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JP5221931B2 - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像素子を用いた撮像装置に関し、特にライブビュー機能を有する撮像装置及びその制御方法に関する。
現在、撮像素子を用いる撮像装置の多くは、撮像素子を連続的に露光しながら順次読み出された画像信号に基づいて生成したライブビュー表示画像を、装置の背面などに設置された表示装置に順次表示するライブビュー機能を有している。ライブビュー機能は、電子ビューファインダー(EVF)機能、スルー表示機能などと呼ばれることもある(特許文献1参照)。
また、ライブビュー表示と並行して測光処理を行い、周知の自動露出制御機能を用いて撮影時の露出(絞り値とシャッタスピードの組み合わせ)の決定や、ライブビュー表示に用いる画像を取得する際の露出制御を行っている。
特開平10−319306号公報
ライブビュー表示される画像は、逐次撮影を行って取得する画像である。従って、撮影条件、具体的には露出条件をどのように設定するかによって、ライブビュー表示画像、特にはその明るさ(輝度)が変化する。
しかし、従来、ライブビュー表示に用いる画像の露出条件を、ライブビュー表示の表示制御モードに応じてどのように制御することが望ましいかについての検討は十分なされておらず、ユーザの意図に沿ったライブビュー表示が必ずしも行われていなかった。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みなされたものであり、選択された動作モードに応じて、表示画像を得るための露出条件を制御する撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、撮像素子を連続的に露光して画像信号を順次読み出し、読み出した画像信号に基づいて生成した表示画像を表示装置に順次表示することが可能であり、表示画像を表示装置に順次表示する際の露出制御モードとして第1の露出制御モードと第2の露出制御モードを選択可能な撮像装置であって、被写体輝度を求める測光手段と、表示装置に順次表示される表示画像の輝度が目標値に近づくように露出制御を行う露出制御手段と、表示画像を表示装置に順次表示している際に、目標値と測光手段により求められた被写体輝度との差の絶対値が、選択されている露出制御モードに対応した閾値より大きい場合、目標値を変更する変更手段と、を有し、閾値は、測光手段が求めた被写体輝度の変動に対する表示装置に順次表示される表示画像の輝度の応答性に関する値であって、第1の露出制御モードに対応した閾値と第2の露出制御モードに対応した閾値とを異ならせることを特徴とする撮像装置によって達成される。
また、上述の目的は、撮像素子を連続的に露光して画像信号を順次読み出し、読み出した画像信号に基づいて生成した表示画像を表示装置に順次表示することが可能であり、表示画像を表示装置に順次表示する際の露出制御モードとして第1の露出制御モードと第2の露出制御モードを選択可能な撮像装置の制御方法であって、被写体輝度を求める測光ステップと、表示装置に順次表示される表示画像の輝度が目標値に近づくように露出制御を行う露出制御ステップと、表示画像を表示装置に表示している際に、目標値と測光ステップで求められた被写体輝度との差の絶対値が、選択されている露出制御モードに対応した閾値より大きい場合、目標値を変更する変更ステップと、を有し、閾値は、測光ステップで求めた被写体輝度の変動に対する表示装置に順次表示される表示画像の輝度の応答性に関する値であって、第1の露出制御モードに対応した閾値と第2の露出制御モードに対応した閾値とを異ならせることを特徴とする撮像装置の制御方法によっても達成される。
このような構成により、本発明によれば、選択された動作モードに応じて、表示画像を得るための露出条件を制御することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適かつ例示的な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラの機械的及び機能的構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のデジタルカメラ100には、レンズユニット200が不図示のマウント機構を介し着脱可能に取り付けられる。マウント機構には、デジタルカメラ100とレンズユニット200との間で通信を行ったり電源を供給したりするための接点群210が設けられる。また、マウント機構は、レンズユニット200が装着されるとシステムコントローラ120へ信号を送信する機能も備えている。
マウント機構の接点群210を通じ、デジタルカメラ100からレンズユニット200へ電源を供給し、また通信を行うことで、レンズユニット200内の撮影レンズ201及び絞り202の駆動が可能である。なお、接点群210を通じて行う通信に用いる信号の形態は任意であり、電気信号のみならず光信号など任意の形態を利用可能である。従って、接点群210は信号形態に合わせた構成を採りうる。
なお、図1において、レンズユニット200に含まれる撮影レンズ201を便宜上1枚のレンズで図示しているが、実際は複数のレンズが含まれる。
撮影レンズ201に入射した被写体光は、絞り202を介して、矢印で図示する可動範囲を有するクイックリターンミラー102に導かれる。クイックリターンミラー102の中央部はハーフミラーになっており、クイックリターンミラー102が図の位置(ダウン位置)にある際、中央部に入射した光束の一部が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー102の背面に設置されたサブミラー103でAFセンサユニット104へ向けて反射される。
AFセンサユニット104は例えば一般的な構成を有する位相差方式のAFセンサユニットである。AFセンサユニット104は、結像面の近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、及び、複数のCCDから成るラインセンサ等から構成される。
焦点検出回路105は、システムコントローラ120からの制御信号によりAFセンサユニット104を制御し、周知の位相差検出方式に基づく焦点検出動作を行う。
一方、ダウン位置にあるクイックリターンミラー102で反射された被写体光は、ペンタプリズム101及び接眼レンズ106を介して光学ファインダーから出射される。
また、撮影時には、クイックリターンミラー102が上方に回転してアップ位置に移動する。そして、撮影レンズ201及び絞り201を介して入射する被写体光は、機械シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ108、フィルタ109を介してCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の撮像素子112上に被写体光学像を形成する。
フィルタ109は2つの機能を有する。1つは赤外線をカットし可視光線を透過させて撮像素子112へ導く機能であり、もう1つは光学ローパスフィルタ機能である。
フォーカルプレーンシャッタ108は、先幕及び後幕を有し、撮影レンズ201からの入射光をシャッタ制御回路111の制御に従って透過もしくは遮断する。
なお、クイックリターンミラー102がアップ位置に移動する際には、サブミラー103は折り畳まれ、光路外へ移動する。
システムコントローラ120は、例えばCPUにより構成され、デジタルカメラ100を始め、デジタルカメラ100に接続される外部ユニット(レンズユニット200、外部ストロボ300等)を含めたカメラシステム全体の制御を司る。システムコントローラ120を構成するCPUが実行するプログラムは、例えばEEPROM122に記憶されている。
後述するライブビュー表示制御動作についても、システムコントローラ120がデジタルカメラ100の各部を制御することによって実現される。
レンズユニット200には、レンズ制御回路204の制御により撮影レンズ201を光軸に沿って移動させるレンズ駆動機構203と、絞り制御回路206の制御により絞り202を駆動する絞り駆動機構205が設けられている。
レンズ制御回路204及び絞り制御回路206は、接点群210を通じてシステムコントローラ120と通信可能に接続され、システムコントローラ120の制御に従って動作する。レンズ制御回路204はまた、レンズユニット200に固有の情報、例えば焦点距離、開放絞り、レンズIDなどの情報とシステムコントローラ120から受け取った情報を記憶するレンズ記憶装置を備える。
シャッタチャージ・ミラー駆動機構110は、システムコントローラ120の制御に従い、クイックリターンミラー102のアップ・ダウンの駆動及びフォーカルプレーンシャッタ108のシャッタチャージを制御する。
シャッタ制御回路111は、システムコントローラ120の制御に従い、フォーカルプレーンシャッタ108の先幕、後幕の走行を制御する。
測光回路107は、接眼レンズ106の近傍に配設されて被写体の輝度を測定する不図示の測光センサに接続され、システムコントローラ120の制御に従って測光処理を行う。測光センサの出力は測光回路107を経てシステムコントローラ120へ供給される。
EEPROM122は、デジタルカメラ100を制御する上で調整が必要なパラメータ、デジタルカメラ100の個体識別が可能なカメラID情報、基準レンズで調整されたAF補正データ、及び自動露出制御の補正値などが記憶される。
システムコントローラ120は、焦点検出回路105の出力に応じてレンズ駆動機構203を制御することにより、被写体像を撮像素子112上に結像させる。また、システムコントローラ120は、設定された絞り値(Av値)に基づいて、絞り駆動機構205を制御するとともに、設定されたシャッタ速度値(Tv値)に基づいて、シャッタ制御回路111を制御する。
本実施形態において、フォーカルプレーンシャッタ108の先幕、後幕は、駆動源がバネにより構成され、シャッタ走行後次の動作のためにバネチャージを要する。シャッタチャージ・ミラー駆動機構110は、このバネチャージを制御する。また、シャッタチャージ・ミラー駆動機構110は、クイックリターンミラー102のアップ・ダウン制御も行う。
また、システムコントローラ120には、画像データコントローラ115が接続されている。この画像データコントローラ115は、例えばDSP(デジタル信号プロセッサ)により構成され、撮像素子112の制御、撮像素子112から入力された画像データの補正や加工などをシステムコントローラ120の制御に基づいて実行する。画像データコントローラ115が行う画像データの補正・加工には、オートホワイトバランス処理も含まれる。オートホワイトバランス処理は、撮影画像中の最大輝度の部分を所定の色(白色)に補正する処理である。オートホワイトバランス処理における補正量は、システムコントローラ120からの制御により変更可能である。
システムコントローラ120は、測光回路107とは別に、画像データコントローラ115を利用した測光処理を行うことができる。具体的には、画像データコントローラ115によって、撮影画像を領域分割し、それぞれの領域を構成する画素のうち、同色のカラーフィルタに対応する画素信号の積分値を求める。そして、この積分値をシステムコントローラ120で評価することにより測光処理を行う。
タイミングパルス発生回路114は、撮像素子112を駆動する際に必要なタイミングパルスを生成する。タイミングパルスはA/Dコンバータ113にも供給される。
A/Dコンバータ113は、タイミングパルス発生回路114が生成するタイミングパルスを受けて、撮像素子112から出力される、被写体像を構成する画素ごとのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
DRAM121は、A/Dコンバータ113がデジタル信号化した画像データ(デジタルデータ)を一時的に記憶する。DRAM121は、加工や所定のフォーマットへのデータ変換が行われる前の画像データを一時的に記憶するためにも使用される。
画像圧縮回路119は、DRAM121に記憶された画像データを所定形式(例えばJPEG形式)で圧縮符号化したり、記録媒体401に記録された圧縮符号化済みの画像データを復号化したりする。画像圧縮回路119が符号化した画像データは、記録媒体401へ格納される。記録媒体401は、例えばハードディスク等の磁気記録装置、メモリカードなどの半導体記憶装置、光ディスクなどの光学記録装置などであってよい。
D/Aコンバータ116には、エンコーダ回路117を介して画像表示回路118が接続される。画像表示回路118は、撮像素子112で撮像された画像データや、記録媒体401に格納された画像データを表示するための回路であり、一般にはLCD等のカラー表示装置を備える。
画像データコントローラ115は、DRAM121に記憶されている画像データを、D/Aコンバータ116によりアナログ信号に変換してエンコーダ回路117へ出力する。エンコーダ回路117はD/Aコンバータ116が出力するアナログ信号を、画像表示回路118で表示可能な映像信号(例えばNTSC信号)に変換する。
コントラスト検出回路140は、画像データコントローラ115によって補正された画像データに対し、所定のガンマ処理を行う。ガンマ処理は所定の周波数特性を持つフィルタを画像データに適用することで行うことができる。コントラスト検出回路140は、ガンマ処理した画像データに対してコントラストの評価を行い、結果をシステムコントローラ120に供給する。
システムコントローラ120は、レンズ制御回路204と通信を行い、撮影レンズ201の位置を変化させながらコントラスト検出回路140からの評価結果を取得し、コントラスト評価結果が予め定めたレベルよりも高くなるレンズ位置を探索する。これは所謂コントラスト法による焦点検出制御処理である。
動作表示回路123は、デジタルカメラ100の動作モードの情報や露出情報(シャッタ速度、絞り値等)などを、外部表示装置124や内部表示装置125に表示させる。
撮影モード選択ボタン130は、ユーザがデジタルカメラ100の備える複数の撮影モードから、所望の撮影モードを選択するためのボタンである。
メイン電子ダイヤル131は、ユーザがメニュー項目の選択を行ったり、絞り値やシャッタ速度などを選択するために用いる。決定SW132は、選択中の値や項目を決定したり、動作の実行をユーザが指示するために用いる。
測距点選択ボタン133は、AFセンサユニット104が有する複数の焦点検出位置から、ユーザが所望の焦点検出位置を選択するためのボタンである。
表示制御モード選択SW134は、ライブビュー表示制御モードを選択するためのスイッチである。
測光モード選択SW135は、スポット測光モードや中央重点測光モードなど、複数の測光モードからユーザが所望のものを選択するために用いる。
測光・測距などの撮影準備動作を開始させるためのレリーズSW1(136)と、撮像動作を開始させるためのレリーズSW2(137)と、ファインダーモード選択SW138がさらにシステムコントローラ120に接続される。
外部表示装置124は、通常、デジタルカメラ100の背面や上面に配置され、露出情報や撮影可能枚数などの各種情報を表示する。また、内部表示装置125は、デジタルカメラ100内部に配置され、光学ファインダー内に各種情報を表示するために用いられる。
ファインダーモード選択SW138は、ライブビュー表示を行って画像表示回路118が備える表示装置を電子ビューファインダー(EVF)として機能させるか否かを切り替えるためのスイッチである。本明細書において、画像表示回路118が備える表示装置をEVFとして用いる状態を、ライブビュー表示モードと呼ぶ。
システムコントローラ120は、ライブビュー表示モード時に、測光回路107による測光結果または画像データコントローラ115による測光結果と、表示制御モードに応じて、ライブビュー表示に用いる画像を撮影するための露出を制御する。
さらに、本実施形態のデジタルカメラ100には、外部ストロボ300が不図示のマウント機構を介して装着可能である。マウント機構には、デジタルカメラ100と外部ストロボ300との間で通信を行うための接点群310が設けられる。また、マウント機構は、外部ストロボ300が装着されるとシステムコントローラ120へ信号を送信する機能も備えている。
マウント機構の接点群310を通じ、デジタルカメラ100と外部ストロボ300との間で通信を行うことで、デジタルカメラ100から外部ストロボ300の発光制御を行うことが可能である。なお、接点群310を通じて行う通信に用いる信号の形態は任意であり、電気信号のみならず光信号など任意の形態を利用可能である。従って、接点群310は信号形態に合わせた構成を採りうる。
以上の構成を有する本実施形態のデジタルカメラ100の全体的な動作について、図2に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
電源投入により、システムコントローラ120はフラグや制御変数等の初期化を行い、制御パラメータや設定値を不揮発性メモリであるEEPROM122に記録する(S1)。
システムコントローラ120は、ファインダーモード選択SW138の状態を確認する(S2)。そして、システムコントローラ120は、光学ファインダーモードが選択されている場合はS3からの処理を、ライブビュー表示モードが選択されている場合はS11からの処理を実行する。
(光学ファインダーモード)
まず、S3〜S10に示す光学ファインダーモード時の動作について説明する。
S3でシステムコントローラ120は、レリーズSW1(136)の状態を確認し、OFF状態であればS2に処理を戻す。また、ON状態であればS4へ処理を移行させる。
S4でシステムコントローラ120は、AFセンサユニット104、及び、焦点検出回路105の出力に応じて、レンズ制御回路204と通信を行い、レンズ駆動機構203によって撮影レンズ201を所望の位置へ駆動させ、焦点状態を調節する。
S5でシステムコントローラ120は、測光モード選択SW135の状態と測光回路107の出力に応じて測光演算を行い、露出制御値(Bv値)を算出し、算出した露出制御値を例えばDRAM121に保持する。ここで、露出制御値(Bv値)とは、輝度レベルを表す指標であり、公知のAPEX(Additive System of Photographic Exposure)単位を用いて表される。
APEX単位を用いることにより、
Bv=Tv+Av―Sv
と表すことができる。
なお、ここで、Tvとはシャッタスピード(蓄積時間に相当する)、Avは絞り値、SvはISO感度などのゲインレベルを表し、いずれもAPEX単位で表される値(APEX値)である。また、実際の設定値とAPEX値との換算は以下のように行うことができる。
Av=2log(Fナンバー)
Tv=−log(露出時間(秒))
Sv=log(ISO感度値/3.125)
なお、本実施形態においては、整数化したAv値、Tv値、Sv値を用いるものとする。整数化された値の例は、JEIDA-49-1998,「ディジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格(Exif) Version 2.1」,「付録C APEXについて」に記載されている。
S6でシステムコントローラ120は、レリーズSW2(137)の状態を確認し、OFF状態であればS7に処理を移す。また、ON状態であれば、処理をS8に移し、撮影動作に入る。
S7でシステムコントローラ120は、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたらS6に処理を戻す。また、OFF状態であれば、S5で記憶した露出制御値(Bv値)を破棄し、処理をS2へ戻す。
S8でシステムコントローラ120は、S5で算出した露出制御値(Bv値)及び、撮影モードの状態に応じて、撮影時のTv値、Av値、ISO値(Sv値)を決定する。なお、本実施形態のデジタルカメラ100において、撮影モードは、撮影モード選択ボタン130によって、選択可能な撮影パラメータであり、絞り優先モード、シャッタスピード優先モード、自動設定モード、マニュアル設定モードが含まれる。
S9でシステムコントローラ120は、静止画撮影処理を行う。具体的には、システムコントローラ120は、絞り制御回路206に、決定したAv値を通知する。絞り制御回路206は、通知されたAv値を基に、所望の絞り状態(Fナンバー)に絞り位置を駆動するために、絞り駆動量に対応するパルスを絞り駆動機構205に送る。絞り駆動機構は、送られたパルス信号を基にステッピングモータを動作させ、絞りを所望の位置まで絞り込み、コイルの通電状態を継続して、絞込み状態を保持する。
そして、システムコントローラ120は、シャッタチャージ・ミラー駆動機構110を通じてクイックリターンミラー102をアップさせる。さらにシステムコントローラ120は、シャッタ制御回路111を通じ、S8で決定したTv値に対応するシャッタスピードで先幕、後幕を走行させ、撮像素子112を露光する。
そして、撮像素子112から読み出され、A/Dコンバータ113でデジタル化された画像信号は、画像データコントローラ115による画像補正処理を施される。さらに、画像圧縮回路119によってJPEG形式などへ圧縮符号化された後、所定の付加情報が付加され、画像ファイルとして記録媒体401へ記録される。
S10でシステムコントローラ120は、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたら処理をS6へ戻す。また、OFF状態であれば、記憶した露出制御値(Bv値)を破棄し、絞りを開放位置に駆動して、絞り駆動機構のコイルの通電状態を終了させ、処理をS2へ戻す。
(ライブビュー表示モード)
次に、ファインダーモード選択SW138によりライブビュー表示モードが設定されている場合の動作(S11〜S22)について説明する。
S11でシステムコントローラ120は、シャッタチャージ・ミラー駆動機構110を通じてクイックリターンミラー102をアップさせる。さらにシステムコントローラ120は、シャッタ制御回路111を通じ、フォーカルプレーンシャッタ108を開放させる。これにより、レンズユニット200を介して入射した被写体光により撮像素子112が連続的に露光される状態になる。
S12のライブビュー動作において、システムコントローラ120は、撮像素子112から所定の蓄積時間(電子シャッタのシャッタスピードに相当)ごとに順次読み出された画像信号を、A/Dコンバータ113によってデジタル信号に変換する。その後、画像データコントローラ115で画像処理を行い、D/Aコンバータ116によりアナログ画像信号に再変換し、エンコーダ回路117でエンコードを行って画像表示回路118が有するVRAM(図示せず)に転送する。この手順を例えば1画面(フレーム)あたり1/30秒ごとに実行し、デジタルカメラ100の背面などに設置された表示装置に順次表示する。
また、システムコントローラ120は、撮像素子112から読み出したフレームのうち、所定の測光周期に対応するフレームについては、画像データコントローラ115を用いた測光処理(上述)を行い、定期的に測光輝度値(測光Bv値)を求める。
システムコントローラ120は、求めた測光輝度値と、実際に用いる露出条件を規定する露出制御値(制御Bv値)の差であるΔBvの大きさと、設定されているライブビュー表示制御モードとに応じて、制御Bv値を更新する。そして、次のフレームについての露出条件(絞り、蓄積時間(電子シャッタのスピード)、ISO感度)を、必要に応じて更新された制御Bvに基づいて決定する。
ここで、制御Bv値も測光Bv値と同様の値(輝度値)となり、
制御Bv=Tv+Av−Sv
と表すことができるため、システムコントローラ120は、制御Bv値が得られるTv,Av及びSvの組み合わせを予め記憶されたプログラム線図等を用いて決定し、次のフレームについての露出条件を決定することができる。
以下、図3及び図4を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100におけるライブビュー表示制御について詳細に説明する。
図3のS101で、取得手段としてのシステムコントローラ120は、画像データコントローラ115によって求められた測光値(測光Bv)とライブビュー画像の輝度(露出条件)である露出制御値(制御Bv)の差分値(ΔBv)を以下のように求める。
ΔBv=制御Bv−測光Bv ・・・(式1)
このように、ΔBvは、被写体輝度と、ライブビュー表示画像の露出条件から求まる画像輝度の差を表す。
S102でシステムコントローラ120は、表示制御モード選択SW134によって選択された表示制御モードを確認する。本実施形態においては、適正露出となる露出条件で露出した画像をライブビュー表示するモード(適正表示モード)と、現在設定されている露出条件で撮影した場合に得られる画像の目安となる画像を表示するモード(露出シミュレーションモード)のいずれかが選択可能であるとする。
システムコントローラ120は、適正表示モードが設定されている場合はS103aに、露出シミュレーションモードが設定されている場合はS103bにそれぞれ処理を移す。
S103a〜S103bでシステムコントローラ120は、例えばEEPROM122に記憶してある対応テーブルを参照して、表示制御モードに応じた露出保持値を取得し、取得した露出保持値を、変数Bv_holdに設定して処理をS104に移す。図4に、露出保持値と露出制御モードとの対応テーブルの例を示す。図4の例では、1段分(1のAPEX値に相当)を8としたときの、露出保持値の値を示している。
露出保持値は露出条件を変更するかどうかの閾値であり、ΔBvが露出保持値を超えた場合に露出値を変更する。例えば、表示制御モードが適正表示モードの場合、ΔBvが4(0.5段分)を超える場合に、露出条件を変更する。逆にΔBvが4以下(すなわち、閾値以下)であれば、露出条件は変更しない。
S104でシステムコントローラ120は、S101で求めたΔBvの絶対値ABS(ΔBv)と、S103で設定したBv_holdの値を比較する。そして、ABS(ΔBv)の方がBv_holdの値よりも大きい場合は処理をS105に移し、ABS(ΔBv)がBv_holdの値以下の場合は処理をS107に移す。
S105でシステムコントローラ120は、次フレーム(i+1)の露出条件となる制御Bv(i+1)を、以下の式により算出する。
制御Bv(i+1)=制御Bv(i)−ΔBv×α ・・・(式2)
ここで、制御Bv(i)はそれまで用いていた制御Bvである。また、αは露出の変化量を制御するための補正係数である。
S106でシステムコントローラ120は、S105で求めた制御Bv(i+1)と、例えばEEPROM122に記憶されたプログラム線図とを用いて、制御Bv(i+1)に対応する露出条件(Tv値、Av値及びSv値)を決定する。また、システムコントローラ120は、決定したTv値に相当する蓄積時間(シャッタスピード)と、Sv値に対応するISO感度(撮影感度)を求める。
S107でシステムコントローラ120は、S106で求めた露出条件を用いて、次フレームの露出条件を画像データコントローラ115(蓄積時間及び撮影感度)及び絞り制御回路206(Av値)に設定する。
ここで、各表示制御モードにおける被写界の輝度変化、すなわち連続する画像フレームの輝度(測光Bvに相当)の変化と、それに対する表示露出制御用の制御Bv値の変化について、図5を参照して説明する。
図5において、横軸は測光対象のフレームを時系列で示している。縦軸はBv値であり、所定値を基準として相対的に上下1段分の範囲を示している。ここで、本実施形態においては、図4を参照して説明したように、1段分に相当するBv値が8であるとする。これは、Bv値の分解能が1/8段であることに相当する。
図5(a)は、表示制御モードが適正表示モード時の露出制御の例を示している。
フレーム(t)=1における測光Bv値と制御Bv値がいずれも基準値(0)であるとする。そして、次の測光対象フレーム(t)=2では、測光Bv値が+6であったとする。この時点で制御Bv値はまだ0である。そのため、このときのΔBvは(式1)より−6となる。
また、図4に示すように適正表示モードにおける露出保持値は4であるため、ABS(ΔBv)はBv_hold(=4)より大きい。
従って、(式2)において、α=0.7、小数点以下は切捨てとすれば、次フレームに対する制御Bv(i+1)の値は、制御Bv(i)+4となる。同様にして各フレームで制御Bv値を求めたものを点線で示す。この制御Bv値に基づいて、各フレームの露出条件が決定される。
図5(a)及び図5(b)から明らかな通り、各表示制御モードに個別の露出保持値を与えることで、ライブビュー表示の露出制御を切り替えることが可能であり、各表示制御モードに適した表示露出制御を行うことができる。
具体的には、露出シミュレーションモードでは、実際の撮影で得られるであろう画像をユーザが把握できるよう、被写体輝度の変化に対する応答性を重視し、小さな露出保持値を設定する。
一方、適正表示モードでは、ライブビュー表示画像の見やすさを重視し、被写体輝度の変動に対するライブビュー画像の輝度変化(すなわち、制御Bv値の変化)が緩やかになるよう、大きめの露出保持値を設定する。
なお、図4に示した露出保持値の解像度(1/8段)及び値は単なる一例であり、他の値を設定可能であることはいうまでもない。例えば、適正表示モードでは、より大きな値(例えば一段分相当の値(すなわち、8))を設定することもできる。
S13でシステムコントローラ120は、ファインダーモード選択SW138の状態を確認し、光学ファインダーモードが選択されている場合はS14に、ライブビュー表示モードが選択されている場合はS15に、それぞれ処理を移す。
S14でシステムコントローラ120は、ライブビュー表示の終了処理を行う。具体的には、システムコントローラ120は、画像データコントローラ115を通じて撮像素子112からの信号の読出しを停止させる。また、システムコントローラ120はシャッタチャージ・ミラー駆動機構110を通じてフォーカルプレーンシャッタ108を閉じるとともに、クリックリターンミラー102をダウン位置へ移動させる。ライブビュー表示の終了処理が完了すると、システムコントローラ120は処理をS2に戻す。
S15でシステムコントローラ120は、レリーズSW1(136)の状態を確認し、OFF状態であれば処理をS12へ戻し、ON状態であれば処理をS16に移す。
S16〜S21の処理は、S5〜S10と同様であるため説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置によれば、被写体輝度の変動に対するライブビュー表示画像の輝度変化(すなわち、露出条件の変化)の応答性を制御するパラメータである露出保持値を、ライブビュー表示制御モードに応じて切り替える。そのため、ライブビュー表示制御モードに応じた適切なライブビュー表示を行うことが可能になる。
なお、本実施形態においては、露出保持の閾値を切り替えてライブビュー表示制御を切り替えたが、露出の応答性を変化させる時定数や露出の追従性を決めるパラメータを切り替えて、ライブビュー表示制御を切り替えても良い。
本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラの機械的及び機能的構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100の全体的な動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100におけるライブビュー表示制御処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100がライブビュー表示制御処理において用いる露出保持値の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100におけるライブビュー表示制御処理により、表示制御モードごとに得られる結果を説明するための図である。

Claims (5)

  1. 撮像素子を連続的に露光して画像信号を順次読み出し、読み出した画像信号に基づいて生成した表示画像を表示装置に順次表示することが可能であり、前記表示画像を前記表示装置に順次表示する際の露出制御モードとして第1の露出制御モードと第2の露出制御モードを選択可能な撮像装置であって、
    被写体輝度を求める測光手段と、
    前記表示装置に順次表示される表示画像の輝度が目標値に近づくように露出制御を行う露出制御手段と、
    前記表示画像を前記表示装置に順次表示している際に、前記目標値と前記測光手段により求められた被写体輝度との差の絶対値が、選択されている露出制御モードに対応した閾値より大きい場合、前記目標値を変更する変更手段と、を有し、
    前記閾値は、前記測光手段が求めた被写体輝度の変動に対する前記表示装置に順次表示される表示画像の輝度の応答性に関する値であって、前記第1の露出制御モードに対応した閾値と前記第2の露出制御モードに対応した閾値とを異ならせることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記変更手段は、前記差の絶対値の大きさが前記選択されている露出制御モードに対応した閾値以下である場合、前記目標値を変更しないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の露出制御モードは、前記測光手段が求めた被写体輝度の変動に対する前記表示装置に順次表示される表示画像の輝度の応答性を重視する度合が前記第2の露出制御モードより高い露出制御モードであって、前記第1の露出制御モードに対応した閾値は前記第2の露出制御モードに対応した閾値よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記変更手段は、前記目標値と前記測光手段により求められた被写体輝度との差の絶対値が小さくなる方向に前記目標値を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 撮像素子を連続的に露光して画像信号を順次読み出し、読み出した画像信号に基づいて生成した表示画像を表示装置に順次表示することが可能であり、前記表示画像を前記表示装置に順次表示する際の露出制御モードとして第1の露出制御モードと第2の露出制御モードを選択可能な撮像装置の制御方法であって、
    被写体輝度を求める測光ステップと、
    前記表示装置に順次表示される表示画像の輝度が目標値に近づくように露出制御を行う露出制御ステップと、
    前記表示画像を前記表示装置に表示している際に、前記目標値と前記測光ステップで求められた被写体輝度との差の絶対値が、選択されている露出制御モードに対応した閾値より大きい場合、前記目標値を変更する変更ステップと、を有し、
    前記閾値は、前記測光ステップで求めた被写体輝度の変動に対する前記表示装置に順次表示される表示画像の輝度の応答性に関する値であって、前記第1の露出制御モードに対応した閾値と前記第2の露出制御モードに対応した閾値とを異ならせることを特徴とする撮像装置の制御方法。
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