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JP5212946B2 - テレビドアホンシステム - Google Patents

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JP5212946B2 JP2009074739A JP2009074739A JP5212946B2 JP 5212946 B2 JP5212946 B2 JP 5212946B2 JP 2009074739 A JP2009074739 A JP 2009074739A JP 2009074739 A JP2009074739 A JP 2009074739A JP 5212946 B2 JP5212946 B2 JP 5212946B2
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Description

本発明は、屋外に設置されたセンサ付カメラと、屋内に設置されたモニタ付のドアホン親器で構成され、カメラにより撮像された画像から人の存在を検出し、人が含まれる画像を録画しうるテレビドアホンシステムに関する。
特許文献1に記載されているように、屋外に人体感知センサ付カメラを設置し、人体感知センサが反応することにより撮像を開始し、さらに撮像により得られた画像データをパターンマッチングなどの画像処理することにより人の存在が検知されたときに、現在の状況を撮像したリアルタイム画像(動画)と、人の存在が検知される前に撮像して記憶された過去の画像(静止画)をドアホン親器に送信するテレビドアホンシステムが提案されている。
このようなテレビドアホンシステムによれば、不審者が侵入した場合に、家の中から現在の状況を確認することができると共に、過去の侵入時の状況を静止画で確認することができる。また、家人が不在の場合は、録画された過去の画像から不審者の侵入を特定することができる。
上記従来のテレビドアホンシステムでは、人体感知センサの検知領域とカメラの撮像領域がほぼ一致しているため、人体感知センサの検知領域及びカメラの撮像領域に道路など人が頻繁に往来する部分が含まれていると、その都度、カメラによる撮像、画像処理、リアルタイム画像及び過去の画像の送信が行われ、短時間のうちにドアホン親器のメモリがオーバーフローしてしまう。このような不都合を防止するために、人体感知センサの検知領域及びカメラの撮像領域を狭くすると、不審者の侵入の検出及びカメラによる撮像が遅れ、録画された過去の画像から不審者の特定ができない可能性がある。また、一般的に、不審者は、なるべくカメラの写界に入り込まないように、カメラの正面を避けて侵入してくる可能性が高い。
特開2007−6412号公報
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、例えば戸建て住宅などの建築物に設置されるテレビドアホンシステムであって、外出中の来訪者や不審者と通行人などとを区別して、テレビカメラにより撮像した画像の不要な録画を少なくすると共に、カメラの正面以外からの不審者に対しても、その侵入の検出と、より鮮明な画像の撮像を可能とするテレビドアホンシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、テレビドアホンシステムであって、建築物の屋外に設置され、それぞれ異なった検知領域を有し、前記検知領域内に検知対象が侵入したことを検知する2以上の人体感知センサと、前記建築物の屋外に設置され、前記2以上の人体感知センサの少なくとも1つが検知対象の侵入を検知したときに、所定の撮像領域の画像を撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された画像を3以上の領域に区画すると共に、少なくとも1つの領域を画像処理の対象から除外し、残りの少なくとも2つの領域をそれぞれ前記2以上の人体感知センサに割り当てる画像分割部と、前記2以上の人体感知センサのいずれかが検知対象の侵入を検知したときに、前記撮像装置により撮像された画像データの中から、前記画像分割部によってその検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域の画像データを抽出する画像データ抽出部と、前記撮像装置により撮像された画像データのうち、前記画像データ抽出部により抽出された画像データに所定の画像処理を施し、前記検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域中に人が存在するか否かを判断する人検出部と、前記人検出部により、前記検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域中に人が存在すると判断されたときに、前記抽出された画像データを用いて画像を表示する画像表示部と、前記撮像装置により撮像された画像データ及び/又は前記抽出された画像データを記憶する記憶部を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記2以上の人体感知センサのそれぞれの検知領域は、少なくとも1つの他の人体感知センサの検知領域と部分的に重複しており、前記2以上の人体感知センサの全ての検知領域を結合した領域が、前記撮像装置の撮像領域を覆い、且つ、それよりも広いことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記2以上の人体感知センサのうち少なくとも1つは、前記撮像装置とは異なる場所に設置され、前記撮像装置とは異なる場所に設置された人体感知センサは、それぞれ電波を媒体として所定の信号を送信する無線送信機能を有し、前記撮像装置は、前記撮像装置とは異なる場所に設置された人体感知センサから電波を媒体として送信された前記所定の信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記画像分割部、前記画像データ抽出部、前記人検出部、前記画像表示部及び前記記憶部は、前記建築物の屋内に設置された屋内モニタ装置に設けられており、前記屋内モニタ装置は、前記2以上の人体感知センサの少なくとも1つが検知対象の侵入を検知したときに、前記撮像装置を起動させて撮像を開始させる防犯機能制御部をさらに備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記2以上の人体感知センサは、それぞれ電波を媒体として所定の信号を送信する無線送信機能を有し、前記屋内モニタ装置は、前記2以上の人体感知センサのいずれかから電波を媒体として送信された前記所定の信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記屋内モニタ装置は、電波を媒体として所定の制御信号を送信する無線送信機能を有し、前記撮像装置は、前記屋内モニタ装置から電波を媒体として送信された前記所定の制御信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のテレビドアホンシステムにおいて、前記撮像装置は動画を撮像し、前記人検出部は、前記画像データ抽出部によって抽出された動画の画像データからさらにサンプリングした静止画の画像データの抽出及び画像処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、それぞれ異なった検知領域を有する2以上の人体感知センサによって検知対象の検知を行うので、1つの人体感知センサを用いた場合に比べて、より広範囲に検知対象の検知を行うことができる。また、検知領域の設定によっては、検知対象が撮像装置の撮像領域に侵入する前から撮像を開始することができ、検知対象が高速で移動したとしても、撮像漏れを防止することができる。また、撮像装置により撮像された画像データに所定の画像処理を施して人が存在するか否かを判断するので、例えば犬や猫などの小動物による誤動作を防止することができる。さらに、撮像装置により撮像された画像を3以上の領域に区画し、少なくとも1つの領域を画像処理の対象から除外することにより、例えば道路など頻繁に検知対象である人、小動物、車などが通過する範囲の画像を上記所定の画像処理の対象から外すことができ、無駄な画像処理を防止することができる。さらに、残りの2以上の区画をそれぞれ上記2以上の人体感知センサに割り当て、検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域の画像データを抽出して、上記画像処理を行うので、画像処理の対象となるデータ量を少なくして、画像処理に要する時間を短縮することができる。さらに、抽出された画像データを記憶させるので、より多くの画像のデータを保存することができる。また、画像表示部には、抽出された画像データを用いて拡大された画像を表示することができる。
本発明の一実施形態に係るテレビドアホンシステムを備えた戸建て住宅の概略構成を示す図。 上記テレビドアホンシステムにおける屋内モニタ装置の構成を示すブロック図。 上記テレビドアホンシステムにおけるテレビカメラの写界と人体感知センサの検知領域の関係を一例を示す図。 上記テレビドアホンシステムの外出モードにおける動作例を示すフローチャート。 上記テレビドアホンシステムの就寝モードにおける動作例を示すフローチャート。
本発明の一実施形態に係るテレビドアホンシステムについて説明する。図1は、本実施形態に係るテレビドアホンシステムを備えた戸建て住宅の概略構成を示す。一般的に、戸建て住宅などの建築物の門扉付近には、テレビドアホン装置の屋外器(子器)3が設けられている。また、リビングルームやダイニングキッチンなどにはテレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親器)4が設けられている。本実施形態に係るテレビドアホンシステムでは、家屋1の屋外の側壁や軒下などに、屋側センサ(人体感知センサ)7A〜7D、照明装置21及びテレビカメラ(撮像装置)2A〜2Dが設けられている。なお、便宜上、テレビカメラ2B〜2Dには、屋側センサ7B〜7Dによる検知対象の検知に連動して点灯する照明装置が設けられているものとする。
家屋1の各窓5A及び5B又はその付近には窓開閉センサ51、52及び窓ガラス破壊センサ61、62が設けられている。なお、これらの各センサは、全ての窓に設ける必要はなく、屋外から不審者が侵入しやすい箇所などの特定の場所にのみ設けられていてもよい。さらに、玄関11、廊下12や階段13には、人体感知センサ71、72、73が設けられている。
例えば玄関11の軒下に設けられた屋側センサ7A〜7Dは、照度センサ及び人体感知センサの機能を有しており、屋外の照度が一定照度以下になったときに所定の照度以下になったことを知らせる所定の点灯信号を出力すると共に、所定の検知領域6内に人などの検知対象が立ち入った場合に、検知対象を検知したことを知らせる第1検知信号を出力する。なお、各屋側センサ(人体感知センサ)7A〜7D及び人体感知センサ71、72、73は、それぞれ電波を媒体として所定の信号を送信する無線送信機能を有しており、第1検知信号も無線送信される。また、屋内モニタ装置4は、電波を媒体として送信された所定の信号を受信する無線受信機能及び電波を媒体として所定の制御信号を送信する無線送信機能を有している。さらに、テレビカメラ2A〜2Dは、各屋側センサ7A〜7Dから送信された第1検知信号又は屋内モニタ装置4から無線送信された制御信号を受信する無線受信機能を有している。
本実施形態に係るテレビドアホンシステムでは、1つのテレビカメラ2A〜2Dに対して2以上の人体感知センサを必要とする。そこで、人体感知センサを2つ用いると仮定すると、テレビカメラ2A〜2Dに人体感知センサ機能を設けずに、1つの屋側センサ7A〜7Dにそれぞれ2つの人体感知センサ機能を設けるか又は1つの人体感知センサ機能を有する屋側センサを2つ用いるか、あるいは、テレビカメラ2A〜2Dに人体感知センサ機能を設けると共に、1つの人体感知センサ機能を有する屋側センサ7A〜7Dを1つ用いる場合が考えられる。
なお、2つの人体感知センサは、それぞれ異なった検知領域を有しており、且つ、2つの人体感知センサの検知領域は部分的に重複している。さらに、2つの人体感知センサの検知領域を結合した領域がテレビカメラ2A〜2Dの撮像領域を覆い、且つ、それよりも広いことが好ましい。なお、2つの人体感知センサの検知領域は、必ずしも重複していなくてもよい。人体感知センサを3つ以上使用する場合も同様である。また、図示していないが、駐車場などに同様の屋側センサ、照明装置及びテレビカメラが設置されている場合も同様である。
屋内モニタ装置4に設けられている照明制御部47(図2参照)は、屋側センサ7Aからの点灯信号又は第1検知信号を受信すると、最寄りの負荷制御装置31に対して点灯のための制御信号を無線送信し、照明装置21をオン(点灯)させる。なお、屋側センサ7Aは、屋外の照度が一定照度を超えたとき又は第1検知信号を送信した後、所定の検知領域6内に一定時間検知対象の存在を検知しなくなった場合に、所定の消灯信号を屋内モニタ装置4に対して出力し、屋内モニタ装置4は屋側センサ7Aからの消灯信号を受信すると、負荷制御装置31に対して消灯のために制御信号を無線送信し、照明装置21をオフ(消灯)させる。
窓開閉センサ51及び52は、窓5A及び5Bの開状態又は閉状態を検知し、電波を媒体として、窓や扉の開動作に応じた第2検知信号を屋内モニタ装置4又は最寄りの負荷制御装置36及び37に対して無線送信する。同様に、窓ガラス破壊センサ61及び62は、窓ガラスが破壊されたことを検知し、電波を媒体として、窓ガラスが破壊されたことを知らせる第3検知信号を屋内モニタ装置4又は最寄りの負荷制御装置36及び37に対して無線送信する。屋内モニタ装置4の照明制御部47は、他の屋側センサ7B〜7Dからの点灯信号を受けた状態で第1検知信号を受信すると、最寄りのテレビカメラ2B〜2Dに設けられた照明装置を点灯させ、消灯信号を受信すると、その照明装置を消灯させる。また、屋内モニタ装置4の照明制御部47は、窓開閉センサ51又は52からの第2検知信号又は窓ガラス破壊センサ61又は62からの第3検知信号を受信したとき、最寄りのテレビカメラ2B又は2Cに設けられた照明装置を点灯させる。
なお、負荷制御装置(壁面スイッチ)、屋側センサ、人体感知センサ、窓開閉センサ、窓ガラス破壊センサなどに関しては、本出願人が別途特許出願を行っているので、これらの具体的な構成については説明を省略する。
次に、上記テレビドアホンシステムにおける機能について説明する。前述のように、人体感知センサは、一般的に焦電素子を利用して検知対象から発せられる熱線を感知するので、人だけでなく犬や猫などの小動物や車などに対しても反応し、屋側センサ7A〜7Dから第1検知信号が出力されたからと言って、必ずしも人が所定の検知領域に存在するとは限らない。そこで、本実施形態では、テレビドアホン装置のテレビカメラ2A〜2Dにより撮像された画像を利用し、テレビカメラ2A〜2Dから出力される画像データにシルエットマッチングや顔認識などのデジタル画像処理を施し、撮像された画像中に人が存在するか否かを判断する。それによって、人体感知センサのみを用いた場合に比べて、誤報発生の可能性をほぼ零にすることができる。
図2に示すように、屋内モニタ装置4は、液晶素子などの画像表示部42、スピーカ43及びマイクロホン44、テレビドアホン機能の他に防犯機能などを制御する防犯機能制御部45、テレビカメラ(撮像装置)2A〜2Dにより撮像された画像データに所定の画像処理を施して、中に人が存在するか否かを判断する画像処理部46、人が存在すると人検出部46Cが判断したときに、あらかじめ設定されている所定の照明装置を点灯させる照明制御部47、動作モード設定スイッチ48、操作ボタン41、テレビカメラ2A〜2Dにより撮像された画像などを記憶するためのフラッシュメモリなどの記憶部49、タイマ50などを備えている。画像処理部46は、さらにテレビカメラ(撮像装置)2A〜2Dにより撮像された画像を3以上の領域に区画すると共に、必要に応じて少なくとも1つの領域を画像処理の対象から除外し、残りの少なくとも2つの領域をそれぞれ2以上の人体感知センサに割り当てる画像分割部46Aと、2以上の人体感知センサのいずれかが検知対象の侵入を検知したときに、テレビカメラ2A〜2Dにより撮像された画像データの中から、画像分割部46Aによって、その検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域の画像データを抽出する画像データ抽出部46Bと、テレビカメラ2A〜2Dにより撮像された画像データのうち、画像データ抽出部46Bにより抽出された画像データに所定の画像処理を施し、検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域中に人が存在するか否かを判断する人検出部46Cを有している。この実施形態では、画像処理部46が屋内モニタ装置4側に設けられている場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像処理部46はテレビカメラ2A〜2D側に設けられていてもよい。
次に、テレビカメラ2A〜2Dの撮像領域(写界)と屋側センサ7A〜7Dの人体感知センサの検知範囲の関係について説明する。図3は、玄関に設けられた屋側センサ7Aに2つの人体感知センサが設けられており、テレビカメラ2Aが門扉部分を撮像するように設定されている場合を例示している。なお、図3において、人物P1は来訪者、人物P2は通行人、人物P3は塀を乗り越えて侵入しようとする不審者を表す。
2つの人体感知センサのそれぞれの検知領域S1及びS2は、例えばほぼ同じ面積の円形又は楕円形の領域であり、水平方向にずれている。そして、一方の人体感知センサの検知領域S1は他方の人体感知センサの検知領域S2と部分的に重複しており、2つの人体感知センサの検知領域S1とS2を結合した領域が、テレビカメラ(撮像装置)2Aの撮像領域T1を覆い、且つ、それよりも広くなるように設定されている。人体感知センサを3つ使用する場合も同様である。すなわち、2以上の人体感知センサのそれぞれの検知領域S1、S2・・・は、少なくとも1つの他の人体感知センサの検知領域と部分的に重複しており、2以上の人体感知センサの全ての検知領域S1、S2・・・を結合した領域が、テレビカメラ(撮像装置)2A〜2Dの撮像領域を覆い、且つ、それよりも広ければよい。
屋側センサ7Aのいずれかの人体感知センサがその検知領域S1又はS2に人物P1の存在を検知すると、屋側センサ7Aから第1検知信号が出力される。第1検知信号は、最寄りのテレビカメラ2Aに直接送信されてもよいし、一旦屋内モニタ装置4に送信された後、屋内モニタ装置4の防犯機能制御部45からテレビカメラ2Aに制御信号が送信されるように構成されていてもよい。それに応じてテレビカメラ2Aは撮像領域の撮像(動画)を開始し、撮像した画像データを屋内モニタ装置4に送信する。図3に示すように、テレビカメラ2Aの撮像領域が門扉を含むように設定されている場合、門扉の外側、すなわち、道路を人物P2が通行しただけでも人体感知センサが反応し、屋側センサ7Aは第1検知信号を出力してしまう。屋内モニタ装置4の人検出部46Cでは、デジタル画像処理により撮像された画像中に人が存在するか否かを判断するのであるが、通行人P2を検知した場合のように明らかに不要な画像の処理及び記憶を防止するために、テレビカメラ2Aの撮像領域のうちデジタル画像処理を行わない領域(マスキング領域R0)を任意に設定することができる。テレビカメラ2A及び屋側センサ7Aを設置した初期設定時に、屋内モニタ装置4の画像表示部42に表示された画面を見ながら、ユーザが操作ボタン41を操作して、マスキング領域R0を設定する。さらに、テレビカメラ2Aの撮像領域のうちデジタル画像処理を行う領域を、2つの人体感知センサの検知領域S1及びS2に合わせて2つの処理領域R1及びR2に分割する。処理領域R1とR2の左右方向の境界線は、ユーザが操作ボタン41を操作して任意に設定してもよいし、左右方向の中心で2分割してもよい。なお、人検出部46Cは、初期設定時において撮像された比較的コントラストの高い画像を用いて、それに所定の画像処理を施し、道路部分を自動的にマスキング領域R0に設定するようにプログラムされていてもよい。なお、玄関以外に設けられたテレビカメラ2B〜2Dに関しては、通行人や車を検知する可能性は低いので、マスキング領域を設定しなくてもよい。
本実施形態では、屋側センサ7Aの2つの人体感知センサの検知領域S1及びS2を重ねた範囲が、テレビカメラ2Aの撮像領域(写界)よりも広くなるように設定されているので、テレビカメラ2Aの撮像領域(写界)に含まれない検知対象、例えば人物P3を検知することができる。そして、早い段階からテレビカメラ2Aを起動させて撮像を開始することができる。塀を乗り越えて侵入した人物P3は、速やかに移動すると考えられるが、テレビカメラ2Aの撮像領域のうち、検知対象である人物P3を検知した人体検知センサに対応する処理領域R2にその姿を捉えることができる可能性が高い。
次に、上記テレビドアホンシステムの動作モードについて説明する。動作モードとしては、在宅モード、外出モード及び就寝モードが考えられる。在宅モードの場合、来訪者によってテレビドアホン装置の屋外器3が操作されると、ほぼ同時に屋側センサ7Aの人体感知センサが人の存在を検知するので、テレビカメラ2Aが撮像を開始し、その画像(動画)が屋内モニタ装置4の画像表示部42に表示される。従って、家人は屋内モニタ装置4の画像表示部42に表示された映像によって、来訪者を確認することができる。よって、在宅モードの場合、テレビカメラ2Aによって撮像された画像(動画)又は動画から抽出された静止画を録画する必要はない。一方、外出モードの場合、テレビカメラ2Aによって撮像された画像を屋内モニタ装置4の画像表示部42に表示せずに、記憶部49に記憶させることにより、後から留守中の来訪者を確認することができる。就寝モードの場合、家人は来訪者を予定しておらず、不審者である可能性が高いので、テレビカメラ2Aによって撮像された画像を屋内モニタ装置4の画像表示部42に表示すると共に、記憶部49に記憶させることにより、犯罪の立証や捜査に利用することができる。外出モード及び就寝モードにおいて、その他の屋側センサ7B〜7Dの人体感知センサが人の存在を検知した場合、不審者である可能性が極めて高いので、テレビカメラ2B〜2Dによって撮像された画像を記憶部49に記憶させる。
上記外出モードにおけるテレビドアホンシステムの動作について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
通常、家人又は正規の来訪者(人物P1)は、正面から門扉を開いて入ってくるので、2つの人体感知センサにより検知され、2つの人体感知センサからそれぞれ第1検知信号が出力される。一方、不審者(人物P3)は、なるべくテレビカメラ2Aの写界に入り込まないように、テレビカメラ2Aの正面を避けて、例えば塀を乗り越えて侵入してくる可能性が高い。その場合、いずれかの人体感知センサがその検知領域S1又はS2内の人の存在を検知し、第1検知信号を出力する。
防犯機能制御部45は、屋側センサ7Aからの第1検知信号を受信すると(#1)、テレビカメラ2Aを起動させて撮像(動画)を開始させる(#2)と共に、第1検知信号の数が1つか2つかを判断する(#3)。第1検知信号が2つ出力されている場合(#3でNO)、被検知対象が2つの人体感知センサの検知領域S1及びS2の重複部分にいるか、あるいは、複数の被検知対象が2つの人体感知センサの検知領域S1及びS2にそれぞれ存在している可能性がある。従って、画像データ抽出部46Bは、テレビカメラ2Aから出力される画像データの中から検知領域S1及びS2に対応する処理領域R1及びR2の画像データを抽出し、人検出部46Cは、抽出された処理領域R1及びR2の画像データ(静止画)に対してシルエットマッチングや顔認識などのデジタル画像処理を行う(#4)。一方、第1検知信号が1つだけ出力されている場合(#3でYES)、画像データ抽出部46Bは、テレビカメラ2Aから出力される画像データの中から第1検知信号を出力している検知領域S1又はS2に対応する処理領域R1又はR2の画像データのみを抽出し、人検出部46Cは、抽出した処理領域R1又はR2に相当する画像データ(静止画)に対してシルエットマッチングや顔認識などのデジタル画像処理を行う(#5)。ステップ#4又は#5でデジタル画像処理を行った結果、人が存在しないと判断したとき、すなわち検知した対象が小動物や車などであった場合は(#6でNO)、テレビカメラ2Aによる撮像を中止し、一時的に記憶した画像データ及び第1検知信号を破棄してリセットする(#7)。
ステップ#4又は#5でデジタル画像処理を行った結果、人が存在すると判断したときは(#6でYES)、防犯機能制御部45は、テレビカメラ2Aから送信されてくる画像データを記憶部49に記憶させる(#8)。なお、記憶部49に記憶させる画像データの容量を小さくするため及び画像表示部42に表示させる画像を拡大するために、ステップ#4で処理領域R1及びR2についてデジタル画像処理を行った場合は、処理領域R1とR2を合成した領域の中央部の画像データを抽出して記憶部49に記憶させると共に、その抽出した画像データを用いて画像表示を行う。また、ステップ#5で処理領域R1又はR2についてデジタル画像処理を行った場合は、その処理領域R1又はR2の画像データを記憶部49に記憶させると共に、その処理領域R1又はR2の画像データを用いて画像表示を行う。なお、ステップ#8において記憶される画像データは、必ずしも動画である必要はなく、一定の間隔でサンプリングした静止画であってもよい。
正規の来訪者は、テレビドアホン装置の屋外器3のインターホン機能を利用するであろうし、帰宅した家人は玄関の扉8Aから屋内に入る。従って、防犯機能制御部45は、第1検知信号が出力されてから所定時間内に屋外器3が操作され、又は人体感知センサ71から検知信号が出力されると、これらの動作をリセット信号と看做して不審者ではないと判断し(#9でYES)、テレビカメラ2Aによる撮像を中止する。一方、第1検知信号が出力されてから所定時間内に上記リセット信号が出力されない場合(#9でNO)、不審者が侵入したと考えられるので、防犯機能制御部45はスピーカ43などから警報を出力する(#10)。なお、ステップ#9におけるリセット信号が人体感知センサ71から検知信号である場合は、ステップ#8で記憶部49に記憶させた画像を廃棄させてもよい。また、特に記載していないが、戸外の明るさに応じて、適宜照明装置21を点灯させることは言うまでもない。
次に、上記就寝モードにおけるテレビドアホンシステムの動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
屋側センサ7Aからの第1検知信号を受信すると(#21)、照明制御部47は照明装置21を点灯させる(#22)。同時に、防犯機能制御部45は、テレビカメラ2Aを起動させて撮像(動画)を開始させる(#23)と共に、第1検知信号の数が1つか2つかを判断する(#24)。第1検知信号が2つ出力されている場合(#24でNO)、人検出部46Cは、処理領域R1及びR2に相当する画像データ(静止画)に対してシルエットマッチングや顔認識などのデジタル画像処理を行う(#25)。一方、第1検知信号が1つだけ出力されている場合(#24でYES)、人検出部46Cは、第1検知信号を出力した人体感知センサに対応した処理領域R1又はR2に相当する画像データ(静止画)に対してシルエットマッチングや顔認識などのデジタル画像処理を行う(#26)。ステップ#25又は#26でデジタル画像処理を行った結果、人が存在しないと判断したとき、すなわち検知した対象が小動物や車などであった場合は(#27でNO)、テレビカメラ2Aによる撮像を中止し、照明装置21を消灯し、一時的に記憶した画像データ及び第1検知信号を破棄してリセットする(#28)。
ステップ#25又は#26でデジタル画像処理を行った結果、人が存在すると判断したときは(#27でYES)、防犯機能制御部45は、テレビカメラ2Aから送信されてくる画像データを記憶部49に記憶させる(#29)と共に、画像表示部42に画像を表示させる(#30)。通常、就寝時間帯における正規の来訪者は、テレビドアホン装置の屋外器3のインターホン機能を利用すると考えられる。従って、防犯機能制御部45は、第1検知信号が出力されてから所定時間内に屋外器3が操作されたか否か、すなわちリセット信号が出力されたか否かを判断し(#31)、リセット信号が出力されたときは(#31でYES)、所定の通報音を出力して、家人に来訪者があることを通報する(#32)。一方、リセット信号が出力されないときは(#31でNO)、不審者が侵入したと考えられるので、警報を出力する(#33)。
なお、外出モード及び就寝モードにおいて、その他の屋側センサ7B〜7Dから第1検知信号が出力された場合は、ほぼ不審者であるので、図4におけるステップ#9及び図5におけるステップ#31を実行せずにステップ#10又は#33で警報を出力する。
以上説明したように、本実施形態に係るテレビドアホンシステムによれば、1つのテレビカメラ(撮像装置)に2つ以上の人体感知センサを用いて、テレビカメラの撮像領域よりも広い範囲で人の存在を検知することができるので、外出時や就寝時などにおいて、不審者がテレビカメラの写界に入り込まないように侵入し、玄関扉や窓に接近したとしても、その姿をテレビカメラの画像の一部に捉えることができる。また、人の存在を検知した人体感知センサに対応して、テレビカメラの撮像領域(写界)のうちその人体感知センサの検知領域から不審者が接近してくると予想される領域の画像のデータを抽出し、抽出された画像データに所定の画像処理を行うので、画像処理に要する時間を短縮することができる。さらに、抽出された画像データを用いて画像表示部に画像を拡大して表示することができるので、より鮮明に不審者を映し出すことができる。一方、外出モードにおいては、抽出された画像データのみを記憶することにより、1つの画像あたりのデータ容量が小さくなり、より多くの来訪者の画像を録画することができる。さらに、テレビカメラの撮像領域に所定のデジタル画像処理を行わないマスキング領域を設定することができるので、外出中の来訪者や不審者と通行人などとを区別して、テレビカメラにより撮像した画像の不要な録画を少なくすることができる。
1 家屋
2A〜2D テレビカメラ(撮像装置)
3 テレビドアホン装置の屋外器(子器)
4 テレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親器)
5A、5B 窓
6 検知領域
7A〜7D 屋側センサ
8A、8B 扉
21〜28 照明装置
31〜37 負荷制御装置(壁面スイッチ)
41 操作ボタン
42 表示部
43 スピーカ
44 マイクロホン
45 防犯機能制御部
46 画像処理部
46A 画像分割部
46B 画像データ抽出部
46C 人検出部
47 照明制御部
48 動作モード設定スイッチ
49 記憶部
50 タイマ
51、52 窓開閉センサ
61、62 窓ガラス破壊センサ
71〜73 人体感知センサ

Claims (7)

  1. 建築物の屋外に設置され、それぞれ異なった検知領域を有し、前記検知領域内に検知対象が侵入したことを検知する2以上の人体感知センサと、
    前記建築物の屋外に設置され、前記2以上の人体感知センサの少なくとも1つが検知対象の侵入を検知したときに、所定の撮像領域の画像を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像を3以上の領域に区画すると共に、少なくとも1つの領域を画像処理の対象から除外し、残りの少なくとも2つの領域をそれぞれ前記2以上の人体感知センサに割り当てる画像分割部と、
    前記2以上の人体感知センサのいずれかが検知対象の侵入を検知したときに、前記撮像装置により撮像された画像データの中から、前記画像分割部によってその検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域の画像データを抽出する画像データ抽出部と、
    前記撮像装置により撮像された画像データのうち、前記画像データ抽出部により抽出された画像データに所定の画像処理を施し、前記検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域中に人が存在するか否かを判断する人検出部と、
    前記人検出部により、前記検知対象の侵入を検知した人体感知センサに割り当てられた領域中に人が存在すると判断されたときに、前記抽出された画像データを用いて画像を表示する画像表示部と、
    前記撮像装置により撮像された画像データ及び/又は前記抽出された画像データを記憶する記憶部を備えたことを特徴とするテレビドアホンシステム。
  2. 前記2以上の人体感知センサのそれぞれの検知領域は、少なくとも1つの他の人体感知センサの検知領域と部分的に重複しており、前記2以上の人体感知センサの全ての検知領域を結合した領域が、前記撮像装置の撮像領域を覆い、且つ、それよりも広いことを特徴とする請求項1に記載のテレビドアホンシステム。
  3. 前記2以上の人体感知センサのうち少なくとも1つは、前記撮像装置とは異なる場所に設置され、
    前記撮像装置とは異なる場所に設置された人体感知センサは、それぞれ電波を媒体として所定の信号を送信する無線送信機能を有し、
    前記撮像装置は、前記撮像装置とは異なる場所に設置された人体感知センサから電波を媒体として送信された前記所定の信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテレビドアホンシステム。
  4. 前記画像分割部、前記画像データ抽出部、前記人検出部、前記画像表示部及び前記記憶部は、前記建築物の屋内に設置された屋内モニタ装置に設けられており、
    前記屋内モニタ装置は、前記2以上の人体感知センサの少なくとも1つが検知対象の侵入を検知したときに、前記撮像装置を起動させて撮像を開始させる防犯機能制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテレビドアホンシステム。
  5. 前記2以上の人体感知センサは、それぞれ電波を媒体として所定の信号を送信する無線送信機能を有し、
    前記屋内モニタ装置は、前記2以上の人体感知センサのいずれかから電波を媒体として送信された前記所定の信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする請求項4に記載のテレビドアホンシステム。
  6. 前記屋内モニタ装置は、電波を媒体として所定の制御信号を送信する無線送信機能を有し、
    前記撮像装置は、前記屋内モニタ装置から電波を媒体として送信された前記所定の制御信号を受信する無線受信機能を有していることを特徴とする請求項5に記載のテレビドアホンシステム。
  7. 前記撮像装置は動画を撮像し、前記人検出部は、前記画像データ抽出部によって抽出された動画の画像データからさらにサンプリングした静止画の画像データの抽出及び画像処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のテレビドアホンシステム。
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