JP5123778B2 - 情報隠蔽用ラベルおよび情報への不正行為確認方法 - Google Patents
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たとえば、再剥離可能な粘着剤を塗布しておき、一度開封した状態であっても再度の粘着および剥離を可能とした形態のラベルや、一度開封するとその貼付け活性が低下する擬似剥離機能を有する粘着剤を塗布しておき、再度の貼付けが困難になる形態のラベルなどがある。
さらに、無線によるデータ通信が可能なRFIDタグを情報隠蔽用ラベルに組み込んだので、用紙の情報記載領域に記載される情報に関連してRFIDタグのICチップに保存しておいたチップ情報を読み取りチェックすることにより、ないしは、このチップ情報と、情報記載領域に記載されている情報と、を比較することにより、情報隠蔽用ラベルにより隠蔽された情報記載領域における情報に関連する不正行為を判別ないし確認することができる。
しかも、上記粘着剤層として塗布する粘着剤は、再剥離機能や擬似剥離機能など特殊な機能や付属の薬剤を必要とせず、一般的な任意のものを採用することができるので、安価に情報隠蔽用ラベルを製造することができる。
図1は、情報隠蔽用ラベル1の平面図、図2は、図1のII−II線断面図、図3は、図1のIII−III線断面図、図4は、図1のIV−IV線断面図であって、情報隠蔽用ラベル1は、ラベル本体2と、剥離紙3と、を有する。
ラベル本体2は、たとえばほぼ正方形ないし矩形状を呈し、粘着剤層4がないつまみ部5をその一辺に突出させ、つまみ部5の左右の起点からその周囲にわたって、ラベル本体2および粘着剤層4に貫通してミシン目6を形成し、このミシン目6を境界線として、その内側のほぼ正方形ないし矩形状の除去領域7およびその外側の枠状の貼付け領域8を形成可能としている。
除去領域7には、つまみ部5に一体的に連続しているものであって、必要であれば、当該情報隠蔽用ラベル1の使用方法などをあらかじめ印刷しておくことができる。
たとえば、「裏側の剥離紙(剥離紙3)の周囲部分(剥離領域12、後述)を剥がして、目隠しをしたい部分に貼り付けて下さい。目隠しを取るには、つまみ部分(つまみ部5)からミシン目(ミシン目6)に沿って切り取って下さい。」などであるが、別途の説明書(図示せず)を準備しておいてもよい。
剥離紙3は、その周囲にわたって連続的に切込み10を形成し、この切込み10を境界線として、その内側のほぼ正方形ないし矩形状の被覆領域11およびその外側の枠状の剥離領域12を形成可能としている。
なお、この切込み10は、上記ラベル本体2におけるミシン目6と同一位置にこれを形成してあり、ラベル本体2の除去領域7と剥離紙3の被覆領域11とが上下の層において一致し、後述するように除去領域7が被覆領域11を除去可能である。また、ラベル本体2の貼付け領域8と剥離紙3の剥離領域12とが上下の層において一致している。もちろん、切込み10とミシン目6とは厳密に一致している必要はない。
すなわちRFIDタグ13は、ICチップ14およびアンテナ15を有し、所定のリーダーライター(図示せず)を用いて、アンテナ15を介して無線によりICチップ14に所定内容のデータを書き込むとともに、ICチップ14からデータを読み取ることができる。
RFIDタグ13のアンテナ15は、たとえば導電性インキによりこれを形成するもので、ラベル本体2のつまみ部5と、つまみ部5以外の領域(たとえば貼付け領域8のうち、図1中つまみ部5の左右に位置している部分)と、の間の境界部(ミシン目6)を横切ってこれを配置している。
なお、RFIDタグ13のアンテナ15は、ミシン目6と少なくとも一カ所において交差していることが必要である。
また、RFIDタグ13自体は、必要に応じて、ラベル本体2のつまみ部5以外の任意の部位にこれを設けることができる。
すなわち用紙16は、たとえば葉書の形態とした、たとえば委員による出欠連絡用紙であって、その表面16Aに出欠を取りまとめる委員会あての住所およびあて先があらかじめ印刷されており、その裏面16Bに当該委員会の委員がたとえば「出席」あるいは「欠席」の意思表示を行うとともに署名捺印する欄、すなわち情報記載領域17が設けられている。
一使用例として情報隠蔽用ラベル1は、用紙16その他必要な書類とともに、上記委員のもとに送付されるものとし、同委員が情報記載領域17に必要な記載および捺印を行ったのち、情報隠蔽用ラベル1によりこの情報記載領域17を隠蔽して、上記委員会あてに葉書(用紙16)を郵送するものである。
さらに剥離紙3は、情報記載領域17を被覆可能な被覆領域11を切込み10により形成している。すなわち切込み10は、その外側に位置する剥離紙3(剥離領域12)をラベル本体2から剥離可能とし、情報記載領域17を取り囲むように粘着剤層4を露出可能にこれを形成している。
また、ラベル本体2には、被覆領域11を除去可能な除去領域7をミシン目6により形成している。
図7は、情報隠蔽用ラベル1を貼り付けた状態の用紙16の説明図であって、図7(1)は、情報隠蔽用ラベル1を用紙16の情報記載領域17に貼り付けた状態の平面図、図7(2)は、ミシン目6の部分でラベル本体2の除去領域7とともに剥離紙3の被覆領域11を取り除いた状態の平面図である。
まず図5に示すように、用紙16および情報隠蔽用ラベル1を受け取った委員は、情報記載領域17に必要な情報を記載し、また捺印をした上で、切込み10の部分から剥離紙3の剥離領域12を剥離し、中央部の被覆領域11を残したままで、粘着剤層4を露出させた状態で、図7(1)に示すように、用紙16の情報記載領域17を隠蔽するように情報隠蔽用ラベル1を貼り付けた状態で、用紙16を返送する。
さらに、情報隠蔽用ラベル1の情報記載領域17を改ざんしようとして、あるいはのぞき見しようとして、つまみ部5を指でつまんでラベル本体2の除去領域7を取り除こうとすると、RFIDタグ13のアンテナ15がミシン目6と交差しているので、アンテナ15が切断されて、ICチップ14の読み取りが不完全あるいは不可能となる。
チップ情報が適正に読み取られなければ、何らかの不正行為があったものと推測することができるので、本人に直接連絡するなどの確認処理あるいは必要な管理処理を取ることができる。
チップ情報が適正であれば、ラベル本体2のつまみ部5を摘んでミシン目6に沿ってこれを切り開くようにラベル本体2(除去領域7)および貼り付いている剥離紙3(被覆領域11)を剥がせば、用紙16の情報記載領域17を視認することができる。
また、ラベル本体2の粘着剤層4自体は、一般的な粘着力を有するものであればよく、特別な機能を有する粘着剤である必要がないため、また、付属の塗布薬剤も不要であり、きわめて安価に情報隠蔽用ラベル1を製造することができる。
さらに、情報記載領域17に記載されている情報と、ICチップ14に保存されているチップ情報と、を比較することにより、情報隠蔽用ラベル1により隠蔽された情報記載領域17における情報に関連する不正行為を確認可能である。
たとえば図8は、本発明の第2の実施例による情報隠蔽用ラベル20の平面図であって、情報隠蔽用ラベル20において、RFIDタグ13のアンテナ15は、剥離紙3の剥離領域11に対応するラベル本体2の貼付け領域8をほぼ一周りしてこれを設けるとともに、この貼付け領域8におけるラベル本体2にアンテナ15を横切るように複数箇所に不正防止用切り目21を形成している。
したがって、情報隠蔽用ラベル20付きの用紙16を受け取った者(たとえば委員会の担当者)は、不正防止用切り目21が裂けた状態を視認して、何らかの不正行為が行われた、あるいは行われようとしたことを確認することができる。
さらに、不正防止用切り目21が裂けることによりRFIDタグ13のアンテナ15が切断されていれば、ICチップ14内のチップ情報を適正に読み取ることができなくなるため、情報隠蔽用ラベル20により隠蔽された用紙16中の情報記載領域17における情報に関連する不正行為を確認可能である。
2 ラベル本体
3 剥離紙
4 粘着剤層
5 つまみ部
6 ラベル本体2に形成したミシン目
7 ラベル本体2の除去領域
8 ラベル本体2に貼付け領域
9 剥離剤層
10 剥離紙3に形成した切込み
11 剥離紙3の被覆領域
12 剥離紙3の剥離領域
13 ラベル本体2に取り付けたRFIDタグ
14 ICチップ
15 アンテナ
16 用紙(たとえば、葉書、図6、図7)
16A 用紙16の表面
16B 用紙16の裏面
17 用紙16の裏面16Bの情報記載領域
20 情報隠蔽用ラベル(第2の実施例、図8)
21 不正防止用切り目
Claims (4)
- 所定内容の情報が記載される情報記載領域を有する用紙の該情報記載領域を隠蔽可能な情報隠蔽用ラベルであって、
前記情報記載領域より大きな面積を有するとともにこれを被覆可能であって、つまみ部を形成したラベル本体と、
このラベル本体のこのつまみ部以外の裏面に形成した粘着剤層と、
前記ラベル本体に取り付けるとともに、ICチップおよびアンテナを有し、前記情報に関連して無線によるデータ通信が可能なRFIDタグと、
前記粘着剤層を介して前記ラベル本体の裏面に仮着するとともに、その周囲に切込みを形成して、この切込みより外側に位置する剥離領域、およびこの切込みより内側に位置して前記情報記載領域を被覆可能な被覆領域を形成する剥離紙と、
を有するとともに、
前記RFIDタグの前記アンテナは、
前記ラベル本体の前記つまみ部と、前記つまみ部以外の領域と、の間の境界部を横切ってこれを配置していることを特徴とする情報隠蔽用ラベル。 - 前記ラベル本体には、前記被覆領域を除去可能な除去領域を形成するためのミシン目をその周囲に形成しているとともに、
前記RFIDタグの前記アンテナは、このミシン目と少なくとも一カ所において交差していることを特徴とする請求項1記載の情報隠蔽用ラベル。 - 前記RFIDタグの前記アンテナは、
前記剥離紙の前記剥離領域に対応する前記ラベル本体の貼付け領域にこれを設けるとともに、
この貼付け領域に前記アンテナを横切って不正防止用切り目を形成していることを特徴とする請求項1記載の情報隠蔽用ラベル。 - 所定内容の情報が記載される情報記載領域を有する用紙の該情報記載領域を隠蔽可能な情報隠蔽用ラベルを用いた、情報への不正行為確認方法であって、
前記情報隠蔽用ラベルは、
前記情報記載領域より大きな面積を有するとともにこれを被覆可能であって、つまみ部を形成したラベル本体と、
このラベル本体のこのつまみ部以外の裏面に形成した粘着剤層と、
前記ラベル本体に取り付けるとともに、ICチップおよびアンテナを有し、前記情報に関連して無線によるデータ通信が可能なRFIDタグと、
前記粘着剤層を介して前記ラベル本体の裏面に仮着するとともに、その周囲に切込みを形成して、この切込みより外側に位置する剥離領域、およびこの切込みより内側に位置して前記情報記載領域を被覆可能な被覆領域を形成する剥離紙と、
を有し、
前記用紙の前記情報記載領域に記載される前記情報に関連したチップ情報を前記RFIDタグの前記ICチップに保存しておき、
前記情報記載領域に前記情報が記載された状態で、前記剥離紙の前記剥離領域をはがした状態の前記情報隠蔽用ラベルを前記用紙に貼り付け、
前記情報記載領域に記載されている前記情報と、前記ICチップに保存されている前記チップ情報と、を比較することにより、前記情報隠蔽用ラベルにより隠蔽された前記情報記載領域における前記情報に関連する不正行為を確認可能とすることを特徴とする情報への不正行為確認方法。
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