JP5203269B2 - 吐水装置 - Google Patents
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Description
しかしながらこの場合、電気温水器に常時電気エネルギーを投入しておかなければならず、しかもこの電気温水器は多量の高温水をそこに貯えておくものであるためエネルギー消費も多いといった問題がある。
特許文献1に開示のものは、混合水栓のシャワーヘッドに繋がるシャワーホース内部の残水を利用するようになしたもので、この特許文献1に開示のものでは、シャワーヘッドにミスト水を噴射するミスト吐水部を備えておき、ホース内部の残水をミスト吐水部からミスト噴射するようになしたものである。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは、頭髪の寝癖を直す目的でミスト噴射を行うもので、しかもこのミストは冷水をそのままミスト化して噴射するものであり、本発明とは基本的に異なっている。
但しこれら特許文献1,特許文献2,特許文献3に開示のものは、ミスト噴射後に給湯装置からの高温水の吐水に切り換えるといったものではなく、この点において本発明と基本的に相違している。
このときのミストはスチームミストであって温かいものであり、使用者はそのスチームミストにて快適に予備洗い等を行うことができる。
その際、初期のスチームミストを用いた予備洗いで手等に付着した汚れを浮き上らせることができ、従ってその後の高温水を用いた本洗いでは僅かな高温水の使用量で手洗い等を済ませることができる。
従ってこの請求項1によれば高温水の使用量を少なくすることができ、経済性を高めることができる。
また手洗い等を短時間で済ませることができ、吐水装置の使い勝手が良好となる。
尚主流路の水を温度検知するための温度センサの設置位置は、給湯装置から吐水具側にできるだけ離れた位置の水の温度を検知できるような位置としておくことが望ましい。
具体的な設置位置としては主流路における分岐流路の分岐部ないしその直近上流位置が好適である。
また上記の分岐流路は排水流路に連絡しておき、更にスチーム発生器を取水流路にて分岐流路に連絡しておくことができる(請求項2)。
そしてその後において貯水昇温タンクで加熱された高温水、若しくは貯水昇温タンクを通過し、そこで貯水昇温タンク内の高温水と混合することで暖められた主流路の水(貯水昇温タンクよりも上流部の水)を吐水具に送ってそこから吐水させ、本洗いを行うことができる。
またスチーム発生器は、取水流路を介することなく直接に分岐流路上に設けておくことができる。
図1において、10は洗面器で、12は洗面器10に設けられた吐水具としての水栓(混合水栓)である。
14は、屋外等に設置された給湯器(給湯装置)で、16はこの給湯器14から水栓12に到る主流路で、給湯器14からの高温水はこの主流路16を通じて水栓12へと送られる。
18は、屋内において主流路16に設けられた止水栓である。
24は分岐流路20に設けられたタンクで、分岐流路20を通じて取り出された水はこのタンク24に一旦貯留される。
そこに貯留された水はオーバーフローによって分岐流路20をタンク24外に流出し、更に図示を省略する排水流路へと流れ込んで、その後屋外に排出される。
これら開閉バルブ26,28は両方合せて流路切換えのための切換手段をなしている。
図中22A,22Bはそれぞれ主流路16の分岐部22よりも上流部,下流部をそれぞれ表しており、開閉バルブ28はその下流部22Bに設けられている。
即ち、開閉バルブ28が閉,開閉バルブ26が開とされることで、給湯器16側から主流路16を流れて来た水は分岐部22で分岐流路20に流れ込み、また開閉バルブ26を閉,開閉バルブ28を開とすることで、主流路16を分岐部22に到った水はそのまま下流部22Bを通じて水栓12へと供給される。
このスチーム発生器32は取水流路38にて上記のタンク24に連絡されており、タンク24内の水の一部がポンプ40による汲み上げによってこの取水流路38を通じスチーム発生器32へと供給される。
ここで発生したスチームはスチーム流路42を通じて水栓12へと送られ、水栓12の吐水口13からスチームミストとして洗面器10内に噴射される。
図1において、44はこのスチーム発生器32とスチーム流路42とを含むスチーム噴射装置を表している。
この温度センサ46にて検知された温度は信号として制御部30に入力される。
48は、水栓12の使用者によって操作されるスイッチ(吐水指示手段)である。
この例では、水栓12の使用者が操作部50を開操作してスイッチ48をオン操作すると、温度センサ46により主流路16内の水が温度検知され、そしてその検知温度が設定温度未満であるときに、先ず開閉バルブ28が閉,開閉バルブ26が開とされて分岐流路20が開かれた状態となり、給湯器14からの高温水供給により主流路16内を流れる水が分岐流路20へと流れ、タンク24へと一旦貯えられる。
供給された水はスチーム発生器32でほぼ瞬間的にスチームとなり、その圧力によってスチーム流路42を流通して水栓12へと送られ、吐水口13からスチームミストとして噴射される。
尚、図2にも示しているようにスチーム発生器32はスイッチ48のオン操作に対し僅かに遅れて動作開始する。
尚スチーム発生器32で発生したスチームは、水栓12へと送られ更に水栓12から噴射されるまでの間で冷却されて、水栓12から温度40℃程度のスチームミストとして洗面器10に向け噴射される。
使用者はこの適温水を用いて予備洗い後の本洗いを行うことができる。
作業を終えたところで使用者が操作部50を閉操作することで適温水の吐水も停止する。
尚ここでは分岐流路20から主流路16の下流部22B側に流路切換えが行われる以前のタイミングでスチーム発生器32のIHヒータ36は加熱停止する。
尚、この例では、スチームミスト及び適温水の何れも水栓12の同一の吐水口13から吐出するものとして説明したが、それぞれを別々の吐水口から吐出するようになすことも勿論可能である。
このときのミストはスチームミストであって温かいものであり、使用者はそのスチームミストにて快適に予備洗い等を行うことができる。
その際、初期のスチームミストを用いた予備洗いで手等に付着した汚れを浮き上らせることができ、従ってその後の高温水を用いた本洗いでは僅かな高温水の使用量で手洗い等を済ませることができる。
従ってこの実施形態によれば高温水の使用量を少なくすることができ、経済性を高めることができる。
また手洗い等を短時間で済ませることができ、吐水装置の使い勝手が良好となる。
この例では、主流路16に貯水昇温タンク52を設け、分岐流路20を、この貯水昇温タンク52から延び出させている。
ここではスチーム発生器32が、上記実施形態のように取水流路38を介して分岐流路20と接続されておらずに直接分岐流路20に設けられ、分岐流路20から直接水の供給を受けてスチーム発生する。
尚、分岐流路20は貯水昇温タンク52からではなく主流路16の他の部位から分岐して延び出させることもできる。
この例において、貯水昇温タンク52は容量が数リットル程度のものである。
この温度センサ60及び貯水昇温タンク52のIHヒータ58、更に温度センサ56は制御部30に電気的に接続されている。
尚スチーム発生器32のIHヒータ36もまた、制御部30に電気的に接続されている。この点は上記第1の実施形態においても同様である。
62は、使用者によって操作される吐水指示手段を兼ねたスイッチである。
この例では、使用者がスイッチ62をオン操作することで、先ず温度センサ56によって貯水昇温タンク52内の貯水温度が検知され、そしてその温度が設定温度未満であるとき、IHヒータ58が加熱動作を開始して内部の貯水の昇温を開始する。
尚、スチーム発生器32はスイッチ62のオン操作より僅かに遅れてスチーム発生動作する。
この時点で貯水昇温タンク52のIHヒータ58を特に加熱動作させなくても良くなり、従ってその時点で(吐水の検知温度が設定温度に到達していなくても)温度センサ60による温度検知に基づいてIHヒータ58を加熱動作停止させることができる(但し貯水温度が設定温度に達するまで引き続きIHヒータ58を加熱動作継続させることもできる)。
そこで水栓12の操作部50を閉操作することで水栓12を元の止水操作状態に戻すことができる。
但し操作部50を閉操作することによって止水操作を行うようになしても良い。
主流路16に残っていた冷たい残水を貯水昇温タンク52に導いてそこに収容することができ、そしてこれをIHヒータ58による加熱で昇温させた上で水栓12に供給することができるため、主流路16に残った冷たい残水をあえて捨て水として系外に排出しなくても良くなるのである。
そしてその後において貯水昇温タンク52で加熱された高温水、若しくは貯水昇温タンク52を通過し、そこで貯水昇温タンク52内の高温水と混合することで温められた主流路16の水(貯水昇温タンク52よりも上流部の水)を水栓12に送ってそこから吐水させ、本洗いを行うことができる。
例えば図1及び図2の実施形態において、分岐流路20の分岐部に三方切換バルブを設けて、その切換動作により流路を切り換えるようになすこともできるし、また吐水具として様々な吐水具を用いることが可能である。また本発明の吐水装置は場合によってキャビネット内等の電気温水器の下流側に設けておくといったことも可能である等本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
12 水栓(吐水具)
14 給湯器(給湯装置)
16 主流路
20 分岐流路
22 分岐部
22A 上流部
22B 下流部
24 タンク
26,28 開閉バルブ
32 スチーム発生器
36,58 IHヒータ
38 取水流路
42 スチーム流路
44 スチーム噴射装置
46,56,60 温度センサ
48 スイッチ(吐水指示手段)
52 貯水昇温タンク
54 貯水タンク
Claims (5)
- (イ)吐水具と、
(ロ)吐水指示手段と、
(ハ)給湯装置からの高温水を該吐水具に送る主流路と、
(ニ)該主流路から分岐した分岐流路と、
(ホ)該主流路における該分岐流路の分岐部の上流部の水を温度検知するための温度センサと、
(ヘ)(a)該分岐流路に連通して設けられ、吐水指示に基づき該分岐流路の水を用いてスチーム発生させるスチーム発生器、及び(b)発生したスチームを前記吐水具に送るスチーム流路を備え、該吐水具からスチームをミスト状に噴射するスチーム噴射装置と、
(ト)前記温度センサによる検知温度が設定温度に達するまでの間で、前記主流路の前記分岐部よりも下流部を閉、前記分岐流路を開とし、該設定温度に達したところで該分岐流路を閉、該下流部を開に流路切換可能な切換手段と、
を有し、前記検知温度が設定温度に達するまでの間で前記吐水具よりスチーム噴射し、該設定温度に達したところで流路切換えを行ってスチーム発生停止の下で該吐水具から高温水を吐水可能となしてあることを特徴とする吐水装置。 - 請求項1において、前記分岐流路は排水流路に連絡されており、前記スチーム発生器が取水流路にて該分岐流路に連絡されていることを特徴とする吐水装置。
- 請求項2において、前記分岐流路にはタンクが設けられていて、該分岐流路の水が一旦該タンクに貯えられた後前記排水流路へと流出するようになしてあり、該タンクには前記取水流路が接続されて、該タンクの水の一部が前記スチーム発生器側に取水されるようになしてあることを特徴とする吐水装置。
- (イ)吐水具と、
(ロ)吐水指示手段と、
(ハ)給湯装置からの高温水を該吐水具に送る主流路と、
(ニ)該主流路に設けられ、該主流路の流入水を貯水する貯水タンク、貯水を温度検知する温度センサ及び吐水指示に基づき貯水を加熱するヒータを備えた貯水昇温タンクと、
(ホ)前記主流路から分岐した分岐流路と、
(へ)(a)該分岐流路に連通して設けられ、吐水指示に基づき該分岐流路の水を用いてスチーム発生させるスチーム発生器、及び(b)発生したスチームを前記吐水具に送るスチーム流路を備え、前記吐水具からスチームをミスト状に噴射するスチーム噴射装置と、
(ト)前記貯水の検知温度が設定温度に達するまでの間、前記主流路の前記貯水昇温タンクよりも下流部を閉、前記分岐流路を開とし、設定温度に達したところで該分岐流路を閉、該下流部を開に流路切換可能な切換手段と、
を有し、前記検知温度が設定温度に達するまでの間で前記吐水具よりスチーム噴射し、該設定温度に達したところで流路切換えを行ってスチーム発生停止の下で該吐水具から高温水を吐水可能となしてあることを特徴とする吐水装置。 - 請求項1〜4の何れかにおいて、前記切換手段が、前記主流路の前記下流部に設けられた開閉バルブと、前記分岐流路に設けられた開閉バルブとを有しており、一方の開閉バルブを閉,他方の開閉バルブを開又はその逆に切り換えることで流路切換えをなすものであることを特徴とする吐水装置。
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