以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。本画像形成装置はカラー画像形成装置であり、カラーリーダ部1、カラープリンタ部2で構成される。
まず、カラーリーダ部1の構成について説明する。
カラーリーダ部1には、原稿台ガラス(プラテン)101、自動原稿給紙装置(ADF)102が備わる。なお、この自動原稿給紙装置102に代えて鏡面圧板若しくは白色圧板(図示せず)を装着する構成でもよい。
また、カラーリーダ部1には、原稿台ガラス101上に載置された原稿を照明するための光源であって、ハロゲンランプ、蛍光灯、キセノン管ランプなどから成る光源103,104が備わる。また、光源103,104からの光を原稿に集光させる反射傘105,106が備わる。
また、カラーリーダ部1には、原稿からの反射光又は投影光をCCD(電荷結合素子)イメージセンサ(以下、「CCD」という)111に導くためのミラー107〜109が備わる。ミラー107〜109により導かれた光は、レンズ110によりCCD111上に集光される。
キャリッジ114には、光源103,104、反射傘105,106、及びミラー107が収容される。キャリッジ115には、ミラー108,109が収容される。そして、キャリッジ114が速度Vで、キャリッジ115が速度V/2で、CCD111の電気的走査方向(主走査方向X)に対して直交する副走査方向Yに機械的に移動することにより、原稿台ガラス101上の原稿の全面が走査される。
基板112はCCD111が実装されている基板である。リーダースキャナ制御部113は、基板112及び制御部100に接続され、画像読取等の制御を行う。制御部100に接続された外部インターフェイス(I/F)116は、他のデバイスとの接続を制御する。
制御部100は、リーダースキャナ制御部113、外部I/F116、及びプリンタ制御部250との制御情報をやり取りするためのI/Fを持つCPUや、当該制御情報等を記憶するRAM、ROM等によって構成され、画像形成装置全体を制御する。
操作部(操作パネル)700は、カラーリーダ部1の側面から伸びたL字形のアーム(支持部)上に配置され、当該アームを中心として画像形成装置の略水平方向に360度回動可能に構成されている。操作部700の向きを変えることで画像形成装置の正面からだけでなく背面からの操作も可能になっている。
画像形成に係わる表示及び指示の入力を行うための操作部700は、タッチパネル付き液晶表示部とキー入力部を備える。タッチパネル付き液晶表示部は、画像形成装置で実行されるコピーやファックス送信、印刷等の各種処理に関する情報や警告等を表示する共に、当該処理を画像形成装置に実行させるための指示の入力を受け付ける。キー入力部は、各種処理の開始や停止等のキー入力を受け付ける。
次に、カラープリンタ部2の構成について説明する。
カラープリンタ部2には、制御部100内のCPUから制御信号を受けるプリンタ制御部250が備わる。制御部100は、カラーリーダ部1に対して画像読み取り制御を実施することで、原稿等から読み取った画像データを一旦制御部100内のメモリに格納する。そして、プリンタ制御部250からの基準タイミングに従い、該メモリ内の画像データをビデオクロック信号に同期させて画像データ信号としてプリンタ制御部250に送信する。
トナー像形成部120は、イエロー色の画像を形成するトナー像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成するトナー像形成部1Mと、シアン色の画像を形成するトナー像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成するトナー像形成部1Bkを備える。これら4つのトナー像形成部1Y,1M,1C,1Bkは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
各トナー像形成部1Y,1M,1C,1Bkには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という)2a,2b,2c,2dが配置されている。感光ドラム2a〜2dの周囲には、一次帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d、及びドラムクリーナ装置6a,6b,6c,6dが配置されている。
各感光ドラム2a〜2dは、負帯電のOPC感光体で、アルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方向(図1における反時計回り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。
一次帯電器3a〜3dは、一次帯電手段として、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光ドラム2a〜2dの表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
現像装置4a〜4dは、各感光ドラム2a〜2d上(像担持体上)に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4aにはイエロートナーが、現像装置4bにはシアントナーが、現像装置4cにはマゼンタトナーが、現像装置4dにはブラックトナーが収納されている。
転写ローラ5a〜5dは、一次転写手段として、各一次転写部32a〜32dにて中間転写ベルト8を介して各感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。
ドラムクリーナ装置6a〜6dは、一次転写時に残留した転写残トナーを感光ドラム2a〜2dから除去するためのクリーニングブレード等をそれぞれ有する。
無端状の中間転写ベルト8は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等の誘電体樹脂から成る。中間転写ベルト8は、当該中間転写ベルト8に駆動力を付与する二次転写対向ローラ10と、当該中間転写ベルト8に張力を付与するテンションローラ11との間に張架されている。二次転写対向ローラ10と対向する位置に中間転写ベルト8を挟んだ状態で二次転写ローラ206が配置されている。
また、中間転写ベルト8は、感光ドラム2a〜2dと当該感光ドラム2a〜2dに対向する位置に配置された転写ローラ5a〜5dとの間の一次転写部32a,32b,32c,32dを移動するように構成される。中間転写ベルト8、テンションローラ11、二次転写対向ローラ10、感光ドラム2a〜2d、転写ローラ5a〜5d、及び二次転写ローラ206は、二次転写ローラ206側が下方となるように傾斜配置されている。この傾斜角度は約15°に設定されている。
テンションローラ11の近傍には、中間転写ベルト8の表面に残った転写残トナーを除去して回収するためのベルトクリーニング装置13が配置されている。二次転写対向ローラ10と二次転写ローラ206との間を記録紙が搬送され、当該記録紙の搬送方向の下流側には、定着ローラと加圧ローラを有する定着装置207が配置されている。
現像装置4a〜4dの下方にはレーザ露光装置7が配置されている。レーザ露光装置7は、与えられた画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザ発光部と、ポリゴンレンズと、ポリゴンミラー(多角面鏡)と、該ポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンモータとを備える。レーザ露光装置7が各感光ドラム2a〜2dを露光することによって、各一次帯電器3a〜3dにより帯電された各感光ドラム2a〜2dの表面に該画像情報に応じた各色の静電潜像が形成される。なお、レーザ露光装置7内のレーザ発光部は、レーザの出力電流が切り替えられることにより、レーザパワーを15段階に変更可能である。
ここで、レーザ露光装置7内のポリゴンモータは、ポリゴンミラーを回転駆動するために、慣性が大きく作られている。そのため、モータの立ち上がりに時間がかかり、停止状態或いは低速回転から高速回転に立ち上げるには一般的に3〜7秒の時間が必要となる。一方、定着装置207内の加熱源がほとんど冷え切った状態では、定着温調を開始してからトナーが記録紙に定着可能な温度付近に達するまでに時間が必要となる。そのため、これらの立ち上がり時間を短縮させることによりファーストコピー時間を短縮させることが可能である。例えば、操作者が操作部700から操作入力するタイミングでポリゴンモータの立ち上げを開始したり、定着温調開始の準備動作を行った場合、実際にコピー指示を受けてからこれらを開始したときよりも早い段階で画像形成準備が整う。その結果、よりファーストコピー時間の短縮が実現可能となる。
次に、図1の画像形成装置における画像形成動作について説明する。
画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで感光ドラム2a〜2dが回転駆動される。そして、各感光ドラム2a〜2dは、各一次帯電器3a〜3dによって一様に負極性に帯電される。
次に、レーザ露光装置7は、与えられた画像情報に基づくレーザ光をポリゴンレンズ、ポリゴンミラー等を経由して各感光ドラム2a〜2dに照射し、各感光ドラム2a〜2d上に各色の静電潜像を形成する。
感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させ、静電潜像をトナー像として可視像化する。このイエローのトナー像は、感光ドラム2aと転写ローラ5aとの間の一次転写部32aにて、一次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ5aにより、回転駆動されている中間転写ベルト8上に一次転写される。
中間転写ベルト8上のイエローのトナー像が転写された部分がトナー像形成部1Y側からトナー像形成部1M側に移動する。すると、トナー像形成部1Mにおいても、同様にして、感光ドラム2b上に形成されたマゼンタのトナー像が、中間転写ベルト8上のイエローのトナー像上に重ね合わされて一次転写部32bにて転写される。このとき、各感光ドラム2a,2b上に残留した転写残トナーは、ドラムクリーナ装置6a,6bに設けられたクリーナブレード等により掻き落とされ、回収される。
同様に、中間転写ベルト8上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上にトナー像形成部1C,1Bkの感光ドラム2c,2d上で形成されたシアン、ブラックのトナー像が各一次転写部32c,32dにて順次重ね合わされる。そして、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト8上に形成される。
上段カセット208、下段カセット209、3段目カセット210、4段目カセット211には、それぞれ記録紙を格納することができる。各カセットに格納された記録紙は、ピックアップローラ212,213,214,215によりピックアップされ、給紙ローラ216,217,218,219により搬送路上を搬送される。給紙された記録紙は、縦パス搬送ローラ222,223,224,225によりレジストローラ221まで搬送される。一方、手差し給紙の場合には、手差しトレイ240に積載された記録紙が、手差し給紙ローラ220によりレジストローラ221まで搬送される。
レジストローラ221に搬送された記録紙は、中間転写ベルト8への一次転写が終了するタイミングで、中間転写ベルト8と二次転写ローラ206との間に搬送される。その後、記録紙は二次転写ローラ206と中間転写ベルト8とに挟まれる形で定着装置方向へ搬送されると共に、中間転写ベルト8に圧着され、中間転写ベルト8上のトナー像が記録紙上に二次転写される。記録紙に転写されたトナー像は、定着装置207内の定着ローラ及び加圧ローラにより加熱及び加圧されて記録紙に定着される。
画像が定着された記録紙は、第1排紙の場合には、第1排紙フラッパ237が第1排紙ローラ方向に切り替えられて、排紙ローラ233を目指して排紙される。第2排紙の場合には、第1排紙フラッパ237及び第2排紙フラッパ238が第2排紙ローラ方向に切り替えられて、排紙ローラ234を目指して排紙される。第3排紙の場合には、一旦反転ローラ235で反転動作を行うために、第1排紙フラッパ及び第2排紙フラッパが反転ローラ235方向に切り替えられて、反転ローラ235で反転させる。そして、反転ローラ235で反転された後、第3排紙フラッパが第3排紙方向に切り替えられて、第3排紙ローラ236を目指して排紙される。
両面排紙の場合には、第3排紙の場合と同様に、一旦反転ローラ部235で反転動作が行われ、第3排紙フラッパを両面ユニット方向に切り替えて、両面ユニットに搬送される。両面センサ(不図示)により記録紙が検出されてから所定時間後に記録紙を一旦停止し、再度画像形成準備が整い次第再給紙され、2面目の画像が形成される。
図2は、画像形成装置内の制御部100の概略構成を示すブロック図である。
図2において、CPU171は画像形成装置全体の基本的な制御を行う。CPU171は、制御プログラムが格納されたROM174、データ等を一時的に格納するRAM175、及び入出力ポート(I/Ο)173に、アドレスバス、データバス等を介して接続されている。
RAM175は、大容量のメモリ(例えば、ハードディスク等)によって構成される。入出力ポート173には、画像形成装置を制御するためのモータ、クラッチ等の各種負荷(不図示)や、記録紙の位置を検知するセンサ(不図示)等が接続されている。
CPU171は、ROM174に格納されている制御プログラムを実行し、入出力ポート173を介して入出力の制御を順次行い、画像形成動作を制御する。
また、CPU171には操作部700が接続されており、操作部700上のタッチパネル付き液晶表示部及びキー入力部からの指示入力に応じてCPU171が各種制御を行う。操作者はキー入力部702を介して画像形成動作モードや表示の切り替えをCPU171に指示することができる。また、CPU171は、画像形成装置の状態を操作部700に表示したり、キー入力による動作モードの設定を行う。
CPU171には、外部I/F処理部400、画像メモリ部300、及び画像形成部200が接続されている。外部I/F処理部400は、PC(Personal Computer)などの外部機器から画像データを受信したり、外部機器に処理データを送信したりする。画像メモリ部300は、画像データを伸張処理や蓄積処理などを行う。画像形成部200は、画像メモリ部300から転送された画像データをレーザ露光装置7に露光させるべく処理を行う。
次に、画像メモリ部300の詳細を図3を参照して説明する。
図3は、制御部100内の画像メモリ部300の概略構成を示すブロック図である。
画像メモリ部300では、DRAM等で構成されたページメモリ301に、メモリコントローラ部302を介して外部I/F処理部400から受け取った画像データが書き込まれ、画像形成部200への画像読み出し等の画像の入出力のアクセスが行われる。
メモリコントローラ部302は、外部I/F処理部400から受け取った画像データが圧縮データであるか否かの判断を行う。そして、画像データが圧縮データであると判断した場合、圧縮データ伸張部303を用いて伸張処理を行った後、メモリコントローラ部302を介してページメモリ301への画像データの書き込み処理を行う。
メモリコントローラ部302は、ページメモリ301へ送るDRAMリフレッシュ信号の生成を行う。また、画像I/F処理部400からの書き込み、画像形成部200への読み出しに対するページメモリ301へのアクセスの調停を行う。また、CPU171の指示に従い、ページメモリ301への書き込みアドレス、ページメモリ301からの読み出しアドレス、読み出し方向などの制御をする。
次に、外部I/F処理部400の詳細を図4を参照して説明する。
図4は、制御部100内の外部I/F処理部400の概略構成を示すブロック図である。
外部I/F処理部400は、コンピュータ(PC)やワークステーション(WS)などから成る外部装置(外部PC/WS)500に接続されている。外部I/F処理部400は、外部装置500から送信された画像データ及びプリントコマンドデータをUSB I/F部401、セントロI/F部402、ネットワークI/F部403のいずれかを介して受信する。また、外部I/F処理部400は、画像形成装置の状態情報などを外部装置500に対して送信する。
外部装置500から受信したプリントコマンドデータはCPU171にて処理される。CPU171は画像形成部200や入出力ポート173などを利用してプリント動作を実行するための設定やタイミングを生成する。
一方、外部装置500から受信した画像データは、プリントコマンドデータに基づくタイミングに応じて画像メモリ部300に送信され、画像形成部200にて画像形成されるべく処理される。
次に、操作部700の詳細を図5を参照して説明する。
図5(a)は画像形成装置上の操作部700周辺の外観図、図5(b)は操作部700内の回動軸周辺の概略構成図である。
図5(a)において、操作部700は、カラーリーダ部1の側面から伸びたL字形のアーム700a上に配置されており、回動軸Aを中心に画像形成装置の略水平方向(矢印方向)に回動自在に構成されている。操作者は、操作部700の向きを変えることで、画像形成装置の正面からだけでなく背面からの操作も可能となる。
アーム700a内には、図5(b)に示すように、回動軸Aを中心にして操作部700を回動自在に支持する支持部材720と、当該支持部材720を両側から挟むようにセンサ710,711(回動位置検出手段)とが配置されている。
2つのセンサ710,711間にある支持部材720上には1つの突起720aが設けられている。CPU171は、入出力ポート173を介してセンサ710,711に接続されている。センサ710,711は、支持部材720が回動軸Aを中心に回動することで突起720aを検出したときにONする。CPU171は、センサ710(正面センサ)が突起720aを検出することにより操作部700が画像形成装置の正面位置に回動していると判断する。一方、センサ711(背面センサ)が突起720aを検出することにより、操作部700が画像形成装置の背面位置に回動していると判断する。なお、センサ710,712、突起720aはそれぞれある幅を有しているので、操作部700はある角度の範囲をもって正面位置或いは背面位置に回動していることが判断される。
図6は、操作部700の液晶表示部及びキー入力部を示す外観図であり、(a)はタッチパネル付き液晶表示部にコピー画面が表示されている状態、(b)はタッチパネル付き液晶表示部に送信/ファックス画面が表示されている状態を示す。図7は、タッチパネル付き液晶表示部に初期画面設定画面が表示された操作部の一例を示す図である。
操作部700は、上述したように、タッチパネル付き液晶表示部701と、キー入力部702とに分けられる。タッチパネル付き液晶表示部701は、操作者による処理実行内容の入力を受け付けたり、操作者に対して処理に関する情報の表示や警告等の通知を行う。キー入力部702は、操作者による処理実行内容の入力を受け付ける。キー入力結果は、タッチパネル付き液晶表示部701に表示される。
スタートキー703は、操作者による処理実行の開始指示を受け付ける。ストップキー704は、スタートキー703で操作者により実行が指示された処理の中止指示を受け付ける。リセットキー705は、タッチパネル付き液晶表示部701及び/又はキー入力部702で入力された処理実行内容をクリアし、入力内容及び表示内容を初期状態に戻す指示を受け付ける。
画像形成装置は、コピーやファックス送信等の各種処理(ファンクション)用の初期画面を複数有している。1つは、図6(a)に示すコピー画面701aであり、コピー処理用の表示及び入力が行われる。他の1つは、図6(b)に示す送信/ファックス画面701bであり、ファックス送信処理用の表示及び入力が行われる。そして、操作者は、画像形成装置で実行可能な各種処理用の複数の初期画面の中から操作部700に表示させる画面を選択して設定することが可能である。
各種処理用の表示及び入力とは、タッチパネル付き液晶表示部701の表示や入力のみならず、例えば、コピー画面701aの表示状態でキー入力部702からキー入力されたときに、該入力値をコピー枚数として反映させて動作することを意味する。また、送信/ファックス画面701bが表示された状態でキー入力部702からキー入力されたときに、該入力値をファックス送信電話番号として反映させて動作することを意味する。
また、画像形成装置では、図7に示す初期画面設定画面701cにおいて、タッチパネル付き液晶表示部701に表示する画面を操作部700の回動位置に対応させて予め個別に設定することが可能である。なお、画像形成装置の出荷時には、操作部700の回動位置に拘わらず、初期画面としてコピー画面が設定されているが、装置の詳細設定を行う不図示のユーザーモードを利用して、操作者が初期画面設定画面にて任意の初期画面に設定変更することが可能である。初期画面設定画面で設定された初期画面は、バックアップ保存され、電源がOFFされた後も保持される。
次に、初期画面の設定方法の一例として、操作部700が装置正面又は装置背面を向いたときに表示する初期画面としてコピー画面に設定された後、当該コピー画面上で個別に動作設定が行われた場合について説明する。
図8(a)〜図8(c)は、操作部700が装置の正面位置に回動したときに該操作部700に表示する初期画面の設定方法の一例を示す図である。図9(a)〜図9(c)は、操作部700が装置の背面位置に回動したときに該操作部700に表示する初期画面の設定方法の一例を示す図である。
まず、操作者が不図示のユーザーモードを起動して、図7に示す初期画面設定画面701cを表示させ、装置の正面位置及び背面位置で操作部700のタッチパネル付き液晶表示部701に表示される初期画面を選択する。ここでは、「正面位置」及び「背面位置」表示の右側に配置された「コピー画面」がそれぞれ選択されたものとする。そして、「次へ」が選択されると、図8(a)に示す正面位置の初期画面設定画面701dに遷移し、通常のコピー画面で行われる操作で任意の処理設定が可能である。
例えば、記録紙の表裏のそれぞれに画像形成を行うか否かに関する両面設定を「片面」から「片面→両面」に変更する場合、「両画」が選択されて図8(b)に示す両面設定選択画面701eに遷移する。そして、「片面→両面」が選択された後に「OK」が選択され、図8(c)に示す正面位置の初期画面設定画面701fに戻る。ここで、「設定終了次位置設定へ」が選択されると、正面位置の初期画面設定画面701fを終了し、図9(a)に示す背面位置の初期画面設定画面701gに遷移する。
例えば、カラーモード設定を「白黒」から「フルカラー」に変更する場合、「カラーモード設定」712が選択され、図9(b)に示すカラーモード設定画面701hに遷移する。そして、「フルカラー」が選択された後、図9(c)に示す背面位置の初期画面設定画面701iに戻る。ここで、「設定終了」が選択されると、背面位置の初期画面設定を終了する。
上述した初期画面の設定操作により、初期画面設定画面701f上の表示部分713が正面位置の初期画面として設定され、また、初期画面設定画面701i上の表示部分713が背面位置の初期画面として設定される。
なお、両面設定、カラーモード設定を変更した場合について例示したが、通常のコピー画面上で行われる設定変更操作と同様の操作で、任意の処理設定の変更が可能である。また、初期画面の設定を変更しない場合には、初期画面設定画面701d又は初期画面設定画面701gにおいて、「設定終了次位置設定へ」又は「設定終了」を選択する。また、初期画面設定画面701cにて、「送信/ファックス」が選択された場合も、通常の送信/ファックス画面上で行われる設定変更操作と同様の操作で、任意の処理設定の変更が可能である。
次に、操作部700の回動有無に応じて、画像形成動作の前に画像形成準備動作を行う処理の流れについて図10のフローチャートを用いて説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置により実行される制御処理の概略を示すフローチャートである。この制御処理は、CPU171がROM174に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。
図10において、まず、画像形成装置は画像形成が可能なスタンバイ状態にある(ステップS800)。このとき、センサ710又はセンサ711により支持部材720上の突起720aが検出されている状態、すなわち操作部700が画像形成装置の正面方向又は背面方向に向いている状態にある。この状態で、操作者により操作部700が回動され、いずれかのセンサが支持部材720上の突起720aを検出できなくなった場合(ステップS801でYES)、CPU171は操作部700が回動されたと判断してステップS802へ進む。
次に、ステップS802では、CPU171は、立ち上がり時間がファーストコピー時間に大きく影響するレーザ露光装置7内のポリゴンモータの立ち上げを開始させ、また定着装置207内の定着温調を開始させて、画像形成の準備動作を行わせる。そして、画像形成装置は操作者による操作部700への入力待ち状態となる。
次に、スタートキー703が押下されると(ステップS804でYES)、CPU171は、操作部700に操作入力された処理実行内容に応じて、画像形成部200に画像形成動作を行わせる(ステップS805)。そして、画像形成処理が終了すると、画像形成装置は再度スタンバイ状態に戻る(ステップS806)。
一方、センサ710又はセンサ711が操作部700の回動位置を検出している状態(ステップS801でNO)で、スタートキー703が押下されると(ステップS803でYES)、ステップS805へ進む。
そして、CPU171は、操作部700に操作入力された処理実行内容に応じて、画像形成部200に画像形成処理(ステップS805)を行わせた後、画像形成装置が再度スタンバイ状態に戻る(ステップS806)。
このように、操作者が操作部700を回動させた場合、操作部700に何らかの操作入力を行った後にスタートキー703を押下し、画像形成処理を行わせる可能性が高い。そこで、操作部700の回動を検出したタイミングで画像形成準備動作を開始し、操作部700の回動と画像形成の準備動作を連動させることにより、ファーストコピー時間を短縮し、ユーザビリティを向上させることができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置は、その構成が上記第1の実施の形態に係る画像形成装置と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
上記第1の実施形態では、操作部700の回動有無に応じて画像形成準備動作を行っていた。本第2の実施形態では、操作部700が画像形成装置の正面位置又は背面位置のいずれか一方にある場合、予め設定された初期画面に表示切り替えを行い、切り替わった画面に対応した画像形成準備動作を行っている。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置により実行される制御処理の概略を示すフローチャートである。この制御処理は、CPU171がROM174に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。
図11において、まず、画像形成装置は画像形成が可能なスタンバイ状態にある(ステップS900)。そして、CPU171はセンサ710,711により操作部700の回動位置が変更されたことが検出されているかを判断する(ステップS901)。即ち、センサ710,711のいずれでも操作部700の回動位置が検出できなくなった後、以前回動位置を検出していたセンサとは別のセンサが回動位置を検出したことにより回動位置が変更されたことが検出されたことになる。
次に、センサ710,711のいずれかにより操作部700の回動位置が変更されたことが検出される。すると、CPU171は、装置正面位置又は装置背面位置で表示するように設定された初期画面設定に応じて、操作部700上のタッチパネル付き液晶表示部701にコピー画面又は送信/ファックス画面を表示する(ステップS902)。
次に、CPU171は、表示された画面、即ち、操作部の回動により選択された機能(コピー又は送信/ファックス)に応じて、画像形成部200に画像形成の準備動作を行わせるか否かを判断する(ステップS903)。この判断の結果、画像形成を行う可能性が高いコピー画面が初期画面として設定されている場合は、CPU171は画像形成準備動作を行わせる(ステップS904)。一方、画像形成を行う可能性が低い送信/ファックス画面が初期画面として設定されている場合は、CPU171は画像形成準備動作を行わせず、ステップS905へ進む。
ステップS905では、画像形成装置は、操作者による操作部700への入力待ち状態となる。そして、スタートキー703が押下されると(ステップS905でYES)、CPU171は操作部700に操作入力された処理実行内容に応じて画像形成部200に画像形成動作を行わせる(ステップS906)。そして、画像形成動作が終了すると、画像形成装置は再度スタンバイ状態に戻る(ステップS907)。
一方、ステップS905でスタートキー703が押下されず(ステップS905でNO)、センサ710,711のいずれでも操作部700の回動位置が検出できなくなった場合は(ステップS908でNO)、CPU171は操作部700が回動されたと判断する。そして、ステップS901へ戻る。
このように、操作者が操作部700を回動させ、回動位置が変更された場合、操作部700に何らかの操作入力を行った後にスタートキー703を押下し、画像形成処理を行わせる可能性が高い。そのため、画像形成動作に先立って画像形成の準備動作を行うことで、ファーストコピー時間を短縮することが可能となる。しかしながら、送信/ファックス等の画像形成処理を伴わない場合には画像形成準備動作が無駄な動作となり、装置寿命の低下に影響する。
そこで、操作部700の回動を検出したタイミングで操作部700上の表示画面を切り替え、切り替わった画面に応じて画像形成の準備動作が必要か否かを判断し、画像形成準備動作が必要な場合にのみ画像形成の準備動作を行う。これにより、ファーストコピー時間を短縮し、ユーザビリティを向上させることができる。また、画像形成準備動作が必要でない場合は、無駄な画像形成の準備動作を行わないので、装置寿命の低下を防止することが可能となる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置は、その構成が上記第1及び上記第2の実施の形態に係る画像形成装置と同じであり、同様の部分については同一の符号を用いてその説明を省略する。
上記第2の実施形態では、操作部700が画像形成装置の正面位置又は背面位置のいずれか一方にある場合、予め設定された初期画面に表示切り替えを行い、切り替わった画面に応じて画像形成準備動作を行っていた。本第3の実施形態では、操作部700の回動位置が確定していない状態にあるときは、操作部700の表示を消灯して操作入力ができないように制御している。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置により実行される制御処理の概略を示すフローチャートである。この制御処理は、CPU171がROM174に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。
図12において、まず、画像形成装置は画像形成が可能なスタンバイ状態にある(ステップS1000)。そして、CPU171はセンサ710,711により操作部700の回動位置が検出されているかを判断する(ステップS1001)。センサ710,711により操作部700の回動位置が検出されていない場合は、CPU171は、操作部700上のタッチパネル付き液晶表示部701を消灯する(ステップS1010)。
一方、センサ710,711により操作部700の回動位置が検出されている場合は、CPU171は、装置正面位置又は装置背面位置で表示するように設定された初期画面設定に応じて、操作部700にコピー画面または送信/ファックス画面を表示する(ステップS1002)。
次に、CPU171は、表示された画面、即ち、操作部の回動により選択された機能(コピー又は送信/ファックス)に応じて、画像形成の準備動作を行うか否かを判断する(ステップS1003)。この判断の結果、画像形成を行う可能性が高いコピー画面が初期画面として設定されている場合は、画像形成準備動作を行わせる(ステップS1004)。一方、画像形成を行う可能性が低い送信/ファックス画面が初期画面として設定されている場合は、CPU171は画像形成準備動作を行わせず、ステップS1005へ進む。
ステップS1005では、画像形成装置は、操作者による操作部700への入力待ち状態となる。この状態でスタートキー703が押下されると(ステップS1005でYES)、CPU171は操作部700に操作入力された処理実行内容に応じて画像形成部200に画像形成動作を行わせる(ステップS1006)。そして、画像形成動作が終了すると、画像形成装置は再度スタンバイ状態に戻る(ステップS1007)。
一方、ステップS1005でスタートキー703が押下されず(ステップS1005でNO)、センサ710及びセンサ711のいずれでも操作部700の回動位置が検出できなくなった場合は(ステップS1008でNO)、操作部700が回動されたと判断する。そして、操作部700上のタッチパネル付き液晶表示部701を消灯し(ステップS1009)、ステップS1001へ戻る。
操作部700の回動を検出したタイミングで操作部700上の表示画面を切り替え、切り替わった画面に応じて画像形成の準備動作が必要か否かを判断し、画像形成準備動作が必要な場合にのみ画像形成の準備動作を行う。一方、センサ710又はセンサ711により操作部700の回動位置が検出できない場合は、タッチパネル付き液晶表示部701を消灯する。これにより、操作部700の所定の回動位置(例えば、装置正面位置又は背面位置)以外での当該操作部700への操作入力を行わせないようにし、操作者の誤入力を防止することができる。
なお、本実施の形態では、誤入力防止の手段として操作部700上のタッチパネル付き液晶表示部701の表示を消灯する制御について説明したが、操作部700が回動途中にある場合はキー操作による入力をソフト的に無効にする手段でも同様の効果が得られる。
[第4の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置は、その構成が上記第1〜上記第3の実施の形態に係る画像形成装置と同じであり、同様の部分については同一の符号を用いてその説明を省略する。
上記第3の実施形態では、操作部700の回動位置が確定していない状態にあるときは、操作部700の表示を消灯して操作入力ができないように制御していた。本第4の実施形態では、画像形成の準備動作中に操作部700の回動を検出し、予め設定された初期画面に表示切り替えを行った際に、切り替わった画面により画像形成準備動作が必要ないと判断したときは、実行中の画像形成の準備動作を中断するように制御している。
図13は、本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置により実行される制御処理の概略を示すフローチャートである。この制御処理は、CPU171がROM174に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。
操作部700の回動を検出し、操作部700の表示を切り替える制御と、操作部700の回動位置の非検出に伴うタッチパネル付き液晶表示部701の消灯に関しては、上記第3の実施形態と同様のために説明を省略する。
図13において、画像形成装置は、図12のステップS1000〜S1003に対応するステップS1100〜S1103又はステップS1010に対応するステップS1110の処理を行う。
ステップS1103において、画像形成を行う可能性が低い送信/ファックス画面が初期画面として設定されている場合は(ステップS1103でNO)、CPU171は画像形成準備動作が必要ないと判断し、ステップS1111に進む。ステップS1111では、既に画像形成準備動作が実施されている場合は(ステップS1111でYES)、CPU171は即座に画像形成準備動作を中断させて(ステップS1112)、ステップS1105以降の処理を行う。ステップS1105〜S1109は、図12のステップS1005〜S1009に対応する処理である。
このように、操作部700の回動を検出したタイミングで操作部700上の表示画面を切り替え、切り替わった画面に応じて画像形成の準備動作が必要か否かを判断する。そして、画像形成準備動作が必要でなく且つ画像形成の準備動作中であった場合は、無駄な画像形成準備動作を即座に中断する。これにより、画像形成準備動作が必要でない場合は、無駄な画像形成の準備動作を行わないので、装置寿命の低下を防止することが可能となる。
上記第1〜上記第4の実施の形態では、センサ710,711により検出された操作部700の回動位置として正面位置と背面位置を例示したが、これに限定されず、例えば、装置の右側面位置や左側面位置であってもよい。また、検出される操作部700の回動位置が2箇所だけでなく、より多く設定されていても、上記と同様の方法により同様の効果が得られる。
また、上記第1〜上記第4の実施の形態では、操作部700をカラーリーダ部1の側面から伸びたL字形のアーム上に配置し、回動軸Aを中心に画像形成装置の略水平方向に回動自在に構成したものについて説明した。しかしながら、操作部700を支持する支持部の形態はこれに限定されず、例えば、操作部700を自動原稿給紙装置102の上方に伸びた支持部上に配置し、当該支持部を中心として回動自在に構成しても、同様の効果が得られる。