[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP5117846B2 - 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤 - Google Patents

抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5117846B2
JP5117846B2 JP2007504813A JP2007504813A JP5117846B2 JP 5117846 B2 JP5117846 B2 JP 5117846B2 JP 2007504813 A JP2007504813 A JP 2007504813A JP 2007504813 A JP2007504813 A JP 2007504813A JP 5117846 B2 JP5117846 B2 JP 5117846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external preparation
meth
acid
inflammatory agent
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007504813A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006090839A1 (ja
Inventor
滋夫 鈴木
好明 橋本
幸司 田中
美幸 小妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc filed Critical Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority to JP2007504813A priority Critical patent/JP5117846B2/ja
Publication of JPWO2006090839A1 publication Critical patent/JPWO2006090839A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5117846B2 publication Critical patent/JP5117846B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/192Carboxylic acids, e.g. valproic acid having aromatic groups, e.g. sulindac, 2-aryl-propionic acids, ethacrynic acid 
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0014Skin, i.e. galenical aspects of topical compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/08Antiallergic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

本発明は、より安全に抗炎症剤を使用可能とする外用剤に関する。
更に詳しくは、大豆レシチンにより有機紫外線吸収剤の皮膚透過性を高め、更に有機紫外線吸収剤により抗炎症剤の光アレルギーなどの発症を抑制する外用剤に関する。
抗炎症剤は、筋肉痛、腰痛の炎症を治療、緩和のため頻繁に用いられ、その剤型は経口剤、注射剤、外用剤と幅広く用いられている。この中で抗炎症剤を外用剤として使用する場合は、日光などの光の過度の暴露により極稀にではあるが接触性皮膚炎、光線過敏症等が生じる場合がある。
光線過敏症を抑制する試みとして、これまで、外用製剤に紫外線吸収剤を配合し、抗炎症剤の光分解を防止することで、光分解物の生成を抑制しようとした例(特許文献1参照)や、非ステロイド系消炎鎮痛剤を含有する貼付剤の支持体に紫外線遮断加工を施した例(特許文献2参照)、また、抗炎症皮膚外用剤に酸化チタンを配合した例(特許文献3参照)が報告されているが、さらに、光線過敏症等の発現防止を高める製剤が望まれている。
特開昭60−55111号公報 国際公開第01/68061号パンフレット 特開平9−169658号公報 特開昭53−99316号公報 特開昭56−22711号公報 特開2000−136122号公報
本発明は、光感受性の抗炎症剤を含有する外用経皮製剤において、光線過敏症をより確実に防止することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を行う中で、外用剤に有機系紫外線吸収剤を配合した場合、有機系紫外線吸収剤が皮膚に移行することにより抗炎症剤により生ずる光アレルギー等を十分に抑制できる点、および有機系紫外線吸収剤の皮膚透過性を向上させると同時に薬物の経皮吸収性は向上させないことにより、光アレルギー等を十分に防止できる点に着目した。
かかる着眼点を基にさらに研究を進めた結果、大豆レシチンが有機系紫外線吸収剤の皮膚移行性を増加させるが、抗炎症剤の皮膚透過性は増加させないことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、抗炎症剤、有機系紫外線吸収剤、および大豆レシチンを含有する外用剤に関する。
また、本発明は、粘着基剤に支持体を積層した貼付剤であることを特徴とする、前記外用剤に関する。
さらに、本発明は、抗炎症剤が、チアプロフェン酸、トルメチン、およびケトプロフェンから選択される一種または二種以上である、前記外用剤に関する。
また、本発明は、有機系紫外線吸収剤が4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンである、前記外用剤に関する。
さらに、本発明は、抗炎症剤:有機系紫外線吸収剤:大豆レシチンの比率が、2:3〜 4:1〜 2である、前記外用剤に関する。
本発明の外用剤は、抗炎症剤による光線過敏症等の光アレルギーの発現が顕著に抑制され、消炎鎮痛効果を十分に奏することができるものであり、安全性が極めて高い医薬品としての応用が期待されるものである。
本発明の外用剤における、大豆レシチンの有機紫外線吸収剤の皮膚移行性を増加させるメカニズムは必ずしも明らかでないが、極度に脂溶性の高い有機系紫外線吸収剤がレシチンの界面活性剤作用により水分を含む角質への分配を向上させていると考えられる。
以下、本発明の外用剤に関してさらに詳細に説明する。
本発明の外用剤は、その剤型において特に制限されるものではなく、例えば、貼付剤、クリーム、軟膏剤、ローション等の塗布剤、エアゾール剤などが挙げられるが、体に長時間フィットし、経時的に薬剤を供給できる貼付剤が好ましい。
貼付剤は、粘着基剤とそれに積層される支持体から構成される。
本発明の外用剤は、抗炎症剤、有機系紫外線吸収剤、および大豆レシチンを含有することを特徴とする。
抗炎症剤としては、ケトプロフェン、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、チアプロフェン酸、スプロフェン、トルメチン、カルプロフェン、ベノキサプロフェン、ピロキシカム、ベンジダミン、ナプロキセン、イブプロフェン、ジフルニサール、アザプロパゾン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、バルヂコキシブ、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アセトアミノフェン、メフェナム酸、クロフェゾン、スルピリン、アミノプロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェン、メピリゾール、オキサプロジン、テノキシカム、ロルノキシカム、メロキシカムおよび/またはこれらの薬学的に許容できる塩が1種または2種以上含有される。これらの中でも、ベンゾフェノン類似骨格を有するケトプロフェン、チアプロフェン酸、トルメチンが好ましく、さらにケトプロフェンが特に好ましい。
配合量としては、十分な薬効を示せば特に限定はされないが、0.1質量%〜10質量%、好ましくは0.2質量%〜5質量%配合される。
本発明の外用剤に配合される有機系紫外線吸収剤は、光線過敏症等の光アレルギーの発症を抑制する紫外線吸収剤であれば特に限定はされず、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ケイ皮酸誘導体、カンファー誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、アミノ系化合物、ベンゾイルピナコロン誘導体からなる群から選択される。さらに好ましくは、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸n−ヘキシルエステル、4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸の分岐鎖状アルキルエステル、テレフタリリデン−3,3’−ジカンファー−10,10’−ジスルホン酸、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−〔2−メチル−3−〔1,3,3,3−テトラメチル−1−〔(トリメチルシリル)オキシ〕ジシロキサニール〕プロピル〕フェノール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−ヘキシルエステル、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,3ペンタンジオンからなる群から選択され、さらに好ましくは4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン(以下、BM−DBM)またはその類似化合物が紫外線吸収剤が挙げられ、特に4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンが好ましい。
有機系紫外線吸収剤の配合量としては、良好な光アレルギー低減効果を示せば特に限定されないが、0.01質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜10質量%配合される。
また、BM−DBMは常温で結晶状態であるため、貼付剤の粘着基剤中に配合するためには、BM−DBMに対する溶解剤を同時に配合することが好ましい。このような溶解剤としては、通常使用できる溶解剤、例えばクロタミトン、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、大豆レシチン、ラウリン酸ヘキシル、モノカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール等を適宜選択することが可能である。
溶解剤の配合量は特に限定されないが、製剤の物性を考慮して、0.1質量%〜10質量%、好ましくは1質量%〜5質量%配合される。
本発明の外用剤に配合される大豆レシチンは、リン脂質の一種であり、飽和脂肪酸であるパルミチン酸やステアリン酸、不飽和脂肪酸であるオレイン酸、リノール酸などから構成されるものである。
この大豆レシチンは、製剤の物性、特にプラスター剤であれば皮膚へのプラスター剤の粘着性を考慮して、製剤中に0.1質量%〜5質量%、さらに好ましくは1質量%〜2質量%で配合することができる。
有機系紫外線吸収剤の皮膚移行量が十分でないと抗炎症剤に起因する光アレルギーを確実に抑制できない傾向があるところ、本発明の外用剤においては、大豆レシチンを含有するので、有機系紫外線吸収剤の皮膚移行性を向上させ、且つ抗炎症剤の経皮吸収量は向上させない。従って、本発明の外用剤は、抗炎症剤の光分解に起因する光アレルギー等の発症を十分に抑制し、通常望まれる抗炎症作用を十分に発揮することができる。
本発明の外用剤における抗炎症剤、有機系紫外線吸収剤及び大豆レシチンの粘着基剤中の配合比は、本発明の効果を有する配合比ならば特に限定はされないが、製剤物性を考慮して、2:1〜10:0.1〜5であり、好ましくは2:3〜4: 1 〜2である。
有機紫外線吸収剤の配合比率が上記範囲の下限以下では、十分な光アレルギー抑制効果を得られない傾向があり好ましくなく、上限以上では製剤中での結晶析出が生じる傾向がありあまり好ましくない。
また、大豆レシチンが上記配合比率の範囲の下限以下では、有機系紫外線吸収剤の角質移行性を高めることができない傾向にあり好ましくなく、上限以上では製剤の物性を変化させ、例えばプラスター剤であれば粘着力を低下させるなどの傾向が生じ好ましくない。
本発明外用剤の剤型が貼付剤である場合、粘着基剤は、従来貼付剤に用いる粘着基剤であれば、特に限定はされないが、ゴム系、アクリル系、シリコン系またはこれらの2種以上の混合物として用いることが可能で有る。
ゴム系基剤では特に限定はされず、合成ゴム、天然ゴム等のポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレンなどから選択される。
アクリル系粘着基剤であれば、特に限定はされないが、炭素数4〜18の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸から得られる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとビニルピロリドンまたはその他の官能性モノマーとの共重合体が好適である。
アクリル酸エステル系ポリマーとしては、重量平均分子量が250万以上であり、後述する液状可塑剤を相溶することができる限り特に限定されないが、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として共重合した共重合体である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的にはアルキル基がブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル等の炭素原子数が4以上の直鎖アルキル基または分岐アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、これらの単独でまたは2種以上組み合わせて使用される。
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合し得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基を有するモノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を有するモノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシル基を有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する(メタ)アクリル酸誘導体;(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルエステル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコールエステル;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン等のビニル基を有する化合物等が挙げられ、これらの単独でまたは2種以上組み合わせて使用される。これらのモノマーの共重合量は、得られる共重合体の重量平均分子量に応じて適宜設定される。
シリコン系の粘着基剤としては、ポリジメチルシロキサンが好ましい。
粘着基剤に用いられるこれらの高分子は、組成全体の質量に基づく配合量は、粘着剤層の形成および十分な透過性を考慮して、5〜50質量%、好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは25〜35質量%である。
粘着基剤中には上記のほか粘着付与剤、可塑剤、充填剤、吸収促進剤等が適宜配合される。
粘着付与剤としては、軟化点が60℃〜150℃のものが好ましく、例えばロジンエステル、水添ロジンエステル、マレイン酸変性ロジンエステル、ポリテルペン樹脂、石油樹脂を用いることができる。
可塑剤としては、石油系オイル(例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等)、スクワラン、スクワレン、植物系オイル(例えば、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油)、シリコンオイル、二塩基酸エステル(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、液状ゴム(例えば、ポリブテン、液状イソプレンゴム)、液状脂肪酸エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル)、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、サリチル酸グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリアセチン、クエン酸トリエチル、クロタミトン等が挙げられる。特に流動パラフィン、液状ポリブテン、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、ラウリン酸ヘキシル等を用いることができる。
充填剤としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩(例えば、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等)、ケイ酸、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜鉛酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン等を用いることができる。
本発明の外用剤は、当業者には既知の製造方法で製造することができるが、貼付剤を例にして以下に説明する。
薬物含有粘着層は、いずれの方法によっても製造されることができるが、例えば、薬物を含む基剤組成を熱融解させ、離型紙又は支持体に塗工後、支持体又は離型紙と張り合わせて本剤を得る。また、薬物を含む基剤成分をトルエン、ヘキサン、酢酸エチル等の溶媒に溶解させ、離型紙又は支持体上に伸展して溶剤を乾燥除去後、支持体あるいは離型紙と張り合わせ貼付剤を得る。
本発明の貼付剤の支持体には、伸縮性または非伸縮性の支持体を用いることができる。例えば織布、編布、不織布、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウムシート等、又はそれらの複合素材から選択される。
またライナーは、貼付剤を皮膚に適用するまで、粘着層を保護し得るものであれば特に限定されないが、具体的には、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム、上質紙とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。これらのライナーにおいては、粘着層と接触する側の面にシリコーン処理を施すと、製剤からライナーを剥離する際の作業容易性が高められるので好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。なお、実施例において「%」は、全て質量%を意味するものとする。
(実施例1)
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、樹脂、流動パラフィンを窒素ガス雰囲気下で加熱攪拌して溶解物を得た。次いで、ケトプロフェン、l−メントール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン、溶解剤、大豆レシチンを上記溶解物に添加し、混合して均一な溶解物としてのプラスター剤用基剤を得た。該基剤を重量が70cmあたり1gとなるように、シリコン処理したポリエステルフィルムに展延した後、ポリエステル織布で覆い圧着転写させ、所望の大きさに裁断し、本発明のプラスター剤を得た。
各成分の具体的配合量は表1に示す。
(実施例2)
表1に示す処方で、実施例1と同様にしてプラスター剤を得た。
(比較例1)
表1に示す処方で、実施例1と同様にしてプラスター剤を得た。
Figure 0005117846
〔ヘアレスマウス皮膚を用いた移行量試験〕
へアレスマウス皮膚を用いたBM−DBM移行量試験
常法にてヘアレスマウスから採取した皮膚を4等分し、生理食塩水を1mL含ませたろ紙(7×7cm)上に広げた。皮膚にφ15mmに裁断した製剤を適用し、適当な容器で蓋をして、35℃に設定した恒温床上で放置した。ろ紙には、60分に300μLずつ精製水をろ紙の下に追加した。貼付6時間後、φ20mmの裁断刃を用いて、製剤が中心になるようにヘアレスマウスの皮膚を切り抜いた。切り抜いた皮膚から製剤をゆっくり剥がし取り、試料とした。皮膚試料から、BM−DBMおよびケトプロフェンを抽出処理して、皮内BM−DBM量およびケトプロフェン量を求めた。
〔結果1〕BM−DBM移行量
大豆レシチン濃度を0%(比較例1)、1%(実施例1)、2%(実施例2) に設定した製剤を製造し、BM−DBMの皮膚移行量を評価した。結果を図1に示す。大豆レシチンの添加量が1%(実施例1)、および2%(実施例2)である貼付剤は、大豆レシチンを含有しない比較例1の貼付剤と比較して、BM−DBMの移行量が促進されることが確認された。
Figure 0005117846
〔結果2〕ケトプロフェン移行量
大豆レシチン濃度を0%(比較例1)、1%(実施例1)、2%(実施例2) に設定した製剤を製造し、ケトプロフェンの皮膚移行量を評価した。結果を図2に示す。大豆レシチンの添加量が1%(実施例1)、および2%(実施例2)である貼付剤は、大豆レシチンを含有しない比較例1の貼付剤と同程度のケトプロフェン皮膚移行量を示すことが確認された。
〔光感作モルモットを用いた惹起反応性試験〕
<試験方法>
モルモットを用いた皮膚光感作性試験を佐藤らによるAdjuvant and Strip法(*西日本皮膚科, 42, 831−837.)を参考に一部改良して行った。すなわち、ハートレー系白色雌モルモットの頚背部を除毛し、アジュバントを2×2cmの4隅に投与、同サイズにカットしたケトプロフェン製剤を4時間貼付し、剥離後、UV−A(10J/cm)を照射した。この感作誘導処置を5日間連続して施した。感作開始3週間後に腰背部を除毛し、1.5×1.5cmのサイズにカットしたケトプロフェン製剤にBM−DBMを配合し、かつ、大豆レシチン濃度を0(比較例1)、1(実施例1)及び2%(実施例2)に設定した3製剤を4時間貼付し、剥離後にUV−A(2.5J/cm)を照射し光惹起を行った。照射24時間後の皮膚反応を佐藤らの基準に従い紅斑0−4、浮腫0−3の合計7点で評価した。結果を図3に示す。
<試験結果>
本試験ではBM−DBM単独よりも大豆レシチンを添加したものの方が惹起時における皮膚反応性をより抑制することがわかった。
以上説明したとおり、本発明によれば、光アレルギーを発症する可能性のある抗炎症剤を含有する外用剤において、光アレルギーをより確実に防止しつつ消炎鎮痛効果を奏することが可能となり、安全性が極めて高い医薬品としての応用が期待される。
本発明の貼付剤を貼付したときのBM−DBM移行量を示す図である。 本発明の貼付剤を貼付したときのケトプロフェン移行量を示す図である。 本発明の貼付剤を貼付したときの惹起反応性試験の結果を示す図である。

Claims (3)

  1. 抗炎症剤、有機系紫外線吸収剤、および大豆レシチンを含有する外用剤であって、抗炎症剤がケトプロフェンであり、有機系紫外線吸収剤が4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンである、前記外用剤。
  2. 粘着基剤に支持体を積層した貼付剤であることを特徴とする、請求項1に記載の外用剤。
  3. 抗炎症剤:有機系紫外線吸収剤:大豆レシチンの配合比が、2:3〜4:1〜2である、請求項1または2に記載の外用剤。
JP2007504813A 2005-02-25 2006-02-24 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤 Active JP5117846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007504813A JP5117846B2 (ja) 2005-02-25 2006-02-24 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005050994 2005-02-25
JP2005050994 2005-02-25
JP2007504813A JP5117846B2 (ja) 2005-02-25 2006-02-24 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤
PCT/JP2006/303432 WO2006090839A1 (ja) 2005-02-25 2006-02-24 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006090839A1 JPWO2006090839A1 (ja) 2008-07-24
JP5117846B2 true JP5117846B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=36927472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007504813A Active JP5117846B2 (ja) 2005-02-25 2006-02-24 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20090028806A1 (ja)
EP (1) EP1852130B1 (ja)
JP (1) JP5117846B2 (ja)
WO (1) WO2006090839A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5374365B2 (ja) * 2007-04-23 2013-12-25 久光製薬株式会社 貼付剤
JP5430905B2 (ja) * 2008-10-22 2014-03-05 久光製薬株式会社 貼付剤
KR101852701B1 (ko) * 2014-02-27 2018-04-26 히사미쓰 세이야꾸 가부시키가이샤 케토프로펜 함유 폴티스
WO2019150594A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社ユニッシュ ホスファチジルコリン経皮吸収製剤

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5955819A (ja) * 1982-09-24 1984-03-31 Nitto Electric Ind Co Ltd 粘着性貼付製剤用膏体
JPS60155111A (ja) * 1983-10-20 1985-08-15 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 安定なケトプロフェン含有外用経皮製剤
JPH01233213A (ja) * 1988-03-11 1989-09-19 Sekisui Chem Co Ltd 貼付剤
WO2001068061A1 (fr) * 2000-03-17 2001-09-20 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Preparation adhesive protegeant des uv
JP2003081736A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Lion Corp 外用剤組成物

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4701471A (en) * 1986-04-16 1987-10-20 Loucks Sr Joseph Skin care composition
US4783450A (en) * 1987-04-13 1988-11-08 Warner-Lambert Company Use of commercial lecithin as skin penetration enhancer
JP3661706B2 (ja) * 1993-10-28 2005-06-22 三省製薬株式会社 皮膚外用剤
ID26725A (id) * 1998-05-15 2001-02-01 Showa Denko Kk Zat untuk mencegah dan mengobati penyakit-penyakit kulit
JP2000327570A (ja) * 1999-05-24 2000-11-28 Nof Corp 皮膚外用剤
US6967023B1 (en) * 2000-01-10 2005-11-22 Foamix, Ltd. Pharmaceutical and cosmetic carrier or composition for topical application
FR2804024B1 (fr) * 2000-01-21 2002-09-13 Menarini France Nouvelles compositions pharmaceutiques a action anti- inflammatoire et leur procede de preparation
CN1200696C (zh) * 2000-04-18 2005-05-11 久光制药株式会社 含有抗炎药的贴剂
KR20040002890A (ko) * 2001-05-31 2004-01-07 히사미쓰 세이야꾸 가부시키가이샤 경피흡수형 첩부제
JP2004231600A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Takemitsu Ishigaki 皮膚外用剤
GB0322342D0 (en) * 2003-09-23 2003-10-22 Gamble Reed Skin patch
TWI341736B (en) * 2003-12-26 2011-05-11 Hisamitsu Pharmaceutical Co Anti-infammatory adhesive preparations

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5955819A (ja) * 1982-09-24 1984-03-31 Nitto Electric Ind Co Ltd 粘着性貼付製剤用膏体
JPS60155111A (ja) * 1983-10-20 1985-08-15 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 安定なケトプロフェン含有外用経皮製剤
JPH01233213A (ja) * 1988-03-11 1989-09-19 Sekisui Chem Co Ltd 貼付剤
WO2001068061A1 (fr) * 2000-03-17 2001-09-20 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Preparation adhesive protegeant des uv
JP2003081736A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Lion Corp 外用剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1852130A1 (en) 2007-11-07
JPWO2006090839A1 (ja) 2008-07-24
EP1852130A4 (en) 2008-04-16
WO2006090839A1 (ja) 2006-08-31
EP1852130B1 (en) 2012-06-20
US20090028806A1 (en) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5913981B2 (ja) ドネペジル含有経皮吸収型製剤
JP5243254B2 (ja) 結晶含有貼付剤
JP5190358B2 (ja) 経皮吸収型製剤
KR20110124771A (ko) 진통·항염증제 함유 외용제
JP5117846B2 (ja) 抗炎症剤及び大豆レシチンを含有する外用剤
JP4990530B2 (ja) 非ステロイド系消炎鎮痛剤を含有する外用経皮製剤
JP5374365B2 (ja) 貼付剤
JP4731329B2 (ja) 消炎鎮痛外用剤
CN1678301A (zh) 贴剂
JP2014214109A (ja) 貼付剤
JPH10109945A (ja) 可塑剤および該可塑剤を含有する貼付剤
JP4932476B2 (ja) 非ステロイド系消炎鎮痛剤を含有する外用経皮製剤
JP5430905B2 (ja) 貼付剤
JP5813653B2 (ja) 経皮吸収型製剤
JP5684441B2 (ja) インドメタシン含有貼付剤
JP2006016382A (ja) 貼付剤
JP7152500B2 (ja) アセナピン含有貼付剤
JP6002055B2 (ja) 貼付剤
JP7412905B2 (ja) 貼付剤
CN108685877A (zh) 具有最小化皮肤刺激的用于经皮吸收的贴剂系统
JP2010030909A (ja) フェンタニル類を含む経皮吸収型貼付剤およびその製造方法ならびにフェンタニル類の結晶析出抑制方法および結晶析出抑制剤
JP7412906B2 (ja) 貼付剤
JP4869583B2 (ja) 角質剥離が少ない貼付剤
EP4226922A1 (en) Method for inhibiting asenapine degradation
CN117815210A (zh) 利培酮透皮施用系统及其制备方法和用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121009

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5117846

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250