JP5379134B2 - データ通信システム、通信装置及び通信方法 - Google Patents
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Description
このような制約のもとで用いられる通信方式としては、送受信の方向制御や送信権の調停制御が必要な半二重通信方式と、送受信を同時に処理できる全二重通信方式が挙げられる。
例えば、特許文献1では、送信あるいは受信の一方のみを行う場合には通信方式を半二重通信方式へ切り替え、送信及び受信の双方を行う場合には通信方式を全二重通信方式に切り替える技術が開示されている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、通信方式の切替完了を認識した上で処理すべきデータの送受信を開始することのできるデータ通信システム、通信装置及び通信方法を提供することを目的とする。
この構成によると、データ通信システムは、所定の時間を、半二重通信から全二重通信への切替に要した時間とすることで、全二重通信から半二重通信への切替に必要な時間を最適なものにすることができる。
この構成によると、データ通信システムは、前記第1装置が前記指示コードの送出に用いる前記第1の通信路を、当該第1装置が全二重通信時において前記第2装置へデータを送信するために用いる通信路としている。つまり、全二重通信への切替時に、切り替える必要のない第1の通信路を用いて指示コードを送出しているので、第1装置及び第2装置とも、指示コードの送出に用いられていない第2の通信路を切替の対象として特定することが容易にできる。
以下、本発明に係る通信システム10について、図面を用いて説明する。
1.1 通信システム10の構成
図1には、本発明の実施形態1に係る通信システム10の全体構成を示す。
通信システム10は、図1にて示すように、マスタ通信装置100(以下、マスタ)とスレーブ通信装置101(以下、スレーブ)とから構成されている。マスタ100とスレーブ101は、シリアル通信網102及びクロックライン115を介して接続されている。
マスタ100及びスレーブ101は、通信I/F部105、106を用いてイニシエータ103とターゲット104との通信を行う。なお、本発明における処理対象のデータの送受信とは、通信インタフェース部105、106を用いてイニシエータ103とターゲット104との間で行われる通信(データの送受信)のことをいう。
トランザクション制御部107、108は、イニシエータ103とターゲット104との通信全体(トランザクション層)の制御を行う。
送受信部111、112は、トランスミッタ回路やレシーバ回路を含み、シリアル通信網102を用いた物理層の処理を行う。
シリアル通信網102は、図1にて示すように、第1通信路113(以下、DAT0ラインともいう。)と第2通信路114(以下、DAT1ラインともいう。)を含むシリアル通信路からなり、これら通信路を用いて全二重通信及び半二重通信が行われる。
ここでは、マスタ100における通信I/F部105について説明する。
通信I/F部105は、上述したように、トランザクション制御部107とリンク制御部109と送受信部111とを備える。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
トランザクション制御部107は、図2にて示すように、デスクリプタ202と、パケット生成部203と、データを一時蓄積する送信バッファ204及び受信バッファ205とを備えている。
(1−1)デスクリプタ202
デスクリプタ202は、制御レジスタT100を含み、当該制御レジスタを用いてイニシエータ103からの通信制御を行う。
起動レジスタT101には、R/Wフラグ300、通信モードフラグ301及び起動フラグ302が含まれる。R/Wフラグ300は、1ビットからなり、データの受信(Read)若しくは送信(Write)のいずれかを示すものである。通信モードフラグ301は、データの送受信を行う通信モードが全二重通信モードか半二重通信モードか、あるいはそれらいずれも可能かを示すものである。起動フラグ302は、R/Wフラグ300及び通信モードフラグ301の設定に応じて通信を起動するためのものである。
(1−2)送信バッファ204、受信バッファ205
送信バッファ204はスレーブ101へ送信すべきデータを一時蓄積するものであり、受信バッファ205はスレーブ101から受信したデータを一時蓄積するものである。
パケット生成部203は、デスクリプタ202の設定や送信バッファ204、受信バッファ205の状態に応じて、通信開始のトリガーとなるコマンドパケットやデータパケットを生成するものである。
イニシエータ103により、制御レジスタT100のうち一のトランザクションIDに対応する各レジスタに必要な値が設定され、当該トランザクションIDに対応するトランザクションが起動されると、パケット生成部203は、送信すべき各種パケットを生成し、リンク制御部206に出力する。
(1−2−1)共通
先ず、パケット生成部203にて生成される各種パケットに共通するデータ構造について、図4を用いて説明する。
各種パケットは、ヘッダ(共通)部400とアーギュメント部401とを少なくとも含んでいる。このうち各種パケットに共有するデータ構造は、ヘッダ(共通)部400である。
デバイスID410は、図示していないが1つのマスタにハブを介して複数のスレーブが接続された場合においてパケットの送信対象となるスレーブを識別するために用いられる識別子である。
(1−2−2)メモリコマンドパケット
次に、メモリコマンドパケットのデータ構造について、図5を用いて説明する。
ヘッダ部400のデータ構造については、“(1−2−1)共通”にて説明しているので、ここでの説明は省略する。なお、ヘッダ部400のカテゴリには、値“001”が設定されている。
通信モード420にはデータ通信時の通信モードが格納されている。図5(b)にて、通信モードの種別を示す。例えば、値“01”は全二重通信で通信を行うことを示すモードであり、値“10”は半二重通信で通信を行うことを示すモードであり、値“11”はどちらの通信でもよい旨を示すモードである。なお、通信モードは、マスタ100の通信の性能、及び送信若しく受信すべきデータのサイズ等に応じて決定される。
アドレス423及びアドレス424には、送受信対象のデータの先頭アドレスが格納される。具体的には、アドレス長422にてアドレスフィールドが4バイトを示す値が格納されている場合には、アドレス423のみを用いてデータのアドレスが示される。また、アドレス長422にてアドレスフィールドが8バイトを示す値が格納されている場合には、データのアドレスのうち下位32ビットがアドレス423にて示され、上位32ビットがアドレス424にて示される。
(1−2−3)I/Oコマンドパケット
次に、I/Oコマンドパケットについて説明する。
I/Oコマンドパケットは、マスタ100とスレーブ101との間で、デスクリプタ202内の制御レジスタあるいはイニシエータ103やターゲット104内の制御レジスタなどがマッピングされた、I/O空間の通信を行うために用いられる。
ヘッダ部400のデータ構造については、“(1−2−1)共通”にて説明しているので、ここでの説明は省略する。なお、ヘッダ部400のカテゴリには、値“000”が設定されている。
データペイロード402は、データの送信時であれば実際の通信内容であるI/Oデータ432を含んでいる。
通常、I/Oデータ432は、一般に制御レジスタの内容など、短い固定長のデータであることが多いので、本実施の形態では、I/Oコマンドパケットの送受信は、常に全二重通信モードで通信を行うこととする。
次に、データパケットについて説明する。
図7は、データパケットのデータ構造の一例を示す図である。
データパケットは、図7にて示すように、I/Oコマンドパケットと同様、ヘッダ部400とアーギュメント部401とデータペイロード402とから構成されている。
アーギュメント部401は、分割されたデータブロックの番号を示すシーケンスID440を含んでいる。これにより、データの受信側は、受け取ったデータブロックが何番目のものであるかを知ることができる。
(1−2−5)レスポンスパケット
次に、レスポンスパケットについて説明する。
レスポンスパケットは、マスタ100が発行したパケットに対する応答として、スレーブ101のトランザクション制御部108で生成および発行されるパケットである。
レスポンスパケットは、図8にて示すように、I/Oコマンドパケットと同様、ヘッダ部400とアーギュメント部401とデータペイロード402とから構成されている。
ヘッダ部400のデータ構造については、“(1−2−1)共通”にて説明しているので、ここでの説明は省略する。なお、ヘッダ部400のカテゴリには、値“010”が設定されている。
(1−2−6)メッセージパケット
最後に、メッセージパケットについて説明する。
メッセージパケットは、シリアル通信網102を用いて割込み等のサイドバンド信号を通信するためのパケットである。
レスポンスパケットは、図9(a)にて示すように、ヘッダ部400とアーギュメント部401とから構成されている。
ヘッダ部400のデータ構造については、ここでの説明は省略する。なお、ヘッダ部400のカテゴリには、値“111”が設定されている。
メッセージカテゴリ460は、メッセージの種別を示すものである。図9(b)にてメッセージの種別を示す。例えば、値“0000”は割込みアサートを、値“0001”は割込みネゲートを、値“0010”はCRCエラーを、値“0011”はアボートを、値“1110”は電力制御を、値“1111”はリセットを、それぞれ示している。なお、ここでは、値“0100”から“1101”までにはメッセージ種別は割り当てられていないものとする。
ここで、割込みアサートは割込みを通知するものであり、割込みネゲートはその割込み要因が取り除かれたことを示すものである。CRCエラーは、伝送エラーが発生したことを示すものであり、アボートは転送中止を示すものである。電力制御はアイドル状態の消費電力の削減を指示するためのものであり、リセットは初期化を指示するものである。
リンク制御部109は、図2にて示すように、リンクパケット生成・解析部207、方向制御部208、同期制御部209及びI/F部210から構成されている。
(2−1)リンクパケット生成・解析部207
リンクパケット生成・解析部207は、トランザクション制御部107のパケット生成部203にて生成された各種パケットについてのCRC演算を行う。
図10は、パケットサイズ“PKT”であるパケットの末尾にフッタ部が付与されたリンクパケットのデータ構造の一例を示す図である。
ヘッダ部400は、上述しているので、ここでの説明は省略する。
パケット部405は、上述したアーギュメント部401を含むものである、若しくはアーギュメント部401とデータペイロード402とを含むものであるので、ここでの説明は省略する。
また、リンクパケット生成・解析部207は、送受信部111から入力されたリンクパケットに対して、そのリンクパケットに含まれるCRCコードを用いて伝送エラーチェックを行う。その後、リンクパケット生成・解析部207は、CRCコードなどを取り除いて必要な部分のみトランザクション制御部107に出力する。
方向制御部208は、全二重通信モードと半二重通信モードとの通信方式の切り替えに伴う通信路の方向制御を行う。
具体的には、当該マスタ100を処理すべきデータの受信側として、全二重通信から半二重通信への切り替えに伴う方向制御を行う場合には、方向制御部208は、DAT0ライン113とDAT1ライン114に接続する通信路I/F部250において、DAT0ライン113とDAT1ライン114との双方からデータを受信するよう通信路I/F部250の構成を変更する。また、当該マスタ100を処理すべき送信側として、全二重通信から半二重通信への切り替えに伴う方向制御を行う場合には、方向制御部208は、通信路I/F部250において、DAT0ライン113とDAT1ライン114との双方からデータを送信するよう通信路I/F部250の構成を変更する。半二重通信から全二重通信への切り替えに伴う方向制御を行う場合には、方向制御部208は、通信路I/F部250において、DAT0ライン113からデータを送信し、DAT1ライン114からデータを受信するよう通信路I/F部250の構成を変更する。
(2−3)同期制御部209
同期制御部209は、初期化直後にビット同期やシンボル同期のための同期コード(プリアンブル)生成を行う。
(2−4)I/F部210
I/F部210は、リンク制御部109と送受信部111との間のデータの入出力を行うものである。
送受信部111は、データ入出力制御部213、クロック生成部214、CDR(Clock Data Recovery)回路215、I/F部212及び通信路I/F部250から構成されている。
(3−1)クロック生成部214、CDR回路215
クロック生成部214は、基準クロックを生成する。
(3−2)通信路I/F部250
通信路I/F部250は、差動トランスミッタ216、217、219、差動レシーバ218、220を有している。
差動トランスミッタ216は、基準クロックをクロックライン115で送信する。
差動トランスミッタ217はシリアルデータをDAT0ライン113を用いて送信し、差動トランスミッタ219はシリアルデータをDAT1ライン114で送信する。
各差動レシーバは、受信した差動信号をシリアル信号に変換するものである。
具体的には、全二重通信時には、差動トランスミッタ217と、差動レシーバ220とがそれぞれDAT0ライン113及びDAT1ライン114に接続されて、有効に動作している。この場合において、当該マスタ100がデータを送信する側として、全二重通信から半二重通信へと切り替わる場合には、方向制御部208の制御により、DAT1ライン114との接続先が差動レシーバ220から差動トランスミッタ219へと切り替えられることで、通信の方向が制御される。また、当該マスタ100がデータを受信する側として、全二重通信から半二重通信へと切り替わる場合には、方向制御部208の制御により、DAT0ライン113との接続先が差動トランスミッタ217から差動レシーバ218へと切り替えられることで、通信の方向が制御される。
差動トランスミッタ217と差動レシーバ218とは、第1スイッチ回路(図示せず)を介して、電力を供給する電源部と接続されている。第1スイッチ回路は、方向制御部208の制御により差動トランスミッタ217と差動レシーバ218の何れかと接続されるものである。方向制御部208は、DAT0ライン113を用いてデータをスレーブ101へ送信する場合には第1スイッチ回路を差動トランスミッタ217と接続するよう制御し、DAT0ライン113を用いてデータをスレーブ101から受信する場合には第1スイッチ回路を差動レシーバ218と接続するよう制御する。
また、同様に、第2スイッチ回路と接続された差動トランスミッタ219若しくは差動レシーバ220は電力が供給されるので、利用できる有効な状態となり、接続されていない他方は無効な状態となる。
(3−3)データ入出力制御部213
データ入出力制御部213は、符号化部224、復号化部225、パラレル/シリアル変換部(P/S変換部)226及びシリアル/パラレル変換部(S/P変換部)227から構成されている。
符号化部224は、シリアルデータに高速クロックを埋め込んで伝送するための8b/10bのようなエンコード方式でデータを符号化するものである。
復号化部225は、8b/10bのようなエンコード方式で符号化されたデータを復号化するものである。
Kコード一覧テーブルT200は、Kコード、シンボル、機能、元データ、Current RD−及びCurrent RD+からなる組を1つ以上含んでいる。
Kコードはコードを示すものであり、シンボルは対応するKコードが示す機能を識別するものである。機能は対応するKコードが示す機能を示すものであり、元データはリンク制御部206にてなされた指示を示すデータである。この元データとKコードとが対応している。Current RD−及びCurrent RD+は、0が多いコードと1が多いコードが交互に伝送されて信号のDC(直流)成分のバランスをとるようにするために用いるコード属性である。
図11に示す各種制御コードの使用方法は、後述する本実施形態の動作において説明する。
P/S変換部226は、符号化されたデータをパラレルデータからシリアルデータに変換するものである。変換したシリアルデータは、通信路I/F部250を介してスレーブ101へ送信される。
S/P変換部227は、通信路I/F部250を介してスレーブ101から受け取ったシリアルデータをパラレルの符号化されたデータへと変換するものである。
I/F部212は、リンク制御部109と送受信部111との間のデータの入出力を行うものである。
1.3 スレーブ101について
ここでは、スレーブ101における通信I/F部106について説明する。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
トランザクション制御部108は、図12に示すように、デスクリプタ1102、パケット生成部1103、送信バッファ1104及び受信バッファ1105から構成されている。これら構成要素は、マスタ100のトランザクション制御部107にて示す各構成要素と同様であるので、ここでの説明は省略する。
送受信部112は、データ入出力制御部1113、CDR回路1114、I/F部1112及び通信路I/F部1150から構成されている。
ここでは、通信路I/F部1150の構成について説明する。
通信路I/F部1150は、差動レシーバ1115、差動トランスミッタ1116、1118、差動レシーバ1117、1119を有している。
差動トランスミッタ1116はシリアルデータをDAT0ライン113を用いて送信し、差動トランスミッタ1118はシリアルデータをDAT1ライン114で送信する。
差動レシーバ1117はシリアルデータをDAT0ライン113を用いて受信し、差動レシーバ1119はシリアルデータをDAT1ライン114を用いて受信する。
スレーブ101が上記のような構成要素を備え、例えばターゲット104がメモリデバイスとすることで、以下のような動作を行うことができる。トランザクション制御部108は、マスタ100から受信したコマンドパケットからアドレスや転送サイズを抽出してデスクリプタ1102に登録する。そして、デスクリプタ1102は、送信バッファ1104及び受信バッファ1105を用いてターゲットであるメモリデバイスのアクセス準備を行う。デスクリプタ1102による準備ができると、パケット生成部1103はレスポンスパケットを生成し、マスタ100に送信し、必要があれば通信方式を切り替え、その後、データ通信を開始することになる。
(1)通信システム10の動作
ここでは、通信システム10における全体の動作について、図13にて示す流れ図を用いて説明する。
まず、通信システム10は、マスタ100とスレーブ101との間でI/Oコマンドを送受信することでデータパケットのブロックサイズなどの制御情報を共有する、通信初期化を行う(ステップS5)。このとき、通信システム10は、シリアル通信網102の内、DAT0ライン113をマスタ100からスレーブ101に向けたダウンリンク、DAT1ライン114をスレーブ101からマスタ100に向けたアップリンクとして全二重通信モードで通信可能な状態とする。
ここでは、図13にて示すステップS20にて行われる通信モード通知の処理の手順をマスタ100側、スレーブ101側に分けて図14(a)及び(b)にて示す流れ図を用いて説明する。
図14(a)は、マスタ100側における処理の流れを示す流れ図である。
半二重通信であると判断する場合には(ステップS100のおける「Yes」)、マスタ100は、方向制御コード(DIR)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS105)。その後、アクノリッジコード(ACK)を受信したか否かを判断する(ステップS110)。受信したと判断する場合には(ステップS110における「Yes」)、マスタ100は、アイドルコード(IDL)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS115)。アクノリッジコードを受信していないと判断する場合には(ステップS110における「No」)、マスタ100は、アクノリッジコードを受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する。ここで、マスタ100及びスレーブ101は、方向制御コードやアクノリッジコードなどのKコードの送信時には、コード生成部228(1127)にて送信すべきKコードを生成し、符号化部224(1124)が符号化して相手装置へ送信する。またマスタ100及びスレーブ101は、Kコードの受信時には、コード検出部229(1128)にてKコードを検出する。以降において、Kコードの送信及び受信時には、このような動作が行われる。
図14(b)は、スレーブ101側における処理の流れを示す流れ図である。
スレーブ101は、制御コードを受信したか否かを判断する(ステップS150)。
受信したと判断する場合には(ステップS150における「Yes」)、スレーブ101は、受信した制御コードの種別を判定する(ステップS155)。
受け取った制御コードが方向制御コード(DIR)である場合には(ステップS155における「DIR」)、スレーブ101は、アクノリッジコードをマスタ100へ送信する(ステップS160)。その後、アイドルコードを受信したか否かを判断する(ステップS165)。
ステップS150にて受け取った制御コードがアイドルコード(IDL)である場合には(ステップS155における「IDL」)、スレーブ101は、処理を終了する。
(全二重通信によるデータ通信)
ここで、全二重通信によるデータ通信について具体例を用いて説明する。
全二重通信によるデータ通信は、図15に示すように、マスタ100とスレーブ101との間は、ダウンリンク状態のDAT0ライン113とアップリンク状態のDAT1ライン114とで接続されている。
レスポンスパケットを受けたマスタ100は、ダウンリンク状態のDAT0ライン113のみを用いてデータパケット(WDAT PKT 0、1)の送信を行う(ステップS210、S215)。例えば、ステップS5における通信初期化にて共有したデータパケットのブロックサイズを512バイトとし、送信コマンドパケットで指定した転送サイズを1Kバイトとすると、2個の送信データパケットが送信される。
次に、図13にて示すステップS20において通信モードとして半二重通信が選定されると、まず、全二重通信モードから半二重通信モードに移行するためにステップS30が実行され、その後、ステップS35にて半二重通信でのデータ通信が行われる。それが完了すると、ステップS40にて通信モードの復旧が行われる。このような通信モードの移行・復旧を含む半二重データ通信についての具体例を図16を用いて説明する。
そして、マスタ100及びスレーブ101は、方向制御コード(DIR)とアクノリッジコード(ACK)とのハンドシェイクにより、全二重通信から半二重通信への切り替えを行う(ステップS260)。この場合、アップリンク状態のDAT1ライン114がダウンリンク状態となるよう切り替えられる。
ステップS250にて送信された送信コマンドパケットに指定された転送サイズの送信を完了すると、マスタ100及びスレーブ101は、再び全二重通信モードに復旧するため、ダウンリンク状態のDAT1ライン114をアップリンク状態に切り替える(ステップS285)。
そして、マスタ100及びスレーブ101は、方向制御コード(DIR)とアクノリッジコード(ACK)とのハンドシェイクにより、全二重通信から半二重通信への切り替えを行う(ステップS300)。この場合、ダウンリンク状態のDAT0ライン113がアップリンク状態となるように切り替えられる。
(3)通信モードの移行処理
ここでは、図13にて示すステップS30にて行われる通信モードの移行処理について、マスタ100側及びスレーブ101側に分けて、図17、図18を用いて説明する。
図17は、マスタ100側における処理の流れを示す流れ図である。
マスタ100は、通信モードの通知(通信モードが半二重通信である旨)を完了すると、自装置がデータを送信するか受信するかを判断する(ステップS350)。具体的には、マスタ100の方向制御部208は、送信したコマンドパケットに含まれるR/W412(図4参照)が示す種別に基づいて判断する。
図18は、スレーブ101側における処理の流れを示す流れ図である。
スレーブ101は、通信モードの通知(通信モードが半二重通信である旨)を受け取ると、自装置がデータを送信するか受信するかを判断する(ステップS400)。具体的には、スレーブ101の方向制御部1108は、受信したコマンドパケットに含まれるR/W412(図4参照)が示す種別に基づいて判断する。
図19(a)は、全二重通信から半二重通信への切り替え時において、マスタ100がデータの送信側となる場合における制御コードの送受信の詳細を示す図である。
マスタ100は、全二重通信から半二重通信への切り替え指示として方向制御コード(DIR)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する。このとき、マスタ100は、方向制御コードに対する応答としてアクノリッジコード(ACK)をDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する(ステップS450)。
マスタ100は、アイドルコードの送信を開始すると、図17のステップS355にて示したように、通信路I/F部250に対するDAT1ライン114の接続を切り替え、スレーブ101は、アイドルコードを受信すると、図18のステップS405にて示したように、通信路I/F部1150に対するDAT1ライン114の接続を切り替える(ステップS453)。
同期が完了すると、マスタ100とスレーブ101との間で半二重通信によるデータパケットの送受信が行われる(ステップS455)。
マスタ100は、全二重通信から半二重通信への切り替え指示として方向制御コード(DIR)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する。このとき、マスタ100は、アクノリッジコード(ACK)をDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する(ステップS460)。
マスタ100は、スレーブ101からアイドルコードを受信すると、図17のステップS365にて示したように、通信路I/F部250に対するDAT0ライン113の接続を切り替え、スレーブ101は、アイドルコードの送信を開始すると、図18のステップS415にて示したように、通信路I/F部1150に対するDAT0ライン113の接続を切り替える(ステップS464)。
ここで、図19(a)及び(b)において、方向制御コード(DIR)及びアクノリッジコード(ACK)は図14のようなハンドシェイクを行う。そのため、そのハンドシェイクが確立するまでディスパリティが+と−のKコードを繰り返した可変長となる。なお、方向制御対象外の通信路はアイドルコード(IDL)で埋められる。
ここでは、図13にて示すステップS40にて行われる通信モードの復旧処理について、マスタ100側及びスレーブ101側に分けて、図20及び図21を用いて説明する。
(マスタ100側の動作)
図20は、マスタ100側における処理の流れを示す流れ図である。
自装置がデータの送信側である判断する場合(ステップS500における「送信」)、マスタ100は、方向制御コード(DIR)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS505)。その後、マスタ100は、方向制御部208の制御により、DAT1ライン114をアップリンク状態とするため、現在有効な状態である差動トランスミッタ219を無効な状態とし、現在無効な状態である差動レシーバ220を有効な状態に切り替える(ステップS510)。これにより、通信路I/F部250はDAT1ライン114を用いたデータを送信する構成からデータを受信する構成へと切り替えられる。
受信していないと判断する場合(ステップS515における「No」)、マスタ100は方向制御コードをDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信し(ステップS520)、処理はステップS515へ戻る。つまり、マスタ100は、プリアンブルコードを受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する。なお、方向制御コードの送信の継続と、ステップS510にて行われるDAT1レシーバの切替は並列に行われるものとする。
マスタ100は、アイドルルコード(IDL)をDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信したか否かを判断する(ステップS530)。
受信したと判断する場合(ステップS530における「Yes」)、処理は終了する。
自装置がデータの受信側である判断する場合(ステップS500における「受信」)、マスタ100は、方向制御コードをDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信したか否かを判断する(ステップS530)。
受信したと判断する場合(ステップS530における「Yes」)、マスタ100は、方向制御部208の制御により、DAT0ライン113をダウンリンク状態とするため、現在有効な状態である差動レシーバ218を無効な状態とし、現在無効な状態である差動トランスミッタ217を有効な状態に切り替える(ステップS535)。これにより、通信路I/F部250はDAT0ライン113を用いたデータを受信する構成からデータを送信する構成へと切り替えられる。
マスタ100は、アクノリッジコードをDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信したか否かを判断する(ステップS545)。
受信していないと判断する場合(ステップS545における「No」)、処理はステップS540へ戻る。つまり、マスタ100は、アクノリッジコードを受信するまでの間、プリアンブルコードの送信を継続する。
(スレーブ101側の動作)
図21は、スレーブ101側における処理の流れを示す流れ図である。
自装置がデータの受信側である判断する場合(ステップS570における「受信」)、スレーブ101は、方向制御コードをDAT0ライン113を用いてマスタ100から受信したか否かを判断する(ステップS575)。
受信したと判断する場合(ステップS575における「Yes」)、スレーブ101は、方向制御部1108の制御により、DAT1ライン114をアップリンク状態とするため、現在有効な状態である差動レシーバ1119を無効な状態とし、現在無効な状態である差動トランスミッタ1118を有効な状態に切り替える(ステップS580)。これにより、通信路I/F部1150はDAT1ライン114を用いたデータを受信する構成からデータを送信する構成へと切り替えられる。
スレーブ101は、アクノリッジコードをDAT0ライン113を用いてマスタ100から受信したか否かを判断する(ステップS590)。
受信していないと判断する場合(ステップS590における「No」)、処理はステップS585へ戻る。つまり、スレーブ101は、アクノリッジコードを受信するまでの間、プリアンブルコードの送信を継続する。
自装置がデータの送信側である判断する場合(ステップS570における「送信」)、スレーブ101は、方向制御コード(DIR)をDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS600)。その後、スレーブ101は、方向制御部1108の制御により、DAT0ライン113をダウンリンク状態とするため、現在有効な状態である差動トランスミッタ1116を無効な状態とし、現在無効な状態である差動レシーバ1117を有効な状態に切り替える(ステップS605)。これにより、通信路I/F部1150はDAT0ライン113を用いたデータを送信する構成からデータを受信する構成へと切り替えられる。
受信していないと判断する場合(ステップS610における「No」)、スレーブ101は方向制御コードをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信し(ステップS615)、処理はステップS610へ戻る。つまり、スレーブ101は、プリアンブルコードを受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する。なお、方向制御コードの送信の継続と、ステップS605にて行われるDAT0レシーバの切替は並列に行われるものとする。
スレーブ101は、アイドルルコード(IDL)をDAT0ライン113を用いてマスタ100から受信したか否かを判断する(ステップS620)。
受信したと判断する場合(ステップS620における「Yes」)、処理は終了する。
(半二重通信から全二重通信への切り替え)
図22(a)は、マスタ100がデータの送信側である半二重通信から全二重通信へと切り替える場合の、制御コードの送受信の詳細を示す図である。
マスタ100は、プリアンブルコードをDAT1ライン114を用いてスレーブ101から受信すると、その応答としてアクノリッジコードをDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する。このとき、マスタ100は、アクノリッジコードの応答としてアイドルコード(IDL)を受信するまでの間、アクノリッジコードの送信を継続する(ステップS653)。
図22(b)は、マスタ100がデータの受信側である半二重通信から全二重通信へと切り替える場合の、制御コードの送受信の詳細を示す図である。
スレーブ101は、半二重通信から全二重通信への切り替え指示として方向制御コード(DIR)をDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する。このとき、スレーブ101は、プリアンブルコード(PRE)をDAT0ライン113を用いてマスタ100から受信するまでの間、方向制御コードの送信を継続する(ステップS660)。
スレーブ101は、プリアンブルコードをDAT0ライン113を用いてマスタ100から受信すると、その応答としてアクノリッジコードをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する。このとき、スレーブ101は、アクノリッジコードの応答としてアイドルコード(IDL)を受信するまでの間、アクノリッジコードの送信を継続する(ステップS663)。
ここで、図22(a)及び(b)によると、方向制御コード(DIR)とプリアンブルコード(PRE)とのハンドシェイク、およびプリアンブルコードとアクノリッジコード(ACK)とのハンドシェイクが連続的に行われていることがわかる。
このため、コマンドパケットに含まれた転送サイズに比べてプリアンブルコードの送信数が十分に大きければ、通信モード確定ステップにおいて半二重通信モードが選択されないようにすることも可能である。なお、コマンドパケット内の転送サイズ分を送受信してから全二重通信モードに復旧する場合、最後のデータパケットの送受信完了が全二重通信モードへの復旧開始タイミングとなる。
以下では、上記に示すような、半二重通信時においてデータ受信側の通信装置からの割込みを通知するための動作について図23を用いて説明する。
まず、マスタ100とスレーブ101との間でコマンドパケットとレスポンスパケットのハンドシェイクを行い(ステップS700、S705)、その後、全二重通信から半二重通信への切り替えを行う(ステップS710)。切替が完了すると、マスタ100は、図16と同様に半二重通信モードでのデータパケット(WDAT PKT0)の送信を行う(ステップS715、S720)。ここでは、データパケット(WDAT PKT0)の送信後に、通信システム10は、一時的に全二重通信モードに復旧、つまり半二重通信から全二重通信へ切り替えを行う(ステップS725)。これによりマスタ100は、スレーブ101からの割込みを受け付け可能な状態になる。例えば、スレーブ101は、データパケット(WDAT PKT0)の受信時にCRCエラーがあれば、メッセージカテゴリをCRCエラーとしたメッセージパケットを発行し、発行したメッセージパケットをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS730)。
通信システム10は、再度、一時的に全二重通信モードに復旧、つまり半二重通信から全二重通信へ切り替えを行う(ステップS750)。
通信システム10は、スレーブ101にて受信したデータパケットにCRCエラーがなく、割込みが不要であれば、再び半二重通信モードに切り替える(ステップS755)。
このとき、ステップS750にて行われる全二重通信モードへの切り替えにおけるスレーブ101は、図21に示す復旧処理のステップS595にて行われるアイドルコードの送信の代わりに、例えば方向制御コード(DIR)を送信することで割込み不要を通知できる。それを受けたマスタ100は、即座に半二重通信モードに移行させることができる。また、同じくステップS750にて行われる切替時のスレーブ101は、即座に半二重通信モードに移行しても受信バッファの確保ができていない場合、その準備ができるまでアイドルコードを送信する代わりにビジーコード(BSY)を送信することで、フロー制御を実現できる。
上記実施の形態1における方向制御コードの送受信、通信路の切り替えを、フロー制御と組み合わせて行ってもよい。ここで、フロー制御とは、互いに通信が可能な状態かを確認してからデータ通信を開始する制御のことである。
以下、フロー制御と組み合わせた場合における通信モードの切り替えの手順について説明する。
ここでは、マスタ100が、スレーブ101からデータを読み出す場合、つまりスレーブ101がデータの送信側となる場合において、通信モードの切替と、フロー制御と組み合わせた場合について、図24を用いて説明する。なお、ここでは、実施の形態1と同様に、全二重通信時には、DAT0ライン113はダウンリンク状態にあり、DAT1ライン114はアップリンク状態にあるものとする。
スレーブ101は、マスタ100からコマンドパケットを受信すると、その応答としてレスポンスパケットをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS805)。このとき、レスポンスパケットのR/W412には読み込み(Read)を示す値が格納されており、通信モード420(図5参照)には半二重通信(HD mode)を示す値が格納されている。
スレーブ101は、マスタ100からFCRDYコードを受信すると、方向制御コード(DIR)を、DAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS811)。このとき、スレーブ101は、所定期間の間、方向制御コードの送信を継続する(ステップS817)。なお、当該所定期間内において、フロー制御による通信開始の準備が完了しているものとする。
スレーブ101は、方向制御コードの送信開始から所定期間が経過し、且つ通信開始の準備が完了すると、当該方向制御コード及びプリアンブルコードの送信を抑止し、マスタ100から受信したFCRDYコードに対する応答としてFCRDYコードをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS820)。なお、スレーブ101から送信されるFCRDYコードも、マスタ100から送信されるFCRDYコードと同様に、半二重通信(HD mode)を示す値が格納されている。
その後、スレーブ101は、フロー制御におけるコードの1つである、通信の不可を示すFCBSYコードをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS845)。
また、マスタ100は、ステップS850にて通信路I/F部250の構成の切り替えが完了すると、受信したFCBSYコートに対する応答の準備が完了するまでの間、プリアンブルコードをDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS851)。
2.2 データ書き込み時について
ここでは、マスタ100が、スレーブ101へデータを書き込む場合、つまりマスタ100がデータの送信側となる場合において、通信モードの切替と、フロー制御と組み合わせた場合について、図25を用いて説明する。なお、上述したように、全二重通信時には、DAT0ライン113はダウンリンク状態にあり、DAT1ライン114はアップリンク状態にあるものとする。
スレーブ101は、マスタ100からコマンドパケットを受信すると、その応答としてレスポンスパケットをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS905)。このとき、レスポンスパケットのR/W412には読み込み(Write)を示す値が格納されており、通信モード420(図5参照)には半二重通信(HD mode)を示す値が格納されている。
マスタ100は、スレーブ101からFCRDYコードを受信すると、方向制御コード(DIR)を、DAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS911)。このとき、マスタ100は、所定期間の間、方向制御コードの送信を継続する(ステップS915)。なお、当該所定期間内において、フロー制御による通信開始の準備が完了しているものとする。
マスタ100は、方向制御コードの送信開始から所定期間が経過すると、当該方向制御コード及びプリアンブルコードの送信を抑止し、スレーブ101から受信したFCRDYコードに対する応答としてFCRDYコードをDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS920)。なお、マスタ100から送信されるFCRDYコードも、スレーブ101から送信されるFCRDYコードと同様に、半二重通信(HD mode)を示す値が格納されている。
その後、マスタ100は、FCBSYコードをDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS945)。
スレーブ101は、FCBSYコードを受信すると、ダウンリンク状態のDAT1ライン114がアップリンク状態となるように通信路I/F部1150の構成の切り替えを行う(ステップS951)。また、ステップS951において、マスタ100側では、スレーブ101へFCBSYコードを送信した後と、ダウンリンク状態のDAT1ライン114がアップリンク状態となるように通信路I/F部250の構成の切り替えを行う。つまり、ステップS951では、通信路I/F部250と通信路I/F部1150との構成の切替が行われる。なお、切替の詳細は、実施の形態1にて示しているので、ここでの説明は省略する。
また、スレーブ101は、ステップS951にて通信路I/F部1150の構成の切り替えが完了すると、受信したFCBSYコートに対する応答の準備が完了するまでの間、プリアンブルコードをDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS952)。
2.3 まとめ
図24及び図25にて示すように、半二重通信から全二重通信へと切り替える場合、現時点でデータの送信側である装置が、当該装置が全二重通信時にデータを送信するための通信路を用いて、FCBSYコードを送信している。そして、現時点でデータの受信側である他装置は、FCBSYコードを受信した通信路とは異なる他の通信路の切り替えを行っている。例えば、図24では、半二重通信時ではスレーブ101がデータの送信側となり、スレーブ101が全二重通信時にデータを送信する通信路はDAT1ライン114となる。そこで、スレーブ101は、DAT1ライン114を用いてFCBSYコードを送信することで、他の通信路、ここではDAT0ライン113が方向切替の対象となることが分かる。
また、上記変形例1に限らず、実施の形態1においても、図22(a)、(b)にて示すように、半二重通信から全二重通信へと切り替える場合も、上記と同様のことが言える。
3.変形例2
上記変形例1において、全二重通信から半二重通信へと切り替える場合、FCRDYコードの送受信を切り替えの契機としたが、これに限定されない。
例えば、図24において、マスタ100は、ステップS811にてスレーブ101からDAT1ライン114を用いて出力される方向制御コードを受信すると、ステップS815による通信路I/F部250の構成の切り替えを行う。また、スレーブ101は、ステップS811にて方向制御コードを出力した後、ステップS815による通信路I/F部1150の構成の切り替えを行う。
(1)上記変形例2において、1シンボル(1つ)の方向制御コードを送受信した場合に、方向切替の契機としたが、これに限定されない。
例えば、2シンボルの方向制御コードを送受信したことを切替の契機としてもよい。つまり、所定数の方向制御コードの送受信を切替の契機としてもよい。
上述したように、半二重通信時においてデータの送信側となるべき装置が方向切替の対象外の通信路から切替のトリガーとなるコード(ここでは、FCRDYコード)を送信するとしてもよい。
(3)上記変形例1における半二重通信から全二重通信への切り替える場合、FCBSYコードの送受信を切り替えの契機としたが、これに限定されない。
これによると、実施の形態1や変形例2と同様に、方向制御コードの送受信を、切替のトリガーをすることができる。
4.その他の変形例
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(2)上記実施の形態1では、マスタ100が発行するコマンドパケット及びスレーブ101が発行するレスポンスパケットの双方に、通信モードを設定したが、これに限定されない。
(3)ここで、スレーブとなる装置を、マスタ100と着脱可能なメモリカードやI/Oカードとしてもよい。例えば、メモリカードはSDカードであり、I/Oカードは他の装置と無線通信を行うための無線LANカードである。
図26は、上記実施の形態1にて示すスレーブ101をSDカード101aとした場合の通信システム10aの構成を示している。通信システム10aは、図26にて示すように、マスタ100aとSDカード101aとから構成されている。なお、以下の説明において、実施の形態1にて示すマスタ100及びスレーブ101の構成要素と同一のものついては、同一の符号を付与し、その説明は省略する。
ピン150、151は、SDカード101aと接続されるものである。また、ピン150、151の一端は、図2にて示す通信路I/F部250と接続されている。具体的には、ピン150は差動トランスミッタ217及び差動レシーバ218と接続され、ピン151は差動トランスミッタ219及び差動レシーバ220と接続されている。
ピン152、153それぞれは、SDカード101aがマスタ100aに装着されることで、マスタ100aが備えるピン150、151に接続される。また、ピン152、153の一端は、図12にて示す通信路I/F部1150と接続されている。具体的には、ピン152は差動トランスミッタ1116及び差動レシーバ1117と接続され、ピン153は差動トランスミッタ1118及び差動レシーバ1119と接続されている。
したがって、これらの接続により、上記の実施の形態1と同様に、マスタ100aとSDカード101aとが、通信路113及び114を介した全二重通信及び半二重通信によるデータ通信が実現できる。なお、図26には図示していないが、マスタ100aは、ピン150、151とは異なるピン(ここでは、ピン155として説明する。)を、SDカード101aはピン152、153とは異なるピン(ここでは、ピン156として説明する。)をそれぞれ有しており、ピン155とピン156とが接続されることにより、図1にて示すクロックライン115が形成される。
(4)上記実施の形態1において、Kコードには、切替を指示するための方向制御コードとして1種類のコード(DIR)のみを割り当てたが、これに限定されない。
例えば、半二重通信から全二重通信への切替を示すコード(FDX)と、全二重通信から半二重通信への切替を示すコード(HDX)とをそれぞれKコードに割り当ててもよい。
この場合、図19(a)及び(b)における“DIR”の送受信を、“HDX”の送受信に置き換えればよい。また、図22(a)及び(b)における“DIR”の送受信を、“FDX”の送受信に置き換えればよい。
(5)上記実施の形態1において、半二重通信から全二重通信への切替時において、方向制御コード(DIR)の送受信を、切替のトリガーとして用いたが、これに限定されない。
方向制御コード(DIR)の送受信を、切替完了後におけるプリアンブルコード(PRE)の送受信のトリガーとして用いてもよい。
図28(a)は、マスタ100がデータの送信側である半二重通信から全二重通信へと切り替える場合の、制御コードの送受信の詳細を示す図である。
マスタ100は、DAT0ライン113及びDAT1ライン114双方にてアイドルコード(IDL)を送信中に全二重通信への切替が発生すると、マスタ100及びスレーブ101にてDAT1ライン114の方向の切り替えを行う(ステップS1000)。
スレーブ101は、DAT1ライン114の方向の切替が完了し、且つマスタ100から方向制御コードを受信すると、その応答としてプリアンブルコード(PRE)を、当該プリアンブルコードに対する応答があるまでの間、DAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS1002)。
スレーブ101は、アクノリッジコードを受信すると、その応答としてアイドルコード(IDL)をDAT1ライン114を用いてマスタ100へ送信する(ステップS1004)。
図28(b)は、マスタ100がデータの受信側である半二重通信から全二重通信へと切り替える場合の、制御コードの送受信の詳細を示す図である。
全二重通信への切替が発生すると、マスタ100及びスレーブ101にてDAT0ライン113の方向の切り替えを行う(ステップS1100)。
マスタ100は、DAT0ライン113の方向の切替が完了し、且つスレーブ101から方向制御コードを受信すると、その応答としてプリアンブルコード(PRE)を、当該プリアンブルコードに対する応答があるまでの間、DAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS1102)。
マスタ100は、アクノリッジコードを受信すると、その応答としてアイドルコード(IDL)をDAT0ライン113を用いてスレーブ101へ送信する(ステップS1104)。
ここで、図28(a)及び(b)によると、方向制御コード(DIR)とプリアンブルコード(PRE)とのハンドシェイク、およびプリアンブルコードとアクノリッジコード(ACK)とのハンドシェイクが連続的に行われていることがわかる。
(6)上記実施の形態では、マスタ100とスレーブ101との関係が固定されているが、これに限定されない。双方の装置はイニシエータとターゲットとを備えた構成であってもよい。これによると、マスタとスレーブの関係が動的に入れ替わることができる。例えば、マスタとスレーブとの関係は1通信毎に切り替わっても良い。
この場合、以下のような動作で実現できる。
半二重通信から全二重通信へと切り替えが行われる際に、半二重通信時のデータ受信側の装置、例えば、図22(a)におけるスレーブ101や図22(b)におけるマスタ100のようなデータ受信側の通信装置は、方向制御コード(DIR)を受信してから当該装置がプリアンブルコードの送信を終了するまで(相手装置からアクノリッジコードを受信するまで)にようした時間を計測して、その結果を記憶する。当該装置が半二重通信においてデータの送信側となる場合には、当該装置は、全二重通信から半二重通信への切り替えの際に、記憶している計測時間までの間、図19(a)にて示すステップS453及びS454、若しくは図19(b)にて示すステップS464及びS465の実行を行う。
この場合、以下のような動作で実現できる。
半二重通信から全二重通信へと切り替えが行われる際に、半二重通信時のデータ受信側の通信装置が、相手装置からの方向制御コードを受信した数を記憶する。そして、当該装置が半二重通信においてデータの送信側となる場合には、当該装置は、全二重通信から半二重通信への切り替えの際に、記憶している数と同数のアイドルコードを図19(a)にて示すステップS452若しくは図19(b)にて示すステップS463にて送出した後に処理すべきデータの送信を開始してもよい。また、当該装置は、方向制御コードを受信した数と相手装置からのアクノリッジコードを受信した数との合計数を記憶して、ステップS463にて送出するアイドルコードの数に適用してもよい。
例えば、図2にて示すDAT0ライン113に含まれるDAT0+ラインの分岐点から差動トランスミッタ217及び差動レシーバ218までの経路それぞれにスイッチを設けてもよい。また、DAT0ライン113に含まれるDAT0−ラインの分岐点から差動トランスミッタ217及び差動レシーバ218までの経路それぞれについても同様に、スイッチを設けてもよい。これにより、差動トランスミッタ217を有効とし、差動レシーバ218を無効にする場合には、DAT0+ラインと差動トランスミッタ217との間に設けられたスイッチを閉じ、DAT0+ラインと差動レシーバ218との間に設けられたスイッチを開く。さらに、DAT0−ラインと差動トランスミッタ217との間に設けられたスイッチを閉じ、DAT0−ラインと差動レシーバ218との間に設けられたスイッチを開く。
また、スレーブ101においても、DAT0+及びDAT0−それぞれに対して差動トランスミッタ1116及び差動レシーバ1117の間においても上記同様に、スイッチを設けてもよい。DAT1+及びDAT1−それぞれに対して差動トランスミッタ1118及び差動レシーバ1119の間においても上記同様に、スイッチを設けてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記録しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
(11)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明に係るマスタ通信装置及びスレーブ通信装置は、装置を製造、販売する産業において、経営的、つまり反復的かつ継続的に利用され得る。
100 マスタ通信装置(マスタ)
101 スレーブ通信装置(スレーブ)
102 シリアル通信網
103 イニシエータ
104 ターゲット
105、106 通信インタフェース(I/F)部
107、108 トランザクション制御部
109、110 リンク制御部
111、112 送受信部
113 第1通信路(DAT0ライン)
114 第2通信路(DAT1ライン)
115 クロックライン
Claims (17)
- 第1装置と第2装置とからなり、前記第1装置と前記第2装置とを接続する第1及び第2の通信路を用いて全二重通信と半二重通信とを切り替えて処理対象であるデータの送受信を行うデータ通信システムであって、
前記第1装置は、
半二重通信時に当該第1装置がデータ送信側である場合において、半二重通信から全二重通信への切り替えを示す指示コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出する第1送出手段と、
前記第1及び前記第2の通信路と接続された第1インターフェース部を、前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替える第1切替制御手段と、
前記第1切替制御手段による切替が完了し、且つ全二重通信への切替完了を示す応答コードを前記第2の通信路を介して前記第2装置から受け付けた後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する第1通信制御手段とを備え、
前記第2装置は、
前記第1装置から前記指示コードを前記第1の通信路を介して受け付けると、前記第1及び前記第2の通信路と接続された第2インターフェース部において、前記第2の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替える第2切替制御手段と、
前記第2切替制御手段による切替が完了した後、前記応答コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出する第2送出手段と、
前記応答コードを送出後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する第2通信制御手段とを備える
ことを特徴とするデータ通信システム。 - 前記第1送出手段は、さらに、前記第1通信制御手段による処理対象となるデータの送受信の開始に先立って、前記応答コードを受信した旨を示し、且つ前記第2装置からのデータの受信の待ち受け状態である旨を示す応答受信コードを前記第2装置へ送出し、
前記第1通信制御手段は、前記第1送出手段による前記応答受信コードの送出後、処理対象のデータの送受信を開始し、
前記第2通信制御手段は、前記応答受信コードの受信後、処理対象のデータの送受信を開始する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
データ送信側がデータ送信を抑止する旨の抑止コードを、データ受信側が前記抑止コードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第1送出手段は、前記指示コードの送出に先立って、前記抑止コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、その後、前記指示コードを送出し、
前記第2送出手段は、前記第2切替制御手段による前記切替が完了すると、前記応答コードの代わりに前記メッセージコードを送出し、
前記第1通信制御手段は、前記第2装置から前記応答コードとして前記メッセージコードを受け付ける
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
データ送信側がデータ送信を抑止する旨の抑止コードを、データ受信側が前記抑止コードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第1送出手段は、半二重通信によるデータ通信時において、前記指示コードの代わりに前記抑止コードを前記第2装置へ送出し、
前記第2切替制御手段は、前記第1装置から前記指示コードとして前記抑止コードを受信し、
前記第2送出手段は、前記第2切替制御手段による前記切替が完了すると、前記応答コードの代わりに前記メッセージコードを送出し、
前記第1通信制御手段は、前記第2装置から前記応答コードとして前記メッセージコードを受け付ける
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 全二重通信時において、前記第1の通信路は前記第1装置から前記第2装置へデータを送信するよう用いられ、前記第2の通信路は前記第2装置から前記第1装置へデータを送信するよう用いられ、
前記第1送出手段は、全二重通信時において、前記第2装置へデータを送信する旨を示すコードと半二重通信にてデータ通信を行う旨を示すコードとを含む送信要求コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第2送出手段は、前記送信要求コードを前記第1の通信路を介して受け取ると、当該送信要求コードを受け付けた旨を示す要求受信コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第1切替制御手段は、前記要求受信コードを前記第2の通信路を介して受け取ると、前記第1インターフェース部において、前記第2の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替え、
前記第2切替制御手段は、前記要求受信コードの送出した後、前記第2インターフェース部において、前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第1通信制御手段は、前記要求受信コードを受け取ってから所定の時間が経過した後、半二重通信により処理対象となるデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
前記第1装置が前記送信要求コードを送信した場合において、前記第2装置が受信待ちである旨の待ち受けコードを、前記第1装置が前記待ち受けコードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第2送出手段は、前記第2切替制御手段による前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替えに先立って、前記待ち受けコードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第1送出手段は、前記要求受信コードを受け取り後、さらに前記待ち受けコードを前記第2の通信路を介して受け取ると、通信方式を全二重通信から半二重通信へと切り替える旨の指示コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1切替制御手段は、前記待ち受けコードの受け取り後、前記第1インターフェース部を前記第2の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成への切り替え、
前記第2切替制御手段は、通信方式を全二重通信から半二重通信へと切り替える旨の指示コードを前記第1の通信路を介して受け取ると、前記第2インターフェース部を前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替え、
前記第1送出手段は、前記待ち受けコードを受け取ってから前記所定の時間の経過すると、前記第1通信制御手段による処理対象となるデータの送信の開始に先立って、前記メッセージコードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1通信制御手段は、前記第1送出手段による前記メッセージコードを送出した後、半二重通信により処理対象のデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
前記第1装置が前記送信要求コードを送信した場合において、前記第2装置が受信待ちである旨の待ち受けコードを、前記第1装置が前記待ち受けコードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第2送出手段は、前記第2切替制御手段による第2インターフェース部を前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替えに先立って、前記待ち受けコードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第2切替制御手段は、前記待ち受けコードが送出されると、前記第2インターフェース部を前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替え、
前記第1送出手段は、前記要求受信コードの受け取り後、さらに前記待ち受けコードを前記第2の通信路を介して受け取ると、前記待ち受けコードの受け取りから前記所定の時間が経過すると、前記第1通信制御手段による処理対象となるデータの送信の開始に先立って、前記メッセージコードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1通信制御手段は、前記第1送出手段による前記メッセージコードを送出した後、半二重通信により処理対象のデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ通信システム。 - 全二重通信時において、前記第1の通信路は前記第1装置から前記第2装置へデータを送信するよう用いられ、前記第2の通信路は前記第2装置から前記第1装置へデータを送信するよう用いられ、
前記第1送出手段は、前記第2装置からデータを受信する旨のコードと半二重通信にてデータ通信を行う旨のコードとを含む受信要求コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第2送出手段は、前記受信要求コードを前記第1の通信路を介して受け取ると、当該受信要求コードを受け付けた旨を示す要求受信コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第1切替制御手段は、前記要求受信コードを受け取った後、第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第2切替制御手段は、前記要求受信コードの送出後、第2インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替え、
前記第2通信制御手段は、前記要求受信コードを送出してから所定の時間が経過した後、半二重通信により処理対象のデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
前記第1装置が前記受信要求コードを送信した場合において、前記第1装置が受信待ちである旨の待ち受けコードを、前記第2装置が前記待ち受けコードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第1送出手段は、前記要求受信コードを受け取った後、前記第1切替制御手段による第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替えに先立って、前記待ち受けコードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第2送出手段は、前記要求受信コードの送出後、さらに前記待ち受けコードを前記第1の通信路を介して受け取ると、全二重通信から半二重通信への通信方式の切り替える旨の指示コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第1切替制御手段は、前記要求受信コードの受け取り後、さらに全二重通信から半二重通信への通信方式の切り替える旨の指示コードを前記第2の通信路を介して受け取ると、第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第2送出手段は、前記待ち受けコードを受け取ってから前記所定の時間が経過すると、前記第2通信制御手段による処理対象となるデータの送信の開始に先立って、前記メッセージコードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第2通信制御手段は、前記メッセージコードの送出した後、半二重通信により処理対象のデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ通信システム。 - 前記データ通信システムは、
前記第1装置が前記受信要求コードを送信した場合において、前記第1装置が受信待ちである旨の待ち受けコードを、前記第2装置が前記待ち受けコードの受信に対するメッセージコードを、それぞれ相手側の装置へ送信するフロー制御によるデータ通信を行い、
前記第1送出手段は、前記要求受信コードを受け取った後、前記第1切替制御手段による前記第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成への切り替えに先立って、前記待ち受けコードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1切替制御手段は、前記待ち受けコードが送出されると、第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第2送出手段は、前記要求受信コードの送出した後、さらに前記待ち受けコードを前記第1の通信路を介して受け取ると、前記待ち受けコードを受け取ってから前記所定の時間が経過した後、前記第2通信制御手段による処理対象となるデータの送信の開始に先立って、前記メッセージコードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第2通信制御手段は、前記第2送出手段による前記メッセージコードの送出した後、半二重通信により処理対象となるデータの送信を開始する
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ通信システム。 - 全二重通信から半二重通信への切り替えにおける前記所定の時間は、前記第2装置が前記第2切替制御手段により半二重通信から全二重通信への切り替えを開始してから前記第1装置との間で処理すべきデータの送受信を開始する状態となるまでに要した期間である
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ通信システム。 - 半二重通信で前記第1装置が処理対象となるデータを受信する場合において、
前記第2送出手段は、半二重通信から全二重通信への切り替えを示す指示コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記第2切替制御手段は、第2インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第1切替制御手段は、半二重通信から全二重通信への切り替えを示す前記指示コードを前記第2の通信路を介して受け付けると、第1インターフェース部を前記第1の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替え、
前記第1送出手段は、前記第1切替制御手段による切り替えが完了した後、全二重通信への切替完了を示す前記応答コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1通信制御手段は、全二重通信への切替完了を示す前記応答コードを送出した後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始し、
前記第2通信制御手段は、前記第1装置から全二重通信への切替完了を示す応答コードを前記第1の通信路を介して受け付けると、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ通信システム。 - 前記第1装置が前記指示コードの送出に用いる前記第1の通信路は、
当該第1装置が全二重通信時において前記第2装置へデータを送信するために用いる通信路である
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ通信システム。 - 他装置との間で接続された第1及び第2の通信路を用いて全二重通信と半二重通信とを切り替えて処理対象であるデータの送受信を行うデータ通信装置であって、
半二重通信時に当該データ通信装置がデータ送信側である場合において、半二重通信から全二重通信への切り替えを示す指示コードを前記第1の通信路を介して前記他装置へ送出する送出手段と、
前記第1及び第2の通信路と接続された第1インターフェース部を、前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替える切替制御手段と、
前記切替制御手段による切り替えが完了し、且つ全二重通信への切替完了を示す応答コードを前記第2の通信路を介して前記他装置から受け付けると、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する通信制御手段とを備える
ことを特徴とするデータ通信装置。 - 前記切替制御手段は、当該データ通信装置が半二重通信時においてデータ受信側である場合に、前記他装置から半二重通信から全二重通信への切り替えを示す指示コードを前記第2の通信路を介して受け付けると、前記第1インターフェース部を、前記第1の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替え、
前記送出手段は、前記切替制御手段により前記第1インターフェース部において前記第1の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替えが完了した後、全二重通信への切替完了を示す応答コードを前記第1の通信路を介して前記他装置へ送出し、
前記通信制御手段は、全二重通信への切替完了を示す前記応答コードを送出後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する
ことを特徴とする請求項14に記載のデータ通信装置。 - 前記他装置は、データ通信に用いられる第1端子及び第2端子を備えており、
前記データ通信装置は、
データ通信に用いられる第3端子及び第4端子を有し、前記他装置と着脱可能であり、前記他装置への装着時に前記第1端子と前記第3端子とが、前記第2端子と前記第4端子とがそれぞれ接続されることで前記第1及び前記第2の通信路を形成するメモリカード又はI/Oカードである
ことを特徴とする請求項15に記載のデータ通信装置。 - 第1装置と第2装置とからなり、前記第1装置と前記第2装置とを接続する第1及び第2の通信路を用いて全二重通信と半二重通信とを切り替えて処理対象であるデータの送受信を行うデータ通信システムで用いられる通信方法であって、
前記第1装置は、
半二重通信時に当該第1装置がデータ送信側である場合において、半二重通信から全二重通信への切り替えを示す指示コードを前記第1の通信路を介して前記第2装置へ送出し、
前記第1及び前記第2の通信路と接続された第1インターフェース部を、前記第2の通信路によりデータを送信する構成から受信する構成へと切り替え、
前記第1インターフェース部の切替が完了し、且つ全二重通信への切替完了を示す応答コードを前記第2の通信路を介して前記第2装置から受け付けた後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始し、
前記第2装置は、
前記第1装置から前記指示コードを前記第1の通信路を介して受け付けると、前記第1及び前記第2の通信路と接続された第2インターフェース部において、前記第2の通信路によりデータを受信する構成から送信する構成へと切り替え、
前記第2インターフェース部の切替が完了した後、前記応答コードを前記第2の通信路を介して前記第1装置へ送出し、
前記応答コードを送出後、全二重通信により処理対象となるデータの送受信を開始する
ことを特徴とする通信方法。
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