JP5214122B2 - 乳化組成物の製造方法 - Google Patents
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(ア)陽イオン性界面活性剤(a)をそのゲル−液晶転移温度t1(℃)以上に加熱する工程、
(イ)t1〜100℃の水と、工程(ア)で得られた加熱された陽イオン性界面活性剤(a)とを混合する工程、
(ウ)工程(イ)で得られた混合物をt1(℃)未満の温度に冷却する工程、及び
(エ)下記シリコーンエマルジョン(b)と、工程(ウ)で得られた混合物とを混合する工程、
を含む乳化組成物の製造方法を提供するものである。
<シリコーンエマルジョン(b)>
25℃における粘度が10,000〜10,000,000mm2/sであるシリコーン化合物(1)を5〜70質量%、非イオン性界面活性剤(2)を0.5〜30質量%、及び水を含有し、分散粒子の平均粒子径が300〜800nmの範囲にあるシリコーンエマルジョン。
(ア)陽イオン性界面活性剤(a)をそのゲル−液晶転移温度t1(℃)以上に加熱する工程、
(イ)t1〜100℃の水と、工程(ア)で得られた加熱された陽イオン性界面活性剤(a)とを混合する工程、
(ウ)工程(イ)で得られた混合物をt1(℃)未満の温度に冷却する工程、及び
(エ)下記シリコーンエマルジョン(b)と、工程(ウ)で得られた混合物とを混合する工程、
を含む製造方法により得られる乳化組成物に関するものである。
<シリコーンエマルジョン(b)>
25℃における粘度が10,000〜10,000,000mm2/sであるシリコーン化合物(1)を5〜70質量%、非イオン性界面活性剤(2)を0.5〜30質量%、及び水を含有し、分散粒子の平均粒子径が300〜800nmの範囲にあるシリコーンエマルジョン。
本発明の製造方法に用いられる陽イオン性界面活性剤〔以下(a)成分という〕は、柔軟効果の点からゲル−液晶転移温度t1が好ましくは0〜90℃、より好ましくは25〜85℃、更に好ましくは30〜70℃であることが好適である。このような陽イオン性界面活性剤の例としては、炭素数14〜22の炭化水素基を1〜3個と残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン又は、その酸塩もしくはその4級化物が好適である。具体的には下記一般式(1)の化合物から選ばれることが好適である。またゲル−液晶転移温度は、陽イオン性界面活性剤を示差走査熱量分析装置(DSC)にて測定した際の吸熱ピークの最大値(ピークトップ)の温度と定義される。
より具体的には一般式(2)の化合物が好ましい。
本発明の製造方法では、25℃における粘度が10,000〜10,000,000mm2/sであるシリコーン化合物(1)を5〜70質量%、非イオン性界面活性剤(2)を0.5〜30質量%、及び水を含有し、分散粒子の平均粒子径が300〜800nmの範囲にあるシリコーンエマルジョン(b)〔以下(b)成分という〕が用いられる。
R3a−O−(DO)n−H (3)
〔式中R3aは炭素数10〜16の炭化水素基であり、Dはエチレン基またはプロピレン基であり、nは平均付加モル数であり1〜120の数である。〕
R4a−X (4)
〔式中、R4aは炭素数10〜16のアルキル基又はアルキル基の炭素数が10〜16のアルキルアリール基であり、Xは−SO3M、−(OB)m−OSO3Mである。Bはエチレン基またはプロピレン基であり、mは平均付加モル数であり、0〜4の数である。Mは無機又は有機の陽イオンである。〕
本発明の乳化組成物の製造方法は、
(ア)陽イオン性界面活性剤(a)をそのゲル−液晶転移温度t1(℃)以上に加熱する工程、
(イ)t1〜100℃の水と、工程(ア)で得られた加熱された陽イオン性界面活性剤(a)とを混合する工程、
(ウ)工程(イ)で得られた混合物をt1(℃)未満の温度に冷却する工程、及び
(エ)下記シリコーンエマルジョン(b)と、工程(ウ)で得られた混合物とを混合する工程、
を含む。
〔式中、R5aは、炭素数8〜18、好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R5bは炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。R5cは、炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子である。eは2〜100、好ましくは5〜80、より好ましくは5〜40、特に好ましくは10〜70の数を示す。Eは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Eが−O−又は−COO−の場合はgは1であり、Eが−CON−又は−N−の場合はgは1又は2である。〕
R5a−O−(C2H4O)h−H
〔式中、R5aは前記の意味を示す。hは8〜100、好ましくは10〜70の数である。〕
R5a−O−[(C2H4O)i/(C3H6O)j]−H
〔式中、R5aは前記の意味を示す。i及びjはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、(C2H4O)と(C3H6O)はランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
本発明で製造された乳化組成物は繊維製品処理剤、特に洗濯工程におけるすすぎの段階で濯ぎ水に添加する柔軟剤組成物に応用することが好ましい。即ち、本発明の製造方法は、繊維製品処理剤、特に柔軟剤組成物の製造方法に適用できる。柔軟剤組成物に応用する場合には、(a)成分の含有量は最終組成物中5〜35質量%、更に10〜30質量%、特に15〜25質量%が好ましく、(b1)成分の含有量は最終組成物中0.01〜5質量%、更に0.05〜3質量%、特に0.2〜2質量%が好ましく、(b2)成分及び(c)成分の合計の含有量は最終組成物中0.001〜1質量%、更に0.005〜0.5質量%、特に0.05〜0.3質量%が好ましく、このような含有量になるように上記製造工程における(a)〜(c)成分、及び水の配合比率を調整する。また、柔軟剤組成物に応用する場合には上記(a)〜(c)成分以外に、(d)成分として無機塩を含有することができる。無機塩としては塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが貯蔵安定性の点から好ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、これら由来の無機塩も本発明の組成物中に含有し得る。(d)成分は柔軟剤組成物中に0.1〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%、特に好ましくは0.1〜2質量%が好適である。また、(d)成分は上記工程(イ)の段階で均一に溶解することが好ましい。
25℃における動粘度が6,000,000mm2/sのシリコーンオイル(b1成分)60質量%、平均EO付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b21成分)2質量%、平均EO付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b22成分)5質量%、平均付加モル数3モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(b3成分)0.1質量%、水 残部、分散粒子の平均粒子径500nm
(b−2):高重合ジメチコンエマルジョン
25℃における動粘度が1,000,000mm2/sのシリコーンオイル(b1成分)60質量%、平均EO付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b21成分)1.5質量%、平均EO付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b22成分)4.5質量%、平均付加モル数3モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(b3成分)0.1質量%、水 残部、分散粒子の平均粒子径500nm
(b−3):高重合ジメチコンエマルジョン
25℃における動粘度が1,000,000mm2/sのシリコーンオイル(b1成分)60質量%、平均EO付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b21成分)2質量%、平均EO付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b22成分)4.5質量%、平均付加モル数3モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(b3成分)0.1質量%、水 残部、分散粒子の平均粒子径10μm
(b−4):ジメチコンエマルジョン
25℃における動粘度が5,000mm2/sのシリコーンオイル(b1成分)60質量%、平均EO付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b21成分)1.5質量%、平均EO付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル(b22成分)5.5質量%、平均付加モル数3モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(b3成分)0.1質量%、水 残部、分散粒子の平均粒子径500nm
(c−1):炭素数12の飽和アルコールにエチレンオキサイドを平均20モル付加させたもの
(c−2):ステアリルアミンにエチレンオキサイドを平均30モル付加させたもの
(d−1):塩化カルシウム
(e−1):ラウリン酸とソルビタンとの脱水縮合物、ラウリン酸/ソルビタンのモル比は1.1/1である。
(f−1):エタノール
(1)製法1
300mLビーカーに、繊維製品処理剤の出来あがり質量が200gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで70℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/min)、所要量の(c)成分、(e)成分を溶解させた。次に所要量のt1(℃)+10℃以上に加熱された(a)成分を添加した〔工程(ア)、(イ)〕。そのまま5分攪拌後、順次、(d)成分、(f)成分を添加し、5分攪拌後、35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液で目標のpHに調製し、出来あがり質量にするのに必要な量の70℃のイオン交換水を添加した〔工程(イ’)〕。その後に、該混合物に(b)成分を添加した。その後10分間攪拌し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら混合物を20℃に冷却して、繊維製品処理剤を得た。なお、表1に示すpHは冷却後(20℃)のpHを記載した。表1の繊維製品処理剤では、(a)成分は、ほぼすべて塩酸塩の状態で繊維製品処理剤に存在する。
工程(ア)、(イ)、(イ’)までは上記製法1と同様に行った。その後10分間攪拌し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら混合物を20℃に冷却した〔工程(ウ)〕。その後、該混合物に(b)成分を添加し〔工程(エ)〕、繊維製品処理剤を得た。なお、表1に示すpHは冷却後(20℃)のpHを記載した。表1の繊維製品処理剤では、(a)成分は、ほぼすべて塩酸塩の状態で繊維製品処理剤に存在する。
(1)評価用タオルの調製方法
市販木綿タオル(綿100%)2kgを全自動洗濯機(ナショナルNA−F70E)に入れ、市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)製アタック)で洗濯後、2回目の濯ぎ時に表1の各繊維製品処理剤を用いて柔軟剤処理を行った(標準コース、洗剤濃度0.0667質量%、繊維製品処理剤量10ml、水道水40L使用、水温20℃)。その後、タオルを25℃、40%RH条件下で自然乾燥した。
上記処理したタオルの柔軟性を、10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、平均点を求めた。
・柔軟性の評価基準
非常に柔らかく仕上がった……0
柔らかく仕上がった……1
やや柔らかく仕上がった……2
柔らかに仕上がらない……3
Claims (2)
- (ア)陽イオン性界面活性剤(a)をそのゲル−液晶転移温度t1(℃)から5℃高い温度(t1+5℃)〜80℃に加熱する工程、
(イ)(t1+5℃)〜90℃の水と、工程(ア)で得られた加熱された陽イオン性界面活性剤(a)とを混合する工程、
(ウ)工程(イ)で得られた混合物をt1(℃)未満の温度に冷却する工程、及び
(エ)下記シリコーンエマルジョン(b)と、工程(ウ)で得られた混合物とを混合する工程、
を含む乳化組成物の製造方法。
<シリコーンエマルジョン(b)>
25℃における粘度が100,000〜6,000,000mm2/sであるシリコーン化合物(1)を30〜70質量%、
下記の親油性の〔(b21)成分〕と下記の親水性の〔(b22)成分〕を、〔(b21)成分〕/〔(b22)成分〕=0.1〜2の質量比で併用する非イオン性界面活性剤(2)を2〜15質量%、
下記一般式(4)で表される陰イオン性界面活性剤〔(b3)成分〕を0.01〜3質量%、及び水を含有し、
分散粒子の平均粒子径が300〜800nmの範囲にあるシリコーンエマルジョン。
〔(b21)成分〕
R 3a −O−(DO) n −H (3)
〔式中R 3a は炭素数10〜16の炭化水素基であり、Dはエチレン基であり、nは平均付加モル数であり2〜8の数である。〕
〔(b22)成分〕
R 3a −O−(DO) n −H (3)
〔式中R 3a は炭素数10〜16の炭化水素基であり、Dはエチレン基であり、nは平均付加モル数であり10〜30の数である。〕
〔(b3)成分〕
R 4a −X (4)
〔式中、R 4a は炭素数10〜16のアルキル基又はアルキル基の炭素数が10〜16のアルキルアリール基であり、Xは−SO 3 M、−(OB) m −OSO 3 Mである。Bはエチレン基またはプロピレン基であり、mは平均付加モル数であり、0〜4の数である。Mは無機又は有機の陽イオンである。〕 - 請求項1記載の方法で得られた乳化組成物を含有する繊維製品処理剤。
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