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JP5371699B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクや液体を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関し、インク供給源と記録ヘッドとの間をインクを循環させる構成を有したインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置において、メインインクタンクをキャリッジ上に搭載せず、キャリッジ以外のインクジェット記録装置本体に配置し、このインクタンクからチューブ等の配管を用いてインクをキャリッジに搭載された記録ヘッドに供給する方式がある。この方式を便宜的にオフキャリッジタンク方式と称する。
オフキャリッジタンク方式では、キャリッジ上にメインインクタンクを配置するための大きなスペースが不要であり、またキャリッジ走査に大きな負荷をかけることなく、記録ヘッドに供給されるインクを大量に貯留できる。
しかし、この方式ではチューブを用いていることに起因して、チューブからインクが蒸発してインクが増粘したり、チューブに空気が侵入し気泡が発生する等の現象が生じ、これによってインク吐出に影響を及ぼすことが従来から知られている。また、顔料インクの場合には長期間の不使用などによって顔料が沈降し、インクの濃度がばらつくといった課題がある。
これらの不都合を解消するため、記録ヘッドをキャップで覆いキャップを解して記録ヘッドを減圧することで記録ヘッドのノズルからインクを吸引して増粘したインクや気泡あるいは沈降した顔料をインクとともに記録ヘッドから排出する回復動作が実施されている。このような回復動作では不都合の原因とともにインクが排出されるため改善すべき課題の1つであった。
一方、インクタンクと記録へッドとを、インクタンクから記録ヘッドへのインク供給チューブと、記録ヘッドからインクタンクへのインク還流チューブとで接続したインクジェット記録装置が提案されている。この構成では、増粘したインクや気泡あるいは沈降した顔料をインクを循環させて記録ヘッドから排出して再びインクタンクに戻して回復するため、インクの無駄が抑制される。
ところで、循環供給の構成では、記録ヘッドとインクタンクとを結ぶチューブの配置などに関して検討すべき点がある。例えば、キャリッジの走査とともにチューブが移動・変位するため、チューブ這いまわしスペースを確保しなければならず、記録装置の大型化を招く。また、チューブの移動・変位の影響によるキャリッジ駆動負荷の増大を招き、それに対応できるような構造(大型モータの採用など)の採用が要求される。
これを解決する1つの構成例として引用文献1に開示されるように、サブタンクをキャリッジに搭載するとともに、インクの循環供給経路を途中で分断し、必要に応じて分断された個所を接続してインク循環供給経路を構成してインク供給を行うものがある。この構成によれば、循環されるインクとともに気泡などもインクタンクに回収されることになり無駄なインクの排出がなく、加えてキャリッジ駆動に関してチューブを用いることの影響がない。
特開昭61−213159
しかしながら、インクの循環供給経路を途中で分断する構成では、インクの循環供給経路の接続・分離がヘッドのインク補充の要求に依存することになり、頻繁なインクの循環供給経路の接続・分離動作は記録速度の低下を招く。接続・分離動作を少なくするにはサブタンクを大きくしなければならないが、大きくしすぎるとキャリッジ負荷が大きくなりこの構成を採用する意義が失われる。
また、供給側のチューブと循環側のチューブの2箇所を同時に接続・分離する構成は、その構造や動作負荷を考慮するとインクジェット記録装置が大型化する虞がある。
本発明は、インクジェット記録装置の大型化を招くことなく、キャリッジの負荷を抑制して、インク供給に制限されることなく高速記録を実行できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。また、記録ヘッド(その周辺も含む)で発生した不都合を廃インクを低減して適切に解消できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するための第1の経路と、前記記録ヘッドから前記インクタンクへインクを回収するための第2の経路と、を備えるインクジェット記録装置において、前記第1の経路及び前記第2の経路が前記記録ヘッドと接続される第1の状態と、前記第1の経路は前記記録ヘッドと接続され前記第2の経路は前記記録ヘッドと接続されない第2の状態と、を切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット記録装置の大型化を招くことなく、キャリッジの負荷を抑制して、インク供給に制限されることなく高速記録を実行できる。また、記録ヘッド(その周辺も含む)で発生した不都合を廃インクを低減して適切に解消できるインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の模式図である。 メインタンクの構成を示す図である。 回路構成図である サブタンクの構成を示す図である。 第1の実施形態で用いるインク還流路を示す図である。 第2の実施形態で用いるインク還流路を示す図である。 第3の実施形態で用いるインク還流路を示す図である。 第4の実施形態で用いるインク還流路を示す図である。 第5の実施形態で用いるインク還流路を示す図である。
図1に第1の実施形態で用いるインクジェット記録装置の模式図を示す。
図1において、記録ヘッド5はキャリッジ6に搭載されている。記録ヘッド5は、インクなどの液体を液滴として吐出口から吐出させるための記録素子を複数備えた記録ヘッド部を有している。また、記録ヘッド5は、メインタンク3から送液されたインクを貯留し、各記録素子にインクを補充するための貯留室(サブタンク)を有するものである。
更に記録ヘッド5には、ヘッド部を駆動する信号などを授受するコネクタが設けられており、キャリッジ6には、当該コネクタを介して記録ヘッド5に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダが設けられている。
9は、装置本体に設置されたガイドシャフトである。キャリッジ6はガイドシャフト9によってガイドシャフト9が延在する方向に沿って案内支持されており、図1の矢印で示す主走査方向に往復移動が可能となっている。
キャリッジ6は、モータプーリ12、従動プーリ18およびタイミングベルト10、主走査モータ11によって構成される駆動手段によってガイドシャフト9にそって移動される。キャリッジの位置はリニアエンコーダによって検知され、その検知信号によってキャリッジの位置および移動量が制御されている。
記録媒体14は、オートシートフィーダ15上に積載されている。記録が開始されると、給紙モータ13が駆動され、この駆動力がギアトレイン13Aを介してピックアップローラ16に伝達される。これによりピックアップローラ16が回転し、記録媒体14はオートシートフィーダ15から一枚ずつ分離されて記録装置内に給紙される。
給紙された記録媒体14は、搬送ローラ8の回転力によって搬送される。ここで搬送ローラ8は搬送モータ24により発生する回転力がギヤで伝達されることで回転している。また、ベルト部材22により搬送ローラ8と従動ローラ7はつながれ、搬送ローラ8が回転することで従動ローラ7も回転する。搬送ローラにはコードホイール23がとりつけられ、不図示の回転角センサがコードホイールに刻まれたスリットを検知する。搬送ローラの回転量と回転速度は、回転角センサの検知信号が搬送モータ24の制御用ドライバにフィードバックされることで制御される。
記録媒体14が搬送ローラ8と従動ローラ7の間を搬送される時には、記録ヘッド5と対向する位置において平坦な記録面を形成するように、記録媒体14はプラテン19により支持される。記録媒体14が記録ヘッド5の下部を通過する際、記録ヘッド5は、記録媒体14に対し所定の画像信号に従ってインクを吐出する。ピンチローラ17と拍車ローラ21は記録媒体の保持力を高めるための補助ローラである。
搬送ローラ8と従動ローラ7の間にはインク吸収体20が備えられている。縁無し記録時に溢れたインクはこのインク吸収体20に吸収されるため、プラテンの汚れを防止することができる。また、26はキャップであり、非印刷時にノズルの乾燥を防ぐためにノズルに当接される。25は吸引ポンプで、キャップを経てノズル内のインクを吸引するためのポンプである。
メインタンク3の詳細図を図2に示す。301は加圧ポンプで各インクタンク共通で用いられている。インクタンクはシアン用インクタンク302、マゼンタ用インクタンク303、イエロー用インクタンク304、ブラック用インクタンク305の4色である。306、307、308、309は各インクタンクにつながった大気連通弁であって、インクタンク302、303、304、305内を大気と連通、または大気に対して遮断する。
310、311、312、313はインクを収容するインク袋、インク袋310、311、312、313とタンク壁との間に隙間314、315、316、317を持っている。流路301A、301Bを介してこの隙間に加圧ポンプ301から空気が送られる。
各色のインク袋にはインク供給路(以下供給路という)を構成するインク供給チューブ318、319、320、321が接続され、記録ヘッドへとつながっている。また、インク還流路(以下還流路という)を構成するインク還流チューブ322、323,324,325は各々インク袋310、311、312,313若しくは、インク袋に連通するインクタンクケースに接続されている。これらインク供給路とインク還流路とによってインク経路が構成される。インク袋とタンク壁間は加圧領域であるのでインク還流チューブとインクタンクの接合部は密閉されている必要がある。
インク還流チューブ322、323,324,325のもう一方の端部は後述するように記録ヘッドと選択的に流体的な接続と離間がなされる。
ここで、各色のインクタンクの働きは同様であるので、シアン用インクタンク302で代表して説明する。まず大気連通弁306を閉めた状態で加圧ポンプ301を駆動すると、インク袋310とインクタンク302壁との間の隙間314内の空気は加圧されインク袋310を圧迫する。インク袋310が押されることで、中のインクがインク供給チューブ318を通じて記録ヘッド5へと送液される。
ここで、大気連通弁306を開放するとインク袋310とインクタンク302との間の隙間314内の空気は大気圧になるため、インク袋は加圧されなくなる。各インクタンク毎に大気連通弁306、307、308、309が開閉制御可能であるので、各インクタンク毎の加圧の有無を制御できる。また好ましくは各インクタンク、もしくは供給路毎に圧力検知手段331、332、333、334を設けるべきである。この圧力検知手段の出力結果に基づき供給加圧力の調整、またはクリーニング時のタイミングトリガーとして使用する事が可能となる。
また、図1に記載の還流用の還流ポンプ(例として減圧ポンプ)28を動作させる事により記録ヘッド5からインクや気泡がインク還流チューブ322を通じてインクタンク302内のインク袋310へ送液される。この時、インク供給用の加圧ポンプ301も同時に動作させインクタンク302からインク供給チューブ318を介して記録ヘッド5にインクを送る。減圧ポンプ28と加圧ポンプ301を同時に駆動して、インクタンク302からインク供給チューブ318、記録ヘッド5、インク還流チューブで構成される全てのインク供給路内のインクを循環させる。
図3に本実施形態の回路構成図を示す。図3において、500は記録装置の制御を司り各種の制御指令を出すCPU、501は制御プログラム、制御データなどが書き込まれたROM、502は記録データ等を展開する領域となるRAMである。
次にキャリッジ6に搭載されるサブタンク601について詳細に説明する。各色のサブタンク601は共通の構成なので、代表例としてシアン用サブタンク601の模式図を図4に示す。キャリッジ6上に、搭載される複数の記録ヘッド5ごとにインクを供給するサブタンクを有する。このサブタンクは記録ヘッド内の負圧を保ち、適正なインク供給をするために必要なものである。
サブタンク601は負圧室601Aとチョーク弁601Bを備えている。101はサブタンク601の負圧室601Aから供給されるインクを吐出する吐出口を有する記録ノズルを複数備えたチップである。
負圧室601Aの外壁の一部は可撓性の可撓性膜402で構成されている。可撓性膜402はバネ403により負圧室601Aの容積を広げる方向に付勢され、負圧室601A内を負圧に保つ構成になっている。
インク供給チューブ318は泡バッファ室406へ連通している。インク供給チューブ318からインクと同時に供給チューブ内の気泡などが流入してきた場合に泡バッファ室406にて気泡をトラップしサブタンク601へ流入させないようにする。また、泡バッファ室406の上部壁は気液分離膜408によって外部と仕切られている。気液分離膜408は気体を透過させ、液体を透過させない機能を有する。結果、供給時の加圧力により気液分離膜408を透過して気泡のみインク流路中から排出可能とする。
泡バッファ室406はインク流路チューブ405によってサブタンク601のチョーク弁601Bに接続されている。
チョーク弁601Bは、外壁の一部が可撓性の膜404によって外部と仕切られている。チョーク弁601Bの内部の圧力が大気圧よりも低くなると、膜404は大気圧により弁座404Aに押し付けられ、弁が閉じた状態となる。また、インク流路チューブ405介して供給されるインクによりチョーク弁601Bの内部が大気圧よりも高くなると膜404を弁座404Aから引き離して弁が開く構造となっている。
また、負圧室601A内のインク量を適正にするために、負圧室601Aは供給制御弁407を介して、チョーク弁601Aと接続されている。供給制御弁407は回動軸407Cを中心に回動可能なL字型レバー407Bと、L字型レバー407Bに取り付けられた連通状態を遮断するための供給制御弁407を備えている。インクが消費されて可撓性の可撓性膜402がバネ403を圧縮しながら負圧室601Aの容積を小さくする方向に移動すると、可撓性膜402によって図4の矢印方向へL字型レバー407Bは押される。L字型レバー407Bが可撓性膜402によって押されるとL字型レバー407Bは軸407Cを中心に時計回り方向に回動し、L字型レバー407Bに取り付けられていた弁部材407Aが弁座から離れて供給制御弁407を開く。
供給制御弁407が開きインクが負圧室601A内へ導入され、負圧室601A内がインクで満たされると、可撓性膜402は負圧室601Aの容積を広げる方向に移動する。L字型レバー407Bは反時計方向に回動し、弁部材407Aは弁を閉じる。記録動作中は、この一連の動作によりサブタンク内の圧力を適正に保ち、インクを吐出ノズルへ供給する。
本実施形態ではサブタンク601や泡バッファ室406は記録ヘッドの一部として説明したが、記録ヘッドとは別体でキャリッジに搭載され、インクの供給路の一部を構成するものであってもよい。
図5(a)、(b)に本実施形態で用いる記録ヘッドユニットと還流チューブの接合状態・関係を模式断面図で示す。ここでは、各色の記録ヘッドと還流路チューブの関係は同様であるので、シアンで代表して説明する。
記録ヘッド5に具備するインク共通液室702はインク供給口704と複数のインク吐出口102Aを具備する。インク吐出口102Aはノズルである。
インク還流チューブ322の先端部には還流接続部703が設けられている。記録ヘッド5にも供給接続部701が設けられ、還流接続部703と供給接続部701とで構成される接続部において、これらが結合することによって、インク還流チューブ322は記録ヘッド5に接続される。5(a)はインク還流チューブ322と記録ヘッド5が接続部で接続した状態であり、図5(b)はインク還流チューブ322と記録ヘッド5が非接続の状を示す。
供給接続部701、還流接続部703はそれぞれ開口端部に開閉バルブを備えているバルブジョイントである。5(a)に示す接合時には供給接続部701と還流接続部703の開閉バルブは共に開状態となりインクの送液を可能とする。図5(b)に示す非接続時には開閉バルブは閉状態となりバルブジョイントの開口からのインク漏れ、気泡の侵入を防止する。
インク還流チューブ322の還流接続部703は他のインク還流チューブのジョイントとプレートなどの支持部材に支持されている。または各ジョイントがそれぞれの別の支持部材で支持されていてもよい。還流接続部703を支持する支持部材はガイドによって移動可能に支持され、ジョイントモータ503は支持部材をガイドに沿って移動させる。ガイドや支持部材、ジョイントモータ503は還流接続部703をガイドに沿って移動させる移動手段である。
移動手段が還流接続部703をガイドに沿って移動させることによって、還流接続部703はホームポジションに停止中の供給接続部701に接続される。
還流接続部703の供給接続部701への接続は、キャリッジがホームポジションなどの所定位置に位置するときに行われる。ホームポジションでは、記録ヘッド5の回復のためにキャップ26による吸引や、ワイピングが行われる。
還流接続部703を供給接続部701に接続し、還流用の減圧ポンプ28とインク供給用の加圧ポンプ301を作動させることによりインク循環を行う。
ここで、加圧ポンプ301と減圧ポンプ28を同時に駆動する場合にはノズル耐圧<(加圧ポンプ圧−減圧ポンプ圧)<0mmAqが条件として必要である。この条件下で動作させることによりノズルからのインク垂れ防止とノズルからの気泡侵入防止が可能になる。
インク循環を行うことにより、記録ヘッド5からインクや気泡がインク還流チューブ322を通じてインクタンク302内のインク袋310へ送液される。同時にインクタンク302からインク供給チューブ318を通じて記録ヘッド5にインクが送られる。
インク循環はインク供給チューブと記録ヘッドとインク還流チューブで構成される全てのインク供給路内の気泡量、またはインクの沈降状態・蒸発状態が所定の閾値を超えた場合に実施する。非印字時間やインクタンク交換回数などに基づいてインク循環を行うタイミングを決定する。
従来は記録ヘッド内のインク共通液室702やインク吐出口102付近の気泡はインク吐出ノズルからキャップにより吸引回復し廃インクとして捨てていた。しかし、インク循環を実施する事により気泡はインク還流チューブ322を通じインク共通液室702やインク吐出口102付近から除去されインクタンク302へと送液される。また、沈降インクや蒸発インクもインクタンク302へ送液され、インクタンク302内のインクと再攪拌されているため沈降度合いや蒸発度合いは減じられているのである。
上述のインク循環が終了した後は図5(b)に示すようにインク還流チューブ322と記録ヘッド5は非接続状態となり、記録動作時にキャリッジ6を主走査方向に走査させた場合の負荷成分とはならない。その結果、高速印刷のためキャリッジ6の走査速度、加速度、減速度に影響は及ぼさない。
本構成では、インク供給チューブは常時接続した状態なので、インク供給に関する制限が無く、サブタンクを大型化することなく、記録ヘッドのインク要求に過不足なく応じることができ記録に支障をきたすことはない。高速記録にも対応できる。
インク還流チューブは必要な状態の時だけ接続するため、接続頻度が適切になり、接続に要する時間ロスも少なく、高速記録に対応できる。
本構成によれば、インクジェット記録装置の大型化を招くことなく、キャリッジの負荷を抑制して、インク供給に制限されることなく高速記録を実行できる。また、記録ヘッド(その周辺も含む)で発生した気泡、増粘インク、顔料が沈降した状態を排インクを低減した上で適切に解消できる。
(第2の実施形態)
図6(a)、(b)に第2の実施形態で用いるサブタンクと還流チューブの接合状態・関係を模式断面図で示す。ここでは、各色の記録ヘッドと還流路チューブの関係は同様であるので、シアンで代表して説明する。
第2の実施形態では、泡バッファ室を設けず、インク供給チューブ318を直接チョーク弁601Bに接続している。また、供給接続部701は負圧室601Aに設けられている。
記録ヘッド5がホームポジションにあるときに還流接続部703を移動させて、供給接続部701と接続させる。
また、循環動作を行うタイミングは第1の実施形態と同じである。
(第3の実施形態)
図7(a)、(b)に泡バッファ室406に気液分離膜408を具備しない第3の実施形態の還流チューブの接合状態・関係を模式断面図で示す。基本的な構成は第の実施形態と同等である。本実施例の場合、蒸発・沈降インクは循環によりその度合いは減じられ再度使用する事が可能であるが、気泡については、吸引ポンプ25によりキャップ26を減圧し、泡バッファ内からインク吐出ノズルを介して外部に排出する必要がある。第の実施形態に対して廃インク排出を抑制する観点からはその効果は減少してしまうが、気液分離膜の耐久性や耐薬品性を考慮する必要がなく、インク選択の自由度が高くなる効果がある。
(第4の実施形態)
図8(a)、(b)に第の実施形態で用いる還流チューブの接合状態・関係を模式断面図で示す。ここでは、各色の記録ヘッドと還流路チューブの関係は同様であるので、シアンで代表して説明する。
インク還流チューブ322は還流接続部703とインク供給チューブ318に設けられた供給接続部701によって嵌合される。インク供給チューブ318はサブタンク601へ固定されている。供給チューブが具備する供給接続部701は供給チューブとサブタンクの間の固定用のプレートなどに設けられても良い。また、図中に不図示であるが、インク供給チューブとサブタンクの間に泡バッファ室を具備する図8(a)、(b)の構成でも本実施例の特徴は損なわれない。
(第5の実施形態)
図9(a)、(b)に第の実施形態で用いる還流チューブの接合状態・関係を模式断面図で示す。ここでは、各色の記録ヘッドと還流路チューブの関係は同様であるので、シアンで代表して説明する。
第5の実施形態では、インクの供給路の記録ヘッドの近傍に気泡などをトラップできるバッファ空間としての泡バッファ室406が設けられている。泡バッファ室は、インクの供給路に対して重力方向とは逆方向である上方に広がる空間を備え、この空間に供給路を流れてきた泡をトラップする泡溜め室(バッファ空間)である。そしてこの泡バッファ室には気液分離膜408が設けられている。この例では、気泡は気液分離膜を介して排出される。
還流路を接続してインクを循環する目的は、増粘したインクや顔料沈降したインクなどの解消のためである。本実施形態では供給接続部701は泡バッファ室406に設けられている。
記録ヘッド5がホームポジションにあるときに還流接続部703を移動させて、供給接続部701と接続させる。
また、循環動作を行うタイミングは第1の実施形態と同じである。
以上の構成、制御をとる事により、オフキャリッジ構成での記録ヘッドやインク流路内の気泡や蒸発・増粘・沈降したインクの循環が可能となり、気泡の除去と蒸発インク、増粘インク、沈降インクを再攪拌による再利用が可能となる。また、インク還流路はインク循環時のみキャリッジ、記録ヘッドと接続するため記録動作時の負荷とはならない。
以上によって、気泡除去やインクの再利用により廃インクの低減とランニングコストを向上しつつ、高速記録性能は維持される。
3 インクタンク(メインタンク)
6 キャリッジ
5 記録ヘッド
318、319、320、321 インク供給チューブ
322、323,324,325 インク還流チューブ

Claims (6)

  1. インクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するための第1の経路と、前記記録ヘッドから前記インクタンクへインクを回収するための第2の経路と、を備えるインクジェット記録装置において、
    前記第1の経路及び前記第2の経路が前記記録ヘッドと接続される第1の状態と、前記第1の経路は前記記録ヘッドと接続され前記第2の経路は前記記録ヘッドと接続されない第2の状態と、を切り替える切替手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記切替手段は、前記記録ヘッドと前記インクタンクとの間でインクを循環するときに前記第1の状態に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記切替手段は、前記記録ヘッドにより記録動作を行うときに前記第2の状態に切り替えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口、該吐出口へ供給されるインクを貯留する共通液室を有し、前記第2の経路は前記共通液室と接続、離間されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口、該吐出口へ供給されるインクを貯留する共通液室、前記吐出口に対する負圧を発生する負圧室を有し、前記第2の経路は前記負圧室と接続、離間されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口、該吐出口へ供給されるインクを貯留する共通液室、前記吐出口に対する負圧を発生する負圧室、前記第1の経路と前記負圧室の間に設けられたバッファ室を有し、前記第2の経路は前記バッファ室と接続、離間されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
JP2009250645A 2008-12-15 2009-10-30 記録装置 Active JP5371699B2 (ja)

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