。繰り返し時間間隔決定部は、スイングパターン選択部によって選択された所定のスイングパターンに基づき、第1繰り返し時間間隔および第2繰り返し時間間隔を決定する。さらに、繰り返し時間間隔決定部は、スイングパターン選択部によって選択されたスイングパターンに基づいて、冷房運転モードでは立ち上げ期から安定期に向けて繰り返し時間間隔を長くし、暖房運転モードでは立ち上げ期から安定期に向けて繰り返し時間間隔を短くする。制御指令生成部は、繰り返し時間間隔決定部によって決定された第1繰り返し時間間隔および第2繰り返し時間間隔に応じた制御指令を生成する。
一般的に、冷たい空気は下降しやすく、暖かい空気は上昇しやすい。そして、利用者は、空間の下部に存在することがほとんどである。このため、例えば天吊り型の空気調和装置が空調を行う場合に、冷房運転では、通常時に水平方向に吹き出すことにより利用者に直接風が当たらないようにしやすいが、暖房運転では、通常時に下方向に吹き出すことになり利用者に直接風が当たりやすくなる。
また、冷房運転や暖房運転を行ってしばらく経過すると、冷たい空気の層と暖かい空気の層とに分かれ、冷たい空気の層が空間の下部に停滞し、暖かい空気の層が空間の上部に停滞する。このように、空間の空気が垂直方向に対して温度分布の偏りが生じてしまうと、空調の効率が低下し、かつ、利用者に不快感を与えてしまう。したがって、この温度分布の偏りを解消するために、冷房運転や暖房運転の通常時と異なりフラップのスイング動作を定期的に行うことが考えられる。
しかし、冷房運転の場合には、吹出口から供給される風を利用者に直接当てると、ドラフトによる不快感を利用者に与える恐れがある。また、スイング動作を単調な固定パターンとしてしまうと、利用者が感じる快適さを徐々に低下させてしまう。そして、暖房運転の場合には、吹出口から供給される空気を水平方向(天井側)に吹き出すことになるため、温度分布の偏りを促進させてしまう。
本発明の制御装置では、2つの運転モード(冷房運転モードおよび暖房運転モード)と複数のスイングパターンとが関連づけられて、スイングパターン記憶領域に記憶されている。制御指令生成部は、運転モード判定部により判定された運転モードに応じたスイングパターンを選択する。そして、制御指令生成部は、選択したスイングパターンに基づいて、空気調和装置のフラップのスイング動作に係る制御指令を生成する。すなわち、本発明の制御装置は、空気調和装置においてその時に行われている運転モードに応じて、空気調和装置が設置されている空間の快適性(例えば、不快指数など)を考慮したスイングパターンを実行することになる。
したがって、冷房運転におけるスイングパターンと暖房運転におけるスイングパターンとを、冷房運転および暖房運転のそれぞれに最適になるように異なるスイングパターンを実行することができる。このため、空調対象空間に生じる垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、かつ、ドラフトによる不快感を低減することができ、室内における快適性を向上させることができる。
また、本発明の制御装置では、繰り返し時間間隔決定部が、複数のスイングパターンに基づき、フラップの第1の姿勢から次の第1の姿勢までの時間間隔が第1繰り返し時間間隔として決定する。同様に、繰り返し時間間隔決定部が、複数のスイングパターンに基づき、フラップの第2の姿勢から次の第2の姿勢までの時間間隔が第2繰り返し時間間隔として決定する。
これにより、少なくとも2つ以上の運転モード(冷房運転モードおよび暖房運転モードを含む)に応じて、スイング動作の頻度を変更することができる。したがって、運転モードに応じて、その時の運転モードに最適になるように異なるスイングパターンを実行させることができる。このため、空調対象空間に生じる垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、かつ、ドラフトによる不快感を低減することができ、室内における快適性を向上させることができる。
さらに、本発明の制御装置では、空気調和装置が設置された室内における所定の温度値が取得される。運転モード判定部によって判定された結果と所定の温度値とに基づいて、複数のスイングパターンのうちの所定のスイングパターンが選択される。そして、選択されたスイングパターンに基づいて繰り返し時間間隔が決定される。制御指令は、繰り返し時間間隔に応じて生成される。なお、ここにいう「所定の温度値」とは、例えば、吹出温度、吸込み温度、床温等の値である。また、ここにいう「所定のスイングパターン」とは、所定の温度値に対応するスイングパターンである。
したがって、選択されるスイングパターンを、運転モードの違いだけでなく、室内の温度分布などの空調状態に応じて変更することができる。このため、空間の垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、ドラフトによる不快感を利用者に極力与えないようにすることができる。
そして、本発明の制御装置では、空気調和装置の立ち上げ期から空気調和装置による室内の空調制御が十分に行われた状態である安定期までのそれぞれのフェーズがフェーズ判定部により判定される。そして、判定されたフェーズに基づいてスイングパターンがスイングパターン選択部により選択される。ここで、空気調和装置の立ち上げ期から安定期までの状態には、室内に温度ムラがある状態である中間時等が含まれる。また、選択されたスイングパターンにより、冷房運転モードでは、安定期より立ち上げ期に、垂直方向に近い方向の空気が頻繁に吐き出され、暖房運転モードでは、立ち上げ期より安定期に、垂直方向に近い方向の空気が頻繁に吐き出される。
したがって、選択されるスイングパターンを、運転モードの違いだけでなく、室内の温度分布などの空調状態であるフェーズに応じて変更することができる。このため、空間の垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、ドラフトによる不快感を利用者に極力与えないようにすることができる。
発明に係る制御装置は、第発明に係る制御装置であって、繰り返し時間間隔決定部は、少なくとも冷房運転モードにおいて、複数の第1繰り返し時間間隔を決定する。
少なくとも冷房運転モードにおいては、利用者に対してドラフトによる不快感を与えないために、下方向に冷風を吹き出すことは望ましくない。しかしながら、空間の空気が垂直方向に対して温度分布の偏りが生じた場合に、空調の効率が低下し、かつ、利用者に不快感を与えてしまう。このように、温度分布の偏りが原因の不快感が大きくなった場合に、ドラフトによる不快感を無視して温度分布の偏りを解消する必要がある。ただし、この場合に、単にフラップのスイング動作を定期的に行っても、利用者にドラフトによる不快感を与えてしまう。
このように、冷房運転モードにおいてはドラフトによる不快感を利用者に与えやすい。このため、本発明の制御装置では、少なくとも冷房運転モードにおいて、繰り返し時間間隔決定部が、第1繰り返し時間間隔を複数決定している。
したがって、利用者に対して直接当てる風のパターンを不規則にすることができる。また、空間の垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、ドラフトによる不快感を利用者に極力与えないようにできる。
発明に係る制御装置は、第1発明又は発明係る制御装置であって、空気調和装置は、四つの吹出口を有する空気調和装置である。そして、スイングパターン記憶領域は、四つの吹出口にそれぞれ設けられたフラップに対する複数のスイングパターンを記憶する。
本発明の制御装置では、スイングパターン記憶領域が空気調和装置の有する四つのフラップそれぞれに関連づけられた複数のスイングパターンを記憶している。したがって、四方吹きの空気調和装置のフラップそれぞれを独立して異なるスイングパターンにより制御することができる。
発明に係る制御装置は、第発明に係る制御装置であって、四つの吹出口は、第1の吹出口と、第3の吹出口と、第2の吹出口と、第4の吹出口とからなる。第3の吹出口は、第1の吹出口に対して対称に配置される。第2の吹出口は、第1の吹出口の一端側近傍から第3の吹出口の一端側近傍に伸び、第1の吹出口および第3の吹出口に隣接する。第4の吹出口は、第1の吹出口の他端側近傍から第3の吹出口の他端側近傍に伸びて第2の吹出口に対して対称に配置され、第1の吹出口および第3の吹出口に隣接する。本発明の制御装置はまた、ID記憶領域と、ペア設定部とをさらに備える。ID記憶領域は、四つの吹出口に対応するIDを記憶する。ペア設定部は、ID記憶領域に記憶されたIDに基づき、隣接する二つの吹出口に設けられた二つのフラップからなる二組のペアを設定する。そして、制御指令生成部は、同一のペアに属する二つのフラップを同期させる制御指令を生成する。
本発明の制御装置では、四つの吹出口に対応するIDがID記憶領域に記憶される。そして、記憶されたIDに基づいて、隣接する二つの吹出口に設けられる二組のフラップのペアがペア設定部により決定される。同一のペアに設定されたフラップは、制御指令生成部により生成された制御指令に基づいて、そのスイングパターンが同期される。
隣接する二つの吹出口に設けられる二つのフラップのスイングパターンを同期させて、それらの吹出口から吹き出される風向の上下動を合わせると、空間の垂直方向に対して旋回流が起きやすくなる。したがって、本発明の制御装置では、空気の縦方向の旋回流を生じさせることができる。
発明に係る制御装置は、第発明に係る制御装置であって、制御指令生成部は、二組のペアに、異なるタイミングで同一のスイングパターンを実行させる。
本発明の制御装置では、四つの吹出口に設けられた四つのフラップのうち、各ペアが異なるタイミングで同一のスイングパターンを実行する。すなわち、同一ペアの2つのフラップ(第1ペアとする)と、第1ペアと異なる2つのフラップ(第2ペア)とが、異なるタイミングのスイングパターンが実行されることになり、このときに第1ペアと第2ペアとに実行されるスイングパターンは同一のものである。
これにより、室内の空気を攪拌させることができる。
発明に係る制御装置は、第発明または第発明に係る制御装置であって、ペア設定部は、所定の条件でペアを変更する。
本発明の制御装置では、所定の条件でペアが変更される。すなわち、異なるペアに属する2つのフラップがペアとして決定されることになる。なお、ここで、所定の条件とは、例えば、所定の時間間隔または室内の空調環境等である。
これにより、室内の温度ムラを適宜解消することができる。
発明に係る制御装置は、第発明から第発明のいずれかに係る制御装置であって、温度取得部は、室内機に取り付けられた温度センサで検知された値を取得する。
本発明の制御装置では、室内機に取り付けられた温度センサによって検知された値が取得され、スイングパターンが決定される。なお、室内機に取り付けられた温度センサには、例えば、吸込み温度センサ、吹出温度センサ、および床温度センサ等が含まれる。
これにより、室内温度などの室内環境や吹出温度などの室内機の状況に応じてスイングパターンを決定することができる。
第1発明に係る制御装置では、冷房運転におけるスイングパターンと暖房運転におけるスイングパターンとを、冷房運転および暖房運転のそれぞれに最適になるように異なるスイングパターンを実行することができる。このため、空調対象空間に生じる垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、かつ、ドラフトによる不快感を低減することができ、室内における快適性を向上させることができる。
発明に係る制御装置では、利用者に対して直接当てる風のパターンを不規則にすることができる。また、空間の垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、ドラフトによる不快感を利用者に極力与えないようにできる。
発明に係る制御装置では、四方吹きの空気調和装置のフラップそれぞれを独立して異なるスイングパターンにより制御することができる。
発明に係る制御装置では、隣接する二つのフラップのスイングを同期させる制御を空気調和装置に行うことにより、空気の縦方向の旋回流を生じさせることができる。
発明に係る制御装置では、室内の空気を攪拌させることができる。
発明に係る制御装置では、室内の温度ムラを適宜解消することができる。
発明に係る制御装置では、室内温度などの室内環境や吹出温度などの室内機の状況に応じてスイングパターンを決定することができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置1の外観斜視図である。 (a)吹出口の拡大断面図であり、フラップが水平面に対して第1角度だけ傾いた位置(水平吹き)を示す図である。 (b)吹出口の拡大断面図であり、フラップが水平面に対して第2角度だけ傾いた位置(下吹き)を示す図である。 空調制御部、各種センサ、および各種機器の関係を示すブロック図である。 継続時間テーブルを表す図である。 条件テーブルを表す図である。 スイングパターンテーブルを表す図である。 パターン1におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン2におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン3におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン4におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン5におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン6におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 パターン7におけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。 フェーズを判定する処理の流れを示すフローチャート図である。 フェーズを判定する処理の流れを示すフローチャート図である。 フェーズを判定する処理の流れを示すフローチャート図である。 フェーズを判定する処理の流れを示すフローチャート図である。 変形例(8)のパターンにおけるフラップの向きの時間経過による推移を表す図である。
以下、本発明に係る空気調和装置1の実施形態についてについて、図面を用いて詳細に説明する。
(1)空気調和装置1の構成
以下、本発明の空気調和装置1の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の外観斜視図を示す。
空気調和装置1は、利用者によって利用させる建物の室内に配置された室内機2(本実施形態では1台)によって、利用者の快適性を向上させる空調制御を行うシステムであって、主に、室内機2と室外機3とを有する空気調和装置からなる。なお、本実施形態に係る室内機2は、4方向へ空気を吹き出すことができる天井設置型の室内機である。室内機2と室外機3とは、冷媒連絡配管10を介して接続され、冷媒回路(図示せず)を形成する。また、本実施形態では、1台の室外ユニットに対して1台の室内機2が接続される。21室外機3は、室内機2の熱負荷を処理する熱源ユニットとして機能する。室内機2は、利用ユニットとして機能し、室内空間の空調(冷房運転や暖房運転など)を行う。室外機3は、内部に空調制御部4を有している。空調制御部4は、空気調和装置2の各種運転制御を行う装置である。
また、図1に示すように、室内機2は、本体21およびフラップ22a,22b,22c,22dを有する。本体21は、箱状の形状を有しており、下面の略中央には正方形状の吸込口23が形成されており、4つの吹出口21a,21b,21c,21dが形成されている(図1および図2)。4つの吹出口21a〜21dは、吸込口23の外側で、吸込口15の4つの辺に沿って延びるように、細長い長方形状に形成されている。各吹出口21a〜21dには、各吹出口21a〜21dを識別するための情報として吹出口ID1〜4が振り当てられている。
そして、フラップ22a〜22dは、それぞれ本体21の各吹出口21a〜21d付近に設けられている。フラップ22a〜22dは、各吹出口21a〜21dから吹き出された空調空気を上下方向に導くための風向調整板であって、各吹出口21a〜21dの形状と同様に細長い矩形状に形成されている。フラップ22a〜22dは、図2(a)に示すように、本体21に対し上下に回動することで、各吹出口21a〜21dを開閉することができる。
なお、図2(a)は、フラップ22a〜22dが、水平面Hに対して第1角度αだけ傾いた位置(水平吹き)を示し、図2(b)は、フラップ22a〜22dが、水平面Hに対して第2角度βだけ傾いた位置(下吹き)を示している。図2に示す通り、水平面Hに対する第2角度βが第1角度αよりも大きい。そして、フラップ22a〜22dの傾きが、水平面Hから第1角度αの位置に調整されると、吹出口21a〜21dから吹き出される空調空気の流れ方向は天井に沿って水平方向に近い方向であって本体21とは外側に流れる。また、フラップ22a〜22dの傾きが、水平面Hから第2角度βの位置に調整されると、吹出口21a〜21dから吹き出される空調空気の流れ方向は垂直方向に近い方向であって下向きに流れる。
また、本実施形態において、室内機2は、本体21内部に室内空気を吸入して、利用側熱交換器(図示せず)において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための送風ファンとしての室内ファン24を有している。室内ファン24は、利用側熱交換器に供給する空気の風量を可変することが可能なファンである。本実施形態においては、室内ファン24は、DCファンモータ等からなるモ7ータ24mによって駆動される遠心送風機である。
また、本実施形態において、室内機2は、吹出口21aから吹き出される供給空気の温度を検出する吹出温度センサ25と、吸込口23において吸い込まれる室内空気の温度を検出する吸込温度センサ26と、床からの赤外線の量を検出することにより床の温度を検出する非接触方式の床温度センサ27とを有する。なお、吹出温度センサ25および吸込温度センサ26はサーミスタからなり、床温度センサ27はサーモパイルからなる。なお、本実施形態において、吹出温度センサ25は、4つある吹出口21a〜21dのうちで吹出口21aのみに配置されているが、これに限らずに、吹出口21a〜21dの少なくともいずれか1つに設けられていればよい。また、本実施形態において、床温度センサ27は、床に直接配置されない非接触方式の温度センサであるが、これに限らずに、床の温度を直接検出可能な温度センサ(すなわちサーミスタ)を床に配置して、それと通信線または無線(ZigBeeなど)により空調制御部4に接続して、検出された温度値を取得するようにしても良い。
空調制御部4は、図3に示すように、室内機2の運転制御を行うために、データ処理部41、メモリ42、制御部43、および通信部44を有する。通信部44は、室内ファン24、各種温度センサ25〜27、および、リモコン5などと通信線Nを介して接続され、室内ファン24、各種温度センサ25〜27、および、リモコン5などから各種運転データを受信したり、室内ファン24、各種温度センサ25〜27、および、リモコン5などに制御信号などを送信したりする。
データ処理部41は、メモリ42に記憶される演算プログラムに従って、メモリ42や通信部44などから得られる運転データ処理、表示処理等の各種情報を演算処理して規定の情報を導出し、その情報をメモリ42および通信部44に送信する。また、データ処理部41は、フェーズ判定部41a、パターン選択部41b、継続時間決定部41c、ペア設定部41d、およびスイングパターン処理部41eを備えている。
ここで、フェーズ判定部41aは、後述するフェーズの判定を行う。なお、フェーズ判定部41aは、運転モードの判定も可能である。パターン選択部41bは、フェーズ判定部41aによって判定されたフェーズに基づいて、最適なスイングパターンを選択する。継続時間決定部41cは、後述する後述する継続時間テーブルおよびスイングパターンテーブルに基づいて、フラップ22a〜22dをキープする時間である継続時間(後述参照)を決定する。ペア設定部41dは、隣接するフラップであるフラップ22aとフラップ22dとをペアに設定し、残りの隣接するフラップであるフラップ22bとフラップ22cとをペアに設定している。なお、ペア設定部41dは、条件に応じて、ペアを変更しても構わない。例えば、フラップ22aとフラップ22bとをペアに設定し、フラップ22cとフラップ22dとをペアに設定するように変更しても構わない。パターン指令生成部41eは、継続時間決定部41cにより決定された継続時間に基づいて、ペア設定部41dにより設定されたフラップ22a〜22dへの制御指令を生成する。
メモリ42には、空気調和装置1を制御するために必要な各種制御テーブル(図示せず)、空気調和装置1の通信に必要な位置データなどの各空気調和装置1に関する情報や各種演算プログラムなどが記憶されている。また、メモリ42には、継続時間(後述参照)を定義した継続時間テーブルと、後述するフェーズとフェーズを判定するため条件とスイングパターンとを関連づけた条件テーブルと、吹出口IDと各吹出口21a〜21dに対応したフラップ22a〜22dのスイングパターンとを関連づけたスイングパターンテーブルとが格納されている。
継続時間テーブルでは、図4に示されるように、継続時間番号に対して継続時間がどのくらいであるかを定義している。なお、ここにいう継続時間とは、フラップ22a〜22dが水平吹きの位置または下吹きの位置を維持する時間のことである。本実施形態では、図8に示すように、継続時間は、t0〜t5までの6通りであり、それぞれ0秒から50秒まで10秒単位で定義されている。なお、継続時間は、t0〜t5までの6通りに限るものではない。また、継続時間は、本実施形態において定義した時間〔秒〕に限るものではない。
条件テーブルでは、図5に示されるように、冷房運転モード、暖房運転モードなどの運転モードや、立ち上げ期、安定期などの各運転モードにおける冷房運転モードの立ち上げ期、冷房運転モードの安定期1(温度ムラ無し)、冷房運転モードの安定期2(温度ムラ有り)、暖房運転モードの立ち上げ期、暖房運転モードの中間期1、暖房運転モードの中間期2、および暖房運転モードの安定期の7つのフェーズと各フェーズに対応したスイングパターンとが関連づけられている。なお、ここにいう「冷房運転モードの立ち上げ期」とは、吹出温度が設定温度よりも高いと判定された場合であり、冷房運転モードの立ち上げ直後を想定している。また、ここにいう「冷房運転モードの安定期1」および「冷房運転モードの安定期2」とは、設定温度から10K減算した温度よりも吹出温度が低くなった状態が10分間継続した場合であり、冷房運転モードにおいて室内空間の温度が安定した状態であることを想定している。そして、「冷房運転モードの安定期1」は、室内空間の垂直方向における温度分布にバラツキが無い(すなわち、温度ムラが無い)場合であり、「冷房運転モードの安定期2」は、室内空間の垂直方向における温度分布にバラツキが有る(すなわち、温度ムラが有る)場合である。また、ここにいう「暖房運転モードの立ち上げ期」とは、吹出温度が設定温度よりも低いと判定された場合であり、暖房運転モードの立ち上げ直後を想定している。また、ここにいう「暖房運転モードの中間期1」とは、吹出温度が設定温度以上であると判定された場合であり、暖房運転モードにおいて室内空間の温度が安定する安定期になる前(中間期)の第1段階であることを想定している。また、ここにいう「暖房運転モードの中間期2」とは、設定温度に5K加算した温度よりも吹出温度が高くなった状態が3分継続した場合であり、暖房運転モードの中間期の第2段階であることを想定している。また、ここにいう「暖房運転モードの中間期2」とは、設定温度に10K加算した温度よりも吹出温度が高くなった状態が10分継続した場合であり、暖房運転モードにおいて室内空間の温度が安定した状態であることを想定している。
スイングパターンテーブルは、図6に示されるように、上述の7つのフェーズに関連づけられた7つのスイングパターンに対して、動作させるフラップ22a〜22dのフラップID、初期位置、初期動作、および継続時間パターンが関連づけられている。なお、ここにいう、「初期位置」とは、各フラップ22a〜22dのそのスイングパターンにおける最初の位置のことであり、この位置には上述したフラップ22a〜22dの位置である水平吹きと下吹きとの2種類がある。また、ここにいう、「初期動作」とは、各フラップ22a〜22dのそのスイングパターンにおける最初の動作のことであり、この動作にはスイング、キープ、および10sキープの3種類がある。「スイング」とは、各フラップ22a〜22dが水平吹きの位置から下吹きの位置にその姿勢を移動させること、または、各フラップ22a〜22dが下吹きの位置から水平吹きの位置にその姿勢を移動させることであり、そのいずれかであるかはスイングを行う直前の各フラップの位置により決まる。なお、本実施形態において、1回のスイングにかかる時間は20秒と固定されているが、これに限らずに変更できても構わない。「キープ」とは、定められた継続時間だけその位置を維持することであり、継続時間は後述する継続時間パターンにより決まる。「10sキープ」とは、定められた継続時間にかかわらず10秒その位置を維持することであり、初期動作に限る。また、「継続時間パターン」とは、各フラップ22a〜22dがその位置をキープする時間である継続時間の複数種類を複数回分に並べてパターンとしたものである(具体的には、下記のスイングパターン制御を参照)。各フラップ22a〜22dは、スイングを行った後は必ずその位置において定められた継続時間の分だけキープを行い、キープが終了するとスイングを行うことになる。したがって、スイングとキープとが交互に行われ、そのキープの時間を対応するパターンに応じて順番に定義したものが継続時間パターンとなる。
制御部43は、メモリ42に記録されている演算プログラムやパターン指令生成部41eにより生成された制御指令などにしたがって空気調和装置1の制御を行う。
また、空気調和装置1には、入力部51を有するリモコン5が通信線Nに接続されるようにして備えられており、入力部51を介して各種データを入力することができる。具体的には、このリモコン5では、利用者は、室内機2の制御に対応しており、冷房運転モード、暖房運転モードなどの運転モードの切り換え、各種運転モードにおける設定温度の入力、時間設定によるオン/オフの設定(タイマ設定)などの操作ができる。なお、リモコン5は、室内機2に対応するワイヤレスリモコンまたはワイヤードリモコンを想定しているが、これに限らず、建物に設置される空気調和装置の複数台を管理できる集中リモコンや建物の全ての設備の運転状況を管理できる管理装置などであっても構わない。なお、ここにいう「設定温度」とは、室内の温度(室内温度)を最終的に近づける目標温度である。すなわち、空気調和装置1では設定温度が設定されることにより、室内温度がその設定温度に近づくように、室内の空気が空調されることになる。
(2)スイングパターン制御
空気調和装置1では、上述したフェーズを判断して、そのフェーズに応じて、スイングパターンを利用者が不快感を軽減するように変更する。本実施形態においては、空気調和装置1は、上記のシステム構成を用いて、7つのフェーズに応じて、スイングパターンを変更する。
以下、7つのフェーズにおけるスイングパターン(パターン1〜7)について図7〜13に基づいて具体的に説明する。図7〜13では、横軸に時間、縦軸に4つのフラップ22a〜22dの向きを示し、各フラップ22a〜22dの向きの時間経過による推移を表す図である。なお、横軸に対して刻まれている1目盛りは10秒である。また、各フラップ22a〜22dは、その向きに応じて吹出口21a〜21dの開口の割合が変化する。すなわち、水平吹きの場合には微開状態となり、下吹きの場合には全開状態となる。そして、4つのフラップ22a〜22dは、微開状態と全開状態とがそれぞれ独立して制御されるため、その開度に応じて吹出口21a〜21dから吹き出す風量の割合が変化する。例えば、2つのフラップが微開状態であり、かつ、2つのフラップが全開状態である場合には、微開状態のフラップが位置する吹出口からはそれぞれ全体の風量の10%程度の風量の風が吹出、全開状態のフラップが位置する吹出口からはそれぞれ全体の風量の40%程度の風量の風が吹き出す。全体の風量に対する各吹出口から吹き出される風量の割合は、各図7〜13の各フラップのタイムチャートの下部に記載されている。なお、この数値の単位は%である。また、風量が例えば10%のように小さい時は風速が速くなり、その場合の気流の到達距離が長くなる。その反対に、風量が例えば40%のように大きい時は風速が遅くなり、気流の到達距離が短くなる。
また、4つのフラップ22a〜22dは、それぞれが独立してスイングすることができる。そして、本実施形態において、4つのフラップ22a〜22dのスイングパターンは、少なくとも1つのフラップに設定されるスイングパターンが、他のフラップに設定されるスイングパターンとの位相がずれたもの、あるいは、同位相のものとなる。したがって、各スイングパターンの説明では、フラップ22aのスイングパターンを代表して説明する。
(2−1)パターン1
冷房運転の立ち上げ期では、空気調和装置から吹き出される吹出温度が十分に低くなっておらず、単に水平吹きとするだけではなかなか冷房が効かないため利用者に不快感を与える原因となることが多い。また、下吹きの時間を多くしすぎると生暖かい風を利用者に当てることになり、これも不快感の原因となると考えられる。パターン1では、冷房運転の立ち上げ期に行うパターンとして設定され、上記のような問題を解決するために、冷房運転開始直後の風量にバラツキができるようなスイングパターンとしている。
パターン1は、具体的には、図6のスイングパターンテーブルと図7のパターン1におけるフラップの向きを示すタイムチャートに基づいて説明する。
パターン1におけるフラップ22a(フラップID1)の初期位置は下吹きであり、初期動作はスイングである。パターン1では、2種類の継続時間(tk0およびtk1)を4回分(1st〜4th)に並べており、初期動作のスイングの後に1回目(1st)の継続時間のキープが行われる。その後にスイングが行われて2回目(2nd)の継続時間のキープが行われる。そして、4回目(4th)までスイングとキープとを繰り返し、4回目(4th)のキープが終了するとスイングを経て1回目(1st)のキープに戻ることになる。このように、スイングとキープとが交互に行われることになる。
パターン1では、フラップ22aとフラップ22dとが同調したスイング動作を行うスイングパターンとなり、フラップ22bとフラップ22cとが同調したスイング動作を行うスイングパターンとなる。フラップ22bとフラップ22cとは、その継続時間パターンを、3回目(3rd)を始めとして、以下、4回目(4th)、1回目(1st)、2回目(2nd)の順に並べ替えると、フラップ22aおよびフラップ22dのスイングパターンにおける継続時間パターンと同様のものとなる。ただし、このように並べ替えても、パターン1では、フラップ22aおよびフラップ22dの場合では初期位置(1回目の継続時間におけるキープの位置にスイングする直前の位置)が下吹きに対して、フラップ22bおよびフラップ22cにおいて上記のように並べ替えた場合では初期位置(3回目の継続時間におけるキープの位置にスイングする直前の位置)が水平吹きとなり、初期位置に相当する位置は全く逆の位置となる。
上記のように制御することにより、パターン1開始から20秒後の各吹出口21a〜21dから吹き出される風量は、吹出口22a,22dからそれぞれ10%の風量が吹き出され、吹出口22b,22cからそれぞれ40%の風量が吹き出されることになる。そして、パターン1開始から50秒後には各吹出口21a〜21dより17〜33%の風量が吹き出され、その10秒後には各吹出口21a〜21dから25%の風量が吹き出される。そしてさらにその10秒後には各吹出口21a〜21dより17〜33%の風量が吹き出される。このように冷房運転の立ち上げ期では、各吹出口21a〜21dから10〜40%の間の複数種類(少なくとも2種類以上)の風量が吹き出されることになる。2つのフラップが同調してスイングすることを考えると多い時で40%の風量が1つの吹出口から出ることは、相対的に風量が大きいと言える。その逆に10%の場合には比較的少ないと言える。
パターン1では、継続時間パターンの継続時間がtk0(0秒)とtk1(10秒)との2種類であり、最長でも10秒間と短いため、1つの吹出口から同一の割合の風量が吹き出されることが継続されることがほとんど無い。すなわち、継続時間を最長でも10秒と短時間に設定することにより、各吹出口から吹き出される風量を10〜40%までの間にランダムに設定することができる。しかも、各フラップ22a〜22dは、スイングしているため室内空間の空気を積極的に撹拌でき、室内空間の温度ムラを解消できるという効果も奏する。
また、風量が40%の場合は各フラップ22a〜22dの位置が下吹きの場合であり、風量が10%の場合は各フラップ22a〜22dの位置が水平吹きの場合に限る。このため、風量が大きい場合には風速の遅い風を下向きに(すなわち、利用者側に)送ることになるため、下吹きであっても利用者にドラフト感を余り与えないように空間の垂直方向に対する撹拌を促進することができる。また、風量が小さい場合には風速の速い風を水平向きに送ることになるため、広範囲に渡る循環気流を起こすことができ速やかに冷却することができる。また、下吹きの頻度が、1周期(パターン1では100秒)当たり2回であり、10秒当たりでは0.2回と他のパターン(後述参照)と比べて頻繁であり、下吹きの回数が多くなっている。これは、吹出温度が十分に低くないために直接利用者に当たっても、ほとんど不快感を与えないと見なすことができるためである。
(2−2)パターン2およびパターン3(冷房運転モードの安定期)
冷房運転の安定期では、冷房運転の開始から十分に時間が経過した後の状態であり、空気調和装置から吹き出される吹出温度が十分に低くなったと判定された状態である。そして、冷房運転の安定期では、室内空間が冷たい空気の層と暖かい空気の層とに分かれる。このように、空間の空気が垂直方向に対して温度分布の偏りが生じてしまうと、空調の効率が低下し、かつ、利用者に不快感を与えてしまう。ただし、冷房運転の場合には、吹出口から供給される風を利用者に直接当てると、ドラフトによる不快感を利用者に与える恐れがある。また、スイング動作を単調な固定パターンとしてしまうと、利用者が感じる快適さを徐々に低下させてしまう。したがって、冷房運転の安定期においては、これらの問題を解決するために、温度分布に偏りが生じた場合(温度ムラ有りの場合)と、そうでない場合(温度ムラ無しの場合)とに分けて、それぞれに最適なスイングパターンが適用される。
以下、温度ムラ有りの場合に適用されるスイングパターンであるパターン2と、温度ムラ無しの場合に適用されるスイングパターンであるパターン3とについて説明する。
パターン2は、具体的には、図6のスイングパターンテーブルと図8のパターン2におけるフラップの向きを示すタイムチャートに基づいて説明する。
パターン2におけるフラップ22a(フラップID1)の初期位置は水平吹きであり、初期動作はスイングである。パターン2では、3種類の継続時間(tk0、tk2、およびtk4)を8回分(1st〜8th)に並べており、初期動作のスイングの後に1回目(1st)の継続時間のキープが行われる。その後にスイングが行われて2回目(2nd)の継続時間のキープが行われる。そして、4回目(4th)までスイングとキープとを繰り返し、8回目(8th)のキープが終了するとスイングを経て1回目(1st)に戻ることになる。このように、スイングとキープとが交互に行われることになる。
パターン2では、フラップ22aとフラップ22dとが同調したスイングパターンとなり、フラップ22bとフラップ22cとが同調したスイングパターンとなる。フラップ22bとフラップ22cとは、その継続時間パターンを、5回目(5rd)を始めとして、以下、6回目(6th)、7回目(7th)、8回目(8th)、1回目(1st)、2回目(2nd)、3回目(3rd)、4回目(4th)の順に並べ替えると、フラップ22aおよびフラップ22dのスイングパターンにおける継続時間パターンと同様のものとなる。
上記のように制御することにより、パターン2開始から20秒後の各吹出口21a〜21dから吹き出される風量は、各吹出口22a〜22dからそれぞれ25%の風量が吹き出されことになる。そして、パターン2開始から80秒後には吹出口21a,21dから10%、吹出口21b,21cから40%の風量が吹き出され、さらにその20秒後には吹出口21a,21dから40%の風量、吹出口21b,21cから10%の風量が吹き出される。パターン2開始から140秒後においてパターン2の前半の140秒間におけるスイングパターンが終了する。パターン2の後半は、前半とほぼ同様であり、前半と異なる部分は、後半開始から80秒後と100秒後における吹出口21a,21dの風量と吹出口21b,21cの風量とが反対となる。なお、パターン2を前半と後半とに分けて説明したが、説明する上で前半と後半とを便宜上定義しただけであって実際には特に前半と後半とは区別されない。
パターン2では、その1周期における前半および後半の開始から20秒後において、4つの吹出口22a〜22dからそれぞれ25%の風量を一斉に吹き出す。このため、室内空間内の空気を緩やかな風により撹拌できる。また、前半および後半の開始から80〜100秒後に、吹出口21a,21dと吹出口21b,21cとが40%の風量の風と10%の風量の風とを交互に吹き出す。上述したように、風量が大きい場合には風速の遅い風を下向きに(すなわち、利用者側に)送ることになるため、下吹きであっても利用者にドラフト感を余り与えないように空間の垂直方向に対する撹拌を促進することができる。また、風量が小さい水平吹き風量10%の場合には風速の速い風を水平向きに送ることになるため、広範囲に渡る循環気流を起こすことができ速やかに冷却することができる。すなわち、40%の風量の風と10%の風量の風を組み合わせ、その組合せを比較的短期間である20秒間の間に行うことにより、空間の隅々まで空気を撹拌することができ、温度ムラを解消することに効果を奏することになる。また、下吹きの頻度が、1周期(パターン2では240秒)当たり4回であり、10秒当たりでは0.14回とパターン1より少ない。
パターン3は、パターン2と類似するスイングパターンである。パターン3がパターン2と異なる部分は、継続時間パターンの継続時間である。パターン3の継続時間は、パターン2の継続時間のtk2(20秒)がtk4(40秒)に、パターン2における継続時間のtk4(40秒)がtk5(80秒)に置き換わったものである。すなわち、パターン3では、パターン2と比べて所定の継続時間(2nd、4th、6th、8th)が2倍に長くなっている。これは、パターン3の下吹きから次の下吹きまでの時間間隔が2倍になっていることを意味する。パターン3は、冷房運転の安定期であって温度ムラが無い場合に行われるスイングパターンであるため、パターン2のように温度ムラがある場合よりも下吹きの頻度が10秒当たり0.1回と少ない。
なお、パターン2は、水平吹きにおけるキープの継続時間を例えば10秒ずつ短縮したパターンとしても構わない。この場合には、下吹きの頻度がパターン2よりも多くなるため、室内の温度ムラを解消できる。
また、冷房運転の安定期では、設定温度を+T℃(例えば1℃)に設定するようにしても良い。これにより、ドラフトによる不快感を与えることを軽減でき、かつ、エネルギー消費を押さえて運転することができる。
(2−3)パターン4(暖房運転モードの立ち上げ期)
暖房運転の立ち上げ期では、空気調和装置から吹き出される吹出温度が十分に高くなっておらず、単に下吹きをとするだけでは利用者に冷風を直接当てることになり、利用者にドラフトによる不快感を与えてしまう。また、水平吹きの状態にしたままでは利用者が位置する室内空間の下部に暖かい風を送ることはできない。したがって、適切な頻度で下吹きにする必要がある。パターン4は、このような暖房運転の立ち上げ期に行うパターンであり、上記のような問題を解決するために、暖房運転開始直後の下吹きの頻度を少なくしている。
パターン4は、具体的には、図6のスイングパターンテーブルと図10のパターン4におけるフラップの向きを示すタイムチャートに基づいて説明する。
パターン4におけるフラップ22a(フラップID1)の初期位置は水平向きであり、初期動作はスイングである。パターン4では、2種類の継続時間(tk0およびtk4)を2回分(1st,2nd)に並べており、初期動作のスイングの後に1回目(1st)の継続時間のキープが行われる。その後にスイングが行われて2回目(2nd)の継続時間のキープが行われる。そして、2回目(2nd)の継続時間のキープが終了するとスイングを経て1回目(1st)の継続時間のキープに戻ることになる。このように、スイングとキープとが交互に行われる。
パターン4では、フラップ22aとフラップ22dとが同調したスイング動作を行うスイングパターンとなり、フラップ22bとフラップ22cとが同調したスイング動作を行うスイングパターンとなる。フラップ22b,22cのスイングパターンは、フラップ22a,22dとは反対に、その継続時間パターンを2回目(2nd)、1回目(1st)の順に並べ替えたものである。また、フラップ22b,22cのスイングパターンは初期動作がキープであることが異なる。すなわち、パターン4におけるフラップ22b,22cのスイングパターンでは、始めに1回目(1st)の継続時間のキープが行われて、その後スイングが行われて2回目(2nd)の継続時間のキープが行われる。そして、2回目(2nd)のキープが終了すると最後にスイングが行われて1回目(1st)の継続時間によるキープに戻ることになる。このように、初期動作がキープの場合であっても、スイングとキープとが交互に行われることになる。
上記のように制御することにより、フラップ22a,22dが下吹きの状態になっている時に、フラップ22b,22cは水平吹きのキープのうちのちょうど半分の継続時間が経過した状態となっており、フラップ22a,22dとフラップ22b,22cとが交互にスイングを行う。パターン4では、フラップ22a〜22dが1回のスイングを行うのに20秒間かかり、パターン4では下吹きの継続時間が0秒である。そして、フラップ22a〜22dが水平吹きの状態でのキープの継続時間は40秒である。このため、一方のペアがスイングを行っている場合には、他方のペアは水平吹きの状態におけるキープを行っていることになる。そして、一方のペアが下吹きの状態の場合には、そのペアが位置する吹出口からはそれぞれ40%の風量が吹き出され、他方のペアが位置する吹出口からはそれぞれ10%の風量が吹き出されることになる。
パターン4では、暖房運転において行われるスイングパターンであるため下吹きの継続時間が0秒間である。パターン4はさらに、暖房運転の立ち上げ期であるため吹き出される風が十分に温まっていないため下吹きになるまでの期間(すなわち水平吹きの継続時間)を長めの40秒間としている。このため、あまり温まっていない状態の風を利用者に極力当てないようにすることができ、ドラフト感を軽減することができる。また、水平吹きだけでなく定期的に下吹きを行うため、十分に温まりきっていない風であっても空間の下部に送るため、室内空間の垂直方向に温度ムラが生じることを軽減できる。また、下吹きの頻度が、1周期(パターン4では80秒)当たり1回であり、10秒当たりでは0.13回と他のパターン(後述参照)と比べて少なくなっている。
(2−4)パターン5およびパターン6(暖房運転の中間期)
暖房運転の中間期とは、暖房運転の立ち上げ期よりも吹出温度が高くなっているがまだ十分に温まっていない状態のことである。すなわち、暖房運転の中間期は、暖房運転の立ち上げ期から、吹出温度が十分に温まり、かつ、室内温度も温まった状態の暖房運転の安定期までの間に段階的に定義した状態である。そして、暖房運転の中間期にはさらに段階的に2つに分けている。暖房運転の中間期では、吹出温度が立ち上げ期よりも高くなっているため、立ち上げ期よりも頻繁にした吹きとしても利用者にドラフトによる不快感を与える可能性が低くなる。パターン5およびパターン6は、このような暖房運転の中間期に行うスイングパターンであり、暖房運転の立ち上げ期よりも下吹きの頻度を多くしている。
パターン5は、パターン4と類似するスイングパターンである。パターン5がパターン4と異なる部分は、継続時間パターンの継続時間である。パターン5の継続時間は、パターン4の継続時間のtk4(40秒)がtk3(30秒)に置き換わったものである。すなわち、パターン5では、パターン4と比べて所定の継続時間(水平吹きの継続時間)が3/4と短くなっている。パターン5は、暖房運転の中間期1(中間期の第1段階)であって吹出温度が立ち上げ期よりも高く、中間期2(中間期の第2段階)よりも低い。このため、パターン4よりも下吹きの頻度が10秒当たり0.14回と多い。
パターン6も、パターン5と同様にパターン4と類似するスイングパターンである。パターン6がパターン4と異なる部分は、継続時間パターンの継続時間である。パターン6の継続時間は、パターン4の継続時間のtk4(40秒)がtk2(20秒)に置き換わったものである。すなわち、パターン6では、パターン4と比べて所定の継続時間(水平吹きの継続時間)が1/2と短くなっている。パターン6は、暖房運転の中間期2であって暖房運転の中間期1よりも高く、暖房運転の安定期よりも低い。このため、パターン5よりも下吹きの頻度が10秒当たり0.17回と多い。
(2−5)パターン7(暖房運転の安定期)
暖房運転の安定期とは、吹出温度が十分に高くなっており、室内が十分に温まった状態である。暖房運転の安定期では、吹出温度が中間期よりも高くなっているため、立ち上げ期よりも頻繁にした吹きとしても利用者にドラフトによる不快感を与える可能性が低くなる。パターン7は、このような暖房運転の安定期に行うスイングパターンであり、暖房運転の中間期よりも下吹きの頻度をさらに多くしている。
パターン7は、パターン4と類似するスイングパターンである。パターン7がパターン4と異なる部分は、継続時間パターンの継続時間である。パターン7の継続時間は、パターン4の継続時間のtk4(40秒)がtk1(10秒)に置き換わったものである。すなわち、パターン7では、パターン4と比べて所定の継続時間(水平吹きの継続時間)が1/4と短くなっている。パターン7は、暖房運転の安定期であって吹出温度が中間期2よりも高い。このため、パターン6よりも下吹きの頻度が10秒当たり0.2回と多い。
(3)スイングパターンの選択制御
空気調和装置1では、吹出温度、室内温度(本実施形態では吸込温度)、および設定温度等を監視して、上述した7つのフェーズの判定を行っている。図14〜17は、各フェーズを判定する処理の流れを示すフローチャート図である。
以下、図14〜17に基づいてフェーズの判定方法について説明する。
まず、ステップS1では、スイングを実行するか解除するかの判定を行う。この判定は、リモコン5等の入力手段により利用者が行った設定に基づいて行われる。具体的には、利用者がリモコン5等の入力手段によりスイングオンの設定を行っているとスイングを実行すると判定され、スイングオフの設定を行っているとスイングを解除すると判定される。ステップS1において、スイングオンの設定を行っている場合には次のステップS2へ移行し、スイングオフの設定を行っている場合にはスイング動作を停止する。
ステップS2では、自動スイング要求があるか否かを判定する。これにより、本実施形態に係るスイングパターン制御は、自動スイングの設定を行った場合のみに行うことになる。ステップS2において、自動スイング要求があると判定された場合には次のステップS3に移行し、自動スイング要求がないと判定された場合にはステップS1に戻る。
ステップS3では、運転モードが冷房運転モードであるかまたは暖房運転モードであるかの判定を行う。ステップS3において、冷房運転モードであると判定された場合にはステップS4(図15参照)に移行し、暖房運転モードであると判定された場合には、ステップS13(図16、17参照)に移行する。
(冷房運転モードのフェーズ判定)
次に、ステップS3において、冷房運転モードであると判定された場合(ステップS4〜ステップS12)について図15に基づいて説明する。
ステップS4では、設定温度からT1〔K〕(例えば10K)を減算した温度よりも吹出温度が低いか否かを判定する。設定温度からT1〔K〕を減算した温度よりも吹出温度が低いと判定された場合にはステップS5へ移行し、設定温度からT1〔K〕を減算した温度よりも吹出温度が低いと判定されなかった場合にはステップS8へ移行する。
ステップS5では、第1時間フラグが1であるか否かを判定する。ここでは、第1時間フラグに基づいてステップS4の条件が成立した状態で時間計測が行われているか否かを判定している。ステップS5において、第1時間フラグが1である場合にはステップS4の条件が成立した状態における時間計測が行われていると判定してステップS6へ移行し、第1時間フラグが1でない場合(0の場合)にはステップS4の条件が成立した状態における時間計測が行われていないと判定してステップS7へ移行する。
ステップS6では、時間計測を開始して、第1時間フラグを1にする。ここでは、第1時間フラグを1にすることで、ステップS4の条件が成立した状態で時間計測が行われている状態であることが判定できるようにしている。ステップS6が終了すると、ステップS7へ移行する。
ステップS7は、ステップS5の条件が成立する場合(すなわちステップS4の条件が成立した状態で時間計測が行われている場合)に行われる。ステップS7では、時間計測を開始してから10分経過したか否かを判定する。ステップS6において、時間計測を開始してから10分経過した場合にはステップS10へ移行し、時間計測を開始してから10分経過していない場合にはステップS9へ移行する。
ステップS8は、ステップS4の条件が成立していない場合に行われる。ステップS8では、時間計測が行われている場合に時間計測を停止して、第1時間フラグを0にした後に、ステップS9へ移行する。時間計測が行われていない場合には、そのままステップS9へ移行する。
ステップS9では、スイングパターンテーブルよりパターン1のスイングパターンが選択される。そして、パターン1のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS10では、室内内部の空間(室内空間)の垂直方向において温度ムラがあるか否かを判定する。ここで行われる判定は、具体的には、吸込温度センサ26が検出する吸込温度と床温度センサ27が検出する床温度との差がΔt〔K〕(例えば4K)以上であると判定された場合に、室内空間の垂直方向において温度ムラがあると判定される。ステップS10において、室内空間の垂直方向において温度ムラがあると判定された場合にはステップS11へ移行し、室内空間の垂直方向において温度ムラが無いと判定された場合にはステップS12へ移行する。
ステップS11では、スイングパターンテーブルよりパターン2のスイングパターンが選択される。そして、パターン2のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS12では、スイングパターンテーブルよりパターン3のスイングパターンが選択される。そして、パターン3のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS4〜ステップS8では、冷房運転モードの立ち上げ期であるか冷房運転モードの安定期であるかを判定している。ここで本実施形態において「冷房運転モードの安定期」とは、設定温度からT1〔K〕(例えば10K)減算した温度よりも吹出温度が低い状態がt1〔分〕(例えば10分)以上続いた場合である。また、「冷房運転モードの立ち上げ期」とは、「冷房運転モードの安定期」以外の場合である。すなわち、ステップS4〜ステップS8を経て、ステップS9へ移行した場合には冷房運転モードの立ち上げ期であると見なし、ステップS10へ移行した場合には冷房運転モードの安定期であると見なしている。そして、ステップS10において、冷房運転モードの安定期をさらに、温度ムラがある場合と、温度ムラがない場合とに分けている。
このように、ステップS4〜ステップS8、およびステップS10では、冷房運転モードにおける3つのフェーズを判別しており、それぞれのフェーズに対応したスイングパターンを実行する。すなわち、冷房運転モードの立ち上げ期においてはパターン1のスイングパターンが実行され、冷房運転モードの安定期(温度ムラ有り)においてはパターン2のスイングパターンが実行され、冷房運転モードの安定期(温度ムラ無し)においてはパターン3のスイングパターンが実行されることになる。
(暖房運転モードのフェーズ判定)
次に、ステップS3において、暖房運転モードであると判定された場合(ステップS13〜ステップS27)について図16,17に基づいて説明する。
ステップS13では、設定温度よりも吹出温度が低いか否かを判定する。設定温度よりも吹出温度が低いと判定された場合にはステップS14へ移行し、設定温度よりも吹出温度が低いと判定されなかった場合にはステップS15へ移行する。
ステップS14では、スイングパターンテーブルよりパターン4のスイングパターンが選択される。そして、パターン4のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS15では、設定温度にT3〔K〕(例えば10K)を加算した温度よりも吹出温度が高いか否かを判定する。設定温度にT3〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高いと判定された場合にはステップS16へ移行し、設定温度にT3〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高いと判定されなかった場合にはステップS20へ移行する。
ステップS16では、第3時間フラグが1であるか否かを判定する。ここでは、第3時間フラグに基づいてステップS15の条件が成立した状態で時間計測が行われているか否かを判定している。ステップS16において、第3時間フラグが1である場合にはステップS15の条件が成立した状態における時間計測が行われていると判定してステップS18へ移行し、第3時間フラグが1でない場合(0の場合)にはステップS15の条件が成立した状態における時間計測が行われていないと判定してステップS17へ移行する。
ステップS17では、時間計測を開始して、第3時間フラグを1にする。ここでは、第3時間フラグを1にすることで、ステップS15の条件が成立した状態で時間計測が行われている状態であることが判定できるようにしている。ステップS17が終了すると、ステップS18へ移行する。
ステップS18は、ステップS16の条件が成立する場合(すなわちステップS15の条件が成立した状態で時間計測が行われている場合)に行われる。ステップS18では、時間計測を開始してから10分経過したか否かを判定する。ステップS18において、時間計測を開始してから10分経過した場合にはステップS19へ移行し、時間計測を開始してから10分経過していない場合にはステップS1に戻る。
ステップS19では、スイングパターンテーブルよりパターン7のスイングパターンが選択される。そして、パターン7のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS20は、ステップS15の条件が成立していない場合に行われる。ステップS20では、時間計測が行われている場合に時間計測を停止して、第3時間フラグを0にした後に、ステップS1に戻る。時間計測が行われていない場合には、そのままステップS1に戻る。
ステップS21では、設定温度にT2〔K〕(例えば5K)を加算した温度よりも吹出温度が高いか否かを判定する。設定温度にT2〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高いと判定された場合にはステップS22へ移行し、設定温度にT2〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高いと判定されなかった場合にはステップS27へ移行する。
ステップS22では、第2時間フラグが1であるか否かを判定する。ここでは、第2時間フラグに基づいてステップS21の条件が成立した状態で時間計測が行われているか否かを判定している。ステップS22において、第2時間フラグが1である場合にはステップS21の条件が成立した状態における時間計測が行われていると判定してステップS24へ移行し、第1時間フラグが1でない場合(0の場合)にはステップS21の条件が成立した状態における時間計測が行われていないと判定してステップS23へ移行する。
ステップS23では、時間計測を開始して、第2時間フラグを1にする。ここでは、第2時間フラグを1にすることで、ステップS21の条件が成立した状態で時間計測が行われている状態であることが判定できるようにしている。ステップS23が終了すると、ステップS24へ移行する。
ステップS24は、ステップS22の条件が成立する場合(すなわちステップS21の条件が成立した状態で時間計測が行われている場合)に行われる。ステップS23では、時間計測を開始してから3分経過したか否かを判定する。ステップS24において、時間計測を開始してから3分経過した場合にはステップS25へ移行し、時間計測を開始してから3分経過していない場合にはステップS27へ移行する。
ステップS25では、スイングパターンテーブルよりパターン6のスイングパターンが選択される。そして、パターン6のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS26は、ステップS21の条件が成立していない場合に行われる。ステップS27では、時間計測が行われている場合に時間計測を停止して、第2時間フラグを0にした後に、ステップS27へ移行する。時間計測が行われていない場合には、そのままステップS27へ移行する。
ステップS27では、スイングパターンテーブルよりパターン5のスイングパターンが選択される。そして、パターン5のスイングパターンが実行され、その後にステップS1に戻る。
ステップS13〜ステップS27では、ステップS13において暖房運転モードの立ち上げ期とそうでない場合とを判定している。なお、「暖房運転モードの立ち上げ期」は、ステップS13で判定されるように吹出温度が設定温度よりも低い場合である。そして、暖房運転モードの立ち上げ期でない場合を、ステップS15〜ステップS27により段階的に3つのフェーズに分類して、それぞれのフェーズに対応したスイングパターンを実行するようにしている。具体的には、暖房運転モードの立ち上げ期ではない場合を、上述したように、暖房運転モードの中間期1、暖房運転モードの中間期2、暖房運転モードの安定期の3つのフェーズに分類している。なお、「暖房運転モードの中間期1」は、吹出温度が設定温度以上になった場合であって、後述する暖房運転モードの中間期2および暖房運転モードの安定期以外の場合である。また、「暖房運転モードの中間期2」は、設定温度にT2〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高い状態が3分続いた場合である。また、「暖房運転モードの安定期」は、設定温度にT3〔K〕を加算した温度よりも吹出温度が高い状態が10分続いた場合である。
このように、ステップS13〜ステップS27では、暖房運転モードにおける4つのフェーズを判別しており、それぞれのフェーズに対応したスイングパターンを実行する。すなわち、暖房運転モードの立ち上げ期においてはパターン4のスイングパターンが実行され、冷房運転モードの中間期1においてはパターン5のスイングパターンが実行され、冷房運転モードの中間期2においてはパターン6のスイングパターンが実行され、冷房運転モードの安定期においてはパターン7のスイングパターンが実行されることになる。
なお、上述の各フェーズの判定で行われるフローチャートにおいて、t1〜t3の単位を〔分〕としているがこれに限定するものではない。また、t1〜t3は、例えばとした上で具体的な数値を挙げているが、これについてもこの数値に限定するものではない。
<特徴>
(1)
本実施形態の空気調和装置1では、2つの運転モード(冷房運転モードおよび暖房運転モード)をさらにその条件(立ち上げ期、安定期、中間期)により細分化した7つのフェーズ(冷房運転では3つ、暖房運転では4つ)と7つのスイングパターンとが関連づけられて、メモリ42に記憶されている。スイングパターン処理部41bは、フェーズ判定部41aにより判定された7つのフェーズに応じたスイングパターンを選択する。空気調和装置1の立ち上げ期から空気調和装置1による室内の空調制御が十分に行われた状態である安定期までのそれぞれのフェーズがフェーズ判定部41aにより判定される。そして、スイングパターン処理部41bは、選択したスイングパターンに基づいて、空気調和装置のフラップのスイング動作に係る制御指令を生成する。すなわち、空気調和装置1は、空気調和装置においてその時の条件により判定されたフェーズに応じて、空気調和装置が設置されている空間の快適性(例えば、不快指数など)を考慮したスイングパターンを実行することになる。また空気調和装置1では、スイングパターン処理部41bがスイングパターンを実行する際に、継続時間決定部41cが、複数のスイングパターンに基づき、フラップが所定の姿勢を維持する時間を継続時間として決定しており、決定された継続時間をスイングパターン処理部41に伝えている。ここで、空気調和装置の立ち上げ期から安定期までの状態には、室内に温度ムラがある状態である中間期等が含まれる。また、選択されたスイングパターンにより、冷房運転モードでは、安定期より立ち上げ期に、垂直方向に近い方向の空気が頻繁に吐き出され、暖房運転モードでは、立ち上げ期より安定期に、垂直方向に近い方向の空気が頻繁に吐き出される。
したがって、異なる条件の7つのフェーズに対して、そのフェーズに最適なスイングパターンを実行することができる。また、スイングパターンを実行する際に、スイング動作の頻度を変更することができる。このため、空調対象空間に生じる垂直方向の温度分布の偏りを解消しつつ、かつ、ドラフトによる不快感を低減することができ、室内における快適性を向上させることができる。
(2)
本実施形態の空気調和装置では、吹出温度、吸込温度、および床温度を検出しており、フェーズ判定部41aは検出された温度とその時の運転モードとに基づいて7つのフェーズの判定を行っている。
このように、フェーズ判定部室内の温度条件がどのような状態であるかに応じて、7つのフェーズを判定しているため、その時の温度条件に最適なスイングパターンを選択することができる。
(3)
本実施形態の空気調和装置1では、メモリ42が空気調和装置の有する4つのフラップ22a〜22dそれぞれに関連づけられた複数のスイングパターンを記憶している。また、本実施形態の空気調和装置1では、4つの吹出口21a〜21dに対応するIDがメモリ42に記憶される。そして、記憶されたIDに基づいて、隣接する二つの吹出口である吹出口21a,21dおよび吹出口21b,21cに設けられる二組のフラップのペアがペア設定部41dにより決定される。同一のペアに設定された各フラップ22a〜22dは、スイングパターン処理部により生成された制御指令に基づいて、そのスイングパターンが同期される。また、空気調和装置1では、4つの吹出口21a〜21dに設けられた4つのフラップのうち、各ペアが異なるタイミングで同一のスイングパターンを実行する。すなわち、同一ペアの2つのフラップ(第1ペアとする)と、第1ペアと異なる2つのフラップ(第2ペア)とが、異なるタイミングのスイングパターンが実行されることになり、このときに第1ペアと第2ペアとに実行されるスイングパターンは同一のものである。
隣接する二つの吹出口に設けられる二つのフラップのスイングパターンを同期させて、それらの吹出口から吹き出される風向の上下動を合わせると、空間の垂直方向に対して旋回流が起きやすくなる。したがって、本発明の制御装置では、空気の縦方向の旋回流を生じさせることができる。また、各ペアが異なるタイミングで同一のスイングパターンを実行するため、空間に不規則な気流を生み出すことができる。このため、利用者が、単調なスイングパターンによる慣れが原因となる不快感を極力防ぐことができる。
<変形例>
(1)
上記実施形態およびその変形例における空気調和装置3では、空気調和装置1の室内機2が4方向へ空気を吹き出すことができる天井設置型の室内機である場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、2方向へ空気を吹き出すことができる天井設置型の室内機であっても良いし、1方向へ空気を吹き出す天井設置型または壁掛け型の室内機であっても良い。
なお、2方向へ空気を吹き出す室内機(以下ダブルフロー型室内機とする)とは、2本の細長い矩形状の吹出口が平行に配置される室内機である。ダブルフロー型室内機では、水平吹きが室内機の中心方向とは反対側(すなわち室内機の外側)の水平方向に吹き、下吹きが室内機の下側へ吹く。上記実施形態では、4つのフラップを2つのペアに分けてそのスイング動作の制御を行っているが、ダブルフロー型では、2つあるフラップのうちで一方のフラップが4方吹きの一方のペアと対応し、他方のフラップが他方のペアと対応するように制御されることになる。
また、1方向へ空気を吹き出す室内機(以下シングルフロー型室内機とする)とは、1本の細長い矩形状の吹出口が配置される室内機である。シングルフロー型室内機には、天井設置型と壁掛け型(ルームエアコン)とがある。シングルフロー型室内機では、吹出口が1つであるのでそれに対応するフラップも1つである。そしてそのスイング動作の制御は、上記実施形態の1つのフラップ(例えば、フラップ22a)のスイングパターンに対応するように制御されることになる。
以上のように制御することにより、ダブルフロー型またはシングルフロー型の室内機においても、上記実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
(2)
上記実施形態では、空調制御部4は、室外機3に搭載されているが、これに限らずに、集中リモコン、空調コントローラ、中央監視装置など、空気調和装置1に内蔵されずに単体で機能するものであっても良い。なお、この場合に、空調制御部4は、空気調和装置1と通信線で接続され、各種情報の送受信を行うことになる。
(3)
上記実施形態では、空気調和装置1は、1台の室外機3に1台の室内機2が対応するペア式の空気調和装置であるが、これに限らずに、1台の室外機3に複数台の室内機2が対応するマルチ式の空気調和装置であっても良い。
なお、この場合に、冷房運転の温度ムラの判定は、複数の室内機2を連動させて、複数の室内機2のうちで全台数のX%(例えば50%)に温度ムラが有ると判定した場合に、温度ムラが有ると判定する。
(4)
上記実施形態では、冷房運転のフェーズの判定や暖房運転のフェーズの判定を、吹出温度と設定温度との関係に基づいて行っているがこれに限るものではない。
例えば、室内温度から設定温度を減算した温度の絶対値がT11〔K〕未満である場合に冷房運転または暖房運転の安定期であると判定しても良い。また、床温度を検出して、設定温度から床温度を減算した温度の絶対値がT12〔K〕未満である場合に冷房運転または暖房運転の安定期であると判定しても良い。また、所定時間前の室内温度(または床温度)から現在の室内温度(又は床温度)を減算した温度の絶対値がT13〔K〕未満である場合に冷房運転または暖房運転の安定期であると判定しても良い。
(5)
上記実施形態では、冷房運転において温度ムラを自動判定して温度ムラの解消を行うスイングパターン(パターン2)を実行させているが、これに限らずに、利用者が温度ムラを感じた場合に温度ムラを解消するスイングパターンを実行させても構わない。
(6)
上記実施形態では、暖房運転における温度ムラの判定を行っていないが、温度ムラの判定を冷房運転における温度ムラの判定(ステップS10参照)と同様に行っても良い。
なお、この場合に、温度ムラがあると判定された場合には、下吹きの頻度が大きいスイングパターンを選択して温度ムラを解消することになる。
(7)
上記実施形態では、室内温度として吸込温度センサ26が取得した温度値を利用しているが、これに限らずに、検出された吸込温度と床温度とから利用者が存在する高さ付近の室内温度を推測しても良いし、室内の温度を取得できる室内温度センサを(例えば利用者が存在する高さに)設けて、その温度センサが取得した温度値を室内温度として利用しても良い。なお、室内温度センサを設ける場合には、空調制御部4と通信線で接続しても良いし、無線(ZigBeeなど)で接続しても良い。
(8)
上記実施形態では、冷房運転および暖房運転が共に、利用者にドラフト感を与えないというドラフト回避の観点で有効なスイングパターンを提案しているが、暖房運転の場合(特に暖房運転の安定期)にはこれに限らない。暖房運転の安定期においては吹出温度が十分に高くなっているため、利用者の要望に応じて(例えば利用者がリモコンで操作するなどして)、ドラフト感の回避よりも足下を暖めるスイングパターン(図18参照)を選択できるようにしても良い。
本発明に係る制御装置は、室内における快適性を向上させることができるという効果を奏しており、吹出口に配置されるフラップを制御することにより吹出口から供給される風の向きを変更できる空気調和装置の制御装置等として有用である。
1 空気調和装置
4 空調制御部(制御装置)
21a〜21d 吹出口
22a〜22d フラップ
26 吸込温度センサ(温度取得部)
27 床温度センサ(温度取得部)
41a フェーズ判定部(運転モード判定部、フェーズ判定部)
41b パターン選択部(スイングパターン選択部)
41c 継続時間決定部(繰り返し時間間隔決定部)
41d ペア設定部
41e パターン指令生成部(制御指令生成部)
42 メモリ(スイングパターン記憶領域、ID記憶領域)
H 水平面
α 第1角度
β 第2角度
特開平9−196435号公報

Claims (7)

  1. 空気調和装置(1)のフラップ(22a〜22d)を上下にスイングさせるスイング動作を制御する制御装置(4)であって、
    前記空気調和装置の運転モードである冷房運転モードおよび暖房運転モードを少なくとも判定する運転モード判定部(41a)と、
    前記スイング動作に関する情報である複数のスイングパターンを記憶するスイングパターン記憶領域(42)と、
    前記複数のスイングパターンのうち、前記運転モード判定部によって判定された結果に応じたスイングパターンに基づき、前記空気調和装置の制御指令を生成する制御指令生成部(41e)と
    前記フラップ(22a〜22d)の傾きが第1の姿勢から第2の姿勢に変化し、さらに前記第1の姿勢に変化するまでの時間間隔である第1繰り返し時間間隔と、前記フラップの傾きが前記第2の姿勢から前記第1の姿勢に変化し、さらに前記第2の姿勢に変化するまでの時間間隔である第2繰り返し時間間隔とを、前記複数のスイングパターンに基づき決定する繰り返し時間間隔決定部(41c)と、
    前記空気調和装置(1)が設置された室内における所定の温度値を取得する温度値取得部(26,27)と、
    前記運転モード判定部によって判定された結果と、前記温度値取得部(26,27)によって取得された前記所定の温度値とに基づき、前記複数のスイングパターンから所定のスイングパターンを選択するスイングパターン選択部(41b)と、
    前記空気調和装置(1)の立上がり時から、前記空気調和装置(1)による前記室内の空調制御が十分に行われた状態である安定時までのそれぞれのフェーズを判定するフェーズ判定部(41a)と、
    を備え
    前記複数のスイングパターンは、前記運転モードと関連づけられており、
    前記スイング動作は、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢とを繰り返す動作であり、
    前記第1の姿勢においては、前記フラップ(22a〜22d)が水平面(H)に対して第1角度(α)だけ傾き、前記空気調和装置(1)から吐き出される空気が水平方向に近い方向に流れ、
    前記第2の姿勢においては、前記フラップ(22a〜22d)が前記水平面(H)に対して第2角度(β)だけ傾き、前記空気調和装置(1)から吐き出される空気が垂直方向に近い方向に流れ、
    前記スイングパターン選択部(41b)は、前記フェーズ判定部(41a)によって判定されたフェーズに基づいて前記スイングパターンを選択し、
    前記繰り返し時間間隔決定部(41c)は、前記スイングパターン選択部(41b)によって選択された前記所定のスイングパターンに基づき、前記第1繰り返し時間間隔および第2繰り返し時間間隔を決定し、かつ、前記冷房運転モードでは前記立上がり時から前記安定時に向けて前記第1繰り返し時間間隔及び前記第2繰り返し時間間隔を長くし、前記暖房運転モードでは前記立上がり時から前記安定時に向けて前記第1繰り返し時間間隔及び前記第2繰り返し時間間隔を短くし、
    前記制御指令生成部(41e)は、前記繰り返し時間間隔決定部によって決定された前記第1繰り返し時間間隔および第2繰り返し時間間隔に応じた前記制御指令を生成する、
    制御装置(4)。
  2. 前記繰り返し時間間隔決定部(41c)は、少なくとも前記冷房運転モードにおいて、複数の前記第1繰り返し時間間隔を決定する、
    請求項に記載の制御装置(4)。
  3. 前記空気調和装置(1)は、四つの吹出口(21a〜21d)を有する空気調和装置(1)であって、
    前記スイングパターン記憶領域(42)は、前記四つの吹出口(21a〜21d)にそれぞれ設けられた前記フラップ(22a〜22d)に対する前記複数のスイングパターンを記憶する、
    請求項1又は2に記載の制御装置(4)。
  4. 前記四つの吹出口(21a〜21d)は、第1の吹出口(21a)と、前記第1の吹出口(21a)に対して対称に配置された第3の吹出口(21c)と、前記第1の吹出口(21a)の一端側近傍から前記第3の吹出口(21c)の一端側近傍に伸び、前記第1の吹出口(21a)および前記第3の吹出口(21c)に隣接する第2の吹出口(21b)と、前記第1の吹出口(21a)の他端側近傍から前記第3の吹出口(21c)の他端側近傍に伸びて前記第2の吹出口(21b)に対して対称に配置され、前記第1の吹出口(21a)および前記第3の吹出口(21c)に隣接する第4の吹出口(21d)と、からなり、
    前記四つの吹出口(21a〜21d)に対応するIDを記憶するID記憶領域(42)と、
    前記ID記憶領域に記憶された前記IDに基づき、隣接する二つの吹出口に設けられた二つのフラップからなる二組のペアを設定するペア設定部(41d)と、
    をさらに備え、
    前記制御指令生成部(41e)は、同一のペアに属する二つのフラップを同期させる制御指令を生成する、
    請求項に記載の制御装置(4)。
  5. 前記制御指令生成部(41e)は、前記二組のペアに、異なるタイミングで同一のスイングパターンを実行させる、
    請求項に記載の制御装置(4)。
  6. 前記ペア設定部(41d)は、所定の条件で前記ペアを変更する、
    請求項またはに記載の制御装置(4)。
  7. 前記温度取得部(26,27)は、前記室内機に取り付けられた温度センサで検知された値を取得する、
    請求項のいずれかに記載の制御装置(4)。
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