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JP5206944B2 - 光学モジュールおよびそれを用いた医療用光計測システム - Google Patents

光学モジュールおよびそれを用いた医療用光計測システム Download PDF

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JP5206944B2 JP2008043337A JP2008043337A JP5206944B2 JP 5206944 B2 JP5206944 B2 JP 5206944B2 JP 2008043337 A JP2008043337 A JP 2008043337A JP 2008043337 A JP2008043337 A JP 2008043337A JP 5206944 B2 JP5206944 B2 JP 5206944B2
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Description

本発明は、半導体レーザ素子と受光素子をパッケージに含む光学モジュールに関し、特に、人体の血液の血流等を光学的に計測するための光学モジュールに関する。
光計測や光通信等の技術分野において、面発光型半導体レーザ(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser:以下VCSELと呼ぶ)の光源への関心が高まっている。VCSELは、しきい値電流が低く消費電力が小さい、円形の光スポットが容易に得られる、といった端面発光型半導体レーザにはない優れた特長を有する。これらの特長を生かし、VCSELは、光通信や光計測等の技術分野の光源として期待されている(特許文献1)。
特許文献2は、同一基板上に発光素子と受光素子を集積化し、発光素子と受光素子との間に遮光板を備えた血流計を開示している。特許文献3は、同一基板表面の凹部に発光素子と受光素子を配置し、基板上面に遮光膜が形成されたカバー基板を配置した血流センサ部に関する技術を開示している。
特開平5−164553 特開2002−330936 特開2004−229920
本発明は、遮光板や基板に凹部を形成する場合と比べ、低コストで製造することができ、かつ光計測を高精度に行うことができる光学モジュールおよびそれを用いた医療用光計測システムを提供することを目的とする。
本発明に係る光学モジュールは、レーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子と、面発光型半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の反射光を受光する受光素子と、前記面発光型半導体レーザ素子および前記受光素子とを支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられ、前記支持部材上に前記面発光型半導体レーザ素子と前記受光素子を収容する内部空間を形成する封止部材とを有し、前記封止部材には、レーザ光を外部へ出射するための出射窓と、外部からレーザ光の反射光を入射する入射窓が形成され、前記内部空間には、前記面発光型半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が前記内部空間で反射したときに発生する内部反射光の前記受光素子への受光を抑制する受光抑制部材が設けられている。
好ましくは、前記受光抑制部材は、前記面発光型半導体レーザ素子と前記受光素子との間に形成された遮光壁を含む。好ましくは、前記遮光壁は、前記面発光型半導体レーザ素子を形成する基板上あるいは前記受光素子を形成する基板上に一体に形成される。あるいは、前記壁は、前記支持部材上に形成される。
好ましくは、前記面発光型半導体レーザ素子は、基板上にレーザ光を出射するためのメサを含み、前記壁は、前記メサに近接し、かつメサを構成する半導体層と同一の半導体層を含む。好ましくは、前記受光抑制部材は、前記出射窓の内部空間内部に形成された反射防止膜を含む。好ましくは、前記出射窓には光学レンズが取り付けられ、前記反射防止膜は内部空間に露出した前記光学レンズを被覆する。好ましくは、前記入射窓には、特定の波長以外の波長の光を除去する光学フィルターが取り付けられている。前記出射窓には、ピンホールが形成されたフィルターが取り付けられても良い。
好ましくは前記封止部材は、前記出射窓および前記入射窓が形成されたマスクと、前記支持部材上に固定された円筒状のキャップを含み、前記キャップの一面には、レーザ光を外部へ透過しかつ外部からの反射光を透過する開口が形成され、前記マスクは前記開口を覆うように前記一面上に取り付けられる。
本発明に係る光学モジュールは、レーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子と、前記面発光型半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の反射光を受光する受光素子と、前記面発光型半導体レーザ素子および前記受光素子とを支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられ、前記支持部材上に前記面発光型半導体レーザ素子と前記受光素子を収容する内部空間を形成する封止部材とを有し、前記封止部材には、レーザ光を外部へ出射するための出射窓と、外部からレーザ光の反射光を入射する入射窓が形成され、前記受光素子の受光面は、前記面発光型半導体レーザ素子側が高くなるように傾斜している。
好ましくは支持部材は、前記受光素子の受光面を傾斜させるためのマウント部材を含む。受光面は、支持部材の面に対して例えば30度以上の角度を成している。好ましくは、前記面発光型半導体レーザ素子は、シングルモードのレーザ光を出射する。また、前記面発光型半導体レーザ素子は、複数の発光部がアレイ状に配置されたレーザアレイを含むことができる。さらに面発光型半導体レーザ素子は、波長が780nmから850nmのレーザ光を出射する。
本発明に係る医療用光計測システムは、上記の特徴を有する光学モジュールと、前記受光素子からの受光信号に基づき血液の血流を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された結果を出力する出力手段とを有する。
本発明によれば、内部空間内に面発光型半導体レーザ素子の内部反射光の受光を抑制する受光抑制部材を設けたことにより、受光素子への不要な内部反射光の受光が抑制され、受光素子へのノイズが削減され、受光信号のS/N比を向上させることができる。その結果、より高精度の光計測を行うことができる。さらに、受光抑制部材を設けることや受光素子の受光面を傾斜させることは、従来の既存の光学モジュールへの工数を大幅に増加するものではなく、しかも高度の実装技術を必要としないため、低コストで光学モジュールを製造することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態に係る光学モジュールは、生体組織にレーザ光を照射し、その反射光を受光し、血流を計測するための医療用光学モジュールを例に説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施例に係る医療用光学モジュールの平面図、図1(b)は、図1(a)のX−X線断面図である。医療用光学モジュール10は、金属製の円盤状のステム12と、ステム12の上面に取り付けられたサブマウント14と、サブマウント14上に搭載されたVCSEL16と、レーザ光を受光する受光素子18と、ステム12に固定された円筒状のキャップ20と、ステム12の底面側に取り付けられた導電性金属からなる複数のリード端子22とを含んでいる。
ステム12には、複数のリード端子22を挿入するための貫通孔(図示省略)が形成されている。各貫通孔の内壁はガラスが被膜されており、リード端子22は、これによりステム12と電気的に絶縁されている。リード端子22の一端は、内部空間へ延在し、そこで、VCSEL16および受光素子18の電極とボンディングワイヤ等の接続手段を用いて電気的に接続される。
キャップ20の上面には、VCSEL16からのレーザ光を外部生体組織に出射するための円形状の出射窓20aと、外部生体組織によって散乱、反射された反射光を入射するための円形状の入射窓20bとが形成されている。
出射窓20aには、ボールレンズ24が嵌め込まれている。ボールレンズ24の光軸はVCSEL16の発光点と一致し、VCSEL16から出射された拡がり角θのレーザ光がボールレンズ24によって集光されるようになっている。本例では、ボールレンズを用いるが、これ以外の平凸レンズやその他の光学部材を用いることも可能である。また、出射窓20aを平板ガラスで封止し、ボールレンズをキャップの外側に配置するようにしてもよい。
入射窓20bには、好ましくは、外部生体組織で反射された光から特定波長の光を取り除くための光学フィルタ26が取り付けられている。不要な波長の光を除去することで例えば血流の計測処理における精度を改善することができる。但し、必ずしも光学フィルタによって波長を除去する必要がない場合には、平板ガラスやその他光学レンズを入射窓20bに取り付けるようにしてもよい。
キャップ20、ボールレンズ24および光学フィルター26は、好ましくは気密封止された内部空間をステム12上に形成し、内部空間内に配置されたVCSEL16および受光素子18を外部環境から保護する。例えば、医療用光学モジュール10は、人体の血流を計測するとき、キャップ20の表面が皮膚に直接接触されるが、皮膚から発生した汗などの水分が内部に浸入することが防止される。
図2は、図1に示すVCSELの構成を示す断面図である。本実施例は、1つの発光スポットが形成されたシングルスポットのVCSELを例示するが、これは一例であり、複数の発光スポットが形成されたマルチスポットのVCSELであってもよい。
VCSEL18は、図2に示すように、n型のGaAs基板100の裏面にn側電極102を形成し、さらに基板100上に、n型のGaAsバッファ層104、Al組成の異なるAlGaAs層を交互に重ねたn型の下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ型反射鏡)106、活性領域108、周縁に酸化領域を含むp型のAlAsからなる電流狭窄層110、Al組成の異なるAlGaAs層を交互に重ねたp型の上部DBR112、p型のGaAsコンタクト層114を積層している。基板上には、積層された半導体層をエッチングすることにより円筒状のポスト(またはメサ)Pが形成されている。
ポストPの底部、側部および頂部の一部を覆うように基板全体にSiON、SiOx等の層間絶縁膜116が形成されている。ポストPの頂部の層間絶縁膜116には、コンタクト層114を露出する円形状のコンタクトホール116aが形成されている。ポストPの頂部には、導電性材料からなるp側電極118が形成され、p側電極118は、コンタクトホール116aを介してコンタクト層114にオーミック接続されている。p側電極118の中央には、レーザ光を出射するための円形状の出射窓が形成されている。出射窓は、コンタクト層114を露出するものであってもよいが、出射窓は、誘電体膜により保護されていてもよい。
下部DBR106と上部DBR112は、共振器構造を形成し、これらの間には、活性領域108および電流搾取層110が介在される。電流搾取層110は、ポストPの側面からAlAsを選択的に酸化させた酸化領域と当該酸化領域によって包囲された円形状の導電性領域を含み、導電性領域内に電流および光の閉じ込めを行う。導電性領域の中心は、p側電極118の出射窓の中心に一致する。p側電極118とn側電極102に順方向駆動電流を注入することで、ポストPの出射窓から、例えば850nmのレーザ光が基板と垂直方向に出射される。出射されたレーザー光は、ボールレンズ24に集光される。
ステム12の平坦な表面上には、サブマウント14が接着剤等によって固定されている。サブマウント14は、ステム12に接着される平坦な底面と、底面と対向する表面を含み、好ましくは、熱伝導性が高く放熱性に優れた絶縁性のセラミック基板(例えば窒化アルミニウム)から構成される。サブマウント14の表面には、Ti/Pt/Au等の薄膜パターンが形成され、この上にVCSEL16が実装される。
さらにアブマウント14の表面には、VCSEL16と隣接して受光素子用マウント14aが固定されている。受光素子用マウント14aは、サブマウント14の表面に固定される底面と、VCSEL16側から離れる方向に向かって下降するように傾斜する平坦な表面とを有し、断面形状が三角形となっている。受光素子用マント14aの表面に受光素子18が導電性接着剤等によって固定され、受光素子18の受光面は、ステム12の平坦な表面あるいはサブマウント14の平坦な表面と一定の角度を成すように傾斜している。好ましくは、受光面がステム12の平坦な表面と成す角度は30度以上である。なお、受光素子用マウント14aは、サブマウント14と必ずしも別体である必要はなく、サブマウントと一体形成されていてもよい。さらに受光素子用マウント14aは、受光素子18の受光面を傾斜させることができれば、その形状は問わない。例えば、受光素子用マウント14aは、表面が傾斜した台形状であってもよいし、表面が凹凸を含む形状であってもよい。
次に、医療用光学モジュールの動作を説明する。リード端子22を介してVCSEL16に順方向の駆動電流が印加されると、VCSEL16からレーザ光が出射され、このレーザ光は、ボールレンズ24を介して出射光Lとして外部生体組織を照射する。出射光Lは、外部生体組織の血球等で散乱または反射され、その外部反射光Lは、光学フィルター26を介して受光素子18に受光される。受光素子18で受光された光は、電気信号に変換され、リード端子22から出力される。
VCSEL16から出射されたレーザ光の大部分は、ボールレンズ24に入射されるが、その一部がボールレンズ24またはキャップ20の内壁面で反射され、キャップ20内に不所望の内部反射光Lが生じる。受光素子16の受光面は、VCSEL16またはボールレンズ24から離れる方向に向けて低くなるように傾斜しているため、ボールレンズ24による内部反射光Lが受光面へ入射されるのが効果的に抑制される。この結果、受光素子18は、入射窓20bを透過した外部反射光Lを専ら受光し、ノイズとなり得る内部反射光Lの受光が排除され、受光信号のS/N比が向上し、光計測精度を向上させることができる。
また、外部生体組織の血流速度を計測する場合、外部反射光Lは、ドップラーシフトによりその波長をシフトされるが、想定される波長以外の波長の光を光学フィルター24でカットし、ノイズとなり得る不要な外部反射光が受光素子18へ受光されるのを防止し、受光信号のS/N比を向上させることができる。
また、VCSELからのレーザ光をシングルモードとすることで、S/N比を向上させ、高精度の光計測を行うことができる。また、マルチスポットのVCSELアレイを光源に用いた場合には、レーザ光の高出力を図ることができる。さらに、780〜850nmのレーザ光を用いれば、レーザ光は皮膚の透過率が高く、水の吸収が低いため、光学モジュールは外部生体組織の血流測定に好適である。
次に、本発明の第2の実施例に係る医療用光学モジュールを図3に示す。第2の実施例に係る医療用光学モジュール10Aは、受光素子の受光面を傾斜する代わりに、内部反射光が受光素子に受光されるのを防止するための遮光手段を用いる。
図3(a)に示す光学モジュール10Aは、VCSEL16に遮光部30を形成する。図2に示すように、VCSELは、GaAs基板上に複数の半導体層を積層し、これをエッチングすることにより発光部となるポストPを形成している。第2の実施例では、図2(b)に示すように、ポストPと隣接してポストPと同様の半導体層を有する遮光部P1を形成する。これにより、VCSELのポストPと受光素子18との間に遮光部P1を介在させ、ボールレンズ24等によって発生された内部反射光Lが受光素子18へ受光されることを防止する。また、遮光部P1上に、絶縁膜や導電性膜等からなる延長部P2を積層し、遮光部P1をより高くするようにしてもよい。遮光部P1をモノリシックに集積化することで小型化が可能となり、かつ高度な実装を要しない利点がある。
図3(b)に示す光学モジュール10Aは、受光素子18に遮光部18aがモノリシックに形成されている。受光素子18は、例えばシリコン基板を用いて形成されるが、シリコン基板上に絶縁層や導電性膜等を積層することで、VCSEL16と受光面との間に一定の高さを有する遮光部18aを形成する。
図3(c)に示す光学モジュール10Aは、VCSEL16と受光素子18とに間に遮光部材30を形成する。遮光部材30は、好ましくは内部反射光Lを吸収する光吸収膜が表面に形成されている。遮光部材30は、サブマウント14上に接着剤等により固定することができる。また、遮光部材30は、サブマウント14に一体成形されたものであってもよい。
図3(d)に示す光学モジュール10Aは、キャップ20の上部から下方に延在する遮光部材32を有する。遮光部材32は、VCSEL16と受光素子18との間に位置する。遮光部材32は、好ましくは内部反射光Lを吸収するような光吸収膜が表面に被覆されている。遮光部材32は、キャップ20に接着剤等により固定することができる。また、遮光部材32は、キャップ20に一体成形されたものであってもよい。
次に、本発明の第3の実施例に係る医療用光学モジュールを図4に示す。第3の実施例に係る医療用光学モジュール10Bは、VCSEL16からのレーザ光の内部反射光Lの発生を抑制するため、キャップ内に露出するボールレンズ24およびキャップ20の裏面の一部に反射防止膜40を形成する。これにより、ボールレンズ24で反射されるレーザ光が低減され、受光素子18へ受光される内部反射光Lが減少し、受光信号のS/N比の低減を抑制することができる。なお、出射窓20aにボールレンズ以外の光学部材が取り付けられた場合にも、その表面に反射防止膜が形成される。
次に、本発明の第4の実施例に係る医療用光学モジュールを図5に示す。第4の実施例に係る医療用光学モジュール10Cは、外部生体組織からの外部反射光Lを効果的に集光するための光学レンズ42をキャップ20の入射窓20bの表面に取り付けている。さらに、キャップ20の入射窓20bの裏面にスリット部材44が取り付けられている。スリット部材44には、ほぼ中央にピンホール44aが形成されており、ピンホール44aは、光学レンズ42により集光された外部反射光Lを透過する。スリット44aは、その口径に応じて、光学フィルタと同じように、特定波長の散乱光のみを透過させることができる。これにより、外部反射光Lを測定する際に、受光信号の損失を抑え、S/N比の向上を図っている。
次に、本発明の第5の実施例に係る医療用光学モジュールについて説明する。図6は、第5の実施例に係る医療用光学モジュール10Dの断面図、図7(a)はキャップの平面図、図7(b)はマスクの平面図である。
図7(a)に示すように、キャップ20の中央には、円形状の1つの開口20cが形成されている。この開口20cは、VCSEL16および受光素子18の少なくともレーザ光の出射領域および受光領域を露出させるに十分な大きさである。
開口20cには、好ましくは円形状の平板ガラス50がはめ込まれ、これにより内部空間を気密封止している。キャップ20の表面を覆うようにマスク52が接着剤等より固定される。マスク52は、例えば金属またはシール材などから構成される薄板状の円形部材であり、その口径は、キャップ20の口径とほぼ等しい。マスク52には、VCSEL16のレーザ光を出射する位置に円形状の出射窓52aが形成され、受光素子18に対応する位置に円形状の入射窓52bが形成されている。好ましくは、入射窓52bには、特定の波長を選択的に透過する光学空間フィルター54が嵌め込まれている。さらに、VCSEL16から出射されたレーザ光の内部反射光Lの発生を抑制するため、キャップ20の裏面に反射防止膜56を取り付けるようにしてもよい。さらに好ましくは、マスク52の表面は、光計測にとって不要な迷光、例えばレーザ光以外の光、を吸収するような色(例えば、黒)をコーティングする。
このようなマスク52を用意することで、キャップの製造が容易になり、光学モジュールの製造コストを低減することができる。さらに、マスク52取り付けることで、外部からの迷光が入射窓52bで阻止され、ノイズとなり得るような不所望な光が光学モジュール内に進入することが抑制され、受光素子18の感度を改善することができる。
また、VCSEL16から出射されたレーザ光を収束させたい場合には、図6(b)に示すように、マスク52の出射窓52aに凸レンズまたは球面レンズ58を取り付けるようにしてもよい。なお、マスク52は、キャップ20の表面に接着剤以外の手段を用いて固定してもよい。例えば、マスク52をキャップ20に機械的な嵌合等の手段を用いて固定するようにしてもよい。
第1ないし第5の実施例に説明したように種々の光学モジュールを説明したが、光学モジュールは、第1ないし第5の特徴をそれぞれ組み合わせる構成であってもよい。例えば、光学モジュールは、受光素子の受光面を傾斜させるとともに、VCSELと受光素子との間に遮光手段を設けるものであっても良い。
さらに、第1ないし第5の実施例で用いたキャンパッケージの構成は、例えば図8に示すように、凹部が形成されたステム12と、この凹部を覆うような平板状のキャップ20との組合せであってもよい。外部リード端子は、必ずしもピン形状である必要はなく、バンプまたは電極ランドのような形状であってもよい。さらに、光学モジュールのパッケージは、セラミックパッケージや樹脂封止パッケージであってもよい。
次に、本実施例に係る光学モジュールを用いた医療用光計測システムの構成例を図9に示す。同図に示す医療用光計測システムは、好ましくは人体の血流を計測し、その結果を出力する。図9(a)に示す医療用光計測システム200は、VCSEL16と受光素子18を含む光学モジュール10と、光学モジュール20のリード端子22を介してVCSEL16への駆動電流を供給する駆動回路210と、受光素子18によって光電変換された受光信号を処理する信号処理回路220と、制御部230と、表示部240とを有する。
信号処理回路220は、受光素子18からの受光信号を増幅する増幅回路、増幅された信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路、変換されたディジタル信号に基づきVCSEL16が出射したレーザ光の波長シフト量を算出する回路、算出された波長から血流速度を算出する回路等を含む。制御部230は、算出された血流速度を表示部240に表示させる。
図9(b)に示す医療用光計測システムは、光学モジュール10Eが、VCSEL16と集積回路装置300とを搭載する。集積回路装置300は、例えばシリコン基板上に駆動回路210、信号処理回路220を含んでいる。制御部230は、光学モジュール10Eのリード端子を介して得られた信号に基づき血流速度を表示部240に表示させる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明に係る光学モジュールは、血流測定計や血中酸素濃度測定計等の医療機器分野、その他の光計測分野において利用することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施例に係る医療用光学モジュールの平面図、図1(b)はそのX−X線断面図である。 図2(a)は、図1に示すVCSELの構成例を示す概略断面図、図2(b)は、第2の実施例で用いられるVCSELの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施例に係る医療用光学モジュールの断面図である。 本発明の第3の実施例に係る医療用光学モジュールの断面図である。 本発明の第4の実施例に係る医療用光学モジュールの断面図である。 本発明の第5の実施例に係る医療用光学モジュールの断面図である。 図7(a)はキャップの平面図、図7(b)は金属マスクの平面図である。 パッケージの他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施例に係る光学モジュールを用いた血流計測システムの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10:医療用光学モジュール 12:ステム
14:サブマウント 14a:受光素子用マウント
16、16a:VCSEL 18:受光素子
20キャップ 20a:出射窓
20b:入射窓 22:リード端子
24:ボールレンズ 26:光学フィルター
30,32:遮光部材 40:反射防止膜
42:光学レンズ 44:スリット部材
50:平板ガラス 52:マスク
52a:出射窓 52b:入射窓
54:空間光学フィルター 56:反射防止膜
58:球面レンズ

Claims (12)

  1. レーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子と、
    面発光型半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の反射光を受光する受光素子と、
    前記面発光型半導体レーザ素子および前記受光素子とを支持する支持部材と、
    前記支持部材に取り付けられ、前記支持部材上に前記面発光型半導体レーザ素子と前記受光素子を収容する内部空間を形成する封止部材とを有し、
    前記封止部材には、レーザ光を外部へ出射するための出射窓と、外部からレーザ光の反射光を入射する入射窓が形成され、
    前記内部空間には、前記面発光型半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が前記内部空間で反射したときに発生する内部反射光の前記受光素子への受光を抑制する受光抑制部材が設けられ、
    前記受光抑制部材は、前記面発光型半導体レーザ素子と前記受光素子との間に形成された遮光壁を含み、前記遮光壁は、前記面発光型半導体レーザ素子を形成する基板上に一体形成され、前記面発光型半導体レーザ素子は、基板と垂直方向にレーザ光を出射するためのメサと、当該メサと前記受光素子との間に前記遮光壁とを含み、前記遮光壁は、前記メサを構成する半導体層と同一の半導体層を含む、光学モジュール。
  2. 前記遮光壁は、前記メサの高さよりも遮光壁の高さを延長する延長部を含む、請求項1に記載の光学モジュール。
  3. 前記延長部は、絶縁膜または導電性膜を含む、請求項2に記載の光学モジュール。
  4. 前記受光抑制部材はさらに、前記出射窓の前記内部空間内に形成された反射防止膜を含む、請求項1に記載の光学モジュール。
  5. 前記出射窓には、光学レンズが取り付けられ、前記反射防止膜は、少なくとも前記内部空間に露出する前記光学レンズを被覆する、請求項に記載の光学モジュール。
  6. 前記入射窓には、特定の波長以外の波長の光を除去する光学フィルターが取り付けられる、請求項1に記載の光学モジュール。
  7. 前記出射窓には、ピンホールが形成されたスリット部材が取り付けられる、請求項1に記載の光学モジュール。
  8. 前記封止部材は、前記出射窓および前記入射窓が形成されたマスクと、前記支持部材上に固定された円筒状のキャップを含み、前記キャップの一面には、レーザ光を外部へ透過しかつ外部からの反射光を透過する開口が形成され、前記マスクは前記開口を覆うように前記一面上に取り付けられる、請求項1に記載の光学モジュール。
  9. 前記受光素子の受光面は、前記面発光型半導体レーザ素子側が高くなるように傾斜している、請求項1に記載の光学モジュール。
  10. 前記支持部材は、前記受光素子の受光面を傾斜させるためのマウント部材を含む、請求項に記載の光学モジュール。
  11. 前記マスクの表面には、レーザ光以外の光を吸収可能な色が付着されている、請求項に記載の光学モジュール。
  12. 請求項1から11のうちいずれか1つに記載の光学モジュールと、
    前記受光素子からの受光信号に基づき血液の血流を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された結果を出力する出力手段と、
    を有する医療用光計測システム。
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