以下、本発明に係る雀球遊技機の好適な実施形態を雀球遊技機を例にして説明する。ここで、図1は本発明の1つの実施形態による雀球遊技機10の正面図、図2はその側面図である。
始めに、雀球遊技機10の外観構造を図1及び図2を参照して説明する。図1に示す雀球遊技機10は、主に合成木板材により形成される略箱状の筐体30(図2参照)に対し、蝶番軸支部12を介して前枠11が回動開閉可能に軸支されている。
前枠11の前面は、開口部13aを塞ぐように嵌着された透明板(ペアガラス)を介して遊技盤面20を臨ませるガラス枠部13と、手牌や捨牌等の図柄や雀球遊技に必要なその他の情報を表示する第1の演出制御液晶表示装置14及び各種操作スイッチを配置するコンパネ部15とが、上下に連結して形成されている。
なお、前枠11は、図2に示すように、ガラス枠部13及びコンパネ部15を一体化したガラス枠部材60と、その背後においてガラス枠部材60を回動開閉可能に支持する中枠部材70との2つの扉部材を備えて構成されている。通常、中枠部材70は、筐体30を閉塞する状態で施錠されるとともに、ガラス枠部材60も中枠部材70側に閉塞して施錠されている。
また、図1において、前枠11の右端部には、中枠部材70(図2参照)及びガラス枠部材60(図2参照)を所定の鍵を挿入して解錠操作するための鍵穴18が設けられている。
ガラス枠部13には、開口部13aを囲むように立体的に装飾デザインされた演出用ランプ16a、16bが形成されている。ガラス枠部13を通して目視される遊技盤面20の略中央部には、第2の演出制御液晶表示装置21がその周囲を装飾する飾り部22とともに配設されている。この第2の演出制御液晶表示装置21は、例えば遊技者が捨牌操作をするときに手牌のうちから捨てるべき不要な牌の図柄を事前に表示したり、自摸操作をするときには自摸すべき牌の図柄を表示することで、初心者でも雀球遊技を楽しんでもらえるようにする遊技アシスト・ナビゲーションの表示装置として主に用いられる。
遊技盤面20の最上部には、7セグのLED(発光ダイオード)や複数のLED素子がマトリクス状に配置されたドットランプ装置23が配置されている。ドットランプ装置23は、雀球遊技機10の各種状態を予め定められているLEDの点灯パターンによって表示する。
演出制御液晶表示装置21の上方には、2つの入球口25a、25bと、特別入球口(以下「アタッカー」という)24が配置されている。なお、左の入球口25aは麻雀牌(以下「牌」という)の例えば「一索」が対応付けられ、右の入球口25bは「九索」が対応付けられている。
アタッカー24の右方には、通過口(以下「ゲート」という)26が配置され、また飾り部22の左右に風車27が配置されている。更に、遊技盤面20の最下方部には、複数の入球口を有する入球口列28が配設されている。
この入球口列28には、例えば25個の入球口が形成されており、図示はしていないが向かって左端から「東」、「南」、「一萬」〜「九萬」の順で各牌の図柄が対応付けられ、中央に「白」、「發」、「中」及び右端にかけて「一筒」〜「九筒」、「西」、「北」の図柄がそれぞれ順に対応付けられている。雀球遊技においては、何れかの入球口に遊技球が落入すると、当該入球口に対応付けられた図柄の牌が自摸されたものとして処理が進行する。
遊技盤面20を略半円状に画している左側内壁の一部(外レール)と、それとほぼ並行して設けられる帯状のレール部材(内レール)29aとにより球発射通路29が形成されている。なお、図示はしていないが、遊技盤面20には所定のゲージ設定に対応した多数本の釘が打設されている。すなわち、球発射装置740により打ち出された遊技球は、球発射通路29を介して遊技盤面20の遊技領域へ導かれ、複数のゲージ(釘)に衝突しその落下する方向を偶発的に変えながら何れかの入球口に落入するようになっている。
前枠11の略中段に形成されるコンパネ部15は、前面視略上弦状の形態を有してガラス枠部13よりも前方へ突出しており、前方に下って傾斜する略平坦な上部面15aと、上部面15aの前端縁から丸みを帯びて後方に下って傾斜する下部面15bとを備えている。上部面15aの略中央には、矩形横長の表示面を有する上述した第1の演出制御液晶表示装置14が配置されている。
また、上部面15aの左方部には、ゲームを行うのに必要な遊技メダル(以下「メダル」という)を投入するためのスリットが形成されたメダル投入部40と、内部に詰まらせたメダルを強制的に排除させるためのメダル返却ボタン41が設けられている。また、メダル投入部40に隣接して、押圧式のボタンスイッチからなるBET(ゲーム開始)ボタン43が配設されている。
また、コンパネ部15の上部面15aにおいて演出制御液晶表示装置14の下端に近接する位置には、それぞれ同一仕様の押圧スイッチからなる捨牌ボタン42が例えば14個配列されている。各捨牌ボタン42は、演出制御液晶表示装置14に表示される13個の手牌と自摸した1個の牌にそれぞれ対応しており、遊技者は何れかの捨牌ボタン42を任意に選択して押圧することで、対応する牌を切り捨てる捨牌操作を行うことができる。
また、上部面15aの右方部には、リーチボタン44と、左右のシフトボタン45a、45bと、選択決定ボタン46等が何れも押圧式のキースイッチとして配設されている。更に、コンパネ部15の下部面15bには、演出用ランプ17a、17bがそれぞれ左右両端部に設けられている。
前枠11の最下部には、一体皿パネル19が形成されている。この一体皿パネル19には、メダルの受け皿部51と、この受け皿部51へメダルを排出する下向きの開口を有するメダル出口部52と、スピーカが内側に配置される放音口53a、53bとがそれぞれ所定位置に形成されている。また、一体皿パネル19の右端部には、遊技球を遊技盤面20へ発射する回動操作をするための球発射レバー81が設けられている。
かかる雀球遊技機10におけるゲームの進行及び制御は、筐体30に内蔵される後述の主制御基板が所定のプログラムに従って演算処理を実行することで、一般には次のようにして行なわれる。
まず、遊技者がメダル投入部40に所定枚数(例えば3枚)のメダルを投入し、BETボタン43を押圧操作すると、主制御基板がゲーム開始時の手牌(配牌)として14個の牌の図柄を乱数発生手段を用いた内部抽選により決定する。そして、この14個の自動配牌した牌の図柄が演出制御液晶表示装置14に表示されるとともに、その配牌した図柄のコードデータがメモリに記憶される。
主制御基板は、この配牌(手牌)のコードデータを参照し、何れの麻雀役(上がり役)をも完成することができない不要な牌や、ゲーム開始時に遊技者が選択した難易度(大役狙いか小役狙いか)の基準に応じて捨てるべき牌を選定し、それらの図柄を演出制御液晶表示装置21に案内表示(ナビ)する。遊技者は、表示された図柄を参考にして、自ら不要と判断した1個の牌を対応する捨牌ボタン42を押圧して捨牌操作する。このとき、主制御基板は、捨牌操作に応じて手牌のコードデータを更新するとともに、この13個になった手牌の図柄を演出制御液晶表示装置14に表示させる。そして、主制御基板は、1個の遊技球を球発射装置740に供給して球発射(打ち出し)の準備を整える。
同時に、主制御基板は、13個の手牌から成立の可能性のある上がり役を算出し、設定された難易度に基づいて目標とする上がり役を選定する。そして、その上がり役を構成する手牌にない牌を自摸すべき牌として選定し、その図柄を演出制御液晶表示装置21に案内表示させる。
次いで遊技者は、球発射レバー81を操作して1個の遊技球を遊技盤面20へ打ち出すことで、何れかの入球口25a、25b、28へ遊技球を落入させる自摸操作を行う。そして、主制御基板は、遊技球の落入を検知した入球口に対応する牌を自摸した牌(自摸牌)として手牌に加える。すなわち、自摸操作前の手牌のコードデータに自摸した牌のコードデータを加えて更新するとともに、その自摸した牌の図柄を演出制御液晶表示装置14に表示させる。
このとき、主制御基板は、この自摸操作により14個になった手牌の図柄の組合せが予め設定された上がり(和了)役を完成しているか否かを判定する処理を行う。手牌が何れの上がり役をも完成していない場合には、主制御基板は、上述した処理と同様に捨てるべき牌を選定し、その図柄を演出制御液晶表示装置21に案内表示する。そして、遊技者は、再び手牌から不要な牌を捨てる捨牌操作を行う。
遊技者は、1回のゲームに与えられる例えば11個の遊技球を使ってこのような捨牌と自摸操作を繰り返し行い、全ての遊技球を使い切る前に14個の手牌により何れかの上がり役の組合せを完成させると、その上がり役ごとに予め設定されている枚数のメダルがメダル出口部52から受け皿部51へ払い出される。
一方、遊技者が上記所与の個数の遊技球を使い切っても何れの上がり役をも完成させることができなかった場合には、主制御基板は当該ゲームを終了(流局)させる処理を行う。
また、遊技者が完成させた上がり役がゲーム開始時に乱数発生手段を用いた内部抽選により決定された特定の上がり役(例えば「大三元」など)と同一である場合には、次回以降の所定ゲーム数について通常のゲームよりも遊技者に有利な特別遊技役(ボーナスゲーム役)の利益を付与する。
なお、一般に雀球遊技機10には、特別遊技役としてビックゲーム役とチャンスゲーム役の2種類の役が備えられている。ビックゲーム役とは、予め内部抽選された特定の上がり役(例えば「国士無双」や「大三元」など)で上がると、当該ゲームを含む以降の所定回数のゲームについて、遊技者に有利な条件を与える役をいう。
すなわち、ビックゲーム役が作動したゲームにおいては、遊技盤面20のゲート26が有効となり、打ち出された遊技球がこのゲート26を通過すると、アタッカー24の扉が開口する。そして、このアタッカー24に遊技球が落入すると、遊技者はシフトボタン45a、45bや選択決定ボタン46等を操作して、自摸牌として所望する牌を任意に選択できる。そして、遊技者は、このビックゲーム役が作動したゲームで上がり役を完成させると、通常よりも多くの得点数(メダル枚数)を獲得することができる。
次に、チャンスゲーム役とは、予め内部抽選された特定の上がり役(例えば「平和」、「一盃口」など)で上がると、当該ゲームで獲得される得点数を通常のゲームよりも多く加算するか、または次の1回のゲームのみ上述のビッグゲーム役を有効にする役をいう。
なお、雀球遊技機10には、かかる特別遊技役の他にも予め設定された上がり役の条件でゲームが終了したときに得点数を通常よりも増加させる得点増加手段が備えられている。例えば、この得点増加手段は、上がり役を完成した手牌に内部抽選されたドラ牌が含まれていると、そのドラ牌1個について所定の枚数のメダルを更に加算する。
次に、かかる雀球遊技機10において、筐体構造について更に詳細に説明する。上述したように雀球遊技機10は、前面側に開口30aを有する略箱状の筐体30と、筐体30の開口30aに対して開閉可能な前枠11とを備えている。更に、前枠11は、図2に示すように、2つの扉部材であるガラス枠部材60と中枠部材70とから構成されている。ここで、図3は、前枠11を取り外した状態での筐体30の正面図であり、主に筐体30の内部構造を表している。
図3において、筐体30は、上板31a、底板31b、左右の側板31c、31d及び背板31eを有して前方に開口30aを形成する。筐体30の背板31eの内側上部には、電源装置32と、外部端子基板33とが取り付けられている。
電源装置32は、電源コード479が延出している。電源コード479は、背板31eに形成された貫通孔31fに挿入し、プラグ479aを設けた一端側が筐体30の外側に延出する。電源装置32は、外部からプラグ479aを介して電源コード479に供給される電力を雀球遊技機10の各機器の所定作動電圧に変換し、それぞれに必要な容量の電力を配電する。
外部端子基板33は、雀球遊技機10の例えばアウト(投入メダル)数、セーフ(獲得メダル)数、特別遊技役(ビッグ、チャンス等)の作動回数等の情報を示す信号を外部の例えばホールコンピュータへ出力するためのインターフェース回路基板である。
筐体30の背板31eの略中央部には、主制御基板100を主制御基板ケースとしての透明なプラスチックケース551、552(図13参照)に格納した主制御装置34が、左右の取付ブラケット581、582を介して離脱不能に取り付けられている。この主制御基板100は、CPUと、ROM・RAM等の半導体メモリ等を搭載するマイコンベースの制御回路基板であり、ROMに記憶された所定のプログラムに従ってCPUが演算処理を実行することで、雀球遊技機10のゲーム進行及び各機器の駆動など、全体の動作を統括して制御している。
主制御装置34の下方には、中継基板36が透明なケース内に収容されて設けられている。中継基板36は、例えば電源装置32からメダル払出装置38への電力供給用のハーネス、及び主制御装置34とメダル払出装置38間の制御信号用のハーネスをそれぞれコネクタを介して電気的に接続している。
筐体30の底板31bに設置されているメダル払出装置38は、複数枚のメダルを貯留し得る概略椀形状のホッパー部381と、ホッパー部381に貯留されているメダルをメダル放出口38aから1枚ずつ付勢して放出するメダル払出機構部382とを備えている。また、メダル払出装置38に隣接して、当該ホッパー部381から溢れたメダルを受容するオーバーフロータンク39が設置されている。
筐体30において前枠11が開閉する側の側板31dの内壁には、上下2箇所のロックプレート111、112が、それぞれ当該側板31dに直交して内側に延び前面を略垂直に立てた状態で固定されている。これらロックプレート111、112は、前枠11(図2参照)側に設けられる施錠機構の鉤レバーと係止することで、前枠11(図2参照)を筐体30に対し閉塞した状態にロックする。下側のロックプレート112の下方近傍には、前枠11側に設けられるローラ部材を案内・支持するガイドプレート113が上面を略水平にして側板31dに固定されている。
次に、図4〜図12を参照しながら、本発明に関する電源装置32について詳細に説明する。図4は電源装置32及びその周辺部の分解斜視図である。図5は筐体30の背板31eに取付板401及び電源装置基板402を取り付けた状態を示す斜視図である。図6は電源装置32及びその周辺部の右斜め上側から見た斜視図である。図7は電源装置32及びその周辺部の右斜め下側から見た斜視図である。図8は電源装置32の透明カバー404及びその周辺部の断面図である。図9は電源装置32のコネクタ接続部840の正面側から見た断面図である。図10は電源装置32のコネクタ接続部840の右側方から見た断面図である。図11は電源装置32及びその周辺部のヒューズカバー板406を閉じた状態の正面図である。図12は電源装置32及びその周辺部のヒューズカバー板406を開いた状態の正面図である。
図4において、電源装置32は、取付板401と、電源装置基板402と、電源装置ケース403と、透明カバー404と、ヒューズ取付基板405と、ヒューズカバー板406と、第1及び第2のローレットネジ407、408と、ネジ411、412、…、425とから構成されている。なお、ここでローレットネジとは、ネジ頭部の周囲に例えば網目や平目状のローレットが刻まれ、同径の通常ネジよりもネジ頭部の直径が大きいネジをいい、ドライバ等の工具を使用しなくても、容易に締め付けや緩めることができるネジをいう。
取付板401は、金属板を略長四辺形に形成したものである。取付板401の上辺には、左右のネジ止め部431、432が上方に突出して形成されている。左右のネジ止め部431、432にはそれぞれ切欠き435及び長孔436が形成されている。切欠き435及び長孔436には、それぞれネジ411、412が挿通する。取付板401の上辺の中間部には、前方に膨出する段部439が形成されている。
取付板401の下辺には、左右のネジ止め部433、434が下方に突出して形成されている。左右のネジ止め部433、434にはそれぞれ切欠き437及び長孔438が形成されている。切欠き437及び長孔438には、それぞれネジ413、414が挿通する。
一方、背板31eには、ネジ411、412、413、414のネジ部がそれぞれ螺入するネジ孔331、332、333、334が形成されている。
取付板401の一面の左上コーナー近傍及び右上コーナー近傍の位置には、前方に突出した舌片をL字状に折り曲げて形成したネジ止め部441、442がそれぞれ形成されている。取付板401の左下コーナー近傍及び右下コーナー近傍の位置には、それぞれネジ挿通孔445、446が形成されている。ネジ挿通孔445、446には、それぞれネジ419、420のネジ部が挿通する。取付板401のネジ挿通孔445、446の間を約二等分する位置には、ネジ421のネジ部が挿通するネジ挿通孔447が形成されている。取付板401の一面のネジ挿通孔445、446より若干上側の位置には、前方に突出した舌片をL字状に折り曲げて形成したネジ止め部443、444がそれぞれ形成されている。取付板401のネジ止め部442より若干左下の位置には、ネジ424のネジ部が挿通するネジ挿通孔448が形成されている。取付板401のネジ止め部444より若干左上の位置には、ネジ425のネジ部が挿通するネジ挿通孔449が形成されている。
電源装置基板402は、いわゆる配電盤に相当するものであり、略横長四辺形の印刷配線板460に各種部品を実装している。印刷配線板460の下辺の左コーナー及び右コーナーには切欠き461、462が形成されている。印刷配線板460の下辺の略中央には切欠き463が形成されている。
電源装置基板402の左上コーナー近傍及び右上コーナー近傍の位置には、それぞれネジ挿通孔465、466が形成されている。ネジ挿通孔465、466には、それぞれネジ415、416のネジ部が挿通する。
電源装置基板402の切欠き461、462より若干上側の位置には、それぞれネジ挿通孔467、468が形成されている。ネジ挿通孔467、468には、それぞれネジ417、418のネジ部が挿通する。電源装置基板402の印刷配線板460の一面となる部品実装面471には、コイル472、コンデンサ473、474、CPU475、基板側コネクタ476、477、478等の電子部品が実装されている。これら電子部品は、電源装置基板402の他面に形成された印刷配線パターンを介して所定の組合せで接続されている。なお、CPU475は、電源装置基板402の部品実装面471の右辺近傍における上下の中間部に取り付けられている。
印刷配線板460の部品実装面471のネジ挿通孔466より若干下側の位置には、雀球遊技機10(図1参照)の外部に設けられた交流電源に一端側のプラグ479a(図3参照)が接続される電源コード479の他端が接続されている。
電源装置基板402の部品実装面471の切欠き462、463の間の位置には、基板側コネクタ476が設けられている。基板側コネクタ476は、主制御装置34(図3参照)に電気的に接続するハーネス801のハーネス側コネクタ811と結合する。ハーネス801には、可撓性のコネクタカバー821が取り付けられている。
電源装置基板402の部品実装面471の切欠き461、462の間の位置には、基板側コネクタ477、478が設けられている。基板側コネクタ477は、雀球遊技機10(図1参照)のサブ制御装置に電気的に接続するハーネス802のハーネス側コネクタ812と結合する。基板側コネクタ478は、中継基板36(図3参照)に接続するハーネス803のハーネス側コネクタ813と結合する。ハーネス803は、電源装置32から中継基板36を介してメダル払出装置38への電力を供給するためのものである。
透明カバー404は、透光性を有する素材で前面側壁部481、右側壁部482及び背面側壁部483を一体形成したものである。
背面側壁部483の上辺中央にはネジ挿通孔486を有するネジ止め部が上方に突出して形成されている。背面側壁部483の下辺中央にはネジ挿通孔487を有するネジ止め部が下方に突出して形成されている。ネジ挿通孔486、487には、それぞれネジ424、425のネジ部が挿通する
電源装置ケース403は、金属板を背面側が開口する箱形状に折り曲げて形成されたものであり、壁面を貫通して複数の放熱孔500、500…が形成され、前記電源装置基板402を内部に収納する。電源装置ケース403は、前面側壁部490と前面側壁部の背面側を取り囲む上下左右の壁部491、492、493、494を有している。
前面側壁部490の壁面には、複数の放熱孔500、500…が形成されている。前面側壁部490の壁面の中央より若干右寄りの位置には、縦長四辺形の開口501が形成されている。開口501の左側奥方及び右側奥方には、ヒューズ取付基板405をネジ止めするためのネジ止め部502、503が形成されている。
ネジ止め部502の上部には、ネジ422のネジ部が螺入されるネジ孔504が形成されている。ネジ止め部502の下部には、ネジ423のネジ部が螺入されるネジ孔505が形成されている。ここで、前記ネジ止め部502、503は、左右の板状部508、509を介して前面側壁部490に一体で形成されており、ヒューズ取付基板405及び左右の板状部508、509は、前面側壁部490の壁面の外側から内側に向けて窪む、ヒューズ収容部としての凹部510(図12参照)を形成するようになっている。
前面側壁部490の壁面の開口501より若干左下の位置には、ローレットネジ407のネジ部が螺入されるネジ孔506が形成されている。前面側壁部490の壁面の開口501より若干右上の位置には、ローレットネジ408のネジ部が螺入されるネジ孔507が形成されている。
ヒューズ取付基板405の左上コーナー近傍及び右下コーナー近傍の位置には、それぞれネジ挿通孔511、512が形成されている。ネジ挿通孔511、512には、それぞれネジ422、423のネジ部が挿通する。ヒューズ取付基板405の一面となる前面には、三本のヒューズ513、514、515がホルダ516、517、518、519、520、521(図12参照)を介して取り付けられている。
前記ヒューズカバー板406は、透光性を有する素材で板状に形成され、その板面の対角の一方の側となる左下側に前記第1のローレットネジ407のネジ部が挿通するネジ部挿通孔531が形成され、その板面の対角の他方の側に前記第2のローレットネジ408のネジ部が挿通するスリット532を有している。このスリット532は、前記ネジ部挿通孔531を中心として円周上に形成され、形成方向の一方が側がヒューズカバー板406の右辺に繋がっている。
電源装置ケース403の上側壁部491の後端には、上方から取付板401の段部439に係止するフック部541が形成されている。
電源装置ケース403の下側壁部492の後端の左右及び中央の位置には、ネジ止め部542、543、544が形成されている。ネジ止め部542、543、544には、それぞれネジ部挿通孔545、546、547が形成されている。ネジ部挿通孔545、546、547には、それぞれネジ419、420、421が挿通する。また、電源装置ケース403の下側壁部492には、基板側コネクタ476を外部に露出させるための切り欠き548と、基板側コネクタ477、478を外部に露出させるための切り欠き549が形成されている。
電源装置ケース403の右側壁部494の後端には、電源装置基板402に取り付けられた電源コード479が挿入される切り欠き550が形成されている。
以下、電源装置32の組み立て方法を説明する。作業者は、ネジ424、425のネジ部をそれぞれ透明カバー404のネジ挿通孔486、487に挿入し、それぞれ取付板401のネジ孔448、449に螺入することで、透明カバー404を取付板401に固定する。
次に、作業者は、電源装置基板402のCPU475を実装する右側を透明カバー404の前面側壁部481と背面側壁部483の間の隙間に挿入し、ネジ415、416、417、418を、それぞれ電源装置基板402のネジ挿通孔465、466、467、468に挿入し、取付板401のネジ止め部441、442、443、444のネジ孔に螺入することで、電源装置基板402を取付板401にネジ止め固定する。
次に、作業者は、ネジ411、412のネジ部をそれぞれ取付板401のネジ止め部431、432の切欠き435及び長孔436に挿入し、それぞれ背板31eのネジ孔331、332に螺入することで、取付板401のネジ止め部431、432を背板31eにネジ止め固定する。さらに、作業者は、ネジ413、414のネジ部をそれぞれ取付板401のネジ止め部433、434の切欠き437及び長孔438に挿入し、それぞれ背板31eのネジ孔333、334に螺入することで、取付板401のネジ止め部433、434を背板31eにネジ止め固定する。これにより、背板31eには取付板401が固定され、取付板401、電源装置基板402及び透明カバー404は、図5の状態で背板31eの内側面に配置する。
次に、作業者は、図4に示す電源装置ケース403の前面側壁部490の開口501にヒューズ取付基板405を挿入し、ネジ422、423のネジ部をそれぞれヒューズ取付基板405のネジ挿通孔511、512に挿入し、ネジ止め部502、503をそれぞれネジ孔504、505に螺入することで、ヒューズ取付基板405を開口501の奥に取付固定する。
次に、作業者は、ローレットネジ407、408のネジ部を、それぞれヒューズカバー板406のネジ部挿通孔531及びスリット532に挿入し、それぞれ前面側壁部490のネジ孔506、507に螺入することで、前面側壁部490にヒューズカバー板406を取り付ける。
次に、作業者は、電源装置ケース403のフック部541を取付板401の段部439に係止し、ネジ419、420、421のネジ部を、それぞれ電源装置ケース403のネジ止め部542、543、544のネジ部挿通孔545、546、547を挿入し、それぞれ取付板401のネジ挿通孔445、446、447に螺入することで、電源装置ケース403を取付板401に固定する。これにより、電源装置ケース403は、取付板401を取り付けられ、図6に示す電源装置32が完成する。
この後、作業者は、図7に示すように切り欠き548から露出する基板側コネクタ476にハーネス801のハーネス側コネクタ811を結合し、切り欠き549から露出する基板側コネクタ477、478にそれぞれハーネス802、803のハーネス側コネクタ812、813を結合し、基板側コネクタ476とハーネス側コネクタ811にコネクタカバー821を被せることで、電源装置32を稼働可能な状態にする。
次に、透明カバー404について詳細に説明する。図8において、透明カバー404の前面側壁部481及び右側壁部482は、電源装置基板402の要部であるCPU475周囲に形成された前記放熱孔500、500、…を前記電源装置ケース403の内側に配置された状態で覆う。
次に、基板側コネクタ476、ハーネス側コネクタ811及びコネクタカバー821について詳細に説明する。図9及び図10において、基板側コネクタ476のケース前面476aには、溝部822が形成されている。ハーネス側コネクタ811には、溝部822に係止する爪部823が形成されている。ハーネス側コネクタ811には、溝部822に対する爪部823の係止を解除するための押圧部824が設けられている。
コネクタカバー821は、基端部831にハーネス側コネクタ811が密着した状態で挿入される挿入孔832が形成されている。また、コネクタカバー821は、基端部831から拡開形状のファネル部833を経てハーネス側コネクタ811と基板側コネクタ476を密着した状態で覆う枠形状部834を有している。
次に、作業者が電源装置ケース403の前面側壁部490の開口501を開放する場合の動作を説明する。この場合、作業者は、図11において、ローレットネジ407、408を緩め、ヒューズカバー板406を反時計回りに回転させる。この回転動作において、ヒューズカバー板406のスリット532は、ローレットネジ408のネジ部に接触することなく、ローレットネジ408のネジ部から外れ、図12に示すように、ヒューズカバー板406のスリット532の形成側が下方に移動し、電源装置ケース403の前面側壁部490の開口501を開口し、三本のヒューズ513、514、515が交換可能な状態になる。
次に、作業者が電源装置ケース403の前面側壁部490の開口501を閉塞する場合の動作を説明する。この場合、作業者は、図12に示すヒューズカバー板406を時計回りに回転させ、スリット532の端にローレットネジ408のネジ部に接触させた状態で、ローレットネジ407、408を締め、ヒューズカバー板406が開口501を閉塞した状態で当該ヒューズカバー板406を前面側壁部490に固定する。
次に、本発明に関する主制御装置34を詳細に説明する。図13は、主制御装置34及びその周辺部の分解斜視図である。図14は、主制御装置34及びその周辺部の組み立てた状態の斜視図である。図15は、主制御装置34及びその周辺部の断面図である。
図13において、主制御装置34は、主制御基板100を透明な前後のプラスチックケース551、552に格納したものである。
プラスチックケース551は、背面の開口553に主制御基板100が挿入され、ネジ554、555、556、557によりネジ止め固定される。プラスチックケース551の上面561には、複数のかしめ部材571、571、…と嵌合する嵌合部562、562、…が形成されている。プラスチックケース551の下面563には、複数のかしめ部材572、572、…と嵌合する複数の嵌合部564、564、…が形成されている。
プラスチックケース552は、前面に開口565を有している。プラスチックケース552の上面566には、複数のかしめ部材571、571、…と嵌合する嵌合部567、567、…が形成されている。プラスチックケース552の下面568には、複数のかしめ部材572、572、…と嵌合する嵌合部569、569、…が形成されている。
プラスチックケース551、552は、かしめ部材571、571、…、572、572、…を介して開放不可の状態で嵌合固定する。プラスチックケース551の前面の左辺には、段部573が形成されている。プラスチックケース551の前面の右辺には、段部574、575が形成されている。
左右のブラケット581、582は、プラスチックを素材として金型形成され、プラスチックケース552を保持するためのものである。左のブラケット581は、プラスチックケース551の段部573に係止する爪部583が形成されるとともに、ネジ591、593のネジ部が挿通するネジ部挿通孔586、588が形成されている。右のブラケット582は、プラスチックケース551の段部574、575に係止する爪部584、585が形成されるとともに、ネジ592、594のネジ部が挿通するネジ部挿通孔587、589が形成されている。
金属板841は、ステンレス鋼等の硬度の高い金属を横長の四辺形の板状に形成したものである。金属板841には、ネジ591、592、592、594のネジ部がそれぞれ挿通するネジ部挿通孔851、852、853、854が形成されている。
背板31eには、ネジ591、592、592、594のネジ部がそれぞれ螺入するネジ孔861、862、863、864が形成されている。ネジ591、593は、そのネジ部が、左のブラケット581のネジ部挿通孔586、588にそれぞれ挿入し、金属板841のネジ部挿通孔851、853にそれぞれ挿入し、背板31eのネジ孔861、863にそれぞれ螺入して締め付けられることで、金属板841を介して左のブラケット581を背板31eにネジ止め固定する。
ネジ592、594は、そのネジ部が、右のブラケット582のネジ部挿通孔587、589にそれぞれ挿入し、金属板841のネジ部挿通孔852、854にそれぞれ挿入し、背板31eのネジ孔862、864にそれぞれ螺入して締め付けられることで、金属板841を介して右のブラケット582を背板31eにネジ止め固定する。
左右のブラケット581、582は、金属板841を介して背板31eに固定された状態で、主制御装置34のプラスチックケース551の段部573、574、575にそれぞれ爪部583、584、585が係止することで、図14に示すように、主制御装置34を保持する。この状態では、図15に示すように、主制御装置34と背板31eの間に金属板841が配置する。
かかる構成の雀球遊技機10によれば、透光性を有する素材で形成された透明カバー404が、前記電源装置ケース403の内側に配置された状態で前記電源装置基板402の要部の周囲に位置する前記放熱孔500を覆うので、前記電源装置基板402の要部のCPU475に不正器具が接触するのを防止するとともに、電源装置ケース403の外側から前記放熱孔500を介してCPU475の状態を目視確認でき、メンテナンス作業性損なうことなく不正行為を効率的に防止できる。
また、かかる構成の雀球遊技機10によれば、前記ハーネス側コネクタ811が前記基板側コネクタ476に接続した状態で少なくとも前記ハーネス側コネクタ811を可撓性の素材で形成されたコネクタカバー813が包囲するので、前記コネクタカバー813の上から前記ハーネス側コネクタ811の押圧部824等を容易に操作でき、メンテナンス作業性を損なうことなく不正行為を効率的に防止できる。
また、かかる構成の雀球遊技機10によれば、ヒューズカバー板406は、電源装置ケース403のヒューズ513、514、515を収納した凹部510の開口を覆った状態で第1及び第2のローレットネジ407、408により前記凹部510の縁部にネジ止め固定されるとともに、第1及び第2のローレットネジ407、408を緩めるだけで、第1のローレットネジ407を中心にして回転可能になり、前記凹部510の開口501を開放して前記ヒューズ513、514、515を交換することができるので、メンテナンス作業性を損なうことなく不正行為を効率的に防止できる。
また、かかる構成の雀球遊技機10によれば、主制御基板用ケースであるところのプラスチックケース551、552は、金属板841を挟んで筐体31の背板31eの内側に取り付けられているので、背板31eの裏側から主制御基板用ケース552に孔を開けるのを防止でき、メンテナンス作業性を損なうことなく不正行為を効率的に防止できる。
次に、本発明に係る雀球遊技機において電源装置の部分の他の実施形態を説明する。ここで、図16は、この実施形態による電源装置932及びその周辺部の分解斜視図である。図17は背板31eに電源装置932のゴム板941及び電源装置基板402を取り付けた状態を示す斜視図である。図18は電源装置932及びその周辺部の右上側から見た斜視図である。図19は電源装置932及びその周辺部の断面図である。なお、他の実施形態の雀球遊技機の図16乃至図19に示す以外の部分は、図1乃至図15に示した実施形態と同様の構成になっている。図16乃至図19では、図1乃至図15に示した実施形態と同様の構成要素に同じ符号を付して説明を省略している。
図16において、雀球遊技機の電源装置932は、ゴム板941と、電源装置基板402と、電源装置ケース943と、ヒューズ取付基板405と、ヒューズカバー板406と、第1及び第2のローレットネジ407、408と、ネジ422、423と、ネジ911、912、…、919とから構成されている。
電源装置ケース943の上側壁部943の後端の左右の位置には、それぞれネジ止め部944、945が形成されている。ネジ止め部944、945には、それぞれネジ部挿通孔946、947が形成されている。ネジ部挿通孔946、947には、それぞれネジ911、912のネジ部が挿通する。
ゴム板941は、弾性を有するゴムを素材とし、左右が電源装置基板402と同じサイズに形成され、上下が電源装置基板402の上辺から切欠き461、462の上端が形成されるまでのサイズに形成されている。ゴム板941は、板面の四隅近傍の位置には、ネジ916、917、918、919のネジ部が挿通するネジ部挿通孔951、952、953、954が形成されている。
雀球遊技機の筐体31の背板31eの内側面には、ネジ911、912、…、919のネジ部がそれぞれ螺入されるネジ孔961、962、…、969が形成されている。ネジ916、917、918、919は、そのネジ部が電源装置基板402のネジ部挿通孔465、466、467、468にそれぞれ挿入し、ゴム板941のネジ部挿通孔951、952、953、954にそれぞれ挿入し、背板31eのネジ孔966、967、968、969にそれぞれ螺入して締め付けられることで、図17に示すように、電源装置基板402及びゴム板941を背板31eの内側面にネジ止め固定する。この状態で、ゴム板941は、一面が電源装置基板402の配線面に密着し、他面が背板31eの内側面に密着する。
ネジ911、912、913、914、915は、そのネジ部が電源装置ケース403のネジ止め部944、945、542,543、544のネジ部挿通孔946、947、545、546、547にそれぞれ挿入し、背板31eのネジ孔961、962、963、964、965にそれぞれ螺入して締め付けられることで、電源装置ケース403に電源装置基板402及びゴム板941を収納した状態で、図18及び図19に示すように、電源装置ケース403を背板31eの内側面にネジ止め固定する。このような構成により、ゴム板941は、非導電性の素材で板状に形成されている。
電源装置基板402は、一面側が部品実装面となり、他面側が配線面となり、前記配線面と前記筐体(図3の筐体30参照)の内面(背板31eの内側面)の間に前記ゴム板941を密着介挿した状態で前記内面(背板31eの内側面)に取り付け固定され、前記電力を生成する。電源装置ケース942は、前記前記内面(背板31eの内側面)に取り付け固定され、前記電源装置基板402及びその周辺部を覆うことで当該電源装置基板402を内部に収納する。
かかる実施形態の雀球遊技機10によれば、電源装置基板402は、図19に示すように、その配線面と背板31eの内側面の間に非導電性の素材で板状に形成されたゴム板941を密着介挿した状態で背板31eに固定されるので、電源装置基板402の他面側に不正器具が接触するのを防止でき、前記配線面メンテナンス作業性を損なうことなく不正行為を効率的に防止できる。