JP5192734B2 - 有機顔料粒子分散組成物、並びにそれらを含有する着色感光性樹脂組成物、インクジェットインク、感光性樹脂転写材料、それらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、及びccdデバイス - Google Patents
有機顔料粒子分散組成物、並びにそれらを含有する着色感光性樹脂組成物、インクジェットインク、感光性樹脂転写材料、それらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、及びccdデバイス Download PDFInfo
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Description
(1)数平均粒径が50nm以下で、かつ、(体積平均粒径)/(数平均粒径)が1.0〜2.0である有機顔料粒子を含有する分散組成物であって、
有機顔料を良溶媒に溶解させた溶液と、前記良溶媒とは相溶性でありかつ前記有機顔料に対しては貧溶媒となる溶媒とを混合して作製されたものであって、
前記貧溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、およびエステル系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択され
前記良溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、およびアミド系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択されたことを特徴とする有機顔料粒子分散組成物。
(2)前記有機顔料粒子の濃度が2〜30質量%であることを特徴とする(1)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(3)前記有機顔料が、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、インドリン系顔料、シアニン系顔料、メロシアニン系顔料、フラーレン系顔料、多環芳香族系顔料、及びポリジアセチレン系顔料からなる群から選択されることを特徴とする(1)または(2)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(4)前記有機顔料が赤色又は紫色の有機顔料であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の有機顔料粒子分散組成物。
(5)前記有機顔料がピロロピロール系顔料であることを特徴とする(4)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(6)前記ピロロピロール系顔料が下記式(Z)で表されるジケトピロロピロール顔料であることを特徴とする(5)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(10)前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット37であることを特徴とする(9)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(11)前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット23であることを特徴とする(9)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(12)前記有機顔料粒子を濃縮し、これを有機溶媒中に再分散したことを特徴とする(1)〜(11)のいずれか1項に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(13)前記再分散に用いる有機溶媒がエステル類、エーテル類、ケトン類、および芳香族炭化水素類からなる群から選択されることを特徴とする(12)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(14)さらに質量平均分子量10000以上の高分子化合物とを含むことを特徴とする(1)〜(13)のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
(15)前記高分子化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする(14)に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
(16)前記高分子化合物の濃度が前記有機顔料粒子100質量部に対して、0.1〜1000質量部である(14)または(15)に記載の有機顔料粒子分散組成物。
(17)(1)〜(16)に記載の有機顔料粒子分散組成物の成分と、バインダーと、モノマー又はオリゴマーと、光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。
(18)(1)〜(16)に記載の有機顔料粒子分散組成物を用いたインクジェットインク。
(19)さらにバインダーと、モノマーもしくはオリゴマーとを含み、カラーフィルタ作製用とした(18)に記載のインクジェットインク。
(20)仮支持体上に、(17)に記載の着色感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
(21)(17)に記載の感光性樹脂組成物、(19)に記載のインクジェットインク、または(20)に記載の感光性樹脂転写材料を用いて作製したことを特徴とするカラーフィルタ。
(22)(21)に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
(23)前記液晶表示装置がVA方式であることを特徴とする(22)に記載の液晶表示装置。
(6)前記ピロロピロール系顔料が下記式(Z)で表されるジケトピロロピロール顔料であることを特徴とする(5)項に記載の有機ナノ粒子。
(10)前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット37であることを特徴とする(9)項に記載の有機ナノ粒子。
(11)前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット23であることを特徴とする(9)項に記載の有機ナノ粒子。
(13)前記の有機材料の貧溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、およびエステル系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする(12)項に記載の有機ナノ粒子。
(14)前記の有機材料の良溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、およびアミド系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする(12)又は(13)項に記載の有機ナノ粒子。
(16)前記高分子化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする(15)項に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
(18)(1)〜(14)のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子または(15)もしくは(16)項に記載の有機ナノ粒子分散組成物を用いたインクジェットインク。
(19)さらにバインダーと、モノマーもしくはオリゴマーとを含み、カラーフィルタ作製用とした(18)項に記載のインクジェットインク。
(20)仮支持体上に、(17)項に記載の着色感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
(21)(17)項に記載の感光性樹脂組成物、(19)項に記載のインクジェットインク、または(20)項に記載の感光性樹脂転写材料を用いて作製したことを特徴とするカラーフィルタ。
(22)(21)項に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
(23)前記液晶表示装置がVA方式であることを特徴とする(22)項に記載の液晶表示装置。
(24)(21)項に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とするCCDデバイス。
本発明の有機顔料粒子(以下、これを有機ナノ粒子と呼ぶことがある)に用いられる有機顔料(以下、これを有機材料と呼ぶことがある)は、再沈法で粒子形成できるものであれば特に限定されない。また、有機顔料粒子は、単独で用いても、複数であっても、これらを組み合わせたものであってもよい。
C.I.ピグメントレッド254、255、264に代表されるピロロピロール化合物顔料は、カラーフィルタを構成する赤画素の色純度を高めるのに適した吸収域を有し、色再現域を広げられるため、そのカラーフィルタへの利用が試みられている。しかしながら従来の顔料では、色純度やコントラスト等、要求に応えられていない。例えば特開2003−336001号公報に記載されているインクジェット用インク、ビーズ分散やソルトミリングによる方法で得たものなどでは良好なカラーフィルタは得られない。
本発明によれば、ナノサイズのピロロピロール化合物顔料微粒子を粒径分布がシャープな状態で得ることができる。また、その顔料微粒子をカラーフィルタに用いたとき、所望の色純度と高いコントラストを両立でき、しかも耐光性に優れ、また折出物の発生を抑えることができる。そしてそのカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、黒のしまりおよび赤の描写力に優れ、表示ムラが抑えられる。
なお、C.I.ピグメントレッド254としては、Irgaphor Red B−CF(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Cromophtal DPP Red BO、Irgazin DPP Red BO、Microlen DPP RED BPなどを用いることができ、C.I.ピグメントレッド255としては、Cromophtal Coral Red C、Irgazin DPP Red 5Gなどを用いることができ、C.I.ピグメントレッド264としては、Hostapeperm Rubin D3B LP2615、Irgazin DPP Rubin TRなどを用いることができる(いずれも商品名)。
この問題は、C.I.ピグメントバイオレット23、37に代表されるジオキサジン化合物顔料を(例えば5%程度)添加することで改善することができる。そしてこの高い色純度のカラーフィルタで、コントラストを改善し、表示特性を更に向上させることが考えられるものの、従来のビース分散法やソルトミリング法では満足な結果が得られない。
これに対し、本発明によれば、ジオキサジン化合物顔料を粒径分布がそろったナノサイズの顔料として得ることができる。そしてそのジオキサジン化合物顔料微粒子含有する分散液を経時安定性に優れたものとすることができる。そのため、それ用いたカラーフィルタは、高い色純度と高いコントラストを両立でき、しかも耐光性に優れる。またそのカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、黒のしまりおよび青の描写、再現性に優れ、表示ムラが抑えられる。
なお、C.I.ピグメントバイオレット23としては、Cromofine Violet RE、FastgenSuper Violet BBL、Helio Fast Violet EB、Microlith Violet RL−WA、Sanyo Fast Violet BLDなどを用いることができ、C.I.ピグメントバイオレット37としては、Cromophtal Violet B、Microlith Violet B−Aなどを用いることができる(いずれも商品名)。
有機材料の貧溶媒は、有機材料を溶解する良溶媒と相溶するもしくは均一に混ざるものであれば特に限定されない。有機材料の貧溶媒としては、有機材料の溶解度が0.02質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましい。有機材料の貧溶媒への溶解度にとくに下限はないが、通常用いられる有機材料を考慮すると0.000001質量%以上が実際的である。この溶解度は酸またはアルカリの存在下で溶解された場合の溶解度であってもよい。また、良溶媒と貧溶媒との相溶性もしくは均一混合性は、良溶媒の貧溶媒に対する溶解量が30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。良溶媒の貧溶媒に対する溶解量に特に上限はないが、任意の割合で混じり合うことが実際的である。
貧溶媒としては、水性溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール化合物溶媒、ケトン化合物溶媒、エーテル化合物溶媒、芳香族化合物溶媒、二硫化炭素溶媒、脂肪族化合物溶媒、ニトリル化合物溶媒、ハロゲン化合物溶媒、エステル化合物溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒が用いられ、水性溶媒、アルコール化合物溶媒、ケトン化合物溶媒、エーテル化合物溶媒、エステル化合物溶媒、またはこれらの混合物がこの好ましく、水性溶媒、アルコール化合物溶媒またはエステル化合物溶媒がより好ましい。
アルコール化合物溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。ケトン化合物溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。エーテル化合物溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。芳香族化合物溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。脂肪族化合物溶媒としては、例えば、ヘキサンなどが挙げられる。ニトリル化合物溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。ハロゲン化合物溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。エステル化合物溶媒としては、例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、2−(1−メトキシ)プロピルアセテートなどが挙げられる。イオン性液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムとPF6 -との塩などが挙げられる。
良溶媒は用いる有機材料を溶解することが可能で、前記貧溶媒と相溶するもしくは均一に混ざるものであれば特に限定されない。有機材料の良溶媒への溶解性は有機材料の溶解度が0.2質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。有機材料の良溶媒への溶解度に特に上限はないが、通常用いられる有機材料を考慮すると50質量%以下であることが実際的である。この溶解度は酸またはアルカリの存在下で溶解された場合の溶解度であってもよい。貧溶媒と良溶媒との相溶性もしくは均一混合性の好ましい範囲は前述のとおりである。
良溶媒としては、水性溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール化合物溶媒、アミド化合物溶媒、ケトン化合物溶媒、エーテル化合物溶媒、芳香族化合物溶媒、二硫化炭素溶媒、脂肪族化合物溶媒、ニトリル化合物溶媒、スルホキシド化合物溶媒、ハロゲン化合物溶媒、エステル化合物溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒が用いられ、水性溶媒、アルコール化合物溶媒、ケトン化合物溶媒、エーテル化合物溶媒、スルホキシド化合物溶媒、エステル化合物溶媒、アミド化合物溶媒、またはこれらの混合物が好ましく、水性溶媒、アルコール化合物溶媒、エステル化合物溶媒、スルホキシド化合物溶媒またはアミド化合物溶媒が好ましく、水性溶媒、スルホキシド化合物溶媒またはアミド化合物溶媒がさらに好ましく、スルホキシド化合物溶媒またはアミド化合物溶媒が特に好ましい。
スルホキシド化合物溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキド、ヘキサメチレンスルホキシド、スルホランなどが挙げられる。アミド化合物溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリジノン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどが挙げられる。
また、良溶媒に有機材料を溶解した有機材料溶液の濃度としては、溶解時の条件における有機材料の良溶媒に対する飽和濃度乃至これの1/100程度の範囲が好ましい。
有機材料溶液の調製条件に特に制限はなく、常圧における溶媒の沸点までの温度〜溶媒の亜臨界・超臨界条件の範囲を選択できる。常圧での温度は−10〜150℃が好ましく、−5〜130℃がより好ましく、0〜100℃が特に好ましい。
使用される酸の量は、有機材料を均一に溶解可能な量であり、特に限定されないが、塩基に比べて過剰量用いられる場合が多い。無機酸および有機酸の場合を問わず、好ましくは有機顔料に対して3〜500モル当量であり、より好ましくは10〜500モル当量であり、さらに好ましくは30〜200モル当量である。
有機材料溶液と貧溶媒とを混合する際、両者のどちらを添加して混合してもよいが、有機材料溶液を貧溶媒に添加して混合することが好ましく、その際に貧溶媒が撹拌された状態であることが好ましい。撹拌速度は100〜10000rpmが好ましく150〜8000rpmがより好ましく、200〜6000rpmが特に好ましい。添加にはポンプ等を用いることもできるし、用いなくてもよい。また、液中添加でも液外添加でもよいが、液中添加がより好ましい。
有機材料溶液と貧溶媒の混合比(有機粒子再沈液中の良溶媒/貧溶媒比)は体積比で1/50〜2/3が好ましく、1/40〜1/2がより好ましく、1/20〜3/8が特に好ましい。
有機粒子再沈液の濃度は有機粒子を生成することができれば特に制限されないが、分散溶媒1000mlに対して有機粒子が10〜40000mgの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜30000mgの範囲であり、特に好ましくは50〜25000mgの範囲である。
また、有機ナノ粒子を生成させる際の調製スケールは、特に限定されないが、貧溶媒の混合量が10〜2000Lの調製スケールであることが好ましく、50〜1000Lの調製スケールであることがより好ましい。
また、粒子の均一性(単分散性)を表す指標として、本発明においては、特に断りのない限り、体積平均粒径(Mv)と数平均粒径(Mn)の比(Mv/Mn)を用いる。本発明の有機ナノ粒子(一次粒子)の単分散性(本発明において、単分散性とは粒径が揃っている度合いをいう。)、つまりMv/Mnは、1.0〜2.0であり、1.0〜1.8であることが好ましく、1.0〜1.5であることがより好ましい。
有機粒子の粒径の測定方法としては、顕微鏡法、質量法、光散乱法、光遮断法、電気抵抗法、音響法、動的光散乱法が挙げられ、顕微鏡法、動的光散乱法が特に好ましい。顕微鏡法に用いられる顕微鏡としては、例えば、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡などが挙げられる。動的光散乱法による粒子測定装置として、例えば、日機装社製ナノトラックUPA−EX150、大塚電子社製ダイナミック光散乱光度計DLS−7000シリーズ(いずれも商品名)などが挙げられる。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物(液体組成物としての有機ナノ粒子分散液を含む。)は分散剤を含有することが好ましい。有機粒子分散組成物に分散剤を含有させる工程は特に限定されないが、有機材料溶液および貧溶媒の両方もしくは一方に分散剤を添加して含有させることが好ましい。また、分散剤溶液を上記両液とは別系統で有機ナノ粒子形成時に添加することも好ましい。予め分散剤により表面処理を施された顔料粒子を用いることも好ましく、顔料粒子には分散剤の吸着を促進し得るような表面処理が施されていてもよい。分散剤は(1)析出した顔料表面に素早く吸着して、微細なナノ粒子を形成し、かつ(2)これらの粒子が再び凝集することを防ぐ作用を有するものである。
ノニオン性分散剤(ノニオン性界面活性剤)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルが好ましい。これらノニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
<1.一般式(D1)で表される化合物>
X1は、−CO−、−CONH−Y2−、−SO2NH−Y2−、又は−CH2NHCOCH2NH−Y2−を表し、−CO−、−CONH−Y2−であることが好ましい。
Y2は置換基を有してもよいアルキレン基又はアリーレン基を表し、なかでもフェニレン、トルイレン、またはヘキシレンであることが好ましく、フェニレンであることがより好ましい。
R11およびR12はそれぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基またはR11とR12とで少なくとも窒素原子を含むヘテロ環基を形成してもよい。なかでもメチル基、エチル基、プロピル基、または窒素原子を含めたピロリジニル基であることが好ましく、エチル基であることがより好ましい。
Y1は−NH−又は−O−を表す。
Z1は水酸基又は下記一般式(D3a)で表される基を表し、あるいはn1が1の場合−NH−X1−Qでもよい。m1は1〜6の整数を表し、2〜3が好ましい。n1は1〜4の整数を表し、1〜2が好ましい。
本発明の顔料分散組成物を製造する場合においては、アミノ基及びエーテル基を有するグラフト共重合体を含有し、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有する分散剤を用いることも好ましい。
前記グラフト共重合体は、アミノ基及びエーテル基を少なくとも有してなり、その他のモノマー等を共重合体単位として含んでいてもよい。
前記グラフト共重合体の質量平均分子量(Mw)としては、3000〜100000が好ましく、5000〜50000がより好ましい。前記質量平均分子量(Mw)が、3000未満であると、有機ナノ粒子の凝集を防ぐことができず、粘度が上昇してしまうことがあり、100000を超えると有機溶剤への溶解性が不足し、粘度が上昇してしまうことがある。なお、該質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポリスチレン換算質量平均分子量である。
前記重合性オリゴマー(以下、「マクロモノマー」と称することがある。)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を末端に有するオリゴマーである。本発明においては、前記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの両末端の内の一方にのみ前記エチレン性不飽和二重結合を有する基を有するのが好ましい。
前記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、下記一般式(E2)で表される化合物より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、例えば、下記一般式(E1)で表されるモノマーより選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記グラフト共重合体は、前記その他のモノマーを更に共重合体単位として含有していてもよく、該その他のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート及びi−ブチル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレート)、グリシジル(メタ)アクリレート、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリル)、及び脂肪族共役ジエン(例、1,3−ブタジエン及びイソプレン)、(メタ)アクリル酸、などが挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル及びカルボン酸ビニルエステルが好ましい。
(11) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(12) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、
(14) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(15) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(16) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(18) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(19) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(20) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、などが挙げられる。
なかでも、(11)、(14)、(18)が好ましく、下記式(D4)で表される化合物がより好ましい。式(D4)中、Meはメチル基を表す。
本発明の顔料分散組成物の製造に用いられる製造装置の好ましい実施態様を説明するが、これにより本発明が限定的に解釈されるものではない。
図1は、本発明の有機ナノ粒子の製造に用いられる製造装置の好ましい実施態様である。図1において有機材料溶液は供給管14により容器11内に連続的に供給される。ここに容器11内には貧溶媒11aが容れられており、バルク貧溶媒は攪拌の作用によりつねに対流させられている。
図2は、本発明の有機ナノ粒子の製造に用いられる製造装置の別の好ましい実施態様の概略図であり、図1の製造装置において容器11内に混合室(撹拌領域)13を設けたものである。該混合室13は貧溶媒の液面下に設けられ、その内部は該貧溶媒により満たされている。また反応容器11内のバルク貧溶媒は該混合室13内での攪拌の作用により、該混合室13内を下方から上方へ(図中矢印の方向へ)横切るようにつねに対流させられている。
また、撹拌羽根12は、混合空間内で生成した有機ナノ粒子が混合室13にとどまることにより、他の有機ナノ粒子と結合して更に大きな粒子となったり、混合室13に供給される有機材料溶液にさらされて大きな粒子となったりして巨大粒子が生成することがないよう、生成した有機ナノ粒子を迅速に引き出し、迅速に混合室13外へ排出する能力を有するものが選ばれることが好ましい。
撹拌羽根12としては上記目的が達成されれば、いかなる形式のものでもよく、例えばタービン型、ファンタービン型等が用いられうる。
またケーシング17は、前述のごとく四角筒により構成されていることが好ましい。このようにすることで、撹拌羽根12によりつくられた流れをケーシング17の角が乱し、邪魔板のごとき付加物を要することなく、混合効果を一層高めることができる。
図5は、本発明の有機ナノ粒子の製造に用いられる製造装置の別の実施態様を概略的に示す断面図である。図5において有機材料溶液および貧溶媒はそれぞれ供給管24a、24bにより撹拌槽21a内に連続的に供給される。撹拌槽21a内で生成した有機材料粒子が撹拌槽21a内にとどまることにより、他の有機顔料粒子と結合して更に大きな粒子となったり、供給管24a、24bより供給される有機材料溶液にさらされて大きな粒子となったりして巨大粒子が生成することがないよう、生成した有機材料粒子分散液は排出管23より迅速に引き出される。
撹拌槽38は、上下方向に中心軸を向けた円筒状の槽本体39と、該槽本体39の上下の開口端を塞ぐ槽壁となるシールプレート40とで構成されている。また、撹拌槽38および槽本体39は、透磁性に優れた非磁性材料で形成されている。2つの液供給口32,33は槽本体39の下端寄りの位置に装備されており、液排出口36は槽本体39の上端寄りの位置に装備されている。
また、撹拌槽38内の各撹拌羽根41,42は、磁気カップリングCによって撹拌槽38の外部に配置されたモータ48,49に連結されているため、撹拌槽38の槽壁に回転軸を挿通させる必要がなくなり、撹拌槽38を回転軸の挿通部のない密閉容器構造にすることができるため、撹拌混合した液の槽外への漏出を防止すると同時に、回転軸用の潤滑液(シール液)等が不純物として槽38内の液に混入することによる処理品位の低下を防止することができる。
さらに槽内の液体の流れが定常化して撹拌混合が不十分の有機ナノ粒子分散液が排出されることを阻止し、また、回転軸用の潤滑液(シール液)等が不純物として槽内の液に混入することを防止することで、単分散な有機ナノ粒子をさらに安定に製造することができる。
本発明の有機ナノ粒子の製造に用いられる装置として、さらに別の実施態様である、剪断力を持つ羽根を用いて攪拌する製造装置について説明する。
本発明でいう剪断力とは撹拌羽根が、有機材料溶液が貧溶媒に混入後に生成する液滴(ドロップレット)に及ぼすズリ力のことである。
本発明で使用可能な撹拌部の形状は、高剪断力を施し得る形態であれば特に限定されないが、一般にパドル羽根、タービン羽根、スクリュー羽根、ファウドラー羽根、等が挙げられ、好ましくはディゾルバー羽根、回転し得るタービン部とその周囲にわずかな間隙を置いて位置する固定化されたステータ部から構成されている撹拌部の、撹拌、乳化、分散機が好ましい。
ディゾルバー羽根は、高剪断力形成できる機能を持った特殊な撹拌羽根であり、図7にその1例を概略的に正面図により示し、その図面代用写真を図8に示す。
また図9に示すような回転し得るタービン部とその周囲にわずかな間隙を置いて位置する固定化されたステータ部から構成されている撹拌部を有する装置も好ましく用いられ、その撹拌、乳化、分散機としては、例えば、マイクロテック・ニチオン社製ヒスコトロン、特殊機化工業社製T.Kホモミクサー、IKA社製ULTRA-TURRAXが挙げられる(いずれも商品名)。
以下に、濃縮方法について説明する。
濃縮方法に関しては、有機ナノ粒子液を濃縮できれば特に制約されないが、例えば、有機ナノ粒子分散液に、抽出溶媒を添加混合し、有機ナノ粒子を該抽出溶媒相に濃縮抽出して、その濃縮抽出液をフィルタなどによりろ過して濃縮ナノ粒子液とする方法、遠心分離によって有機ナノ粒子を沈降させて濃縮する方法、限外ろ過により脱塩濃縮を行う方法、真空凍結乾燥により溶媒を昇華させて濃縮する方法、加熱ないし減圧による溶媒を乾燥させて濃縮する方法等が好ましい。またはこれらの組合せなどが非常に好ましく用いられる。
濃縮後の有機ナノ粒子濃度に関しては、1〜100質量%が好ましく、5〜100質量%がより好ましく、10〜100質量%が特に好ましい。
この濃縮抽出に用いられる抽出溶媒は特に限定されないが、有機ナノ粒子分散液の分散溶媒(例えば、水性溶媒)と実質的に混じり合わず(本発明において、実質的に混じり合わずとは、相溶性が低いことをいい、溶解量50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。この溶解量に特に下限はないが、通常の溶媒の溶解性を考慮すると1質量%以上であることが実際的である。混合後、静置すると界面を形成する溶媒であることが好ましい。また、この抽出溶媒は、有機ナノ粒子が抽出溶媒中で再分散しうる弱い凝集(ミリングまたは高速撹拌などの高いせん断力を加えなくても再分散が可能であるフロック)を生ずる溶媒であることが好ましい。このような状態であれば、粒子サイズを変化させる強固な凝集を起こさず、目的の有機ナノ粒子を抽出溶媒で湿潤させる一方、フィルタろ過などにより容易に水などの分散溶媒を除去することができる点で好ましい。抽出溶媒としてはエステル化合物溶媒、アルコール化合物溶媒、芳香族化合物溶媒、脂肪族化合物溶媒が好ましく、エステル化合物溶媒、芳香族化合物溶媒または脂肪族化合物溶媒がより好ましく、エステル化合物溶媒が特に好ましい。
抽出溶媒を添加した後、分散液と十分に接触するように撹拌混合することが好ましい。撹拌混合は通常の方法を用いることができる。抽出溶媒を添加し混合するときの温度に特に制約はないが、1〜100℃であることが好ましく、5〜60℃であることがより好ましい。抽出溶媒の添加、混合はそれぞれの工程を好ましく実施できるものであればどのような装置を用いてもよいが、例えば、分液ロート型の装置を用いて実施できる。
遠心分離による有機ナノ粒子の濃縮に用いられる遠心分離機は有機ナノ粒子分散液(または有機ナノ粒子濃縮抽出液)中の有機ナノ粒子を沈降させることができればどのような装置を用いてもよい。遠心分離機としては、例えば、汎用の装置の他にもスキミング機能(回転中に上澄み層を吸引し、系外に排出する機能)付きのものや、連続的に固形物を排出する連続遠心分離機などが挙げられる。
遠心分離条件は、遠心力(重力加速度の何倍の遠心加速度がかかるかを表す値)で50〜10000が好ましく、100〜8000がより好ましく、150〜6000が特に好ましい。遠心分離時の温度は、分散液の溶剤種によるが、−10〜80℃が好ましく、−5〜70℃がより好ましく、0〜60℃が特に好ましい。
減圧乾燥による有機ナノ粒子の濃縮に用いられる装置は有機ナノ粒子分散液(または有機ナノ粒子濃縮抽出液)の溶媒を蒸発させることができれば特に制限はない。例えば、汎用の真空乾燥器およびロータリーポンプや、液を撹拌しながら加熱減圧乾燥できる装置、液を加熱減圧した管中に通すことによって連続的に乾燥ができる装置等が挙げられる。
加熱減圧乾燥温度は30〜230℃が好ましく、35〜200℃がより好ましく、40〜180℃が特に好ましい。減圧時の圧力は、100〜100000Paが好ましく、300〜90000Paがより好ましく、500〜80000Paが特に好ましい。
上述した抽出溶媒、遠心分離、乾燥などにより濃縮化した有機ナノ粒子分散液に含まれる有機粒子は、通常、その濃縮化により凝集をおこしている。このとき速やかなフィルタろ過を可能とし、再度良好な分散状態を得るためには、再分散可能な程度に凝集させたフロックとして得ることが好ましい。
そのため、通常の分散化方法を用いて分散化した程度では微粒子化に不十分であり、さらに微細化効率の高い方法が必要となる。このような凝集有機粒子においても(本発明において、凝集有機粒子とは、凝集体など有機粒子が二次的な力で集まっているものをいい、一次粒子がナノメートルサイズであるとき凝集ナノ粒子ということもある。)、本発明の有機ナノ粒子分散液の製造方法によれば、凝集有機粒子液に質量平均分子量1000以上の高分子化合物を含有させることにより、有機粒子を好適に微細分散化することができる(本発明において、凝集有機粒子液とは、凝集有機粒子を液中に含むものをさし、分散液、濃縮液、ペースト、スラリーなどであっても凝集有機粒子が含まれればよい。)。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物に用いる高分子化合物は質量平均分子量1000以上であり、下記一般式(1)で表される高分子化合物であることが好ましい。
具体的には、A1は特に制限されるものではないが、前記「酸性基を有する1価の有機基」として、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホウ酸基などを有する1価の有機基が挙げられる。また、前記「塩基性窒素原子を有する基を有する1価の有機基」として、例えば、アミノ基(−NH2)を有する1価の有機基、置換イミノ基(−NHR8、−NR9R10)を有する1価の有機基(ここで、R8、R9、およびR10は各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6以上20以下のアリール基、炭素数7以上30以下のアラルキル基を表す。)、下記一般式(a1)で表されるグアニジル基を有する1価の有機基〔一般式(a1)中、Ra1およびRa2は各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6以上20以下のアリール基、炭素数7以上30以下のアラルキル基を表す。〕、下記一般式(a2)で表されるアミジニル基を有する1価の有機基〔一般式(a2)中、Ra3およびRa4は各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6以上20以下のアリール基、炭素数7以上30以下のアラルキル基を表す。〕などが挙げられる。
前記「ウレタン基を有する1価の有機基」として、例えば、−NHCOOR16、−OCONHR17(ここで、R16およびR17は各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6以上20以下のアリール基、炭素数7以上30以下のアラルキル基を表す。)などが挙げられる。
前記「‘配位性酸素原子を有する基’を有する基」としては、例えば、アセチルアセトナト基を有する基、クラウンエーテルを有する基などが挙げられる。
前記「炭素数4以上の炭化水素基を有する基」としては、炭素数4以上のアルキル基(例えば、オクチル基、ドデシル基など)、炭素数6以上のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、炭素数7以上のアラルキル基(例えばベンジル基など)などが挙げられる。このとき炭素数に上限はないが、30以下であることが好ましい。
前記「アルコキシシリル基を有する基」としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基などを有する基が挙げられる。
前記「エポキシ基を有する基」としては、例えば、グリシジル基などを有する基が挙げられる。
前記「イソシアネート基を有する基」としては、例えば、3−イソシアナトプロピル基などが挙げられる。
前記「水酸基を有する基」としては、例えば、3−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
前記R1で表される(m+n)価の連結基としては、1〜100個の炭素原子、0〜10個の窒素原子、0〜50個の酸素原子、1〜200個の水素原子、および0〜20個の硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。R1は有機連結基であることが好ましい。
また、nは2〜9を表す。nとしては、2〜8が好ましく、2〜7がより好ましく、3〜6が特に好ましい。
ポリマーの中でも、高分子骨格を構成するには、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びこれらの変性物、又は共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、およびこれらの変性物又は共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体が特に好ましい。
更には、前記ポリマーは有機溶媒に可溶であることが好ましい。有機溶媒との親和性が低いと、例えば、顔料分散剤として使用した場合、分散媒との親和性が弱まり、分散安定化に十分な吸着層を確保できなくなることがある。
更に、A2として、前記一般式(4)で表される1価の有機基が好ましく、該有機基の詳細および具体的な例、好ましい態様については同様である。
前記R4、R5で表される「2価の連結基」としては、無置換でも置換基を有していてもよく、直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(R19)−、−SO−、−SO2−、−CO2−、−N(R20)SO2−、又はこれらの基を2つ以上組み合わせた2価の基を好ましい例として挙げることができる(前記R19およびR20は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4個のアルキル基を表す。)。なかでも有機連結基であるここが好ましい。
1.カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等から選択される官能基を末端に導入したポリマーと、複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有する酸ハライド、あるいは複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するアルキルハライド、あるいは複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するイソシアネート等とを高分子反応させる方法。
2.末端に炭素−炭素二重結合を導入したポリマーと、複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するメルカプタンとをマイケル付加反応させる方法。
3.末端に炭素−炭素二重結合を導入したポリマーと、複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するメルカプタンとをラジカル発生剤存在下で反応させる方法。
4.末端に複数のメルカプタンを導入したポリマーと、炭素−炭素二重結合を導入した官能基(前記一般式中のA1又はA2)とをラジカル発生剤存在下で反応させる方法。
5.複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するメルカプタン化合物を連鎖移動剤として、ビニルモノマーをラジカル重合する方法。
る。
また、上記の化合物以外に、例えばウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基などの官能基を有するビニルモノマーも用いることができる。このようなウレタン基、又はウレア基を有する単量体としては、例えばイソシアナート基と水酸基、又はアミノ基の付加反応を利用して、適宜合成することが可能である。具体的には、イソシアナート基含有モノマーと水酸基を1個含有する化合物または1級あるいは2級アミノ基を1個含有する化合物との付加反応、又は水酸基含有モノマーまたは1級あるいは2級アミノ基含有モノマーとモノイソシアネートとの付加反応等により適宜合成することができる。
例えばこれらのビニルモノマー、および連鎖移動剤を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して、約50℃〜220℃で、溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用して得られる。
6.複数の官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有するハライド化合物からメルカプタン化合物に変換する方法(チオ尿素と反応させ、加水分解する方法、NaSHと直接反応させる方法、CH3COSNaと反応させ、加水分解させる方法などが挙げられる)
7.一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物と、官能基(前記一般式中のA1又はA2)を有し、かつメルカプト基と反応可能な官能基を有する化合物、とを付加反応させる方法
「メルカプト基と反応可能な官能基」が炭素−炭素二重結合であり、付加反応がラジカル付加反応で合成することが特に好ましい。炭素−炭素二重結合としては、メルカプト基との反応性の点で、1置換もしくは2置換のビニル基がより好ましい。
前記(A)カルボキシル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位として、下記一般式(I)で表される繰り返し単位であることが好ましく、アクリル酸またはメタクリル酸から導かれた繰り返し単位であることがより好ましく、前記(B)カルボン酸エステル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位として、下記一般式(II)で表される繰り返し単位であることが好ましく、下記一般式(IV)で表される繰り返し単位であることがより好ましく、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチルメタクリレート、3−フェニルプロピルアクリレート、または3−フェニルプロピルメタクリレートから導かれた繰り返し単位であることが特に好ましい。
また、(A)カルボキシル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位と、前記(B)カルボン酸エステル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位との重合比率としていえば、繰り返し単位(A)の全繰り返し単位数に対する数量比%が3〜40であることが好ましく、5〜35であることがより好ましい。
本発明において高分子の分子量とは、特に断らない限り、質量平均分子量をいう。高分子の分子量の測定方法としては、クロマトグラフィー法、粘度法、光散乱法、沈降速度法等が挙げられる。本発明では、特に断らない限りクロマトグラフィー法により測定した質量平均分子量を用いる。
高分子化合物の添加方法は、水性溶媒または有機溶媒に溶解した溶液でも、固体状態でもよく、また、これらの組み合わせでもよい。溶媒に溶解した溶液で添加する方法としては、例えば、凝集有機粒子液に、凝集有機粒子液の溶媒と同様の溶媒に溶解した状態で添加する方法、凝集有機粒子液の溶媒と相溶する、異なる溶媒に溶解した状態で添加する方法が挙げられる。溶媒に溶解した溶液で添加する場合の、高分子化合物の濃度は、特に制限されないが、1〜70質量%が好ましく、2〜65質量%がより好ましく、3〜60質量%が特に好ましい。
高分子化合物の添加は、再沈法による有機ナノ粒子の形成時(またはその前後)、抽出または濃縮時(またはその前後)、濃縮後の凝集有機粒子の分散時(またはその前後)、それらの工程が終了したのち、のいずれに添加してもよく、また、これらの組み合わせでもよい。本発明において、質量平均分子量1000以上の高分子化合物は後述するバインダーとして組成物中に含有させてもよく、例えば有機粒子再沈液を濃縮した後、凝集有機粒子の微細分散化のときに添加することが好ましい。
分子量1000以上の高分子化合物としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール−部分ホルマール化物、ポリビニルアルコール−部分ブチラール化物、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアミド、セルロース誘導体、澱粉誘導体などが挙げられる。その他、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホン酸塩などの天然高分子化合物類も使用できる。
酸性基を有する高分子化合物としては、ポリビニル硫酸、縮合ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
ビニル化合物の例としては、スチレン又は置換されたスチレン(例えばビニルトルエン、ビニルエチルベンゼン)、ビニルナフタリン又は置換されたビニルナフタリン、アクリルアミド、メタアクリルアミド、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられ、スチレンが好ましい。
これらの高分子化合物は1種のみを用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよく、分子量1000未満の化合物と併用してもよい。
再分散化後の有機ナノ粒子の分散組成物の有機ナノ粒子濃度は目的に応じて適宜定められるが、好ましくは分散組成物全量に対して有機ナノ粒子が2〜30質量%であることが好ましく、4〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。上記のようなビヒクルにより分散される場合に、バインダーおよび溶解希釈成分の量は有機顔料の種類などにより適宜定められるが、分散組成物全量に対して、バインダーは1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。溶解希釈成分は5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることがより好ましい。
このような凝集ナノ粒子を微細分散化する方法として、例えば超音波による分散方法や物理的なエネルギーを加える方法を用いることができる。
用いられる超音波照射装置は10kHz以上の超音波を印加できる機能を有することが好ましく、例えば、超音波ホモジナイザー、超音波洗浄機などが挙げられる。超音波照射中に液温が上昇すると、ナノ粒子の熱凝集が起こるため(例えば、「顔料分散技術−表面処理と分散剤の使い方および分散性評価−」技術情報協会(1999)を参照。)、液温を1〜100℃とすることが好ましく、5〜60℃がより好ましい。温度の制御方法は、分散液温度の制御、分散液を温度制御する温度調整層の温度制御、などによって行うことができる。
物理的なエネルギーを加えて濃縮した有機ナノ粒子を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバー、ホモミキサー、サンドミル等の分散機が挙げられる。また、高圧分散法や、微小粒子ビーズの使用による分散方法も好適なものとして挙げられる。
有機ナノ粒子分散組成物の好ましい製造方法としては、着色剤を樹脂成分で混練分散処理後の25℃における粘度が10,000mPa・s以上、望ましくは100,000mPa・s以上の比較的高粘度になるように混練分散処理し、次いで溶剤を添加して、微分散処理後の粘度が1,000mPa・s以下、好ましくは100mPa・s以下の比較的低粘度になるように微分散処理する方法が好ましい。
混練分散処理で使用する機械は二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸および2軸の押出機等であり、強い剪断力を与えながら分散する。次いで、溶剤を加えて、主として縦型若しくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機、高圧分散機等を使用し、0.1〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで微分散処理する。さらに0.1mm以下の微小粒子ビーズを用いて精密分散処理をすることもできる。尚、混練分散処理を省くことも可能である。その場合には、顔料と分散剤若しくは表面処理剤と、本発明におけるアクリル系共重合体および溶剤でビーズ分散を行う。
また主顔料と補顔料を別々に分散処理した後、両者の分散液を混合して更に分散処理を加えたり、主顔料と補顔料をいっしょに分散処理することも可能である。
尚、混練、分散についての詳細はT.C. Patton著“Paint Flow and ピグメント Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等にも記載されており、この方法を用いてもよい。
有機ナノ粒子分散組成物には、有機ナノ粒子の分散性を向上させる目的で通常の顔料分散剤や界面活性剤を添加することができる。これらの分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−6745(エフカ社製))、ソルスパース5000(ゼネカ(株)社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業(株)社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業(株)社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ(株)社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)社製)およびイソネットS−20(三洋化成(株)社製)が挙げられる。また、2000−239554号公報に記載の顔料分散剤や、特公平5−72943号公報に記載の化合物(C)や、特開2001−31885号公報に記載の合成例1の化合物なども好適に用いることができる。
再分散時に有機ナノ粒子形成時に用いる分散剤として[分散剤]の項に示した化合物を再度用いることも好ましい。
さらに、有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性組成物に含まれる有機ナノ粒子を、高度に、また均一に、微細分散化することができるため、薄い膜厚で、高い着色濃度を発揮し、例えばカラーフィルタ等の薄層化を可能とするものである。
また有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物において、鮮明な色調と高い着色力とを示す顔料を含有させることで、例えばカラープルーフやカラーフィルタ等を作製するための画像形成材料として優れている。
さらに、着色画像形成時の露光・現像に用いられるアルカリ性の現像液に対して、有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物に、結合剤(バインダー)としてアルカリ性水溶液に可溶なものを用いることができ、環境上の要求にも応えることができる。
また有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物に用いられる溶媒(顔料の分散媒)として適度な乾燥性を有する有機溶媒を用いることができ、塗布後の乾燥の点でもその要求を満足することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、少なくとも、(a)有機ナノ粒子、(b)バインダー、(c)モノマーもしくはオリゴマー、および(d)光重合開始剤もしくは光重合開始剤系を含む。以下、本発明の着色感光性樹脂組成物の各成分について説明する。
有機ナノ粒子を作製する方法については既に詳細に述べた。有機ナノ粒子の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の全固形分(本発明において、全固形分とは、有機溶媒を除く組成物合計をいう。)に対し、3〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、25〜60質量%がさらに好ましい。この量が多すぎると分散液の粘度が上昇し製造適性上問題になることがある。少なすぎると着色力が十分でない。着色剤として機能する有機ナノ粒子(顔料粒子)としては、粒径0.1μm以下、特には粒径0.08μm以下であることが好ましい。また、調色のために通常の顔料と組み合わせて用いてもよい。顔料は上記で記述したものを用いることができる。
着色感光性樹脂組成物中のバインダーとしては、先に述べた質量平均分子量1000以上の高分子化合物を好ましく用いることができる。バインダーの含有量は、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対して15〜50質量%が一般的であり、20〜45質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると塗布膜の形成上問題がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。また、特開平10−62986号公報に一般式(1)および(2)に記載のように、多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化した化合物も好適なものとして挙げられる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させる光重合開始剤又は光重合開始剤系(本発明において、光重合開始剤系とは複数の化合物の組み合わせで光重合開始の機能を発現する混合物をいう。)としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。この量が多すぎると感度が高くなりすぎ制御が困難になる。少なすぎると露光感度が低くなりすぎる。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましい。照射量は5〜1500mJ/cm2が好ましく、10〜1000mJ/cm2がより好ましく、10〜500mJ/cm2が特に好ましい。
〔溶媒〕
本発明の着色感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒の例としては、特に限定されないが、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレシ等が挙げられる。これら溶剤のうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が本発明における溶剤として好ましく用いられる。これらの溶剤は、単独で用いてもあるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
溶媒の含有量は、樹脂組成物全量に対して10〜95質量%が好ましい。
従来用いられてきたカラーフィルタにおいては、高い色純度を実現するために各画素の色が濃くなり、画素の膜厚のムラが、そのまま色ムラとして認識されるという問題があった。そのため、画素の膜厚に直接影響する、感光性樹脂層の形成(塗布)時の、膜厚変動の良化が求められていた。
本発明のカラーフィルタ又は本発明の感光性樹脂転写材料においては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止するという観点から、該着色感光性樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。熱重合防止剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して1質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、必要に応じ前記着色剤(顔料)に加えて、着色剤(染料、顔料)を添加することができる。着色剤のうち顔料を用いる場合には、着色感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、そのため粒径が0.1μm以下、特には0.08μm以下であることが好ましい。
染料ないし顔料としては、具体的には、前記顔料として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。補助的に使用する染料もしくは顔料の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明のインクジェットインクは前記有機顔料ナノ粒子(a)を用いたものであればよく、さらに、バインダー(b)と、モノマーもしくはオリゴマー(c)とを含有することが好ましい。ここで、バインダー(b)、モノマーもしくは重合性オリゴマー(c)としては、先に着色感光性樹脂組成物において説明したものを用いることができる。本発明のインクジェットインクにおいては、さらに光重合開始剤ないしは光重合開始剤系(d)、その他の添加剤を含有させてもよい。それぞれ成分((a)〜(d)、その他の添加剤)の含有量は先に着色感光性組成において説明したもの同様にしてもよい。ただし、本発明のインクジェットインクをカラーフィルタ作製用インクとするときには、感光性インクとはしない態様が好ましく、光重合開始剤ないしは光重合開始剤系を用いないことが好ましい。
また、射出時のインクの表面張力は15〜40mN/mであることが、画素の平坦性向上の観点から好ましい(本発明において表面張力は、特に断らない限り23℃のときの値である。)。より好ましくは、20〜35mN/m、最も好ましくは、25〜30mN/mである。表面張力は、界面活性剤の添加や、溶剤の種類により調整することができる。前記表面張力は、例えば、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)や、全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)などの公知の測定器を用いて白金プレート方法により測定することができる。
本発明のインクジェットインクの吹き付け方法としては、帯電したインクを連続的に噴射し電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等、各種の方法を採用できる。
また、各画素形成の方法に関しては、インクを熱硬化させる方法、光硬化させる方法、あらかじめ基板上に透明な受像層を形成しておいてから打滴する方法など、通常の方法を用いることができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いた塗布膜における含有成分については、既に[着色感光性樹脂組成物]の項において記載したものと同様である。また、本発明の着色感光性樹脂組成物を用いた塗布膜の厚さは、その用途により適宜定めることができるが、0.5〜5.0μmであることが好ましく、1.0〜3.0μmであることがより好ましい。この本発明の着色感光性樹脂組成物を用いた塗布膜においては、そこに含まれる(c)モノマー又はオリゴマーを重合させて着色感光性樹脂組成物の重合膜とし、それを有するカラーフィルタを作製することができる(カラーフィルタの作製については後述する。)。重合性モノマー又は重合性オリゴマーの重合は、光照射により(d)光重合開始剤又は光重合開始剤系を作用させて行うことができる。
尚、上記塗布膜は、着色感光性樹脂組成物を、通常の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
次に、本発明の感光性樹脂転写材料について説明する。
本発明の感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられ、本発明の感光性樹脂転写材料としては、前述の本発明の着色感光性樹脂組成物を用いることによって感光性樹脂を設けたものである。
本発明の感光性樹脂転写材料において、仮支持体としては、可撓性を有し、加圧、若しくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないものであることが必要である。そのような仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
本発明の感光性樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。
該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、通常のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い保護フイルムを設けることが好ましい。保護フイルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フイルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
本発明の感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後感光性樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。
また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。
本発明のカラーフィルタは、コントラストに優れたものとして用いることができる。本発明においてコントラストとは、2枚の偏光板の間において、偏光軸が平行のときと、垂直のときとの透過光量の比を表す(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルタ、植木、小関、福永、山中」等参照。)。
カラーフィルタのコントラストが高いということは液晶と組み合わせたときの明暗のディスクリミネーションが大きくできるということを意味しており、液晶ディスプレイがCRTに置き換わるためには非常に重要な性能である。
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R 0.656 0.336 21.4
G 0.293 0.634 52.1
B 0.146 0.088 6.90
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本発明のカラーフィルタは、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光して現像することを色の数だけ繰り返す方法などの方法によって製造することができる。尚、必要に応じて、その境界をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。
上記の製造方法において、基板上に上記感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)上記の各着色感光性樹脂組成物を通常の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の感光性樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法などが挙げられる。
本発明のカラーフィルタを製造する際、着色感光性樹脂組成物の塗布には、通常の塗布装置を用いることができるが、中でも特に、既に[着色感光性樹脂組成物の塗布膜]の項において説明した、スリットコータを好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。感光性樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.5〜2.5μmが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂転写材料を用い、フイルム状に形成した感光性樹脂層を、後述する基板上に、加熱及び/又は加圧した、ローラー又は平板で、圧着又は加熱圧着することによって、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、感光性樹脂層を前記本発明の感光性樹脂転写材料により形成する場合の、その好ましい膜厚は、[感光性樹脂転写材料]の項において記載した好ましい膜厚と同様である。
本発明において、カラーフィルタが形成される基板としては、例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。
また、上記基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、着色感光性樹脂組成物、又は感光性樹脂転写材料との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましく、500〜1100μmが特に好ましい。
本発明のカラーフィルタは、感光性樹脂層を、着色感光性樹脂組成物の塗布によって形成する場合において、該感光性樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に[感光性樹脂転写材料]の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが一般的に好ましい。
上記基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、及び中間層を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルタを得ることができる。
ここで、前記露光の光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。
また、上記現像液には、更に通常の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残留物を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
着色感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングのため重ねるごとに膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。
また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
本発明の液晶表示装置は、コントラストに優れる本発明のカラーフィルタを用い、黒のしまり等の描写力に優れる。なかでも、本発明のカラーフィルタはVA方式であることが好ましい。ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等としても好適に用いることができる。
本発明のCCDデバイスは、本発明の顔料分散組成物を用いて作製したカラーフィルタを備えてなる。以下、本発明のCCDデバイスについて詳しく説明する。
(アルカリ可溶性樹脂)
CCDデバイスに用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等であり、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたものなども有用である。特にこれらのなかでベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/および他のモノマーとの多元共重合体が好適である。この他に水溶性ポリマーとして、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等も有用である。
重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物であることが好ましい。
着色剤としては、従来公知の種々の染料、無機顔料または有機顔料を一種又は二種以上混合して用いることができる。
溶剤としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等:エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等が挙げられる。
重合開始剤としては、通常の光重合開始剤を用いることができる。具体的には、米国特許第2,367,660号明細書に記載のビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,367,670号明細書に記載のα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に記載のアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に記載のトリアリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物、等を挙げることができる。
<顔料分散液Aの調製>
ジメチルスルホキシド(和光純薬社製)1000mlに、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液33.3ml、顔料C.I.ピグメントレッド254(Irgaphor Red BT−CF、商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)50g、及びポリビニルピロリドン(K−30、商品名、和光純薬社製)100.0gを添加して、顔料溶液Aを調製した。これとは別に貧溶媒として、1mol/l塩酸(和光純薬社製)16mlを含有した水1000mlを用意した。
ここで、18℃に温度コントロールし、GK−0222−10型ラモンドスターラー(商品名、藤沢薬品工業社製)により500rpmで攪拌した貧溶媒の水1000mlに、顔料溶液AをNP−KX−500型大容量無脈流ポンプ(商品名、日本精密化学社製)を用いて流速100ml/minで100ml注入することにより、有機顔料粒子を形成し、顔料分散液Aを調製した。この顔料分散液を、ナノトラックUPA−EX150(商品名、日機装社製)を用いて、数平均粒径Mnおよび単分散度(Mv/Mn)を測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Bの調製>
実施例1において前記貧溶媒の温度を40℃に変更し、前記顔料溶液Aの注入流速を130ml/minに変更したこと以外は実施例1と同様にして顔料分散液Bを調製した。調製した顔料分散液Bの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Cの調製>
実施例1において前記顔料溶液Aの注入流速を75ml/minに変更したこと以外は実施例1と同様にして顔料分散液Cを調製した。調製した顔料分散液Cの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Dの調製>
実施例1において前記貧溶媒の温度を35℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして顔料分散液Dを調製した。調製した顔料分散液Dの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Eの調製>
実施例1において前記顔料溶液Aの注入流速を130ml/minに変更したこと以外は実施例1と同様にして顔料分散液Eを調製した。調製した顔料分散液Eの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Fの調製>
1−メトキシ−2−プロピルアセテート45.3g、顔料C.I.ピグメントレッド254(Irgaphor Red BT−CF、商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)6.4g、ポリビニルピロリドン12.8gを投入攪拌し、混合液を得た。次にこの混合液をモーターミルM−50(商品名、アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで9時間分散処理し、顔料分散組成物Fを得た。調製した顔料分散液Fの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Gの調製>
比較例1において分散処理時間を9時間から8時間に変更したこと以外は比較例1と同様にして顔料分散液Gを調製した。調製した顔料分散液Gの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Hの調製>
実施例1において前記顔料溶液Aの注入流速を30ml/minに変更したこと以外は実施例1と同様にして顔料分散液Hを調製した。調製した顔料分散液Hの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散液Iの調製>
比較例1において分散処理時間を9時間から4時間に変更したこと以外は比較例1と同様にして顔料分散液Iを調製した。調製した顔料分散液Iの数平均粒径および単分散度を実施例1と同様にして測定した。結果を下記表1に示す。
<顔料分散組成物A〜Iの調製>
[顔料分散組成物Aの調製]
調製した顔料分散液A(顔料粒子濃度約0.05質量%)に2−(1−メトキシ)プロピルアセテート500mlを加えて、25℃で10分間、500rpmで撹拌した後1日静置し、顔料粒子を2−(1−メトキシ)プロピルアセテート相に抽出し、濃縮抽出液とした。
前記の顔料粒子を抽出した濃縮抽出液を、FP−010型フィルタ(商品名、住友電工ファインポリマ社製)を用いて、ろ過することにより、ペースト状の濃縮顔料液A(顔料粒子濃度30質量%)を得た。
前記ペースト状の濃縮顔料液Aを使い下記組成の顔料分散組成物Aを調製した。下記顔料分散剤Aについては特開2000−239554号公報に従い合成した。
前記ペースト状の濃縮顔料液A 21.3g
顔料分散剤A 0.6g
(前記一般式(D1)で表される化合物の例示化合物7.)
メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体 15.8g
(共重合モル比28/72、質量平均分子量:3万、
40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)
1−メトキシ−2−プロピルアセテート(和光純薬社製) 42.3g
上記組成の顔料分散組成物A〜Iをそれぞれ、モーターミルM−50(商品名、アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで1時間攪拌し、試料顔料液A〜Iとした。
試料顔料液の性能を評価するために、膜試料を作製した。上記のとおり得られた試料顔料液A〜Iをスピンコーター1H−D7(商品名、ミカサ社製)で75mm×75mmのガラス基板に塗布し、ホットプレートで100℃2分乾燥することにより、膜試料A〜Iを作製した。
作製した膜試料を、バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源(FWL18EX−N、商品名、東芝ライテック(株)社製)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(HLC2−2518、商品名、(株)サンリツ社製)の間に置き、偏光軸が平行のときと垂直のときとの透過光量を測定し、その比をコントラストとした(植木、小関、福永、山中著,「512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルタ」,第7回色彩光学コンファレンス(1990年)等参照。)。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン社製BM−5)を用いた。2枚の偏光板、膜試料、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mm〜60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した膜試料に照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、膜試料を設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。
膜試料A〜Iのコントラストの測定結果を下記表2に示す(対応する試料については、表1に示した平均粒径及び単分散度について併せて示した。)。
実施例1〜10及び比較例1〜8において、顔料分散液A〜Iおよび膜試料A〜Rの作製に使用したピグメントレッド254をピグメントバイオレット23に変更したこと以外はそれぞれ実施例1〜10及び比較例1〜8と同様にして膜試料を作製した。
得られた膜試料を用いてコントラスト及び析出物の有無を測定・観察したところ、本発明の膜試料は比較例と比べて良好な性能を示した。
<カラーフィルタの作製>
[感光性樹脂転写材料K1の作製]
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、下記表4に記載の組成よりなる遮光性を有する樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの遮光性を有する樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)と遮光性を有する樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
・メタノール 11.1質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.4質量部
・メチルエチルケトン 52.4質量部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ 5.83質量部
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/
28.8、分子量=10万、Tg≒70℃)
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) 3.6質量部
=63/37、分子量=1万、Tg≒100℃)
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニ
ル]プロパン(新中村化学工業(株)製) 9.1質量部
・界面活性剤1 0.54質量部
・C6F13CH2CH2OCOCH=CH2 : 40部と、
H(OCH(CH3)CH2)7OCOCH=CH2 : 55部と、
H(OCH2CH2)7OCOCH=CH2 : 5部との
共重合体(分子量3万) 30質量部
・メチルエチルケトン 70質量部
・ポリビニルアルコール(PVA205、商品名、
(株)クラレ社製、鹸化度=88%、重合度550) 32.2質量部
・ポリビニルピロリドン(PVP、K−30、商品名、
アイエスピー・ジャパン(株)社製、) 14.9質量部
・メタノール 429質量部
・蒸留水 524質量部
遮光性を有する樹脂組成物K1は、まず表4に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表4に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌することによって得られた。
(K顔料分散物1)
・カーボンブラック(Special Black 250、
商品名、デグッサ社製) 13.1質量部
・前記顔料分散剤A 0.65質量部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸
=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53質量部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸
=78/22モル比のランダム共重合物、分子量4万) 27質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)社製、
商品名:KAYARAD DPHA) 76質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24質量部
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)社製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱した。
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティ型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該熱可塑性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量100mJ/cm2でパターン露光した。マスク形状は格子状で、画素と遮光性を有する隔壁との境界線に該当する部分における、遮光性を有する隔壁側に凸な角の曲率半径は0.6μmとした。
引き続き炭酸ナトリウム系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン性界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム社製)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し遮光性を有する樹脂層を現像しパターニング離画壁(遮光性を有する隔壁パターン)を得た。
その後、下記方法によりプラズマ撥水化処理を行った。
遮光性を有する隔壁を形成した前記基板に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理装置を用いて、以下の条件にてプラズマ撥水化処理を行った。
使用ガス :CF4 ガス流量 :80sccm
圧力 :40Pa
RFパワー :50W
処理時間 :30sec
インクの粘度は、E型粘度計(RE80L、商品名、東機産業(株)製)により、25℃、使用ローター 1°34’×R24、測定時間2分の条件により、測定した。
<表面張力>
インクの表面張力は、表面張力計(FACE SUFACE TENSIOMETER CBVB-A3、商品名、協和科学社製)により、測定温度23℃にして、測定した。
上記で得られたRインク1、Gインク1、Bインク1をピエゾ方式のヘッドを用いて、まず以下のようにして遮光性隔壁に囲まれた凹部にインクを打滴した。そして下記のようにして、カラーフィルタ1を得た。また、カラーフィルタ1の調製においてRインク1をRインク2〜9に変更したこと以外はカラーフィルタ1と同様にしてカラーフィルタ2〜9を調製した。
ヘッドおよびインクは、ヘッド内に温水を循環させることにより吐出部分近辺が50±0.5℃となるように制御されている。
ヘッドからのインク吐出は、ヘッドに付与されるピエゾ駆動信号により制御され、一滴あたり6〜42plの吐出が可能であって、本実施例ではヘッドの下1mmの位置でガラス基板が搬送されながらヘッドより打滴される。搬送速度は50〜200mm/sの範囲で設定可能である。またピエゾ駆動周波数は最大4.6kHzまでが可能であって、これらの設定により打滴量を制御することができる。
打滴されたインクは、露光部に搬送され、紫外発光ダイオード(UV−LED)により露光される。本実施例ではUV−LEDは日亜化学社製NCCU033(商品名)を用いた。本LEDは1チップから波長365nmの紫外光を出力するものであって、約500mAの電流を通電することにより、チップから約100mWの光が発光される。これを7mm間隔に複数個配列し、表面で0.3W/cm2のパワーが得られる。打滴後露光されるまでの時間、および露光時間はメディアの搬送速度およびヘッドとLEDの搬送方向の距離により変更可能である。本実施例では着弾後、100度で10分間乾燥させ、その後露光した。
距離および搬送速度の設定に応じて、メディア上の露光エネルギーを0.01〜15J/cm2の間で調整することができる。本実施例では搬送速度により露光エネルギーを調整した。
これら露光パワー、露光エネルギーの測定にはウシオ電機製スペクトロラディオメータURS−40D(商品名)を用い、波長220〜400nmの間を積分した値を用いた。
打滴後のガラス基板を230℃オーブン中で30分ベークすることで、遮光性隔壁、各画素共に完全に硬化させ、カラーフィルタを作製した。
[液晶表示素子の作製]
フィルタ1〜9をそれぞれ用いて、以下のようにして液晶表示装置を作製した。
(ITO電極の形成)
カラーフィルタが形成されたガラス基板をスパッタ装置に入れて、100℃で1300Å厚さのITO(インジウム錫酸化物)を全面真空蒸着した後、240℃で90分間アニールしてITOを結晶化し、ITO透明電極を形成した。
特開2004−240335号公報の[実施例1]に記載のスペーサ形成方法と同様の方法で、上記で作製したITO透明電極上にスペーサを形成した。
下記のポジ型感光性樹脂層用塗布液を用いて、前記スペーサを形成したITO透明電極上に液晶配向制御用突起を形成した。
但し、露光、現像、及び、ベーク工程は、以下の方法を用いた。
所定のフォトマスクが感光性樹脂層の表面から100μmの距離となるようにプロキシミティ露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)を配置し、該フォトマスクを介して超高圧水銀灯により照射エネルギー150mJ/cm2でプロキシミティ露光した。
続いて、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を、シャワー式現像装置にて33℃で30秒間基板に噴霧しながら現像した。こうして、感光性樹脂層の不要部(露光部)を現像除去することにより、カラーフィルタ側基板上に、所望の形状にパターニングされた感光性樹脂層よりなる液晶配向制御用突起が形成された液晶表示装置用基板を得た。
次いで、該液晶配向制御用突起が形成された液晶表示装置用基板を230℃下で30分ベークすることにより、液晶表示装置用基板上に硬化された液晶配向制御用突起を形成した。
・ポジ型レジスト液(FH−2413F、商品名、
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)社製) 53.3質量部
・メチルエチルケトン 46.7質量部
・メガファックF−780F
(商品名、大日本インキ化学工業(株)社製) 0.04質量部
上記で得られた液晶表示装置用基板上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられた遮光性を有する隔壁の外枠に相当する位置にエポキシ樹脂のシール剤を印刷すると共に、MVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板を熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、偏光板(HLC2−2518、商品名、(株)サンリツ社製)を貼り付けた。次いで、3波長冷陰極管光源(FWL18EX−N、商品名、東芝ライテック(株)社製)のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
[PVAモード、IPSモードの液晶表示素子の作製]
(PVAモード用液晶表示装置の作製)
上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。次いで、特開2006−64921号公報の実施例1に従い、前記で形成したITO膜上のブラックマトリクス上部に相当する部分にスペーサを形成した。
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリクス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、偏光板(HLC2−2518、商品名、(株)サンリツ製)を貼り付けた。次いで、赤色(R)チップ型LED(FR1112H、商品名、スタンレー(株)製)、緑色(G)チップ型LED(DG1112H、商品名、スタンレー(株)製)、青色(B)チップ型LED(DB1112H、商品名、スタンレー(株)製)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置を作製した。
上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。次いで、特開2006−64921号公報の実施例1に従い、前記で形成したITO膜上のブラックマトリクス上部に相当する部分にスペーサを形成した。
上記で得られたスペーサ付カラーフィルタ基板に、ポリイミドを塗布し、ラビング処理し、配向膜を形成した。
更に、前記より得られたカラーフィルタ基板に対して、駆動側基板及び液晶材料を組合せることによって液晶表示素子を作製した。即ち、駆動側基板として、TFTとくし型の画素電極(導電層)とが配列形成されたIPS用TFT基板を準備し、該TFT基板の画素電極等が設けられた側の表面と、前記より得た、カラーフィルタ基板の着色画素層が形成された側の表面とが対向するように配置し、前記で形成したスペーサによる間隙を有して固定した。この間隙に液晶材料を封入し、画像表示を担う液晶層を設けた。このようにして得た液晶セルの両面に、偏光板(HLC2−2518、商品名、(株)サンリツ製)を貼り付けた。次いで、冷陰極管のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
<CCDデバイス1の作製>
[CCD用顔料分散液の作製]
以下のような処方で、緑(G)顔料分散液(1)、青(B)顔料分散液(2)、赤(R)顔料分散液(3)を作製した。
顔料分散液(1)
・C.I.P.G.36 90質量部
・C.I.P.G.7 25質量部
・C.I.P.Y.139 40質量部
・PLAAD ED151(商品名、楠本化成(株)製) 20質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 25質量部
(共重合モル比70:30、質量平均分子量3万)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 625質量部
顔料分散液(2)
・C.I.P.B.15:6 125質量部
・C.I.P.V.23 25質量部
・PLAAD ED151(商品名、楠本化成(株)製) 40質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 25質量部
(共重合モル比70:30、質量平均分子量3万)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 785質量部
顔料分散液(3)
・顔料分散組成物A 650質量部
・分散剤(例示化合物C−16) 40質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 25質量部
(共重合モル比70:30、質量平均分子量3万)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 335質量部
上記から得られた各色の顔料分散液の各々200質量部当たりにつき、下記組成物をそれぞれ攪拌機にて均一に混合し、各色用のCCD用着色感光性樹脂組成物を調製した。
<組成>
・ベンジルアクリレート/メタクリル酸共重合体 35質量部
(共重合モル比=70/30、質量平均分子量3万)
・ジペンタエリスリト−ルペンタアクリレート 38質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 120質量部
・エチル−3−エトキシプロピオネート 40質量部
・ハロメチルトリアジン系開始剤(光重合開始剤) 4質量部
(TAZ107、商品名、みどり化学(株)製)
下記組成を攪拌機で混合し、平坦化膜用レジスト液を調製した。
〔組成〕
・ベンジルアクリレート/メタクリル酸共重合体 165質量部
(共重合モル比=70/30、質量平均分子量3万)
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 65質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 138質量部
・エチル−3−エトキシプロピオネート 123質量部
・ハロメチルトリアジン系開始剤(光重合開始剤) 3質量部
(TAZ107、商品名、みどり化学(株)製)
その後220℃で1時間オーブン中に置いて、塗布膜を硬化させ、シリコンウエハ上に形成されたフォトダイオード表面を一様に覆うように平坦化膜を形成した。
また、アルカリ現像には、有機アルカリ性現像液(CD−2000、商品名、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の40質量%水溶液を用いて、室温にて60秒間パドル現像を行った後、20秒スピンシャワーにて純水でリンスを行い、更に純水で水洗を行った。その後、水滴を高温のエアーで飛ばし、基板を自然乾燥させてパターンを得た後、ホットプレート上で表面温度200℃・5分間の条件でポストベーク処理を施した。
CCDデバイス1の作製において、顔料分散組成物Aを顔料分散組成物B〜Iに変更したこと以外は同様にしてCCDデバイス2〜9をそれぞれ作製した。
以上のようにして得られたCCDデバイスをデジタルカメラに搭載し、同一光源下でKODAK製グレースケール付きカラーチャートを撮影した画像をモニター上で観察したところ、本発明のCCDデバイス1〜5はCCDデバイス6〜9に比べてより鮮やかな再現画像が得られた。
11a 液槽(溶媒)
11b 液面
12 撹拌羽根
13 混合室
14 供給管
14a 供給管開口部
15 シャフト
16 モータ
17 ケーシング(混合室壁)
18 孔(円形孔)
19a,19b 撹拌羽根
21 容器(攪拌槽外壁)
21a 攪拌槽
22 撹拌羽根
23 排出管
24a、24b 供給管
25 シャフト
50 撹拌装置
32,33 供給口
36 排出口
40 シールプレート
41,42 撹拌羽根
46 外部磁石
48,49 モータ
61 円盤部
62 羽根
63 シャフト
74 回転し得るタービン部
75 固定化されたステータ部
81 分散物を収納する容器
82 循環用ポンプ
83 限外ろ過モジュール
84 補充純粋計測用流量計
85 透過水計測用流量計
86 逆方向洗浄用ポンプ
Claims (24)
- 数平均粒径が50nm以下で、かつ、(体積平均粒径)/(数平均粒径)が1.0〜2.0である有機顔料粒子を含有する分散組成物であって、
有機顔料を良溶媒に溶解させた溶液と、前記良溶媒とは相溶性でありかつ前記有機顔料に対しては貧溶媒となる溶媒とを混合して作製されたものであって、
前記貧溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、およびエステル系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択され
前記良溶媒が、水系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、およびアミド系溶媒、並びにこれらの混合物からなる群から選択されたことを特徴とする有機顔料粒子分散組成物。 - 前記有機顔料粒子の濃度が2〜30質量%であることを特徴とする請求項1に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記有機顔料が、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、インドリン系顔料、シアニン系顔料、メロシアニン系顔料、フラーレン系顔料、多環芳香族系顔料、及びポリジアセチレン系顔料からなる群から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記有機顔料が赤色又は紫色の有機顔料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記有機顔料がピロロピロール系顔料であることを特徴とする請求項4に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記有機顔料がジオキサジン系顔料であることを特徴とする請求項4に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット37であることを特徴とする請求項9に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記ジオキサジン系顔料がC.I.ピグメントバイオレット23であることを特徴とする請求項9に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記有機顔料粒子を濃縮し、これを有機溶媒中に再分散したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 前記再分散に用いる有機溶媒がエステル類、エーテル類、ケトン類、および芳香族炭化水素類からなる群から選択されることを特徴とする請求項12に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- さらに質量平均分子量10000以上の高分子化合物とを含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
- 前記高分子化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項14に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
- 前記高分子化合物の濃度が前記有機顔料粒子100質量部に対して、0.1〜1000質量部である請求項14または15に記載の有機顔料粒子分散組成物。
- 請求項1〜16に記載の有機顔料粒子分散組成物の成分と、バインダーと、モノマー又はオリゴマーと、光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜16に記載の有機顔料粒子分散組成物を用いたインクジェットインク。
- さらにバインダーと、モノマーもしくはオリゴマーとを含み、カラーフィルタ作製用とした請求項18に記載のインクジェットインク。
- 仮支持体上に、請求項17に記載の着色感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
- 請求項17に記載の感光性樹脂組成物、請求項19に記載のインクジェットインク、または請求項20に記載の感光性樹脂転写材料を用いて作製したことを特徴とするカラーフィルタ。
- 請求項21に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
- 前記液晶表示装置がVA方式であることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装置。
- 請求項21に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とするCCDデバイス。
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