JP5201769B2 - 水系インク、インクジェット記録方法、及びインクカートリッジ - Google Patents
水系インク、インクジェット記録方法、及びインクカートリッジ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク、特にインクジェット記録に好適に用いられる水系インクに関する。又、本発明は、かかるインクを用いたインクジェット記録方法及びインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像形成装置としては、熱転写・LBP・ドットインパクト、インクジェット等の各種記録方式のプリンターが知られている。これらの中で、インクジェット記録は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて記録を行なう方式のものである。かかるインクジェット記録方式は、安価に高画質のフルカラー画像形成が可能であることから、近年注目を浴びている。インクジェット記録方式には、加熱による液体の発泡を利用してインクを吐出させるサーマル方式や、圧電素子を用いたピエゾ方式等のものがある。
【0003】
これらのインクジェット記録方式に用いられるインクには、主に水系インクが用いられており、これに含まれる着色剤には、酸性染料、直接染料及び塩基性染料等の水性染料が主に使用されている。そのため、インクジェット記録方式によって形成された記録画像は、耐水性や耐オゾン性等が十分でないという問題が指摘されている。
これに対して、顔料や水難溶性染料を水系媒体に分散させて得られたインクは、水溶性染料を着色剤とする水系インクと比べて、耐水性や耐光性等の画像堅牢性に優れている。しかし、これら顔料等の分散インクによって得られた画像は、一般的に、水系インクよりも発色性に劣る。又、印字後の画像についても、記録媒体表面への定着が十分でなく、手で擦ると顔料で紙面が汚れたり、マーカーペンでのマーキングの際に画像部分が汚れてしまうことがあり、耐マーカー性や耐擦過性が十分ではないという別の問題がある。
【0004】
これらの問題に対し、従来より、インク中に樹脂を含有させたり、インクの色材に染料で着色された樹脂を用いるといった記録画像の耐水性や定着性を向上させる技術が開示されている。例えば、特開平10−140057号公報には、インク中に造膜性及び非造膜性の樹脂を含有させることで、インクの定着性や吐出安定性を向上させる技術が、又、特開平11−29732号公報には、インク中に造膜性のポリマー微粒子を含有させると、耐擦過性や耐水性の良好な記録画像が得られることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らがこれらの技術について検討したところによれば、図2(a)に示したように、着色剤2001と樹脂粒子2003とが液媒体2002に分散状態で含まれているインクを記録媒体2005に付与した結果得られる画像は、図2(b)に示したように、記録媒体2005の表面に、樹脂粒子2003間に着色剤2001が分散した状態で存在するものとなるため、樹脂同士の接近が妨げられ、この結果、インクに含有させた樹脂による膜化が十分に進行しないことがわかった。その為、着色剤が膜中に十分に取り込まれずに記録媒体表面に残るので、記録画像の耐オゾン性や耐水性に対しては、さほどの改善は認められなかった。
【0006】
一方、特開平05−255567号公報では、着色樹脂粒子の水性分散体をインクとして用いることで、画像の耐水性や耐摩擦性の向上が図らることが開示され、特開昭55−139471号公報には、ビニルポリマーラテックスを分散させた水性媒体中に分散染料を分散させた後、加熱処理等することによって染料を樹脂粒子中に分散させて得られた着色粒子を用いたインクが開示されている。更に、特開昭62−95366号公報には、水不溶性有機溶媒中に、ポリマーと油性染料を溶解し、これを乳化することによって染料を内包させたポリマー粒子を得、これをインクに含有させることが記載されている。本発明者らは、これらの技術についても検討を重ねた結果、上記した方法によれば、得られる画像の耐擦過性や耐オゾン性等の改善は確かに認められるものの、今度は、画像の色調、透明性の低下が認められるという別の問題が生じることがわかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、従来の、着色剤に水溶性染料を用いた水系インクの欠点である記録画像の耐水性や耐オゾン性を改良し、更に、着色剤に顔料や水難溶性染料等を用いた分散型インクの欠点である定着性や発色性や画像の耐オゾン性を改良し、特に、インクジェット記録方法等を用いた記録装置用の記録液(インク)として幅広く使用可能である、耐擦過性や耐オゾン性が良好で、発色性及び透明性に優れた記録画像が得られるインクを提供することにある。
又、本発明の目的は、従来は、その両立が困難であると考えられていた、高い耐擦過性や耐オゾン性の実現と、優れた発色性や透明性の実現とを高いレベルで満足する優れたインクジェット画像が得られるインクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
又、本発明の目的は、耐擦過性や耐オゾン性が良好で、発色性及び透明性に優れた記録画像の形成に用いることのできるインクカートリッジを提供することにある。
【0009】
上記の目的は、以下の本発明によって達成することができる。本発明の一実施態様にかかるインクは、液媒体中に分散された状態の着色樹脂を色材として含む水系インクであって、該着色樹脂が、着色剤を昇華させて樹脂に浸透させる方法によって得られたものであり、前記樹脂が、35℃以下の最低造膜温度を有し、かつ、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種を重合して得られたものである。尚、本明細書でいう造膜性は、インクが通常使用される環境条件(特に温度)下において容易に膜が形成される特性を意味する。又、「樹脂中に着色剤を単分子状態で含む」とは、顔料の場合であれば、凝集せずに1次粒子の状態が維持されていることを意味し、水難溶性染料(疎水性性染料)の場合であれば、該染料が樹脂中に偏在せずに、一様な状態で樹脂に溶解されていることを意味する。
【0010】
又、上記の目的を達成することのできる本発明の一実施態様にかかるインクジェット記録方法は、例えば、液媒体中に分散された状態の着色樹脂を色材として含む水系インクであって、該着色樹脂が、着色剤を昇華させて樹脂に浸透させる方法によって得られたものであり、前記樹脂が、35℃以下の最低造膜温度を有し、かつ、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種を重合して得られたものであるインクジェット用の水系インクを、記録信号に応じてオリフィスから吐出させて記録媒体に付着させる工程を有することを特徴とするものである。
【0011】
又、上記の目的を達成することのできる本発明の一実施態様にかかるインクカートリッジは、例えば前記の水系インクが収容されているインク収容部を具備していることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、前述した記録画像の耐擦過性の改善のために、造膜性の樹脂を着色してなる着色樹脂を色材として含んでいる従来のインクによって形成された画像において生じる発色性や透明性の低下の理由について検討を重ねた結果、図3(a)に示したように、かかるインク中では、着色剤3001が凝集等した状態で樹脂粒子3003中に存在している状態の着色樹脂が液媒体3002に分散されている為、当該インクが記録媒体3007上に付与され(図3(b)参照)、記録媒体上で樹脂3003が膜3005を形成したときにも(図3(c)参照)、凝集等した状態の着色剤3001が樹脂膜3005の中で局在化した形となる結果、この着色剤による光散乱や着色剤が凝集したことによって生じる吸光波長のシフトによる色味の変化等が相俟って、発色性や透明性が低下しているものとの知見を得るに至った。
【0013】
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂1013内部に含まれる着色剤1001が偏在或いは凝集することなく、単分子状態で存在し、更に、使用する樹脂に、造膜性を有するもの、好ましくは、例えば、最低造膜温度が35℃以下の比較的低い温度で被膜が形成されるものを使用すれば、図1(b)に示したように、かかる色材を有するインク滴1007を記録媒体1009上に付与した場合に、図1(c)に示したように、記録媒体上で容易に、樹脂内部で着色剤が偏在或いは凝集することなく単分子状態で非局在化した状態の樹脂被膜1011が形成されるので(図1(c)参照)、前記した従来の、着色剤が凝集或いは偏在した着色樹脂をインクの色材として使用した場合の弊害を防止できることがわかった。即ち、上記のように構成した結果、着色剤が本来有する色味に変化が生じることがなく、凝集等した着色剤によって生じる光の散乱等が抑えられた画像の形成が可能となり、その結果として、定着性が良好な、優れた発色性と透明性を有する画像が得られ、更には、耐オゾン性も向上する画像が得られることを見いだして本発明に至った。
【0014】
本発明のインクに用いる樹脂としては、最低造膜温度(MFT)が35℃以下の比較的低い温度で被膜が形成されるものが好ましく、より好ましくは、最低造膜温度が25℃以下、更に好ましくは、10℃以下のものを用いるとよい。これは、本発明の目的を達成させるためには、樹脂を含んだインクを用いて紙等の記録媒体上に印字した場合に、インク中の液媒体1002のみを記録媒体に浸透させ、樹脂を記録媒体の表面近傍に残留させることで樹脂同士の融着を起こさせ、これにより樹脂被膜が速やかに形成されるようにすることが好ましいからである。即ち、上記のような最低造膜温度を有する樹脂を用いれば、インクが通常使用される環境下(特に温度)で、速やかな樹脂被膜の形成が可能となる。
【0015】
本発明のインクは、液媒体1002中に色材となる着色樹脂1005が分散状態で含有されているが、着色樹脂1005として、上記したような特性を有する樹脂中に、着色剤が凝集或いは偏在することなく、単分子状態で一様な状態で含まれているものを用いる。具体的には、例えば、樹脂分子の立体構造の間に、即ち、樹脂の網目構造中に着色剤が単分子状態で入り込んだ状態にあって、樹脂内部に全体的に着色剤が分散して存在しているような着色樹脂(図1の1005拡大図参照)を用いる。
【0016】
以上に述べたような特性を有する着色樹脂は、形成材料として相溶性を有する着色剤と樹脂とを選択することによって得ることができる。そして、上記したような着色樹脂を分散状態で含むインクが記録媒体上に付与されると、図1に示したように、記録媒体上で、着色樹脂を構成している樹脂の造膜性によって被膜が形成されるが(図1(c)参照)、その際に、着色剤も単分子状態で一様に樹脂被膜中に分散され、記録媒体上で局所的な着色剤の凝集塊が存在しなくなる。この結果、記録媒体上の樹脂被膜部分における光散乱が抑制されるので記録画像に優れた透明性が発現し、又、樹脂被膜中でも単分子の状態で着色剤が存在するので、着色剤本来の色調が損なわれることがない。又、図1(c)に示したように、着色剤は、樹脂と共に被膜を形成した状態で記録媒体の表面近傍に残り、記録媒体に浸透しないため、本発明のインクによって形成された画像は、耐擦過性や耐オゾン性のみならず、発色性にも非常に優れた画像となる。
【0017】
本発明のインクを構成する際に使用される、着色剤が凝集することなく、単分子状態の着色剤を内部に一様に含んで構成された着色樹脂は、下記の方法等によって得られる。例えば、樹脂微粒子の分散体に染料を添加し、攪拌下で所定時間加熱して、染料を昇華させることで樹脂内に染料を浸透させる方法や、有機溶剤で樹脂微粒子を膨潤させ、染料を樹脂中に浸透させる方法等が挙げられる。
【0018】
これらの方法では、図1(a)に示したように、着色剤或いは有機溶剤に溶解している着色剤1001を、可溶化剤等の分散安定化剤1003によって樹脂粒子1005中に安定に分散させる方法等も用いることができる。前記の様に界面活性剤等の分散安定化作用を有する可溶化剤を用いて行なわれた場合には、例えば、樹脂溶液に可溶化剤と水難溶性染料或いは顔料溶液を分散又は溶解させて、必要に応じて加熱処理等を用いて、樹脂粒子に着色剤を導入して着色し、転相乳化法等により着色樹脂を得ることもできる。しかし、本発明はこれらに限られるものではない。
【0019】
本発明に用いることのできる樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン共重合系樹脂、ポリスチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合系樹脂、アクリル−シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン重合体系樹脂、ポリウレタン系樹脂、酢酸ビニル−エチレン共重合系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びシリコーン系樹脂等のホモポリマーや、これらの2種以上からなるコポリマーを挙げることができる。これらは、その分散水溶液として一般的に入手可能であり、これをそのまま使用することも可能である。
【0020】
又、上記に挙げた樹脂を形成する各種モノマーから、乳化重合法等の常法を用いて得られた粒子状の造膜性樹脂を用いることもできる。より具体的に述べれば、例えば、機械的或いは界面化学的な公知の分散方法を用いて得ることができる。即ち、樹脂溶液を界面活性剤等の乳化剤の存在下、ホモジナイザー等の高速撹拌機により機械的に乳化し、脱溶媒する方法が挙げられる。或いは、ジェットミル、フリーザーミル、ボールミル、サンドミル等により、樹脂を直接、液媒体中に粉砕微分散する方法を用いることもできる。又、樹脂が自己乳化性を有する場合には、転相乳化法により樹脂粒子を得ることができる。この場合は、モノマーを重合し、得られた樹脂を有機溶媒に溶解し、この溶液を塩基の存在下、水性媒体を添加して水分散させ、必要に応じて有機溶媒を共沸等により除去することにより、水分散性の樹脂粒子を得ることができる。水分散時に、必要に応じて乳化剤等を用いることも可能である。
【0021】
本発明においては、上記の造膜性樹脂のうちでも、特に、自己架橋性を有するものが好ましい。自己架橋性樹脂の一例としては、アクリル系樹脂を挙げることができる。自己架橋性樹脂は優れた高速造膜性を有しているため、高速画像形成に適している。アクリル骨格を有する樹脂を得る為のモノマーとしては、例えば、スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミド等を挙げることができる。これらのモノマーは単独でも、或いは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0022】
更に、本発明においては、上記のような樹脂のうち、最低造膜温度(MFT)が35℃以下の樹脂を用いることが好ましい。一般に、樹脂がホモポリマーで構成される場合には、そのポリマー固有のガラス転移点(Tg)を持つ。しかし、様々なポリマーを共重合させて得られるコポリマーにより構成される樹脂に関しては、各ポリマーの重合比率を調整することによって、ある程度の自由度をもってTgを制御することができる。又、ポリマーは、ペンダントグループを増やしたり、フレキシブルサイドを長くすることにより、Tgを下げることができ、一方、α置換基や極性基を増やしたり、架橋密度を増すことによってTgを上げることができることが知られている。一方、MFTは、Tgと連動して上下するのが一般的である。従って、上記のような方法で樹脂のTgを適宜に調整することによって、本発明で使用する樹脂のMFTを最適な温度に制御することができる。
【0023】
先に説明した転相乳化法で、この態様にかかる水分散性の着色樹脂粒子を得る場合に使用する有機溶媒としては、例えば、アセトン、ジメチルケトン及びメチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン及びジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングルコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒、或いはアミド類等、樹脂及び染料を溶解させるものであれば使用可能である。
【0024】
又、転相乳化法で使用する塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア及びトリエチルアミン等の塩基性物質の他、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メチルジエタノールアミン等のアルコールアミンが使用できる。特に、アルコールアミンを使用すれば、インク中における着色樹脂粒子が分散安定性に優れたものとなり、加えて保湿剤としての効果も得られるので好ましい。
【0025】
水難溶性染料或いは顔料を樹脂中に安定に分散させるための可溶化剤としては、例えば、各種界面活性剤、低分子量の分散剤、親水性官能基と疎水性官能基とを有する高分子系の分散剤等を用いることができる。これらは単独でも、或いは2種以上を組み合わせて用いることもでき、又、これらに限定されるものではない。又、本発明のインクで使用する水分散性の着色樹脂粒子には、下記に挙げる染料や顔料等の着色剤以外に、紫外線吸収剤等の添加剤を必要に応じて樹脂に溶解させて用いることもできる。
【0026】
本発明にかかるインクに用いることのできる着色剤としては、共に使用する上記に挙げたような樹脂と相溶性を持つものであればよく、例えば、水難溶性(疎水性)の、酸性染料、塩基性染料、直接染料、油溶性染料、分散染料、建染染料や、更には、顔料が挙げられる。これらの中でも、樹脂内部に単分子状態で入り込み易いという観点から、油溶性染料や分散染料が好適に用いられる。染料の構造としては、例えば、アントラキノン系染料、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、フタロシアニン系染料、ナフトール系染料、ベンゾキノン系染料、インジゴ系染料、メチン系染料、ニトロ系染料、キノフタロン系染料、キノリン系染料、シアノメチン系染料、トリフェニルメタン系染料及びキサンテン系染料等のものが挙げられる。
【0027】
具体的な油溶性染料としては、例えば、下記のものが挙げられる。
C.I.ソルベントイエロー1、2、3、13、19、22、29、36、37、38、39、40、43、44、45、47、62、63、71、76、81、85、86、96及び162等。
C.I.ソルベントレッド8、27、35、36、37、38、39、40、49、58、60、65、69、81、86、89、91、92、97、99、100、109、118、119及び122等。
C.I.ソルベントブルー14、24、25、26、34、35、37、38、39、42、43、45、48、52、53、55、59、64、67、70及び105等。
C.I.ソルベントブラック3等。
【0028】
具体的な分散染料としては、例えば、下記のものが挙げられる。
C.I.ディスパーズイエロー5、33、42、54、64、79、82、83、93、99、100、119、122、124、126、160、184、186、198、199、204、224及び237等。
C.I.ディスパーズレッド54、60、72、73、86、88、91、92、93、111、126、127、134、135、143、145、152、153、154、159、164、167、177、181、204、206、207、221、239、240、258、277、278、283、311、323、343、348、356及び362等。
C.I.ディスパーズバイオレット26、35及び38等。
C.I.ディスパーズブルー56、60、73、87、113、128、143、148、154、158、165、176、183、185、197、198、201、214、224、225、257、266、267、287、354、358、365及び368等。
尚、これらの染料は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて同時に用いてもよい。
【0029】
又、本発明において着色樹脂の着色剤として用いることのできる顔料としては、下記に挙げるような無機或いは有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、例えば、ファーネスブラックやチャンネルブラック等のカーボンブラック類、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
【0030】
有機顔料としては、例えば、アゾ染料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキザジン顔料等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等を使用できる。具体的には、C.I.Pigment Black1、C.I.Pigment Yellow1、3、12、13、14、17、24、35、37、42、55、83、95、97、100、101、108、110、117、120及び153等、
C.I.Pigment Red5、7、12、48、57、112、123、168及び184等、C.I.Pigment Violet1、3、16、19、23及び38等、Pigment Blue1、2、15、16、22及び60等が挙げられる。
【0031】
上記のようにして得られる造膜性を有する着色樹脂のインク中の含有量は、先に述べた本発明の効果を達成できれば特に規定されないが、インク中で0.5〜20重量%となるような量で含有させることが好ましい。又、本発明におけるインクは、その色材として、上記で説明した構成を有する水分散性の着色樹脂粒子を単独で用いることもできるが、調色等の目的により、本発明の目的の達成を妨げない範囲において、他の染料や顔料等の色材を必要に応じて更に添加することができる。
【0032】
又、造膜性を有する着色樹脂粒子中に存在している着色剤の含有量は、本発明における効果を達成すれば特に規定されないが、着色樹脂粒子中で、1〜50重量%となるような量が、樹脂粒子の分散安定性や画像の濃度の観点から好ましいものである。
【0033】
本発明にかかるインクは、上記のようにして調製された造膜性の水分散性を有する着色樹脂が水系の液媒体に分散されて構成される。液媒体としては、水及び水溶性有機溶媒からなる混合媒体を好適に用いることができる。水溶性有機溶媒としては、一般的な水溶性有機溶媒であれば問題なく使用することができる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、チオジグリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素複素環式ケトン類等が挙げられる。
【0034】
本発明において、これらの中で望ましい水溶性有機溶剤は、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、チオジグリコオール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等であり、又、それらの含有量は一般的にはインクの全重量に対して1〜35重量%の範囲であることが望ましい。
【0035】
本発明のインクを構成する主成分は上記の通りであるが、その他、各種の保湿剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、防かび剤、pH調整剤及び紫外線吸収剤等を、本発明の目的の達成を妨げない範囲において必要に応じて添加することができる。
【0036】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるわけではない。
<実施例1>
樹脂微粒子(商品名:モビニール9000、アクリル系樹脂エマルジョン、MFT=30℃)の水系分散体(固形分20wt%)100重量部に、着色剤としてディスパーズレッド92を4重量部分散させ、100℃程度にまで加熱して、ディスパーズレッド92を昇華させて樹脂内部に着色剤を単分子状態で取り込ませることによって着色樹脂の水系分散体を得た。
次に、上記で得られた水系分散体(20wt%)25重量部を色材として用い、これに、グリセリン10重量部、尿素5重量部及びイソプロピルアルコール5重量部を加え、更に水を添加して全量を100重量部とした後、攪拌して、更に濾過を行って、本実施例のインクジェト用インクを作製した。
【0037】
<実施例2>
樹脂微粒子(商品名:モビニール886、アクリル−スチレン共重合体系樹脂エマルジョン、MFT=5℃)の水系分散体(固形分20wt%)100重量部に、着色剤としてディスパーズイエロー54を4重量部分散させて加熱して、着色樹脂の水系分散体を得た。
上記で得られた水系分散体を色材として用いる以外は実施例1と同様にして、本実施例のインクを作製した。
【0038】
<実施例3>
樹脂微粒子(商品名:モビニール620、アクリル系樹脂エマルジョン、MFT<0℃)の水系分散体(固形分20wt%)100重量部に、ソルベントブルー105を4重量部分散させて加熱し、着色樹脂の水系分散体を得た。
上記で得られた水系分散体を色材として用いる以外は実施例1と同様にして、本実施例のインクを作製した。
【0039】
<比較例1>
造膜性を有さない樹脂微粒子(商品名:モビニール970、アクリル−スチレン系共重合体、MFT=90℃)の水系分散体(固形分20wt%)100重量部に、ディスパーズレッド92を4重量部分散させて加熱し、着色樹脂の水系分散体を得た。
上記で得られた水系分散体を色材として用いる以外は実施例1と同様にして、本比較例のインクを作製した。
【0040】
<参考例1>
赤色分散染料C.I.Disperse Red 73、20部をベンゼン80部に溶解して染料溶液を得た。この染料溶液に、ジステアリン酸ポリエチレングリコール5部を添加し、これにアクリル共重合樹脂分散水溶液232部(最低造膜温度MFT=30℃、ヘキスト合成(株)モビニール、含有量43%)を60℃で加熱下、滴下攪拌し、着色樹脂溶液を得た。この着色樹脂溶液から樹脂に未着色のベンゼンを共沸によって留出させ、ろ過により溶出した染料を取り除いて、着色樹脂粒子が分散している水溶液を得た。
【0041】
上記で得られた着色樹脂の分散水溶液を色材として用い、以下の組成のインクを作製した。尚、下記の組成は全量で100部とした。
・着色樹脂分散水溶液 10部
・グリセンリン 10部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・イソプロピルアルコール 3部
・水 残部
【0042】
<参考例2>
着色樹脂粒子を調製する際の着色剤として分散染料C.I.Disperse Red 104を用いた以外は実施例1と同様の手段によって、参考例2のインク組成物を作製した。
【0043】
<比較例2>
赤色水溶性染料C.I.Acid Red 289を色材として用いて、下記組成のインク組成物を作製した。尚、下記の組成は、全量で100部とした。
・C.I.Acid Red 289 1部
・グリセンリン 10部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・イソプロピルアルコール 3部
・水 残部
【0044】
[インクの評価]
上記で得られた実施例1〜3、参考例1及び2、比較例1及び2のインク組成物を、キヤノン製バブルジェットプリンタBJC−430を用いて印字を行い、以下の方法及び基準で画像評価を行った。表1に、評価結果をまとめて示した。
【0045】
(透明性)
OHPシート(商品名:カラーBJトランスペアレンシーCF−301;キヤノン(株)製)に下記インクを用いてベタパッチ画像を印字し、ヘイズメーター(商品名:直読ヘイズメーター;東洋精機製)によって印字部のヘイズ値を測定した。そして、得られたヘイズ値を用いて下記の評価基準で、画像の透明性を評価した。ここで、ヘイズ値は以下の式にて算出され、ヘイズ値が小さい程、画像の透明性に優れると言える。
【0046】
A:ヘイズ値が10未満、
B:ヘイズ値が10以上20未満、
C:ヘイズ値が20以上
【0047】
(耐オゾン性)
各インクを用いて印字をインクジェットコート紙(商品名:高品位専用紙HR−101;キヤノン(株)製)に行い、印字物をオゾンフェードメーターにてオゾン濃度3ppmの環境下、2時間静置し、耐オゾン性試験を行った。耐オゾン性試験前後における画像の光学濃度を測定し、下記の式を用いて残存光学濃度率を求めた。
【0048】
上記で得られた残存光学濃度率を用い、下記の評価基準で画像の耐オゾン性を評価した。この残存光学濃度率が大きい程、耐オゾン性に優れたものと判断できる。
A:80%以上
B:70%以上80%未満
C:70%未満
【0049】
(耐擦過性)
印字を普通紙(キヤノン(株)製PBペーパー)に行ない、印字の2時間後に、印字物を蛍光マーカーペンでマーキングを行ない、その滲み具合を目視にて確認し、下記の基準で評価した。
A:印字画像に滲みが発生しない。
B:印字画像に滲み、汚れがある。
【0050】
(耐水性)
印字を普通紙(キヤノン(株)製PBペーパー)に行ない、印字の2時間後に、印字物を45度に傾けて水道水1.5mlをかけて、その滲み具合を目視にて確認し、下記の基準で評価した。
A:印字画像に滲みが発生しない。
B:印字画像に滲みがあり、インクが流れている。
【0051】
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の、インクの色材として水溶性染料を用いた水系インクにおける欠点である記録画像の耐水性や耐オゾン性が改良され、しかも、インクの色材として顔料等を用いた分散型インクにおける欠点である記録画像の定着性や発色性、更には耐オゾン性をも改良され、特にインクジェット記録方法を適用した記録装置用インクとして幅広く使用可能なインクが提供される。更に、本発明によれば、特にインクジェット記録方式によって、耐オゾン性、耐擦過性及び耐水性が良好な、発色性及び透明性に優れた高品位の記録画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクの発色機構を説明する図である。
【図2】従来のインクの発色機構を説明する図である。
【図3】従来のインクの発色機構を説明する図である。
【符号の説明】
1001、2001:着色剤、或いは有機溶剤に溶解している着色剤
1002、2002、3002:液媒体
1003:分散安定化剤
1005:着色樹脂粒子
1007:インク滴
1009、2005、3007:記録媒体
1011:樹脂被膜
1013:樹脂
2003:樹脂粒子
3001:凝集した着色剤粒子
3003:樹脂
3005:樹脂膜
Claims (9)
- 液媒体中に分散された状態の着色樹脂を色材として含む水系インクであって、
該着色樹脂が、着色剤を昇華させて樹脂に浸透させる方法によって得られたものであり、
前記樹脂が、35℃以下の最低造膜温度を有し、かつ、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種を重合して得られたものであることを特徴とする水系インク。 - 前記樹脂が、前記インクが使用される温度条件下において、膜が形成される性質を有する請求項1に記載の水系インク。
- 前記着色剤が、油溶性染料及び分散染料から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の水系インク。
- 更に、グリセリン及びエチレングリコールから選択される少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の水系インク。
- 前記着色樹脂のインク中における含有量が、0.5重量%以上20重量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水系インク。
- 前記着色樹脂中における前記着色剤の含有量が、1重量%以上50重量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の水系インク。
- 前記インクが、インクジェット記録に用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の水系インク。
- 請求項7に記載の水系インクを、記録信号に応じてオリフィスから吐出させて記録媒体に付着させる工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項7に記載の水系インクが収容されているインク収容部を具備していることを特徴とするインクカートリッジ。
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