JP5370063B2 - リアダクト構造 - Google Patents
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Description
この空調装置は本体が主にインストルメントパネル内に設けられており、インストルメントパネルの意匠面に空調用空気吹出口が設けられている。
また、車両によっては車両後席乗員の快適性向上のために後席乗員の足元にも空調用空気が吹き出されるようにダクト構造が設けられているものがある。
このダクト構造はリアダクトと呼ばれ、リアダクトの一端が空調装置の空調用空気の導出口(以下、「空調導出口」という。)に接続され、前席乗員の足元周辺を通り、リアダクトの他端は、車両のフロアパネルに設けられたクロスメンバを貫通、もしくはクロスメンバの車両高さ方向上側を跨いで車両後席側へ吹出口が開放している。
これは、空調用空気の流れを阻害するようなダクトを用いると、空調装置から導出される空調用空気の送風圧力の減少により、ダクト構造吹出口から満足な送風圧力を持った空調用空気が得られないためである。
しかし一方で、ダクト構造本体の車両への組み付け性も考慮しなければならず、ダクト構造の周辺部品との関係により、ダクト構造を分割することや、空調用空気の流れの方向を急に変化させるようなダクト構造をとらなければならないことがあった。
そこでダクト構造を分割せずにダクト構造自体の組み付け性向上を達成する方法として、ダクト構造自体を一時的に折り曲げて組み付けを行う方法が考えられるが、ここでダクト構造によっては容易に折り曲げができないものも存在する。例えば、一般断面が長方形である乗員の足元周辺を通るリアダクト構造が例として挙げられる。ここでいう断面とはダクト構造内を通る空調用空気の流れ方向に対し、垂直に切ったダクト構造の切断面のことを指す。
図4に開示されるものは、折り曲げ線Zを面上に有する面Aと、この面Aに直交する面B、Cと、これらの面B、Cに直交し、面Aに対向する面Dを持ち、各面によって囲まれた空間は空洞となっている、いわゆる長方形断面を持つダクト構造を模した構造である。
図4に示す如く、前記面Aを前記折り曲げ線Zを基点として折り曲げる場合、面Aに直角に交わる前記面B、Cが折り曲げの抵抗となるため、折り曲げることは容易ではない。
このように、長方形のような直角四角形の断面を連続的に接続させた前記ダクト構造のような部品を折り曲げることは容易ではない。
そのため、リアダクト構造のような一般断面が長方形であるダクト構造を折り曲げ可能とするには、折り曲げるための構造を設ける必要があった。
上記問題を解決する手段として、例えば、折り曲げ想定部近傍のダクト構造の一般断面をある1辺に対して直交しない他の2辺で構成される、いわゆる平行四辺形もしくは台形といった非直角四角形とすることが考えられる。例えば図4において折り曲げ線Zにおける断面を平行四辺形とした場合、折り曲げ線Zを基点として折り曲げたときに前記面Aと前記面B、Cが平行関係となるよう変形すると共に、前記面Aに前記面Dが近づくよう変形することができる。このような変形形態をとることで、いわゆる折り曲げが可能となる。しかしこの非直角四角形の断面を有する構造を狭範囲に設けた場合、ダクト構造折り曲げ想定部近傍にてダクト構造の急な断面変化が発生し、いわゆる凹凸形状がダクト構造内に形成される。この非直角四角形の断面を有する構造を直線部に闇雲に設けてしまうと、空調用空気の流れを阻害してしまう要因となってしまう。また、前記非直角四角形断面を有する範囲を全体に設けた場合、ダクト構造折り曲げ想定部近傍ではダクト構造の急な断面変化が発生しないため、断面変化の影響が空調用空気の流れを阻害する要因とならないが、直角四角形断面を有する構造を持たないため、ダクト構造自体が変形しやすい。つまりは所望するダクト構造自体の剛性確保ができないといった問題があった。
この特許文献1に開示されるものは、空調装置の空調導出口に一端が接続される第1ダクト部と、第1ダクト部の他端に接続され、空調用空気を車両後席側へ吹き出しするための吹出口を持ち、その吹出口が車両のクロスメンバに設けられた穴形状に挿入される第2ダクト部とが存在し、第1ダクト部と第2ダクト部との接続には折り曲げ可能な蛇腹部材を備えたというものである。
これにより、第1ダクト部、第2ダクト部を互いに折り曲げすることができるので、クロスメンバに設けた孔部にリアダクト構造を挿入する際、リアダクト構造が周辺部品と干渉しリアダクト構造が組み入れられない、またはリアダクト構造が組み付け時に破損するという問題を軽減することができ、リアダクト構造の組み付け作業効率の向上が得られ、さらに第1ダクト部、第2ダクト部及び蛇腹部材は一体で成型することができるため部品点数の削減にもつながる。
しかし、一方で蛇腹部材を成型する型構造が複雑となり、型の抜き方向の制約が大きいこと、第1ダクト部と第2ダクト部とをつなぐ蛇腹部材内は空調用空気の通り道となっており、蛇腹部材内壁全周にわたって凹凸が存在するため、蛇腹部材による空調用空気の流れに少なからず影響を及ぼしてしまうという不都合がある。
空調装置の空調導出口に一端が接続される第1ダクト部と、第1ダクト部の他端に接続され、空調用空気を車両後席側へ吹き出しするための吹出口を持ち、その吹出口が車両のクロスメンバに設けられた穴形状に挿入される第2ダクト部とが存在するものであるが、第1ダクト部と第2ダクト部とは夫々別部品からなり、第1ダクト部と第2ダクト部とを連結する、夫々のダクト構造の端には嵌合するための凹凸が設けられている。
この構造により第1ダクト部と第2ダクト部とが接続されるが、この嵌合のための構造もリアダクト内を通る空調用空気の流れに影響を及ぼしてしまうという不都合がある。
また、第1ダクト部、第2ダクト部が別部品になるため夫々を配設、接続することにより作業工数も増加するという不都合がある。
この構造であればリアダクト構造をクロスメンバの上に配設し、その後、空調装置の空調用空気の導出口にリアダクト構造を接続するだけで良いので、上述した2つの公知技術のような構造は不要であった。
しかし、リアダクト構造がクロスメンバの車両高さ方向上側を跨ぐ構造をとっているため、クロスメンバの車両前側にて一度リアダクト構造を車両高さ方向上側へ持ち上げる必要があり、この構造がリアダクト構造内を通る空調用空気の流れを阻害する要因となってしまうという不都合がある。
図2及び図3において、1は図示しない車両のインストルメントパネル、2は車両のフロアパネル部、3はフロアパネル部2の車両幅方向中央に設けられ車両前後方向に延びるフロアトンネル、4はフロアパネル部2に設けられるクロスメンバ、5は空調装置、6は車両に組み付けられるリアダクト構造である。
前記リアダクト構造6の一端に形成された空調導出口嵌合部7が接続する前記空調装置5の空調導出口8は、図2及び図3に示す如く、前記インストルメントパネル1の下部に位置し、車両幅方向中央を対称に左右に1つずつ存在する。
そして、前記空調導出口8の開口面は車両幅方向外側を向き、車両幅方向に対して略水平に開口している。
これらの空調導出口8に夫々接続される前記リアダクト構造6が存在し、これらのリアダクト構造6は車両幅方向中央に対し対称となる構造を取り、車両幅方向左右に配設されているフロントシート(図示せず)の車両高さ方向下側にこれらのリアダクト構造6の吹出口9が設けられる。
以下、前記リアダクト構造6の説明に関しては、前記リアダクト構造6が車両幅方向中央に対し左右対称形状を有するため、車両左側に組み付けられる左側のリアダクト構造6のみの説明を行い、車両右側に組み付けられる右側のリアダクト構造についての説明は省略する。
一方、車両幅方向にわたって前記クロスメンバ4が車両のフロアパネル部2の車室側に配設されている。
このとき、クロスメンバ4は、前記車両のフロアパネル部2に設けられ、且つ車両幅方向に伸び、さらに後述する第2リアダクト部14を内部に通すことのできる凹み部11を持つ。
このため、前記クロスメンバ4は、車室内側に凸となる形状を持ち、第2リアダクト部14を車両前側より前記凹み部11に通すことにより、第2リアダクト部14を固定することができる。
また、前記クロスメンバ4の車両高さ方向上側にフロントシートが配設される。
つまり、前記リアダクト構造6において、前記空調装置5の空調導出口8より導出される空調用空気は、前記第1リアダクト部13、湾曲する中間部15、第2リアダクト部14を順次通って、前記吹出口9から車両後席側に吹き出しされる。
前記第1リアダクト部13は、図2及び図3に示す如く、一端が前記空調装置5の空調導出口8に車両幅方向外側より接続され、前記フロアトンネル構造10の縦壁12に沿って車両高さ方向下側、且つ車両後方に傾斜した構造を持つ。
また、前記湾曲する中間部15は、図3に示す如く、前記第1リアダクト部13と前記第2リアダクト部14との間に設けられ、第1リアダクト部13と第2リアダクト部14との夫々を接続している。
そして、前記第2リアダクト部14は、前記フロアパネル部2の略平面に沿って配置され、車両幅方向外側、且つ車両後側に傾斜した構造を持ち、第2湾曲部17を経由して車両後側へと伸び、前記空調装置5の空調導出口8から導出される空調用空気を車両後席側へ吹き出しするための前記吹出口9を持ち、車両の前記クロスメンバに設けた前記凹み部11に挿入される。
また、前記第2リアダクト部14には、前記クロスメンバに固定するための構造が設けられている。
詳述すれば、前記第1リアダクト部13の下流から湾曲する中間部15にかけて前記第1凸部16が設けられている。前記第1凸部16によって折り曲げられる前記リアダクト構造6の折り曲げ位置と折り曲げ方向は決まっており、このときの前記空調導出口嵌合部7の回転軌跡上には空調導出口8が存在するよう設定されている。
つまり、前記リアダクト構造6の車両への組み付け時には、前記第1凸部16を基点として前記リアダクト構造6を一時的に折り曲げ、前記リアダクト構造6の周囲部品との干渉を避けつつ車両へ取り付けることができる。さらに、折り曲げた前記リアダクト構造6は車両に組み付けられた状態で折り曲げる前の状態に戻すことで、前記空調装置5の空調導出口8に接続される仕組みとなっている。従って、リアダクト構造6の車両への組み付け作業効率の向上につながる。
また、前記リアダクト構造6を折り曲げるため構造として前記第1凸部を設けるだけでよいので、複雑なリアダクト構造にする必要がなく、前記リアダクト構造6及び前記リアダクト構造6の成型機の構造も簡単なものとなる。
更に、前記第1凸部16によって前記リアダクト構造6の折り曲げが可能となるので、前記リアダクト構造6の組み付け性を考慮することによる前記リアダクト構造6の分割の必要が無くなり、部品同士の接続部における空調用空気の流れを阻害する要因の削減が可能となる。
まず、図1に示す如く、第1凸部16を基点として前記第1リアダクト部13を、第2リアダクト部側に近づけるように折り曲げる。
そして、前記第1リアダクト部13を折り曲げた状態を維持しながら、前記第2リアダクト部14の吹出口9を、図2に示す如く、前記クロスメンバ4に設けた前記凹み部11に車両前側より挿入し、車両後方に貫通させる。
その後、折り曲げた前記第1リアダクト部13を車両幅方向内側へ起こし、この第1リアダクト部13と前記空調装置5の空調導出口8とを接続する。
そして、前記第2リアダクト部14及び前記クロスメンバに設けた前記リアダクト構造6の固定構造を用いて車両にリアダクト構造6を固定し、リアダクト構造6の車両への組み付けが完了する。
この組み付けの後、フロアカーペット(図示せず)を車両に取り付け、このフロアカーペットの上にコンソール部材(図示せず)を取り付け、リアダクト構造6とフロアカーペットを前記フロアトンネル構造10の縦壁12との間に挟み込む。
リアダクト構造6はコンソール部材によって車両幅方向内側に押さえ付けられる形で取り付けられており、通常の使用状態で前記空調装置5の空調導出口8からリアダクト構造6が外れることはない構造となっている。
さらにコンソール部材とリアダクト構造6との間にはフロアカーペットも存在するため、コンソール部材とリアダクト構造6同士が接触することはなく、接触音等が発生するおそれもない。
本発明の前記リアダクト構造6を構成する前記第1リアダクト部および前記第2リアダクト部は一般断面が長方形となっており、図5及び図6に示す如く、前記第1リアダクト部13の面M1に前記第2リアダクト部14の面M2が前記湾曲する中間部15を介して接続され、第1リアダクト部13の面M3が第2リアダクト部14の面M4及び面M5に湾曲する中間部15を介して接続される構造としている。
そして、前記第1リアダクト部13の面M1は車両前側を向いているが、湾曲する中間部15を介して車両高さ方向下側を向く前記第2リアダクト部14の面M2になり、車両幅方向外側を向いている第1リアダクト部13の面M3の一部は、湾曲する中間部15を介して車両高さ方向上側を向く第2リアダクト部14の面M5となり、第1リアダクト部13から第2リアダクト部14にかけて面の向く方向が変化している面が2面存在している。
また、面M6は第1リアダクト部13から湾曲する中間部15にかけて存在し、湾曲する中間部15上で消失している。
本発明では、第1リアダクト部13から第2リアダクト部14にかけて面の向いている方向が変化する面が2面存在しているが、この向いている方向が変化する面の数は3面以上でも良い。
また、前記第1リアダクト部13が前記空調装置5の空調導出口8から前記フロアトンネル構造10の縦壁12に沿って車両後方の車両高さ方向下側に向かって傾斜した構造を持つことによって、面M3及び面M6で構成される第1リアダクト部13上の稜線iは湾曲する中間部15上で消え、一方で面M4及び面M5で構成される前記第2リアダクト部14上の稜線iiが湾曲する中間部15上から現れる構造となっている。
ここで、前記湾曲する中間部15において前記稜線iが消失する前に、前記稜線iiが出現する構造をとっている。
この理由として、リアダクト構造6の不要な剛性低下を避けるためである。
前記稜線iが消失するということは前記面M3と前記面M6の直交する構造が消失することであり、リアダクト構造6の剛性を低下させる要因となる一方で、前記稜線iが消失する前に、前記稜線iiが出現することで前記面M4と前記面M5の直交する構造が出現し、リアダクト構造6の剛性低下を避けることができる。
さらに前記リアダクト構造6を確実に折り曲げることと、その折り曲げ位置及び折り曲げの方向を定めるために本発明の実施例では、第1凸部16を設け、前記リアダクト構造6の折り曲げを可能としている。
これにより、前記リアダクト構造6の組み付け性向上を目的とする構造によって前記リアダクト構造6の剛性低下を最小限とすることができる。
本発明では、湾曲する中間部15におけるリアダクト構造6の一般断面の断面積は、第1リアダクト部13及び第2リアダクト部14の一般断面の断面積と同等を確保し、前記湾曲する中間部15において空調用空気の不要な圧力損失を避けている。
また、点b、c、dを通る断面、いわゆる本発明の実施例でのリアダクト構造6を折り曲げる基点となる断面(以下「折れ部断面」という。)を図7に示す。
ここで、点b、c、dを通る断面、つまり折れ部断面で切った場合の第1リアダクト部13の面M1を形成する稜線iiiと面M1上で対向する稜線ivとの交点が点aであり、同じく折れ部断面で切った場合の第2リアダクト部14上の稜線iiとの交点が点eであり、実線で示した断面形状がリアダクト構造6の折り曲げ前の状態を示し、破線で示した断面形状がリアダクト構造6の折り曲げ時の状態を示している。
なお、点fは前記第1凸部16を設けない場合の前記折れ部断面と同一位置での切断面と稜線iとの仮想交点である。
これにより面abecdは、第1リアダクト部13、第2リアダクト部14の一般断面とは異なる、非長方形断面(五角形断面)となっていることが分かる。
これは、点b、c、dを通る断面、つまり折れ部断面で切った場合の第2リアダクト部14上の稜線iiが関係しており、本発明のリアダクト構造6は、第1リアダクト部13では一般断面が長方形断面であったのに対し、折れ部断面で非長方形断面(五角形断面)となり、再度第2リアダクト部14で長方形断面に戻るという構造を持つ。
つまり、本発明のリアダクト構造6は一定の断面形状が通っていないことが分かる。
しかしこの場合、前述したように点f近傍が硬く(「変形し難く」とも換言できる。)、リアダクト構造6を折り曲げることは容易ではない。
リアダクト構造6を折り曲げるためには、この点f近傍の剛性を落とすための構造である、第1凸部16を設ける必要があることが分かる。
前記第1リアダクト部13を前記第2リアダクト部14側へ折り曲げるときには、図7に示す如く、辺bdを折り曲げ基準線として、点aが車両高さ方向上側に回転(その時の点aの位置を点a’とする。)し、辺abが辺a’bに、辺daが辺da’に弓状にしなる。
また、点cは辺bdを基準に点aとは逆に車両高さ方向下側へ回転(その時の点cの位置を点c’とする。)し、同時に点eが辺a’b、辺da’に近づくように点e’に移動し、辺beが辺be’に、そして辺ecが辺e’c’に弓状にしなる形を取る。
これにより、図7の面a’be’c’dで示すように前記リアダクト構造6の断面がつぶれることで、リアダクト構造6の折り曲げが可能となっている。
前記リアダクト構造6が空調導出口8へ接続された後、前記空調装置5の空調導出口8より導出された空調用空気は、前記第1リアダクト部13の面M3上方部の面N(図5の斜線部分の空調導出口8の開口に対向する面)に当たり、その後第1リアダクト部13の車両高さ方向下側、つまり下方部に向かって流れる。
そして、第1リアダクト部13の下方部を流れてきた空調用空気は、前記湾曲する中間部15の下方部を主に通り、前記第2リアダクト部14へと流れてゆく。
このように前記リアダクト構造6内を通る空調用空気の流れをみると、前記第1凸部16が設けられている位置は空調用空気が多く通る下方部とは反対の位置に配設されており、第1凸部16は空調用空気の流れを大きく阻害する位置になく、第1凸部16がリアダクト構造6内を通る空調用空気の送風圧力に大きく影響を及ぼさないことがわかる。
以上から、本発明は第1リアダクト部から第2リアダクト部にかけて稜線を通さない構造とすることと、稜線を通さない構造とすることで第1凸部をリアダクト構造内を通る空調用空気の流れを大きく阻害しない位置に設けることができ、これら構造によってリアダクト構造の折り曲げが可能となっている。
すなわち、図8に示す如く、リアダクト構造6の前記第1リアダクト部13の下流から第1湾曲面15にかけて第1凸部21を設ける。
そして、図8から明らかなように、辺cdが現出されない、つまりリアダクト構造6内に円弧状に凸となる形状に前記第1凸部21を形成するものである。
さすれば、本案は本発明の実施例の第1凸部16をくさび形からリアダクト構造6内に円弧状に凸となる第1凸部21に変更したものであるので、本発明の実施例と同様の効果、つまり以下の効果を得ることができる。
リアダクト構造6の車両への組み付け作業効率の向上につながる。
また、リアダクト構造6の組み付け性を向上させる構造によってリアダクト構造6内を通る空調用空気の流れを大きく阻害せず、且つリアダクト構造6の成型機の構造も簡単なものとなる。
更に、リアダクト構造の組み付け性向上を目的として折れ部を持ったリアダクト構造としつつ、リアダクト構造の内部に空調用空気を通す断面積を確保できる剛性の確保が可能となる。
また、部品点数の削減ができ、部品同士の接続部における空調用空気の流れを阻害する要因の削減が可能となる。
すなわち、凸部31を2箇所に形成する場合に第1、第2凸部32、33とすると、図9に示す如く、第1凸部32は本発明の実施例における前記リアダクト構造6内に凸となる第1凸部16と同様の箇所、構造とする。
そして、第2凸部33は、図9に示す如く、第1湾曲面15を挟んで第1凸部32と反対の位置に、この第1凸部32と同様に前記リアダクト構造6内に凸となる構造とする。
さすれば、前記リアダクト構造6の折り曲げ部が第1凸部32と第2凸部33との2箇所となることで、前記リアダクト構造6をより小さく一時的に折り曲げることができる。
なお、一般部から折れ部までの断面変化を滑らかに行うことで第1凸部16によるリアダクト構造6内を通る空調用空気の圧力損失を軽減することができる。
さすれば、以下の効果を得ることができる。
リアダクト構造6の車両への組み付け作業効率の向上につながる。
また、リアダクト構造6の組み付け性を向上させる構造によってリアダクト構造6内を通る空調用空気の流れを大きく阻害せず、且つリアダクト構造6の成型機の構造も簡単なものとなる。
更に、部品点数の削減ができ、部品同士の接続部における空調用空気の流れを阻害する要因の削減が可能となる。
また、折り曲げに必要な第1凸部が、第1リアダクト部13から湾曲する中間部15を介して、第2リアダクト部14まで設けられていることで、本発明の実施例に対して、リアダクト構造の折り曲げ部及び折り曲げ方向に自由度があり、周辺部品の状況に応じて折り曲げ部と折り曲げ方向を調整しながらリアダクト構造を組み付けることができる。
ただし、リアダクト構造6の折り曲げの自由度がある一方で、本発明の実施例のように折り曲げ部及び折り曲げ方向が決まっているリアダクト構造6よりも変形しやすいという特徴も持つため、本発明の実施例のように剛性確保も必要とされる場合は本案よりも本発明の実施例の構造の方が優れる。
空調装置に接続される第1リアダクト部23とフロアパネルの略水平面に沿う第2リアダクト部24がほぼ一直線に接続し、前記第1リアダクト部23と前記第2リアダクト部24の中間に中間部25が存在する構造とする。
また、車両にはリアダクト構造26を内部に通すことのできる前記クロスメンバ4を設け、前記中間部25近傍を前記クロスメンバ4の内部に通す構造とする。
更に前記クロスメンバの車両高さ方向上側にはフロントシートが配設される。
また、この中間部25近傍にはリアダクト構造26の折り曲げを行うための第1凸部16を設け、折れ部断面は平行四辺形や台形となる非直角四角形断面とする。
第1凸部16を設ける範囲は前記リアダクト構造26の車両への組み付け状態において車両高さ方向上側にフロントシートが配置される範囲内とする。
これにより、前記リアダクト構造26に第1凸部16を設けた範囲、いわゆる剛性低下部の車両高さ方向上側にフロントシートが配置されるため、前記リアダクト構造26の折れ部を乗員に直接踏まれる心配がなく、この場合折れ部を設けることでの前記リアダクト構造26の剛性低下は問題にならない。そのため本案は前記リアダクト構造26の車両への組み付けに有効である。
なお、この場合の前記リアダクト構造26の稜線は前記第1リアダクト部23から前記第2リアダクト部24にかけて連続的に通すことは任意である。
2 フロアパネル部
3 フロアトンネル
4 クロスメンバ
5 空調装置
6 リアダクト構造
7 空調導出口嵌合部
8 空調導出口
9 吹出口
10 フロアトンネル構造
11 凹み部
12 縦壁
13 第1リアダクト部
14 第2リアダクト部
15 湾曲する中間部(第1湾曲部)
16 第1凸部
17 第2湾曲部
Z 折り曲げ線
A、B、C、D 面
M1 第1リアダクト部の面
M2 第2リアダクト部の面
M3 第1リアダクト部の面
M4、M5 第2リアダクト部の面
i 面M3と面M6で構成される第1リアダクト部上の稜線
ii 面M4と面M5で構成される第2リアダクト部上の稜線
iii 面M1と面M2と面M3と面M4で構成される稜線
iv 面M1を形成する稜線iiiと面M1上で対向する稜線
N 第1リアダクト部の面M3上方部の面
Claims (5)
- 一端が空調装置の空調導出口に接続され車体パネルの縦壁に沿って車両後方の車両高さ方向下側に向かって傾斜した構造を持つ第1リアダクト部と、フロアパネル部の水平面に沿って配置される第2リアダクト部と、前記第1リアダクト部の他端に接続され第2リアダクト部とを接続する湾曲する中間部と、前記車両のフロアパネル部に設けられ、且つ車両幅方向に伸び、さらに前記第2リアダクト部を内部に通すことのできる凹み部を持つクロスメンバを備えた車両のリアダクト構造において、前記第1リアダクト部、前記第2リアダクト部の一方、もしくは両方の前記湾曲する中間部にかかる位置に前記リアダクト構造内に凸となる形状の第1凸部を配置し、その形状を基点に前記リアダクト構造を一時的に折り曲げることができることを特徴とするリアダクト構造。
- 前記第1リアダクト部と前記第2リアダクト部の稜線が前記湾曲する中間部上で途切れることを特徴とする請求項1に記載のリアダクト構造。
- 請求項1の前記第1凸部を前記第1リアダクト部と前記湾曲する中間部と前記第2リアダクト部にかけて設けたことを特徴とする請求項1、2に記載のリアダクト構造。
- 前記第1リアダクト部と前記第2リアダクト部の稜線が前記湾曲する中間部を介して連続的に通り、且つ請求項1の前記第1凸部を前記第1リアダクト部と前記湾曲する中間部と前記第2リアダクト部にかけて設けたことを特徴とする請求項1に記載のリアダクト構造。
- 一端が空調装置の空調導出口に接続される第1リアダクト部と、前記第1リアダクト部の他端に接続され車両のフロアパネル部の水平面に沿って配置される第2リアダクト部と、前記第1リアダクト部と前記第2リアダクト部の中間に存在する中間部と、前記第1リアダクト部と中間部と前記第2リアダクト部と構成されるリアダクト構造と、前記車両のフロアパネル部に設けられ、且つ前記リアダクト構造を内部に通すことのできる構造を持つクロスメンバを備えた車両のリアダクト構造において、前記第1リアダクト部と前記湾曲する中間部と前記第2リアダクト部が一直線に接続され、前記湾曲する中間部にかかる位置に前記リアダクト構造内に凸となる形状を配置し、その形状を基点に前記リアダクト構造を一時的に折り曲げることができることを特徴とするリアダクト構造。
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