JP5294619B2 - 酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 - Google Patents
酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5294619B2 JP5294619B2 JP2007323585A JP2007323585A JP5294619B2 JP 5294619 B2 JP5294619 B2 JP 5294619B2 JP 2007323585 A JP2007323585 A JP 2007323585A JP 2007323585 A JP2007323585 A JP 2007323585A JP 5294619 B2 JP5294619 B2 JP 5294619B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- dental
- dental prosthesis
- pretreatment material
- oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
Description
一般式(1)
で示される重合性単量体を含んでなる酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材である。
で示される重合性単量体を含むことが必須である。
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;あるいはアクリル酸、メタクリル酸、p−メタクリロイルオキシ安息香酸、N−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル−N−フェニルグリシン、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、及びその無水物、6−メタクリロイルオキシヘキサメチレンマロン酸、10−メタクリロイルオキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、10−メタクリロイルオキシデカメチレンジハイドロジェンフォスフェート、2−ヒドロキシエチルハイドロジェンフェニルフォスフォネート等。
〔A−2−1〕芳香族化合物系のもの
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパン;およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼン、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト等。
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート;およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)のようなジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト;無水アクリル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート等。
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等。
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びジイソシアネートメチルベンゼン、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネートのようなジイソシアネート化合物とグリシドールジメタクリレートとの付加から得られるジアダクト等。
(1)略称または構造
a)一般式(1)又は(2)で示される重合性単量体
DMEM:ジメチルアミノエチルメタアクリレート
DEEM:ジエチルアミノエチルメタアクリレート
DMEA:ジメチルアミノエチルアクリレート
b)その他の重合性単量体
GMA:2,2−ビス[4(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン
PM:PM;2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェートとビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンホスフェートの混合物
c)有機溶媒
EtOH:エタノール
AC:アセトン
d)その他
MPS: γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン
(2)前処理材を用いた酸化物セラミックスに対する接着強さ
酸化物セラミックスとして酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムを用い、これを#1500の耐水研磨紙で研磨し、その処理面に接合面積を固定するために3mmφの穴を開けた粘着テープを貼り付けた。接合面に実施例または比較例の前処理材をそれぞれ筆で塗布し、溶媒を風乾させた後(溶媒を含んでいる場合)、該接合面に歯科用接着性レジンセメント(ビスタイトII、(株)トクヤマデンタル社製)を用いて、予め研磨した8mmφ×18mmのSUS304製丸棒を接着した。全接着試験片12個を37℃水中に24時間浸漬し、6個の試験片についてはその状態で、残りの6個の試験片については4℃の冷水中と60℃の温水中に各々1分間ずつ浸漬するサーマルサイクルを3000回負荷した後に、島津製作所製オートグラフ(クロスヘッドスピード2mm/分)を用いて引張接着強さを測定した。各々6個の試験片の測定値を平均し、測定結果とした。
1gの重合性単量体DMEMを9gの有機溶媒アセトンに溶解させ、これを前処理材とした。上記試験方法に従い、該前処理材の酸化物セラミックスに対する接着強度を調べた。その結果、酸化アルミニウムに対して22.4MPa(セメント凝集破壊率100%)、酸化ジルコニウムに対して23.5MPa(セメント凝集破壊率100%)の接着強度を示した。また、サーマルサイクル試験後は酸化アルミニウムに対して17.8MPa(セメント凝集破壊率100%)、酸化ジルコニウムに対して17.5MPa(セメント凝集破壊率100%)の接着強度を示した。
表1に記載した組成の前処理材を作製し、それぞれ上記試験方法に従い、酸化物セラミックスに対する接着効果を調べた。それぞれ良好な接着性を有していることが明らかになった。
前処理材を用いなかった以外は、実施例1と同様に酸化物セラミックスに対する接着強度を測定した。接着力は、酸化アルミニウムに対して15.2MPa(セメント凝集破壊率30%)、酸化ジルコニウムに対して14.4MPa(セメント凝集破壊率20%)であった。また、サーマルサイクル試験後は酸化アルミニウムに対して4.6MPa(セメント凝集破壊率0%)、酸化ジルコニウムに対して6.8MPa(セメント凝集破壊率0%)の接着強度を示した。
一般式(1)又は(2)で示されるアミノ基を有する重合性単量体を用いなかった以外は、実施例1と同様に酸化物セラミックスに対する接着強度を測定した。それぞれ、実施例と比較して接着強度が低かった。
通法に従って作製した酸化アルミニウム製歯科用補綴物の接合面に実施例1記載の前処理材を塗布し、溶媒を完全に乾燥させた。他方、被接合物である歯質に歯科用接着性レジンセメント(ビスタイトII、(株)トクヤマデンタル社製)に付属の歯面プライマーを塗布した後、よく乾燥させた。前処理材を塗布した酸化アルミニウム製歯科用補綴物の接合面に歯科用接着性レジンセメント(ビスタイトII、(株)トクヤマデンタル社製)を塗布した後、歯面前処理材処理した歯質に接合させた。良好な接合性を示し、臨床成績も良好であった。
歯科用補綴物を酸化ジルコニウム製のものとした以外は、実施例14と同様に歯質に対する接合性を試験した。結果は、良好な接合性を示し、臨床成績も良好であった。
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007323585A JP5294619B2 (ja) | 2007-12-14 | 2007-12-14 | 酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007323585A JP5294619B2 (ja) | 2007-12-14 | 2007-12-14 | 酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009143865A JP2009143865A (ja) | 2009-07-02 |
JP5294619B2 true JP5294619B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=40914923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007323585A Active JP5294619B2 (ja) | 2007-12-14 | 2007-12-14 | 酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5294619B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014196650A1 (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-11 | 日産化学工業株式会社 | 生体物質の付着抑制能を有するイオンコンプレックス材料及びその製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2593850B2 (ja) * | 1986-08-19 | 1997-03-26 | 株式会社クラレ | 歯科用セラミックス用接着性組成物 |
JP3399573B2 (ja) * | 1993-01-29 | 2003-04-21 | 株式会社ジーシー | 歯面処理キット |
JP2601254B2 (ja) * | 1995-03-23 | 1997-04-16 | 株式会社クラレ | 歯科用接着性組成物 |
JP4231952B2 (ja) * | 2002-05-23 | 2009-03-04 | 株式会社トクヤマ | 接着キット |
JP2006045179A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Shiyoufuu:Kk | 歯科用セラミックス接着性組成物 |
JP2007238498A (ja) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Tokuyama Corp | 酸化物セラミックスの前処理材 |
-
2007
- 2007-12-14 JP JP2007323585A patent/JP5294619B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009143865A (ja) | 2009-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4241978B2 (ja) | 歯科用光重合性組成物 | |
US8497312B2 (en) | One-package dental adhesive composition | |
JP5004952B2 (ja) | 歯科用接着性プライマー組成物 | |
JPH03240712A (ja) | プライマー組成物 | |
WO2008094925A1 (en) | Dental primer adhesive system and optional hydrophobic resin | |
JP2000086421A (ja) | 歯科用接着剤セット | |
EP2305205A1 (en) | Dental adhesive composition | |
JP4425568B2 (ja) | 歯科用組成物 | |
US8785518B2 (en) | Curable zirconia adhesive compositions for dental restorations | |
JP2007238498A (ja) | 酸化物セラミックスの前処理材 | |
JP2008056649A (ja) | 金属用プライマー | |
JP5294619B2 (ja) | 酸化物セラミックスからなる歯科用補綴物の前処理材 | |
JP2004525220A (ja) | 金属高分子複合体用接着剤 | |
EP2011468B1 (en) | Dental Cement | |
EP3165215A1 (en) | Bonding method, bonding kit, and bonding material | |
JP5164614B2 (ja) | 金属酸化物セラミックス用前処理材 | |
JP5084390B2 (ja) | 歯科用接着性組成物 | |
JP7313626B2 (ja) | 歯科用接着性組成物 | |
JP2016145327A (ja) | ポリアリールエーテルケトン樹脂複合体材料用接着性組成物 | |
JPS62175412A (ja) | 歯科用修復材組成物 | |
WO2010033515A1 (en) | Single-container dental adhesive | |
JP5483823B2 (ja) | ジルコニア成形体用接着材料 | |
JP2021054793A (ja) | 低感水性自己接着性歯科用コンポジットレジン | |
JPS62175410A (ja) | 歯科用修復材組成物 | |
CA2760029C (en) | Curable zirconia adhesive compositions for dental restorations |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100909 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121204 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130219 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130514 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130611 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5294619 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |