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JP5245560B2 - 車両の駆動制御装置及び制御方法 - Google Patents

車両の駆動制御装置及び制御方法 Download PDF

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JP5245560B2 JP2008158705A JP2008158705A JP5245560B2 JP 5245560 B2 JP5245560 B2 JP 5245560B2 JP 2008158705 A JP2008158705 A JP 2008158705A JP 2008158705 A JP2008158705 A JP 2008158705A JP 5245560 B2 JP5245560 B2 JP 5245560B2
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Description

本発明は、エンジンと電動機とを動力源として使用する車両の駆動制御装置及び制御方法に関し、車両の駆動制御の技術分野に属する。
近年、エンジンと電動機とを動力源として使用するハイブリッド車と呼ばれる自動車が実用化されている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車は、エンジンの出力軸とクラッチの入力軸とが連結され、該クラッチの出力軸と電動機の出力軸とが変速機を介して車輪に連結されている。これにより、クラッチ締結時は、エンジンと電動機の両方が変速機を介して車輪に動力を供給し、クラッチ解放時は、電動機のみが変速機を介して車輪に動力を供給するようになっている。また、このハイブリッド車には、前記電動機以外に第2の電動機が搭載されており、この第2の電動機の出力軸はエンジンの出力軸に連結されている。
このような複数の電動機は、バッテリから電力の供給を受けて動力を発生する動力源として機能する(力行運転を実行する)とともに、減速時等に車輪側から駆動されて電力を発生する発電機として機能する(回生運転を実行する)ように構成されている。そして、発生した電力は、バッテリに蓄電される、または、特許文献1に記載されたハイブリッド車のように、別の電動機に供給して該電動機を動力源として機能させるために使用される。
特開2000−23312号公報
ところが特許文献1に記載されたハイブリッド車は、変速機の入力側に全ての動力源が配置されているため、始動時等において変速機が冷機状態にある場合、内部の潤滑油の粘性抵抗が大きくて、該変速機を介する車輪への動力伝達効率が低くなる。すなわち、変速機が暖機されるまで車輪への動力伝達効率が低いままであり、これは、動力を効率よく車輪に伝達するために、言い換えるとエネルギ効率を高くするためにエンジンと電動機とを動力源として使用するハイブリッド車の利点を損なっている。したがって、冷機状態の変速機を早期に暖機する対策を講じる必要がある。
そこで、本発明は、エンジンと複数の電動機とを備えた車両において、該エンジンと複数の電動機の駆動状態を制御することにより、始動時等に冷機状態の変速機を早期に暖機できる車両の駆動制御装置及び制御方法を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、エンジンと、エンジンの動力を車輪に伝達する変速機と、エンジンの出力軸と変速機の入力軸との間に配置されて、変速機を介して車輪に動力を供給する動力源または変速機を介して車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第1電動機と、変速機の出力軸より車輪側の動力伝達経路に連結されるように配置されて、車輪に動力を供給する動力源または車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第2電動機とを有する車両の駆動制御装置であって、
前記変速機の冷機状態を検出する冷機状態検出手段と、
前記第1および第2電動機を発電機または動力源として機能させる電動機制御手段と、
前記冷機状態検出手段が前記変速機の冷機状態を検出したときに、前記電動機制御手段を介して前記第1電動機を発電機として機能させ、かつ前記第2電動機を動力源として機能させて、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動させることにより、該第2電動機の動力を車輪側に伝達しつつ、該第2電動機の動力の一部を前記変速機を介して前記第1電動機に伝達して該第1電動機を発電機として駆動する動力循環状態を形成する動力循環手段とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の駆動制御装置において、
前記動力循環手段は、前記動力循環状態を形成する第1走行モードが実行される走行状態に比べて高速側の走行状態のときに、前記第1電動機を動力源として機能させて、該第1電動機の動力を変速機を介して車輪側に伝達しつつ、該第1電動機の動力の一部を前記第2電動機に伝達して該第2電動機を発電機として駆動する第2走行モードを実行することを特徴とする。
一方、請求項5に記載の発明は、エンジンと、エンジンの動力を車輪に伝達する変速機と、エンジンの出力軸と変速機の入力軸との間に配置されて、変速機を介して車輪に動力を供給する動力源または変速機を介して車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第1電動機と、変速機の出力軸より車輪側の動力伝達経路に連結されるように配置されて、車輪に動力を供給する動力源または車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第2電動機とを有する車両の駆動制御方法であって、
前記変速機が冷機状態にあるときに、前記第1電動機を発電機として機能させ、かつ前記第2電動機を動力源として機能させて、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動させることにより、該第2電動機の動力を車輪側に伝達しつつ、該第2電動機の動力の一部を前記変速機を介して前記第1電動機に伝達して該第1電動機を発電機として駆動する動力循環状態を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、変速機が冷機状態にあるとき、第1電動機が発電機として機能し、かつ第2電動機が動力源として機能し、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動することにより、前記第2電動機が変速機を介して前記第1電動機を駆動する動力循環状態を形成する。このとき、前記第1電動機が回転抵抗の役割をするので変速機が高負荷状態になり、第2電動機が発生して該変速機に伝達された動力の一部が該変速機内において熱に変わる。この熱により変速機が早期に暖機される。その結果、変速機を介する車両のエネルギ効率が早期に通常の高い状態に回復する。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記動力循環手段は、第2電動機の動力を車輪側に伝達しつつ、該第2電動機の動力の一部を前記変速機を介して前記第1電動機に伝達して該第1電動機を発電機として機能させる第1走行モード、または前記第1電動機の動力を変速機を介して車輪側に伝達しつつ、該第1電動機の動力の一部を前記第2電動機に伝達して該第2電動機を発電機として機能させる第2走行モードを実行する。第2走行モードは、第1走行モードが実行される走行状態に比べて高速側の走行状態のときに実行される。すなわち車速が高速になると、第1走行モードから第2走行モードに切り換わる、言い換えると第2電動機が動力源から発電機に機能切り替えされる。
したがって、走行状態が低速であるときはエンジンを使用せず第2電動機のみを使用して走行し、そこから走行状態が高速になると第2電動機を動力源として使用せずエンジンのみを使用して走行する車両の場合、第1および第2走行モードが実行される条件である走行状態を、モータのみで走行する条件である走行状態とエンジンのみで走行する条件である走行状態との間に設定すれば、暖機のためだけに第2電動機を余分に機能切り替えする必要がなくなる。
一方、請求項3に記載の発明によれば、変速機が冷機状態にあるとき、第1電動機が発電機として機能し、かつ第2電動機が動力源として機能し、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動することにより、前記第2電動機が変速機を介して前記第1電動機を駆動する動力循環状態を形成する。このとき、前記第1電動機が回転抵抗の役割をするので変速機が高負荷状態になり、第2電動機が発生して該変速機に伝達された動力の一部が該変速機内において熱に変わる。この熱により変速機が早期に暖機される。その結果、変速機を介する車両のエネルギ効率が早期に通常の高い状態に回復する。

図1は、本発明の一実施形態に係る車両の駆動制御装置を含み、本発明に係る駆動制御方法が実施される、エンジンと複数の電動機とを動力源として使用する車両の駆動系統を概略的に示している。図において白抜き太線は動力線を示し、実線は電力線を、点線は信号線を示している。
図1に示すように、駆動系統は、動力源として、エンジン10、ジェネレータ12、およびモータ14と、これらの動力源から動力が伝達され、その伝達された動力を車輪(図示せず)に伝達するデフ16とを有する。
また、駆動系統には、エンジン10(およびジェネレータ12)とデフ16との間には、トランスミッション18と、動力を伝達するまたは遮断するエンジンクラッチ20とが配置されている。一方、モータ14とデフ16との間には、減速機22と、動力を伝達するまたは遮断するモータクラッチ24とが配置されている。
さらに、ジェネレータ12とモータ14に電力を供給する、またはこれらにより充電されるバッテリ26が配置されている。ジェネレータ12とバッテリ26の間にはインバータ28が、モータ14とバッテリ26との間にはインバータ30とが配置されており、これらのインバータ28、30は共通のDCリンク32を介してバッテリ26に接続されている。
さらに、駆動系統の各構成要素を制御するコントローラ34が車両に搭載されている。
ジェネレータ12は、動力源または発電機として機能できる、いわゆる電動機(請求の範囲に記載の「第1電動機」に対応。)であり、その出入力軸がエンジン10の出力軸に連結されている。そのエンジン10の出力軸は、トランスミッション18の入力軸に連結されている。また、トランスミッション18の出力軸は、エンジンクラッチ20の入力軸に連結されており、該入力軸と断接する該クラッチ20の出力軸はデフ16に連結されている。したがって、ジェネレータ12は、トランスミッション18、エンジンクラッチ20、デフ16を介して車輪に動力を伝達する動力源として機能することができ、また車輪側から、デフ16、エンジンクラッチ20、トランスミッション18を介して駆動されて発電する発電機として機能することができる。
モータ14も、ジェネレータ12と同様に、動力源または発電機として機能できる、いわゆる電動機(請求の範囲に記載の「第2電動機」に対応。)であり、その出入力軸が減速機22の入力軸に連結されている。減速機22の出力軸はモータクラッチ24の入力軸に連結されており、該入力軸と断接するクラッチ24の出力軸はデフ16に連結されている。したがって、モータ14は、減速機22、モータクラッチ24、デフ16を介して車輪に動力を伝達する動力源として機能することができ、また車輪側から、デフ16、モータクラッチ24、減速機22を介して駆動されて発電する発電機として機能することができる。
トランスミッション18は、トルクコンバータ付きのトランスミッションであって、エンジン10および/またはジェネレータ12から伝達された動力を、コントローラ34が要求する変速段に対応する動力に変換して車輪に伝達する。
エンジンクラッチ20は、コントローラ34の制御により、トランスミッション18からの動力をデフ16に伝達する、または遮断する。
なお、図においては、トランスミッション18とエンジンクラッチ20は、別の装置であるが、例えば、エンジンクラッチ20の入力軸である回転要素をトランスミッション18内の回転要素(例えばプラネタリギヤの1つの回転要素)とし、この回転要素と断接する出力軸である回転要素をトランスミッション18の変速機構が組み込まれる変速機ケース内に配置することにより、トランスミッション18とエンジンクラッチ20とを1つの装置としてもよい。
減速機22は、モータ14の回転数を減速してモータクラッチ24の入力軸に伝達する。
モータクラッチ24は、コントローラ34の制御により、減速機22からの動力をデフ16に伝達する、または遮断する。
インバータ28は、ジェネレータ12が動力源として機能する場合、DCリンク32を介してバッテリ26またはインバータ30から供給される直流電力を交流電力に変換してジェネレータ12に供給する。また、ジェネレータ12が発電機として機能する場合、ジェネレータ12が発生した交流電力を直流電力に変換してバッテリ26またはインバータ30に供給する。
また、インバータ28は、コントローラ34に、ジェネレータ12を発電機から動力源に、またその逆に機能切り替えする手段として制御される。さらに、コントローラ34に制御され、ジェネレータ12が発電機として機能するときはその発電力を調節する、または動力源として機能するときはその動力を調節する役割をする。さらにまた、ジェネレータ12を発電機または動力源として使用しないときは、DCリンク32とジェネレータ12とを遮断し、モータ14を非稼動状態にする。
インバータ30は、モータ14が動力源として機能する場合、DCリンク32を介してバッテリ26またはインバータ28から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ14に供給する。また、モータ14が発電機として機能する場合、モータ14が発生した交流電力を直流電力に変換してバッテリ26またはインバータ28に供給する。
また、インバータ30は、コントローラ34に、モータ14を発電機から動力源に、またその逆に機能切り替えする手段として制御される。さらに、コントローラ34に制御され、モータ14が発電機として機能するときはその発電力を調節する、または動力源として機能するときはその動力の調節する役割をする。さらにまた、モータ14を発電機または動力源として使用しないときは、DCリンク32とモータ14とを遮断し、モータ14を非稼動状態にする。
DCリンク32は、2つのインバータ28、30とバッテリ26との接続に共通して使用されるリンクであって、そのためにインバータ28と30が直接接続され、ジェネレータ12またはモータ14の一方が発電機として機能し、かつ他方が動力源として機能している場合、該一方が発電した電力を該他方に供給し、それにより該他方を作動させることができる。
コントローラ34は、車両の走行状態に対応してエンジン10、トランスミッション18、エンジンクラッチ20、モータクラッチ24、インバータ28、30を制御するように構成されている。走行状態に対応するために、コントローラ34には、車速センサ50、アクセル開度センサ52、トランスミッション18の温度を検出するTM温度検出センサ54、エンジン回転数センサ56、およびモータ14の回転数を検出するモータ回転数センサ58それぞれから検出信号が入力される。コントローラ34は、その信号に基づいて制御を実行する。
コントローラ34は、具体的には、図2に示すように、車速Vとアクセル開度Aopに基づいて(車速センサ50とアクセル開度センサ52とからの信号に基づいて)、車両に種々の走行を実行させる。図2は、車速とアクセル開度で定義される走行状態のマップであって、複数の走行方法(走行モード)が実行される領域が定義されている。
図2に示すように、コントローラ34は、車速Vが低速であってアクセル開度Aopが小さい、すなわち低速低負荷走行領域では、モータ14のみで走行するモータ走行モードを実行する。この場合、コントローラ34は、図3(A)に示すように、モータ14をインバータ30を介して動力源として機能させ、エンジンクラッチ20を遮断状態に、モータクラッチ24を接続状態に制御する。これにより、白ぬき矢印に示すように、モータ14が発生した動力がモータクラッチ24、デフ16を介して車輪に伝達され、車両が走行する。
走行状態がモータ走行モード実行領域より高速側または高負荷側の領域の走行状態になると、図2に示すように、コントローラ34は、エンジン10のみで走行するエンジン走行モードを実行する。この場合、コントローラ34は、図3(B)に示すように、エンジンクラッチ20を接続状態に、モータクラッチ24を遮断状態に制御する。これにより、エンジン10が発生した動力が、トランスミッション18、エンジンクラッチ20、デフ16を介して車輪に伝達され、車両が走行する。
走行状態がエンジン走行モード実行領域より高負荷側の領域の走行状態になると、図2に示すように、コントローラ34は、エンジン10と、ジェネレータ12またはモータ14の少なくとも1つを用いた、いわゆる電動機がエンジン10による走行をアシストするアシスト走行モードを実行する。具体的には、モータ14が動力源として機能することが可能な限界車速Vmoffより低速側の領域内において、低負荷側の領域では、エンジン10とモータ14とを使用して走行するモータアシスト走行モードを実行する。これより高負荷領域では、これにジェネレータ12が加わった、エンジン10、ジェネレータ12、およびモータ14を使用したアシスト走行モードを実行する。一方、限界車速Vmoffより高速側の領域では、モータ14を動力源として使用することができないので、エンジン10とジェネレータ12とを使用したアシスト走行モードを実行する。
なお、上述した、図2に示すモータアシスト走行モード実行領域は、エンジン10とモータ14とを使用する領域であるが、エンジン10とジェネレータ12とを使用するジェネレータアシスト走行モード実行領域であってもよい。
アシスト走行モードの場合、図3(C)に示すように、コントローラ34は、ジェネレータ12またはモータ14の少なくとも1つを動力源として機能させ(図においては両方)、エンジンクラッチ20を接続状態に制御し、モータ14を動力源として使用する場合はモータクラッチ24も接続状態に制御する。これにより、エンジン10、ジェネレータ12またはモータ14の少なくとも1つが発生した動力が、デフ16を介して車輪に伝達され、車両が走行する。
また、コントローラ34は、図3(D)に示すように、減速時(アクセル開度がゼロのとき)、バッテリ26を充電するために、ジェネレータ12とモータ14を発電機として機能させ、エンジンクラッチ20を接続状態に、モータクラッチ24も接続状態に制御する。これにより、車輪側から伝達された動力によってジェネレータ12やモータ14が駆動されて発電し、その発電電力がバッテリ26に供給される。
ここまで説明してきたコントローラ10が実行する、走行状態に応じてモータ走行モード、エンジン走行モード、或いはアシスト走行モードを実行する制御は、トランスミッション18が冷機状態でないとき、具体的に言えば、トランスミッション18内の潤滑油の粘度が十分低く、トランスミッション18の動力伝達効率が通常どおりに高い場合の制御である。ここからは、本発明に係る、トランスミッション18が冷機状態にあるときの、すなわち、トランスミッション18内の潤滑油の粘度が高く、そのためにトランスミッション18の動力伝達効率が通常より低い場合のコントローラ34が実行する制御を説明する。
コントローラ34は、トランスミッション18の温度を検出するTM温度センサ54からの検出信号に基づいて、トランスミッション18が冷機状態であることを検出するように構成されている。例えば、冷機状態を示す温度に対応する信号がTM温度センサ54から入力されると、コントローラ34は、トランスミッション18が冷機状態であると検出する。
トランスミッション18が冷機状態にあるとき、コントローラ34は、図4に示す冷機状態用の走行モードマップを用いた制御を実行する。
図4に示すように、コントローラ34は、車速Vが低速であってアクセル開度Aopが小さい、すなわち低速低負荷走行領域で、冷機状態のトランスミッション18を暖機するための動力循環走行モードを実行するように構成されている。
動力循環走行モードは、図5に示すように、コントローラ34が、ジェネレータ12またはモータ14のいずれか一方を発電機と機能させ、かつ他方を動力源と機能させ、エンジンクラッチ20とモータクラッチ24の両方を接続状態に制御し、該一方が発電した電力によって該他方を作動させることにより、該他方がトランスミッション18を介して該一方を駆動する、ジェネレータ12、トランスミッション18、モータ14を動力循環状態にする走行モードである。
図5(A)は、ジェネレータ12を発電機として機能させ、モータ14を動力源として機能させることにより、モータ14、トランスミッション18、ジェネレータ12、モータ14・・・と順に動力(白抜き矢印)が循環する第1動力循環走行モードの走行状態を示している。ただし、厳密には、ジェネレータ12からモータ14への循環は、動力ではなく、相応の電力である。
一方、図5(B)は、ジェネレータ12を動力源として機能させ、モータ14を発電機として機能させることにより、ジェネレータ12、トランスミッション18、モータ14、ジェネレータ12・・・と順に動力が循環する第2動力循環走行モードの走行状態を示している。
このように図5に示す動力循環走行モードを実行している状態では、発電機として機能している一方(図5(A)の場合はジェネレータ12、図5(B)はモータ14)が回転抵抗の役割をするのでトランスミッション18が高負荷状態になり、他方(図5(A)の場合はモータ14、図5(B)はジェネレータ12)が発生して該トランスミッション18に伝達された動力の一部が該トランスミッション18)内において熱に変わる。この熱により冷機状態のトランスミッション18が早期に(動力循環走行モードを実行しない場合に比べて)暖機される。その結果、トランスミッション18を介する車両のエネルギ効率が早期に通常の高い状態に回復する。
この動力循環状態走行モードが、図4に示すように、車速Vが低速であってアクセル開度Aopが小さい、すなわち低速低負荷走行領域において実行される理由は、トランスミッション18の冷機状態が検出されるタイミングを考慮したためである。すなわち、走行中に非冷機状態であったトランスミッション18が冷機状態になる可能性が低く、冷機状態は、停止中の車両が走行を開始したすぐ後の、低速低負荷走行時に検出される可能性が高いことを考慮したものである。例えば、寒期に長時間駐車していたときは、トランスミッションは冷機状態の可能性が高く、それが走行を開始したすぐ後に検出される。
また、別の観点から言えば、低速低負荷走行以外の走行、例えば高速走行、高負荷走行においては、トランスミッション18は、低速低負荷走行に比べて、大きな動力を伝達しており、そのためトランスミッション28から発生する熱も大量である。したがって、低速低負荷走行以外では、わざわざ動力循環走行モードを実行しなくても早期に暖機できる。すなわち、トランスミッション28が伝達する動力が小さい、発生する熱が少量である低速低負荷走行時のみにおいて、該トランスミッション18が冷機状態にあるときは、その暖機のために動力循環走行モードを実行するようにしている。
さらに、図4に示すように、第2動力循環走行モードが実行される走行状態の領域は、第1動力循環走行モードの領域に比べて高速側に定義されている。厳密に言えば、停止中の車両が開始した一般的な走行(例えば、徐々にアクセルペダルの踏込み量を増加して加速していく走行)において、その走行モードがモータ走行モード、第1動力循環走行モード、第2動力循環走行モード、エンジン走行モードと順に変化するように、これらの領域が配置されている。
この理由を、図4に示す白抜き矢印のように、モータ走行モード、第一動力循環走行モード、第二動力循環走行モード、エンジン走行モードと順に変化するときのコントローラ34の制御を、図6に示すタイムチャートを参照しながら説明した後に述べる。
図6に示すタイムチャートは、トランスミッション18が冷機状態の停止中の車両が走行を開始した後の、エンジン10の出力、バッテリ26の出力、ジェネレータ12の出力、モータ14の出力、トランスミッション18の伝達動力、エンジンクラッチ20のON−OFF状態、モータクラッチ24のON−OFF状態、および車速それぞれの変化を示している。
図6に示すように、車両の停止中、コントローラ34は、エンジンクラッチ20をOFF状態(遮断状態)に制御し、モータクラッチ24をON状態(接続状態)に制御している。
この状態で、運転者が発進要求すると(例えばアクセルペダルを踏むと)、コントローラ34は、インバータ30を介してバッテリ26の電力によりモータ14を動力源として作動させる。そして、作動したモータ14の出力(動力)を一定の出力値で維持する(図において、出力は、駆動側が動力で、発電側が発電力を示す。)。このモータ14の出力により、車両が走行し始める(車速が上がり始める)。
その後、すぐに、コントローラ34は、インバータ28を介してバッテリ26の電力によりジェネレータ12を動力源として作動させる。これにより、エンジン10をクランキングする(始動する。)。そして、エンジン10が出力し始める。
エンジン10の始動が完了すると、コントローラ34は、ジェネレータ12を発電機に機能切り替えし、そのジェネレータ12はエンジン10に駆動されて一定の電力を発電し始める。この電力によりモータ14が作動する(その結果、バッテリ26の出力がゼロになる)。
なお、この運転者が発進要求をしてモータ走行するまでは、トランスミッション18が冷機状態でないときと同じである。
車速がモータ走行モード実行領域から第1動力循環走行モード実行領域に変わると、コントローラ34は、トランスミッション18を暖機するために、エンジンクラッチ20をON状態に制御し、モータ14の出力(動力)を増大し、そのモータ14を作動させるためにジェネレータ12の出力(発電力)を増大する。それにより、図5(A)に示すように、モータ14が発生した動力の一部である、トランスミッション18を介してジェネレータ12に伝達する循環動力Pcirが発生する(このとき、トランスミッション18は逆駆動状態である。)。その後、コントローラ34は、モータ14の出力とジェネレータ12の出力を所定の一定値で維持し、循環動力(トランスミッション18の逆伝達動力)Pcirを所定の一定値に維持する。この間、循環動力Pcirによりトランスミッション18が暖機され、車両は、モータ14が発生した動力から循環動力Pcirを除いた動力Poutがデフ16を介して車輪に伝達されることにより走行する。なお、エンジン10の出力は、ジェネレータ12の駆動に使用されている。
続いて、車速が第1動力循環走行モード実行領域から第2動力循環走行モード実行領域に変わると、コントローラ34は、ジェネレータ12をインバータ28を介して発電機から動力源として機能切り替えし始めるとともに、モータ14をインバータ30を介して動力源から発電機に機能切り替えし始める。そして、機能切り替えが完了すると、すなわちジェネレータ12の出力が動力となってモータ14の出力が電力になる第二動力循環走行状態になると、それらの出力を増大する。それにより、図5(B)に示すように、エンジン10とジェネレータ12が発生した動力の一部である、トランスミッション18を介してモータ14に伝達する循環動力Pcirが発生する(このとき、トランスミッション18は正駆動状態である。)。その後、コントローラ34は、モータ14の出力とジェネレータ12の出力を所定の一定値で維持し、循環動力(トランスミッション18の正伝達動力の一部)Pcirを所定の一定値に維持する。この間、循環動力Pcirによりトランスミッション18が暖機され、車両は、エンジン10とジェネレータ12が発生した動力から循環動力Pcirを除いた動力Poutがデフ16を介して車輪に伝達されることにより走行する。
さらに、車速が第2動力循環走行モード実行領域からエンジン走行モード実行領域に変わると、コントローラ34は、インバータ28、30を介してジェネレータ12、モータ14とDCリンク32とを遮断することにより、これらを非稼動状態にする。これにより、ジェネレータ12とモータ14は、発電機としてまたは動力源として機能せず、その出力はゼロに向かって変化する。これらの出力がゼロになると、コントローラ34は、モータクラッチ24をOFF状態(遮断状態)に制御し、エンジン走行モードを実行し始める。
まとめると、第2動力循環走行モード実行領域を、第1動力循環走行モード実行領域に比べて高速側に定義することにより、モータ14は車速が高速になると動力源から発電機に機能切り替えされる。
したがって、第1および第2動力循環走行モードが実行される領域を、図4に示すように、モータ走行モード実行領域とエンジン走行モード実行領域の間に設定すれば、暖機のためだけにモータ14を余分に機能切り替えする必要がなくなる。具体的にいうと、モータ走行モード、第1動力循環走行モード、第2動力循環走行モード、エンジン走行モードと順に遷移する過程において、モータ14の機能切り替えが、図4に示すように、動力源として機能している状態から非稼動状態に切り替えるだけで済む。
もし、これとは逆に、第2動力循環走行モード実行領域が第1動力循環走行モード実行領域に比べて低速側である場合、すなわち、モータ走行モード、第2動力循環走行モード、第1動力循環走行モード、エンジン走行モードと遷移する場合、モータ14は、モータ走行モードから第2動力循環走行モードに変わる際に動力源から発電機に機能切り替えし、次に第2動力循環走行モードから第1動力循環走行モードに変わる際に発電機から動力源に機能切り替えし、最後に第1動力循環走行モードからエンジン走行モードに変わる際に動力源として機能している状態から非稼動状態にすることになる。
また、図4に示すように、モータ14が動力源として機能しているモータ走行モード実行領域と第1動力循環走行モード実行領域とが隣接しているので、モータ走行モードから第1動力循環走行モードに変わるときに、モータ14を動力源として機能させたままにすることができる。
ここからは、上述したことを実行する、すなわち、トランスミッション18が冷機状態であるか否かを検出し、冷機状態が検出されたときは、動力循環走行モードを実行するコントローラ34の制御の流れを、図7に示すフローを参照しながら説明する。
まず、コントローラ34は、ステップS100において、TM温度センサ54、車速センサ50、およびアクセル開度センサ52からの信号を読込む。
次に、ステップS110において、コントローラ34は、TM温度センサ54から読み込んだ信号が示すトランスミッション18の温度Ttmが所定値以上か否か、すなわちトランスミッション18が通常状態かそれとも冷機状態かを判定する。温度Ttmが所定値以上、すなわちトランスミッション18が通常状態であるときはステップS120に進む。そうでなく、トランスミッション18が冷機状態にあるときはステップS130に進む。
ステップS120において、コントローラ34は、図2に示すような、通常時用の走行モードマップを、記憶装置(図示せず)から読込む。そして、続くステップS140において、ステップS100で読込んだ車速V、アクセル開度AopとステップS120で読込んだ通常時用走行モードマップとに基づいて、走行モードを決定する。例えばエンジン走行モードに決定する。
走行モードを決定すると、コントローラ34は、ステップS150において、その走行モードを実行する。決定された走行モードがエンジン走行である場合、図3(B)に示すエンジン走行状態になるように、エンジン10などの制御対象を制御する。そして、リターンに進み、スタートに戻る。
一方、ステップS110でトランスミッション温度Ttmが所定値以上でない、すなわちトランスミッション18が冷機状態であると判定すると、コントローラ34は、ステップS130において、図4に示すような、冷機時用の走行モードマップを、記憶装置(図示せず)から読込む。そして、続くステップS160において、ステップS100で読込んだ車速V、アクセル開度AopとステップS130で読込んだ冷機時用走行モードマップとに基づいて、走行モードを決定する。
走行モードを決定すると、コントローラ34は、決定した走行モードが動力循環走行モードであるか否かを判定する。動力循環走行モードの場合、ステップS180に進む。そうでない場合、既に説明したステップS150に進む。
ステップS180において、コントローラ34は、決定した動力循環走行モードが第1動力循環走行モードであるか否かを判定する。第1動力循環走行モードである場合、ステップS200に進み、第1動力循環走行モードを実行し、そして、リターンに進み、スタートに戻る。一方、そうでなく、第2動力循環走行モードである場合、ステップS300に進み、第2動力循環走行モードを実行し、そして、リターンに進み、スタートに戻る。
次に、第1動力循環走行モードの実行内容の詳細を説明するために、その制御の流れを示す図8のフローを説明する。
まず、第1動力循環走行モードの実行は、ステップS200−1において、コントローラ34が、トランスミッション18のトルクコンバータのロックアップクラッチを締結状態にすることにより開始される。これは、第1動力循環走行モード時、すなわちトランスミッション18が逆駆動状態であるときはロックアップクラッチを締結状態にしないと、動力がモータ14側からジェネレータ12側に伝達されないからである。
また、ステップS200−2において、コントローラ34は、図5(A)にも示すように、エンジンクラッチ20とモータクラッチ24とをON状態(接続状態)に制御する。
次に、ステップS200−3において、コントローラ34は、トランスミッション18の温度Ttmと、その温度のトランスミッション18の暖機に必要な循環動力Pcirとの関係を示した、予め作成されて記憶装置(図示せず)に記憶されている、図9に示すような、TM温度Ttm−循環動力Pcirマップを読込む。図9に示すように、TM温度が低くなればなるほど、必要な循環動力Pcirは大きくなるように、すなわち暖機に必要な熱量が大量になるようにマップは設定されている。
続いて、ステップS200−4において、コントローラ34は、図7のステップS100で読込んだトランスミッション温度Ttmと、ステップS200−2で読込んだTM温度Ttm−循環動力Pcirマップに基づいて、循環動力Pcirを算出する。
ステップS200−5において、コントローラ34は、ステップS200−3で算出した循環動力Pcirの値に基づいて、すなわち算出した循環動力Pcirの発生に必要な、エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmを算出する。
エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmの算出方法について、図5(A)を用いて説明する。
図5(A)に示すように、動力の釣り合いから、モータ14の出力Pm、エンジン10の出力Pe、ジェネレータ12の出力Pgは、数1に示す3つの式で表現される。
(数1)
Pm=Pout+Pcir+PLmr
Pe=Pg−Pcir+PLtm
Pg=Pm/(ηm×ηg)
数1の式において、Poutはデフ16から車輪に伝達される動力であり、すなわち車速とアクセル開度に対応しており、車速センサ50とアクセル開度センサ52からの信号に基づいて算出される。PLmrは、減速機22のロスパワーを示しており、モータ14の回転数(モータ回転数センサ58からの信号)に基づいて算出される。PLtmは、トランスミッション18のロスパワーを示しており、入力軸の回転数、すなわちエンジン10の回転数(エンジン回転数センサ56からの信号)に基づいて算出される。ηmはモータ効率、ηgはジェネレータ効率を示している。
したがって、算出した循環動力Pcirを数1の式に代入すれば、3つの値、モータ出力Pm、エンジン出力Pe、ジェネレータ出力Pgは算出される。そして、モータ回転数センサ56からの信号に基づいて、モータ出力Pmをモータ回転速度で割算すれば、モータ14のトルクTQmが算出される。同様に、エンジン回転数センサ56に基づいて、エンジン出力Peとジェネレータ出力Pgをエンジン回転速度で割算すれば、エンジン10のトルクTQeとジェネレータ12のトルクTQgが算出される。
このようにして、循環動力Pcirの発生に必要な、エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmが算出される。
算出したエンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmの値になるように、コントローラ34は、ステップS200−6において、エンジン10、ジェネレータ12、およびモータ14を制御する。これにより、温度Ttmで冷機状態のトランスミッション18が循環動力Pcirにより暖機される。そして、終了する。
次に、第2動力循環走行モードの実行内容の詳細を説明するために、その制御の流れを示す図10のフローを説明する。
まず、第2動力循環走行モードの実行は、ステップS300−1において、コントローラ34が、トランスミッション18のトルクコンバータのロックアップクラッチを解除状態にすることにより開始される。これは、トランスミッション18を正駆動状態であるときにロックアップクラッチを解除状態にすると、トルクコンバータによる動力損失も期待できる、すなわちトランスミッション18のロスパワーが大きくなり、暖機がより促進されるからである。
また、ステップS300−2において、コントローラ34は、図5(B)にも示すように、エンジンクラッチ20とモータクラッチ24とをON状態(接続状態)に制御する。
次に、ステップS300−3において、コントローラ34は、図8のステップS200−3と同様に、TM温度Ttm−循環動力Pcirマップを読込む。
続いて、ステップS200−4において、コントローラ34は、図7のステップS100で読込んだトランスミッション温度Ttmと、ステップS300−2で読込んだTM温度Ttm−循環動力Pcirマップに基づいて、循環動力Pcirを算出する。
ステップS300−5において、コントローラ34は、ステップS300−3で算出した循環動力Pcirの値に基づいて、すなわち算出した循環動力Pcirの発生に必要な、エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmを算出する。
エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmの算出方法について、図5(B)を用いて説明する。
図5(B)に示すように、動力の釣り合いから、モータ14の出力Pm、エンジン10の出力Pe、ジェネレータ12の出力Pgは、数2に示す3つの式で表現される。
(数2)
Pm=Pcir+PLmr
Pe=Pg−Pm×ηm×ηg
Pg=Pout+Pcir+PLtm
したがって、算出した循環動力Pcirを数2の式に代入すれば、3つの値、モータ出力Pm、エンジン出力Pe、ジェネレータ出力Pgは算出される。そして、モータ回転数センサ56からの信号に基づいて、モータ出力Pmをモータ回転速度で割算すれば、モータ14のトルクTQmが算出される。同様に、エンジン回転数センサ56に基づいて、エンジン出力Peとジェネレータ出力Pgをエンジン回転速度で割算すれば、エンジン10のトルクTQeとジェネレータ12のトルクTQgが算出される。
このようにして、循環動力Pcirの発生に必要な、エンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmが算出される。
算出したエンジン10のトルクTQe、ジェネレータ12のトルクTQg、モータ14のトルクTQmの値になるように、コントローラ34は、ステップS300−6において、エンジン10、ジェネレータ12、およびモータ14を制御する。これにより、温度Ttmで冷機状態のトランスミッション18が循環動力Pcirにより暖機される。そして、終了する。
以上、一実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、上述の実施形態の場合、冷機状態のトランスミッションを暖機する動力循環走行モードを実行する走行状態の領域は、図4に示すように、低速低負荷走行領域だけであるが、トランスミッションが冷機状態であれば、そのときの走行状態にかかわらず動力循環走行を実行ししてもよい。
また、図6に示すように、上述の実施形態の場合、モータは第2動力循環走行モードからエンジン走行モードに変わる際に、発電機状態から非稼動状態にされているが、そのときにバッテリの残量が少量であれば非稼動状態にせず、そのまま維持してエンジン走行モード中にモータによるバッテリの充電を実行してもよい。この場合、第2動力循環走行モードからエンジン走行モードに変わる際、モータを発電機として機能させたままになる。
最後に、上述の実施形態の場合、トランスミッションを暖機するために循環動力を発生させる動力循環走行モードは第1と第2とに2つに分かれているが、これは、上述したように、動力循環走行モードをモータ走行モードとエンジン走行モードとの間に実施するためであって、すなわち実施にあたりモータの機能切り替えを余分にしないようにするためで、必ず、ジェネレータを発電機とし、モータを動力源とする第1動力循環走行モードと、ジェネレータを動力源とし、モータを発電機とする第2動力循環走行モードとに分けなければならないわけでない。
以上のように、本発明に係る車両の駆動制御装置及び制御方法は、エンジンと複数の電動機とを備えた車両において、該エンジンと複数の電動機の駆動状態を制御することにより、始動時等に冷機状態の変速機を早期に暖機できる。したがって、エンジンと複数の電動機とを備えた車両の製造産業の分野において好適に利用される可能性がある。
本発明の実施形態に係る車両の駆動制御装置を含む、車両の駆動系統を概略的に示す図である。 通常時の走行モードマップを示す図である。 各走行モードの走行状態を示す図である。 トランスミッション冷機状態時の走行モードマップを示す図である。 動力循環走行モードの走行状態を示す図である。 図5の白抜き矢印で示す、モータ走行、第1動力循環走行、第2動力循環走行と順に走行所状態がかわるときのタイムチャートである。 トランスミッションの状態で走行モードを決定する制御のフローを示す図である。 第1動力循環走行モードの制御のフローである。 冷機状態のトランスミッションの温度と、暖機に必要な循環動力と関係を示すマップの図である。 第2動力循環走行モードの制御のフローである。
符号の説明
10 エンジン
12 第1電動機(ジェネレータ)
14 第2電動機(モータ)
18 変速機

Claims (3)

  1. エンジンと、エンジンの動力を車輪に伝達する変速機と、エンジンの出力軸と変速機の入力軸との間に配置されて、変速機を介して車輪に動力を供給する動力源または変速機を介して車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第1電動機と、変速機の出力軸より車輪側の動力伝達経路に連結されるように配置されて、車輪に動力を供給する動力源または車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第2電動機とを有する車両の駆動制御装置であって、
    前記変速機の冷機状態を検出する冷機状態検出手段と、
    前記第1および第2電動機を発電機または動力源として機能させる電動機制御手段と、
    前記冷機状態検出手段が前記変速機の冷機状態を検出したときに、前記電動機制御手段を介して前記第1電動機を発電機として機能させ、かつ前記第2電動機を動力源として機能させて、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動させることにより、該第2電動機の動力を車輪側に伝達しつつ、該第2電動機の動力の一部を前記変速機を介して前記第1電動機に伝達して該第1電動機を発電機として駆動する動力循環状態を形成する動力循環手段とを有することを特徴とする車両の駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の駆動制御装置において、
    前記動力循環手段は、前記動力循環状態を形成する第1走行モードが実行される走行状態に比べて高速側の走行状態のときに、前記第1電動機を動力源として機能させて、該第1電動機の動力を変速機を介して車輪側に伝達しつつ、該第1電動機の動力の一部を前記第2電動機に伝達して該第2電動機を発電機として駆動する第2走行モードを実行することを特徴とする車両の駆動源制御装置。
  3. エンジンと、エンジンの動力を車輪に伝達する変速機と、エンジンの出力軸と変速機の入力軸との間に配置されて、変速機を介して車輪に動力を供給する動力源または変速機を介して車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第1電動機と、変速機の出力軸より車輪側の動力伝達経路に連結されるように配置されて、車輪に動力を供給する動力源または車輪側から駆動されて発電する発電機として機能する第2電動機とを有する車両の駆動制御方法であって、
    前記変速機が冷機状態にあるときに、
    前記第1電動機を発電機として機能させ、かつ前記第2電動機を動力源として機能させて、前記第1電動機が発電した電力によって前記第2電動機を作動させることにより、該第2電動機の動力を車輪側に伝達しつつ、該第2電動機の動力の一部を前記変速機を介して前記第1電動機に伝達して該第1電動機を発電機として駆動する動力循環状態を形成することを特徴とする車両の駆動制御方法
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