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JP5277127B2 - 計器装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両、船舶等の移動体に搭載される計器装置に関するものである。
車両、船舶などの移動体には、各種の計測ユニットが計測した複数の情報を移動体の運転者に対し表示する計器装置が搭載される。図7は、従来の計器装置を示す断面図である。
図7に示す計器装置200は、スピードメータ等の目盛を表示する液晶ディスプレイ204と、この液晶ディスプレイ204に表示された目盛と協働して計測量を表示する指針205と、この指針205を回転させるムーブメント207と、前記液晶ディスプレイ204及び前記ムーブメント207を制御するプリント基板206と、これらを収容した計器ケース201等を有している。
上記計器ケース201は、箱状に形成され、運転者側に開口部203aが設けられたケース本体203と、前記開口部203aを覆う透明な表カバー202と、により構成されている。この計器ケース201は、計器装置200内へ埃等が侵入しないように密閉されている。
特開2006−17490号公報
しかしながら、上述した計器装置200は、以下に示す問題があった。即ち、計器装置200は、発熱量の大きいプリント基板206の熱を放熱することが必要であるが、このプリント基板206が収容された計器ケース201は、埃等の侵入を防止するために密閉された構造となっており、このような計器ケース201が用いられた計器装置200は、プリント基板206の放熱性が低いという問題があった。また、前述した放熱の問題については、プリント基板206以外の発熱部品においても同様に起こり得る問題である。
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、表示器の防塵と、発熱部品の放熱との双方を行うことができる計器装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、所定情報を表示する表示器が計器ケースに収容された計器装置において、前記計器ケースの内部が、前記表示器が密閉される防塵室と、発熱部品が収容され、外壁に通気孔が設けられた放熱室と、に分けられており、前記発熱部品としてのプリント基板が前記放熱室に収容され、前記表示器と電気接続された中継基板が前記防塵室に密閉され、前記防塵室と前記放熱室とを隔てる仕切り壁に配線穴が設けられ、前記中継基板と前記プリント基板とに、前記配線穴を通されて互いに接続されるコネクタがそれぞれ搭載されていることを特徴とする計器装置である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記表示器としての液晶ディスプレイと、前記表示器としてのアナログメータとのうち少なくとも一方を有していることを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、前記計器ケースの内部が、前記表示器が密閉される防塵室と、発熱部品が収容され、外壁に通気孔が設けられた放熱室と、に分けられているので、表示器の防塵と、発熱部品の放熱との双方を行うことができる計器装置を提供することができる。
また、前記発熱部品としてのプリント基板が前記放熱室に収容され、前記表示器と電気接続された中継基板が前記防塵室に密閉され、前記防塵室と前記放熱室とを隔てる仕切り壁に配線穴が設けられ、前記中継基板と前記プリント基板とに、前記配線穴を通されて互いに接続されるコネクタがそれぞれ搭載されているので、防塵室側の部品と放熱室側の部品との電気接続を、一対のコネクタ同士の接続作業のみで行うことができ、容易に組み立てることができる計器装置を提供することができる。また、仕切り壁に設ける配線穴を1つだけにすることができ、防塵室の防塵性を高めることができる。
請求項2に記載された発明によれば、前記表示器としての液晶ディスプレイと、前記表示器としてのアナログメータとのうち少なくとも一方を有しているので、液晶ディスプレイまたはアナログメータの防塵と、発熱部品の放熱との双方を行うことができる計器装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る計器装置を示す斜視図である。 図1に示された計器装置の計器ケースを構成するケース本体を示す斜視図である。 図1中のA−A線に沿った断面の概略図である。 図1中のB−B線に沿った断面図である。 参考例の計器装置を示す斜視図である。 図5中のC−C線に沿った断面の概略図である。 従来の計器装置を示す断面図である。
本発明の一実施形態)
本発明の実施形態に係る計器装置を、図1ないし図4を参照して説明する。図1に示す計器装置1Aは、車両などの移動体に搭載されて、この移動体の運転者に対し、移動体の速度、エンジンの回転数、燃料の残量、エンジンの冷却水の温度、等の所定情報を表示する装置である。
上記計器装置1Aは、図1及び図3に示すように、前記所定情報を表示する表示器としての液晶ディスプレイ6と、前記所定情報を表示する表示器としてのアナログメータ7と、これら液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7と電線17等を介して電気接続された中継基板8と、この中継基板8とコネクタ11,12を介して電気接続されて、液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7を制御する発熱部品としてのプリント基板9と、このプリント基板9とコネクタ13,14を介して電気接続されて、液晶ディスプレイ6に前記所定情報を表示するための電気信号を出力する発熱部品としてのグラフィック基板10と、これらを収容した計器ケース5と、を有している。
上記計器ケース5は、合成樹脂により形成され、各種部品が取り付けられるケース本体2と、ケース本体2の前面に取り付けられる表カバー3と、金属により形成され、ケース本体2の背面に取り付けられる裏カバー4と、により構成されている。また、図1ないし図3中に示す矢印Xは計器ケース5の幅方向を示し、矢印Yは計器ケース5の高さ方向を示し、矢印Zは計器ケース5の奥行方向を示している。
上記ケース本体2は、図2及び図3に示すように、矢印Z方向に筒状に延びた枠部20と、枠部20の内部空間を矢印Z方向に沿った前面側、即ち運転者側、に位置する一方の空間と、矢印Z方向に沿った背面側に位置する他方の空間との2つの空間に仕切った仕切り壁22と、を有している。また、矢印Z方向に沿った前面側、即ち運転者側、に位置する前記一方の空間は、後述する防塵室51を構成する。また、矢印Z方向に沿った背面側に位置する前記他方の空間は、後述する放熱室52を構成する。また、図3中の符号2aは、枠部20の矢印Z方向に沿った前面側、即ち運転者側、に位置する一方の開口部を示し、符号2bは、枠部20の矢印Z方向に沿った背面側に位置する他方の開口部を示している。また、枠部20の内部には、各種部品を取り付ける複数の内壁が設けられている。また、図3においては前記内壁を省略している。
また、上記仕切り壁22には、図2及び図3に示すように、前記一方の空間と前記他方の空間とを連通させる、即ち防塵室51と放熱室52とを連通させる、配線穴22aが設けられている。この配線穴22aは、一方の空間即ち防塵室51に密閉される中継基板8に搭載されたコネクタ11を他方の空間即ち放熱室52側に通すためのものである。また、仕切り壁22には、図2に示すように、裏カバー4をケース本体2に取り付けるネジとそれぞれ螺合する複数のネジ取付部23が設けられている。
上記表カバー3は、ケース本体2の矢印Z方向に沿った前面側に取り付けられて枠部20の一方の開口部2aを覆うためのものである。この表カバー3は、合成樹脂により枠状に形成されて枠部20と重ねられる第2枠部30と、板状に形成されて第2枠部30の内側に取り付けられた見返し板32と、透明な合成樹脂により板状に形成されて、見返し板32の運転者側即ち前面側に配置される透明板部31と、を有している。また、見返し板32には、後述するアナログメータ7の文字板73を運転者に対して露出させる露出窓32aと、液晶ディスプレイ6を運転者に対して露出させる露出窓32bと、が設けられている。この表カバー3は、ケース本体2に取り付けられることで開口部2aを覆い、密閉された空間である「防塵室51」を構成する。
上記防塵室51は、枠部20と、仕切り壁22と、第2枠部30と、透明板部31とで密閉されていることにより、埃等の侵入が防止されている。また、この防塵室51には、液晶ディスプレイ6と、アナログメータ7と、中継基板8とが密閉される。また、中継基板8に搭載された配線部材としてのコネクタ11は、配線穴22aを通されて前記他方の空間即ち放熱室52側に突出している。
上記裏カバー4は、ケース本体2の矢印Z方向に沿った背面側に取り付けられて枠部20の他方の開口部2bを覆うためのものである。また、裏カバー4には、複数の通気孔16が設けられている。この裏カバー4は、ケース本体2に取り付けられることで開口部2bを覆い、計器ケース5の外部と連通した空間である「放熱室52」を構成する。また、金属製の裏カバー4は、プリント基板9などを電磁シールドする。また、本実施形態では、裏カバー4がSECC(電気亜鉛めっき鋼板)により形成されている。
上記放熱室52には、発熱量の大きいプリント基板9及びグラフィック基板10が収容される。この放熱室52は、プリント基板9及びグラフィック基板10により熱せられた空気を金属製の裏カバー4によって冷却するとともに通気孔16から計器ケース5外に排出することで、プリント基板9及びグラフィック基板10の放熱を行う。
また、プリント基板9には、配線穴22aを通されて放熱室52側に突出した中継基板8のコネクタ11と電気接続される配線部材としてのコネクタ12が搭載されている。また、プリント基板9とグラフィック基板10とには、互いに電気接続されるコネクタ13,14がそれぞれ搭載されている。上述したコネクタ11,12,13,14は、周知の「B to Bコネクタ」即ち、「基板対基板コネクタ」である。
また、図4に示すように、グラフィック基板10に搭載されるCPU15は特に高温となる部品であることから、このCPU15には、以下に示す放熱構造が施されている。即ち、CPU15の表面には、裏カバー4に接触してCPU15が発する熱をこの裏カバー4に放熱する熱伝導シート19が取り付けられている。また、裏カバー4の熱伝導シート19と接触する部分18は、凸形状に打ち出されることで表面積が大きくされて、放熱性が高められている。
上記アナログメータ7は、本実施形態では、燃料メータを構成する。このアナログメータ7は、図3に示すように、中継基板8に電気接続されたプリント基板74と、このプリント基板74に電気接続されたムーブメント70と、燃料メータの目盛が印刷された文字板73と、ムーブメント70の回転軸71に取り付けられ、文字板73の目盛と協働して計測量、即ち燃料の残量、を表示する指針72と、によって構成されている。また、ムーブメント70は、移動体に搭載された図示しない計測ユニットと中継基板8等を介して接続しており、この計測ユニットが計測した計測量、即ち燃料の残量、に応じて回転軸71を回転させる。
このような本発明の計器装置1Aは、計器ケース5の中央部に仕切り壁22を設け、計器ケース5内に2つの空間、即ち防塵室51と放熱室52、を設けることにより、液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7の防塵と、プリント基板9及びグラフィック基板10の放熱との双方を行うことができる。また、本発明では、仕切り壁22に配線穴22aを設けることにより、簡便な構造で前述した防塵と放熱とを行うことができる計器装置1Aとすることができる。
また、本発明では、防塵室51側の部品、即ち液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7、に接続された電線17を中継基板8に集結させ、そして、この中間基板8に搭載されたコネクタ11をプリント基板9に搭載されたコネクタ12に接続させることで防塵室51側の部品と放熱室52側の部品とを電気接続する構成としたことにより、防塵室51側の部品と放熱室52側の部品との電気接続を、一対のコネクタ11,12同士の接続作業のみで行うことができ、容易に組み立てることができる計器装置1Aとすることができる。また、上記一対のコネクタ11,12を用いることにより、仕切り壁22に設ける配線穴22aを1つだけにすることができ、防塵室51の防塵性を高めることができる。また、本発明の配線穴22aは、コネクタ11を通すことが可能な最小限の大きさとされている。
また、本実施形態では、中継基板8側のコネクタ11が配線穴22aを通されて放熱室52側に突出し、プリント基板9側のコネクタ12と接続される構成であるが、本発明では、プリント基板9側のコネクタ12が配線穴22aを通されて防塵室51側に突出した構成であっても良い。
また、本実施形態では、裏カバー4が金属で形成されているが、本発明では、裏カバー4が合成樹脂などにより形成されていても良い。また、裏カバー4を金属で形成することで、この裏カバー4に、部品保護機能及び通気機能に加えて、電磁シールド機能とヒートシンク機能とを持たせることができる。
参考例
続いて、本発明ではないが参考となる参考例の計器装置を、図5及び図6を参照して説明する。また、図5及び図6において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図5及び図6に示す器装置1Bは、液晶ディスプレイ6と、アナログメータ7と、これら液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7と電線17を介して電気接続されたプリント基板9と、このプリント基板9とコネクタ13,14を介して電気接続されたグラフィック基板10と、これらを収容した計器ケース105と、を有している。
上記計器ケース105は、合成樹脂により形成された第1のケース102と、この第1のケース102の前面に取り付けられる表カバー3と、金属により形成され、第1のケース102の背面に取り付けられる第2のケース104と、により形成されている。
上記第1のケース102は、矢印Z方向に筒状に延びた枠部120と、この枠部120の矢印Z方向に沿った背面側に位置する他方の開口部102bを塞いだ奥壁122と、を有する箱状に形成されている。
上記表カバー3は、第1のケース102に取り付けられることで枠部120の矢印Z方向に沿った前面側に位置する一方の開口部102aを覆い、密閉された空間である「防塵室151」を構成する。この防塵室151には、液晶ディスプレイ6と、アナログメータ7とが密閉される。
上記第2のケース104は、前側ケース140と、裏カバー141とが互いに組み付けられて箱状に構成されている。前側ケース140は、第1のケース102の奥壁122に重ねられる板状の重なり壁140aと、この重なり壁140aの外縁から立設した立設壁140b,140cと、を有している。また、図6中の符号124は、奥壁122と重なり壁140aとの位置決めを行うボスを示している。裏カバー141は、重なり壁140aと相対する板部141aと、この板部141aの外縁から立設し、前側ケース140の立設壁140b,140cと重ねられる立設壁141b,141cと、を有している。また、裏カバー141には、複数の通気孔16が設けられている。このような外部と連通した第2のケース104の内部空間を本発明では「放熱室152」と呼ぶ。この放熱室152には、プリント基板9と、グラフィック基板10とが収容される。
さらに、計器装置1Bでは、放熱室152の放熱性を高めるために、放熱室152の矢印Y方向(矢印Yは、重力方向と平行である。)の最下部に位置する立設壁141bと、最上部に位置する立設壁141cとに複数の通気孔16を設けている。このような位置に通気孔16を設けることにより、放熱室152においては、プリント基板9及びグラフィック基板10により熱せられた空気が矢印Y方向の上部に移動して立設壁141cの通気孔16から外部に排出され(図6中の矢印Hに示す)、低温の外気が立設壁141bの通気孔16から放熱室152内に流入する(図6中の矢印Gに示す)対流が生じる。この対流によって効率の良い放熱が行われる。
また、防塵室151を構成する奥壁122、及び、放熱室152を構成する重なり壁140aには、互いに重なる配線穴122a,142がそれぞれ設けられている。そして、防塵室151に密閉された液晶ディスプレイ6及びアナログメータ7とそれぞれ電気接続された配線部材としての電線17は、これら配線穴122a,142を通されて放熱室152に収容されたプリント基板9に電気接続される
また、上述した本発明の一実施形態及び参考例では、防塵室51,151と放熱室52,152とが計器ケース5,105の奥行方向、即ち矢印Z方向、に沿って並ぶ配置とされていたが、本発明の計器装置においては、防塵室と放熱室とが計器ケースの幅方向に沿って並ぶ配置とされていても良く、計器ケースの高さ方向に沿って並ぶ配置とされていても良い。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1A,1B 計器装置
5,105 計器ケース
6 液晶ディスプレイ(表示器)
7 アナログメータ(表示器)
9 プリント基板(発熱部品)
10 グラフィック基板(発熱部品)
16 通気孔
51,151 防塵室
52,152 放熱室

Claims (2)

  1. 所定情報を表示する表示器が計器ケースに収容された計器装置において、
    前記計器ケースの内部が、前記表示器が密閉される防塵室と、発熱部品が収容され、外壁に通気孔が設けられた放熱室と、に分けられており、
    前記発熱部品としてのプリント基板が前記放熱室に収容され、
    前記表示器と電気接続された中継基板が前記防塵室に密閉され、
    前記防塵室と前記放熱室とを隔てる仕切り壁に配線穴が設けられ、
    前記中継基板と前記プリント基板とに、前記配線穴を通されて互いに接続されるコネクタがそれぞれ搭載されている
    ことを特徴とする計器装置。
  2. 前記表示器としての液晶ディスプレイと、前記表示器としてのアナログメータとのうち少なくとも一方を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の計器装置。
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