JP5297543B2 - テクスチャ形成面を有するシリコン基板、およびその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]テクスチャを形成されたテクスチャ形成面を有する基板面方位(100)のシリコン基板であって、
前記テクスチャ形成面には、複数の逆錐状の凹部が形成され、かつ前記逆錐状の凹部の錐面は階段状であり、
前記テクスチャ形成面を受光面とする、太陽電池用シリコン基板。
[2]前記逆錐状の凹部は、逆四角錐状の凹部である、[1]に記載のシリコン基板。
[3]前記逆錐状の凹部は、逆円錐状の凹部である、[1]に記載のシリコン基板。
[4]前記逆錐状の凹部の開口径は、0.5〜10μmである、[1]〜[3]の何れかに記載のシリコン基板。
[5]前記逆錐状の凹部の深さは、0.1〜5μmである、[1]〜[3]の何れかに記載のシリコン基板。
[6]前記逆錐状の錐面を構成する階段状の段差は、0.01〜1μmである、[1]〜[3]のいずれかに記載のシリコン基板。
[7]前記テクスチャ形成面における前記逆錐状の凹部の密度は、1〜100個/100μm2である、[1]〜[6]のいずれかに記載のシリコン基板。
[8]前記シリコン基板のテクスチャ形成面への入射光(波長0.5〜10μm)の吸光率は80%以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載のシリコン基板。
[10]前記[1]に記載のシリコン基板の製造方法であって、
ステージに載置された基板面方位(100)のシリコン基板を用意するステップと、大気圧から80KPaの減圧環境下にて、前記ステージの温度を25℃以下に保持しながら、前記シリコン基板表面にエッチングガスを吹き付けるステップとを有し、
前記エッチングガスには、不活性ガスと、酸素原子を含有するガスと、ClF 3 ガスと、が含まれる、製造方法。
本発明のシリコン基板は、基板表面にテクスチャが形成されていることを特徴とする。テクスチャが形成された基板表面を、テクスチャ形成面という。
複数の逆錐状の凹部は不定形であることが好ましい。複数の逆錐状の凹部がそれぞれ異なる径Lや深さDを有することで、均一の径Lや深さDを有する逆錐状の凹部よりも、幅広い波長領域の光を吸収しやすくなるからである。
本発明のシリコン基板の製造方法は、基板面方位(100)のシリコン基板を用意するステップと、シリコン基板にエッチングガスを吹き付けるステップとを含む。好ましくは、シリコン基板に冷却ガスを吹き付けるステップをさらに含み;エッチングガスを吹き付けるステップと冷却ガスを吹き付けるステップとを交互に繰り返してもよい。
このように、本発明のシリコン基板は、太陽電池用のシリコン基板として用いられることが好ましい。太陽電池用のシリコン基板とするには、シリコン基板のテクスチャ形成面にエミッタ層を形成してpn接合を形成することが好ましい。例えば、p型シリコン基板にテクスチャ形成面を形成した場合には、オキシ塩化リンガス雰囲気中でテクスチャ形成面を加熱して、テクスチャ形成面にn型エミッタ層を形成し、pn接合を形成する。さらに、エミッタ層に反射防止層を積層することで、太陽電池としての反射率をさらに低下させることができ、光電変換率が向上する。反射防止層とは、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化チタン膜などである。
図6に示されるテクスチャ形成装置10のステージ50に、基板面方位(100)のシリコン基板100を載置した。シリコン基板100の基板面の面積は、125mm×125mmである。ステージ50の温度を25℃に設定した。減圧チャンバ20内の圧力を30KPaに調整した後、ノズル30からのエッチングガスを3分間かけてシリコン基板100の表面全体に吹き付けた。吹き付けたエッチングガスの組成は「ClF3/O2/N2=50〜500cc/2000cc/2000〜5000cc」とした。窒素量は、2000〜5000ccの範囲内であれば、いずれの場合にもほぼ同様のテクスチャが得られた。
図6に示されるテクスチャ形成装置10のステージ50に、基板面方位(100)のシリコン基板100を載置した。シリコン基板100の基板面の面積は、125mm×125mmである。ステージ50の温度を50℃に設定した。減圧チャンバ20内の圧力を90KPaに調整した後、ノズル30からのエッチングガスを3分間かけてシリコン基板100の表面全体に吹き付けた。吹き付けたエッチングガスの組成は「ClF3/O2/N2=500cc/2000cc/2000〜5000cc」とした。
図6に示されるテクスチャ形成装置10のステージ50に、基板面方位(100)のシリコン基板100を載置した。シリコン基板100の基板面の面積は、125mm×125mmである。ステージ50の温度を25℃に設定した。減圧チャンバ20内の圧力を90KPaに調整した後、ノズル30からのエッチングガスを2分間かけてシリコン基板100の表面全体に吹き付け、その後、ノズル40からの冷却ガスを2分間かけて吹きつけた。エッチングガスの吹き付けと、冷却ガスの吹き付けとを、交互に3回ずつ繰り返した。1回あたりに吹き付けたエッチングガスの組成は「ClF3/O2/N2=100cc/2000cc/2000〜5000cc」とした。冷却ガスは、N2とした。
図6に示されるテクスチャ形成装置10のステージ50に、基板面方位(100)のシリコン基板100を載置した。シリコン基板100の基板面の面積は、125mm×125mmである。ステージ50の温度を25℃に設定した。減圧チャンバ20内の圧力を90KPaに調整した後、ノズル30からのエッチングガスを3分間かけてシリコン基板100の表面全体に吹き付け、その後、ノズル40からの冷却ガスを3分間かけて吹きつけた。エッチングガスの吹き付けと、冷却ガスの吹き付けとを、交互に3回ずつ繰り返した。1回あたりに吹き付けたエッチングガスの組成は「ClF3/O2/N2=1000cc/2000cc/2000〜5000cc」とした。冷却ガスは、N2とした。
20 減圧チャンバ
30 エッチングガスを噴出するノズル
31 エッチングガス供給配管
40 冷却ガスを噴出するノズル
41 冷却ガス供給配管
50 ステージ
100 シリコン基板
Claims (10)
- テクスチャを形成されたテクスチャ形成面を有する基板面方位(100)のシリコン基板であって、
前記テクスチャ形成面には、複数の逆錐状の凹部が形成され、かつ前記逆錐状の凹部の錐面は階段状であり、
前記テクスチャ形成面を受光面とする、太陽電池用シリコン基板。 - 前記逆錐状の凹部は、逆四角錐状の凹部である、請求項1に記載のシリコン基板。
- 前記逆錐状の凹部は、逆円錐状の凹部である、請求項1に記載のシリコン基板。
- 前記逆錐状の凹部の開口径は、0.5〜10μmである、請求項1〜3の何れか一項に記載のシリコン基板。
- 前記逆錐状の凹部の深さは、0.1〜5μmである、請求項1〜3の何れか一項に記載のシリコン基板。
- 前記逆錐状の錐面を構成する階段状の段差は、0.01〜1μmである、請求項1に記載のシリコン基板。
- 前記テクスチャ形成面における前記逆錐状の凹部の密度は、1〜100個/100μm2である、請求項1に記載のシリコン基板。
- 前記シリコン基板のテクスチャ形成面への入射光(波長0.5〜10μm)の吸光率は80%以上である、請求項1に記載のシリコン基板。
- 請求項1に記載のシリコン基板を含み、前記テクスチャ形成面を受光面とする太陽電池。
- 請求項1に記載のシリコン基板の製造方法であって、
ステージに載置された基板面方位(100)のシリコン基板を用意するステップと、大気圧から80KPaの減圧環境下にて、前記ステージの温度を25℃以下に保持しながら、前記シリコン基板表面にエッチングガスを吹き付けるステップとを有し、
前記エッチングガスには、不活性ガスと、酸素原子を含有するガスと、ClF 3 ガスと、が含まれる、製造方法。
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