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JP5112805B2 - Egr装置 - Google Patents

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JP5112805B2 JP2007266588A JP2007266588A JP5112805B2 JP 5112805 B2 JP5112805 B2 JP 5112805B2 JP 2007266588 A JP2007266588 A JP 2007266588A JP 2007266588 A JP2007266588 A JP 2007266588A JP 5112805 B2 JP5112805 B2 JP 5112805B2
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Description

本発明は、EGR装置に関するものである。
従来より、自動車のエンジンなどでは、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOx(窒素酸化物)の発生を低減するようにした、いわゆる排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が行われている。
一般的に、この種の排気ガス再循環を行う場合には、排気マニホールドから排気管に亘る排気通路の適宜位置と、吸気管から吸気マニホールドに亘る吸気通路の適宜位置との間をEGRパイプにより接続し、該EGRパイプを通して排気ガスを再循環するようにしている。
この際、エンジンに再循環する排気ガスをEGRパイプの途中で冷却すると、排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることにより、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的にNOxの発生を低減させることができるため、エンジンに排気ガスを再循環するEGRパイプの途中に水冷式のEGRクーラを装備したものがあり、更には、その下流側に空冷式EGRクーラを併用したものも知られている。
図4は従来における水冷式EGRクーラと空冷式EGRクーラとを併用したEGR装置の一例を示すもので、図中1はディーゼル機関であるエンジンを示し、該エンジン1は、ターボチャージャ2を備えており、エアクリーナ3から導いた吸気4を吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ送り、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4をインタークーラ6へと送って冷却し、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へと吸気4を導いてエンジン1の各気筒(図4では直列6気筒の場合を例示している)に分配するようにしてある。
また、このエンジン1の各気筒から排出された排気ガス8を排気マニホールド9を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへ送り、該タービン2bを駆動した排気ガス8を排気管10を介し車外へ排出するようにしてある。
そして、排気マニホールド9と吸気マニホールド7との間がEGRパイプ11により接続されており、該EGRパイプ11を介し排気マニホールド9から排気ガス8の一部を抜き出して吸気マニホールド7に導き得るようにしてある。
ここで、前記EGRパイプ11には、排気ガス8の再循環量を適宜に調節し得るよう開度調整可能なEGRバルブ12と、再循環される排気ガス8を冷却水13との熱交換により冷却する水冷式EGRクーラ14と、該水冷式EGRクーラ14からの排気ガス8をエンジン1前面のファン15により吸引される外気16との熱交換により冷却する空冷式EGRクーラ17とが装備されている。
また、この種のEGR装置にあっては、例えば、外気温度が氷点下になっているような寒冷地での走行時に、空冷式EGRクーラ17の出口付近で排気ガス8中の水蒸気が凝縮し、その凝縮水が空冷式EGRクーラ17のチューブ内で凍結してガス流路が閉塞してしまったり、凍結による堆積変化でチューブに損傷を及ぼしたりする虞れがあったため、EGRパイプ11に空冷式EGRクーラ17を迂回するバイパスパイプ18を付設し、バイパスバルブ19で流路を切り替えることにより排気ガス8をバイパスパイプ18側へ流し得るようになっている。
尚、前述の如き水冷式EGRクーラ14と空冷式EGRクーラ17とを併用したEGR装置に関連する先行技術文献情報としては、本発明と同じ出願人による下記の特許文献1等が既に存在している。
特開2002−188526号公報
しかしながら、斯かる従来構造では、限られたエンジンルーム内でファン15の前方に図示しないラジエータを避けながらインタークーラ6と一緒に空冷式EGRクーラ17を配置し、しかも、これらに吸気管5やEGRパイプ11を配管するというだけでもレイアウトが困難であるのに、ここに更に凍結対策のためのバイパスパイプ18やバイパスバルブ19の配置スペースを確保するというのは容易なことではなく、非常に厳しいレイアウト上の制約を強いられていた。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、凍結対策のためのバイパスパイプやバイパスバルブといった大掛かりな設備の配置を不要としてレイアウト上の制約を緩和し得るEGR装置を提供することを目的とする。
本発明は、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へ再循環するEGRパイプの途中に水冷式EGRクーラを備え、該水冷式EGRクーラの下流側に空冷式EGRクーラを更に備えたEGR装置において、前記空冷式EGRクーラ中に設けられた排気ガスを流すチューブの出口付近に加熱手段を設け、該加熱手段により前記チューブの出口付近を前記空冷式EGRクーラ内で加熱して凝縮水の凍結を防止し得るように構成したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、例えば、外気温度が氷点下になっているような寒冷地での走行時に、前段の水冷式EGRクーラで冷却された排気ガスが後段の空冷式EGRクーラで更に冷却されることでチューブの出口付近で排気ガス中の水蒸気が凝縮してしまったとしても、空冷式EGRクーラ自体に備えた加熱手段によりチューブの出口付近を加熱して凝縮水の凍結を防止することが可能となる。
この結果、凍結対策のためのバイパスパイプやバイパスバルブといった大掛かりな設備を配置しなくても、空冷式EGRクーラのチューブ内で凝縮水が凍結してガス流路が閉塞してしまったり、凍結による堆積変化でチューブに損傷を及ぼしたりする虞れが未然に回避されることになる。
また、本発明においては、空冷式EGRクーラの排気ガスを流すチューブの出口付近に隣接して配管され且つその内部にエンジン冷却水を流通させて前記チューブの出口付近を加熱する温水パイプを加熱手段としたり、或いは、空冷式EGRクーラの排気ガスを流すチューブの出口付近に隣接して配索され且つ通電により発熱して前記チューブの出口付近を加熱する電熱線を加熱手段としたりすることが可能である。
上記した本発明のEGR装置によれば、空冷式EGRクーラのチューブの出口付近で排気ガス中の水蒸気が凝縮してしまったとしても、空冷式EGRクーラ自体に備えた加熱手段によりチューブの出口付近を加熱して凝縮水の凍結を防止することができるので、凍結対策のためのバイパスパイプやバイパスバルブといった大掛かりな設備の配置を不要とすることができ、エンジンルーム内におけるレイアウト上の制約を従来よりも大幅に緩和することができるという優れた効果を奏し得る。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図4と略同様に構成したEGR装置における空冷式EGRクーラ17の詳細を示しており、以下の説明で空冷式EGRクーラ17以外の構成要件については図4を参照するものとする。
ここに図示している空冷式EGRクーラ17は、既存のインタークーラと類似した基本構造を有しており、水冷式EGRクーラ14(図4参照)から導かれた排気ガス8を入口タンク20に受け、ここから複数本のチューブ21に振り分けて流す間に外気16(図4参照)との熱交換により冷却し、これにより冷却された排気ガス8を出口タンク22に回収して吸気マニホールド7(図4参照)へと送り出すようにしてあり、前記チューブ21の相互間には、外気16(図4参照)との熱交換効率を高めるためのフィン23が介装されている。
ただし、本形態例における空冷式EGRクーラ17のチューブ21の出口付近では、該各チューブ21の相互間にフィン23が介装されておらず、ここには各チューブ21の相互間を縫うように紆余曲折して該各チューブ21と近接するように温水パイプ24が加熱手段として配管されており、該温水パイプ24には、その近傍に配置されている図示しないラジエータ(図4中の空冷式EGRクーラ17とファン15との間に配置)の高温側からエンジン冷却水25の一部を導いて流通させてから前記ラジエータの低温側に戻すようにしてある。
而して、このようにすれば、例えば、外気温度が氷点下になっているような寒冷地での走行時に、前段の水冷式EGRクーラ14(図4参照)で冷却された排気ガス8が後段の空冷式EGRクーラ17で更に冷却されることでチューブ21の出口付近で排気ガス8中の水蒸気が凝縮してしまったとしても、温水パイプ24にラジエータからエンジン冷却水25の一部を導いて流通させ、これにより各チューブ21の出口付近をエンジン冷却水25が持つ熱により加熱して凝縮水の凍結を防止することが可能となる。
この結果、凍結対策のためのバイパスパイプ18(図4参照)やバイパスバルブ19(図4参照)といった大掛かりな設備を配置しなくても、空冷式EGRクーラ17のチューブ21内で凝縮水が凍結してガス流路が閉塞してしまったり、凍結による堆積変化でチューブ21に損傷を及ぼしたりする虞れが未然に回避されることになる。
従って、上記形態例によれば、空冷式EGRクーラ17自体に備えた温水パイプ24により各チューブ21の出口付近をエンジン冷却水25の熱で加熱して凝縮水の凍結を防止することができるので、凍結対策のためのバイパスパイプ18(図4参照)やバイパスバルブ19(図4参照)といった大掛かりな設備の配置を不要とすることができ、エンジンルーム内におけるレイアウト上の制約を従来よりも大幅に緩和することができる。
また、図3は本発明の別の形態例を示すもので、空冷式EGRクーラ17の各チューブ21の出口付近における相互間に、通電により発熱して各チューブ21の出口付近を加熱し得るよう電熱線26を組み込んだ特殊なフィン27を加熱手段として介装しており、該各フィン27に組み込まれた各電熱線26はバッテリ28に対しスイッチ29を介して並列に接続されるようにしてある。
このようにすれば、例えば、外気温度が氷点下になっているような寒冷地での走行時に、前段の水冷式EGRクーラ14(図4参照)で冷却された排気ガス8が後段の空冷式EGRクーラ17で更に冷却されることでチューブ21の出口付近で排気ガス8中の水蒸気が凝縮してしまったとしても、フィン27の電熱線26に通電することより各チューブ21の出口付近を電熱線26の熱で加熱して凝縮水の凍結を防止することが可能となる。
この結果、凍結対策のためのバイパスパイプ18(図4参照)やバイパスバルブ19(図4参照)といった大掛かりな設備を配置しなくても、空冷式EGRクーラ17のチューブ21内で凝縮水が凍結してガス流路が閉塞してしまったり、凍結による堆積変化でチューブ21に損傷を及ぼしたりする虞れが未然に回避される。
従って、このようにした場合でも、空冷式EGRクーラ17自体に備えた電熱線26により各チューブ21の出口付近を電熱線26の熱で加熱して凝縮水の凍結を防止することができるので、凍結対策のためのバイパスパイプ18(図4参照)やバイパスバルブ19(図4参照)といった大掛かりな設備の配置を不要とすることができ、エンジンルーム内におけるレイアウト上の制約を従来よりも大幅に緩和することができる。
尚、本発明のEGR装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、温水パイプの形状は図示例に限定されないこと、また、電熱線は必ずしもフィンに組み込ませて配置しなくても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1のII−II矢視の要部を拡大した断面図である。 本発明の別の形態例を示す概略図である。 従来例を示す概略図である。
符号の説明
1 エンジン
4 吸気
7 吸気マニホールド
8 排気ガス
9 排気マニホールド
10 排気管
11 EGRパイプ
13 冷却水
14 水冷式EGRクーラ
17 空冷式EGRクーラ
21 チューブ
24 温水パイプ(加熱手段)
25 エンジン冷却水
26 電熱線(加熱手段)

Claims (3)

  1. 排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へ再循環するEGRパイプの途中に水冷式EGRクーラを備え、該水冷式EGRクーラの下流側に空冷式EGRクーラを更に備えたEGR装置において、前記空冷式EGRクーラ中に設けられた排気ガスを流すチューブの出口付近に加熱手段を設け、該加熱手段により前記チューブの出口付近を前記空冷式EGRクーラ内で加熱して凝縮水の凍結を防止し得るように構成したことを特徴とするEGR装置。
  2. 空冷式EGRクーラの排気ガスを流すチューブの出口付近に隣接して配管され且つその内部にエンジン冷却水を流通させて前記チューブの出口付近を加熱する温水パイプを加熱手段としたことを特徴とする請求項1に記載のEGR装置。
  3. 空冷式EGRクーラの排気ガスを流すチューブの出口付近に隣接して配索され且つ通電により発熱して前記チューブの出口付近を加熱する電熱線を加熱手段としたことを特徴とする請求項1に記載のEGR装置。
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