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JP5353525B2 - ネットワーク設計装置およびネットワーク設計方法 - Google Patents

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JP5353525B2 JP2009173106A JP2009173106A JP5353525B2 JP 5353525 B2 JP5353525 B2 JP 5353525B2 JP 2009173106 A JP2009173106 A JP 2009173106A JP 2009173106 A JP2009173106 A JP 2009173106A JP 5353525 B2 JP5353525 B2 JP 5353525B2
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Description

本発明は、ネットワーク設計装置およびネットワーク設計方法に関する。
光ネットワークにおいては、信号は、途中で電気に変換されずに光のまま長距離にわたって伝送される。この信号を光のまま増幅する機器が光アンプである。光アンプにおいて信号のパワーが増幅されるため、伝送可能な距離が伸びる。その一方で、光アンプにおいてノイズが発生してしまう。また、光アンプを多用するとコストにも影響するため、光アンプの配置数を適正にする必要がある。この光アンプをネットワーク上のどこに配置するかを決定するのがネットワーク設計における光アンプ配置設計である。この光アンプ配置設計は、例えば、特許文献1〜3に開示されている。
特表2008−507223号公報 特開2006−135788号公報 特開2004−48477号公報
以下に、光アンプ配置設計の課題について説明する。図1(a)は、光ネットワークの一例を説明するための図である。図1(a)において、「n1」〜「n9」は、ノードであり、局舎に対応する。ノードとノードとの間の線をここではスパンと称する。各スパンは、ファイバ等で構成されており、異なる特性を持つ複数のファイバが融着された構成を有することもある。
図1(b)は、スパンの伝送損失の一例を説明するための図である。通常では、スパンの伝送損失は、ファイバの伝送損失である。ただし、光ファイバの端に附属するコネクタの損失を考慮する場合には、伝送損失の値の中にコネクタの損失が考慮されていてもよい。なお、スパンには一般的には往復で異なるファイバを使うため、各スパンは往路復路それぞれ別々の値を有する。
光アンプの配置設計の方向には、ノードn1からノードn9への方向と、ノードn9からノードn1への方向と、がある。ここでは、ノードn1からノードn9への方向について説明する。なお、逆方向についても、光アンプ配置設計の方法は同じである。
図2は、光アンプ配置設計のフローチャートを説明するための図である。まず、図1(b)の値などの必要なネットワークの情報を入力する(ステップS1)。次に、始点を1番目のノード(ノードn1)とし、計算区間をゼロにする(ステップS2)。次に、始点からスパンを1つ計算区間に追加する(ステップS3)。例えば、ノードn1〜ノードn2のスパンを計算区間に追加する。
次に、計算区間のOSNR(Optical Signal to Noise Ratio)を計算する(ステップS4)。OSNRは、スパンの終点(ノードn2)に光アンプを置いたと仮定して計算される。OSNRは、光の信号対雑音比のdBで表されることが多い。信号対雑音比が大きいと雑音に対して信号が大きくなるので、信号を正しく受信することができる。逆にOSNRがある値より小さくなると、雑音によって正しく信号を識別できなくなるため、信号の伝送ができなくなる。
計算によって得られた計算OSNRが基準OSNRを上回っていれば、伝送可能と判断し(ステップS5)、ステップS3を再度実行する。計算区間にノードn1〜ノードn2のスパンが追加されているので、次はノードn2〜ノードn3のスパンを追加する。そして、今度はノードn1からノードn3までのOSNRを計算する。この場合は、ノードn2には光アンプを置かず、ノードn3に光アンプを置いたと仮定してOSNRを計算する。計算によって得られた計算OSNRが基準OSNR以上であるとすると、次は計算区間にノードn3〜ノードn4のスパンを追加する。そして、ノードn1からノードn4までのOSNRを、ノードn2,n3には光アンプを置かずにノードn4に光アンプを置いたと仮定して計算する。計算によって得られた計算OSNRが基準OSNRを上回っていれば、次は計算区間にノードn4〜ノードn5のスパンを追加し、ノードn1からノードn5までのOSNRを計算する。
計算によって得られた計算OSNRが基準OSNRより小さかった場合、ノードn5に光アンプを置いても伝送できない。そこで、最後に追加したスパンの始点(ノードn4)に光アンプを配置すると決定する(ステップS6)。そして、ノードn4を始点として計算区間をゼロに戻して(ステップS7)、ステップS3〜S7を繰り返す。
具体的には、計算区間にノードn4〜ノードn5のスパンを追加し、ノードn4〜ノードn5のOSNRを計算する。計算の結果、伝送可能と判断された場合にはさらにノードn5〜ノードn6のスパンを計算区間に追加し、ノードn4からノードn6までのOSNRを、ノードn5には光アンプを置かずにノードn6に光アンプを置くと仮定して計算する。計算の結果、さらに伝送可能と判断された場合には、計算区間にノードn6〜ノードn7のスパンを追加する。さらに伝送可能と判断された場合には、計算区間にノードn7〜ノードn8のスパンを追加する。
計算区間にノードn8〜ノードn9のスパンを追加してノードn4からノードn9までのOSNRを計算した場合に伝送不可と判断されると、ノードn8に光アンプを置く。そしてノードn8を始点とし、計算区間をゼロにして再び戻ってステップS3〜S7を繰り返す。次のノードn9はネットワークの終点なので(ステップS8)、ノードn9に光アンプを置いて、設計を終了する。
図3(a)は、図2のフローチャートに従って光アンプを配置したネットワークを説明するための図である。図3(a)においては、ノードn4,n8,n9に光アンプが配置されている。ノードn2,n3,n5,n6,n7は、バイパスされている。図3(a)においては、ノードn1〜n4およびノードn4〜n8のOSNRは、伝送可能な最小限のOSNRである。しかしながら、ノードn8〜n9は上記の計算で余った区間であるため、この区間のOSNRはノードn1〜n4またはノードn4〜n8のOSNRに比較して大きくなる。図2のフローチャートでは、このように最後に余った区間のOSNRだけ大きくなってしまう。
図3(b)は、図3(a)のネットワークに比較して光アンプを均等な間隔で配置した場合のネットワークを説明するための図である。図3(a)および図3(b)のネットワーク全体のOSNRを比較した場合、図3(b)のネットワーク全体のOSNRの方が大きくなる。
この理由を以下に説明する。ネットワーク全体のOSNRは、下記式(1)で表される(例えば、特許文献2参照)。なお、式(1)においては、OSNRは真数である。また、式(1)は、dBで表されている。
式(1)
Figure 0005353525
式(1)の2番目の式の第1項、第3項、第4項は定数として扱うことができるので、3番目の式ではこの3つの定数の合計が「C1」で置き換えられている。式(1)中の「Loss」は伝送路の損失を表す。伝送路の損失は、一般的にはdBで表現されるため、対数をとらない形で記載してある。
ここで、図3(c)のような3つのノードを有するネットワークについて考える。図3(c)において、n1〜n2のスパンの伝送損失をL1とし、n2〜n3のスパンの伝送損失をL2とする。また、L1+L2=Lとする。すなわち、L2=L−L1である。このネットワークにおいてノードn2,n3にアンプが置かれていると仮定してノードn1からノードn3までのOSNRを計算すると、計算OSNRは下記式(2)のように表すことができる。
式(2)
Figure 0005353525
ここで、Lを固定してL1の値を任意に変えてOSNRが最大となるL1を求めると、L1=L2=L/2であることがわかる。すなわち、式(2)は、伝送損失が均等な場合にOSNRが最も大きくなることを示している。このとき、ノードn1からノードn2までのOSNRと、ノードn2からノードn3までのOSNRとが等しくなる。このように、光アンプ間のOSNRが均等な場合にネットワーク全体のOSNRが最も大きくなるため、図3(a)のネットワークよりも図3(b)のネットワークの方がノードn1からノードn9までのOSNRが大きくなるのである。しかしながら、図2の方法では光アンプが偏った配置になることを回避できない。
また、特許文献3では、図3(a)のような光アンプ配置から規格化雑音(信号を「1」に規格化したとき場合のOSNRの逆数)を求め、規格化雑音が均等になるようにアンプを配置しなおす方法が示されている。しかしながら、OSNRが均等な場合と均等でない場合とでは、ネットワークの端から端までのOSNRが異なるため、図3(a)の光アンプ配置から求めた規格化雑音から第3(b)の配置を求めることはできない。
以上のように、OSNRは光アンプの配置に依存して変わるため、OSNRを直接計算する方法では、OSNRを均等にする光アンプ配置を得ることはできなかった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくすることができるネットワーク設計装置およびネットワーク設計方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、明細書開示のネットワーク設計装置は、バイパスノード数を設定するバイパス数設定部と、バイパスノード数に基づいて基準損失量を取得する損失取得部と、ノード間を接続するリンクの伝送損失と基準損失量との差に基づいて得られるばらつき値を保持するグラフを生成するグラフ生成部と、グラフにおいて始点から終点までのばらつき値の合計が最小となるばらつき最小経路を取得する経路取得部と、ばらつき最小経路においてバイパス以外のノードに光アンプを配置した場合の始点から終点までの計算によって得られる計算OSNRと基準OSNRとを比較する比較部と、を備え、バイパス設定部は、比較部による結果に基づいて、計算OSNRが基準OSNRよりも小さくならないようにバイパスノード数を増加するものである
上記課題を解決するために、明細書開示のネットワーク設計方法は、設定されたバイパスノード数に基づいて基準損失量を取得する損失取得ステップと、ノード間を接続するリンクの伝送損失と基準損失量との差に基づいて得られるばらつき値を保持するグラフを生成するグラフ生成ステップと、グラフにおいて始点から終点までのばらつき値の合計が最小となるばらつき最小経路を取得する経路取得ステップと、ばらつき最小経路においてバイパス以外のノードに光アンプを配置した場合の始点から終点までの計算によって得られる計算OSNRと基準OSNRとを比較する比較ステップと、比較ステップにおける結果に基づいて、計算OSNRが基準OSNRよりも小さくならないようにバイパスノード数を増加する変更ステップと、を含むものである。
明細書開示のネットワーク設計装置およびネットワーク設計方法によれば、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくすることができる。
(a)はネットワークの一例を説明するための図であり、(b)はスパンの伝送損失の一例を説明するための図である。 光アンプ配置設計のフローチャートを説明するための図である。 (a)は図2のフローチャートの従って光アンプを配置したネットワークを説明するための図であり、(b)は(a)のネットワークに比較して光アンプを均等な間隔で配置した場合のネットワークを説明するための図である。 (a)は実施例1に係るネットワーク設計装置のハードウェア構成を示す図であり、(b)は、ネットワーク設計装置が適用される光ネットワークの構成例を説明するための図である。 演算処理装置がプログラムを実行することによって実現される機能ブロック図である。 ネットワーク設計装置において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。 (a)は図4(b)のネットワークに対応するグラフであり、(b)はノードn2をバイパスするリンクが追加された例を説明するための図である。 リンクをグラフに追加する際に実行されるフローチャートの一例を説明するための図である。 すべてのリンクが追加されたグラフの例を説明するための図である。 (a)は図9のグラフ上の経路の例を説明するための図であり、(b)は光アンプの配置を説明するための図である。 ステップS41〜S45を説明するための図である。 ステップS51〜S60を説明するための図である。 許容値を20dBとした場合のネットワーク分割の例を説明するための図である。 変形例3に係るフローチャートを説明するための図である。 変形例6に係るフローチャートを説明するための図である。 変形例6にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。 変形例7に係るフローチャートを説明するための図である。 変形例7にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。 変形例8に係るフローチャートを説明するための図である。 変形例8にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。 変形例9に係るフローチャートを説明するための図である。 複数の部分ネットワークを有するネットワークの一例を説明するための図である。 変形例10に係るフローチャートを説明するための図である。 複数の部分ネットワークを有するメッシュ状のネットワークの一例を説明するための図である。 変形例11に係るフローチャートを説明するための図である。 ハブノード探索の結果の一例を説明するための図である。 ネットワークを分割するに際して実行されるフローチャートの一例を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、実施例について説明する。
図4(a)は、実施例1に係るネットワーク設計装置100のハードウェア構成を示す図である。図4(a)を参照して、ネットワーク設計装置100は、入力装置11、出力装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、メモリ15、演算処理装置16、およびデータベース17を含む。これらの各要素は、システムバス18によって相互に接続されている。このネットワーク設計装置100は、専用の装置構成であってもよく、汎用のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等であってもよい。
入力装置11は、ユーザ等が使用するキーボード、マウス等であって、各種データを入力可能な装置である。出力装置12は、ネットワーク設計装置100の設計結果を表示するためのディスプレイ等であって、プログラムの実行に従って動作する。このプログラムは、ドライブ装置13等を介して補助記憶装置14にインストールされる。
演算処理装置16は、メモリ15によって読み出され格納されているプログラムに基づいて、ネットワーク設計装置100の処理を制御する。また、プログラムの実行に必要な情報等は、データベース17から取得することができる。
図4(b)は、ネットワーク設計装置100が適用される光ネットワークの構成例を説明するための図である。図4(b)において、各スパンの下に記載されている値は、各スパンの伝送損失を示す。
図5は、演算処理装置16がプログラムを実行することによって実現される機能をブロック図で表したものである。図5を参照して、プログラムの実行によって、ネットワーク設計装置100内に、バイパス数設定部21、損失取得部22、グラフ生成部23、問題生成部24、問題解析部25、比較部26、および出力部27が実現される。以下、各部の作用について説明する。
図6は、ネットワーク設計装置100において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。まず、ネットワーク設計装置100は、ユーザによって入力されるネットワーク情報を格納する(ステップS11)。ネットワーク情報として、図1(b)のような各スパンの伝送損失情報、伝送可能かどうかを判断するためのOSNR規準値などが入力される。この他に、ノードとノードとの接続関係を示すトポロジ情報が要求される。しかしながら、図1(b)には各スパンがどのノードとどのノードとを接続しているかの情報が含まれているため、トポロジ情報は図1(b)の表で代用することができる。ネットワーク情報は、入力装置11を介して入力される。また、入力装置11を介して入力されたネットワーク情報は、データベース17に格納される。
次に、バイパス数設定部21は、初期設定として、バイパスノード数を0に設定する(ステップS12)。バイパスノードとは、ネットワークの始点および終点以外で、光アンプが配置されずにバイパスされるノードである。したがって、始点および終点以外のノードの総数からバイパスノード数を引くと、光アンプが配置されるノードの数が得られる。なお、終点のノードにも受信のためのアンプが配置されるが、終点のノードに光アンプを配置しないケースは実用上存在しない。そこで、終点のノードには必ず光アンプが配置されるものとして、光アンプが配置されるノードをノード数に含めないこととする。
次に、損失取得部22は、基準損失Lavを計算する(ステップS13)。基準損失Lavは、始点から終点までの伝送損失の合計を「光アンプが配置されるノード数+1」で割ることによって得られる。「光アンプが配置されるノード数+1」は、始点と光アンプが配置されるノードとの間、光アンプが配置されるノード間、光アンプが配置されるノードと終点との間、の区間数である。
次に、グラフ生成部23は、グラフを生成する(ステップS14)。図7(a)は、図4(b)のネットワークに対応するグラフである。図7(a)においては、ネットワークの各ノードがリンクで結んである。ここで、リンクとは、各ノードを頂点として光アンプ設計の向きに方向を付けた辺のことである。各リンクには2種類の値が記載されている。これらは、リンクに与えられた2種類の重みを示している。上の値がばらつき値、下の値がバイパスノード数である。
ばらつき値は、リンクに含まれるスパンの伝送損失と基準損失Lavとの差を2乗したものである。例えば、図4(a)のノードn1とノードn2との間のスパンに対応する図7(a)のリンクに関して、スパンの伝送損失がL1なので、ばらつき値は(L1−Lav)の2乗である。このばらつき値については、(L1−Lav)の絶対値、(L1−Lav)の2乗の正の平方根などを適用してもよい。また、バイパスノード数は、リンクがバイパスしたノードの数を示している。図7(a)においては、バイパスノード数は、全て0である。
さらに、グラフ生成部23は、図7(a)のグラフに、少なくとも1つのノードをバイパスするバイパスリンクを追加する。図7(b)は、ノードn2をバイパスするバイパスリンクが追加された例を説明するための図である。図7(b)の第1バイパスリンクは、ノードn1から、ノードn2を通らずに直接ノードn3に接続されている。この第1バイパスリンクはノードn2に光アンプが配置されなかった場合を示すものであるため、第1バイパスリンクの伝送損失は、ノードn1〜ノードn2のスパンとノードn2〜ノードn3のスパンとの伝送損失の合計である。また、ノードn2がバイパスされているため、第1バイパスリンクのバイパスノード数は「1」となる。グラフ生成部23は、すべてのリンクをグラフに追加する。
図8は、リンクをグラフに追加する際に実行されるフローチャートの一例を説明するための図である。グラフ生成部23は、設計対象ネットワークの一番目のノードを始点に設定する(ステップS31)。次に、グラフ生成部23は、始点の次のノードを終点に設定する(ステップS32)。次いで、グラフ生成部23は、始点から終点までのリンクを、図7(b)で説明したように生成する(ステップS33)。
次に、グラフ生成部23は、ステップS32で設定した終点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS34)。ステップS34において終点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、終点を、現時点での終点の次のノードに設定する(ステップS35)。その後、グラフ生成部23は、ステップS33を再度実行する。
ステップS34において終点が最終ノードであると判定された場合、グラフ生成部23は、始点を、現時点での始点の次のノードに設定する(ステップS36)。次に、グラフ生成部23は、ステップS36で設定された始点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS37)。ステップS37において、終点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、ステップS32を再度実行する。ステップS37において、終点が最終ノードであると判定された場合、グラフ生成部23は、フローチャートの実行を終了する。図9は、すべてのリンクが追加されたグラフの例を説明するための図である。
続いて、生成されたグラフにおける始点から終点までの経路について説明する。図10(a)は、図9のグラフ上の経路の一例を説明するための図である。図10(a)において、太線部分がグラフ上の経路2である。グラフ上の経路2はノードn1からノードn3までのリンク、ノードn3からノードn4までののリンク、および、ノードn4からノードn6までのリンクを通る。グラフ上の経路2が通らないノードがバイパスされるノードである。図10(a)においては、ノードn2,n5がバイパスノードである。
一方で、ノードn3,n4は、光アンプが配置されるノードである。したがって、経路2が解として得られた場合、光アンプ配置は図10(b)のようになる。このようにグラフ上の経路とアンプ配置とが一対一に対応している。経路2が通るリンクに与えられているバイパスノード数を合計すると、光アンプ配置の際のバイパスノード数になる。
ノードn1からノードn3までのリンクのバイパスノード数は、「1」である。ノードn3からノードn4のリンクのバイパスノード数は、「0」である。ノードn4からノードn6までのバイパスノード数は、「1」である。したがって、バイパスノード数の合計は、「2」である。
同様に、経路2が通るリンクに与えられているばらつき値を合計すると、配置される光アンプ間の伝送損失のばらつき値の合計が得られる。したがって、ばらつき値の合計が最小となる経路を探すことによって、光アンプ間の伝送損失のばらつきが最も小さい光アンプ配置構成が得られるのである。
再度、図6を参照し、問題生成部24は、生成されたグラフ上で始点ノードから終点ノードまでの経路を探すための混合整数計画問題を生成する(ステップS15)。本実施例においては、経路のバイパスノード数とバイパス数設定部21が設定したバイパスノード数とが一致することを制約条件とし、ばらつき値の合計が最小となる経路を、混合整数計画問題の解とする。
本実施例においては、混合整数計画問題は、以下のように定式化される。
(記号)
x[i,j]:グラフ上のノードiからノードjへのリンクを通るとき「1」、それ以外は「0」
a[i,j]:グラフ上のノードiからノードjへのリンクに与えられるバイパスノード数
b[i,j]:グラフ上のノードiからノードjへのリンクに与えられるばらつき値
(目的関数)
minimize:
式(3)
Figure 0005353525
[i,j]はグラフ上のノードiからノードjへのリンクを示し、Eはグラフ上の全リンクの集合を示す。
(制約条件)
式(4)
Figure 0005353525
ここで、Nはバイパスノード数である。
それぞれの途中のノードiについて、
式(5)
Figure 0005353525
式(6)
Figure 0005353525
始点ノードについて、
式(7)
Figure 0005353525
式(8)
Figure 0005353525
終点ノードについて、
式(9)
Figure 0005353525
式(10)
Figure 0005353525
1番目の制約条件(式(4))は、各経路のバイパスノード数の合計と、バイパス数設定部21によって設定されたバイパスノード数とが一致することである。途中のノードについての制約条件(式(5)、式(6))は、途中のノードは1回しか通らないこと、および、そのノードに入るリンクの数と出るリンクの数とが同じであることを示す。また始点ノードについての制約条件(式(7)、式(8))は、始点ノードを出るリンクが必ず1本あり、始点ノードに入るリンクは0本であることを示す。終点ノードについての制約条件(式(9)、式(10))は、終点ノードから出るリンクは必ず0本で、終点ノードに入るリンクが必ず1本あることを示す。
次に、問題解析部25は、以上の制約条件および目的関数を持つ混合整数計画法を解析する(ステップS16)。混合整数計画法の解法は一般に知られており、例えば、「坂和正敏著「離散システムの最適化」森北出版2000年5月発行に記載されている方法を用いることができる。
この混合整数計画問題の解はx[i,j]の値として得られ、x[i,j]の値が「1」であるであるリンクをつなぎ合わせた経路が求めるばらつき最小経路となる。得られたばらつき最小経路から、前述のように光アンプ配置を作成する。次に、問題解析部25は、上記の混合整数計画問題に解があったか否かを判定する(ステップS17)。ステップS17において解があったと判定された場合、比較部26は、得られた光アンプ配置について、始点から終点までのOSNRを計算して計算OSNRを求める(ステップS18)。
次に、比較部26は、ステップS18の計算によって得られた計算OSNRが基準OSNRよりも大きいか否かを判定する(ステップS19)。ステップS19において、計算OSNRが基準OSNRよりも大きいと判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を1つ増加する(ステップS20)。その後、損失取得部22は、ステップS13を再度実行する。
ステップS17において解があったと判定されなかった場合、および、ステップS19において基準OSNRよりも計算OSNRが大きいと判定されなかった場合、出力部27は、一つ前の結果を出力する(ステップS21)。この場合、出力部27は、出力装置12を介して結果を出力する。フローチャートの1回目の実行の場合には出力可能な結果が存在しないので、出力部27は、出力装置12を介して「解なし」を出力する。その後、ネットワーク設計装置100は、フローチャートの実行を終了する。
本実施例によれば、各リンクにおける伝送損失が基準損失を超えない範囲で光アンプ数を低減させることができる。また、各リンクにおけるOSNRが均等化されるように光アンプを配置することができる。以上のことから、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくすることができる。
本実施例においては、問題生成部24および問題解析部25が、ばらつき最小経路を取得するための経路取得部として機能する。なお、本実施例においては、ばらつき最小経路を取得するために混合整数計画問題を解析する手法を用いているが、それに限られない。
(変形例1)
バイパスノード数の初期値とバイパスノード数の最適値とが大きく異なる場合には、混合整数計画問題の解を得るまでの時間が長くなってしまう。そこで、バイパスノード数の初期値を最適値に近い値に設定してもよい。例えば、ネットワークの始点から終点までの伝送損失の合計を、所定値で割った値を整数にまるめてバイパスノード数の初期値としてもよい。以下、具体的な例について説明する。
長距離用のWDM装置の場合、光送信器の光出力は非常に強いため、距離が短くても伝送損失が小さい場合には、光送信器からファイバまでの間、または、ファイバから光受信器までの間に、可変の光減衰器(ATT)を配置することがある。ここで、光送信器の出力をPout、ファイバの損失をLf、光減衰器の減衰量をLa、光受信器の最大入力をPinmaxとする。下記式(11)が成立する場合には、減衰器は、下記式(12)が成立するように減衰量Laを調整する。
Pout−Lf>Pinmax (11)
Pout−(Lf+La)=Pinmax (12)
したがって、上記式(11)が成立する場合、光受信器の入力は常にPinmaxとなるため、OSNRはファイバの損失に関係なく同じになる。このことは、合計損失が(Pout−Pinmax)以下であれば、ノードがバイパスされてもOSNRが変わらないことを意味する。したがって、基準損失が(Pout−Pinmax)以下となる場合に、最適解は見つからない。
そこで、ネットワーク設計装置100は、図6のフローチャートにおいて、ステップS12の代わりに、下記のステップS41〜S45を実行してもよい。図11は、ステップS41〜S45を説明するための図である。まず、損失取得部22は、図6のステップS11を実行した後、始点から終点までの伝送損失の合計を算出する(ステップS41)。
次に、損失取得部22は、伝送損失の合計値を所定値で割って得た値を、切り捨てによって整数に変換する(ステップS42)。この規定値として、(Pout−Pinmax)を用いる。ステップS42を実行することによって、伝送損失が(Pout−Pinmax)の間隔で光アンプを配置した場合の光アンプ数が得られる。
次に、バイパス数設定部21は、始点を除くノード数から、ステップS42において得られた値を引いて得た値を、バイパスノード数の初期値に設定する(ステップS43)。ただし、元のネットワークのノード数が少ない場合は、求めたバイパスノード数が負になってしまうことがある。そこで、バイパス数設定部21は、バイパスノード数が負であるか否かを判定する(ステップS44)。
ステップS44においてバイパスノード数が負であると判定されなかった場合、損失取得部22は、図6のフローチャートのステップS13を実行する。ステップS44においてバイパスノード数が負であると判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数の初期値を「0」に設定する(ステップS45)。その後、損失取得部22は、図6のフローチャートのステップS13を実行する。
本変形例によれば、バイパスノード数の初期値を、より最適解に近い値に設定することができる。それにより、混合整数計画問題の解を得るまでのループ回数を少なくすることができる。その結果、解を得るまでの時間を短縮化することができる。
(変形例2)
伝送損失の大きいファイバの前後のノードは、バイパスできないことがある。したがって、伝送損失の大きいファイバの前後ノードに光アンプが配置されることになる。しかしながら、このことを考慮していなければ、バイパスノード数が少なめに見積もられることから、混合整数計画問題の解が得られるまでの時間が長くなってしまう。そこで、伝送損失が大きいファイバが含まれている場合に、バイパスノード数の初期値を最適値に近い値に設定してもよい。
例えば、ネットワークを、前後のスパンの伝送損失の合計が光アンプの許容損失範囲を超えるノードで分割する。さらに、各分割部分の始点から終点までの伝送損失の合計を、所定値で割って得た値を整数にまるめてバイパスノード数の初期値としてもよい。以下、具体的な例について説明する。
例えば、光アンプの利得から決まる伝送損失の上限値を許容値として決めておく。次に、ネットワークの始点および終点を除く各ノードの前後のスパンの伝送損失を合計する。得られた合計値が上記の許容損失範囲を超えるノードについては、バイパスすることができない。このバイパスできないノードを境にしてネットワークを一時的に分割する。
ネットワーク設計装置100は、図6のフローチャートにおいて、ステップS12の代わりに、下記のステップS51〜S60を実行してもよい。図12は、ステップS51〜S60を説明するための図である。損失取得部22は、図6のステップS11を実行した後に、ノードの前後のスパンの伝送損失の合計を計算する(ステップS51)。
次に、損失取得部22は、ステップS51で得られた伝送損失の合計値が許容値を超えているか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52において合計値が許容値を超えていると判定されなかった場合、損失取得部22は、ステップS51に戻って次のノードの前後のスパンの伝送損失の合計を計算する。ステップS52において合計値が許容値を超えていると判定された場合、損失取得部22は、ステップS51で対象としたノードを境にして、ネットワークを分割する(ステップS53)。
次に、損失取得部22は、全てのノードについて伝送損失合計の計算が終了したか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54において計算が終了したと判定されなかった場合、損失取得部22は、ステップS51に戻って次のノードの前後のスパンの伝送損失の合計を計算する。
ステップS54において計算が終了したと判定された場合、損失取得部22は、分割したネットワークごとに始点から終点までの伝送損失の合計を算出する(ステップS55)。次に、損失取得部22は、伝送損失の合計値を所定値で除して得た値を、切り捨てによって整数に変換する(ステップS56)。この所定値として、(Pout−Pinmax)を用いる。
次に、バイパス数設定部21は、始点を除くノード数から、ステップS56において得られた値を引いて得た値を、バイパスノード数の初期値に設定する(ステップS57)。次に、バイパス数設定部21は、バイパスノード数が負であるか否かを判定する(ステップS58)。ステップS58においてバイパスノード数が負であると判定されなかった場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を、分割した各ネットワークのバイパスノード数の合計値に設定する(ステップS60)。その後、損失取得部22は、図6のフローチャートのステップS13を実行する。ステップS58においてバイパスノード数が負であると判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を「0」に設定する(ステップS59)。その後、バイパス数設定部21は、ステップS60を実行する。
図13は、許容値を20dBとした場合のネットワーク分割の例を説明するための図である。各スパンの下の数字は、伝送損失を表す。例えば、ノードn2の前後のスパンの伝送損失の合計は、15dBであるため、許容値以下である。ノードn3の前後のスパンの伝送損失の合計は、28dBであるため、許容値を超えている。そこで、損失取得部22は、ネットワークを、ノードn1からノードn3までと、ノードn3からノードn9までと、に分割する。
ノードn4,n5,n7,n8の前後のスパンの伝送損失の合計は、許容値以下である。しかしながら、ノードn6の前後のスパンの伝送損失の合計は、22dBであるため、許容値を超えている。したがって、損失取得部22は、ノードn3からノードn9までのネットワークを、ノードn3からノードn6までのネットワークと、ノードn6からノードn9までのネットワークと、に分割する。以上のように、図12のネットワークは、3つのネットワークに分割される。
本変形例によれば、伝送損失が大きいファイバがネットワークに含まれている場合でも、バイパスノード数の初期値を、より最適解に近い値に設定することができる。それにより、混合整数計画問題の解を得るまでのループ回数を少なくすることができる。その結果、解を得るまでの時間を短縮化することができる。
(変形例3)
最終的に得られるバイパスノード数が多い場合、混合整数計画問題の解析の際にバイパスノード数を小さい値から増加させていくと、解が得られるまでの時間が長くなってしまう。そこで、最終的に得られるバイパスノード数が多い場合に、バイパスノード数の初期値を最適値に近い値に設定してもよい。
例えば、ネットワークの始点から終点までの伝送損失の合計を伝送損失の上限値で割った値を、整数にまるめてバイパスノード数の初期値としてもよい。以下、具体的な例について説明する。
前述のように、光アンプは、伝送損失に、許容できる上限値を有している。したがって、伝送損失が上限を超えるような間隔で光アンプを配置することはできない。このため、始点から終点までの伝送損失を伝送損失の上限値で割った値が光アンプの最小配置数となる。光アンプの最小配置数を求めた上で、バイパスノード数を減らしつつ上記の混合整数計画問題の解を求めてもよい。
例えば、ネットワーク設計装置100は、図6のフローチャートの代わりに、図14のフローチャートを実行してもよい。まず、データベース17は、ユーザによって入力されるネットワーク情報を格納する(ステップS61)。ネットワーク情報は、入力装置11を介して入力される。次に、損失取得部22は、始点から終点までの伝送損失の合計を算出する(ステップS62)。
次いで、損失取得部22は、伝送損失の合計値を伝送損失の上限値で割って得た値を、切り捨てによって整数に変換する(ステップS63)。次に、バイパス数設定部21は、始点を除くノード数から、ステップS63において得られた値を引くことによって得られた値を、バイパスノード数の初期値に設定する(ステップS64)。
次に、損失取得部22は、基準損失Lavを計算する(ステップS65)。次いで、グラフ生成部23は、グラフを生成する(ステップS66)。次に、問題生成部24は、生成されたグラフ上で始点ノードから終点ノードまでの経路を探すための混合整数計画問題を生成する(ステップS67)。次いで、問題解析部25は、以上の制約条件および目的関数を持つ混合整数計画法を解析する(ステップS68)。
次に、問題解析部25は、上記の混合整数計画問題に解があったか否かを判定する(ステップS69)。ステップS69において解があったと判定された場合、比較部26は、得られた光アンプ配置について、始点から終点までのOSNRを計算する(ステップS70)。
次に、比較部26は、ステップS70の計算によって得られた計算OSNRが基準OSNRよりも大きいか否かを判定する(ステップS71)。ステップS71において、計算OSNRが基準OSNRよりも大きいと判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数がゼロであるか否かを判定する(ステップS72)。ステップS72においてバイパスノード数がゼロであると判定されなかった場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を1つ減らす(ステップS73)。その後、損失取得部22は、ステップS65を再度実行する。
ステップS71において、計算OSNRが基準OSNRよりも大きいと判定されなかった場合、および、ステップS72においてバイパスノード数がゼロであると判定された場合、ネットワーク設計装置100は、フローチャートの実行を終了する。
本変形例によれば、バイパスノード数の初期値をより最適解に近い値に設定することができる。したがって、最終的に得られるバイパスノード数が多いネットワークに対しても、より早く光アンプの配置を求めることができる。
(変形例4)
伝送用のファイバと光送信器または光受信器との間に、両者を接続するための接続機器、接続配線等が設けられている場合がある。この場合、伝送用のファイバの損失以外にも、上記の接続機器、接続配線等の損失を考慮することが好ましい。そこで、上記損失を考慮して、光アンプを配置してもよい。
例えば、リンクを生成する際に、ノードごとに与えられた損失値にスパンの伝送損失を加えた値を用いて、リンクの重みを計算してもよい。具体的には、グラフ生成部23は、図7(a)のグラフ生成において、始点および終点のノードに与えられている損失値をスパンの伝送損失に加えた値を生成し、得られた値と基準損失との差を2乗した値をばらつき値としてもよい。
また、グラフ生成部23は、図7(b)のバイパスリンク生成において、バイパスリンクが通るスパンの伝送損失の合計に、始点および終点のノードに与えられた損失値を加えた値と基準損失との差を2乗した値をばらつき値としてもよい。さらに、グラフ生成部23は、ノードに与えられている伝送損失を全てのノードについて合計し、この合計値をノード数で割って平均値を出し、この平均値を2倍した値を基準損失としてもよい。2倍としたのは、始点ノードおよび終点ノードを含めるためである。この場合、基準損失に、ノードに与えられている損失分を含めることができる。
本変形例によれば、ファイバの伝送損失に加えて、機器の接続等に起因する損失を考慮して光アンプを配置することができる。
(変形例5)
ノードをバイパスする際に、伝送路のファイバ同士をコネクタで接続することがある。また、ファイバ同士が局舎内で離れている場合に、局内配線用のファイバで伝送路のファイバ同士を接続することがある。これらの場合、伝送用のファイバの損失以外に、ファイバ同士の接続に起因する損失を考慮することが好ましい。
そこで、バイパスリンクを生成する際に、ノードごとに与えられた損失値にスパンの伝送損失を加えた値を用いて、リンクの重みを計算してもよい。具体的には、グラフ生成部23は、図7(b)のバイパスリンク生成において、バイパスしたノードに与えられている損失値をスパンの伝送損失に加え、得られた値と基準損失との差の2乗をばらつき値としてもよい。
また、基準損失の計算ではスパンの伝送損失しか考慮されていないため、ノードをバイパスする際の損失分だけ基準損失が小さくなってしまう。そこで、損失取得部22は、すべてのノードに与えられているバイパスの際の損失を合計し、その合計値をノード数で割って平均値を出し、その平均値をバイパスノード数倍したものを、始点から終点までの伝送損失の合計に加える。損失取得部22は、得られた値を(アンプを置くノード数+1)で割った値を、あらためて基準損失とする。
本変形例によれば、伝送損失以外にノードをバイパスする際の損失を考慮して光アンプを配置することができる。
(変形例6)
将来的にOADM(Optical Add Drop Multiplexer)等が配置されることを考慮してバイパス不可に指定されたノードに、あらかじめ光アンプを配置しておく場合がある。そこで、バイパス不可と指定されたノードに光アンプを配置してもよい。例えば、バイパスリンク生成の際に、ある始点ノードから順にバイパスリンクを生成し、バイパス不可と指定されたノードでバイパスリンク生成を停止してもよい。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図8のフローチャートの代わりに図15のフローチャートを実行する。まず、グラフ生成部23は、設計対象ネットワークの一番目のノードを始点に設定する(ステップS81)。次に、グラフ生成部23は、始点の次のノードを終点に設定する(ステップS82)。次いで、グラフ生成部23は、終点のバイパスが不可であるか否かを判定する(ステップS83)。バイパス不可のノードはあらかじめ設定しておく。また、ネットワークの終点もバイパスできないので、ネットワークの終点ノードもバイパスできないノードに設定しておく。
ステップS83において終点のバイパスが不可であると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、始点から終点までのリンクを、図7(b)で説明したように生成する(ステップS84)。次に、グラフ生成部23は、終点を、現時点での終点の次のノードに設定する(ステップS85)。その後、グラフ生成部23は、ステップS83を再度実行する。
ステップS83において終点のバイパスが不可であると判定された場合、グラフ生成部23は、始点を、現時点での始点の次のノードに設定する(ステップS86)。次に、グラフ生成部23は、ステップS86で設定した終点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS87)。ステップS87において、終点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、ステップS82を再度実行する。ステップS87において、終点が最終ノードであると判定された場合、グラフ生成部23は、フローチャートの実行を終了する。
図16は、本変形例にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。図16においては、一例として、ノードn4がバイパス不可に指定されている。図14を参照して、ノードn1からノードn6までの経路は、いずれも必ずノードn4を経由する。したがって、グラフ上のどの経路が選択されても、必ずノードn4に光アンプが配置されることになる。
本変形例によれば、バイパス不可と指定されたノードをバイパスしないように光アンプを配置することができる。
(変形例7)
バイパスすることができるノードが設定されたバイパスノード数を超えている場合においても、実際にバイパス可能なノード数が、バイパスノード数になる。そこで、光アンプ配置を求める際にバイパスノード数が設定されたバイパスノード数を確実に超える配置の組合せをあらかじめ除外してもよい。例えば、ある始点ノードから順にバイパスリンクを生成するとともに、バイパスしたノードの数をカウントし、そのカウントが設定されたバイパスノード数を超えたらバイパスリンクの生成を停止してもよい。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図8のフローチャートの代わりに図17のフローチャートを実行する。まず、グラフ生成部23は、設計対象ネットワークの一番目のノードを始点に設定する(ステップS91)。次に、グラフ生成部23は、始点の次のノードを終点に設定する(ステップS92)。次いで、グラフ生成部23は、カウンターNbpを「1」に設定する(ステップS93)。なお、カウンターNbpは、バイパスリンクがバイパスするノード数のことである。
次に、グラフ生成部23は、始点から終点までのリンクを、図7(b)で説明したように生成する(ステップS94)。次いで、グラフ生成部23は、ステップS92で設定された終点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS95)。ステップS95において終点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、カウンターNbpがバイパス数設定部21によって設定されたバイパスノード数であるか否かを判定する(ステップS96)。
ステップS96においてカウンターNbpが設定されたバイパスノード数であると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、終点を、現時点での終点の次のノードに設定する(ステップS97)。次に、グラフ生成部23は、カウンターNbpに「1」を加える(ステップS98)。その後、グラフ生成部23は、ステップS94を再度実行する。
ステップS95において終点が最終ノードであると判定された場合、および、ステップS96においてカウンターNbpが設定されたバイパスノード数であると判定された場合、グラフ生成部23は、始点を、現時点での始点の次のノードに設定する(ステップS99)。次に、グラフ生成部23は、始点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS100)。ステップS100において始点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、ステップS92を再度実行する。ステップS100において始点が最終ノードであると判定された場合、グラフ生成部23は、フローチャートの実行を終了する。
図18は、本変形例にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。図18においては、バイパス数設定部21によって設定されたバイパスノード数が「2」である場合について表されている。図18を参照して、バイパスしたノード数が3以上のバイパスリンクが生成されていない。このように、本変形例によれば、設定されたバイパスノード数を超える数のノードを連続してバイパスするリンクが生成されなくなる。その結果、生成されるグラフ上の始点から終点までの経路の組み合わせの数を減らすことができる。
(変形例8)
光アンプに許容される伝送損失の上限を超えてバイパスするように光アンプが配置されることはない。そこで、光アンプの配置を求める際に、光アンプに許容される伝送損失の上限を超えてバイパスするような光アンプの配置をあらかじめ除外してもよい。例えば、ある始点ノードから順にバイパスリンクを生成するとともに、バイパスリンクの伝送損失があらかじめ与えられた伝送損失の上限値を超えたらバイパスリンクの生成を停止してもよい。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図8のフローチャートの代わりに図19のフローチャートを実行する。まず、グラフ生成部23は、設計対象ネットワークの一番目のノードを始点に設定する(ステップS101)。次に、グラフ生成部23は、始点の次のノードを終点に設定する(ステップS102)。次いで、グラフ生成部23は、伝送損失Lbpを、始点と始点の次ノードとの間のスパンの損失に設定する(ステップS103)。
次に、グラフ生成部23は、始点から終点までのリンクを、図7(b)で説明したように生成する(ステップS104)。次いで、グラフ生成部23は、ステップS102で設定された終点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において終点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、伝送損失Lbpが損失上限値を超えているか否かを判定する(ステップS106)。
ステップS106において伝送損失Lbpが損失上限値を超えていると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、終点を、現時点での終点の次のノードに設定する(ステップS107)。次に、グラフ生成部23は、伝送損失Lbpに、終点の1つ前のノードと終点との間のスパンの損失を加算する(ステップS108)。その後、グラフ生成部23は、ステップS104を再度実行する。
ステップS105において終点が最終ノードであると判定された場合、および、ステップS106において伝送損失Lbpが損失上限値を超えていると判定された場合、グラフ生成部23は、始点を、現時点での始点の次のノードに設定する(ステップS109)。次に、グラフ生成部23は、始点がネットワークの最終ノードであるか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110において始点が最終ノードであると判定されなかった場合、グラフ生成部23は、ステップS102を再度実行する。ステップS100において始点が最終ノードであると判定された場合、グラフ生成部23は、フローチャートの実行を終了する。
図20は、本変形例にしたがって生成されたリンクの一例を説明するための図である。図20においては、伝送損失の上限が20dBである場合について表されている。図20を参照して、バイパスすると伝送損失が20dBを超えてしまうバイパスリンクが生成されていない。このように、本変形例によれば、伝送損失の上限を超えてバイパスするバイパスリンクが生成されなくなる。その結果、生成されるグラフ上の始点から終点までの経路の組み合わせの数を減らすことができる。
(変形例9)
始点または終点から途中のノードまで、あるいは途中のノード同士の間のみが実際の伝送で使われる場合がある。この場合、始点から終点までのOSNRが基準のOSNR以上となる必要はない。したがって、実際に使われる区間についてのみ計算した計算OSNRが基準のOSNR以上であればよい。そこで、指定された経路の計算OSNRが基準OSNR以上になるように光アンプを配置してもよい。
例えば、入力されるネットワーク情報に、OSNRを計算する対象となる経路のリストを含めてもよい。入力された経路のすべてについて計算したOSNRが基準OSNRよりも大きい場合には、バイパスノード数を1つ増加させ、混合整数計画問題の解析を続ける。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図6のフローチャートの代わりに、図21のフローチャートを実行してもよい。まず、データベース17は、ネットワーク情報を、入力装置11を介して格納する(ステップS111)。次に、データベース17は、OSNRを計算する経路のリストを、入力装置11を介して格納する(ステップS112)。この場合の経路は、例えば、通過するノードの順に始点から終点までのノードを書き並べた形などで入力される。
次に、バイパス数設定部21は、初期設定として、バイパスノード数を0に設定する(ステップS113)。次いで、損失取得部22は、基準損失Lavを計算する(ステップS114)。次に、グラフ生成部23は、グラフを生成する(ステップS115)。次いで、問題生成部24は、混合整数計画問題を生成する(ステップS116)。次に、問題解析部25は、混合整数計画法を解析する(ステップS117)。
次に、問題解析部25は、上記の混合整数計画問題に解があったか否かを判定する(ステップS118)。ステップS118において解があったと判定された場合、比較部26は、得られた光アンプ配置について、OSNR計算経路リストの各経路について、OSNRを計算する(ステップS119)。次に、比較部26は、ステップS119の計算によって得られた全ての計算OSNRが基準OSNRよりも大きいか否かを判定する(ステップS120)。
ステップS120において、全ての計算OSNRが基準OSNRよりも大きいと判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を1つ増加する(ステップS121)。その後、損失取得部22は、ステップS114を再度実行する。ステップS118において解があったと判定されなかった場合、および、ステップS120において全計算OSNRが基準OSNRより大きいと判定されなかった場合、出力部27は、一つ前の結果を出力する(ステップS122)。その後、ネットワーク設計装置100は、フローチャートの実行を終了する。
本変形例によれば、指定された全ての経路のOSNRが基準OSNR以上になるように、光アンプを配置することができる。
(変形例10)
ネットワークは、必ずしも、始点から終点までノードが直列に配置される構成を有しているわけではない。例えば、ネットワークが、単純にノードが直列に配置される部分ネットワークに分割されている場合がある。図22は、複数の部分ネットワークを有するネットワークの一例を説明するための図である。
図22のネットワークは、ノードn1〜ノードn6で構成される第1部分ネットワークと、ノード4,ノード7〜ノード9で構成される第2部分ネットワークと、に区分することができる。第1部分ネットワークは、ノードn1を始点とし、ノードn6を終点とする。また、第1部分ネットワークは、ノードn1,n2,n3,n4,n5,n6の順に接続されるノードの順序リストとして表現される。このノードの順序リストを分割用経路とする。同様に、第2部分ネットワークは、ノードn4を始点とし、ノードn9を終点とする。また、第2部分ネットワークは、ノードn4,n7,n8,n9の順に接続されるノードの順序リストとして表現される。
このように複数の部分ネットワークを有するネットワークにおいて、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくしてもよい。例えば、各部分ネットワークを始点から終点までの分割用経路とし、これらの経路のリストを格納する。各経路について制約条件を生成し、生成された複数の制約条件を1つの混合整数計画問題の制約条件とし、各経路の目的関数の合計を1つの混合整数計画問題の目的関数とする。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図8のフローチャートの代わりに、図23のフローチャートを実行してもよい。まず、データベース17は、ネットワーク情報を、入力装置11を介して格納する(ステップS131)。次に、データベース17は、分割用経路のリストを、入力装置11を介して格納する(ステップS132)。この場合のリストは、例えば、図22で説明したようなノードの順序リストとして入力される。
次に、バイパス数設定部21は、初期設定として、バイパスノード数を0に設定する(ステップS133)。次いで、損失取得部22は、経路ごとに、基準損失Lavを計算する(ステップS134)。次に、グラフ生成部23は、経路ごとに、グラフを生成する(ステップS135)。
次いで、問題生成部24は、混合整数計画問題を生成する(ステップS136)。図22の例では、問題生成部24は、第1部分ネットワークおよび第2部分ネットワークの混合整数計画問題を生成し、各部分ネットワークの目的関数の和を新たな目的関数として定義する。また、問題生成部24は、第1部分ネットワークの制約条件と第2部分ネットワークの制約条件とを合わせて書き並べたものを新たな制約条件と定義する。この新たに定義した制約条件が混合整数計画問題の制約条件となる。このため、制約条件は、部分ネットワーク数倍の量になる。次に、問題解析部25は、混合整数計画法を解析する(ステップS137)。
次に、問題解析部25は、上記の混合整数計画問題に解があったか否かを判定する(ステップS138)。ステップS138において解があったと判定された場合、比較部26は、得られた光アンプ配置について、経路ごとに、OSNRを計算する(ステップS139)。図22の例では、比較部26は、ノードn1〜n6のOSNRと、ノードn4,n7〜n9のOSNRとを計算する。
次に、比較部26は、ステップS139の計算によって得られた全ての計算OSNRが基準OSNRよりも大きいか否かを判定する(ステップS140)。図22の例では、比較部26は、第1部分ネットワークについて計算した計算OSNRと第1部分ネットワークの基準OSNRとを比較し、第2部分ネットワークについて計算した計算OSNRと第2部分ネットワークの基準OSNRとを比較する。基準OSNRは、共通の値であってもよい。
ステップS140において、全ての計算OSNRが基準OSNRよりも大きいと判定された場合、バイパス数設定部21は、バイパスノード数を1つ増加する(ステップS141)。その後、損失取得部22は、ステップS134を再度実行する。ステップS138において解があったと判定されなかった場合、および、ステップS140において全計算OSNRが基準OSNRより大きいと判定されなかった場合、出力部27は、一つ前の結果を出力する(ステップS142)。その後、ネットワーク設計装置100は、フローチャートの実行を終了する。
なお、ステップS140における比較後の分岐の仕方は上記に限られない。例えば、計算OSNRが基準のOSNRより小さかった部分ネットワークについてはバイパスノード数を更新せず、計算OSNRが基準のOSNR以上の部分ネットワークのみ更新してもよい。
本変形例によれば、複数の部分ネットワークを有するネットワークに対して、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくすることができる。
(変形例11)
ノードがメッシュ状に接続されたネットワークを1回で設計する場合、ネットワークを複数の部分ネットワークに分割してもよい。図24は、複数の部分ネットワークを有するメッシュ状のネットワークの一例を説明するための図である。図24のネットワークにおいては、ノードn3は、ノードn2,n4,n13と接続されている。ノードn10は、ノードn11,n14,n9と接続されている。ここでは、このように3つ以上のノードと接続されるノードを、ハブノードと称する。
このように複数の部分ネットワークを有するネットワークにおいて、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくしてもよい。例えば、3つ以上のノードと接続されるハブノードを探索し、ハブノードとあらかじめ指定されたノードとによって部分ネットワークを生成してもよい。
具体的には、ネットワーク設計装置100は、図8のフローチャートの代わりに、図25のフローチャートを実行してもよい。まず、データベース17は、ネットワーク情報を、入力装置11を介して格納する(ステップS151)。次に、損失取得部22は、ハブノードを探索する(ステップS152)。例えば、損失取得部22は、図1(b)のような表を用いてノードごとにどのノードに接続されているかが検出することによって、ハブノードを探索する。
図26は、ハブノード探索の結果の一例を説明するための図である。図26で表される表には、各ノードがネットワークを分割する際の分割点になるかどうかが記入されている。表の2列目に、ノードの種類が記入されている。ノードn3,n10の2列目には、ハブと記入されている。また、ユーザが分割点を指定することもある。一例として、ノードn6の2列目に、ユーザ指定の分割点と記入されている。
次に、損失取得部22は、ネットワークを分割する(ステップS153)。図27は、ネットワークを分割するに際して実行されるフローチャートの一例を説明するための図である。図27を参照して、まず、損失取得部22は、ハブノード探索によって得られた表から、1つの分割点となるノードを探す(ステップS171)。次に、損失取得部22は、分割点がないか否かを判定する(ステップS172)。ステップS172において分割点がないと判定された場合、損失取得部22は、フローチャートの実行を終了する。
ステップS172において分割点がないと判定されなかった場合、損失取得部22は、分割点におけるリンクを選択する(ステップS173)。次に、損失取得部22は、リンクがないか否かを判定する(ステップS174)。ステップS174においてリンクがないと判定された場合、損失取得部22は、ステップS171を再度実行する。
ステップS174においてリンクがないと判定されなかった場合、損失取得部22は、リンクを順に取り出して、部分ネットワークを生成する(ステップS175)。その後、損失取得部22は、接続点に到達したか否かを判定する(ステップS176)。ステップS176において接続点に到達したと判定されなかった場合、損失取得部22は、ステップS175を再度実行する。ステップS176において接続点に到達したと判定された場合、損失取得部22は、ステップS173を再度実行する。
図26の例に図27のフローチャートを適用した場合について説明する。例えば、損失取得部22は、ステップS171においてノードn3を選ぶ。ノードn3には、ノードn2に向かうリンクと、ノードn4に向かうリンクと、ノードn13に向かうリンクとがある。そこで、例えば、損失取得部22は、ステップS173において、ノードn2に向かうリンクを選択する。続いて、損失取得部22は、ステップS175において、ノードn2,n1,n12,n11の順に部分ネットワークの構成を検出する。
ノードn10は、図26においてはネットワークの分割点であるため、ステップS176において、ノードn10に到達した時点で部分ネットワークの検出を終える。続いて、損失取得部22は、ノードn3に接続されるリンクを再度選択する。
ノードn4に向かうリンクとノードn13に向かうリンクとが残っているため、損失取得部22は、例えば、ノードn4に向かうリンクを選択し、ノードn4,n5の順に部分ネットワークを検出する。ノードn5の次のノードn6は、ユーザが指定した分割点であるため、ノードn6で2番目の部分ネットワークの検出が終わる。さらに、損失取得部22は、ノードn3に接続されるリンクとして、ノードn13に向かうリンクを選択し、ノードn3,n13,n14,n10の順に部分ネットワークを検出する。
ノードn3には、他のリンクが接続されていないので、損失取得部22は、ステップS171において次の分割点を選択する。例えば、損失取得部22は、ノードn6を選択する。ノードn6には、ノードn5に向かうリンクと、ノードn7に向かうリンクとがある。すでにノードn3〜n6の部分ネットワークが検出されているので、損失取得部22は、逆方向を独立に設計しない場合はノードn5に向かうリンクは探索済みとしてノードn7に向かうリンクを選択する。その後、損失取得部22は、ノードn6,n7,n8,n9,n10の順に部分ネットワークを検出する。
ノードn6に接続されるリンクはもう残っていないので、損失取得部22は、次にノードn10を選択する。損失取得部22は、逆方向を独立に設計しない場合はノードn10に接続される全ての部分ネットワークが検出されているので、分割点なしとしてネットワークの分割が終了する。
図25に戻って、損失取得部22は、ステップS153において検出された部分ネットワークを指定経路に指定する(ステップS154)。次に、損失取得部22は、メモリ15に、指定経路を格納する(ステップS155)。その後、損失取得部22は、ステップS156〜ステップS165を実行する。なお、ステップS156〜ステップS165は、図23のステップS133〜ステップS142と同様である。
本変形例によれば、ノードがメッシュ状に接続されたネットワークにおいて、光アンプの配置数を低減させることができかつネットワーク全体のOSNRを大きくすることができる。また、本実施例においては、損失取得部22が、ハブノードを検出する検出手段および指定経路を指定する指定手段として機能する。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
11 入力装置
12 出力装置
13 ドライブ装置
14 補助記憶装置
15 メモリ
16 演算処理装置
17 データベース
18 システムバス
21 バイパス数設定部
22 損失取得部
23 グラフ生成部
24 問題生成部
25 問題解析部
26 比較部
27 出力部
100 ネットワーク設計装置

Claims (14)

  1. バイパスノード数を設定するバイパス数設定部と、
    前記バイパスノード数に基づいて基準損失量を取得する損失取得部と、
    ノード間を接続するリンクの伝送損失と前記基準損失量との差に基づいて得られるばらつき値を保持するグラフを生成するグラフ生成部と、
    前記グラフにおいて始点から終点までのばらつき値の合計が最小となるばらつき最小経路を取得する経路取得部と、
    前記ばらつき最小経路においてバイパス以外のノードに光アンプを配置した場合の始点から終点までの計算によって得られる計算OSNRと、基準OSNRとを比較する比較部と、を備え、
    前記バイパス設定部は、前記比較部による結果に基づいて、前記計算OSNRが前記基準OSNRよりも小さくならないようにバイパスノード数を増加することを特徴とするネットワーク設計装置。
  2. 前記バイパス設定部は、前記計算OSNRが前記基準OSNR以上である場合に、前記バイパスノード数を増加させることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  3. 前記バイパス設定部は、ネットワークの始点から終点までの伝送損失の合計値を所定値で割った値に基づいて、前記バイパスノード数の初期値を求めることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  4. 前記バイパス数設定部は、前後のスパンの伝送損失の合計が光アンプの許容損失範囲を超えるノードでネットワークを分割し、分割によって得られた部分ネットワークのそれぞれについて、始点から終点までの伝送損失の合計値を所定値で割った値に基づいて、前記バイパスノード数の初期値を求めることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  5. 前記バイパス数設定部は、ネットワークの始点から終点までの伝送損失を所定の上限値で割った値に基づいて前記バイパスノード数の初期値を求め、前記比較部による比較の結果、前記計算OSNRが前記基準OSNRより小さい場合に、前記バイパスノード数を減じることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  6. 前記グラフ生成部は、ノードごとに与えられた損失をスパンの伝送損失に加えた値を用いて前記ばらつき値を求めることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  7. 前記グラフ生成部は、いずれかのノードをバイパスするバイパスリンクを生成する際に、バイパスしたノードにおけるバイパスに対応する損失をスパンの伝送損失に加えた値を用いて前記ばらつき値を求めることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  8. 前記グラフ生成部は、いずれかのノードをバイパスするバイパスリンクを生成する際に、リンクの始点から順にバイパスリンクを生成し、バイパス不可のノードに到達したらバイパスリンクの生成を停止することを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  9. 前記グラフ生成部は、いずれかのノードをバイパスするバイパスリンクを生成する際に、リンクの始点から順にバイパスリンクを生成し、リンクがバイパスするノード数が前記バイパス数設定部によって設定されたバイパスノード数を超えたらバイパスリンクの生成を停止することを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  10. 前記グラフ生成部は、いずれかのノードをバイパスするバイパスリンクを生成する際に、リンクの始点から順にバイパスリンクを生成し、バイパスリンクの伝送損失が所定の上限値を超えた場合にバイパスリンクの生成を停止することを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  11. 前記比較部は、あらかじめ指定された指定経路の計算OSNRと基準OSNRとを比較し、
    前記バイパス数設定部は、すべての前記指定経路の計算OSNRが前記基準OSNRを上回る場合に、バイパスノード数を増加させることを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  12. 前記損失取得部は、あらかじめ指定された指定経路のそれぞれについて基準損失を取得し、
    前記グラフ生成部は、前記指定経路のそれぞれについてグラフを生成し、
    前記経路取得部は、前記グラフにおいて各指定経路において最小経路を取得し、
    前記比較部は、各指定経路の最小経路において、バイパス以外のノードに光アンプを配置した場合の始点から終点までの計算によって得られる計算OSNRと、基準OSNRとを比較することを特徴とする請求項1記載のネットワーク設計装置。
  13. 3つ以上のノードと接続されるハブノードを検出する検出手段と、
    前記ハブノードとあらかじめ指定されたノードとによって、前記指定経路を指定する指定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項12記載のネットワーク設計装置。
  14. 設定されたバイパスノード数に基づいて基準損失量を取得する損失取得ステップと、
    ノード間を接続するリンクの伝送損失と基準損失量との差に基づいて得られるばらつき値を保持するグラフを生成するグラフ生成ステップと、
    前記グラフにおいて始点から終点までのばらつき値の合計が最小となるばらつき最小経路を取得する経路取得ステップと、
    前記ばらつき最小経路においてバイパス以外のノードに光アンプを配置した場合の始点から終点までの計算によって得られる計算OSNRと、基準OSNRとを比較する比較ステップと、
    前記比較ステップにおける結果に基づいて、前記計算OSNRが前記基準OSNRよりも小さくならないようにバイパスノード数を増加する変更ステップと、を含むことを特徴とするネットワーク設計方法。
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