JP5239459B2 - 捕虫器 - Google Patents
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Description
(1)本発明の捕虫器は、誘引した捕獲対象の虫を吸引して捕獲する捕虫器であって、
捕獲対象虫を内部へ吸引するための吸引口(具体的には端部吸引口1h及び側部吸引口31h)を上端側に設けた縦型筒状の本体1と、
前記本体1の上端の内部に固定され、吸引口を通して本体1外部へ誘引光を発することで捕獲対象の虫を吸引口付近へ誘引する誘引光源21と、
本体1の内部に固定され、誘引光源21によって吸引口付近の吸引領域A4に誘引されてきた捕獲対象虫を本体1の下端側へ吸引する吸引手段4と、
前記本体1の下端側の先部に固定され、捕獲対象虫を捕獲する捕獲網5とを具備してなる。そして、
本体1のうち、吸引口周りであって吸引手段による吸引領域A4と重なる範囲が、捕獲対象虫を誘引しうる誘引色に塗布された誘引色領域A3となっており、かつ、吸引口周りであって吸引手段による吸引領域A4と重ならない範囲が、誘引色と異なる非誘引色に塗布された非誘引色領域A1となっていることを特徴とする。
前記吸引孔が、側囲板31の上端側の先部に設けられた端部吸引孔1hと、側囲板31の周面に沿って等間隔に設けられた複数の側部吸引孔31hとから構成され、
誘引光源21は、この側囲板31の内部に固定されることで側方を囲われるとともに、平面視及び正面視にてそれぞれ端部吸引孔1h及び側部吸引孔31hを窓として外部へ露出し、誘引光を露光するものであることが好ましい。
誘引光源21は、この上覆板32によって上方を覆われることが好ましい。
上部保護網61は、捕獲対象虫が通過しかつ捕獲対象虫よりも大きな非捕獲対象虫が遮られる大きさの網目からなることが好ましい。
・端部吸引孔1hを有する本体1
・捕獲対象虫に対して誘引光を発する誘引光源21を有する発光誘引手段2
・誘引光源21(蛍光管)の側周を円筒状に取り囲む、複数の側部吸引孔31h付きの側囲板31
・蛍光管上方を覆う上覆板32
・本体上方の吸引孔付近から本体内部へかけて吸引領域を有し、吸引領域内の捕獲対象虫を本体内部へ、さらに本体下方へと吸引する吸引手段4
・進入防止機能を有する下部保護網62
・吸引した捕獲対象虫を捕虫する捕獲網5
本発明の主な特徴として、下記A1〜A4の領域を観念し、正面、側面及び平面視における本体とA4との重畳範囲をA3とし、かつA4との非重畳範囲をA1としたこと、及び、正面、側面及び平面視における本体とA2との重畳範囲をA3とし、かつA2との非重畳範囲をA1としたことの2点が挙げられる。これら2点のうち少なくともいずれか1点以上を具備するものであれば相当の捕虫効果を有し、また両方具備するものであればさらに優れた捕虫効果を有する。なお従来は全ての外面をA3としており、A1が無かった。
A1非誘引色に塗布した非誘引色領域A1
A2発光手段2の誘引光が届く誘引光領域A2/それ以外
A3誘引色に塗布した誘引色領域A3
A4吸引手段4の吸引力が届く吸引領域A4/それ以外の領域
具体的には、吸引領域A4内にある、上部の黄色蛍光灯周辺具(円筒側板、上方板、蛍光管保持枠、安定器)を誘引色(黄色)に塗布すると共に、吸引領域以外の下部構造(本体円筒板、モーター、プロペラ、捕獲網、返し網等)を非誘引色、好ましくは忌避作用のない中間色(白或いは黒色)に塗布した。これにより、下記手順によって捕虫することができる。
端部吸引孔1hを有する本体1は、縦型筒体からなり、図1のような吊り下げフック71、吊り下げ紐72によって吊り下げ設置される。内部には発光誘引手段の少なくとも一部と吸引手段を有する。また上部には側囲板が連結固定され、下部には下部保護網及び捕獲網が取り外し可能に連結固定される。筒体は実施例1のような円筒からなるものでもよく、また四角形、五角形をはじめとする略多角形の筒外形、筒内形を有するものでも良い。また設置状態を図1のような鉛直縦方向の設置にするほか、使用状態に応じて吸引領域を斜めに向けた傾斜設置としても良い。
発光誘引手段2は、少なくとも捕獲対象虫に対して誘引光を発する誘引光源21を、本体又は側囲板のいずれかの内部に固定されたものとして有する。実施例では誘引光源21たる円形の蛍光管と、この蛍光管を着脱可能に保持する保持枠21aと、円形蛍光管の下方に配置された、蛍光管用の円柱状の安定器22と、安定器22を本体上部ないし側囲板下部の高さに保持固定する安定器保持アーム22aとから構成される。安定器は安定器本体及びグローランプを内部収容すると共に、電源コード9が外部へ接続される。
誘引光源21は、管部分の表面が誘引色に塗装された円形の蛍光管からなり、水平管軸として、一本が一段、或いは異径の複数本が複数段設置される。
側囲板31は、本体1の上端から先方向へ延長するようにして本体1上部へ連結固定された円筒側板からなる。側囲板31の固定高さは、誘引光源21の設置高さと同一であり、誘引光源2の側周を取り囲んで誘引光源2の外部接触による破損を保護するものとなっている。実施例では下部が連結具によって本体1上部へリベット固定され、高さ方向中央に複数個の側周吸引孔31hを有し、上端に三角形上の上覆板が水平固定されて補強される。
側部吸引孔31hは、側部囲板の円筒側面に沿って等間隔にかつ同一高さに形成された、複数の横長の長円形孔からなる。この長円形孔の高さ方向中央位置に誘引光源が設置固定される。側部吸引孔31hはこのほか、鉛直に伸びる棒状の縦桟で区切られて形成された複数の略矩形孔など、任意の形状として得ることができる。また同一高さではなく、側囲板の上部寄り、下部寄りへと互い違いに高さを変えて形成されたものとしても良い。
側部吸引孔31hにより、側囲板31の側周を囲うようにして吸引領域A4が形成される(図2、3)とともに、側部吸引孔31hを窓として部分露出する誘引光源21により、光誘引領域A2が形成される。このため、吸引領域A4と光誘引領域A2とが、正面ないし側面視にて重なった状態となる。
上覆板32は、側囲板31の上端にて上覆板固定具によって側囲板31の内側面に水平固定される。ただし実施例1の上覆板32は、吊り下げフック71を上覆板固定具としている。
吸引手段4は、安定器ボックスの下部に接して吊設固定されたモーター43と、本体の中央軸に沿って伸びるモーター43の回転軸42と、回転軸に固定された回転羽根41とによって構成される。モーター電源は上部の安定器ボックス内から供給され、安定器ボックス内へは外部接続された電源コード9から電源供給される。
捕獲網5は、捕集用の外網を構成する外網袋51と、その内側に固定されて返し内網を構成する内網筒52と、これらの上端の内外にそれぞれ設けられた着脱構造53とから構成される。
本体下部であって吸引手段たる回転羽根及び回転軸の下方には、回転羽根及び回転軸といった高速回転部品との接触を防ぐ下部保護網を備える。具体的には、本体筒内と同じ円形外形の網体を、筒状の本体下端であって保護網との境界付近に貼り付けて水平に固定する。
本発明の捕虫器は、吊り下げ機構によって吊り下げて設置される。吊り下げ機構は、吊り下げフック状のピン及び吊り下げ紐からなる。
実施例1の捕虫器は、本体上部に取り付けた誘引光源21によって虫を誘引し、誘引した虫を本体1内部の回転羽根41の回転によって吸い込んで、本体1下方から外部へ吸引空気を排出し、本体下部に取り付けた捕獲網5の外網袋51内に捕集する(図2の太矢印参照)。外網袋51及び逃避防止用としてその内側に取り付けられる円錐型の内網筒52は、着脱構造53によって本体1から取り外して、捕獲した虫の除去や洗浄を行なうことができる。
端部吸引孔、側部吸引孔の付近には、捕獲の対象虫よりも大きな捕獲対象外の虫(益虫)の進入を防ぐ上部保護網61を備える。具体的には例えば、本体筒内と同じ円形外形の網体を、測囲板の内側面及び安定器の上面に貼り付けることで、側部吸引孔の下端に沿って水平に固定する。
1h 端部吸引孔
2 発光誘引手段
21 誘引光源
21a 蛍光管保持枠
22 安定器
22a 安定器保持アーム
22p 安定器固定具
31 側囲板
31h 側周吸引孔
31p 側囲板固定具
32 上覆板
32p 上覆板固定具
4 吸引手段
41 回転羽根
42 回転軸
43 モーター
5 捕獲網
51 外網袋
52 内網筒
53 着脱構造
61 上部保護網
62 下部保護網
71 吊り下げフック
72 吊り下げ紐
81 架台係止部
82 架台
9 電源コード
Claims (5)
- 誘引した捕獲対象の虫を吸引して捕獲する捕虫器であって、
捕獲対象虫を内部へ吸引するための吸引口を上端側に設けた縦型筒状の本体と、
前記本体の上端の内部に固定され、吸引口を通して本体外部へ誘引光を発することで捕獲対象の虫を吸引口付近へ誘引する発光誘引手段と、
本体の内部に固定され、発光誘引手段によって吸引口付近の吸引領域に誘引されてきた捕獲対象虫を本体の下端側へ吸引する吸引手段と、
前記本体の下端側の先部に固定され、捕獲対象虫を捕獲する捕獲網とを具備してなり、
本体のうち、吸引口周りであって吸引手段による吸引領域と重なる範囲が、捕獲対象虫を誘引しうる誘引色に塗布された誘引色領域となっており、かつ、吸引口周りであって吸引手段による吸引領域と重ならない範囲が、誘引色と異なる非誘引色に塗布された非誘引色領域となっており、
前記非誘引色が、捕獲対象虫の誘引作用及び忌避作用のいずれも有さない中間色であることを特徴とする捕虫器。 - 誘引色及び非誘引色は共に、捕獲対象虫以外の他の忌避対象虫を忌避する忌避作用を有する請求項1記載の捕虫器。
- 本体を上端側へ延長する円筒板からなる側囲板を具備し、
前記吸引孔が、側囲板の上端側の先部に設けられた端部吸引孔と、側囲板の周面に沿って等間隔に設けられた複数の側部吸引孔とから構成され、
誘引光源は、この側囲板の内部に固定されることで側方を囲われるとともに、平面視及び正面視にてそれぞれ端部吸引孔及び側部吸引孔から外部に露出してなる請求項1または請求項2記載の捕虫器。 - 側囲板の上端側の先部であって誘引光源の上方に、筒状の内側面内を横断して固定された上覆板を具備してなり、
誘引光源は、この上覆板によって上方を覆われる請求項3記載の捕虫器。 - 本体の上端側かつ側囲板の下端側であって誘引光源の下方に、筒状の側囲板内部または筒状の本体内部を塞ぐように固定された上部保護網を具備してなり、上部保護網は、捕獲対象虫が通過しかつ捕獲対象虫よりも大きな非捕獲対象虫が遮られる大きさの網目からなる請求項3または請求項4記載の捕虫器。
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