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JP5298448B2 - ボールペン用油性インキ - Google Patents

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JP5298448B2 JP2007089311A JP2007089311A JP5298448B2 JP 5298448 B2 JP5298448 B2 JP 5298448B2 JP 2007089311 A JP2007089311 A JP 2007089311A JP 2007089311 A JP2007089311 A JP 2007089311A JP 5298448 B2 JP5298448 B2 JP 5298448B2
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Description

本発明は、インキを紙面等の被筆記面に転写するボールを先端から一部臨出させて回転自在に抱持するボールペンチップをペン先としたボールペンに収容され、有機溶剤を主媒体としたボールペン用油性インキに関する。さらに詳しく言えば、ボールペンを長期保管したときに顔料の沈降からくる目詰まりによる筆記時のかすれを起こしにくいボールペン用油性インキに関するものである。
従来よりボールペン用油性インキの着色剤としては染料が用いられているが、筆跡の堅牢性が低く、光に曝されると退色したり、溶剤により筆跡が流れて判読出来なくなる等の不具合を有する。
これに対し、着色剤として顔料を用いることにより堅牢性に優れた筆跡を得られるが、ボールペン用油性インキの着色剤として顔料を用いた場合、顔料が凝集して沈降し易くなり、筆記先端部を下向き(倒立状態)で放置すると該先端部に顔料が目詰まって筆跡がかすれる不具合を生じることがあった。
この問題点を解消するために、ベンジルアルコールによって、スルホン基を有する顔料誘導体及び分散剤の溶解安定性を良くし、顔料誘導体によって、顔料と分散剤との相互作用を強めて、顔料の分散を安定化して沈降を防止したもの(特許文献1)や、初期及び経時後の顔料の分散安定性に優れる、特定の分子量を有するポリビニルブチラールを含有させたもの(特許文献2)などが知られている。
特開2000−212496号公報 2頁右欄上から10行目〜49行目 特開2001−123102号公報 2頁右欄上から7行目〜11行目
しかしながら、顔料誘導体は使用する顔料と類似構造を持つことにより顔料への強固な吸着が可能となるのであり、カーボンに対しては類似構造の顔料誘導体は無く、強固な吸着が得られないことからカーボンを充分に安定分散出来ず、経時的に沈降する畏れが残っている。
また、平均分子量が15000〜60000のポリビニルブチラールは添加量を多くするとインキ粘度が高くなり、インキ吐出などへの悪影響が出るため添加量に制限があり顔料を充分に安定分散出来ない畏れがある。
本発明は、経時したときに顔料の沈降からくる目詰まりによる筆記時のかすれを起こしにくい、ボールペン用油性インキを提供することを課題とする。
即ち、本発明は、カーボンブラックと、インキ全量に対して8.0重量%以上14.0重量%以下であるC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7と、インキ全量に対して3.5重量%以上9.0重量%以下である少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体と、有機溶剤とから少なくともなり、カーボンブラック10重量部に対し、分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体が0.5重量部以上30重量部以下であり、分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体10重量部に対し、C.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7が5重量部以上200重量部以下であるボールペン用油性インキを要旨とするものである。
本発明において、カーボンブラックに対し、少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体を使用することにより、顔料の周りに共重合体が強固に吸着する。そして、これにC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7を使用することにより、分散剤の分子鎖中に存在するカルボキシル基とC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7の分子にあるアミノ基とが水素結合をする。これにより、顔料粒子は共重合体を介してC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7を表面に持つことになり、有機溶剤とより強く親和されて分散が安定化するので沈降が抑制され、経時での目詰まりによる筆跡のカスレが解消されるのである。
以下に発明を詳細に説明する。
カーボンブラックは黒色の着色剤として使用するものである。その一例を挙げると、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上東海カーボン(株)製)等が挙げられる。
これらのカーボンブラックはその粒子径を個数平均粒子径で0.05μm以上0.5μm以下にすることが好ましい。0.05μm未満であると隠蔽性が弱く、添加量を多くしても筆跡が薄く見えるので好ましくない。また、0.5μmを超えると沈降しやすくなり経時的な目詰まりを起こし易くなる畏れがある。その使用量はインキ全体の1重量%以上25重量%以下とするのが好ましい。1重量%未満では筆跡が薄く判読が困難であり、25重量%を超えるとインキ中の固形分が多くなりすぎて筆記時に追従性が悪くなって筆跡が乱れる畏れがある。
C.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7はカーボンブラックに吸着した分散剤中のカルボキシル基やスルホン基と水素結合してカーボンブラックを安定に分散させるとともに黒色の着色剤としても使用するものである。その使用量はカーボンブラックの分散剤として使用する、少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体10重量部に対して5重量部以上200重量部以下で使用することが好ましい。5重量部未満ではカーボンブラックの分散を安定化することが出来ず、200重量部を超えて添加しても分散剤とそれ以上の水素結合が出来ず添加する意味が無い。
少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体はカーボンブラックに吸着して分散を安定化するために用いるものであって、具体例を挙げると、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等がある。中でも、スチレンとアクリル酸又は無水マレイン酸の共重合体が顔料の分散安定化に特に効果があり好ましい。
少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体は重量平均分子量が1000以上18000以下の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量が1000未満ではカーボンブラックを充分に分散出来ず、18000を超えると溶剤への溶解性が低下し経時的な分散安定性が悪くなる畏れがある。
その使用量はカーボンブラック10重量部に対し0.5重量部以上30重量部以下の範囲で使用する必要がある。0.5重量部未満であると、カーボンブラックの対して十分な量が吸着できず分散安定化が不十分となる。30重量部を超えると、ペン先でのインキの乾燥が速くなり、ペン先をむき出して放置するとかすれやすくなる畏れがある。また、30重量部を超えて添加してもカーボンブラックに吸着する分子は増えず分散効果の向上が見られず添加する意味が無い。
有機溶剤は、インキの主媒体であり、従来から油性ボールペンに使用されているものであれば、特に限定なく使用でき、グリコールエーテル類、グリコール類、アルコール類が好ましい。具体的な一例としては、フェニルグリコール、フェニルジブロピレングリコール、3−メチル−3メトキシブタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソブチルグリコール、イソブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、フェニルジグリコール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等を挙げることが出来る。これらの溶剤は単独あるいは組み合わせて使用でき、その使用量はインキ全量に対し10重量%以上80重量%以下が好ましい。
上記成分の他に必要に応じて油性ボールペン用インキ原料として用いられる潤滑剤や粘度調整剤、色調を調整するための油性染料、防錆剤、防腐剤、消泡剤、カスレ防止剤、分散剤、糸曳き性付与剤、レベリング性付与剤等の添加剤を併用することも可能である。
潤滑剤はなめらかな書き味を付与するために使用するが、切削油類、高級脂肪酸類、リン酸エステル類、アシルアミノ酸類、チアゾール類、が一般的に使用される。最も好適に用いられるアシルアミノ酸の一例を挙げれば、アシルアミノ酸類ではN−オレオイルサルコシン、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−オレオイルタウリン酸、N−ラウロイルタウリン酸、N−ミリストイルタウリン酸、N−パルミトイルタウリン酸、N−オレオイルメチルタウリン酸、N−ラウロイルメチルタウリン酸、N−ミリストイルメチルタウリン酸、N−パルミトイルメチルタウリン酸、N−オレオイルメチルアラニン、N−ラウロイルメチルアラニン、N−ミリストイルメチルアラニン、N−パルミトイルメチルアラニン等が挙げられる。
粘度調整剤としてはセルロース誘導体、ヒアルロン酸、脂肪酸アミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ケトン樹脂等が好適に用いられ、上記の有機溶剤のうち一つに可溶でなければならない。セルロース誘導体はインキに剪断減粘性を付与することができるので、書き味を軽くすることが出来る利点がある。セルロース誘導体の一例として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースなどがある。
色調を調整するための油性染料を添加する場合、顔料と少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体と、C.I.ソルベントブラック3」及び/または「C.I.ソルベントブラック7の間の作用を出来るだけ阻害しないようにすることが好ましく、色調調整のための油性染料はインキ全量に対して1.5重量%以下にすることが好ましい。色調調整に使用出来る油性染料の一例を挙げると、SPILON BLACK GMH SPECIAL、SPILON RED C−GH、SPILON RED C−BH、SPILON BLUE C−RH、SPILON BLUE BPNH、SPILON YELLOW C−2GH、SPILON VIOLET C−RH、S.P.T. ORANGE6、S.P.T. BLUE111(保土ヶ谷化学工業(株)製)などのアイゼンスピロンカラー、アイゼンSOT染料、ORIENT SPRIT BLACK AB、VALIFAST BLACK 3804、VALIFAST RED 1320、VALIFAST RED 1360、VALIFAST ORANGE 2210、VALIFAST BLUE 1605、VALIFAST VIOLET 1701、VALIFAST BLUE 1601、VALIFAST BLUE 1603、VALIFAST BLUE 1621、VALIFAST BLUE 2601、VALIFAST YELLOW 1110、VALIFAST YELLOW 3104、VALIFAST YELLOW 3105、VALIFAST YELLOW 1109(オリエント化学工業(株)製)などのバリファストカラー、オリエントオイルカラー、ローダミンBベース、ソルダンレッド3R、メチルバイオレット2Bベース、ビクトリアブルーF4R等や、ネオスーパーブルーC−555(中央合成化学(株)製)が挙げられる。
本発明においてカーボンブラックを分散するには通常一般的な方法で可能である。例えば、カーボンブラックと有機溶剤と分散剤を混合し、プロペラ撹拌機等で均一に撹拌した後、分散機でカーボンブラックを分散する。ロールミル、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー等の分散機はインキの溶剤量や、カーボンブラック濃度によって適宜選択する。
インキを製造するには、上記で分散したカーボンブラックとC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7と他の成分、例えば粘度調整剤や溶剤、潤滑剤等を混合し、ホモミキサー等の撹拌機にて均一になるまで溶解・混合することで得られるが、場合によって混合したインキをさらに分散機にて分散したり、得られたインキを濾過や遠心分離機に掛けて粗大粒子や不溶解成分を除いたりすることは何ら差し支えない。
また、本発明のインキの粘度はインキ吐出やペン先を下向きにして放置したときのペン先からのインキの漏れを考慮して剪断速度が1/sのとき500〜10000mPa・s、10/sの時300〜1500mPa・sが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
(実施例1)
プリンテックス90(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製) 7.0部
フェニルグリコール 71.8部
ジョンクリル678(スチレン−アクリル酸共重合体(重量平均分子量8500)、
BASFジャパン(株)製) 3.5部
オイルブラックHBB(C.I.ソルベントブラック3、オリエント化学工業(株)製)
12.5部
クルーセルH(ヒドロキシプロピルセルロース、剪断減粘性付与剤、三晶(株)製)
0.2部
アミート105(POEココナットアルキルアミン、花王(株)製) 5.0部 上記成分のうち、ジョンクリル678の全量と、フェニルグリコール25.0部を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後プリンテックス90の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、クルーセルHの全量をフェニルグリコール46.8部に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、オイルブラックHBB及びサルコシネートOHの全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで2760mPa・s、10/sの時1190mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.31μmであった。
(実施例2)
カーボンブラックMA100(カーボンブラック 三菱化学(株)製) 10.0部
ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7、オリエント化学工業(株)製)
8.0部
ジョンクリル682(スチレン−アクリル酸共重合体、重量平均分子量1700、BASFジャパン(株)製) 9.0部
イソブチルジグリコール 16.0部
フェニルグリコール 49.0部
ベンジルグリコール 11.5部
クルーセルM(ヒドロキシプロピルセルロース、三晶(株)製) 0.2部
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、潤滑剤、日光ケミカルズ(株)製)
5.0部
上記成分のうち、ジョンクリル682の全量と、フェニルグリコール25.0部、イソブチルジグリコールの全量と、ベンジルグリコールの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後カーボンブラックMA100の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してからダイノーミル(シンマルエンタープライズ製ビーズミル)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、クルーセルMの全量をフェニルグリコール24.0部に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、ニグロシンベースEX及びサルコシネートOHの全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。これを更に3000Gの遠心加速度で遠心処理して粗大粒子を除いた。このインキの粘度は剪断速度1/sで560mPa・s、10/sの時330mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.13μmであった。
(実施例3)
プリンテックス90 15.0部
フェニルグリコール 66.8部
ジョンクリルHPD671(スチレン−アクリル酸共重合体(重量平均分子量17250)、BASFジャパン(株)製) 6.0部
オイルブラックHBB 9.0部
HPC−H(ヒドロキシプロピルセルロース、剪断減粘性付与剤、日本曹達(株)製)
0.2部
アミート302(POE(2)硬化牛脂アミン、花王(株)製) 3.0部
上記成分のうち、ジョンクリルHPD671の全量と、フェニルグリコール25.0部を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後プリンテックス90の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、HPC−Hの全量をフェニルグリコール41.8部に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、オイルブラックHBB及びアミート302の全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで1560mPa・sであり、10/sの時620mPa・s、顔料の個数平均粒子径は0.28μmであった。
(実施例4)
カーボンブラックMA100 2.0部
ニグロシンベースEX 14.0部
ジョンクリル682 6.0部
イソブチルジグリコール 10.0部
フェニルグリコール 65.6部
クルーセルM 0.4部
サルコシネートOH 2.0部
上記成分のうち、ジョンクリル682の全量と、フェニルグリコール35.0部を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後カーボンブラックMA100の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してからダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、クルーセルMの全量をフェニルグリコール30.6部とイソブチルジグリコールの全量に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、ニグロシンベースEX及びサルコシネートOHの全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで960mPa・s、10/sの時420mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.21μmであった。
(実施例6)
プリンテックス90 6.0部
フェニルグリコール 77.3部
ジョンクリル678 2.4部
ジョンクリル682 6.0部
オイルブラックHBB 13.0部
アイゼン スピロンレッドC−GH(C.I.Solvent Red、油溶性染料、保土谷化学工業(株)製 0.6部HPC−H(ヒドロキシプロピルセルロース、剪断減粘性付与剤、日本曹達(株)製)
0.3部
上記成分のうち、ジョンクリル378及びジョンクリル682の全量と、フェニルグリコール25.0部を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後プリンテックス90の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、HPC−Hの全量をフェニルグリコール52.3部に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、オイルブラックHBBとスピロンレッドC−GHの全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで3350mPa・s、10/sの時1090mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.41μmであった。
(比較例1)
実施例2において、ニグロシンベースEXを2.5部に減じ、フェニルグリコールを54.5部にした以外は同様に為して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで510mPa・s、10/sの時320mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.13μmであった。
(比較例2)
プリンテックス90 20.0部
フェニルグリコール 78.3部
ジョンクリルHPD671 0.3部
オイルブラックHBB 1.0部
HPC−H 0.4部
上記成分のうち、ジョンクリルHPD671の全量と、フェニルグリコール15.0部を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後プリンテックス90の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、HPC−Hの全量をフェニルグリコール63.3部に加え、プロペラ攪拌機を用いて約70℃で加熱攪拌し均一に溶解した液に、オイルブラックHBB全量を加え更に1時間攪拌して均一に溶解した。そして、これに黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで3810mPa・s、10/sの時1270mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.57μmであった。
(比較例3)
プリンテックス45(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製)15.0部
ソルスパース12000(分散剤(分子中に1〜3個のスルホン基を有する顔料誘導体) 2.0部
スピロンバイオレットC−RH(油性染料、保土ケ谷化学工業(株)製) 3.0部
フェニルグリコール 59.0部
ベンジルアルコール 16.0部
PVP K90(ポリビニルピロリドン、(株)日本触媒製) 0.5部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製〕 5.0部
オレイン酸 2.5部
上記成分のうち、ソルスパース12000の全量と、フェニルグリコール32.0部を攪拌し、均一に溶解させた後プリンテックス45の全量を加え均一に混合した。これを3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、フェニルグリコール27.0部とスピロンバイオレットC−RH、ベンジルアルコール、PVP K90、ハイラック110H、オレイン酸の全量を混合し約70℃に加熱しながらプロペラ攪拌機で均一に溶解した液に、黒色ペーストを全量加えて、約70℃で均一になるまで2時間混合撹拌して黒色のボールペン用油性インキを得た。このインキの粘度は剪断速度1/sで5930mPa・s、10/sの時5330mPa・sであり、顔料の個数平均粒子径は0.37μmであった。
以上、実施例、比較例で得たインキ組成物について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
尚、粘度の測定は、ジャスコインタナショナル(株)製のレオメーターVAR−100に、φ40のパラレルローターを取り付け試料台との間隙を0.8mmに調整後、一定速度の項目で剪断速度を1/sに設定して25℃にて行った。
また、個数平均粒子径の測定は、得られた各実施例、比較例のインキをフェニルグリコールで希釈して超音波洗浄機で5分間分散処理した後、大塚電子(株)製の粒径解析装置LPA3000を用いて光子相関法で測定した。
Figure 0005298448
(試験用ボールペンの作製)
上記実施例及び比較例で得た油性ボールペン用インキを市販の油性ボールペン(.e−ball、製品符号 BK127、ぺんてる(株)製(ボール径φ0.7))と同構造の筆記具に0.3g充填し、遠心機にて遠心力を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
経時性:上記試験用のボールペンをペン先を下向きにして50℃の恒温槽に1ヶ月経時した後、荷重150g、筆記速度7cm/sec、筆記角度70°で筆記用紙A(JIS P3201)に筆記試験機(WRITING TESTER MODEL TS−4G−10 SEIKI KOGYO LAB.製)で筆記したときの筆記線のかすれの長さを測定した。
以上、詳細に説明したように本発明のインキは、ボールペンを長期保管したときに顔料の沈降からくる目詰まりによる筆記時のかすれを起こしにくいボールペン用油性インキに関するものである。

Claims (1)

  1. カーボンブラックと、インキ全量に対して8.0重量%以上14.0重量%以下であるC.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7と、インキ全量に対して3.5重量%以上9.0重量%以下である少なくとも分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体と、有機溶剤とから少なくともなり、カーボンブラック10重量部に対し、分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体が0.5重量部以上30重量部以下であり、分子内にカルボン酸基を有するモノマーを構成単位に含む共重合体10重量部に対し、C.I.ソルベントブラック3及び/又はC.I.ソルベントブラック7が5重量部以上200重量部以下であるボールペン用油性インキ。
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